JP2706876B2 - カメラレンズ用絞り - Google Patents

カメラレンズ用絞り

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JP2706876B2
JP2706876B2 JP4181796A JP18179692A JP2706876B2 JP 2706876 B2 JP2706876 B2 JP 2706876B2 JP 4181796 A JP4181796 A JP 4181796A JP 18179692 A JP18179692 A JP 18179692A JP 2706876 B2 JP2706876 B2 JP 2706876B2
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JP
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aperture
camera lens
polypyrrole
diaphragm
colorless
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孝久 福澤
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Nidec Sankyo Corp
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Diaphragms For Cameras (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラレンズ用絞りに
係るもので、特に電気駆動式によるカメラレンズ用絞り
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在のVTRカメラ用の絞りとしては、
多数の絞り板をモータ駆動によって開閉させる機械式が
一般的である。一方、液晶素子をシャッター素子として
用いることも考えられている。この液晶素子で絞りを構
成する場合、その前後に偏向板を組み合わせて構成す
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の機械式
絞りの場合、駆動源としてモータを必要とするため、絞
りユニットの小型化に限度があり、VTRカメラの小型
・軽量化の妨げとなっている。また液晶素子を利用する
絞りの場合、液晶素子の他に少なくとも2枚の偏向板を
必要とするため、絞りを開いた状態における透過光量が
不十分であり、カメラレンズの絞りとしては不向きであ
る。そこで、本発明者等は電気化学反応により可逆的な
発色・消色反応を起こすエレクトロクロミック素子(以
下、EC素子と言う)をカメラレンズ用絞りとして使用
することを考え、その知見に基づく発明を平成4年3月
6日に特許出願している。
【0004】上記先願発明は、透明電極とエレクトロク
ロミック材料を成膜した第1の発明基板と前記エレクト
ロクロミック材料とは電圧印加によって同時に発色し逆
電圧の印加で同時に消色する関係の他のエレクトロクロ
ミック材料を成膜した第2の透明基板とを光通過方向に
対向配置させ、それらの間に電解質を密封したセルを構
成し、透明電極に所定の電圧が印加されると表示極側及
び対向極側で酸化・還元反応が起こり、透明基板上のE
C材料が無色透明から所定の色に変化し、光の透過を遮
断し、逆方向の電圧が印加されると、逆方向の酸化・還
元反応によって、透明電極上のEC材料が所望の色から
無色透明に変化するようにしたものである。
【0005】しかし、代表的なEC材料である酸化タン
グステン(WO3)とプルシアンブルー(PB)の組み
合わせによる青色のEC素子では、約600nmより短い
波長の光は着色時でも透過してしまうため、可視光域の
全域にわたって光を遮断することは不可能であるという
問題を有している。
【0006】
【発明の目的】本発明の目的は、可視光線の全域にわた
って光を遮断することのできるEC素子を用いたカメラ
レンズ用絞りを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のカメラレンズ用絞りは、可視光全域に吸収
帯をもつ第1のEC材料と、前記第1のEC材料の着消
色反応を補償する第2のEC材料とを組み合わせた構成
を要旨としている。前記可視光全域に吸収帯をもつ第1
のEC材料は、ポリピロール[ピロール(C45N)が
酸化重合して高分子化した化合物)が前記条件を十分に
満たすものとして最適である。前記第2のEC材料とし
ては、コバルトフタロシアニン(CoPc)、プルシア
ンブルー(PB)、酸化タングステン(WO3)、鉄フ
ェナントロリン錯体などが挙げられる。
【0008】
【作用】上記構成のカメラレンズ用絞りにおいては、可
視光全域に吸収帯をもつ第1のEC材料は電圧の印加に
よる酸化反応により黒色、再還元により黒色から無色に
変化し、その際、前記第2のEC材料は第1のEC材料
の酸化・還元反応の電荷補償物質として機能する。
【0009】
【実施例】図1〜図2に、本発明の一実施例を示す。図
1に示したカメラレンズ絞りは、相対向する2枚の透明
基板1,2の間に電解液3を密封すると共に対向するそ
れぞれの面に透明電極4,5を形成し、一方の透明電極
4上にポリピロールよりなる第1のEC材料6を成膜
し、他方の透明電極5上に前述した第2のEC材料7を
成膜した構成である。
【0010】透明基板1,2としては、特に限定される
ものではないが、一般に光透過性に優れたガラスやプラ
スチック板あるいはプラスチックフィルム等が使われ
る。また、透明電極4,5の材料としては、例えば酸化
錫や酸化インジウム等の公知の導電膜材料が採用され
る。なお、符号8は透明基板1,2を接着して電解液3
を密封するためのシール材である。
【0011】図2に、第1のEC材料6および第2のE
C材料7の成膜パターンの一例を示している。本例で
は、ポリピロールよりなる第1のEC材料6は、長方形
