JP2003304469A - 映像信号拡大装置 - Google Patents

映像信号拡大装置

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JP2003304469A
JP2003304469A JP2003093138A JP2003093138A JP2003304469A JP 2003304469 A JP2003304469 A JP 2003304469A JP 2003093138 A JP2003093138 A JP 2003093138A JP 2003093138 A JP2003093138 A JP 2003093138A JP 2003304469 A JP2003304469 A JP 2003304469A
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video signal
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television receiver
signal
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JP2003093138A
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Kenji Katsumata
賢治 勝又
Shigeru Hirahata
茂 平畠
Haruki Takada
春樹 高田
Mitsuhisa Konno
光央 紺野
Koichi Ishibashi
浩一 石橋
Kazuhiro Kaizaki
一洋 海崎
Takaaki Matono
孝明 的野
Atsushi Haratani
淳 原谷
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Hitachi Ltd
Hitachi Advanced Digital Inc
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Advanced Digital Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の倍率で映像を拡大可能にする。 【解決手段】書き込み速度よりも速い速度でメモリから
読み出されたテレビジョン信号などの映像信号に対し、
与えられた係数を用いて水平及び垂直方向にフィルタ処
理を施して拡大映像信号を得るように構成されたものに
おいて、上記フィルタ処理に用いられる係数を、設定可
能な拡大倍率を用いて周期的に演算処理することに算出
する演算手段を設けた。更に、上記係数の演算処理と同
期して、上記メモリの読み出しを制御する制御信号を出
力するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテレビジョン信号の
受信機に係り、特に入力したテレビジョン信号を任意の
大きさに拡大して表示する回路を備えたテレビジョン受
信機に関する。
【0002】
【従来の技術】16:9のアスペクト比をもった高品位
テレビジョンの普及にともない、従来のNTSC方式等
の標準テレビジョンとの互換性について、さまざまな検
討が試されている。特に、16:9のアスペクト比をも
ったディスプレイに、標準方式の4:3のアスペクト比
を持った映像を映す場合は、映像の無い部分に挿入した
枠信号による螢光体の焼き付き等多くの問題を抱えてい
る。
【0003】16:9のディスプレイに4:3のアスペ
クト比を持った標準信号を映す場合は、そのまま表示す
ると図3(a)のように円が横長の楕円形になってしま
うため、通常図3(b)に示すように映像信号を水平方
向に圧縮し、両端に枠信号を挿入して表示する。しかし
ながら、この表示方法では、16:9のワイドディスプ
レイを有効に利用していない(即ち、映像を表示してい
ない部分がある)ため、特開平3−11891号では図
3(c)のように垂直に拡大して表示し、ディスプレイ
の有効利用を図っている。前記従来技術の概念図を図4
(a)に示す。図4(a)において、401はNTSC
信号の入力端子、402はアスペクト比を変換された映
像信号の出力端子、403はNTSC信号を輝度・色差
信号に変換するNTSCデコーダ、404は倍速信号に
変換して順次走査化するノンインターレース変換回路、
405は時間軸を変換する第1のメモリ回路、406は
映像信号の切り出し位置を決める第2のメモリ回路、4
07は上下のライン間の演算を行なうライン演算回路、
408、409は第1、第2の選択回路である。
【0004】まず、図3(b)のように画面の両サイド
に枠信号を挿入して4:3の映像を表示する場合は、第
1のメモリ回路405を用い、書き込みクロックより周
波数の高い読みだしクロックを与えることによって、時
間軸の圧縮を行ない、第2の選択回路409のa側端子
を通してディスプレイに映像信号を供給する。また、入
力映像信号が、NTSC信号でありながら図3(d)に
示すように16:9に対応している(円が縦長の楕円形
として記録されている)場合は、第1、第2のメモリ回
路を通さず第1の選択回路408のa側、第2の選択回
路409のb側端子を通してそのまま表示する。したが
って、図3(e)に示すように16:9のディスプレイ
には正確な形状の映像信号を表示することができる。さ
らに、図3(c)のように上下の一部分を削って拡大し
て表示する場合には、容量の十分大きな第2のメモリ回
路406を用いて画面の切り出し位置を決め、ライン演
算回路407において画像を補間し垂直方向に拡大す
る。
【0005】図4(b)に前記ライン演算回路407の
詳細を示す。図4(b)において、410は前記第2の
メモリ回路406からの映像信号の入力端子、411は
出力端子、412は1ライン遅延メモリ回路、413、
414は入力信号を係数倍する係数器メモリ、415は
加算器である。ライン演算回路407の補間処理を図5
を用いて詳細に説明する。図5(1)、(2)は走査線
を補間して拡大する際の信号の重心と各走査線の重み係
数を示している。ここでは4/3倍に拡大する場合につ
いての係数を示す。このように4/3倍に拡大する場合
は比較的簡単な係数のフィルタ処理により拡大した信号
を作り出すことができる。図5(3)は入力端子410
における走査線を示し、4ラインに1ライン同じ走査線
を繰り返して読みだす。図5(4)は前記入力端子41
0の走査線に乗ずる第2の係数回路414の値を示す。
図5(5)は1ライン遅延メモリ412の出力走査線を
示す。図5(6)は前記第1の係数器413の係数値を
