JP6758916B2 - エレクトロクロミック素子及びその駆動方法、並びに光学フィルタ、レンズユニット、撮像装置及び窓材 - Google Patents
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Description
前記第一の電極と前記第三の電極との間と、前記第二の電極と前記第三の電極との間の少なくとも一方には、前記電解質が配され、
前記第三の電極の実効面積は、前記第一の電極の実効面積および前記第二の電極の実効面積よりも大きく、下記(1)乃至(6)のいずれかであることを特徴とする。
(1)前記第三の電極は、前記第一の電極または前記第二の電極の少なくとも一方を透過する光の光路外に配置されている。
(2)前記第三の電極が、前記第一の電極または前記第二の電極の周囲の少なくとも一部に配置されている。
(3)前記第三の電極が、ナノメートルスケールの微細構造をもった多孔質電極である。
(4)前記アノード性の有機エレクトロクロミック材料と前記カソード性の有機エレクトロクロミック材料の少なくとも一方が、前記第一の電極または前記第二の電極に固定化されている。
(5)前記第三の電極と、前記第一の電極または前記第二の電極との間に、物質輸送を低減する構造体を有する。
(6)エレクトロクロミック素子の電荷バランス状態を検知する手段をさらに備えた。
電荷バランス/インバランスの概念について、相補型有機EC素子の場合を例にとり、図3を用いて説明する。図3において、1は第一の電極、2は第二の電極であり、図3では第一の電極1がアノード、第二の電極2がカソードである。また、Aはアノード性EC材料の還元状態(消色状態)、Cはカソード性EC材料の酸化状態(消色状態)、A+はアノード性EC材料の酸化状態(着色状態)、C-はカソード性EC材料の還元状態(着色状態)である。
図1に、本発明のEC素子の断面の模式図を示す。図1において、1が第一の電極、2が第二の電極、3が第三の電極、7,8が基板である。4は、第一の電極1、第二の電極2、第三の電極3に接する電解質であり、シール材5によって外部と隔離されて保持されていることが好ましい。6は隔壁であり、第一の電極1および第二の電極2と第三の電極3の間の物質輸送を抑制するために必要に応じて設けられる。
<第一の電極1、第二の電極2>
第一の電極1、第二の電極2のうちの少なくとも一方の電極は、透明電極である。ここで、「透明」とは光を透過することを意味し、光の透過率が50%以上100%以下であることが好ましい。少なくとも一方の電極が透明電極であることによって、EC素子の外部より効率的に光を取り込み、EC分子と相互作用させて、EC分子の光学的特性を出射光に反映させることができるからである。また、「光」とは、EC素子の対象とする波長領域における光のことである。例えば、EC素子を可視光領域の撮像装置のフィルタとして使用するのであれば、可視光領域の光、赤外線領域の撮像装置のフィルタとして使用するのであれば、赤外線領域の光である。
「1.電荷バランス/インバランス」の項で説明したように、本発明のようなカソード性のEC材料とアノード性のEC材料を同時に使用するEC素子では、電荷インバランス状態が発生したときに、それがアノード性、カソード性いずれの電荷インバランスであっても消色不良として感知される可能性がある。このような場合、第一の電極1、第二の電極2間の電圧を、着色時と反対方向の極性の電圧とし、この消色不良(消え残り)を抑制しようとしても、反対極性のEC材料が着色するだけで有効な抑制策とはならない。ここで「反対極性のEC材料」とは、アノード性EC材料の消え残りであれば、カソード性EC材料のことであり、カソード性EC材料の消え残りであれば、アノード性EC材料のことである。そこで、本発明では、素子中に第三の電極3を導入し、この第三の電極3と第一の電極1かつ/または第二の電極2との間の電圧を制御することにより表示電極間(第一の電極1と第二の電極2の間)の電荷バランスの調整を取ることとした。
