JP2003302893A - 真正性証明用の光学構造体、真正性証明用記録体、および確認方法 - Google Patents

真正性証明用の光学構造体、真正性証明用記録体、および確認方法

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JP2003302893A
JP2003302893A JP2002107235A JP2002107235A JP2003302893A JP 2003302893 A JP2003302893 A JP 2003302893A JP 2002107235 A JP2002107235 A JP 2002107235A JP 2002107235 A JP2002107235 A JP 2002107235A JP 2003302893 A JP2003302893 A JP 2003302893A
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Shinichiro Suzuki
慎一郎 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術において、ホログラムを検出もしく
は観察する際に、ホログラムの全容が明らかになるた
め、真正性性確認のための情報の秘匿性が乏しかった点
を解消することを課題とする。 【解決手段】 波長がλaのコヒーレント光により再生
される画像a1、a2、および波長がλb(λa>λ
b)のコヒーレント光により再生される画像b1、b2
を比較し、例えば、画像b2とa1の異同を判断するこ
とにより、真正性の確認を可能にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真正性証明用の光
学構造体、およびその真正性証明用の光学構造体を有す
る真正性証明用記録体に関するものである。また、本発
明は、これらの光学構造体、もしくは真正性証明用記録
体が有する光学構造体を利用して行なう真正性の確認方
法に関するものでもある。
【0002】
【従来の技術】金融機関が発行する預貯金用カード、も
しくはカード会社が発行するクレジットカード等のカー
ド類には、それらの真正性を保証する意味で、回折格子
やホログラムが適用されていることが多い。また、有名
ブランドの腕時計等、模造品が出回りやすい高額商品、
もしくはそのケース等にも、やはり、それらの真正性を
保証する意味で、回折格子やホログラムが適用されてい
ることが多い。
【0003】回折格子やホログラム(以降において、両
者をまとめてホログラム等と言うことがある。)が上記
の例以外の種々の分野の物品にも適用されているのは、
ホログラム等が製造、もしくは複製の困難性を有してい
るからであり、また、外観的には干渉色を有していて目
をひきやすく、意匠的にも優れており、さらに場合によ
っては、剥がそうとすると破壊して、他に転用できない
構造とすることが可能である等のメリットを有している
からである。
【0004】しかし、ホログラム等が製造や複製の困難
性を有しているとは言っても、それらの製造方法は専門
家の間にはよく知られており、偽造された場合であって
も、精密な加工技術を用いて製造されるために、外観的
には本物とごく類似したものが得られ、偽造されたもの
をそれと見分けることは、非常に困難である。
【0005】そこで、従来、ホログラム等の偽造に対す
る安全性を、さらに、高めようとする試みが色々と行な
われている。
【0006】特開平9−134111には、コヒーレン
ト光で照明された場合に、二方向に第1の像と第2の像
を発生し、第1の像の光度の高い像点が第2の像の光度
の低い像点に対応する、回折パターンを備えた情報記録
媒体が記載されており、ホログラフィ技術では、模倣も
複写もできない像をコヒーレント光で照明された際に発
生させ得る、一般的なレーザー再生型ホログラムに見ら
れない利点を有するものとされている。
【0007】特開平10−282870には、複数の原
画像をそれぞれフーリエ変換した後、二値化した複数の
画像を配列してフィルム上に出力して構成された、見る
方向、フィルムの位置、または光源の位置に応じて複数
の画像が再生されるホログラムが記載されており、共役
画像しか現われない通常のホログラムには見られない利
点を有するものとされている。
【0008】上記のいずれの発明においても、通常のホ
ログラムには見られない点が付加されているものの、ホ
ログラムに適合した光源を使用すれば、すべての画像を
一度に検出もしくは観察でき、真正なホログラムの全容
が明らかになるため、真正性性確認のための情報の秘匿
性が乏しい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、上
記の従来技術において、ホログラムを検出もしくは観察
する際に、ホログラムの全容が明らかになるため、真正
性性確認のための情報の秘匿性が乏しかった点を解消す
ることを課題とする。
【0010】
【課題を解決する手段】発明者は上記の課題を解決する
ため、波長の異なるコヒーレント光どうしを用い、照射