示す。図5(7)は加算器415の出力信号である。こ
のように各ラインごとに係数を切り換えて新たな走査線
を作り出すことによって、図5(2)で示した正しい重
心の拡大信号が得られる。このように本従来技術では1
6:9のディスプレイに4:3の映像信号を効果的に映
す工夫を行なっている。
【0006】また、他の従来技術としては、特開平3−
60583号に示されるように、図3(f)に示すよう
な、映画サイズの信号を垂直方向に拡大して、図3
(c)のように表示する方法を偏向回路を用いて実現し
ているものもある。
【0007】一方、入力した映像信号を水平方向に圧縮
し、図3(b)のように表示する技術としては、前記第
1のメモリ回路405の書き込みクロックより、PLL
を用いて読みだしクロックを作成する方法が採られてき
た。しかしながら、この方法では、書き込みクロックを
作成するループと、読みだしクロックを作成するルー
プ、さらにはディスプレイの偏向回路のループと、同期
系に多重のループが存在することとなり、家庭用のVT
Rのようにジッタの多い信号が入力された場合には、ジ
ッタが大きく表示されることとなり、画質劣化をまねい
ていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上、従来技術を用い
て、16:9のディスプレイをもったシステムに、4:
3アスペクト比の標準信号を表示する方法について示し
た。上記従来技術では、信号を垂直方向に拡大して、1
6:9のディスプレイいっぱいに表示する方法を採用し
ているが実際には映像の重要部分が欠けるケースもあり
問題を有している。また、図3(f)に示した映画サイ
ズの信号は、映像部分の大きさの異なるさまざまな種類
のものが存在し、これらの映像信号を単純に垂直に拡大
した場合は、字幕や映像の重要な部分が切れてしまった
り、あるいは、映画の上下にあるブランキング部分が、
まだ残っていたりする場合が多い。前記従来技術として
示した特開平3−11891号では、垂直の拡大モード
として、前記第1、第2の係数器413、414の値を
4/3倍と5/4倍の2種類切り換えて、上下の見えな
くなる映像部分を少なくなるようにしているが、この場
合真円率が100%でなくなる問題点を抱えている。
【0009】また、上記の従来技術においては、ライン
の補完演算に用いられる係数が固定のため、複数の倍率
で映像を拡大することが困難である。
【0010】更に、入力信号を図3(b)のように、圧
縮して表示する場合には、ジッタに対する性能が劣化す
る傾向にあると予想される。
【0011】本発明の第1の目的は、映像を複数の倍率
で拡大可能にしたテレビジョン受像機を提供することに
ある。
【0012】また、本発明の第2の目的は、ジッタを抑
制して拡大表示処理を行うことが可能なテレビジョン受
信機を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るための、本発明に係るテレビジョン受信機は、映像信
号を入力して拡大処理を行う拡大画面表示回路を備え、
該拡大画面表示回路により拡大された映像信号を画面上
に表示するテレビジョン受信機において、前記拡大画面
表示回路は、書き込みクロック、及び該書き込みクロッ
クよりも高い周波数を持つ読み出しクロックを出力する
同期処理手段と、該同期処理手段から出力された書き込
みクロックにより前記映像信号が書き込まれ、かつ前記
読み出しクロックにより該映像信号が読み出される記憶
手段と、該記憶手段から読み出された映像信号に、入力
される係数に従って垂直方向及び水平方向のフィルタ処
理を行う空間フィルタ手段と、前記記憶手段の読み出し
停止周期を制御するとともに、前記空間フィルタ手段の
フィルタ処理に用いられる係数を生成して前記空間フィ
ルタ手段へ出力する拡大制御手段とを有し、前記拡大制
御手段は、前記記憶手段の読み出し停止制御と、前記係
数の前記空間フィルタ手段への出力とを同期して行うこ
とを特徴とするものである。
【0014】また、上記第2の目的を達成するための、
本発明に係るテレビジョン受信機は、映像信号を入力し
て拡大処理を行う拡大画面表示回路を備え、該拡大画面
表示回路により拡大された映像信号を画面上に表示する
テレビジョン受信機において、前記拡大画面表示回路
は、前記映像信号に同期した書き込みクロックを作成す
る書き込みクロック作成手段と、該書き込みクロックよ
りも高い周波数を持つ読み出しクロック信号を作成する
読み出しクロック信号作成手段と、前記書き込みクロッ
ク作成手段からの書き込みクロックにより映像信号が書
き込まれ、前記読み出しクロック作成手段からの読み出
しクロックにより該映像信号が読み出される記憶手段
と、該記憶手段から読み出された映像信号に対して垂直
方向及び水平方向のフィルタ処理を行うことにより拡大
映像信号を得る空間フィルタ手段とを有し、前記読み出
しクロックは、前記書き込みクロックと非同期であっ
て、かつ該書き込みクロックとは独立して作成されるこ
とを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1に示す。
図1において、101は順次走査化された映像信号の入
力端子、102は出力端子、103はクロックの入力端
子、109は同期信号の入力端子、104、105は異
なったクロックでの書き込みと読みだしが可能な第1、
第2のメモリ回路、106は垂直方向と水平方向の演算
を行なって補間信号を作成する空間フィルタ回路、10
7は前記第1、第2のメモリ回路104、105と前記
空間フィルタ回路106を制御する拡大制御回路、10
8は前記各回路にクロック等を供給する同期処理回路で
ある。図1において、入力端子101より入力された順
次走査の映像信号は前記第1のメモリ回路104によっ
て垂直方向に、前記第2のメモリ回路105によって水
平方向に拡大される。拡大は同一ラインを複数回、同一
画素を複数回読みだすことによって行なわれる。このよ
うにして、垂直、水平方向に拡大された信号は前記空間
フィルタ106によってフィルタ処理され、滑らかな映
像信号となって出力される。
【0016】図1の構成の実施例を図2により詳細に説
明する。図2において、201は2本の走査線から新た
な走査線を作り出す垂直フィルタ回路、202は2画素
から新たな画素を作り出す水平フィルタ回路、203は
他の映像信号を挿入する枠信号挿入回路、204は前記
第1、第2のメモリ回路104、105、前記垂直フィ
ルタ回路201、前記枠信号挿入回路203を拡大倍率
に従って制御する垂直拡大制御回路、205は前記第2
のメモリ回路105、前記水平フィルタ回路202、前