第三の電極3は、EC素子に消色不良が生じた際に、第一の電極1かつ/または第二の電極2上において、消色時にも着色体として残存しているEC材料を電気化学的に消色反応させるための電荷の保留場所として機能するということができる。このため、着色時等に正常に着色しているEC材料は、第三の電極3に到達しない方が望ましい。EC材料が第一の電極1、第二の電極2上に固定化されている場合には考慮する必要はないが、EC材料が電解質4中に溶解している等、自由に拡散可能な場合には、第三の電極3に到達することによって、着色体が消色体に転換されることが起こる可能性がある。これを抑制するためには、着色が行われる第一の電極1かつ/または第二の電極2と第三の電極3間の物質輸送を低減することが効果的である。具体的には、距離をとる、物質輸送を低減する構造体を配置することが挙げられる。前者としては、具体的には、第一の電極1かつ/または第二の電極2と第三の電極3間の距離を、第一の電極1と第二の電極2との間の距離よりも大きくすることが挙げられる。また、後者としては、第一の電極1かつ/または第二の電極2と第三の電極3の間に、開口部をもつ隔壁6、好ましくは多孔構造を有する隔壁6を形成する方法が挙げられる。この隔壁6が開口部を持つ必要があるのは、第三の電極3を有効に機能させるには、第一の電極1かつ/または第二の電極2と第三の電極3間の電解質4による電気的な接続を確保する必要があるためである。逆に、第一の電極1かつ/または第二の電極2と第三の電極3間の電解質4による電気的な接続が、有効な電荷バランスに必要な程度確保されている限りにおいて、第一の電極1かつ/または第二の電極2と第三の電極3間の物質輸送は低減されていることが好ましい。
基板7,8は、第一の電極1、第二の電極2の電極面を対向させた配置でシール材5によって接合されていることが好ましい。シール材5としては、そのシール後の特性が電解質4に対して安定で侵されることがなく、電気化学的に安定でEC素子の動作時に電気化学反応を起こすことがなく、気体および液体を透過しにくく、EC材料の酸化還元反応を阻害しない材料であることが好ましい。例えばガラスフリット等の無機材料、エポキシ系、アクリル系樹脂等の有機材料、金属等を用いることができる。そのシール後の特性が電解質4に対して不安定な場合には、溶出したシール材で電極が汚染される等の懸念がある。また、シール材5の成分が電気化学的に不安定である場合には、電極反応により電荷バランスを生じる原因となる可能性がある。また、気体および液体(特に酸素と水分)を透過しやすい場合には、それらの電極反応により電荷バランスを生じる原因となる可能性があるので注意が必要である。なお、シール材5は、スペーサー材料を含有するなどして第一の電極1と第二の電極2の間の距離を保持する機能を有していても良い。シール材5が電極間距離を規定する機能を有していない場合には、別途スペーサーを配置して電極間距離を保持しても良い。スペーサーの素材としては、シリカビーズ、ガラスファイバーのような無機材料や、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリジビニルベンゼン、フッ素ゴム、エポキシ樹脂等の有機材料を用いることができる。このスペーサーにより、EC素子の電極間距離を規定、保持することが可能である。
本発明のEC素子は、第一の電極1と第二の電極2との間に、電解質と、アノード性の有機EC材料と、カソード性の有機EC材料とを有する。アノード性の有機EC材料と、カソード性の有機EC材料は、電解質に溶解していてもよいし、第一の電極1、第二の電極2に固定化されていてもよい。
(A)固定化する電極の表面積という制限要因がないために、電解質中に存在させることのできるEC材料の量が多い点。
(B)固定化を行う場合には、固定するEC材料、固定化担体となる電極の双方に構造的な工夫、製造上の工程が必要になることが多いが、これらがない点。
(C)隔壁6等の構造を作製する必要がない点。
(D)EC材料が電極に到達するまでの物質輸送による応答速度の低下がない点。
