JP2003302741A - マスク、光反射膜付き基板、光反射膜の製造方法、及び光学表示装置、並びに電子機器 - Google Patents

マスク、光反射膜付き基板、光反射膜の製造方法、及び光学表示装置、並びに電子機器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 干渉縞の発生が少ない光反射膜を製造するた
めのマスク、それを用いてなる光反射膜付き基板、光反
射膜の製造方法、及び干渉縞の発生が少ない光反射膜を
備えた光学表示装置、並びに干渉縞の発生が少ない光反
射膜を備えた電子機器を提供する。 【解決手段】 光透過部又は光不透過部をランダム関数
によって割付け、平面方向にランダムに配列してあるマ
スクを用いて、基材に形成された複数の凸部又は凹部を
平面方向にランダムに配列した光反射膜を作成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マスク、光反射膜
付き基板、光反射膜の製造方法、及び光学表示装置、並
びに電子機器に関する。より詳細には、干渉縞の発生が
少ない光反射膜付き基板を製造するためのマスク、それ
を用いてなる光反射膜付き基板、光反射膜の製造方法、
及び干渉縞の発生が少ない光反射膜を備えた光学表示装
置、並びに干渉縞の発生が少ない光反射膜を備えた電子
機器に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、薄型化や省電力化等が図
られることから、各種の電子機器における表示装置とし
て、液晶表示装置が広く用いられている。このような液
晶表示装置は、一対のガラス基板等の間に液晶を封入し
た状態で、シール材によって周囲を貼り合わせた構成が
一般的である。そして、このような液晶表示装置を搭載
した電子機器は、液晶表示装置を外部からの衝撃などか
ら保護すべく、当該液晶表示装置の観察側、すなわち、
表示を視認する観察者の側に、保護板を配設した構成が
採られている。かかる保護板は、通常、光透過性を有す
る材料、例えば、透明プラスチックなどからなる板状部
材である。
【0003】しかしながら、このような保護板における
液晶表示装置との対向面を完全な平滑面とすることは困
難であり、微細な凹凸が存在している場合が多い。そし
て、このような保護板を液晶表示装置に配設した場合、
表面の微細な凹凸に起因して表示品位が著しく低下して
しまうという問題があった。このように表示品位が低下
する原因の一つとして、液晶表示装置における観察側の
基板と保護板との間隔が、保護板の表面に存在する凹凸
に応じてばらつくことが挙げられる。すなわち、このよ
うな間隔のばらつきに対応して、液晶表示装置からの出
射光が保護板を透過する際に干渉を生じ、その結果、干
渉縞が発生する。そして、発生した干渉縞が表示画像と
重なりあうことによって、表示品位の低下が引き起こさ
れると推定される。
【0004】また、特開平6−27481号公報には、
図27に示すように反射型液晶表示装置400を開示し
ており、特開平11−281972号公報には、図28
に示すように反射透過両用型500を開示しており、そ
れぞれ干渉縞の発生を低下すべく、高さが異なる複数の
凹凸構造404a、404b(504a、504b)を
設け、その上に高分子樹脂膜405(505)を形成
し、さらにその上に、連続する波状の反射電極409
(509)が形成されている。また、かかる反射電極を
有する液晶表示装置の製造工程が開示されており、例え
ば、図29に開示されている。まず、図29(a)に示
すように、ガラス基板600上にレジスト膜602を全
面的に形成し、次いで、図29(b)に示すように、直
径が異なる複数の円からなるパターン604を介して、
露光する。その後、図29(c)に示すように現像し、
高さが異なる複数の角のある凸部又は凹部606a、6
06bを設け、さらに、図29(d)に示すように、加
熱して、凸部又は凹部の角部を軟化させて、角落ちした
凸部又は凹部608a、608bを形成する。そして、
図29(e)に示すように、かかる凹凸構造の間610
に所定量の高分子樹脂620を充填して波状表面を有す
る連続層とした後、さらに、高分子樹脂膜620の上
に、スパッタリング法等の積層手段によって、連続する
波状の反射電極624を形成するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−27481号公報等に開示された反射型液晶表示装
置や反射透過両用型の液晶表示装置は、直径が異なる複
数の円等が規則的又は一部不規則に配列されたマスクパ
ターンを用い、紫外線露光及び現像を利用して、高さが
異なる複数の凹凸構造を設けることを意図しているもの
の、塗布厚のばらつき等もあり、光干渉を有効に防止で
きるように高さを厳密に調整することは困難であった。
また、高さが異なる複数の凹凸構造上に、反射電極が形
成されていることから、断線したり、ショートしやすい
などの問題も見られた。さらに、開示された光反射膜の
製造方法は、工程数が多く、管理項目が多いという製造
上の問題も見られた。したがって、特開平6−2748
1号公報等に開示された光反射膜は、干渉縞の発生を有
効に防止することが困難であるばかりか、かかる光反射
膜を、安定して、しかも効率的に製造することは困難で
あった。
【0006】そこで、光透過部又は光不透過部をランダ
ムに配列したマスクパターンを作成し、それを用いて光
反射膜を作成し、さらにそのような光反射膜を備えた反
射型液晶表示装置や反射透過両用型の液晶表示装置を製
造することも考えられるが、次のような問題が生じるも
のと考えられていた。 光透過部又は光不透過部におけるランダム配列の設計
が複雑で、マスクパターンの設計が容易でない。 マスクパターンにおける光透過部又は光不透過部の好
ましいランダム配列の程度が不明である。 繰り返し設計した場合におけるマスクパターンの反射
特性の再現性に欠ける。 一方、近年、液晶表示装置等の表示デバイスは大画面化
が進み、30インチ〜40インチの表示領域を有する量
産製品が開発されつつあり、将来的には縦横比が16:
9のワイド画面を有する60インチの壁掛けタイプの表
示装置も開発されようとしている。このような大型表示
デバイスの場合においては、ますます干渉縞の発生が少
ない光反射膜が要求される一方、それを作成する際のマ
スクパターンの設計の容易さや迅速さについても要求さ
れているという状況がある。
【0007】したがって、本発明の発明者らは、以上の
問題を鋭意検討した結果、光透過部又は光不透過部をラ
ンダム関数によって割付け、それを平面方向にランダム
に配列したマスクパターンを用いることによって、マス
クパターンの設計が容易になるばかりか、液晶表示装置
等に用いた場合に、干渉縞の発生が少ない光反射膜が容
易に得られることを見出したものである。すなわち、本
発明は、設計が容易であって、液晶表示装置等に用いた
場合に、干渉縞の発生が少ない光反射膜付き基板が得ら
れるマスク、そのような光反射膜付き基板、そのような
光反射膜の製造方法、及びそのような光反射膜を設けた
光学表示装置、並びにそのような光反射膜を有する電子
機器を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、光反射
膜付き基板を製造するためのマスクであって、光透過部
又は光不透過部の位置をランダム関数によって割付け、
当該光透過部又は光不透過部を平面方向にランダムに配
列することを特徴とするマスクが提供され、上述した問
題を解決することができる。すなわち、光透過部又は光
不透過部の位置をランダム関数によって割付けているこ
とから、複雑なランダムパターン等を有する場合であっ
ても、マスクを容易かつ短時間に設計することできる。
なお、使用するランダム関数としては、数学上、確率的
に任意の数を発生させる関数であれば良く、後述するよ
うに、例えば、RGBドットに対応させて0〜1の任意
の数字を発生させ、その数字をもとに所定のマスクパタ
ーンを対応させることができれば良い。また、本発明の
マスクによれば、光透過部又は光不透過部が、ランダム
関数によって位置決めされた上で、平面方向にランダム
に配列してあることから、光反射膜付き基板を製造した
場合に、再現性良く優れた光散乱効果を発揮し、干渉縞
の発生を有効に防止することができる。なお、光透過部
又は光不透過部の平面形状を制御する理由は、光反射膜
付基板を構成する感光性樹脂に、光透過部を透過した光
が照射された箇所が光分解して、現像剤に対して可溶化
するポジ型と、光透過部を透過した光が照射された箇所
が感光し、現像剤に対して不溶化するネガ型とがあるこ
とによる。
【0009】また、本発明のマスクを構成するにあた
り、ランダム関数によって、0〜1の任意の数字を発生
させ、その数字をもとに全ドットに対して1〜n(nは
2〜1000の任意の自然数)の数字を分配するととも
に、予め作成しておいたn種類のランダムパターンを、
分配された数字に対して対応させることにより、光透過