記枠信号挿入回路203を拡大倍率に従って制御する水
平拡大制御回路、206は入力端子103からのクロッ
クとほぼ同じ周波数の安定した第1のクロックを発生す
る第1のクロック発生回路、207は前記第1のクロッ
クから周波数の約4/3倍の周波数をもつ新たな第2の
クロックを発生し、第2のメモリ回路105に供給する
第2のクロック発生回路、その他は図1の実施例と同じ
である。
【0017】ここでは簡単のために入力信号を4/3倍
に拡大する場合について説明する。
【0018】前記第1のメモリ回路104は、入力映像
信号中の拡大する垂直位置を決定すること、拡大倍率に
応じたライン周期でメモリからの読みだしを停止するこ
と、ジッタを含む映像信号から安定した映像信号に変換
する役割を持つ。図6に垂直方向、すなわち走査線の拡
大方法についての原理図を示す。前記第1のメモリ回路
104の動作は図6(1)〜(6)に示される。図6
は、テレビ画面を横から見た図であり、走査線は丸印で
示されている。図6(1)は入力信号の垂直同期信号の
位置を示す。図6(2)は、入力端子101より入力さ
れた映像信号の走査線の位置を示す。画面の拡大を走査
線dから行ないたい場合は、図6(3)のように前記第
1のメモリ回路104の書き込みリセット信号を前記垂
直拡大制御回路204によって図6(3)の位置に設定
する。したがって、前記第1のメモリ回路104の書き
込みアドレスは、走査線dの位置でゼロとなり、ここよ
り順次書き込みが行なわれる。
【0019】図6(5)は読み出しクロックのゲート信
号を示している。このゲート信号がオフしている間は、
メモリの読み出しクロックが停止し、1ライン間データ
の読みだしが停止する。4/3倍に拡大する場合には、
前記垂直拡大制御回路204から4ラインに1回の周期
で、読み出しゲートをオフする制御信号が前記第1のメ
モリ回路104に与えられる。このようにして、前記第
1のメモリ回路104で拡大位置と走査線拡大の周期が
決定され、図6(6)に示す信号が前記第1のメモリ回
路104から出力される。さらに、前記第1のメモリ回
路104は、前記第1のクロック発生回路206からの
安定した第1のクロックを読み出しクロックとして使用
しているため、メモリからの出力映像信号自体にはジッ
タを含まない。
【0020】前記第2のメモリ回路105は、時間軸の
変換と前記第1のメモリ回路104が、読みだしを停止
している間のデータの再生を行なう。図7に第2のメモ
リ回路105の詳細な構成の一例とその動作原理を示
す。図7(1)は前記第2のメモリ回路105の詳細を
示したものであり、701は前記第1のメモリ回路10
4からの信号の入力端子、702は出力端子、703は
前記第1のクロック発生回路206からの書き込みクロ
ックの入力端子、704は前記第2のクロック発生回路
207からの読みだしクロックの入力端子、705、7
06はそれぞれ書き込みリセット信号、読みだしリセッ
ト信号の入力端子、707、708は書き込みイネーブ
ル信号の入力端子、709は出力制御信号の入力端子、
710、711はそれぞれ1ライン容量のメモリ、71
2は選択回路である。図7(1)の回路の動作につい
て、図7(2)〜(9)を用いて説明する。図7(2)
は前記第1のメモリ回路104のからの出力信号であ
り、4/3に拡大するために4ラインに1回データが欠
けている。図7(3)は入力端子705、706より入
力されて、内部のメモリ710、711をリセットする
書き込みリセットと読みだしリセット信号である。この
両リセット信号によって書き込みアドレスと読みだしア
ドレスはゼロ番地にリセットされる。図7(4)、
(7)は内部のメモリ710と711の書き込み制御信
号であり、入力データが欠けている場合にはどちらのメ
モリにも書き込まないように制御する。図7(5)は読
みだしクロックで、×印部が読みだしクロックが供給さ
れていることを示す。読みだしクロックは書き込みクロ
ックの約4/3倍の周波数を持っている。この読みだし
クロックは、前記第2のクロック発生回路207よりP
LL回路を用いて作り出され供給される。したがって、
データは圧縮されて読みだされ、クロックの止まってい
る期間データは保持される。前記内部のメモリ710、
711から読みだされるデータは図7(6)、(8)に
示すように入力信号が欠けているラインは同じデータが
再び読みだされることとなる。図7(9)に示される出
力制御信号にしたがって前記選択回路712を切り換え
れば、水平方向に圧縮された信号が図6(7)に示した
走査線の並びを持って出力される。以上、前記第2のメ
モリ回路105の内部構成の一例を図7を用いて詳細に
示したが、この第2のメモリ回路105の構成は、これ
に限るものではない。例えば、書き込みリセットと読み
だしリセットの位置関係をずらすことによって、一個の
ラインメモリで構成すること等も可能である。
【0021】この段階で映像信号は水平方向には圧縮さ
れ、垂直方向には3ラインに1ライン2度書きをして拡
大した映像となる。しかしながら、滑らかに垂直方向に
拡大された映像信号を得るためには、垂直方向にフィル
タ処理をする必要があり、これを前記垂直フィルタ回路
201で行なう。図8に前記垂直フィルタ回路201の
詳細な構成の一例を示す。
【0022】図8において801は前記第2のメモリ回
路105からの信号の入力端子、802は出力端子、8
03は前記垂直拡大制御回路204からの拡大倍率にし
たがった混合係数の入力端子、806は書き込み制御信
号の入力端子、804は1ライン遅延メモリ、805は
前記1ライン遅延メモリの入出力信号を混合係数にした
がって合成する混合器である。入力端子801からの入
力信号は図6(7)に示される。図6(5)に示される
信号は前記1ライン遅延メモリ804の書き込み制御信
号となり、4ラインに1回書き込みが停止される。この
結果、前記1ライン遅延メモリ804からの出力信号は
図6(8)に示されるようになる。混合係数は前記垂直
拡大制御回路204によって作成されるが、本例のよう
に4/3倍の場合には、前記第1のメモリ回路104の
読みだし停止周期と同様に4ライン周期で係数が一巡す
る。前記1ライン遅延メモリ804の入力信号に係る係
数をα、出力信号に係る係数をβとすると、前記1ライ
ン遅延メモリ804の入出力信号が等しい場合に、α=
0、β=1(α+β=1)となるように制御し、図6
(9)に示したような係数を与えることによって、画像
の重心のそろった走査線が得られる。
【0023】前記垂直フィルタ回路201の出力信号
は、水平方向には時間圧縮され、垂直方向にはフィルタ
リングされて滑らかに拡大した映像信号となる。したが
って、この時点での映像は縦長の歪んだものとなってい