本発明のように、アノード性のEC材料と、カソード性のEC材料の双方を用いた場合には、電荷インバランスによる色残りも、アノード性のEC材料の着色が残る場合とカソード性のEC材料の着色が残る場合とがある。これを有効に消色するには、電荷インバランスの極性に応じた電圧を第三の電極3と第一の電極1かつ/または第二の電極2に印加する必要がある。この際に逆極性の電圧を印加すると、電荷インバランスが拡大し、色残りしている材料の着色体が増大し、消色不良が悪化することになるために、電荷バランスの極性検知は重要である。また、極性は適合していても、電荷インバランスの程度を越えた電荷量を投入した場合には、逆極性の電荷インバランスを発生させる可能性がある。そのため、この検知された電荷バランス状態(極性と程度)に基づく電圧と電荷量の制御は重要である。本発明のEC素子は、EC素子の電荷バランス状態を検知する手段を有することが好ましい。EC素子の電荷バランス状態を検知する手段としては、例えば、EC材料の光吸収を利用して検知する手段、電極電位を測定して検知する手段等を挙げることができる。
アノード性EC材料、カソード性EC材料それぞれに特徴的な吸収波長の光源と、この光源からEC素子に入射されて出射した光を検知する受光素子の組み合わせ。
アノード性EC材料、カソード性EC材料それぞれに特徴的な吸収波長を含む光源と、それぞれの材料に特徴的な光を分離検知可能な受光素子の組み合わせ。
本発明のEC素子の駆動方法は、EC素子の検知された電荷バランス状態に基づき、第一の電極1と第二の電極2の少なくとも一方と第三の電極3との間の電圧を制御するステップを有する。図4に電圧制御ステップの概要を示す。
a)スイッチ25,26をオン状態、スイッチ27をオフ状態にして、第一の電極1と第三の電極3の間に電圧を印加する。
b)スイッチ26,27をオン状態、スイッチ25をオフ状態にして、第二の電極2と第三の電極3の間に電圧を印加する。
c)スイッチ25,26,27をオン状態にして、第一の電極1と第二の電極2と第三の電極3の間に電圧を印加する。
Q=CV=nFN
(Q:電荷量、C:静電容量、V:印加電圧、n:残存している着色体一分子の消色に必要な電子数、F:ファラデー定数、N:残存している着色体の分子数(モル数))
本発明では、第三の電極3を用いることで、EC素子の電荷インバランスによる消色不良を解消することができる。代表的な例としては、EC素子の透過率を最大化させる動作をした際にも残存するEC材料の着色体を、消色体に変換することで、透過率を向上させることができる。この電荷インバランスによる消色不良に対する対策としては、特許文献1に示される様にレドックスバッファーを用いる方法もある。しかし、「発明が解決しようとする課題」の項で述べた通り、レドックスバッファーを用いる方法では、表示電極間における電荷のインバランスが解消されるわけではない。そのため、このEC素子の着色時のスペクトルにおける、アノード性EC材料の着色体の寄与分とカソード性EC材料の着色体の寄与分との比を修正することができない。
本発明のEC素子は、光学フィルタ、撮像装置、レンズユニット、窓材等の構成部材として用いることができる。
本発明の光学フィルタは、本発明のEC素子を有する。本発明の光学フィルタは、EC素子を駆動する駆動手段を有することが好ましく、更に周辺装置を含んでいても良い。また、本発明の光学フィルタは、EC素子に接続されているトランジスタを有してよい。トランジスタは、EC素子に直接接続されていても、他の素子を介して間接的に接続されていてもよい。トランジスタとしては、例えば、TFT素子やMIM素子等が挙げられる。
本発明の撮像装置は、本発明の光学フィルタと、光学フィルタを通過した光を受光する受光素子とを有する。
本発明の窓材は、本発明のEC素子を有する。本発明の窓材は、EC素子を駆動する駆動手段を有することが好ましい。図8は、本発明の窓材を示す図であり、図8(a)は斜視図、図8(b)は図8(a)のX−X’断面図である。
アノード性のEC材料である化合物1の合成例を以下に説明する。
1H−NMR(CDCl3)σ(ppm):7.21(t,2H),6.63(d,2H),6.60(d,2H),4.41(m,2H),4.20(s,4H),3.81(s,6H),1.25(s,6H),1.24(s,6H).
