JP2003310151A - 新規漬物、調味液及びその製造方法 - Google Patents

新規漬物、調味液及びその製造方法

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JP2003310151A JP2002119828A JP2002119828A JP2003310151A JP 2003310151 A JP2003310151 A JP 2003310151A JP 2002119828 A JP2002119828 A JP 2002119828A JP 2002119828 A JP2002119828 A JP 2002119828A JP 2003310151 A JP2003310151 A JP 2003310151A
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pepper
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 嗜好性がいっそう向上した、風味のよい、そ
して健康増進に役立つ、青唐辛子をもとにした食品、特
に青唐辛子をもとにした漬物を提供することを目的とす
る。また当該漬物の製造時に副生成する調味液を利用し
た調味料も提供する。 【解決手段】 醤油ベースの調味液に辛味種の青唐辛子
を漬け込むことを特徴とする青唐辛子の漬物。該漬物
は、(A)辛味種の青唐辛子のへたを除去した後、該青
唐辛子を細断する、および(B)上記細断した青唐辛子
を醤油ベースの調味液に浸漬する、を含むことを特徴と
する方法により製造される。漬け込みに用いた調味液も
また独特の風味を有し、それ単独でも調味料として用い
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規漬物、特に、
辛味種の青唐辛子の漬物に関する。また、本発明は、上
記漬物の製造方法、すなわち辛味種の青唐辛子の漬物の
製造方法に関し、さらに当該製造後に得られる漬け込み
済みの調味液からなる調味料に関する。
【0002】
【従来の技術】唐辛子は古来より用いられてきた食材で
ある。唐辛子はナス科トウガラシ属の植物の果実であり
世界中で栽培されている。唐辛子には辛味種(鷹の爪、
八房、伏見、カイエンペッパー、パラペーニョなど)と
甘味種(山科、伏見甘、しし唐、パプリカなど)があ
り、その風味や辛さに応じて種々の料理に利用される。
特に辛味種の唐辛子は完熟して深紅色となった、いわゆ
る赤唐辛子として主に香辛料に使用される。
【0003】唐辛子の辛味成分はカプサイシン(8−メ
チル−N−バニリル−6−ノネンアミド)といわれる化
学物質であり、当該物質は様々な生理活性、例えば、血
中アドレナリン濃度や遊離脂肪酸濃度の上昇作用を示す
ことが知られている。そして、当該作用により、カプサ
イシンは体内の脂肪代謝を促進して生体の運動能力を高
め、或いはダイエット効果を有することが知られてはい
るが、上記の赤唐辛子ではその辛味が強すぎる場合もあ
り、また赤唐辛子自体には辛味以外の風味が乏しいた
め、例えば、児童などの辛味を好まない喫食者において
はこれを積極的に摂取することを好まない場合が多い。
【0004】従って、上記のように健康増進に役立つ唐
辛子をより摂取しやすい食品に加工することは意義深い
ことである。特に、これまでにない独特で好ましい風味
を有する食品として唐辛子を提供することは興味深い。
【0005】ここで、漬物は野菜などの生の食材の保存
性を向上させ、また、その食材の風味を改良してそれを
独特のものにするとともに、当該生の食材に不足しがち
な栄養素、例えば、微量ミネラルや必須アミノ酸、ビタ
ミン類を補う効果も有し、従って、漬物は古来より愛用
されている食品である。洋の東西を問わず各種の漬物が