る。この歪をとるためには、前記第2のメモリ回路10
5と前記水平フィルタ回路202を用いて水平拡大を行
なう必要がある。図7では水平に拡大を行なわないもの
として前記第2のメモリ回路105の動作を説明した
が、ここでは水平の拡大も行なうものとして、もう少し
詳しく説明する。
【0024】図9は前記第2のメモリ回路105の水平
拡大時における動作の詳細な説明図である。図9(1)
は図7(1)の入力端子701より入力される映像信号
の一例であり、ブランキング期間と映像期間に分かれて
いる。図9(2)は書き込みリセット信号、図9(3)
は書き込みクロックである。書き込みクロックは前記第
1のクロック発生回路からの安定した第1のクロックよ
り作成される。またこの書き込みクロックは拡大すべき
映像信号が正しくメモリに書き込まれるように、拡大位
置によってクロックの停止位置、停止期間が変えられ
る。例えば、図9(1)のa点から拡大する場合には、
ブランキング終了位置からa点まで書き込みクロックを
停止する。したがってこの書き込みクロックによってメ
モリに記憶された信号をシーケンシャルに読みだした場
合、ブランキングの後すぐにa点の信号が出力される。
【0025】図9(5)、(6)に読みだしリセットと
読みだしクロックを示す。読みだしクロックは前記第2
のクロック発生回路207より出力される書き込みクロ
ックの約4/3倍の周波数を持つ第2のクロックより作
られる。読みだしクロックは拡大倍率にしたがって、一
時的にゲートをかけられ、クロックが停止する。図9
(7)では4回に1回クロックが停止し、図9(8)に
示されるように拡大すべき部分が拡大される。ただし、
この拡大は数画素に一回2度書きを行なうものであり、
滑らかに拡大したものではない。また、ブランキング期
間中においては、読みだしクロックにゲートはかけず、
ブランキングのデータは拡大されない。
【0026】前記水平フィルタ回路202は、前記第2
のメモリ回路105によって水平方向に拡大された信号
をフィルタリングして滑らかにする役割をしている。図
10(1)に前記水平フィルタ回路202の詳細な構成
の一例を示す。図10(1)において、1001は前記
垂直フィルタ回路201からの信号の入力端子、100
2は出力端子、1003は前記水平拡大制御回路205
からの制御信号の入力端子、1004、1006は1画
素分の遅延回路、1005は選択回路、1007は前記
水平拡大制御回路205からの拡大係数にしたがって、
入力端子1001からの信号と前記遅延回路1006か
らの信号を混合して新たな画素を作り出す混合回路であ
る。
【0027】垂直方向の拡大の説明では4/3倍に拡大
する例を示したが、ここではもう少し複雑な例として、
7/5倍に拡大する場合について、図11を用い図10
(1)の動作を説明する。7/5倍に拡大する場合、映
像信号は前記第2のメモリ回路105によって7画素に
2画素の割合で2度書きをして、画素を増やしてから入
力端子1001に入力される。図11(3)に入力され
た映像信号を示す。なお、図11(1)、(2)は、7
/5倍に拡大する場合の画素の元の重心と、2つの画素
から作られる新たな画素の重心と係数を示している。こ
の新たな重心の画素を作り出すため前記選択器1005
は図11(5)に示す制御信号によって現画素と1画素
遅れの信号を切り換える。図11(6)は前記選択器1
005で切り換えられ、さらに1画素遅延した遅延回路
1006の出力信号である。
【0028】この時7/5倍のように、図11(1)、
(2)に示したように、元の二つの画素の重心の間に二
つ以上の新たな画素が存在する場合がある。このような
場合には、単純に原画素と1画素分遅延した画素の演算
では、正しい重心の画素は得られない。
【0029】正しい重心の画素を作り出すためには、図
11(3)の現信号を例えば図11(5)の制御信号に
したがって、1画素分遅らせた図11(4)に示す信号
と入れ換え、新たに図11(6)に示す信号を作成し、
図11(3)、(6)の信号を前記混合器1007に入
力して、正しい重心の画素、図11(7)を作成する。
一般的に示すと、倍率を(M/N)倍(M,Nは自然
数)とした時、 n≧(M−1)/N≧(n−1)、(nは自然数) であれば、二つの画素の間にn個の新たな画素の重心が
存在することとなる。したがって、7/5倍の場合は二
つの画素の間に2個の新たな画素を補間しなければなら
ない場合が有り、図10(1)の構成に示すような遅延
出力を得る回路を用いて、正しい画素を得ている。
【0030】図10(2)に前記水平フィルタ回路20
2の詳細な構成の他の一例を示す。
【0031】図10(2)において、1008はゲート
回路、1009はクロックの入力端子、その他は図10
(1)の例と同じである。図10(2)において、前記
ゲート回路1008は前記入力端子1009からのクロ
ックを前記入力端子1003からの制御信号にしたがっ
て停止させ、画素を保持し、図10(1)の回路と等価
な処理をする。図11(8)はクロック停止のためのゲ
ート信号、図11(9)はゲートされたクロック、図1
1(10)は前記遅延回路1004の出力信号である。
したがって、図11(3)、(10)の出力信号を前記
混合器1007に入力すれば、正しい重心の画素を作成
することが可能となる。図10(2)の構成の回路で
は、前記入力端子1003からの制御信号によって、n
=2以上の場合にも対応でき、任意の水平拡大が行なえ
る。
【0032】以上、水平フィルタ回路202の構成の一
例を示したが、水平フィルタの構成はこれに限るもので
はなく、基本的に水平フィルタは拡大率に応じたクロッ
ク停止に合った遅延量と混合出力を得る構成であれば良
いこととなる。
【0033】ここまでの説明では、垂直の拡大として4
/3倍を、水平の拡大として7/5倍を例にとり説明し
てきた。次に、他の任意の倍率を実現する場合の混合回
路と拡大制御回路の構成について詳細に説明する。表1
に1〜2倍の拡大を実現する場合の混合回路の係数を、
表2に8ビットで近似して示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】例えば、倍率をM/N(Nは8以下、Mは
15以下の自然数)と定義すると23通りの拡大倍率が
設定可能である。表1ではその中から10通りを示し
た。混合器805の制御信号α、βのビット数を例えば
8ビットとすれば、拡大倍率をM/N≒256/L(0
≦L≦255;Lは整数)となるように近似することに
よって、α(1)〜α(15)は表1に示すような値と
なる。表2に近似した拡大倍率と8ビットで表し得るα
(n)の値を示す。α(n)の周期はMで与えられ、ま