カソード性のEC材料である化合物2は、Cinnsealach等の文献(Solar Energy Materials and Solar Cells 57巻 (1999年) 107−125項に基づいて合成した。
アノード性のEC材料である化合物3は、Cummins等の文献(Journal of Physical Chemistry B 104巻 (2000年) 11449−11459項に基づいて合成した。
1.素子の作製
図9に示す素子を作製した。図9(a)はEC素子の概略上面図、図9(b)はEC素子の概略断面図である。
フッ素ドープ酸化スズ(FTO)膜付き透明導電性ガラス(TEC15、日本板硝子)を二枚用意した。二枚の透明導電性ガラスのFTO膜の一部をダイヤモンド工具で除去し、中央に第一の電極1または第二の電極2、両端に第一の電極1または第二の電極2とは電気的に独立した第三の電極形成領域3’を形成した。
アンチモンドープ酸化スズ(ATO)ナノ粒子(石原産業社製)12g,濃硝酸2mL,水200mLを混合し、80℃で8時間攪拌後、真空乾燥を1日行った。このナノ粒子のケーキ4gに、水20mL、ポリエチレングリコール1.2g、ヒドロキシプロピルセルロース0.4gを加え15日間撹拌を行ってスラリーを調製した。このスラリーを第三の電極形成領域3’に塗布し、500℃、30分の条件で焼成し、第三の電極3としてのATOナノ粒子膜を得た。ナノ粒子膜の比表面積は450cm2/cm2であった。
第三の電極3を形成した二枚の透明導電性ガラスに、シール材5として、100μmのスペーサービーズを混合したUV硬化性の接着剤(TB3035B、スリーボンド社製)を、電極取り出し部位9、注入口10を残した外周に塗布した。また、隔壁6として、ビーズを含まない同接着剤を、40μm高となるよう、第一の電極1または第二の電極2と第三の電極3の間に塗布した。その後、二枚の透明導電性ガラスを、第一の電極1と第二の電極2、第三の電極3同士が対向する様に重ね合わせ、UVを照射して接着剤を硬化させた。
電解質溶液として、0.1Mテトラブチルアンモニウム過塩素酸塩のプロピレンカーボネート溶液を使用した。この溶液に、アノード性のEC材料として5,10−ジメチル−5,10−ジヒドロフェナジン20mM、カソード性のEC材料としてエチルビオロゲンの過塩素酸塩20mMを溶解させた。この溶液を注入口10から注入し、前述のUV硬化性接着剤で封止11してEC素子を作製した。第一の電極1、第二の電極2の投影(≒実効)面積はそれぞれ3.6cm2、第三の電極3の投影面積は4.2cm2、実効面積は、1.8×103cm2であった。
EC素子の領域12上面に接して、発光波長460nmのLEDと、同595nmのLEDを設置した。それぞれの波長は、アノード性のEC材料、カソード性のEC材料の吸収波長に対応する。また、領域12下面に接してフォトダイオードを設置し、それぞれの波長における吸光度比を検出する手段とした。
EC素子の第一の電極1と第二の電極2の間に1.0Vの電圧を印加して着色状態とし、一週間経過した後、第一の電極1と第二の電極2を短絡し、消色させた。この時の460nm/595nmの吸光度の初期消色状態からの変化量は、それぞれ+0.05/±0.00であり、455nmに吸収ピークを持つアノード性EC材料の着色体が残存する消色不良が発生していることが確認された。
EC素子の第一の電極1と第二の電極2を短絡させた状態で、第一の電極1と第三の電極3間に電圧を印加する。印加時間は20msとし、以下のシーケンスを用いて動作させる。
(i)印加電圧は0.1V(第三の電極3が正、第一の電極1が負)から開始、電圧印加前と200ms後の吸光度の比較から、印加によって変化がない、または460nmの吸光度が増大する時に0.1V刻みで電圧を増大。
(ii)460nmの吸光度の初期消色状態からの変化量が0.005以下で電圧印加終了。
(iii)595nmの吸光度の初期消色状態からの変化量が0.005以上で電圧印加終了。
1.素子の作製
図10に示す素子を作製した。図10(a)はEC素子の概略上面図、図10(b)はEC素子の概略断面図である。
実施例1と同じ透明導電性ガラスを二枚用意した。一方の透明導電性ガラスのFTO膜の一部をダイヤモンド工具で除去し、中央に第一の電極1、両端に第一の電極1とは電気的に独立した第三の電極形成領域3’を形成した。また、他方の透明導電性ガラスのFTO膜の一部をダイヤモンド工具で除去し、中央に第二の電極形成領域2’、両端に第二の電極形成領域2’とは電気的に独立した第三の電極3を形成した。