パターンとして成膜し、第2のEC材料7は、中心に絞
りの解放値の大きさに抜いた円形の光透過部分7aを有
する長方形パターンとして成膜しており、第1のEC材
料の成膜パターンは第2のEC材料の成膜パターンの円
形透過部分6aと対向する関係に位置づけられている。
【0012】次に上記構成の絞りの電気駆動について説
明する。中性状態のポリピロール(無色)は、電極4上
で電子を奪われて酸化されることにより黒色に着色す
る。また黒色の状態に電子を与えると、再還元されて元
の無色の状態に戻る。
【0013】すなわち、EC材料の着消色現象には、必
ず電子の移動が伴うもので、したがって相対するもう一
方の電極5上では、第1のEC材料から出された電子を
受け入れたり、第1のEC材料に向けて電子を送り出せ
る能力をもった酸化還元物質が必要となる。それが第2
のEC材料に相当する。したがってこの第2のEC材料
は無色になる必要はない。
【0014】上記絞り構成では、大別して2通りの構成
方法がある。1つはポリピロールを黒色の状態で素子を
組み立てる方法、もう1つはポリピロールを無色の状態
で素子を組み立てる方法である。
【0015】前記第1の方法の消色反応は、ポリピロー
ルを酸化状態(黒)から中性状態(無色)へ還元する反
応であるから、電極5ではEC材料7を酸化する反応が
起きなければならない。この条件を容易に満たすのが、
鉄フェナントロリンの赤→無色、プルシアンブルー(P
B)の青→緑などの酸化反応である。これらの反応は可
逆的なので、ポリピロールの着色(酸化)反応を補償で
きるのは言うまでもない。また、ポリピロールは酸化、
中性の両状態ともに比較的安定なので、EC材料6にポ
リピロールの黒、EC材料7にポリピロールの無色を組
み合わせて、互いに逆の反応を起こさせることによっ
て、素子を構成することも可能である。
【0016】前記第2の方法の着色反応は、ポリピロー
ルを中性状態(無色)から酸化状態(黒)へ酸化する反
応であるから、電極5ではEC材料7を還元する反応が
起きなければならない。この条件を容易に満たすのが、
コバルトフタロシアニン(CoPc)の青→緑(または
茶色)、プルシアンブルー(PB)の青→無色、酸化タ
ングステン(WO3)の無色→青などの還元反応であ
る。これらの反応は可逆的なので、ポリピロールの消色
(還元)反応を補償できるのは言うまでもない。
【0017】図3に、第2のEC材料を電極に成膜する
他のパターン例を示す。この例は、電極上に同心円状の
パターンを設け、そこに第2のEC材料を成膜した構成
である。6aは第2のEC材料による同心円状の成膜部
分、6bは導体リード部分、9aは最も絞り込まれた光
透過部分、9bは2段階開いた状態の光透過部分であ
る。この構成によれば、段階的に光透過量の制御が可能
となる。このような成膜パターンを設けない図2の場合
には連続的な光透過量の制御が可能である。
【0018】上述した絞り構成によれば、第1のEC材
料に、着色時には可視光線の全波長領域に吸収帯をも
ち、消色時にはその吸収帯が消失して無色となるEC材
料を使用しているので、絞り操作において、可視光線の
全域にわたって光を確実に遮断することができる。
【0019】
【発明の効果】(1)従来の機械式絞りに比べ、はるか
に薄型軽量の絞りユニットの構成が可能となるから、カ
メラ本体の小型・軽量化が実現できる。 (2)モータなどの部品点数の減少によりコスト低減が
可能となる。 (3)透過型エレクトロクロミック素子は外部回路が開
放状態(抵抗が無限大)であるとき、その表示状態
(色)を保持できるという特徴を有している(これをメ
モリー機能と言う)ので、外部からの電力を必要とする
のは、着消色をする時だけである。よって低消費電力化
が可能となる。 (4)一般的なエレクトロクロミック素子のように、表
示極側のEC材料の着消色特性(応答速度、繰返し寿命
など)を安定させるために、対向極の電位変動が少なく
なるように第2のEC材料を過剰に成膜できるので、素
子の信頼性が向上する。 (5)可視光全域に吸収帯をもつEC材料を使用してい
るので、絞り操作時に、可視光線の全域にわたって光を
確実に遮断できる。 (6)可視光全域に吸収帯をもつEC材料を使用する場
合、これを図2に示した成膜パターンにすれば、他方の
EC材料の選択の幅が広がる。すなわち、他方のEC材
料の着消色時の色は何色でもかまわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す絞りの断面図である。
【図2】使用するEC材料の成膜パターンの組み合わせ
例を示す。
【図3】EC材料の成膜パターンの他の例を示す。
【符号の説明】
1,2 透明基板 3 電解液 4,5 透明電極 6 第1のEC材料 7 第2のEC材料 6a 第1のEC材料による成膜パターン 6b 単体リード部分 9a 最も絞り込まれた状態の光透過部分 9b 2段階開いた状態の光透過部分

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可視光全域に吸収帯をもつ第1のエレク
    トロクロミック材料と、前記第1のエレクトロクロミッ
    ク材料の着消色反応を補償する第2のエレクトロクロミ
    ック材料とを組み合わせたことを特徴とするカメラレン
    ズ用絞り。
  2. 【請求項2】 前記第1のエレクトロクロミック材料が
    ポリピロール、第2のエレクトロクロミック材料がコバ
    ルトフタロシアニン、プルシアンブルー、酸化タングス
    テン、鉄フェナントロリン錯体のいずれかである請求項
    1に記載のカメラレンズ用絞り。
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JP2009116258A (ja) * 2007-11-09 2009-05-28 Olympus Corp 絞り装置
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