た、α(n)の値は以下に示す式(1)で表すことがで
きる。
【0037】 α(0)=0 α(1)=(256−L)/256 α(n)=f{α(n−1)+α(1)} …式(1) ただしf(x)はxの小数部をとる関数、0≦n≦M−
1である整数式(1)で示された混合係数と前記メモリ
回路104、105の制御の同期をとることによって、
23通りの組合せの制御が可能となる。映画サイズの信
号を拡大してワイドなディスプレイを持ったシステムに
表示するような場合においては、2倍までの拡大率や4
ビットから8ビット程度の混合係数を持てば充分である
が、上記定数M,Nや混合係数のビット数を増やすこと
によって、任意の拡大倍率が設定可能である。
【0038】図15(1)、(2)、図16を用いて、
混合器805、混合係数の発生回路の一例を示す。図1
5(1)、(2)において、1501、1502は前記
混合器805の入力端子、1503は出力端子、150
4は混合係数αの入力端子、1505、1506、15
09は第1、第2、第3の係数器、1507、1510
は第1、第2の加算器、1508は減算器である。図1
5(1)の混合器では入力端子1501、1502から
の信号をそれぞれA、Bとすると、混合出力Cは、式
(2)で、図15(2)の混合器では式(3)で示すこ
とができる。
【0039】 C=αA+(1−α)B …式(2) C=α(A−B)+B …式(3) 図15(1)、(2)に示すように、前記混合器805
は混合係数αを与えるだけで比較的簡単な構成で実現で
きる。
【0040】図16は混合係数αの発生回路である。図
16において、1601はリセット信号の入力端子、1
602は混合係数αを更新するためのクロックの入力端
子、1603は前記第1、第2のメモリ回路104、1
05の書き込み、読みだしをコントロールする制御信号
の出力端子、1604は混合係数αの出力端子、160
5は拡大率M/Nや拡大率によって定まる定数Lを決め
る拡大率設定回路、1606はM分周カウンタ、160
7は加算器、1608はラッチ回路である。M/Nが決
まると、前記拡大率設定回路1605はM/Nに近い2
56/LなるLを設定し、(256−L)/256なる
Kを算出して、前記加算器1607に供給する。前記入
力端子1602からのクロックは、垂直拡大の場合は1
ライン周期のクロックであり、水平拡大の場合は画素単
位のクロックである。前記加算器1607の出力信号は
前記ラッチ回路1608でラッチされて更新され、混合
係数αとなって出力される。混合係数αは前記カウンタ
1606により、M周期でリセットされ初期値に戻る。
また、前記カウンタ1606は拡大開始位置に従って垂
直周期ごとにリセットする。図16は混合係数αやメモ
リのコントロールタイミングを設定する回路の一例であ
るが、このような回路を用いれば、表1に示したα
(n)が設定可能となり、倍率を任意に選択可能なシス
テムを構成することができる。
【0041】以上説明してきた実施例においては、前記
第1のメモリ103による垂直拡大、前記第2のメモリ
104による時間圧縮と水平拡大がそれぞれ独立に制御
可能であるため、入力映像信号が歪んでいる場合でも、
それを補正することができる。即ち、高品位テレビジョ
ン信号を標準信号(NTSC等)に変換した信号、例え
ば図3(d)に示すような信号入力に対しても時間圧縮
後の水平拡大率を大きくすることによって図3(e)の
ような正しい形状の信号に戻すことができる。
【0042】このような標準信号に変換された高品位テ
レビジョンの信号は、そのまま16:9のアスペクト比
をもつワイドなディスプレイに表示すれば、歪の無い映
像信号に戻るが、標準信号変換時の周波数変換に伴う歪
や、高品位テレビジョン受信機で行なうべき水平方向へ
の12/11倍の補正を本実施例では一度に行なうこと
ができ、回路の簡易化と、歪の無い映像が得られる効果
がある。
【0043】また、表示装置のアスペクト比が4:3で
あるような場合においても、垂直と水平の拡大率を独立
に調整して、表示装置のアスペクト比の違いによる信号
の歪を補正することが可能である。
【0044】次に、本発明の第2の目的である、映像信
号の安定化について図12を用いて説明する。図12に
おいて、1201は映像信号の入力端子、1202は映
像信号のディジタル化、順次走査化等を行なう映像処理
回路、1203はディスプレイ、1204は入力映像信
号に同期処理等を行なう同期処理回路、1205は前記
ディスプレイを駆動する偏向回路、その他は図1、図2
の実施例と同じである。従来のディジタルテレビ等のク
ロック発生方法では、前記第1のメモリ回路103の書
き込みクロックを作成する同期回路1204、前記第2
のメモリ回路104の読みだしクロックを作成する第2
のクロック発生回路212、前記ディスプレイ1203
の同期信号を作成する偏向回路と3種類のPLL系のル
ープを持った回路が存在する。したがって、これを縦続
接続すると、入力信号に大きなジッタがある場合にはジ
ッタに対する追従性が悪く、ジッタを強調して表示して
しまう。本発明では、図12に示すように、前記第1の
クロック発生回路211が、水晶発振器等を用いた独立
したクロック発生回路で構成するため、後段の2つのル
ープを持った回路にジッタを与えない。すなわち、もと
もと前記同期処理回路1204で発生したジッタ成分よ
りもジッタ量を増すことがない。
【0045】図12のクロック発生回路211は、例え
ば色副搬送波3.58MHzの8倍の周波数の28.6
3MHzの発振周波数を持つ安定したクロック、即ち水
晶発振器等を用いた発振回路であり、前記同期処理回路
1204で発生するクロックとは周波数が極めて近い
が、同期はとれていない。したがって、単純な独立クロ
ックとすると入力映像信号と前記第1のメモリ回路10
3から出力される信号とでは、しだいにずれ量が大きく
なり、メモリ容量分だけずれると映像信号の連続性が破
綻してしまう。図13にこのメモリの破綻を防ぐための
前記メモリ回路103とその周辺回路の構成の一例を示
す。図13において、1301は映像信号の入力端子、
1302は出力端子、1303、1304は前記同期処
理回路1204より供給される垂直同期信号とクロッ
ク、1305はフィールドメモリ、1306、1307
はそれぞれカウンタ、1308、1309はそれぞれデ
コーダ、1310は遅延回路、その他は第2図と同じで
ある。
【0046】図13において、前記フィールドメモリ1
305の書き込みクロックは、映像信号に同期した入力
端子1303からのクロックであり、この書き込みクロ
ックは前記カウンタ1306のクロックでもある。また