されるコヒーレント光の波長により、情報が再生されて
視認可能となるか、もしくは情報が細線されず視認困難
となる回折格子を用いることにより、上記の課題を解決
することができた。
【0011】第1の発明は、各々の波長がλaおよびλ
bであり、λa>λbである二種類のコヒーレント光の
うち、波長がλaのコヒーレント光により視認可能な画
像aを再生する光回折構造要素Aと、波長がλaのコヒ
ーレント光によっては視認不能であるが、波長がλbの
コヒーレント光により視認可能な画像bを再生する光回
折構造要素Bとを有することを特徴とする真正性証明用
の光学構造体に関するものである。第2の発明は、第1
の発明において、前記画像aおよび前記画像bが実質的
に同一であることを特徴とする真正性証明用の光学構造
体に関するものである。第3の発明は、第1の発明にお
いて、前記画像aおよび前記画像bが異なることを特徴
とする真正性証明用の光学構造体に関するものである。
第4の発明は、基材の一部に第1〜第3いずれかの発明
の光学構造体を有することを特徴とする真正性証明用記
録体に関するものである。第5の発明は、第1〜第3い
ずれかの発明の光学構造体に対して、または第4の発明
の真正性証明用記録体が有する光学構造体に対して、波
長がλaのコヒーレント光および波長がλbのコヒーレ
ント光を照射し、前記各コヒーレント光の照射により再
生された画像どうしを比較して異同の判定を行なうこと
を特徴とする真正性の確認方法に関するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明をその好ましい適
用例の一つである預貯金用カード、もしくはクレジット
カード等のカード類に適用した一実施例を示す平面図で
ある。図1において、真正性証明用記録体1は、基材2
の上面等に、真正性証明用の光学構造体3が積層され
た、もしくは基材2の上面と光学構造体3の上面とが同
一平面となるよう、埋め込まれて積層されたものであ
る。これらの積層された構造には、さらに上面に、光学
構造体3の観察もしくはそれが有する情報の読取りに支
障のない限り、透明な保護層が付加されて積層されてい
てもよい。
【0013】基材2の素材としては、ポリ塩化ビニル、
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイ
ミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテ
ート、ポリスチレン系、アクリル、ポリプロピレン、ポ
リエチレンなどの樹脂のほか、アルミニウム、銅などの
金属、紙、そして、樹脂またはラテックス等の含浸紙な
どの単独、或いは複合体からなるシート等を用いること
ができる。耐熱性が要求される場合、基材2の素材とし
て、非晶質ポリエステル樹脂、非晶質ポリエステル樹脂
とポリカーボネート樹脂のブレンド樹脂等のシートも用
いることができる。
【0014】基材2の厚さは、材質によっても異なる
が、通常、10μm〜5mm程度の範囲である。真正性
証明用記録体1が、磁気カードの機能を有する場合、基
材2をISO規格に準拠したものとする場合には、その
厚さは0.76mmである。そして、基材2をポリ塩化
ビニル(以下、PVC)で構成する場合、通常、厚さ2
80μmの白色PVCシートをコアシートとして2枚重
ね、その両側にそれぞれ厚さ100μmの透明PVCシ
ートをオーバーシートとして重ねて、熱プレスなどによ
り積層する4層構成の基材(合計厚さ0.76mm)が
用いられている。4層構成の基材2の場合、光学構造体
3を積層する位置は、コアシートのオーバーシート側、
オーバーシートのコアシート側、もしくはオーバーシー
トの露出面が適当である。
【0015】光学構造体3を製造するには、所定の原画
像をコンピュータ上で作成し、この原画像を用いて、任
意の平面に再生像を発生し得る回折格子もしくはホログ
ラム等の光学構造体3をコンピュータグラフィックホロ
グラム(略称;CGH)の技術により作成すればよい。
【0016】原画像を作成するには、まず、図2に例示
するように、一辺の長さがNである正方形の領域を設定
し、次の「式1」で表される位置naに文字等を配置す
る。これが波長λaのコヒーレント光で照射した際の再
生画像aとなるものであり、そのような再生画像を発生
する光回折構造要素Aを形成するための情報となる。
【0017】na=N*F*Xa……「式1」 (ただし、na<N/M>
【0018】上記の「式1」において、Fはコンピュー
タホログラムのピッチの関数であり、Xaは照射するコ
ヒーレント光の波長λaと情報が再生される方向の角度
θaとの関数である。Mは定数であって、再生画像aが
中心から離れすぎると、再生画像の光量不足のため再生
画像aが視認できないことを考慮した定数であり、2以
下であることが好ましい。
【0019】次に、上記の一辺の長さがNである正方形
の領域に、次の「式2」で表される位置nbに文字等を
配置する。これが波長λb(ただし、λa>λbであ
る。)のコヒーレント光で照射した際の再生画像bとな
るものであり、そのような再生画像を発生する光回折構