酸化チタンナノペースト(Nanoxide−HT、ソーラロニクス製)を第二の電極形成領域2’に塗布し、500℃、30分の条件で焼成した。焼成後の電極を、カソード性のEC材料である化合物2の5mM水溶液に一晩浸漬し、水洗、乾燥して、カソード性のEC材料を固定化した第二の電極2を形成した。ナノ粒子膜の比表面積は300cm2/cm2であった。
平均粒径21nmの酸化スズナノ粒子スラリー(CIKナノテック社製)と、平均粒径34nmの酸化亜鉛ナノ粒子スラリー(CIKナノテック社製)を酸化スズ:酸化亜鉛の体積比が2:1になるように混合した。さらに膜表面の平坦性向上、剥離防止のために無機系バインダーを少量添加して、ナノ粒子混合スラリーを得た。混合スラリーを第三の電極形成領域3’に塗布し、500℃、30分の条件で焼成した後、希塩酸により酸化亜鉛のみをエッチングし、第三の電極3としてのナノ粒子膜を得た。ナノ粒子膜の比表面積は650cm2/cm2であった。
第二の電極2を形成した透明導電性ガラスに、シール材5として、実施例1と同じビーズを含まないUV硬化性接着剤を、電極取り出し部位9、注入口10を残した外周に塗布した。その上部に、他方の透明導電性ガラスを、第一の電極1と第二の電極2、第三の電極3同士が対向する様に重ね合わせ、UVを照射して接着剤を硬化させた。
電解質溶液として、0.1M過塩素酸リチウムのプロピレンカーボネート溶液を使用した。この溶液に、アノード性のEC材料として化合物1を10mM溶解させた。この溶液を注入口10から注入し、前述のUV硬化性接着剤で封止11してEC素子を作製した。次いで、実施例1と同様にして、電荷バランス状態検知手段を設置した。第一の電極1の投影(≒実効)面積は3.6cm2、第二の電極2の投影面積は3.6cm2、実効面積は1.1×103cm2、第三の電極3の投影面積は4.2cm2、実効面積は、2.7×103cm2であった。
EC素子の第一の電極1と第二の電極2の間に1.68Vを5秒、0Vを20秒の矩形波を印加するサイクル試験を24時間行った後、第一の電極1と第二の電極2を短絡し、消色させた。この時の460nm/595nmの吸光度の初期消色状態からの変化量は、それぞれ+0.002/+0.07であり、605nmに吸収ピークを持つカソード性EC材料の着色体が残存する消色不良が発生していることが確認された。
EC素子の第一の電極1と第二の電極2の短絡を解除し、第二の電極2と第三の電極3間に電圧を印加する。印加時間は100msとし、以下のシーケンスを用いて動作させる。
(i)印加電圧は0.1V(第三の電極3が負、第二の電極2が正)から開始、電圧印加前と200ms後の吸光度の比較から、印加によって変化がない、または595nmの吸光度が増大する時に0.1V刻みで電圧を増大。
(ii)595nmの吸光度の初期消色状態からの変化量が0.005以下で電圧印加終了。
(iii)460nmの吸光度の初期消色状態からの変化量が0.005以上で電圧印加終了。
1.素子の作製
図11に示す素子を作製した。図11(a)はEC素子の概略上面図、図11(b)は
EC素子の概略断面図である。
実施例1と同じ透明導電性ガラスを二枚用意した。一方の透明導電性ガラスのFTO膜の一部をダイヤモンド工具で除去し、中央に第一の電極形成領域1’、両端に第一の電極1とは電気的に独立した第三の電極形成領域3’を形成した。また、他方の透明導電性ガラスのFTO膜の一部をダイヤモンド工具で除去し、中央に第二の電極形成領域2’、両端に第二の電極形成領域2’とは電気的に独立した第三の電極3を形成した。
酸化チタンナノペースト(Nanoxide−HT、ソーラロニクス製)を第一の電極形成領域1’および第三の電極の形成領域3’に塗布し、500℃、30分の条件で焼成して多孔質酸化チタンからなる第三の電極3を形成した。焼成後の第一の電極1の領域に、カソード性のEC材料である化合物2の5mM水溶液を塗布して一晩静置、水洗、乾燥して、カソード性のEC材料を固定化した第一の電極1を形成した。ナノ粒子膜の比表面積は300cm2/cm2であった。