前記フィールドメモリ1305の読みだしクロックは、
前記クロック発生回路211より発生した安定したクロ
ックであり、このクロックは前記カウンタ1307にも
供給される。前記カウンタ1306、1307はそのカ
ウント値が前記デコーダ1308、1309でデコード
され、前記フィールドメモリ1305の書き込みリセッ
ト及び読みだしリセットとなる。通常の信号では、安定
したクロックに対して、ジッタの大きな映像信号でもそ
のずれ量は、1フィールドでたかだか2ライン分程度で
ある。したがって、フィールドメモリのような十分の容
量を持ったメモリを使用し、書き込みリセットと読みだ
しリセットに前記遅延回路1310等を用いて、2ライ
ン分程度以上の時間差を持たせておけば、映像信号の不
連続点を垂直帰線期間に持って行くことが出来る。さら
に、図13の実施例においては、前記書き込み用のカウ
ンタ1306と前記読みだし用のカウンタ1307をと
もに前記入力端子1304より供給される垂直同期信号
の位相を保ちつつ数ライン分の遅延を持たせてリセット
しているため、書き込みクロックと読みだしクロックの
周波数差によるメモリの破綻を防ぐことが可能となる。
【0047】しかしながら、図13に示す方法では、前
記読みだし用のカウンタ1307が前記クロック発生回
路211より供給される読みだし用のクロックに関係な
くリセットされるため、前記カウンタ1307のカウン
ト値をデコードして作成されるディスプレイ用の水平同
期信号はリセット時にその周期性が守られない。即ち、
ディスプレイの偏向回路の水平同期信号に対する追従性
を良くして、映像信号が乱れないようにする必要があ
る。
【0048】このように図12、図13に示した構成の
回路を用いれば、ジッタを多く含んだ入力信号に対して
も、高画質な映像信号を供給することができる。
【0049】さて、ここまでは前記クロック発生回路2
11において発生するクロックの周波数は、前記同期処
理回路1204で発生するクロックに極めて近いものと
してきた。即ち、水晶発振器の発振周波数は、色副搬送
波 fsc=3.579545MHzの8倍の周波数である8fsc=28.6363
6MHzである。このように、前記第1のクロック発生回路
211の安定したクロックの発振周波数を8fscとした場
合には、必然的に1ラインの周波数がNTSCの倍速水
平周波数である約31.5kHzとなる。本来本発明のよう
に、ワイドなディスプレイを持ったテレビシステムは高
品位テレビの普及に合わせて考えられているものであ
り、したがってシステムとしては高品位テレビジョンも
表示可能なものでなければならない。通常高品位テレビ
ジョンを表示する場合には、ディスプレイが2モード即
ち水平偏向の周波数が31.5kHzと33.75kHzの2種類に対
応可能なように設計し、高品位テレビジョンの入力信号
に対応している。ここで前記第1のクロック発生回路2
11の安定したクロックの発振周波数を約30.7125MHz程
度に設定しておけば、910画素分の水平の周波数はほ
ぼ33.75kHzとなって、高品位テレビジョンの水平周波数
と一致し、偏向側を2モード対応にする必要が無くな
る。この場合前記第1のメモリ回路204は書き込みク
ロックに対して、読みだしクロックが速くなるため、少
なくともメモリ容量は40ライン程度が必要となる。ま
た、このような水平走査周波数の変換を行なった場合に
は、走査線数が525本から、ほぼ562本に増すこと
になる。即ち、走査線の間隔が縮んだことと等価とな
り、表示された絵は、垂直方向につぶれて表示される。
この歪の割合は、(525/562.5)=0.93程
度である。したがって、常に高品位テレビジョンの水平
同期周波数で、ディスプレイを駆動したい場合には、垂
直方向に(562.5/525)倍に拡大する必要があ
る。例えば、(16/15)倍程度の垂直拡大を行なえ
ば、歪のない映像信号を高品位テレビジョンのディスプ
レイに表示することが可能となる。したがって、同一機
能を保ったまま、偏向回路を単一周波数のみに対応する
構成ができ、コンバーゼンスの簡易化、高圧回路の簡略
化が実現でき、システムの低コスト化に効果がある。
【0050】以上説明したように、本実施例によれば、
4:3のアスペクト比を持つ映像信号が入力されたと
き、入力された映像信号は前記第2のメモリ回路205
によって一旦時間圧縮した後、任意の倍率の拡大が行な
える。
【0051】さらに、本実施例によれば、前記垂直フィ
ルタ回路201と前記水平フィルタ回路202、前記垂
直拡大制御回路209と前記水平拡大制御回路210は
独立しているため、垂直方向の拡大率と水平方向の拡大
率を任意に独立して決定することができる。
【0052】また、本実施例では前記第2のメモリ回路
205において水平方向の時間圧縮を行なった後に拡大
をしている。時間軸圧縮を水平拡大の前段で行なわない
場合には、拡大率が4/3倍以下のときには水平の縮小
を、4/3倍以上のときには拡大をする必要がある。こ
の時、垂直方向は常に拡大のため、制御回路が複雑にな
る。本実施例のように拡大の前段で時間圧縮をした場合
には、拡大率が4/3倍以下の時も、4/3倍以上の時
も、同じ制御回路で水平方向の拡大を制御することがで
き、システムを簡単化することができる。
【0053】図14に本発明の他の一実施例を示す。図
14における各素子は、図2の実施例と同じである。図
2の実施例では第1のメモリ回路204の書き込みクロ
ックと読みだしクロックは異なっており、特に読みだし
クロックは安定したクロックを用いていた。しかしなが
ら、書き込みクロックと読みだしクロックが異なれば、
前記実施例で示したように、強制的にリセットを行なっ
て書き込みと読みだしのずれを補正する必要がある。そ
のため同期信号に不連続が起こり、画面ブレとなる恐れ
がある。本実施例では、前記第1のメモリ204の書き
込みクロックと読みだしクロックを同一のものとし、同
期回路の不連続を防いでいる。前記クロック発生回路1
401は前記第1のクロックからPLL回路を用いて作
られた約4/3倍の周波数をもったクロックであり、同
期信号に不連続は起らない。本実施例のその他の動作は
図2の実施例とまったく同じである。本実施例によれ
ば、同期ブレの無い拡大した映像信号を16:9のディ
スプレイに表示することが可能となる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、複数の倍率(例えば7
/6倍、5/4倍、4/3倍・・・など)で映像を拡大
することが可能となる。また、クロックの安定化によ
り、ジッタの少ない映像信号を供給することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図。
