JP2003307752A - エレクトロクロミック装置 - Google Patents

エレクトロクロミック装置

Info

Publication number
JP2003307752A
JP2003307752A JP2002114498A JP2002114498A JP2003307752A JP 2003307752 A JP2003307752 A JP 2003307752A JP 2002114498 A JP2002114498 A JP 2002114498A JP 2002114498 A JP2002114498 A JP 2002114498A JP 2003307752 A JP2003307752 A JP 2003307752A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
conductive layer
substrates
layer
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002114498A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeto Shibata
成人 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2002114498A priority Critical patent/JP2003307752A/ja
Publication of JP2003307752A publication Critical patent/JP2003307752A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エレクトロクロミック装置において、単純な
構造で、合理的に導電性層と外部電源との間の配線を実
現することができる。 【解決手段】 エレクトロクロミック装置において、相
対する基板の少なくとも一方に開口部を設け、この開口
部を介して、当該基板と相対する基板上にある導電性層
が駆動用電源と接続する。エレクトロクロミック装置と
しては、調光装置、調色装置および防眩ミラーが挙げら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相対する2枚の基
板と、当該基板のそれぞれの内側にある2枚の導電性層
と、当該導電性層間にあるエレクトロクロミック層とを
有するエレクトロクロミック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロクロミック装置(EC装置)
は、たとえば、相対する2枚のガラス基板と、そのそれ
ぞれの内側にあるITO(酸化インジウム−酸化スズ)
透明導電性層と、この2つのITO透明導電性層間にあ
るエレクトロクロミック層とよりなり、ITO透明導電
性層上に設けられた、銀、銅などの導電性ぺースト、
箔、板などからなる導電性層用電極を介して通電させる
ことにより駆動させており、通電により、光の入射量
や、色調、光の反射量等を調節することができる機能を
有する装置である。
【0003】このような装置に外部電源から上記導電性
層用電極を介して通電するためには、EC装置を構成す
る2枚のガラス基板間のギャップを介して配線する必要
がある。
【0004】ところが、このギャップは1mm以下と薄
い場合が多く、外部電源と2枚のガラス基板内の周辺部
分に配置された上記導電性層用電極との間を接続するリ
ード線やリード線の先端と導電性層用電極の接合端子と
が接合する部分のサイズを考慮すると、このギャップを
通して配線することができない場合が多い。
【0005】このような場合には、2枚のガラス基板を
一部ずらして配置し、あるいはガラス基板端末の一部を
切り欠き、2枚のガラス基板が重なっていない部分を利
用してリード線を配していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような非
重なり部分を利用する結果、EC装置の周辺部分である
非重なり部分の機械的強度や耐久性が低下する恐れが生
じ、これを防止するための構造上の工夫が必要となると
いう問題が生じる。また、このような工夫は構造を複雑
化するという問題も引き起こす。
【0007】さらに、非重なり部分を見えないようにす
るための支持枠形状の工夫等が必要となるという問題に
も対処する必要が生じる場合がある。
【0008】たとえば、自動車の窓ガラスにEC装置を
使用した場合等には、このような機械的、審美的問題は
とくに重要である。
【0009】本発明は、このような問題に解決を与え、
単純な構造で、合理的に導電性層と外部電源との間の配
線を実現する技術を提供するものである。
【0010】本発明のさらに他の目的および利点は、以
下の説明から明らかにされる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の態様1は、相対
し、少なくとも一方が透光性を有する2枚の基板と、当
