JP2708264B2 - エレクトロクロミック表示体 - Google Patents
エレクトロクロミック表示体Info
- Publication number
- JP2708264B2 JP2708264B2 JP2172226A JP17222690A JP2708264B2 JP 2708264 B2 JP2708264 B2 JP 2708264B2 JP 2172226 A JP2172226 A JP 2172226A JP 17222690 A JP17222690 A JP 17222690A JP 2708264 B2 JP2708264 B2 JP 2708264B2
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- JP
- Japan
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- circuit
- auxiliary electrode
- layer
- electrochromic
- voltage
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- Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は補助電極を設けたエレクトロクロミック(以
下、ECと略称する)表示体の補助電極の駆動回路に関す
る。
下、ECと略称する)表示体の補助電極の駆動回路に関す
る。
[従来の技術] EC表示体の着消色に関する駆動回路については、特開
昭53−144359号など数多くの提案がされているが、補助
電極に関する提案はなく、一定の電圧を印加する方法が
採られている。
昭53−144359号など数多くの提案がされているが、補助
電極に関する提案はなく、一定の電圧を印加する方法が
採られている。
しかしながら、着色・消色を繰り返すうちに表示体の
バランスが崩れて、消色時にどちらかのEC層が完全に消
色せずに消え残るようになったときなどに補助電極と消
え残ったEC層の間に一定電圧を印加して還元あるいは酸
化すると、EC層の剥離や補助電極と平行に色むらが発生
することが避けられなかった。
バランスが崩れて、消色時にどちらかのEC層が完全に消
色せずに消え残るようになったときなどに補助電極と消
え残ったEC層の間に一定電圧を印加して還元あるいは酸
化すると、EC層の剥離や補助電極と平行に色むらが発生
することが避けられなかった。
[発明の目的] 本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、
簡易な回路により、EC層の剥離や色むらの発生を防止し
うるEC表示体を提供することを目的とする。
簡易な回路により、EC層の剥離や色むらの発生を防止し
うるEC表示体を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は酸化発色型エレクトロクロミック層と還元発
色型エレクトロクロミック層を対向する基板に形成し、
いずれかのエレクトロクロミック層を還元あるいは酸化
するための補助電極を周辺部に設けたエレクトロクロミ
ック表示体において、補助電極の駆動回路に、補助電極
といずれかのエレクトロクロミック層との間の電極ある
いは電圧を制限する回路、すなわち電流制限回路を設け
るか、あるいは定電流回路と電圧制限回路を組合せた回
路を設けるうにしたことを特徴とする。
色型エレクトロクロミック層を対向する基板に形成し、
いずれかのエレクトロクロミック層を還元あるいは酸化
するための補助電極を周辺部に設けたエレクトロクロミ
ック表示体において、補助電極の駆動回路に、補助電極
といずれかのエレクトロクロミック層との間の電極ある
いは電圧を制限する回路、すなわち電流制限回路を設け
るか、あるいは定電流回路と電圧制限回路を組合せた回
路を設けるうにしたことを特徴とする。
[作用] 還元発色型EC層と酸化発色型EC層は相対向するように
配置されているが、補助電極はいずれのEC層に対しても
対向するように配置されていないので、補助電極から離
れた部分に比較して近傍部分は電流が過大に流れると本
発明者らは推論し、電流を制限する回路を設けるか、電
圧を制限する回路を設けたところ、所期の目的を達成す
ることができたものである。
配置されているが、補助電極はいずれのEC層に対しても
対向するように配置されていないので、補助電極から離
れた部分に比較して近傍部分は電流が過大に流れると本
発明者らは推論し、電流を制限する回路を設けるか、電
圧を制限する回路を設けたところ、所期の目的を達成す
ることができたものである。
なお、この場合に単に印加電圧を下げるだけでは、印
加時間が長くなるだけでなく、完全に消色あるいは着色
することができないので好ましくない。
加時間が長くなるだけでなく、完全に消色あるいは着色
することができないので好ましくない。
また、単に定電流回路を設けるだけでは、次第に反応
物質がなくなり、電圧が急上昇するので、実用に供しえ
ない。
物質がなくなり、電圧が急上昇するので、実用に供しえ
ない。
[実施例] 以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明のEC表示体を示す断面図、第2図と第
3図ははそれぞれ実施例1、実施例2を示す概略の駆動
回路図である。
3図ははそれぞれ実施例1、実施例2を示す概略の駆動
回路図である。
実施例1 補助電極の駆動回路に電流制限回路を設けたものを例
示する。
示する。
まず、EC表示体について説明すると第1図に示すよう
に構成される。
に構成される。
板ガラスなどの一対の基板1、1′にITO膜などの透
明導電膜2、2′をCVD法、PVD法などの方法により形成
し、一方の透明導電膜2には酸化発色型EC層3としてプ