【図2】図1の実施例の詳細を示すブロック図。
【図3】16:9、4:3のアスペクト比の表示装置へ
の映像信号の表示例を示す図。
【図4】従来の拡大方法を示すブロック図。
【図5】垂直拡大の原理図。
【図6】本発明による垂直拡大の原理図。
【図7】本発明の水平圧縮回路の一例を示す図。
【図8】本発明の垂直フィルタ部を示すブロック図。
【図9】本発明の水平拡大用メモリの制御方法を示す
図。
【図10】本発明の水平フィルタ部のブロック図。
【図11】本発明の水平フィルタの原理図。
【図12】同期回路を含めた本発明のブロック図。
【図13】本発明のフィールドメモリの制御方法を示す
ブロック図。
【図14】本発明の他の一実施例を示すブロック図。
【図15】本発明の混合器の構成を示すブロック図。
【図16】本発明の係数発生回路の構成を示すブロック
図。
【符号の説明】
101…映像信号の入力端子、103…同期信号の入力
端子、104、105…第1、第2のメモリ回路、10
6…空間フィルタ回路、107…拡大制御回路、108
…同期処理回路、201…垂直フィルタ回路、202…
水平フィルタ回路、203…枠挿入回路、204…垂直
拡大制御回路、水平拡大制御回路、206、207…第
1、第2のクロック発生回路、710、711、804
…1H遅延メモリ、805、1007…混合器、120
2…映像処理回路、1203…ディスプレイ、1204
…同期処理回路、1205…偏向回路、1305…フィ
ールドメモリ、1306、1307…カウンタ、130
8、1309…デコーダ、1504、1505、150
8…係数器、1506、1509…加算器、1507…
減算器、1605…拡大率設定回路、1606…カウン
タ、1607…加算器、1608…ラッチ回路。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年4月28日(2003.4.2
8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 映像信号拡大装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、入力される映像信号を
任意の大きさに拡大する映像信号拡大装置に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明の目的は、入力される映像信号を任
意の大きさに拡大する映像信号拡大装置を提供すること
である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】削除
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は特許請求の範
囲に記載の発明によって達成される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、複数の倍率(例えば7
/6倍、5/4倍、4/3倍・・・など)で映像を拡大
することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平畠 茂 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 高田 春樹 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 紺野 光央 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 石橋 浩一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立画像情報システム内 (72)発明者 海崎 一洋 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所AV機器事業部内 (72)発明者 的野 孝明 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所AV機器事業部内 (72)発明者 原谷 淳 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所AV機器事業部内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像信号を入力して拡大処理を行う拡大画
    面表示回路を備え、該拡大画面表示回路により拡大され
    た映像信号を画面上に表示するテレビジョン受信機にお
    いて、 前記拡大画面表示回路は、前記映像信号を記憶する記憶
    手段と、該記憶手段から読み出された映像信号に対して
    垂直方向及び水平方向のフィルタ処理を行う空間フィル
    タ手段と、前記記憶手段及び前記空間フィルタ手段を制
    御する拡大制御手段と、を有し、 前記拡大制御手段は、前記記憶手段の制御と前記空間フ
    ィルタ手段の制御を同期して行うことを特徴とするテレ
    ビジョン受信機。
  2. 【請求項2】映像信号を入力して拡大処理を行う拡大画
    面表示回路を備え、該拡大画面表示回路により拡大され
    た映像信号を画面上に表示するテレビジョン受信機にお
    いて、 前記拡大画面表示回路は、書き込みクロック、及び該書
    き込みクロックよりも高い周波数を持つ読み出しクロッ
    クを出力する同期処理手段と、該同期処理手段から出力
    された書き込みクロックにより前記映像信号が書き込ま
    れ、かつ前記読み出しクロックにより該映像信号が読み
    出される記憶手段と、該記憶手段から読み出された映像
    信号に、入力される係数に従って垂直方向及び水平方向
    のフィルタ処理を行う空間フィルタ手段と、前記記憶手
    段の読み出し停止周期を制御するとともに、前フィルタ
    処理に用いられる係数を生成して前記空間フィルタ手段
    へ出力する拡大制御手段と、を有し、 前記拡大制御手段は、前記記憶手段の読み出し停止制御
    と、前記係数の前記空間フィルタ手段への出力とを同期
    して行うことを特徴とするテレビジョン受信機。
  3. 【請求項3】映像信号を入力して拡大処理を行う拡大画
    面表示回路を備え、該拡大画面表示回路により拡大され
    た映像信号を画面上に表示するテレビジョン受信機にお
    いて、 前記拡大画面表示回路は、書き込みクロック、及び該書
    き込みクロックよりも高い周波数を持つ読み出しクロッ
    クを出力する同期処理手段と、該同期処理手段から出力
    された書き込みクロックにより前記映像信号が書き込ま