該基板のそれぞれの内側にある、少なくとも一方が透光
性を有する2枚の導電性層と、当該導電性層間にあるエ
レクトロクロミック層とを有するエレクトロクロミック
装置であって、当該基板の少なくとも一方が開口部を有
し、当該開口部を介して、当該基板と相対する基板上に
ある導電性層が駆動用電源と接続するエレクトロクロミ
ック装置を提供する。
【0012】本発明の態様2は、前記基板が無機ガラス
よりなる前記態様1に記載のエレクトロクロミック装置
を提供する。
【0013】本発明の態様2は、調光装置、調色装置ま
たは防眩ミラーに用いられる前記態様1または2に記載
のエレクトロクロミック装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を
図、実施例等を使用して説明する。なお、これらの図、
実施例および説明は本発明を例示するものであり、本発
明の範囲を制限するものではない。本発明の趣旨に合致
する限り他の実施の形態も本発明の範疇に属し得ること
は言うまでもない。
【0015】以下の図において、同一の部分については
同一の符号を付すものとする。
【0016】本発明の特徴は、導電性層用電極が配置さ
れている基板とは異なる基板について、外部電源からの
電気を供給するためのリード線の先端と導電性層用電極
の接合端子とが接合する部分に該当する基板部分をくり
抜くことにある。すなわち、基板の少なくとも一方が開
口部を有し、当該開口部を介して、当該基板と相対する
基板上にある導電性層が駆動用電源と接続するようにす
ることである。
【0017】なお、本発明における基板としては、本発
明の趣旨に反しない限り、公知のどのようなものも使用
することができるが、透光性を有するものとしては、プ
ラスチック等の有機物、無機ガラス等の無機物のいずれ
を使用することも可能である。
【0018】有機物としては、ポリエステル、ポリスル
ホン、ポリメタクリレート、ポリカーボネート等を挙げ
ることができる。別の言い方をすれば有機ガラスと呼ば
れるものを使用することができる。無機物としては無機
ガラスが好ましい。
【0019】使用する無機ガラスとしては、本発明の趣
旨に反しない限り、公知のどのような組成のものを使用
することもできる。
【0020】透光性を有する基板には、スリガラスや乳
白色のプラスチックフィルムのように半透明のものを含
めることができる。
【0021】不透明な基板は防眩ミラーのような場合に
使用でき、金属、セラミックス、プラスチック、金属で
被覆したプラスチックス等を使用することができる。こ
のような不透明な基板は導電層を兼用するようにするこ
とができる。アルミニウム膜、ステンレススチール膜、
銅膜、銀膜等を例示することができる。
【0022】導電性層としては、本発明の趣旨に反しな
い限り、公知のどのようなものも使用することができる
が、透光性を有する導電性層としてはITO,Sn
,ZnO等が好ましい。これらは、真空蒸着法、電
子ビーム真空蒸着法、スパッタリング法等公知の方法で
基板上に製膜できる。
【0023】透光性のない、あるいは透光性の少ない導
電性層としてはアルミニウム、ステンレススチール、
銅、銀等を挙げることができる。
【0024】なお、透光性を有するとは、いわゆる透明
導電層の場合のように光の透過率が90〜100%と高
い場合以外に、ある程度の透明性を有する場合も含み得
ることを意味する。
【0025】エレクトロクロミック層はエレクトロクロ
ミック物質(EC物質)よりなっている。
【0026】一般的に、電流あるいは電場を印加するこ
とにより電気化学的酸化還元によって物質の光の吸収が
変化し、可逆的にこの物質が着色あるいは色変化する現
象をエレクトロクロミズムといい、この現象を示す物質
をEC物質という。
【0027】そして、この変化を電気化学的に操作し、
EC物質の色調や光の透過率を変化させるものがEC装
置である。
【0028】EC物質の具体例としては、例えばLi
F,NaCl,KCl等のアルカリ金属ハライドに代表
される電解質層と、遷移金属酸化物(例えばWO、M
oO、V,Nb,TiO)等の還元発
色型材料やNiO,Cr,MnO,CoO等の
酸化発色型材料の固体系やビオロゲン構造を有する化合
物とフェニルアミン構造を有する化合物との組合わせな
どからなるレドックス系等を使用することができる。
【0029】金属酸化物層は、真空蒸着法、電子ビーム
真空蒸着法、スパッタリング法等、公知の方法で基板上
に製膜できる。膜厚は特に限定されないが、通常10〜
2000nmであり、充分な着色効果と応答速度を得る
には20〜1000nmの範囲が好ましい。
【0030】電解質層としては、極性溶媒に支持電解質
を混合溶解させた組成物が通常用いられる。必要に応じ
て電解質層の粘度を増加させてゲル状にするために溶媒
に可溶な高分子量ポリマーを添加してもよく、また、重
合性化合物を混合した後硬化させて網目状にして固体電
解質化させる等の目的のために更に他の添加物を共存さ
せたものも好ましく使用できる。
【0031】電解質に用いる極性溶媒としては、有機非