部又は光不透過部を平面方向にランダムに配列すること
が好ましい。このように簡易なランダム関数によって割
付けていることから、好ましい反射特性を有するマスク
を容易かつ短時間に設計することできる。また、n種類
のランダムパターンを予め作成する必要があるものの、
ランダム関数を使用しない場合と比較して、それぞれ小
面積のランダムパターンの設計ですむことから、設計自
体は容易かつ短時間に可能である。さらに、n種類のラ
ンダムパターンを適宜変更することによって、好ましい
反射特性を有するランダムパターンを、容易かつ短時間
にサーチすることが可能である。
【0010】また、本発明のマスクを構成するにあた
り、RGBドット100〜2,000又は、画面全体、
すなわち、マスクを用いて形成する反射膜付き基板全体
を一単位として、光透過部又は光不透過部を平面方向に
ランダムに配列することが好ましい。光透過部又は光不
透過部を平面方向にランダムに配列した場合、得られた
光反射膜を液晶表示装置等に使用すると、不定形のしみ
模様が発現する場合があるが、このような画素数を一単
位としたランダムパターンであれば、このような不定形
のしみ模様の発現を有効に低下させることができる。
【0011】また、本発明のマスクを構成するにあた
り、光透過部又は光不透過部を横一列方向又は縦一列方
向に帯状のランダムパターンを形成し、当該帯状のラン
ダムパターンを複数列において繰り返すことが好まし
い。このように構成することにより、少ない情報量によ
って、全体として好ましい反射特性を有するランダムパ
ターンを、容易かつ短時間に設計することが可能であ
る。また、横方向又は縦方向に、所定単位のランダムパ
ターンを繰り返すため、全体として好ましい反射特性を
有するランダムパターンを、再現性良く得ることができ
る。
【0012】また、本発明のマスクを構成するにあた
り、光透過部又は光不透過部の径を3〜15μmの範囲
内の値とすることが好ましい。このように構成すること
により、干渉縞の発生が少ない光反射膜を効率的に製造
することができる。すなわち、光反射膜を製造した際
に、このような径を有する凸部又は凹部であれば、その
平面形状や配置パターンを、露光プロセスを用いて、正
確に制御することができるためである。したがって、得
られた光反射膜において光を安定に散乱させることがで
きるため、干渉縞の発生を有効に防止することができ
る。
【0013】また、本発明のマスクを構成するにあた
り、光透過部又は光不透過部の径を異ならせ、2〜10
種の光透過部又は光不透過部を設けることが好ましい。
このように構成することにより、干渉縞の発生が少ない
光反射膜をさらに効率的に製造することができる。すな
わち、光反射膜を製造した際に、径が異なる複数の凸部
又は凹部が存在することにより、複数の凸部又は凹部の
配列がより分散することになる。したがって、得られた
光反射膜において光を適当に散乱させることができるた
め、干渉縞の発生をさらに有効に防止することができ
る。なお、このように光透過部又は光不透過部の径を異
ならせる場合、少なくとも一つの径を5μm以上の値と
することが好ましい。逆に、いずれも5μm未満の円又
は多角形となると、光反射膜を製造した際に、光を過度
に散乱させる場合が多くなり、光反射膜による反射光量
が著しく低下する場合があるためである。
【0014】また、本発明の別の態様は、基材と、反射
層とを含む光反射膜付き基板であって、当該基材の表面
に形成された複数の凸部又は凹部の位置をランダム関数
によって割付け、当該複数の凸部又は凹部を平面方向に
ランダムに配列することを特徴とする光反射膜付き基板
である。このように複数の凸部又は凹部の平面方向の配
置をランダムにすることによって、液晶表示装置等に使
用した場合の干渉縞の発生を有効に防止することができ
る。また、複数の凸部又は凹部が、ランダム関数によっ
て割付けられていることから、凸部又は凹部の平面形状
や配置パターンを、露光プロセスによって、正確に制御
することができる。
【0015】また、本発明の光反射膜を構成するにあた
り、複数の凸部又は凹部を、RGBドット(1画素)1
00〜2,000又は画面全体を一単位として、平面方
向にランダムに配列することが好ましい。ランダムパタ
ーンを有する光反射膜を液晶表示装置等に使用すると、
不定形のしみ模様が発現する場合があるが、このような
複数のRGBドットを一単位としたランダムパターンを
有する光反射膜であれば、かかる不定形のしみ模様の発
現を有効に低下させることができる。
【0016】また、本発明の光反射膜付き基板を構成す
るにあたり、複数の凸部又は凹部を横一列方向又は縦一
列方向にランダムに配列し、それを複数列繰り返すこと
が好ましい。このように構成することにより、少ない情
報量によって、全体として好ましい反射特性を有する光
反射膜付基板を得ることができる。また、横方向又は縦
方向に、所定単位のランダムパターンを繰り返すため、
全体として好ましい反射特性を有するランダムパターン
を、再現性良く得ることができる。
【0017】また、本発明の光反射膜付き基板を構成す
るにあたり、複数の凸部又は凹部の径を3〜15μmの
範囲内の値とすることが好ましい。このように構成する
ことにより、凸部又は凹部の平面形状や配置パターン
を、露光プロセスを用いて、正確に制御することができ
るとともに、光を適度に散乱させることができるため、
干渉縞の発生を有効に防止することができる。
【0018】また、本発明の光反射膜付き基板を構成す
るにあたり、複数の凸部又は凹部の径を異ならせ、2〜
10種類の凸部又は凹部を設けることが好ましい。この
ように構成することにより、液晶表示装置等に用いられ
た場合に、複数の凸部又は凹部の配置がより分散して、
光を適当に散乱させることができるため、干渉縞の発生
をさらに有効に防止することができる。
【0019】また、本発明の光反射膜付き基板を構成す
るにあたり、基材が、下方から第1の基材及び第2の基
材を順次に含み、当該第1の基材に、複数の凸部又は凹
部が設けてあり、連続層である第2の基材上に、反射層
が設けてあることが好ましい。このように構成すること
により、連続層である第2の基材を介して、反射層を平
坦部が少ない比較的なだらかな曲面とすることができる
ため、液晶表示装置等に用いた場合に、干渉縞の発生を
さらに有効に防止することができる。
【0020】また、本発明の別の態様は、基材及び反射
層を含む光反射膜の製造方法であって、光透過部又は光
不透過部の位置をランダム関数によって割付け、当該光
透過部又は光不透過部を平面方向にランダムに配列した
マスクを使って、塗布された感光性樹脂に対して、露光
プロセスによって、平面方向にランダムに配列され、か
つ、複数の凸部又は凹部を有する第1の基材を形成する
工程と、当該第1の基材の表面に感光性樹脂を塗布し
て、露光プロセスによって、連続した複数の凸部又は凹
部を有する第2の基材を形成する工程と、当該第2の基
材の表面に反射層を形成する工程と、を含むことを特徴
とする光反射膜の製造方法である。このように実施する
と、複数の凸部又は凹部からなる第1の基材、及びその
上の連続層である第2の基材を介して、反射層を比較的
なだらかな曲面とすることができる。そのため、製造が
容易であって、しかも液晶表示装置等に用いられた場合
に、干渉縞の発生が少ない光反射膜を効率的に提供する
ことができる。
【0021】また、本発明のさらに別の態様は、基板間
に挟持された光学素子と、当該光学素子の観察側とは反
対側の基板に設けられた光反射膜と、を具備した光学表
示装置であって、当該光反射膜が、基材及び反射層から
なり、当該基材に形成された複数の凸部又は凹部の位置
をランダム関数によって割付け、当該複数の凸部又は凹
部が平面方向にランダムに配列してあることを特徴とす
る光学表示装置である。このように構成することによ
り、光反射膜が適度に光散乱を生じさせ、光学表示装置
において、干渉縞の発生を有効に防止することができ
る。また、このような光反射膜を備えた光学表示装置で
あれば、比較的表面が平坦であって、光散乱膜や保護板
をさらに組み合わせた場合であっても、見映えを良くす
ることができる。
【0022】また、本発明の光学表示装置を構成するに
あたり、光学素子の観察側の基板に光散乱膜が設けてあ
ることが好ましい。光反射膜における複数の凸部又は凹
部を平面方向にランダムに配列した場合、不定形のシミ
模様が視覚される場合があるが、このように光反射膜を
光散乱膜と組み合わせて使用することにより、かかる不
定形のシミ模様の視覚を効果的に抑制することができ
る。
【0023】また、本発明の光学表示装置を構成するに
あたり、光学表示装置の観察側に保護板が設けてあるこ
とが好ましい。このように構成することにより、光学表
示装置の機械的強度を高めることができるとともに、光
学表示装置の見映えを良くすることができる。
【0024】また、本発明のさらに別の態様は、光反射
膜を具備した光学表示装置を含む電子機器であって、光
反射膜が、基材及び反射層を含み、当該基材に形成され