ルシアンブルー膜を電解合成法により、他方の透明導電
膜2′には還元発色型EC層3′としてWO3膜を真空蒸着
法により、それぞれ形成する。
明導電膜2、2′をCVD法、PVD法などの方法により形成
し、一方の透明導電膜2には酸化発色型EC層3としてプ
ルシアンブルー膜を電解合成法により、他方の透明導電
膜2′には還元発色型EC層3′としてWO3膜を真空蒸着
法により、それぞれ形成する。
成膜時にこれらのEC層はいずれも酸化状態にあるので
着消色できないので、いずれかのEC層を初期に還元し、
また両EC層間での電荷バランスを補償するための補助電
極4を一辺あるいは複数辺にわたり設ける。補助電極4
はポリトリフェニルアミン、カーボン粉末、テフロンデ
ィスパージョンの混合物をプレスにより圧着し、不織布
で包装したものである。
着消色できないので、いずれかのEC層を初期に還元し、
また両EC層間での電荷バランスを補償するための補助電
極4を一辺あるいは複数辺にわたり設ける。補助電極4
はポリトリフェニルアミン、カーボン粉末、テフロンデ
ィスパージョンの混合物をプレスにより圧着し、不織布
で包装したものである。
次に、一対の基板を間隔約1mmになるように対向さ
せ、周辺部をシール材5で封止し、電解液6としてプロ
ピレンカーボネートにLiClO4を溶かしたものを図示しな
い注入口から充填し、駆動回路7に接続する。
せ、周辺部をシール材5で封止し、電解液6としてプロ
ピレンカーボネートにLiClO4を溶かしたものを図示しな
い注入口から充填し、駆動回路7に接続する。
このようにして得られたEC表示体は、いずれのEC層も
酸化状態にあるので、補助電極を使用してどちらかのEC
層を初期に還元する必要がある。また、着消色を繰返す
うちに両EC層間での電荷バランスが崩れて、消色時にど
ちらかのEC層が消え残るようになった場合などに正常な
状態に復帰させる必要がある。
酸化状態にあるので、補助電極を使用してどちらかのEC
層を初期に還元する必要がある。また、着消色を繰返す
うちに両EC層間での電荷バランスが崩れて、消色時にど
ちらかのEC層が消え残るようになった場合などに正常な
状態に復帰させる必要がある。
このようなときに補助電極を駆動するための回路の一
例を第2図(着消色するための駆動回路は省略)に示
す。
例を第2図(着消色するための駆動回路は省略)に示
す。
第2図に示す例は電流制限回路を設けたものでツェナ
ーダイオードZDを含む基準電圧発生回路S、増幅回路
A、比較回路Cに電流制限回路LCを付加して構成され
る。
ーダイオードZDを含む基準電圧発生回路S、増幅回路
A、比較回路Cに電流制限回路LCを付加して構成され
る。
次に酸化発色型EC層であるプルシアンブルーが消えの
こり、透過率が例えば50%に低下したときにプルシアン
ブルーを還元する場合の作動について説明する。
こり、透過率が例えば50%に低下したときにプルシアン
ブルーを還元する場合の作動について説明する。
スイッチSwをPB側に切替えるとリレーR1が励磁され接
点X1が閉じ、補助電極とプルシアンブルー間に電流Iが
流れるが、EC表示体は容量性の負荷であるから初期に過
大な電流が流れるが、Tr3のB−E(ベース・エミッタ
ー間)電圧が大きくなり、Tr3がONされる。その結果、O
Pアンプの出力はTr3へバイパスされるので、Tr1のベー
ス電流が小さくなり、電流Iがプルシアンブルー膜を傷
めない程度の設定値に制限される。
点X1が閉じ、補助電極とプルシアンブルー間に電流Iが
流れるが、EC表示体は容量性の負荷であるから初期に過
大な電流が流れるが、Tr3のB−E(ベース・エミッタ
ー間)電圧が大きくなり、Tr3がONされる。その結果、O
Pアンプの出力はTr3へバイパスされるので、Tr1のベー
ス電流が小さくなり、電流Iがプルシアンブルー膜を傷
めない程度の設定値に制限される。
このような定電流の状態が例えば9分程度継続すると
電流Iが低下し、Tr3のB−E電圧が小さくなり、Tr3が
OFFされ、その後は基準電圧に相当すると定電圧が印加
され、プルシアンブルーが完全に消色した状態でスイッ
チSwをOFFする。
電流Iが低下し、Tr3のB−E電圧が小さくなり、Tr3が
OFFされ、その後は基準電圧に相当すると定電圧が印加
され、プルシアンブルーが完全に消色した状態でスイッ
チSwをOFFする。
このとき、表示体はEC層を傷めることなく、透過率が
例えば75%まで向上し、完全にリフレッシュすることが
できた。
例えば75%まで向上し、完全にリフレッシュすることが
できた。
実施例2 定電流回路に電圧制限回路を付加した駆動回路につい
て例示する。
て例示する。
第3図(着消色するための駆動回路は省略)に示すよ
うに、ツェナーダイオードZDを含む基準電圧発生回路
S、定電流回路CC、電圧制限回路LV回路から構成する。
うに、ツェナーダイオードZDを含む基準電圧発生回路
S、定電流回路CC、電圧制限回路LV回路から構成する。
次に、実施例1同様プルシアンブルーを還元する場合
の作動について説明する。
の作動について説明する。
スイッチSwをPB側に切替えるとリレーR1が励磁され接
点X1が閉じ、定電流Iが補助電極とプルシアンブルー間
に流れる。
点X1が閉じ、定電流Iが補助電極とプルシアンブルー間
に流れる。
このような定電流の状態が例えば3分程度継続すると
ほとんど還元が終わり、その結果、反応物質がなくな
り、電圧が急上昇する。
ほとんど還元が終わり、その結果、反応物質がなくな
り、電圧が急上昇する。
電圧が、基準電圧発生回路Sで設定した例えば0.8Vを
越えるとリレーR3が励磁され、その接点X3が開き、還元
を完了する。
越えるとリレーR3が励磁され、その接点X3が開き、還元
を完了する。
このとき、表示体はEC層を傷めることなく、透過率が
例えば70%まで向上し、完全にリフレッシュすることが
できた。