食されており、例えば、中華料理においてはザーサイな
どが食用され、西洋料理ではピクルスなどが用いられ
る。和食においては、大根や瓜、ナスなどの味噌(米味
噌、麦味噌、豆味噌など)、糠みそ、塩漬けなどが好ん
で食される。そして、醤油もまたそのような和食の漬物
に用いられる代表的な調味液である。
【0006】日本において用いられる醤油は、日本農林
規格により、濃口、淡口、溜、再仕込、白醤油に分類さ
れる。濃口醤油は大豆および大豆とほぼ等量の小麦並び
に塩を主原料としてしょうゆ麹により醸造される。淡口
醤油は濃口醤油とほぼ同じ主原料を用いるが、塩分を多
くし、発酵を抑え或いは低温で火入れ(加熱処理)する
ことにより淡い色に抑えた醤油である。溜醤油は、独特
の香気を有し、大豆に極少量の小麦を加えて醸造され
る。再仕込醤油では、濃口醤油の醸造に際して、しょう
ゆ麹に食塩水を添加する替わりに、火入れしていない醤
油を添加して醸造される。白醤油は、小麦粉を主原料と
し、これに少量の大豆を加えて醸造されるもので、淡口
より更に色が薄い醤油である。いずれの醤油も、その特
性に応じて様々な料理に応用され、漬物の製造に利用で
きる。
【0007】しかしながら、唐辛子を醤油に漬け込んだ
漬物、特に唐辛子の完熟前の青唐辛子を醤油に漬け込ん
だ漬物は知られていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、嗜
好性がいっそう向上した、風味のよい、そして健康増進
に役立つ、青唐辛子をもとにした食品、特に漬物を提供
することを目的とする。更に、本発明は当該漬物の簡便
な製造方法を提供することを目的とする。加えて、本発
明においては、当該漬物の製造時に副生成する調味液を
利用した調味料も提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、嗜好性がい
っそう向上した、風味のよい、そして健康増進に役立つ
唐辛子をもとにした食品に関して鋭意研究した結果、特
に辛味種の青唐辛子を、醤油をベースにした調味液に漬
け込むことによって新規かつ嗜好性の高い漬物が得られ
ることを見出した。従って、本発明の第1は、(1)醤
油ベースの調味液に辛味種の青唐辛子を漬け込むことに
より製造される青唐辛子の漬物である。
【0010】特に、当該辛味種の青唐辛子としてはヤマ
ト紅E型由来の青唐辛子が、その風味上、極めて優れて
いる。従って、本発明の第2は、(2)上記辛味種の青
唐辛子がヤマト紅E型由来である上記(1)に記載の漬
物である。
【0011】上記漬物の製造に用い得る醤油ベースの調
味液は醤油そのものであっても差し支えないが、それに
各種の更なる調味料類、特に旨み成分(グルタミン酸一
ナトリウム等のアミノ酸や各種核酸)、生姜および/ま
たは料理酒、95%アルコール等のアルコール分を含ま
せることで、本発明の漬物を更に風味よくすることがで
きる。従って、本発明の第3乃至第6は、(3)上記醤
油ベースの調味液がアミノ酸および核酸からなる群から
選択される1種以上の旨み成分を含む上記(1)または
(2)に記載の漬物、(4)上記旨み成分がグルタミン
酸一ナトリウム塩である上記(3)に記載の漬物、
(5)上記醤油ベースの調味液が更に生姜および/また
は生姜汁を含む上記(1)乃至(4)のいずれかに記載
の漬物、および(6)上記醤油ベースの調味液が更にア
ルコール分を含む上記(1)乃至(5)のいずれかに記
載の漬物である。
【0012】本発明の漬物は、特に細断した青唐辛子を
用いて好適に製造され、その風味、食感も更に改良され
得る。従って、本発明の第7乃至9は、(7)青唐辛子
の漬物の製造方法であって、該方法は、以下の工程: (A)辛味種の青唐辛子のへたを除去した後、該青唐辛
子を細断する、および(B)上記細断した青唐辛子を醤
油ベースの調味液に浸漬する、を含むことを特徴とする