た複数の凸部又は凹部の位置をランダム関数によって割
付け、当該複数の凸部又は凹部が平面方向にランダムに
配列してあることを特徴とする電子機器である。このよ
うに構成することにより、光反射膜が適度に光散乱さ
せ、電子機器において、干渉縞の発生を有効に防止する
ことができる。また、このような光反射膜を備えた電子
機器であれば、比較的表面が平坦であって、光散乱膜や
保護板をさらに組み合わせた場合であっても、見映えを
良くすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。なお、言うまでもなく、
以下に示す実施の形態は、本発明の一態様を示すもので
あり、何ら本発明を限定するものではなく、本発明の技
術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
【0026】[第1実施形態]第1実施形態は、例え
ば、図2に示すような光反射膜を製造するためのマスク
20であって、光透過部又は光不透過部22の位置をラ
ンダム関数によって割付け、当該光透過部又は光不透過
部22を平面方向にランダムに配列してあることを特徴
とするマスクである。
【0027】1.光透過部又は光不透過部 (1)形状 マスクの光透過部又は光不透過部を、図1(a)に示す
ように独立した円(楕円を含む。以下、同様である。)
及び多角形、あるいはいずれか一方の平面形状とするこ
とや、あるいは図1(b)に示すように、重なり合う円
(楕円を含む。以下、同様である。)及び重なり合う多
角形、あるいはいずれか一方の平面形状とすることが好
ましい。この理由は、光透過部又は光不透過部の平面形
状をこのような円又は多角形とすることにより、光反射
膜を製造するために露光プロセスを実施する際、樹脂の
凹凸配置を複雑にすることができるためである。また、
このような円や多角形は、基本図形であることから、マ
スク自体の製造も容易になるためである。なお、好まし
い多角形としては、四角形、五角形、六角形、八角形等
が挙げられる。
【0028】(2)径及び間隔 また、マスクにおける光透過部又は光不透過部の径を3
〜15μmの範囲内の値とすることが好ましい。この理
由は、光透過部又は光不透過部の径が3μm未満となる
と、光反射膜を製造する際に露光プロセスを用いたとし
ても、凸部又は凹部の平面形状や配置パターンを、正確
に制御することが困難となる場合があるためである。ま
た、光透過部又は光不透過部の径が3μm未満となる
と、マスク自体の製造も困難となる場合があるためであ
る。一方、光透過部又は光不透過部の径が15μmを超
えると、得られた光反射膜光において、光を適度に散乱
させることが困難となって、散乱特性が落ちて暗い反射
となる場合があるためである。したがって、マスクの光
透過部又は光不透過部の径を5〜13μmの範囲内の値
とすることがより好ましく、6〜12μmの範囲内の値
とすることがさらに好ましい。
【0029】また、マスクにおける光透過部又は光不透
過部の少なくとも一つの径を5μm以上の値とすること
が好ましい。すなわち、径が異なる光透過部又は光不透
過部があった場合に、少なくとも一つの光透過部又は光
不透過部における径を5μm以上の値とするものであっ
て、径が異なる他の光透過部又は光不透過部にあって
は、その径が5μm未満の値であっても良い。この理由
は、かかる光透過部又は光不透過部の平面形状がいずれ
も5μm未満の円又は多角形となると、得られた光反射
膜において、光を過度に散乱させる場合が多くなり、暗
い反射となる場合があるためである。ただし、光透過部
又は光不透過部の径が、過度に大きくなると、鏡面反射
率が増加する一方、暗い反射となる場合がある。
【0030】また、マスクにおける光透過部又は光不透
過部を独立して存在させた場合、その間隔(ピッチ)を
3.5〜30μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる光透過部又は光不透過部の間隔が
3.5μm未満の値になると、光透過部又は光不透過部
の独立性が低下する場合があるためである。一方、かか
る光透過部又は光不透過部の間隔が30μmを越える
と、光透過部又は光不透過部のランダム配置性が低下す
る場合があるためである。したがって、マスクにおける
光透過部又は光不透過部の間隔(ピッチ)を5〜20μ
mの範囲内の値とすることがより好ましく、マスクにお
ける光透過部又は光不透過部の間隔(ピッチ)を7〜1
5μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。な
お、かかる光透過部又は光不透過部の間隔は、隣接する
光透過部又は光不透過部の中心から中心までの距離であ
って、10箇所以上の平均値である。また、マスクにお
ける光透過部又は光不透過部を重なり合うようにさせた
場合は、上記数値より数μm低目に設定される。
【0031】(3)種類 また、マスクにおける光透過部又は光不透過部の径を異
ならせ、2〜10種類の光透過部又は光不透過部を設け
ることが好ましい。例えば、図7に示すように、異なる
径を有する光透過部又は光不透過部を一つのランダムパ
ターン内に設けるものである。この理由は、このように
径の異なる光透過部又は光不透過部が存在することによ
り、干渉縞の発生が少ない光反射膜をさらに効率的に製
造することができるためである。すなわち、このような
マスクを用いて光反射膜を製造した際に、得られる凸部
又は凹部の配列がより分散して、光を適当に散乱させる
ことができるためである。したがって、このような光反
射膜を液晶表示装置等に使用した場合に、干渉縞の発生
をさらに有効に防止することができることになる。
【0032】なお、マスクにおける径が異なる光透過部
又は光不透過部からなるパターンの組み合わせとして、
下記の例を挙げることができる。 1)7.5μmの六角形パターンと、9μmの六角形パ
ターンとの組み合わせ 2)5μmの六角形パターンと、7.5μmの六角形パ
ターンと、9μmの六角形パターンとの組み合わせ 3)4.5μmの正方形パターンと、5μmの正方形パ
ターンと、7.5μmの六角形パターンと、9μmの六
角形パターンと、11μmの六角形パターンと、の組み
合わせが好ましい。
【0033】(4)面積比率 また、マスクの光透過部又は光不透過部の面積比率を、
全体面積に対して、10〜60%の範囲内の値とするこ
とが好ましい。この理由は、かかる面積比率が、10%
未満の値になると、光反射膜を製造した際に、複数の凸
部又は凹部の占有面積が小さくなって、平坦部が増加
し、光散乱効果が著しく低下する場合があるためであ
る。一方、かかる面積比率が、60%を超えても平坦部
が増加し、光散乱効果が著しく低下する場合があるため
である。したがって、マスクの光透過部又は光不透過部
の面積比率を、全体面積に対して、15〜50%の範囲
内の値とすることがより好ましく、20〜40%の範囲
内の値とすることがさらに好ましい。なお、基材を構成
する感光性樹脂として、ポジ型を使用した場合には、光
透過部を透過した光が照射された箇所が光分解して、現
像剤に対して可溶化することから、マスクの光不透過部
の面積比率が問題となり、ネガ型を使用した場合には、
光透過部を透過した光が照射された箇所が光硬化し、現
像剤に対して不溶化することから、マスクの光透過部の
面積比率が問題となる。
【0034】2.ランダム配列 (1)ランダム配列1 第1の実施形態では、例えば、図1(a)および(b)
に示すように、マスクにおける光透過部又は光不透過部
を平面方向に、ランダム関数の割付けによりランダムに
配列してあることを特徴とする。すなわち、このような
ランダム関数の割付けによる完全に恣意的でないマスク
を用いることにより、次のような利点を得ることができ
る。 ランダム配列の設計がある程度自動的であるため、マ
スクパターンの設計が容易かつ短時間に済む。 マスクパターンにおける好ましいランダム配列の程度
のサーチが容易である。 ランダム配列の設計が恣意的ではないため、繰り返し
設計した場合におけるマスクパターンの反射特性の再現
性に優れている。 なお、ランダム配列とは、端的には光透過部又は光不透
過部が無秩序に配列されていることを意味するが、より
正確には、マスクを単位面積ごとに切り分け、それらの
マスクを重ねた場合に、それぞれのパターンが完全に異
なっているか、あるいは部分的に重なる箇所はあって
も、完全には一致しない状態を意味する。
【0035】(2)ランダム配列2 また、マスクにおける光透過部又は光不透過部をランダ
ム関数によって割付けするにあたり、ランダム関数によ
って、0〜1の任意の数字を発生させ、その数字をもと
に全ドットに対して1〜n(nは2〜1000の任意の
自然数)の数字を分配するとともに、予め作成しておい
たn種類のランダムパターンを、分配された数字に対し
て対応させることが好ましい。このように設計すること
により、0〜1の任意の数字を発生させ簡易なランダム
関数を用いて、恣意的でなく、好ましい反射特性を有す