水溶液が挙げられる。具体的には、プロピレンカーボネ
ート、エチレンカーボネート、スルホラン、γ−ブチロ
ラクトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド等またはこれらの混合物が挙げられる。
【0032】支持電解質としては、特に限定はないが、
たとえば、アルカリ金属塩や4級アンモニウム塩等が挙
げられる。
【0033】アルカリ金属塩としては、過塩素酸リチウ
ム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム、テトラフ
ルオロホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸ナトリウ
ム、テトラフルオロホウ酸カリウム、ヘキサフルオロリ
ン酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸ナトリウム、ヘキ
サラフルオロリン酸カリウム、トリフルオロ酢酸リチウ
ム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等が挙げら
れる。
【0034】また、4級アンモニウム塩としては、過塩
素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトライソプ
ロピルアンモニウム、過塩素酸テトラ−n−ブチルアン
モニウム等の過塩素酸の4級アンモニウム塩、または、
テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム、テト
ラフルオロホウ酸テトラ−n−ブチルアンモニウム等の
テトラフルオロホウ酸の4級アンモニウム塩、または、
ヘキサフルオロリン酸テトラエチルアンモニウム、ヘキ
サフルオロリン酸テトラ−n−ブチルアンモニウム等の
ヘキサフルオロリン酸の4級アンモニウム塩、または、
トリフルオロメタンスルホン酸テトラ−n−ブチルアン
モニウム等のトリフルオロメタンスルホン酸の4級アン
モニウム塩等が挙げられる。
【0035】なお、レドックス系が使用され、それ自体
が、支持電解質として機能する場合は、別途電解質を加
えなくてもよい。レドックス系としては電解質中におい
て安定に酸化還元可能なものが好ましく、上記の材料の
ほかに、フェロセン、ヨウ化リチウム、塩化銅等を挙げ
ることができる。
【0036】電解質層における支持電解質の含有量には
特に限定はないが、通常全電解質組成中に0.5〜30
質量%である。この含有量は好ましくは1〜20質量%
である。
【0037】遷移金属酸化物としては三酸化タングステ
ン(WO)が好ましい。
【0038】この三酸化タングステンは還元されると、
無色から青色に変化する。
【0039】そこで、この三酸化タングステンを透光性
を有する導電性層上に薄膜として成形し、電気化学セル
を組立て、三酸化タングステンをマイナスになるように
して電圧を印加すると、三酸化タングステンの膜が青色
を呈し、極性を逆転させると無色透明にすることができ
る。
【0040】このような電気化学セルを例えばガラス基
板に挟み込めば、電圧操作によってガラスの光透過率や
透過光の色調を任意に制御することのできるEC装置を
得ることができる。
【0041】最初に従来の一例を図5に示す。
【0042】図5は、基板として無機ガラス板を使用
し、その外周辺の全周に渡り導電性層用電極を配置し
た、従来のEC装置の1例であるエレクトロクロミック
調光装置を、基板面に平行する面で切り離した様子(全
体図)を示している。ただし、電解質層とシール層とは
省略されている。
【0043】図5において、一方の無機ガラス基板1上
には透光性を有する導電性層5が設けられており、その
周囲には導電性層用電極3が設けられている。
【0044】他方の無機ガラス基板2上には透光性を有
する導電性層6が設けられており、その周囲には導電性
層用電極4が設けられている。
【0045】そして、透光性を有する導電性層5,6の
間には酸化タングステン層7と図示されていない電解質
層とが設けられている。
【0046】酸化タングステン層7と電解質層とはエレ
クトロクロミック層を構成し、通電することによって、
酸化タングステン層7が発色する。
【0047】この場合、上記したように、基板1と基板
2との間のギャップを十分大きくすることが困難であ
る。このため、駆動用電源11と導電性層用電極3,4
の接合端子13,14とを電気的に接続するためにリー
ド線9,10を図5の矢印Xの方向に配するのは、通常
の場合、困難である場合が多い。
【0048】そこで、図5の例では、基板1,2の一部
を切り欠き、リード線9と接合端子13とを接続する。
リード線10と接合端子14との接続も同様である。な
お、基板1,2の全周はシール剤により構成されるシー
ル層(図示されず)によりシールされる。図5の基板部
分17,18は切り欠き部分を示す。
【0049】また、図6,7は、基板1,2が完全に重
ならず、左右にずらされている例を示す。
【0050】この場合にも、基板同士を組み合わせた後