平均粒径21nmの酸化スズナノ粒子スラリー(CIKナノテック社製)と、平均粒径34nmの酸化亜鉛ナノ粒子スラリー(CIKナノテック社製)を酸化スズ:酸化亜鉛の体積比が2:1になるように混合した。さらに膜表面の平坦性向上、剥離防止のために無機系バインダーを少量添加して、ナノ粒子混合スラリーを得た。混合スラリーを第二の電極形成領域2’に塗布し、500℃、30分の条件で焼成した後、希塩酸により酸化亜鉛のみをエッチングした。この電極を、アノード性のEC材料である化合物3の20mMクロロホルム溶液に一晩浸漬し、洗浄することで第二の電極2を形成する。ナノ粒子膜の比表面積は300cm2/cm2であった。
第二の電極2を形成した透明導電性ガラスに、シール材5として、実施例1と同じビーズを含まないUV硬化性接着剤を、電極取り出し部位9、注入口10を残した外周に塗布した。その上部に、他方の透明導電性ガラスを、第一の電極1と第二の電極2、第三の電極3同士が対向する様に重ね合わせ、UVを照射して接着剤を硬化させた。
電解質溶液として、0.1M過塩素酸リチウムのプロピレンカーボネート溶液を使用した。この溶液を注入口10から注入し、前述のUV硬化性接着剤で封止11してEC素子を作製した。次いで、実施例1と同様の手法を用いて、発光波長520nmのLEDと、同595nmのLEDからなる電荷バランス状態検知手段を設置した。第一の電極1の投影面積は3.6cm2、実効面積は1.1×103cm2、第二の電極2の投影面積は3.6cm2、実効面積は1.1×103cm2、第三の電極3の投影面積は4.2cm2、実効面積は、1.3×103cm2であった。
EC素子の第一の電極1と第二の電極2の間に1.2Vを15秒、0Vを15秒の矩形波を印加するサイクル試験を3日間行った後、第一の電極1と第二の電極2を短絡し、消色させた。この時の520nm/595nmの吸光度の初期消色状態からの変化量は、それぞれ+0.002/+0.052であり、605nmに吸収ピークを持つカソード性EC材料の着色体が残存する消色不良が発生していることが確認された。
EC素子の第一の電極1と第二の電極2の短絡を解除し、第一の電極1と第三の電極3間に電圧を印加する。印加時間は100msとし、以下のシーケンスを用いて動作させる。
(i)印加電圧は0.1V(第三の電極3が負、第二の電極2が正)から開始、電圧印加前と200ms後の吸光度の比較から、印加によって変化がない、または595nmの吸光度が増大する時に0.1V刻みで電圧を増大。
(ii)595nmの吸光度の初期消色状態からの変化量が0.005以下で電圧印加終了。
(iii)520nmの吸光度の初期消色状態からの変化量が0.005以上で電圧印加終了。
Claims (14)
- 少なくとも一方が透明な第一の電極及び第二の電極と、第三の電極とを有し、前記第一の電極と前記第二の電極との間に、電解質と、アノード性の有機エレクトロクロミック材料と、カソード性の有機エレクトロクロミック材料とを有するエレクトロクロミック素子であって、
前記第一の電極と前記第三の電極との間と、前記第二の電極と前記第三の電極との間の少なくとも一方には、前記電解質が配され、
前記第三の電極の実効面積は、前記第一の電極の実効面積および前記第二の電極の実効面積よりも大きく、
前記第三の電極は、前記第一の電極または前記第二の電極の少なくとも一方を透過する光の光路外に配置されていることを特徴とするエレクトロクロミック素子。 - 少なくとも一方が透明な第一の電極及び第二の電極と、第三の電極とを有し、前記第一の電極と前記第二の電極との間に、電解質と、アノード性の有機エレクトロクロミック材料と、カソード性の有機エレクトロクロミック材料とを有するエレクトロクロミック素子であって、
前記第一の電極と前記第三の電極との間と、前記第二の電極と前記第三の電極との間の少なくとも一方には、前記電解質が配され、
前記第三の電極の実効面積は、前記第一の電極の実効面積および前記第二の電極の実効面積よりも大きく、
前記第三の電極が、前記第一の電極または前記第二の電極の周囲の少なくとも一部に配置されていることを特徴とするエレクトロクロミック素子。 - 少なくとも一方が透明な第一の電極及び第二の電極と、第三の電極とを有し、前記第一の電極と前記第二の電極との間に、電解質と、アノード性の有機エレクトロクロミック材料と、カソード性の有機エレクトロクロミック材料とを有するエレクトロクロミック素子であって、
前記第一の電極と前記第三の電極との間と、前記第二の電極と前記第三の電極との間の少なくとも一方には、前記電解質が配され、
前記第三の電極の実効面積は、前記第一の電極の実効面積および前記第二の電極の実効面積よりも大きく、