るマスクパターンを容易かつ短時間に設計することでき
るためである。また、このように設計した場合、n種類
のランダムパターンを予め作成する必要があるものの、
ランダム関数を使用しない場合と比較して、それぞれ小
面積のランダムパターンの設計ですむため、マスクパタ
ーンの設計自体は容易かつ短時間に可能となるためであ
る。例えば、17インチのLCDパネル用のマスクであ
っても、ランダム関数を使用した場合、12種類程度の
ランダムパターンを予め作成しておくだけで、十分であ
る。さらに、予め作成したn種類のランダムパターンを
適宜変更することによって、好ましい反射特性を有する
ランダムパターンを、容易かつ短時間にサーチすること
ができるためである。例えば、17インチのLCDパネ
ル用のマスクであっても、12種類程度のランダムパタ
ーンを適宜変更することによって、好ましい反射特性を
有するランダムパターンを作成することができる。
【0036】(3)ランダム配列3 また、マスクにおける光透過部又は光不透過部をランダ
ム関数によって割付けるにあたり、形成される光反射膜
が使用される液晶表示装置等における画素電極、すなわ
ち、RGBドットを基準として、平面方向にランダムに
配列してあることが好ましい。すなわち、光反射膜が使
用される液晶表示装置等におけるRGBドット100〜
2,000を一単位として、それを繰り返して、平面方
向にランダムに配列することが好ましい。例えば、図2
〜図4に示すように、1画素(RGB:3ドット)、2
画素(RGB:6ドット)、又は4画素(RGB:12
ドット)を一単位とすることも好ましいが、図5に示す
ように、324画素(RGB:972ドット)を一単位
として、光透過部又は光不透過部からなるランダムパタ
ーンを繰り返することがより好ましい。この理由は、こ
のようなRGBドットのいくつかのまとまりを基本単位
としたマスクであれば、これから得られる光反射膜にお
ける複数の凸部又は凹部が、光を適当に散乱させて、干
渉縞の発生を有効に防止することができるためである。
また、単なるランダムパターンを有する光反射膜を液晶
表示装置等に使用すると、不定形のシミ模様が発現する
場合があるが、このような画素数を一単位としたランダ
ムパターンを有する光反射膜であれば、不定形のしみ模
様の発現を有効に低下させることができるためである。
さらに、RGBドットのいくつかのまとまりを基本単位
としてパターン化するため、パターンの情報量を少なく
することができるためである。
【0037】(4)ランダム配列4 また、マスクにおける光透過部又は光不透過部をランダ
ム関数によって割付けるにあたり、図6に示すように、
光透過部又は光不透過部を、横一列方向又は縦一列方向
にランダムに配列することが好ましい。このように構成
することにより、横一列方向又は縦一列方向においてラ
ンダムパターンの配列をするだけでも、光反射膜に起因
した干渉縞を防止することができる一方、少ない情報量
によって、全体として好ましい反射特性を有するランダ
ムパターンを、容易かつ短時間に設計することが可能と
なるためである。例えば、17インチのLCDパネル用
のマスクを横方向に、1/n(nは2〜1000の範囲
の自然数)に均等に分割し、そのうちの横一列方向のマ
スクパターンにおいて、光透過部又は光不透過部をラン
ダム関数によって割付け、それをn回繰り返せば十分で
ある。また、このように横方向又は縦方向に、所定単位
のランダムパターンを繰り返すことにより、全体として
好ましい反射特性を有するランダムパターンを、再現性
良く得ることができる。
【0038】[第2実施形態]第2実施形態は、図8に
示すように、一例として、ネガ型の感光性樹脂を用いた
場合を示しているが、基材77及び反射層72を含む光
反射膜付き基板70であって、当該基材77に形成され
た複数の凸部76の位置をランダム関数によって割付、
平面方向にランダム配列したことを特徴とする光反射膜
付き基板70である。
【0039】1.基材 基材の構成として、図8に示すように、下方から第1の
基材76及び第2の基材79を順次に含み、当該第1の
基材76が独立した、又は一部重なった複数の凸部から
構成してあり、第2の基材79が連続層であることが好
ましい。このように構成することにより、連続層である
第2の基材79を介して、その上に形成される反射層7
2を平坦部が少ない比較的なだらかな曲面とすることが
できるため、液晶表示装置等に用いられた場合に、干渉
縞の発生を有効に防止することができるためである。ま
た、基材に形成された複数の凸部又は凹部といった場
合、基材が第1の基材及び第2の基材を含むときには、
通常、第1の基材を構成する複数の凸部又は凹部を意味
する。以下、好適例として、図8に示すように、下方か
ら基材77が、第1の基材76及び第2の基材79から
構成された場合を例にとって説明する。
【0040】(1)第1の基材 第1の基材における複数の凸部の高さ又は凹部の深さを
0.5〜5μmの範囲内の値とすることが好ましい。こ
の理由は、かかる凸部の高さ又は凹部の深さが0.5μ
m未満の値になると、第2の基材を介して、適当な曲面
を有する反射層を設けることが困難になる場合があるた
めである。一方、かかる凸部の高さ又は凹部の深さが5
μmを超えると、反射層の凹凸が大きくなって、過度に
光を散乱させたり、あるいは断線しやすくなったりする
場合があるためである。したがって、第1の基材におけ
る複数の凸部の高さ又は凹部の深さを0.8〜4μmの
範囲内の値とすることがより好ましく、1〜3μmの範
囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0041】(2)第2の基材 第2の基材における連続した凸部の高さ又は凹部の深さ
を0.1〜3μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる凸部の高さ又は凹部の深さが0.1
μm未満の値になると、その上に、適当な曲面を有する
反射層を設けることが困難になる場合があるためであ
る。一方、かかる凸部の高さ又は凹部の深さが3μmを
超えると、その上に形成される反射層の凹凸が大きくな
って、過度に光を散乱させたり、あるいは断線しやすく
なる場合があるためである。したがって、第2の基材に
おける複数の凸部の高さ又は凹部の深さを0.1〜2μ
mの範囲内の値とすることがより好ましく、0.3〜2
μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0042】(3)複数の凸部又は凹部 凸部又は凹部の平面形状 また、基材に形成された複数の凸部又は凹部の平面形状
に関して、独立した円及び多角形、又は、重なり合う円
及び多角形、あるいはそのいずれかの平面形状とするこ
とが好ましい。この理由は、独立した円及び多角形、又
は、重なり合う円及び多角形、あるいはそのいずれかの
平面形状とすることにより、複数の凸部又は凹部の平面
形状や配置パターンを、露光プロセスを用いて、正確に
制御することができるためである。また、このような平
面形状の凸部又は凹部であれば、光を散乱させることが
でき、干渉縞の発生を有効に防止することができるため
である。
【0043】また、凸部の平面形状の好適例として、図
9(a)に示すようなオフセットした楕円形(液滴形
状)や、図9(b)に示すようなオフセットした四角形
(ピラミッド型)、あるいは凹部の平面形状の好適例と
して、図19〜図23に示す楕円のドーム形状や長円の
ドーム形状等が挙げられる。この理由は、複数の凸部又
は凹部の平面形状を、このような平面形状とすることに
より、高さ方向の斜面と相俟って、図10に示すよう
に、所定の光散乱性を維持したまま、光指向性が向上す
るためである。図10中、一点鎖線aが図9(a)に示
すようなオフセットした楕円形の場合に視覚される光量
を示しており、実線bがオフセットしていない均等な円
形の場合に視覚される光量を示している。したがって、
このような平面形状とすることにより、一定方向から眺
めた場合、例えば、角度が+15°の位置において目に
入ってくる光量が多くなり、その位置では明るい画像を
認識することができる。
【0044】凸部又は凹部の径 また、基材に形成された複数の凸部又は凹部に関して、
その凸部又は凹部の径を3〜15μmの範囲内の値とす
ることが好ましい。この理由は、かかる範囲の径を有す
る複数の凸部又は凹部であれば、平面形状や配置パター
ンを、露光プロセスを用いて、正確に制御することがで
きるとともに、光を適度に散乱させ、干渉縞の発生を有
効に防止することができるためである。また、かかる範
囲の径を有する複数の凸部又は凹部であれば、不定形の
シミ模様が観察されることが少なくなるためである。し
たがって、複数の凸部又は凹部の径を5〜13μmの範
囲内の値とすることがより好ましく、6〜12μmの範
囲内の値とすることがさらに好ましい。また、複数の凸
部又は凹部の径を異ならせ、例えば、2〜10種類の凸
部又は凹部を設けることが好ましい。このように構成す