例えば70%まで向上し、完全にリフレッシュすることが
できた。
以上、好適な実施例により説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく種々の応用が可能である。
に限定されるものではなく種々の応用が可能である。
実施例1では消色状態を人が確認してOFFしたが、電
気的に例えば電流Iが所定の値より低下したときに自動
的にOFFするようにすると、さらに好ましい。
気的に例えば電流Iが所定の値より低下したときに自動
的にOFFするようにすると、さらに好ましい。
補助電極については、ポリトリフェニルアミン以外に
も、EC材料の酸化還元反応に対して、これと逆の還元酸
化反応が可逆的に成立する材料であればよく、ポリアニ
リン、ポリピロール、プルシアンブルーなどを使用する
ことができる。
も、EC材料の酸化還元反応に対して、これと逆の還元酸
化反応が可逆的に成立する材料であればよく、ポリアニ
リン、ポリピロール、プルシアンブルーなどを使用する
ことができる。
酸化性発色型EC材料については、プルシアンブルー以
外にも、イリジウム酸化物、ポリトリフェニルアミン、
ポリアニリン、NiOOH、Cu2Oなども使用することができ
る。
外にも、イリジウム酸化物、ポリトリフェニルアミン、
ポリアニリン、NiOOH、Cu2Oなども使用することができ
る。
還元性発色型EC材料については、WO3以外にも、Mo
O3、Nb2O5、TiO2などを使用することができる。
O3、Nb2O5、TiO2などを使用することができる。
[発明の効果] 本発明によれば、簡易な補助電極の駆動回路により、
EC層の剥離や色むらを生ずることなく、EC表示体をリフ
レッシュすることができるものである。
EC層の剥離や色むらを生ずることなく、EC表示体をリフ
レッシュすることができるものである。
第1図は本発明のEC表示体を示す断面図、第2図と第3
図ははそれぞれ実施例1、実施例2を示す概略の駆動回
路図である。 1、1′……基板、2、2′……透明導電膜 3……酸化発色型EC層 3′……還元発色型EC層 4……補助電極、6……電解液 7……駆動回路
図ははそれぞれ実施例1、実施例2を示す概略の駆動回
路図である。 1、1′……基板、2、2′……透明導電膜 3……酸化発色型EC層 3′……還元発色型EC層 4……補助電極、6……電解液 7……駆動回路
Claims (1)
- 【請求項1】酸化発色型エレクトロクロミック層と還元
発色型エレクトロクロミック層を対向する基板に形成
し、いずれかのエレクトロクロミック層を還元あるいは
酸化するための補助電極を周辺部に設けたエレクトロク
ロミック表示体において、補助電極の駆動回路に、補助
電極といずれかのエレクトロクロミック層との間の電流
あるいは電圧を制限する回路を設けるようにしたことを
特徴とするエレクトロクロミック表示体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2172226A JP2708264B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | エレクトロクロミック表示体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2172226A JP2708264B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | エレクトロクロミック表示体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0460617A JPH0460617A (ja) | 1992-02-26 |
JP2708264B2 true JP2708264B2 (ja) | 1998-02-04 |
Family
ID=15937940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2172226A Expired - Lifetime JP2708264B2 (ja) | 1990-06-29 | 1990-06-29 | エレクトロクロミック表示体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2708264B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6758916B2 (ja) * | 2015-06-03 | 2020-09-23 | キヤノン株式会社 | エレクトロクロミック素子及びその駆動方法、並びに光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置及び窓材 |
JP6597373B2 (ja) | 2015-06-19 | 2019-10-30 | 株式会社リコー | エレクトロクロミック素子、表示装置及びその駆動方法 |
JP6657615B2 (ja) * | 2015-06-26 | 2020-03-04 | 株式会社リコー | エレクトロクロミック素子及びその駆動方法 |
JP6808363B2 (ja) * | 2015-07-02 | 2021-01-06 | キヤノン株式会社 | エレクトロクロミック素子及びその駆動方法、並びに光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置及び窓材 |
-
1990
- 1990-06-29 JP JP2172226A patent/JP2708264B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0460617A (ja) | 1992-02-26 |
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