でのリード線9,10と接合端子13,14との接続が
容易にできる。
【0051】しかしながら、いずれの場合も、二つの基
板が重なり合わない部分が生じる。そして、この非重な
り部分の存在が、上記の問題を惹起することとなる。
【0052】これに対し、本発明を図1,2を使用して
例示すると次のようになる。
【0053】図1は、基板として無機ガラス板を使用
し、その外周辺の全周に渡り導電性層用電極を配置し
た、本発明に係るEC装置の1例であるエレクトロクロ
ミック調光装置の断面の一部を表すものである。また、
図2は、このEC装置を、図1の基板面に平行する面で
切り離した様子(全体図)を示している。ただし、図1
における電解質層8とシール層12とは省略されてい
る。
【0054】図1,2において、無機ガラス基板1,
2、導電性層用電極3,4、透光性を有する導電性層
5,6、酸化タングステン層7、電解質層8、リード線
9,10、駆動用電源11、シール層12、接合端子1
3,14の構成については、図5,6,7と同様であ
る。
【0055】ただし、本発明に係る本例の場合には、基
板1,2に穴15,16が設けてある。
【0056】従って、駆動用電源11のリード線9と導
電性層用電極3の接合端子13とを、この穴16を介し
て電気的に接続することが可能である。同様に、駆動用
電源11のリード線10と導電性層用電極4の接合端子
14とを、穴15を介して電気的に接続することができ
る。
【0057】このため、切り欠き部分や、基板の重なり
のずれが不要となり、基板1,2を重ね合わせることが
可能となる。
【0058】なお、図1,2は基板の同一側部に穴1
5,16を配したが、穴の位置はどの側部に配すること
も可能である。
【0059】たとえば、図3は、穴15,16の位置が
違う以外は、図1,2と実質的に同様の構成を有してい
る。すなわち、図3では、穴15,16が互いに相対す
る側面部に設けられている。
【0060】このような構造を持つEC装置は、たとえ
ば次のようにして組み立てることができる。
【0061】まず、3mm厚の無機ガラス基板1,2の
適当な位置に例えば直径20mmの穴15,16を形成
する。この穴を形成する手段としては公知の方法を利用
することができる。
【0062】ついで、無機ガラス基板1,2上に透光性
を有する透明導電性層5,6を形成する。
【0063】透明導電性層の膜厚は、特に制限されるも
のではないが、通常10〜500nm、好ましくは50
〜300nmの範囲にあり、表面抵抗(抵抗率)は特に
制限されるものではないが、通常0.5〜500Ω/
□、好ましくは1〜50Ω/□の範囲である。
【0064】透明導電性層の形成には、公知の手段を任
意に採用することができるが、透明導電性層を構成する
金属及び/又は金属酸化物等の種類により、採用する手
段を選択するのが好ましい。通常は、真空蒸着法、イオ
ンプレーティング法、スパッタリング法、ゾルゲル法等
が採用される。
【0065】ついで、導電性層用電極3,4と接合端子
13,14とを導電性層5,6上に設ける。導電性層用
電極3,4や接合端子13,14としてはアルミニウ
ム、銅、銀等を使用することができる。これには、導電
性ペーストを焼き付ける方法や導電性テープを貼付する
方法等を使用することができる。
【0066】さらに、導電性層6上に、例えば膜厚15
0nmの酸化タングステン層7を形成する。これには、
蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等
を使用することができる。
【0067】ついで、接合端子13,14とリード線
9,10とを接続し、駆動用電源11により駆動可能と
する。
【0068】ついで、無機ガラス基板1,2にシール剤
を塗布して張り合わせ、シール層12を形成する。シー
ル層12の厚さは50〜700μmが適当である場合が
多く、200〜500μmがより好ましい場合が多い。
【0069】そして、シール層の内側にγ−ブチロラク
トンを溶媒とした沃化リチウム0.6mo1/Lを含む
液状組成物(新中村化学製、M−40GN)を注入し、
電解質層8を形成する。電解質層8の膜厚としては50
〜600μmが適当である。なお、電解質層に使用する
剤がシート状の場合は、シール層12を形成する前に、
これを貼付することもできる。
【0070】その後、液状組成物の注入口と、接合端子
13,14とリード線9,10との接続部とをシール剤
でシールし、上記構造を得ることができる。シール剤と
しては、ポリイソブチレン、ブチルゴム、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂等を使用することができる。
【0071】なお、基板に穴を穿つ時期、接合端子1
3,14とリード線9,10とを接続する時期等は、本
発明の趣旨に反しない限り、上記以外でも差し支えな
い。
【0072】また、本発明に係る開口部はこのような穴
に代表されるが、その形状や大きさには特に制限はな
く、任意に定めることができる。また、閉じた開口部で