ることにより、1種類の凸部又は凹部によっては得られ
ないような複雑な光反射を可能とし、光をより分散して
散乱させることができるためである。したがって、径が
異なる複数の凸部又は凹部を設けることにより、干渉縞
の発生をさらに有効に防止することができる。
【0045】凸部の高さ又は凹部の深さ また、基材に形成された複数の凸部又は凹部に関して、
その凸部の高さ又は凹部の深さを0.1〜10μmの範
囲内の値とすることが好ましい。この理由は、かかる凸
部の高さ又は凹部の深さが0.1μm未満の値になる
と、露光プロセスを用いても、凹凸が小さくなり、散乱
特性が低下する場合があるためである。一方、かかる凸
部の高さ又は凹部の深さが10μmを超えると、反射層
の凹凸が大きくなって、過度に光を散乱させたり、ある
いは断線しやすくなる場合があるためである。したがっ
て、凸部の高さ又は凹部の深さを0.2〜3μmの範囲
内の値とすることがより好ましく、0.3〜2μmの範
囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0046】ランダム配列1 基材表面に形成された複数の凸部又は凹部、特に第1の
基材を構成する複数の凸部又は凹部の位置をランダム関
数によって割付け、平面方向にランダムに配列すること
を特徴とする。この理由は、逆に、複数の凸部又は凹部
が規則的に配列されていると、液晶表示装置等に使用さ
れた場合に、干渉縞が発生し、画像品質が著しく低下す
るためである。また、ランダム関数によってランダム配
列するのは、複数の凸部又は凹部の配列がある程度自動
設計となり、しかも好ましいランダム配列の程度のサー
チが容易となり、さらには、繰り返し設計した場合であ
っても、反射特性の再現性に優れているためである。ま
た、かかる複数の凸部の高さ又は凹部の深さを実質的に
等しくすることが好ましい。この理由は、逆に、特開平
6−27481号公報や特開平11−281972号公
報に記載されたように、複数の凸部の高さ又は凹部の深
さを異ならせると、製造が困難となって、安定して干渉
縞の発生を抑制することができない。
【0047】ランダム配列2 また、複数の凸部又は凹部を平面方向にランダムに配列
するにあたり、光反射膜が使用される液晶表示装置等に
おけるRGBドット100〜2,000を一単位とし
て、ランダム配列することが好ましい。この理由は、R
GBドットのいくつかを単位とした複数の凸部又は凹部
であっても、複数の凸部又は凹部が光を適当に散乱させ
て、干渉縞の発生を有効に防止することができるためで
ある。また、単なるランダムパターンを有する光反射膜
を液晶表示装置等に使用すると、不定形のしみ模様が発
現する場合があるが、このような画素数を一単位とした
ランダムパターンを有する光反射膜であれば、不定形の
しみ模様の発現を有効に低下させることができるためで
ある。さらに、RGBドットを単位としてパターン化す
るため、パターンの情報量を少なくすることができ、光
反射膜を製造する際のパターンの位置あわせ等が容易に
なるためである。
【0048】ランダム配列3 また、複数の凸部又は凹部を平面方向に全体的にランダ
ム配列するにあたり、複数の凸部又は凹部を横一列方向
又は縦一列方向にランダム配列し、それを繰り返すこと
が好ましい。このように構成することにより、少ない情
報量によって、全体として好ましい反射特性を有する複
数の凸部又は凹部からなるランダムパターンを、容易か
つ短時間に設計することが可能となるためである。例え
ば、17インチのLCDパネル用の光反射膜を横方向
に、1/n(nは2〜1000の範囲の自然数)に均等
に分割し、そのうちの横一列方向の光反射膜において、
複数の凸部又は凹部からなるランダムパターンをランダ
ム関数によって割付け、それをn回繰り返せば十分であ
る。また、このように横方向又は縦方向に、複数の凸部
又は凹部からなるランダムパターンを繰り返すことによ
り、全体として好ましい反射特性を有する光反射膜を再
現性良く得ることができる。
【0049】(4)開口部 光反射膜において、光を部分的に通過させるための開口
部が設けてあることが好ましい。このように構成するこ
とにより、反射透過両用型の液晶表示装置等に使用する
ことができる。すなわち、図11に示すように、光反射
膜100の一部に開口部102を設けることにより、光
反射膜100によって外部からの光を効率的に反射する
ことができるとともに、内部から発せられた光について
も、開口部102を通して、外部に効果的に放出するこ
とができる。なお、開口部の大きさは特に制限されるも
のでなく、光反射膜の用途等によって決定されることが
好ましいが、例えば、光反射膜の全体面積を100%と
したときに、5〜80%の範囲内の値とすることが好ま
しく、10〜70%の範囲内の値とすることがより好ま
しく、20〜60%の範囲内の値とすることがさらに好
ましい。
【0050】2.反射層 (1)厚さ 光反射膜における反射層の厚さを0.05〜5μmの範
囲内の値とすることが好ましい。この理由は、かかる反
射層の厚さが0.05μm未満の値になると、反射効果
が著しく乏しくなる場合があるためである。一方、かか
る反射層の厚さが5μmを越えると、得られる光反射膜
のフレキシブル性が低下したり、製造時間が過度に長く
なる場合があるためである。したがって、かかる反射層
の厚さを0.07〜1μmの範囲内の値とすることがよ
り好ましく、0.1〜0.3μmの範囲内の値とするこ
とがさらに好ましい。
【0051】(2)種類 また、反射層の構成材料は特に制限されるものでなく、
例えば、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、銅(C
u)、金(Au)、クロム(Cr)、タンタル(W)及
びニッケル(Ni)等の導電性や光反射性に優れた金属
材料とすることが好ましい。また、上記反射層の上に酸
化インジスムスズ(ITO)や酸化インジスム、あるい
は酸化スズ等の透明導電材料を使用することも好まし
い。ただし、このような金属材料や透明導電材料を用い
た際に、液晶への溶け込みがある場合には、当該金属材
料等からなる反射膜の表面に電気絶縁膜を設けたり、金
属材料等とともに、電気絶縁物をスパッタリング等する
ことも好ましい。
【0052】(3)下地層 また、反射層を第2の基板の上に形成するにあたり、密
着力を向上させるとともに、反射層をなだらかな曲面と
するために、厚さ0.01〜2μmの下地層を設けるこ
とが好ましい。なお、このような下地層の構成材料とし
て、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ア
ルミニウムカップリング剤、アルミニウム−マグネシウ
ム合金、アルミニウム−シラン合金、アルミニウム−銅
合金、アルミニウム−マンガン合金、アルミニウム−金
合金等の一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げ
られる。
【0053】(4)鏡面反射率 また、反射層における鏡面反射率を5〜50%の範囲内
の値とすることが好ましい。この理由は、かかる鏡面反
射率が5%未満の値となると、液晶表示装置等に使用し
た場合に、得られる表示画像の明るさが著しく低下する
場合があるためである。一方、かかる鏡面反射率が50
%を超えると、散乱性が低下して、背景の写りこみや、
外部光が過度に鏡面反射する場合があるためである。し
たがって、反射層における鏡面反射率を10〜40%の
範囲内の値とすることがより好ましく、15〜30%の
範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0054】3.他の構成部材との組み合わせ 上述した光反射膜を、他の構成部材、例えば、図15及
び図16に示すように、カラーフィルタ150、遮光層
151、オーバーコート層157、複数の透明電極15
4と、配向膜等と組み合わせることが好ましい。このよ
うに組み合わせることにより、干渉縞の発生が少ない、
カラー液晶表示装置等の部材を効率的に提供することが
できる。例えば、RGB(赤、青、緑)の3色の色要素
により構成したストライプ配列、モザイク配列、あるい
はデルタ配列等のカラーフィルタ150を組み合わせる
ことにより、容易にカラー化が図れるし、さらに遮光層
151と組み合わせることにより、コントラストに優れ
た画像を得ることができる。また、光反射膜は反射電極
として使用することもできるが、他の電極、例えば、透
明電極154を設けることにより、光吸収を防ぎなが
ら、複数の凸部又は凹部からなる反射膜の影響を排除す
ることができる。さらに、YMC(イエロー、マゼン
ダ、シアン)からなる3色の色要素によってカラーフィ
ルタを構成することも好ましく、光透過特性に優れ、反
射型液晶表示装置として用いた場合に、さらに明るい表
示を得ることができる。
【0055】[第3実施形態]第3実施形態は、基材及
び反射層を含む光反射膜の製造方法であって、光透過部
又は光不透過部の位置をランダム関数によって割付け、