前記第三の電極が、ナノメートルスケールの微細構造をもった多孔質電極であることを特徴とするエレクトロクロミック素子。 - 少なくとも一方が透明な第一の電極及び第二の電極と、第三の電極とを有し、前記第一の電極と前記第二の電極との間に、電解質と、アノード性の有機エレクトロクロミック材料と、カソード性の有機エレクトロクロミック材料とを有するエレクトロクロミック素子であって、
前記第一の電極と前記第三の電極との間と、前記第二の電極と前記第三の電極との間の少なくとも一方には、前記電解質が配され、
前記第三の電極の実効面積は、前記第一の電極の実効面積および前記第二の電極の実効面積よりも大きく、
前記アノード性の有機エレクトロクロミック材料と前記カソード性の有機エレクトロクロミック材料の少なくとも一方が、前記第一の電極または前記第二の電極に固定化されていることを特徴とするエレクトロクロミック素子。 - 少なくとも一方が透明な第一の電極及び第二の電極と、第三の電極とを有し、前記第一の電極と前記第二の電極との間に、電解質と、アノード性の有機エレクトロクロミック材料と、カソード性の有機エレクトロクロミック材料とを有するエレクトロクロミック素子であって、
前記第一の電極と前記第三の電極との間と、前記第二の電極と前記第三の電極との間の少なくとも一方には、前記電解質が配され、
前記第三の電極の実効面積は、前記第一の電極の実効面積および前記第二の電極の実効面積よりも大きく、
前記第三の電極と、前記第一の電極または前記第二の電極との間に、物質輸送を低減する構造体を有することを特徴とするエレクトロクロミック素子。 - 少なくとも一方が透明な第一の電極及び第二の電極と、第三の電極とを有し、前記第一の電極と前記第二の電極との間に、電解質と、アノード性の有機エレクトロクロミック材料と、カソード性の有機エレクトロクロミック材料とを有するエレクトロクロミック素子であって、
前記第一の電極と前記第三の電極との間と、前記第二の電極と前記第三の電極との間の少なくとも一方には、前記電解質が配され、
前記第三の電極の実効面積は、前記第一の電極の実効面積および前記第二の電極の実効面積よりも大きく、
エレクトロクロミック素子の電荷バランス状態を検知する手段をさらに備えたことを特徴とするエレクトロクロミック素子。 - 前記電荷バランス状態を検知する手段が、前記有機エレクトロクロミック材料の光吸収を利用して電荷バランス状態を検知する手段であることを特徴とする請求項6に記載のエレクトロクロミック素子。
- 前記第三の電極が、金属酸化物からなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
- 前記第三の電極は、前記電解質を介して、前記第一の電極または前記第二の電極と電気的に接続可能であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子。
- 少なくとも一方が透明な第一の電極及び第二の電極と、第三の電極とを有し、前記第一の電極と前記第二の電極との間に、電解質と、アノード性の有機エレクトロクロミック材料と、カソード性の有機エレクトロクロミック材料とを有するエレクトロクロミック素子の駆動方法であって、検知されたエレクトロクロミック素子の電荷バランス状態に基づき、前記第一の電極と前記第二の電極の少なくとも一方と前記第三の電極との間に印加する電圧を制御する電圧制御ステップを有し、
前記電圧制御ステップが、消色状態のエレクトロクロミック素子の電荷バランス状態を検知する第一のステップと、前記第一のステップで検知された電荷バランス状態に基づいて前記印加する電圧を選択する第二のステップと、前記第二のステップで選択された電圧を印加する第三のステップとを有し、前記第一のステップ、前記第二のステップ及び前記第三のステップを繰り返すことを特徴とするエレクトロクロミック素子の駆動方法。 - 請求項1乃至9のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子を有することを特徴とする光学フィルタ。
- 請求項11に記載の光学フィルタと、前記光学フィルタを通過した光を受光する受光素子とを有することを特徴とする撮像装置。
- 請求項11に記載の光学フィルタと、複数のレンズを有する光学系とを有することを特徴とするレンズユニット。
- 請求項1乃至9のいずれか一項に記載のエレクトロクロミック素子を有することを特徴とする窓材。
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