ある必要はなく、図4に示すように一部を開放したスリ
ット状の開口部19であっても良い。
【0073】形状としては断面が円形であることが製作
が容易であるので好ましい。また、この円の直径は20
〜25mm程度が普通である。
【0074】さらに、このような開口部を穿つ場合に
は、基板面について、線対称または点対称になるように
配すると、同一の位置で穿孔し、片方の基板については
裏返して使用する等の操作により、両面の開口部を得る
ことができるため、穿孔の作業量を減少できるメリット
が得られる。
【0075】なお、本発明において、EC装置は、2枚
の基板と導電性層とエレクトロクロミック層と、導電性
層用電極やその接合端子や配線等を含むエレクトロクロ
ミック体と駆動電源用リード線、駆動電源、窓枠、ケー
シング等より構成されるのが一般的であるが、上記例に
示したように、両面の基板や導電性層が透光性を有する
場合に限定されるわけではなく、例えば防眩ミラーのよ
うに、片面のみが透光性を有することも本発明の範疇に
属する。
【0076】また、本発明に係る上記構成には、反射板
等の他の構成要素を組み込むことができることはいうま
でもない。
【0077】さらに、本発明においては、開口部が上記
二つの基板の両方にある場合のみならず、片方の基板に
は本発明に係る開口部を設けて配線し、他方の配線はこ
のような開口部を介さない場合も含まれる。
【0078】そして、このようなEC装置としては、光
の入射量を調節でき、たとえばブラインドなどを使わな
くても自然に日除けができる機能を有する調光装置、透
過光の色調を変更できる調色装置、さらに、アルミニウ
ムのような反射性層を用いることにより、反射率を電圧
操作によって切り換えることのできる防眩ミラー等を挙
げることができる。
【0079】なお、基板にガラスを使用した場合には、
単に調光ガラス、調色ガラス、防眩ガラスと呼ばれるこ
とが多い。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、エレクトロクロミック
装置において、単純な構造で、合理的に導電性層と外部
電源との間の配線を実現することができる。さらに基板
同士の重なり合いのない部分を排除できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るEC装置の一例の一部断面図。
【図2】図1に示すEC装置を基板面に平行する面で切
り離した様子を表す斜視図。
【図3】本発明に係るEC装置の他の一例の一部断面
図。
【図4】本発明に係る開口部を有する基板の一例を示す
平面図。
【図5】従来のEC装置の1例について、その基板に平
行する面で切り離した様子を表す斜視図。
【図6】従来のEC装置の他の一例の断面図。
【図7】図6に示すEC装置を基板面に平行する面で切
り離した様子を表す斜視図。
【符号の説明】
1,2 無機ガラス基板 3,4 導電性層用電極 5,6 透光性を有する導電性層 7 酸化タングステン層 8 電解質層 9,10 リード線 11 駆動用電源 12 シール層 13,14 接合端子 15,16 穴 17,18 切り欠き部分 19 開口部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対し、少なくとも一方が透光性を有する
    2枚の基板と、 当該基板のそれぞれの内側にある、少なくとも一方が透
    光性を有する2枚の導電性層と、 当該導電性層間にあるエレクトロクロミック層とを有す
    るエレクトロクロミック装置であって、 当該基板の少なくとも一方が開口部を有し、当該開口部
    を介して、当該基板と相対する基板上にある導電性層が
    駆動用電源と接続するエレクトロクロミック装置。
  2. 【請求項2】前記基板が無機ガラスよりなる請求項1に
    記載のエレクトロクロミック装置。
  3. 【請求項3】調光装置、調色装置または防眩ミラーに用
    いられる請求項1または2に記載のエレクトロクロミッ
    ク装置。
JP2002114498A 2002-04-17 2002-04-17 エレクトロクロミック装置 Withdrawn JP2003307752A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002114498A JP2003307752A (ja) 2002-04-17 2002-04-17 エレクトロクロミック装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002114498A JP2003307752A (ja) 2002-04-17 2002-04-17 エレクトロクロミック装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003307752A true JP2003307752A (ja) 2003-10-31

Family

ID=29396287