当該光透過部又は光不透過部をランダム関数によって平
面方向にランダムに配列したマスクを使用して、塗布さ
れた感光性樹脂に対して、露光プロセスによって、平面
方向にランダムに配列された複数の凸部又は凹部を有す
る第1の基材を形成する工程と、当該第1の基材の表面
に感光性樹脂を塗布して、露光プロセスによって、連続
した複数の凸部又は凹部を有する第2の基材を形成する
工程と、当該第2の基材の表面に反射層を形成する工程
と、を含むことを特徴とする光反射膜の製造方法であ
る。以下、図12及び図13を適宜参照しながら、第1
の基材の表面に凹部を形成する場合を例に採って、光反
射膜(光反射膜付き基板)の製造方法を具体的に説明す
る。なお、図12は、光反射膜の製造工程を図式化した
ものであって、図13は、それのフローチャートであ
る。
【0056】1.第1の基材を形成する工程 平面方向にランダム、かつ独立して配列された複数の凸
部又は凹部を、第1の実施形態で説明したマスクを利用
して、露光プロセスによって感光性樹脂から形成するこ
とが好ましい。すなわち、光透過部又は光不透過部を独
立した又は一部重なった円及び多角形、あるいはいずれ
か一方の平面形状とし、平面方向にランダム関数によっ
て配列してあるマスクを利用して、平面方向にランダム
に配列された複数の凸部又は凹部を、露光プロセスによ
って感光性樹脂、例えば、ポジ型感光性樹脂から構成し
てあることが好ましい。
【0057】(1)感光性樹脂 第1の基材を構成する感光性樹脂の種類は特に制限され
るものではないが、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ
系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂、オキセ
タン系樹脂等の一種単独又は二種以上の組み合わせが挙
げられる。また、精度良く、所定の円形又は多角形とす
ることができるように、感光性樹脂中に、シリカ粒子、
酸化チタン、酸化ジルコニア、酸化アルミニウム等の無
機フィラーを添加しておくことも好ましい。なお、上述
したように、第1の基材を構成する感光性樹脂として
は、光透過部を透過した光が照射された箇所が光分解し
て、現像剤に対して可溶化するポジ型と、光透過部を透
過した光が照射された箇所が硬化し、現像剤に対して不
溶化するネガ型とがあるが、いずれも好適に使用するこ
とができる。
【0058】(2)露光プロセス 図12(a)及び図13の工程P31に示すように、第
1の基材112を形成するにあたり、スピンコーター等
を用いて、第1の基材を構成する感光性樹脂を、支持部
114上に均一に塗布して、第1層110を形成するこ
とが好ましい。その場合、スピンコーターの条件とし
て、例えば、600〜2、000rpmの回転数で、5
〜20秒とすることが好ましい。次いで、解像度を向上
させるために、図13の工程P32に示すように、第1
層110をプリベークすることが好ましい。その場合、
例えば、ホットプレートを用いて、80〜120℃、1
〜10分の加熱条件とすることが好ましい。
【0059】次いで、図12(b)及び図13の工程P
33に示すように、第1の実施形態のマスク119を使
用し、均一に塗布された感光性樹脂からなる第1層11
0の上に、第1の実施形態のマスク119を載置した
後、i線等を露光することが好ましい。その場合、i線
等の露光量を例えば50〜300mJ/cm2の範囲内
の値とすることが好ましい。
【0060】次いで、図12(c)及び図13の工程P
34に示すように、現像液によって、例えば、マスク1
19の光透過部117を透過した部分をポジ現像するこ
とにより、平面方向にランダムに配列され、独立した又
は一部重なった複数の凸部又は凹部からなる第1の基材
112を形成することができる。なお、第2の基材11
3を形成する前に、図13の工程P35及び図36に示
すように、一例として、露光量が300mJ/cm2
なるように全面的にポスト露光した後、220℃、50
分の条件で加熱することによってポストベークし、第1
の基材112をさらに強固にすることも好ましい。
【0061】2.第2の基材を形成する工程 第2の基材を形成する工程は、樹脂塗布等によって、第
1の基材上、すなわち、平面方向にランダムに配列され
た複数の凹部上に、連続層としての第2の基材を形成す
る工程である。
【0062】(1)感光性樹脂 第2の基材を構成する感光性樹脂の種類は特に制限され
るものではないが、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ
系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げ
られる。また、第1の基材と第2の基材との間の密着力
が向上するため、第2の基材を構成する感光性樹脂と、
第1の基材を構成する感光性樹脂とを同種とすることが
好ましい。なお、第1の基材と第2の基材との間の密着
力が向上するため、第1の基材の表面に、シランカップ
リング剤等の処理を施しておくことが好ましい。
【0063】(2)露光工程 図12(d)及び図13の工程P37〜P40に示すよ
うに、第2の基材113を形成するにあたっては、第2
の基材113を構成する感光性樹脂を塗布した後、パネ
ル表示領域周辺の実装領域にi線等を露光し、樹脂層を
除去することが好ましい。この場合も、第1の基材11
2を露光させるのと同様に、i線等の露光量を例えば5
0〜300mJ/cm2の範囲内の値とすることが好ま
しい。
【0064】さらに、図13の工程P41〜P42に示
すように、第2の基材113を形成した後に、一例とし
て、露光量が300mJ/cm2となるように全面的に
ポスト露光した後、220℃、50分の条件で加熱する
ことによってポストベークし、第1の基材112及び第
2の基材113をそれぞれさらに強固にすることも好ま
しい。
【0065】3.反射層を形成する工程 反射層を形成する工程は、図12(e)及び図13の工
程P43〜P44に示すように、第2の基材113の表
面に、適度に光散乱させるように、滑らかな曲面を有す
る反射層116を形成する工程である。
【0066】(1)反射層材料 反射層材料としては、第2の実施形態で説明したよう
に、アルミニウム(Al)及び銀(Ag)等の光反射性
に優れた金属材料とすることが好ましい。
【0067】(2)形成方法 スパッタリング等の手法を用いて、反射層を形成するこ
とが好ましい。また、所望の箇所以外の反射層材料は、
フォトエッチング等の手法で除去することができる。ま
た、第2の基材の表面に凹凸があるため、反射層材料が
均一な厚さに積層しない場合があるが、そのようなとき
には、回転蒸着法や回転スパッタリング法を採用するこ
とが好ましい。さらにまた、反射層を形成するととも
に、当該反射層をTFT(Thin Film Transistor)や、
MIM(Metal Insulating Metal)等の端子に対して、電
気接続することが好ましい。
【0068】[第4実施形態]第4実施形態は、アクテ
ィブ素子として2端子型の能動素子であるTFD(Thin
Film Diode)を用いたアクティブマトリクス方式の液
晶表示装置であって、基板間に挟持された液晶素子と、
当該液晶素子の観察側と反対側の基板に設けられた光反
射膜付基板と、を具備しており、当該光反射膜付基板
が、基材及び反射層からなり、当該基材に形成された複
数の凸部又は凹部の位置をランダム関数によって割り付
けし、当該複数の凸部又は凹部が平面方向にランダムに
配列してあることを特徴とした液晶表示装置である。以
下、図24〜図26を参照して具体的に説明するが、外
部光を用いた反射表示と照明装置を用いた透過表示を選
択的に行うことができる方式の半透過反射型液晶装置を
例にとって説明する。
【0069】まず、本実施形態においても液晶装置23
0は、図24に示すように、第1基板231aと第2基
板231bとをシール材(図示せず)によって貼り合わ
せ、さらに、第1基板231a、第2基板231b及び
シール材によって囲まれる間隙すなわちセルギャップ内
に液晶を封入することによって形成される。なお、一方
の基板231bの表面に、液晶駆動用IC(図示せず)
が、例えば、COG(Chip on glass)方式によって直
接的に実装されていることが好ましい。そして、図24
において、液晶装置230の表示領域を構成する複数の
表示ドットのうち、数個の断面構造を拡大して示してお
り、図25は、1つの表示ドット部分の断面構造を示し
ている。
【0070】ここで、図24に示すように、第2基板2
31bのシール材によって囲まれる内部領域には、複数
の画素電極が、行方向XX及び列方向YYに関してドッ
トマトリクス状の配列で形成される。また、第1基板2
31aのシール材によって囲まれる内部領域にはストラ
イプ状の電極が形成され、そのストライプ状電極が第2
基板231b側の複数の画素電極に対向して配置される
ことになる。また、第1基板231a上のストライプ状