造要素Bを形成するための情報となる。
【0020】nb=N*F*Xb……「式2」 (ただし、nb>N/2)
【0021】上記の「式2」において、Fはコンピュー
タホログラムのピッチの関数であり、Xbは照射するコ
ヒーレント光の波長λbと情報が再生される方向の角度
θbとの関数である。
【0022】このようにして作成した原画像を用いて、
任意の平面に再生像を発生し得る光学構造体を作成する
のは、特開昭47−6591に記載されたような公知の
方法によって行なうことができる。なお、光回折構造要
素Aおよび光回折構造要素Bとは、密接に並んでいて
も、離れていてもよく、また、製造効率は良くないが、
厚み方向に重畳していてもよい。また、光回折構造要素
Aおよび光回折構造要素B以外の部分は、コヒーレント
光照射時に必ずしも情報を発生しない、単なる回折格子
や、白色光再生型のホログラムであってもよい。
【0023】得られた光学構造体3を用いて情報を再生
して行なう、真正性の確認方法について、図3を引用し
て説明する。まず、光学構造体3の垂線方向から波長が
λaのコヒーレント光Iaを用いて照射を行なうと、光
回折構造要素Aから図中、a1およびa2で示す再生画
像aが再生される。再生画像aは入射光Iaに近い方か
ら、文字列「ABC」であるa1と、入射光Iaに遠い
方の文字列「ABC」であるa2との二つの部分からな
っているが、入射光にIaに遠い方のa2は、光量不足
のため、十分に再生されず、その情報を明瞭に読み取る
ことが、実質的にできない(図3中、細かい白線からな
る格子をかぶせて描いてある。)。
【0024】次に、光学構造体3の垂線方向から波長が
λb(λa>λbである。)のコヒーレント光Ibを用
いて照射を行なうと、光回折構造要素Bから、図中、b
1およびb2で示す再生画像bが再生される。再生画像
bは、入射光Ibに近い方から、文字列「ABC」であ
るb1と、入射光Iaに遠い方の文字列「ABC」であ
るb2との二つの部分からなっているが、この場合、入
射光にIbに遠い方のb2も、その情報を明瞭に読み取
ることできる。
【0025】ここで、再生画像a1と再生画像b2と
が、同じ文字列どうしであり、同じ位置で、観察される
よう光学構造体3が構成されていれば、照射されるコヒ
ーレント光の波長の相違により、a1とb2とは、互い
に色が異なる同じ文字列である。このように色が異なる
以外は同一なものどうしであれば、比較が容易になる利
点が生じる。再生画像a1と再生画像b2とは、同じ文
字列どうしである必要は必ずしもなく、異なる文字列で
あってもよい。この場合には、照射されるコヒーレント
光の波長の相違により、a1とb2とは、互いに色が異
なる、異なる文字列である。このように、色以外の点も
異なる場合には、単に相違することを確認すれば、両者
の比較が容易に行なえる。必要であれば、それぞれにつ
いて、標準のパターンを用意しておき、標準のパターン
と一致するかどうかを判断することもできる。
【0026】上記の例では、再生画像どうしがいずれも
二つの部分からなっていて、一方の細線画像の頭から始
まる部分と、他方の再生画像の途中から始まる部分とを
比較する、少々、複雑なケースを説明したが、勿論、両
方の再生画像が、いずれも一文字のような簡素なもので
あってもよい。
【0027】再生画像a1と再生画像b2とが同じ文字
列どうしか、もしくは異なる文字列のいずれにせよ、再
生画像a1と再生画像b2の再生される上部に設けた観
察用の窓6を通して、再生画像a1、および再生画像b
2の各々を観察することができるし、あるいは窓6の位
置に、替わりに設置した検出器、撮影用カメラ、もしく
はCCD等を用いて、再生画像a1と再生画像b2とを
検出、もしくは撮影することもできる。ここで、光学構
造体3からの再生画像a1と再生画像b2とが同じもの
どうしであるか、もしくは異なるかを予め決めておくこ
とにより、観察、検出、もしくは撮影の結果、再生画像
a1と再生画像b2とが同じものどうしであるか、もし
くは異なるかを判断することにより、光学構造体3の真
正性を確認することができる。なお、上記のようにし
て、真正性を確認することは、基材2の上面等に光学構
造体3が積層された真正性照明用記録体に対しても、同
様に行なうことができる。
【0028】基材2上に適用される光学構造体3は、前
述したようにCGHの技術を用い、実際には、表面に回
折格子もしくはホログラムに基づく微細な凹凸が形成さ
れた原型、もしくは原型より得られた複製用型を用いて
大量複製することにより製造されたものであることが好
ましい。複製用型は、感光性樹脂を用いて製造された樹
脂型や、エッチング性基板上に製造されたものを、金属
メッキを繰返して行なう等により、得ることができる。
【0029】大量複製は、好ましくは、流動性の電離放
射線硬化性樹脂(通常は、紫外線硬化性樹脂)を透明フ
ィルム上に塗布した上に、複製用凹凸型の微細凹凸を有
する型面を接触させ、接触を保ったまま、電離放射線
(紫外線硬化性樹脂であれば紫外線)を照射して電離放
射線硬化性樹脂を硬化させることにより行なうことが好
ましく、この方法により、表面に光学構造体の微細凹凸