前記方法であり、(8)上記(7)に記載の漬物の製造
方法であって、該方法は、上記(B)の工程において、
アミノ酸および核酸からなる群から選択される1種以上
の旨み成分を更に醤油ベースの調味液に添加することを
特徴とする前記方法であり、および(9)更に生姜、生
姜汁および/またはアルコール分を醤油ベースの調味液
に添加する上記(7)または(8)に記載の製造方法で
ある。
【0013】そして、上記のようにして漬物を得た後に
残される、漬け込みに用いた調味液もまた独特の風味を
有し、それ単独でも調味料として用いることができる。
従って、本発明の第10は、(10)上記(1)に記載
の漬物の漬け込み済み調味液からなる調味料である。
【0014】本発明の漬物は、独特で且つきわめて風味
がよいので青唐辛子に対する喫食者の嗜好性を向上さ
せ、従って、健康増進に役立つものである。本発明の漬
物の漬け込み後の調味液もまた極めて好ましい味を呈
し、優れた調味料として使用可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の漬物に使用される唐辛子
は辛味種の唐辛子である。辛味種の唐辛子とは、鷹の
爪、八房、伏見、カイエンペッパー、パラペーニョなど
に代表される辛味品種の唐辛子であり、しし唐、パプリ
カなどの甘味品種は用いない。好ましい辛味種の唐辛子
としては、日本において栽培される、本鷹、鷹の爪、三
鷹、八房、日光、伏見辛等が例示されるが、これに限定
されない。風味等の点において特に好ましい辛味種の唐
辛子品種はヤマト紅E型である。また、これら辛味種の
唐辛子は、特定品種のもの単独で、或いは他の辛味品種
と組み合わせても使用できる。
【0016】ここで、当該辛味種の唐辛子は「青唐辛
子」、すなわち上記辛味種の唐辛子が完熟する前の未熟
(緑色)な果実として使用され、熟した深紅色の果実
(いわゆる赤唐辛子)は用いない。その理由は、青唐辛
子では深紅色の赤唐辛子にはない独特の好ましい香気が
富んでおり、また、青唐辛子の辛味は赤唐辛子のそれに
比べて顕著に弱く、従って、青唐辛子を用いた場合と赤
唐辛子を用いた場合では得られる漬物の風味が全く異な
ったものとなるからである。
【0017】本発明においては、上記辛味種の青唐辛子
が醤油ベースの調味液に漬け込まれて青唐辛子の漬物が
提供される。当該醤油ベースの調味液とは、従来から醸
造される各種の醤油そのものであるかまたはそれらを適
宜混合したもの、或いは、当該醤油またはその混合液を
主成分とする醤油風味の極優勢な調味液を意味する。用
い得る好ましい醤油は日本において従来から醸造されて
いる濃口、淡口、溜、再仕込或いは白醤油であり、特に
好ましい醤油は濃口醤油である。
【0018】上記醤油ベースの調味液が醤油以外の副成
分を含む場合には、当該副成分が、旨み成分としてのア
ミノ酸や核酸、生姜、生姜汁および料理酒等のアルコー
ル分から好適に選択され得る。
【0019】すなわち、上記醤油ベースの調味液は、漬
物の風味を更に修飾或いは改善するために、旨み成分、
生姜そのもの(細切り、つぶ生姜など)、生姜汁および
/または料理酒などのアルコール分等を含み得る。一
方、味噌や砂糖は風味上の問題から用いない。
【0020】上記において、旨み成分の使用は本発明の
漬物の風味をいっそう好ましいものにする。本発明に言
う旨み成分はアミノ酸および核酸からなる群から選択さ
れる1種以上のものであり、例えば、アミノ酸としては
グルタミン酸一ナトリウム塩(MSG、いわゆるグルソ
ー)を含むグルタミン酸、グリシン、アラニンおよびヒ
スチジンがあげられ、また、核酸としてはイノシン酸一
リン酸(IMP)、グアニル酸一リン酸(GMP)、キ
サンチル酸一リン酸(XMP)およびこれらのナトリウ
ム塩があげられる。グルタミン酸一ナトリウム塩(MS
G)が特に好ましい。また、これらの旨み成分の併用、