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002114498A Withdrawn JP2003307752A (ja) 2002-04-17 2002-04-17 エレクトロクロミック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003307752A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006030838A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Sony Corp 調光装置およびその製造方法ならびに撮像装置
CN104898345A (zh) * 2015-04-30 2015-09-09 上方能源技术(杭州)有限公司 一种电致变色玻璃的驱动布置结构
JP2018132635A (ja) * 2017-02-15 2018-08-23 株式会社リコー エレクトロクロミック装置及びエレクトロクロミック装置の製造方法
CN113467147A (zh) * 2020-03-31 2021-10-01 Oppo广东移动通信有限公司 电致变色器件、壳体组件和电子设备

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006030838A (ja) * 2004-07-21 2006-02-02 Sony Corp 調光装置およびその製造方法ならびに撮像装置
JP4678151B2 (ja) * 2004-07-21 2011-04-27 ソニー株式会社 調光装置およびその製造方法ならびに撮像装置
CN104898345A (zh) * 2015-04-30 2015-09-09 上方能源技术(杭州)有限公司 一种电致变色玻璃的驱动布置结构
CN104898345B (zh) * 2015-04-30 2017-12-22 浙江上方电子装备有限公司 一种电致变色玻璃的驱动布置结构
JP2018132635A (ja) * 2017-02-15 2018-08-23 株式会社リコー エレクトロクロミック装置及びエレクトロクロミック装置の製造方法
CN113467147A (zh) * 2020-03-31 2021-10-01 Oppo广东移动通信有限公司 电致变色器件、壳体组件和电子设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7532383B2 (en) Electrochromic device having improved color properties
US20170219902A1 (en) Electrochromic device capable of preventing damage of electrode
JP7033282B2 (ja) 電気化学光学装置
US6829074B2 (en) Liquid type electrochromic element
JP2003307752A (ja) エレクトロクロミック装置
JPS62143032A (ja) 調光体
WO2021261432A1 (ja) 電気化学装置、及び、電極付き基板
CN214623248U (zh) 电致变色器件及包含显示器或信号灯的电致变色后视镜
JP5023450B2 (ja) エレクトロクロミック装置及びこれを用いた表示方法
JP2706876B2 (ja) カメラレンズ用絞り
KR20180009019A (ko) 전기 변색 소자
JP5045998B2 (ja) エレクトロクロミック装置、及びその製造方法、ならびに多孔質電極の製造方法
JP2007047656A (ja) エレクトロクロミック装置及びこれを用いた表示方法
JP3556850B2 (ja) エレクトロクロミック素子
CN214427710U (zh) 一种电致变色器件及包含其的电子终端
JP3553397B2 (ja) 溶液相エレクトロクロミック素子
EP4343419A1 (en) Electronic element for electronic dimming spectacles
JP2011039282A (ja) 調光素子
JP4497283B2 (ja) 電気化学表示装置およびその製造方法
JP2006039157A (ja) エレクトロクロミック表示装置およびその製造方法
JP2007047582A (ja) エレクトロクロミック装置及びこれを用いた表示方法
JPH04324842A (ja) エレクトロクロミック素子
JP2001021926A (ja) 溶液相エレクトロクロミック素子
JPH02208638A (ja) 均一着色するエレクトロクロミック素子
JP2007010975A (ja) エレクトロクロミック装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080219

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20080410