が複製された電離放射線硬化性樹脂の硬化樹脂膜が、透
明フィルム上に積層された積層体を得ることができる。
【0030】形成された微細凹凸の面には、通常、アル
ミニウム等の反射性の金属薄膜や、硬化樹脂膜とは光の
屈折率が異なる素材の薄膜からなる反射層を微細凹凸に
沿って積層形成するのが普通である。
【0031】透明フィルム、微細凹凸が形成された硬化
樹脂膜、および反射層が順に積層した積層体は、透明フ
ィルム側もしくは反射層側を、感熱接着剤層等の接着剤
を介して、基材2と積層することにより、基材2に光学
構造体3を有する真正性証明用記録体1を得ることがで
きる。
【0032】あるいは、上記の透明フィルムと、微細凹
凸が形成された硬化樹脂膜との間を剥離可能に積層して
おき、反射層側を、感熱接着剤層等の接着剤を介して、
基材2と積層し、積層と同時、もしくは積層の後に透明
フィルムを剥離する、いわゆる転写によっても、光学構
造体3を基材2上に有する構造とすることができる。
【0033】本発明は基本的には、以上に述べた構造を
有するものであるが、真正性証明用記録体1は、次のよ
うな要素を備えていることがあり得る。図1を引用して
説明したカード類の場合、通常、磁気記録層を備えてい
ることが多い。磁気記録層は、通常、5〜10mm幅程
度のストライプ状のものであって、基材2の表面もしく
は内部に、磁気塗料を用いて塗布して直接に設ける、薄
いプラスチックシートに塗布し、ストライプ状にカット
して貼る、もしくは、仮の基材シートに剥離可能に積層
して準備された磁気記録層転写シートを用いた転写によ
り形成する。
【0034】カードを含め、一般的な記録体において
は、磁気記録層を備えていることが普通である。磁気記
録層の機能は、光学記録層やICモジュール等で置き換
えてもよい。ただし、光学記録層やICモジュールが備
わっていても、汎用性のある磁気記録層を備えているこ
とが好ましい。また、本発明における光学構造体3とは
別に、通常のホログラム等(回折格子を含む。)を有し
ていてもよく、このようにすると、本発明における光学
構造体3への注意、関心をそらすことができる。
【0035】本発明の真正性証明用記録体1には、適宜
な文字が印刷等により施されていてもよい。文字で表現
する内容としては、カードの場合であれば、その発行会
社、カードの名称、発行番号、有効期限、保持者の氏
名、もしくは注意書等がある。これらのうちの幾つか、
例えば、発行番号、有効期限、および保持者の氏名を、
エンボス加工による凹凸により形成してあってもよい。
このほか、基材2には、真正性証明用記録体1を装飾す
るための着色や模様が施されていてもよく、通常、印刷
により行なわれる。
【0036】本発明の真正性証明用記録体1は、カード
用途に適用するためだけのものではなく、種々の物品を
基材2として、それらに、光学構造体3を積層して使用
することができる。物品によって、物品そのものが情報
を有する記録体である場合と、物品そのものは情報を有
していないが、光学構造体3を積層したことにより情報
が付与された記録体である場合とがある。
【0037】本発明の真正性証明用記録体1はID(本
人確認)用のカードであってよく、具体的には、銀行等
の預貯金カード、クレジットカード、身分証明書等であ
り得る。また、必ずしもカード形態ではない受験票、パ
スポート等であってもよい。真正性証明用記録体1は、
紙幣、商品券、株券、証券、預金通帳、乗車券、航空券
等、あるいは、交通機関や公衆電話用のプリペイドカー
ドでもあり得る。これらには金額、発行者、発行番号、
もしくは注意書等の情報が記録されている。
【0038】本発明の真正性証明用記録体1は、必ずし
も情報を有していないが、光学構造体3を積層したこと
により情報が付与された種々の物品であり得る。種々の
物品とは、例えば、高級腕時計、貴金属、宝飾品等の、
いわゆるブランド品と言われる、世界的に著名な高級商
品、それらの収納箱やケース等の物品であり、これらは
通常、高価なものであるので、偽造の対象となりやすい
ものである。場合により、商品にぶら下げられるタグ
も、真正性証明用記録体1の基材2となり得る。
【0039】音楽ソフト、映像ソフト、コンピュータソ
フト、もしくはゲームソフト等が記録された記憶媒体、
それらのケース等の物品にも、同様に、基材2として、
光学構造体3を積層し得る。これらは、必ずしも高価な
ものではないが、不正に大量複製されて市販されると、
正規品の販売元が重大な損害を被る恐れがあるものであ
る。
【0040】いずれの真正性証明用記録体1において
も、光学構造体以外の部分が情報を有している場合と、
情報を有していない場合とにかかわらず、光学構造体3
を有することにより、光学構造体3の真正性を確認する
ことにより、光学構造体3を有する基材2、即ち、真正
性証明用記録体の真正性を確認することが可能になる。
基材2に対する光学構造体3の適用の方式としては、表
面もしくは表面近傍への積層によって行なわれることが
多いが、吊り下げる、もしくは縫い付ける等の積層以外
のいかなる方式であってもよく、要は、基材の一部に光