特にアミノ酸系と核酸系の旨み成分の組み合わせの使用
も好ましく、とりわけ、MSGとIMP或いはGMPと
の併用はきわめて良好に本発明の漬物の風味を改善し得
る。更には、単独では旨みが少ないアデニル酸一リン酸
(AMP)も、MSGと併用することにより充分な効果
を発揮することができ、従って、本発明の核酸系旨み成
分には当該AMPも含まれる。本発明に使用される醤油
ベースの調味液における上記アミノ酸或いは核酸旨み成
分の添加量は、調味液1Lに対し、旨み成分の合計で
0.5g〜30g程度、好ましくは1g〜15g程度が
適切であり得る。特に好ましくはMSG1g〜10gと
核酸0.1g〜0.5gを組み合わせて上記調味液の1
Lに添加する。
【0021】当該旨み成分の醤油ベースの調味液への添
加は、その製造工程のいかなる段階で行なってもよく、
例えば、あらかじめ上記の旨み成分を醤油に添加して醤
油ベースの調味液を別途調合しておき、そこに青唐辛子
を漬け込んでもよく、また、簡便には、まず上記細断し
た青唐辛子を醤油に漬け込み、そこに旨み成分を順次或
いは一時に投入してもよい。
【0022】また、上記のとおり、本発明の漬物の製造
に使用する醤油ベースの調味液は生姜そのもの(細切
り、つぶ生姜など)や生姜汁、料理酒等のアルコール分
を更に含んでもよく、特に生姜または生姜汁の使用は青
唐辛子に若干の青臭さがある場合にそれらをマスキング
できる点で有利である。これらの添加量は、調味液の1
Lに対して、生姜で約5〜40g、特に好ましくは約1
5〜25gであり、生姜汁でも5〜40g、特に好まし
くは約15〜25gであり、また95%アルコールで約
10〜40g、好ましくは約15〜20gである。アル
コール分として料理酒を添加する場合は上記調味液1L
に対しアルコールが約0.5〜4重量%、特に好ましく
は約2重量%となるように調節して添加してもよい。
【0023】当該生姜、生姜汁および/またはアルコー
ル分も上記旨み成分と同様の手順で醤油ベースの調味液
に添加することができ、簡便には、まず上記細断した青
唐辛子を醤油に漬け込み、そこに生姜等を順次或いは一
時に投入し得る。
【0024】より具体的な本発明の漬物の製造例におい
ては、辛味種の青唐辛子のへたを除去した後、該青唐辛
子を細断、好ましくは幅1mm〜1cm程度、より好ま
しくは2mm〜3mm程度に輪切りにし、これを適当な
大きさの容器に収容する。青唐辛子の容器内への収容量
は、容器や細断した青唐辛子の形状、目的とする風味・
食感等に依存して加減することができ、細断した青唐辛
子を積極的に圧縮することのない条件下では容器が該青
唐辛子で略いっぱいになるまで該青唐辛子を収容しても
よく、或いは、該青唐辛子を更に積極的に圧縮してより
多くの青唐辛子を容器に収容させてもよい。その後、当
該容器に上記醤油ベースの調味液を注入して細断した青
唐辛子を該醤油ベースの調味液に漬け込むのであるが、
当該醤油ベースの調味液の注入量も目的とする風味や青
唐辛子の漬け込み時間等に依存して加減することができ
る。好ましい本発明の漬物の製造方法においては、細断
した青唐辛子の重量と注入される醤油ベースの調味液の
重量比が、青唐辛子1重量部に対し醤油ベースの調味液
1〜5重量部、好ましくは青唐辛子1重量部に対し醤油
ベースの調味液1.5〜3重量部、特に好ましくは青唐
辛子1重量部に対し醤油ベースの調味液2〜2.5重量
部である。
【0025】上記細断した青唐辛子の醤油ベースの調味
液への漬け込み時間も漬物の所望する風味等に依存して
適宜加減することができるが、常温においては数時間以
上漬け込めば充分である。好ましくは数日〜1週間程度
漬け込めば食べごろとなり、また、3ヶ月以上漬け込ん
だものでも品質として何等問題がない。更に冷蔵で保存
する場合は6ヶ月以上漬け込んでも問題はない。