電極と、第2基板231b上の1つの画素電極によって
液晶を挟んだ部分が1つの表示ドットを形成し、この表
示ドットの複数個がシール材によって囲まれる内部領域
内で、ドットマトリクス状に配列することによって表示
領域が形成される。また、液晶駆動用ICは複数の表示
ドット内の対向電極間に選択的に走査信号及びデータ信
号を印加することにより、液晶の配向を表示ドット毎に
制御することになる。すなわち、液晶の配向制御により
該液晶を通過する光が変調されて、表示領域内に文字、
数字等といった像が表示される。
【0071】また、図25において、第1基板231a
は、ガラス、プラスチック等によって形成された基材2
36aと、その基材236aの内側表面に形成された光
反射膜231と、その光反射膜231の上に形成された
カラーフィルタ242と、そのカラーフィルタ242の
上に形成された透明なストライプ状電極243とを有す
る。そのストライプ状電極243の上には、配向膜24
1aが形成される。この配向膜241aに対して配向処
理としてのラビング処理が施される。ストライプ状電極
243は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明
導電材料によって形成される。また、第1基板231a
に対向する第2基板231bは、ガラス、プラスチック
等によって形成された基材236bと、その基材236
bの内側表面に形成されたスイッチング素子として機能
するアクティブ素子としてのTFD(Thin Film Diod
e)247と、このTFD247に接続された画素電極
239とを有する。TFD247及び画素電極239の
上には、配向膜241bが形成され、この配向膜241
bに対して配向処理としてのラビング処理が施される。
画素電極239は、例えばITO(Indium Tin Oxide)
等の透明導電材料によって形成される。また、第1基板
231aに属するカラーフィルタ242は、第2基板2
31b側の画素電極239に対向する位置にR(赤),
G(緑),B(青)又はY(イエロー),M(マゼン
タ),C(シアン)等といった各色のいずれかの色フィ
ルタエレメント242aを有し、画素電極239に対向
しない位置にブラックマスク242bを有することが好
ましい。
【0072】また、図25に示すように、第1基板23
1aと第2基板231bとの間の間隔、すなわちセルギ
ャップはいずれか一方の基板の表面に分散された球状の
スペーサ304によって寸法が維持され、そのセルギャ
ップ内に液晶が封入される。ここで、TFD247は、
図25に示すように、第1金属層244と、その第1金
属層244の表面に形成された絶縁層246と、その絶
縁層246の上に形成された第2金属層248とによっ
て構成されている。このようにTFD247は、第1金
属層/絶縁層/第2金属層から成る積層構造、いわゆる
MIM(Metal Insulator Metal)構造によって構成さ
れている。また、第1金属層244は、例えば、タンタ
ル単体、タンタル合金等によって形成される。第1金属
層244としてタンタル合金を用いる場合には、主成分
のタンタルに、例えば、タングステン、クロム、モリブ
デン、レニウム、イットリウム、ランタン、ディスプロ
リウム等といった周期律表において第6〜第8族に属す
る元素が添加される。
【0073】また、第1金属層244はライン配線24
9の第1層249aと一体に形成される。このライン配
線249は画素電極239を間に挟んでストライプ状に
形成され、画素電極239へ走査信号を供給するための
走査線又は画素電極239へデータ信号を供給するため
のデータ線として作用する。また、絶縁層246は、例
えば、陽極酸化法によって第1金属層244の表面を酸
化することによって形成された酸化タンタル(Ta
25)によって構成される。なお、第1金属層244を
陽極酸化したときには、ライン配線249の第1層24
9aの表面も同時に酸化されて、同様に酸化タンタルか
ら成る第2層249bが形成される。また、第2金属層
248は、例えばCr等といった導電材によって形成さ
れる。画素電極239は、その一部が第2金属層248
の先端に重なるように基材236bの表面に形成され
る。なお、基材236bの表面には、第1金属層244
及びライン配線の第1層249aを形成する前に酸化タ
ンタル等によって下地層を形成することがある。これ
は、第2金属層248の堆積後における熱処理によって
第1金属層244が下地から剥離しないようにしたり、
第1金属層244に不純物が拡散しないようにしたりす
るためである。
【0074】そして、第1基板231aに形成された光
反射膜231は、例えば、アルミニウム等といった光反
射性の金属によって形成され、第2基板231bに属す
る各画素電極239に対応する位置、すなわち各表示ド
ットに対応する位置に光透過用の開口241が形成され
る。また、光反射膜231の液晶側表面には、例えば、
図8及び図19〜図23に示すような長円形状でドーム
形状の谷部又は山部80、84、180、190、20
0、210、220が形成してあることが好ましい。す
なわち、かかる谷部又は山部80、84、180、19
0、200、210、220は、ライン配線の延在方向
であるX軸線方向を長軸とし、それと直角なY軸線方向
が短軸となるように配列されていることが好ましい。ま
た、谷部又は山部80、84、180、190、20
0、210、220の長軸方向Xは、基材のXX方向に
延びる端辺に対して平行に設定され、短軸方向Yは基材
のYY方向に延びる端辺に対して平行に設定されている
ことが好ましい。
【0075】第4実施形態の液晶表示装置230は以上
のように構成されているので、当該液晶表示装置230
が反射型表示を行う場合には、図25において、観察者
側すなわち第2基板231b側から液晶表示装置230
の内部へ入った外部光は、液晶を通過して光反射膜23
1に到達し、当該反射膜231で反射して再び液晶へ供
給される(図25の矢印F1参照)。液晶は、画素電極
239とストライプ状対向電極243との間に印加され
る電圧、すなわち走査信号及びデータ信号によって表示
ドット毎にその配向が制御され、これにより、液晶に供
給された反射光は表示ドット毎に変調され、これにより
観察者側に文字、数字等といった像が表示される。他
方、液晶表示装置230が透過型表示を行う場合には、
第1基板231aの外側に配置された照明装置(図示せ
ず)、いわゆるバックライトが発光し、この発光が偏光
板233a、位相差板232a、基材236a、光反射
膜231の開口241、カラーフィルタ242、電極2
43及び配向膜241aを通過した後に液晶に供給され
る(図25の矢印F2参照)。この後、反射型表示の場
合と同様にして表示が行われる。
【0076】そして、第4実施形態では、光反射膜付基
板における基材上に、凸部又は凹部の位置をランダム関
数によって割り付けるとともに、当該複数の凸部又は凹
部を平面方向にランダムに配列してあることから、干渉
縞の発生を少なくすることができる。また、第4実施形
態において、上述したように、複数の凸部又は凹部にお
けるX軸線に沿った立体形状とY軸線に沿った立体形状
とを互いに異ならせた場合には、一定の視野角方向への
反射光量を低く抑えた上で、別の特定の視野角方向への
反射光量を増大させることができる。この結果、観察者
は、光反射膜を用いて行われる反射型表示の際に、液晶
表示装置の表示領域内に表示される像を特定の視野角方
向に関して非常に明るい表示として観察できる。
【0077】[第5実施形態]第5実施形態は、基板間
に挟持された液晶素子と、当該液晶素子の観察側とは反
対側の基板に設けられた光反射膜と、を具備した液晶表
示装置であって、当該光反射膜が、基材及び反射層から
なり、当該基材に形成された複数の凸部又は凹部の位置
をランダム関数によって割り付けるとともに、当該複数
の凸部又は凹部を平面方向にランダムに配列したことを
特徴とした液晶表示装置である。以下、図15を適宜参
照しながら、第5実施形態におけるパッシブマトリクス
方式の反射型液晶表示装置を、具体的に説明する。な
お、以下に示す各図においては、各層や各部材を図面上
で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ご
とに縮尺を異ならせてある場合がある。
【0078】1.構成 図15に示すように、この液晶表示装置140は、相互
に対向する第1基板141と第2基板142とがシール
材158を介して貼り合わされ、両基板の間に液晶14
4が封入された構成となっている。さらに、この液晶表
示装置141の観察側には、光透過性を有する保護板1
45が配設される。この保護板145は、当該液晶表示
装置140を外部から与えられる衝撃などから保護する
ための板状部材であり、例えば液晶表示装置140が搭
載される電子機器の筐体に設けられる。また、保護板1
45は、液晶表示装置140における第1基板141
(観察側の基板)の基板面と近接するように配設され