学構造体3が適用されていればよい。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、光回折構造体
が、照射されるコヒーレント光の波長により、再生され
る情報の視認性の異なる光回折構造要素どうしを有して
いるので、従来のように、すべての情報が一度に検出も
しくは観察され、真正性性確認のための情報の秘匿性が
乏しかった点が解消された光学構造体を提供することが
できる。請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効
果に加え、照射するコヒーレント光の波長により異なる
色の点を除けば、同一な画像であるかどうかを判断すれ
ばよく、比較が容易な光学構造体を提供することができ
る。請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果に
加え、照射するコヒーレント光の波長により異なる色の
点を除けば、画像どうしが異なるかどうかを判断すれば
よく、比較が容易な光学構造体を提供することができ
る。請求項4の発明によれば、請求項1〜請求項3いず
れかの発明の効果を発揮し得る真正性証明用記録体を提
供することができる。請求項5の発明によれば、請求項
1〜請求項3いずれか記載の光学構造体、もしくは請求
項4記載の真正性証明用記録体を用い、波長の異なるコ
ヒーレント光を照射して再生された画像の異同の判定を
行なうことにより、容易に行なえる真正性の確認方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真正性証明用記録体を示す平面図であ
る。
【図2】原画像の作成を説明するための図である。
【図3】光学構造体を用いて行なう真正性の確認方法を
説明するための図である。
【符号の説明】
1 真正性証明用記録体 2 基材 3 光学構造体 4 領域 6 窓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06K 7/12 G06K 7/12 B 5L096 17/00 17/00 T 19/06 G06T 7/00 300F 19/10 G06K 19/00 D G06T 7/00 300 R Fターム(参考) 2C005 HA01 HB04 HB09 JA18 JA19 JB08 JB09 2K008 AA13 BB06 CC01 CC03 EE04 EE07 FF07 FF12 FF27 GG01 HH03 5B035 AA14 AA15 BA03 BB03 BB05 5B058 CA33 KA32 KA40 5B072 AA00 CC02 CC35 DD01 LL11 5L096 AA02 BA17 CA17 HA07 JA11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々の波長がλaおよびλbであり、λ
    a>λbである二種類のコヒーレント光のうち、波長が
    λaのコヒーレント光により視認可能な画像aを再生す
    る光回折構造要素Aと、波長がλaのコヒーレント光に
    よっては視認不能であるが、波長がλbのコヒーレント
    光により視認可能な画像bを再生する光回折構造要素B
    とを有することを特徴とする真正性証明用の光学構造
    体。
  2. 【請求項2】 前記画像aおよび前記画像bが実質的に
    同一であることを特徴とする請求項1記載の真正性証明
    用の光学構造体。
  3. 【請求項3】 前記画像aおよび前記画像bが異なるこ
    とを特徴とする請求項1記載の真正性証明用の光学構造
    体。
  4. 【請求項4】 基材の一部に請求項1〜請求項3いずれ
    か記載の光学構造体を有することを特徴とする真正性証
    明用記録体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項3いずれか記載の光学
    構造体に対して、または請求項4記載の真正性証明用記
    録体が有する光学構造体に対して、波長がλaのコヒー
    レント光および波長がλbのコヒーレント光を照射し、
    前記各コヒーレント光の照射により再生された画像どう
    しを比較して異同の判定を行なうことを特徴とする真正
    性の確認方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011123267A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Dainippon Printing Co Ltd 回折構造表示体

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JP2011123267A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Dainippon Printing Co Ltd 回折構造表示体

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