【0026】すなわち、本発明の漬物は高い保存性をも
有し、本来、その製造工程において加熱処理をする必要
がない。また、一般的に本発明の漬物には食品添加剤を
用いる必要はないが、所望であればこれらを添加しても
よい。特に保存性を更に向上する目的で漬物のpHを、
例えば4〜5程度の値に調節するためにpH調整作用を
有する食品添加剤を用いてもよい。食酢も、漬物の風味
を損なわない範囲において、そのような目的に使用可能
である。
【0027】こうして漬け込みを完了した漬物は、当業
者に周知の分離方法により漬け込みの終了した調味液か
ら分離されて本発明の漬物を与える。なお、本発明の漬
物の工業的製造においては、調味液の完全な分離が必須
ではなく、例えば、本発明の漬物は、上記細断した青唐
辛子を醤油ベースの調味液に浸漬した状態のまま、例え
ば瓶詰めの形態で流通されてよく、その食用に際して当
該漬物のみを取り出してもよい。
【0028】前述のとおり、本発明の漬物の製造後に得
られる漬け込み済みの醤油ベースの調味液は青唐辛子由
来のエキス分を含み、従って、それ自体も極めて良好な
風味を有する。当該漬け込み終了後に得られる調味液は
和食のみならず各種の料理に好適に使用できるほか、例
えば、単に白飯に当該調味液をかけるだけでも、極めて
良好な風味を醸し出すことができる。従って、当該漬け
込みが終了し、上記のとおり漬物から分離された調味液
は、そのまま新たな調味料として使用できるのである。
【0029】かくして、本発明の、嗜好性がいっそう向
上した、風味のよい、そして健康増進に役立つ新規漬物
およびその漬け込み後の調味液から得られる調味料を簡
便に製造することができる。
【0030】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に詳しく説
明するが、本発明が当該実施例に限定されるものではな
いことは言うまでもない。
【0031】実施例1 日本国産の辛味種の青唐辛子(品種:ヤマト紅E型由
来)のへたを除去した後、その果実部分を、幅、約2m
m〜約3mmに細断した。なお、へたを除去する前の青
唐辛子の総重量は1306gであったのに対し、へたを
除去した後の可食性の果実部分は1150gであった
(歩留約88%)。ついで、当該細断した青唐辛子の1
15gを取り分け、上から積極的に加圧することなく容
器に収容した。当該細断した青唐辛子を収容する容器に
対し、日本国産の濃口醤油をベースにした調味液(醤油
ベースの調味液)を253g注入して細断した青唐辛子
を該調味液に漬け込んだ。当該醤油ベースの調味液の組
成は、醤油1160重量部、生姜20重量部、グルタミ
ン酸一ナトリウム10重量部および核酸0.5重量部で
あった。その後、室温に静置して漬け込み継続し、本発
明の青唐辛子の漬物を製造した。
【0032】このようにして得た漬物は極めて良好な風
味を有しおり、そのままで御飯や粥の上にのせて、また
は納豆と混ぜ合わせ、或いは飲茶や魚、肉などにつけて
食した場合極めて良好な味・食感を与えた。また、製造
後に得られた漬け込み済みの調味液も調味料として使用
可能な優れた風味を有していた。
【0033】実施例2 本実施例においては異なる醤油ベースの調味液を用いて
本発明の漬物を製造した。細断した青唐辛子の調製およ
び該唐辛子の容器への収容、および該容器への醤油ベー
スの調味液の注入は実施例1と同様に行なった。ただ
し、本実施例では醤油ベースの調味液の組成を醤油11
65重量部、グルタミン酸一ナトリウム5重量部および
核酸0.3重量部とした。実施例1の場合と同様に上記
細断した青唐辛子の調味液への浸漬を継続し、本発明の
漬物を得た。
【0034】このようにして得た漬物は、実施例1のも
のとはまた異なっているが、それと同様に極めて良好な
風味を有していた。
【0035】実施例3 更に異なる醤油ベースの調味液を用いて本発明の漬物を