    れ、かつ前記読み出しクロックにより該映像信号が読み
    出される記憶手段と、該記憶手段から読み出された映像
    信号に、入力される係数に従って垂直方向及び水平方向
    のフィルタ処理を行う空間フィルタ手段と、設定可能な
    拡大倍率を用いて周期的に演算処理することにより、前
    記フィルタ処理に用いられる係数を算出して前記空間フ
    ィルタ手段に出力するとともに、該演算処理に同期して
    前記記憶手段の読み出し停止周期を制御する拡大制御手
    段と、を有することを特徴とするテレビジョン受信機。
  4. 【請求項4】前記映像信号は、順次走査化された映像信
    号であることを特徴とする請求項1,2または3に記載
    のテレビジョン受信機。
  5. 【請求項5】前記拡大制御手段は、設定可能な拡大倍率
    に従って、前記記憶手段の読み出し停止周期の制御、及
    び前記空間フィルタ手段のフィルタ処理に用いられる係
    数の生成を行うことを特徴とする請求項2に記載のテレ
    ビジョン受信機。
  6. 【請求項6】請求項2乃至5のいずれかに記載のテレビ
    ジョン受信機において、前記記憶手段は、第1及び第2
    のメモリ回路を有し、 前記同期処理手段は、入力映像信号に同期した基準クロ
    ックとほぼ等しい周波数を持つ第1のクロックを発生す
    る第1のクロック発生手段と、該第1のクロックを用い
    て該第1のクロックの約4/3倍の周波数を持つ第2の
    クロックを発生する第3のクロック発生手段とを有し、 前記第1のメモリ回路の書き込みクロックとして前記基
    準クロックを、読み出しクロックとして前記第2のクロ
    ックを、前記第2のメモリ回路の書き込みクロックとし
    て前記第2のクロックを、読み出しクロックとして前記
    第3のクロックを用いるようことを特徴とするテレビジ
    ョン受信機。
  7. 【請求項7】請求項2乃至5のいずれかに記載のテレビ
    ジョン受信機において、前記記憶手段は、第1及び第2
    のメモリ回路を有し、前記同期処理手段は、入力映像信
    号に同期した基準クロックを発生する基準クロック発生
    手段を有し、 更に、前記基準クロックの周波数とほぼ等しい周波数を
    持つ第1のクロックを、前記基準クロック発生手段と独
    立して発生する第1のクロック発生手段と、該第1のク
    ロックを用いて該第1のクロックの約4/3倍の周波数
    を持つ第2のクロックを発生する第2のクロック発生手
    段とを設け、 前記第1のメモリ回路の書き込みクロックとして前記基
    準クロックを、読み出しクロックとして前記第1のクロ
    ックを、前記第2のメモリ回路の書き込みクロックとし
    て前記第1のクロックを、読み出しクロックとして前記
    第2のクロックを用いることを特徴とするテレビジョン
    受信機。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のテレビジョン受信機にお
    いて、前記第1のクロック発生手段は、水平周波数が高
    品位TV信号の水平周波数とほぼ等しくなるような周波
    数を持つクロックを発生し、高品位TV信号をディスプ
    レイ上に表示可能にしたことを特徴とするテレビジョン
    受信機。
  9. 【請求項9】書き込みクロックにより映像信号を記憶手
    段に書き込み、該書き込みクロック信号よりも高い周波
    数を持つ読み出しクロックにより該記憶手段から映像信
    号を読み出して拡大処理するように構成されたテレビジ
    ョン受信機において、 前記書き込みクロックは、入力映像信号に同期して作成
    され、前記読み出しクロックは、該書き込みクロックと
    は独立して作成されることを特徴とするテレビジョン受
    信機。
  10. 【請求項10】映像信号を入力して拡大処理を行う拡大
    画面表示回路を備え、該拡大画面表示回路により拡大さ
    れた映像信号を画面上に表示するテレビジョン受信機に
    おいて、 前記拡大画面表示回路は、前記映像信号に同期した書き
    込みクロックを作成する書き込みクロック作成手段と、
    該書き込みクロックよりも高い周波数を持つ読み出しク
    ロック信号を作成する読み出しクロック信号作成手段
    と、前記書き込みクロック作成手段からの書き込みクロ
    ックにより映像信号が書き込まれ、前記読み出しクロッ
    ク作成手段からの読み出しクロックにより該映像信号が
    読み出される記憶手段と、該記憶手段から読み出された
    映像信号に対して垂直方向及び水平方向のフィルタ処理
    を行うことにより拡大映像信号を得る空間フィルタ手段
    とを有し、 前記読み出しクロックは、前記書き込みクロックと非同
    期であって、かつ該書き込みクロックとは独立して作成
    されることを特徴とするテレビジョン受信機。
  11. 【請求項11】前記読み出しクロック作成手段は、水晶
    発振器を用いて構成されることを特徴とする請求項10
    に記載のテレビジョン受信機。
  12. 【請求項12】書き込み速度よりも速い速度でメモリか
    ら読み出された映像信号に対し、与えられた係数を用い
    て水平及び垂直方向にフィルタ処理を施して拡大映像信
    号を得るように構成された拡大画面表示回路を備え、該
    拡大画面表示回路により拡大された映像信号を画面上に
    表示するテレビジョン受信機において、 前記拡大画面表示回路は、設定可能な拡大倍率を用いて
    周期的に演算処理することにより、前記フィルタ処理に
    用いられる係数を算出する演算手段を有することを特徴
    とするテレビジョン受信機。
  13. 【請求項13】前記演算手段は、垂直方向のフィルタ処
    理を行う場合に、前記係数の演算処理を1水平ライン周
    期で行うことを特徴とする請求項12に記載のテレビジ
    ョン受信機。
  14. 【請求項14】前記演算手段は、水平方向のフィルタ処
    理を行う場合に、前記係数の演算処理を1ドット周期で
    行うことを特徴とする請求項12に記載のテレビジョン
    受信機。
  15. 【請求項15】前記演算手段は、前記係数の演算処理と
    同期して、前記メモリの読み出しを制御する制御信号を
    出力することを特徴とする請求項12に記載のテレビジ
    ョン受信機。
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