製造した。細断した青唐辛子の調製および該唐辛子の容
器への収容、および該容器への醤油ベースの調味液の注
入は実施例1と同様に行なった。ただし、本実施例では
醤油ベースの調味液の組成を醤油1169重量部、生姜
20重量部、グルタミン酸一ナトリウム1重量部および
核酸0.1重量部とした。実施例1の場合と同様に上記
細断した青唐辛子の調味液への浸漬を継続し、本発明の
漬物を得た。
【0036】このようにして得た漬物もまた良好な風味
を有していた。
【0037】実施例4 pHの調整等の目的で食酢を用いた漬物の例を製造し
た。細断した青唐辛子の調製および該唐辛子の容器への
収容、および該容器への醤油ベースの調味液の注入は実
施例1と同様に行なった。ただし、本実施例では醤油ベ
ースの調味液の組成を醤油1131重量部、生姜20重
量部、グルタミン酸一ナトリウム1重量部、核酸0.1
重量部および醸造酢37.5重量部とした。実施例1の
場合と同様に上記細断した青唐辛子の調味液への浸漬を
継続し、本発明の漬物を得た。
【0038】
【発明の効果】本発明の漬物は、独特で且つきわめて風
味がよいので青唐辛子に対する喫食者の嗜好性を向上さ
せ、従って、健康増進に役立つものである。本発明の漬
物の漬け込み後の調味液もまた極めて好ましい味を呈
し、優れた調味料として使用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B047 LB07 LB09 LE01 LF01 LG07 LG15 LG35 LG45 LG47 LG60 LP19 4B069 DA14 DB13 HA01 KA10 KC17 KC23 KC28 KC30

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 醤油ベースの調味液に辛味種の青唐辛子
    を漬け込むことにより製造される青唐辛子の漬物。
  2. 【請求項2】 上記辛味種の青唐辛子がヤマト紅E型由
    来である請求項1に記載の漬物。
  3. 【請求項3】 上記醤油ベースの調味液がアミノ酸およ
    び核酸からなる群から選択される1種以上の旨み成分を
    含む請求項1または2に記載の漬物。
  4. 【請求項4】 上記旨み成分がグルタミン酸一ナトリウ
    ム塩である請求項3に記載の漬物。
  5. 【請求項5】 上記醤油ベースの調味液が更に生姜およ
    び/または生姜汁を含む請求項1乃至4のいずれか1項
    に記載の漬物。
  6. 【請求項6】 上記醤油ベースの調味液が更にアルコー
    ル分を含む請求項1乃至5のいずれか1項に記載の漬
    物。
  7. 【請求項7】 青唐辛子の漬物の製造方法であって、該
    方法は、以下の工程: (A)辛味種の青唐辛子のへたを除去した後、該青唐辛
    子を細断する、および(B)上記細断した青唐辛子を醤
    油ベースの調味液に浸漬する、を含むことを特徴とす
    る、前記方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の漬物の製造方法であっ
    て、該方法は、上記(B)の工程において、アミノ酸お
    よび核酸からなる群から選択される1種以上の旨み成分
    を更に醤油ベースの調味液に添加することを特徴とす
    る、前記方法。
  9. 【請求項9】 更に生姜、生姜汁および/またはアルコ
    ール分を醤油ベースの調味液に添加する請求項7または
    8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の漬物の漬け込み済み
    調味液からなる調味料。
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