る。なお、本実施形態においては、プラスチックからな
る保護板145を、第1基板141の構成要素のうち最
も観察側に位置する偏光板146の表面に当接させた場
合を想定する。このように保護板145をプラスチック
により構成した場合、成形が容易で安価に製造できると
いう利点がある反面、その表面に微細な凹凸が形成され
やすい。
【0079】一方、液晶表示装置140の第1基板14
1及び第2基板142は、ガラスや石英、プラスチック
等の光透過性を有する板状部材である。このうち、観察
側に位置する第1基板141の内側(液晶144側)表
面には、所定の方向に延在する複数の透明電極143が
形成されている。各透明電極143は、ITO(Indium
Tin Oxide)等の透明導電材料によって形成された帯状
の電極である。さらに、これらの透明電極143が形成
された第1基板141の表面は、配向膜(図示略)によ
って覆われている。この配向膜はポリイミド等の有機薄
膜であり、電圧が印加されていないときの液晶144の
配向方向を規定するためのラビング処理が施されてい
る。
【0080】2.光散乱膜 第1基板141の外側(液晶144とは反対側)には、
入射光を所定方向に偏光させる偏光板146と、第1基
板141と偏光板146との間に介在する散乱層147
とが設けられている。散乱層147は、当該散乱層14
7を透過する光を散乱させるための層であり、偏光板1
46を第1基板141に貼着するための接着剤148a
と、当該接着剤148a中に分散された多数の微粒子1
48bとを有する。この散乱層147としては、例えば
アクリル系又はエポキシ系等の接着剤148aに、シリ
カからなる微粒子148bを分散させたものを用いるこ
とができる。そして、接着剤148aの屈折率と微粒子
148bの屈折率とは異なっており、当該散乱層147
に入射した光は接着剤148aと微粒子148bとの境
界において屈折するようになっている。この結果、散乱
層147への入射光を、適度に散乱させた状態で出射さ
せることができる。
【0081】さらに、第5実施形態における散乱層14
7は、そのヘイズ値(曇価)Hが10〜60%の範囲内
の値となるように、接着剤148a中に分散される微粒
子148bの数や両者の屈折率などが選定されている。
ここで、ヘイズ値Hとは、ある部材への入射光が当該部
材を透過する際に散乱する程度を表す値であり、以下の
式により定義される。 ヘイズ値(曇価)H=(Td/Tt)×100(%)
【0082】ここで、Ttは全光線透過率(%)であ
り、Tdは散乱光透過率(%)である。全光線透過率T
tは、ヘイズ値Hの測定対象となる試料への入射光量の
うち当該試料を透過した光量の割合を表す値である。一
方、散乱光透過率Tdは、試料に対して所定方向から光
を照射した場合に、当該試料を透過した光量のうち上記
所定方向以外の方向に出射した光量(すなわち、散乱光
量)の割合を表す値である。つまり、試料からの出射光
量のうち入射光と平行な方向への出射光量の割合を平行
光透過率Tp(%)とすると、上記散乱光透過率Td
は、上記全光線透過率Ttと平行光透過率Tpとの差
(Td=Tt−Tp)により表される。上記からも明ら
かなように、ヘイズ値Hが高ければ散乱の程度が大きく
(すなわち透過光量に占める散乱光量の割合が大き
く)、逆にヘイズ値Hが低ければ散乱の程度が小さい
(すなわち透過光量に占める散乱光量の割合が小さい)
ということができる。なお、上記ヘイズ値(曇価)Hに
ついては、JIS(Japanese Industrial Standards) K6714
-1977に詳述されている。
【0083】3.反射層(光反射膜) 一方、第2基板142の内側(液晶144側)表面には
反射層149が形成されている。この反射層149は、
液晶表示装置140に対して観察側から入射した光を反
射させるための層であり、例えばアルミニウムや銀とい
った光反射性を有する金属によって形成される。ここ
で、図15に示すように、第2基板142の内側表面の
うち反射層149によって覆われる領域は多数の微細な
突起及び窪みが形成された粗面となっている。より具体
的には、基材と、反射層とを含む光反射膜であって、当
該基材の表面に形成された複数の凸部又は凹部の位置を
ランダム関数によって割付け、複数の凸部又は凹部を平
面方向にランダムに配列した反射層149である。この
ため、反射層149の表面は、第2基板142表面の突
起及び窪みを反映した粗面となる。すなわち、反射層1
49は、当該表面における反射光を適度に散乱させて広
い視野角を実現するための散乱構造を有している。より
具体的には、反射層149が、複数の凸部又は凹部から
なる基材上に形成されており、そして、基材に形成され
た複数の凸部又は凹部の位置をランダム関数によって割
付け、当該複数の凸部又は凹部が平面方向にランダムに
配列してある構造である。
【0084】4.その他の構成 さらに、第2基板142を覆う反射層149の面上に
は、カラーフィルタ150と、遮光層151と、カラー
フィルタ150及び遮光層151によって形成される凹
凸を平坦化するためのオーバーコート層157と、複数
の透明電極154と、配向膜(図示略)とが形成されて
いる。各透明電極154は、第1基板141上の透明電
極143の延在方向と交差する方向(図15における紙
面左右方向)に延在する帯状の電極であり、透明電極1
43と同様にITO等の透明導電材料によって形成され
る。かかる構成の下、液晶144は、透明電極143と
透明電極154との間に印加された電圧に応じてその配
向方向が変化する。すなわち、透明電極143と透明電
極154とが交差する領域が画素(サブ画素)として機
能するのである。カラーフィルタ150は、これらの画
素の各々に対応して設けられた樹脂層であり、染料や顔
料によってR、G、Bのいずれかに着色されている。ま
た、遮光層151は、各画素の間隙部分を遮光するため
の格子状の層であり、例えばカーボンブラックが分散さ
れた黒色樹脂材料などによって形成される。
【0085】5.動作 以上説明した構成によって反射型表示が実現される。す
なわち、太陽光や室内照明光等の外光は、保護板145
を透過して液晶表示装置140に入射し、反射層149
の表面で反射する。この反射光は、液晶144及び第1
基板141を透過し、散乱層147において適度に散乱
された後に偏光板146を透過して液晶表示装置140
の観察側に出射する。そして液晶表示装置140からの
出射光は、保護板145を透過して観察者に視認され
る。
【0086】ここで、上述したように、保護板145の
材料としてプラスチックを用いた場合、その表面を完全
な平面とすることは困難であり、複数の微細な凹凸が形
成されやすい。このように微細な凹凸が形成された保護
板145を液晶表示装置140の第1基板141と近接
するように配設した場合、当該液晶表示装置140から
の出射光が保護板145を透過するときに干渉する結
果、当該凹凸に対応する干渉縞が表示画像に重なって表
示品位の低下を招き得る。しかしながら、本発明者によ
る試験の結果、上記実施形態に示したように、液晶14
4を通過して保護板145に至る光を散乱層147によ
って散乱させた場合には、高品位の表示を実現すること
ができる。
【0087】また、図15に示した液晶表示装置の構成
において、干渉縞の発生を抑えるという観点からは、散
乱層147のヘイズ値Hが高い、つまり、散乱の程度が
高いことが望ましい。しかしながら、このヘイズ値Hを
あまりに高い値(例えば70%以上の値)とした場合、
液晶表示装置140から保護板145に至る光が散乱し
過ぎて表示画像のコントラストが低下する、すなわち表
示画像がぼやけるという新たな問題が生じ得る。一方、
散乱層147のヘイズ値Hをあまりに低い値とした場
合、例えば10%以下の値とした場合、凹凸に起因する
シミが見え易い。
【0088】本発明者による試験の結果、凸部又は凹部
により形成されるパターンが、1ドット又は2ドットに
より定義される一単位内において不規則に配列されてい
る場合には、散乱層147のヘイズ値Hを40%〜60
%の範囲内の値に設定するのが好ましく、表示画像のコ
ントラストが著しく低下するのを回避しつつ、保護板1
45の表面の凹凸に起因した表示品位の低下を有効に抑
えることができ、良好な表示品位を確保できるという知
見を得るに至った。また、凸部又は凹部により形成され
るパターンが、3ドット以上で定義される一単位内にお
いて不規則に配列されている場合には、散乱層147の
ヘイズ値Hを10%〜40%の範囲内の値に設定するこ
とで、コントラストを高く設定することができた。
【0089】なお、第5実施形態に示したように、接着
剤148a中に微粒子148bを分散させた散乱層14
7を用いた場合、例えば微粒子148bの添加量(数)
を調節することによってヘイズ値Hを任意に選定するこ
とができる。すなわち、接着剤148a中に分散させる
微粒子148bの添加量を増やせば、当該散乱層147
への入射光はより散乱することとなるため、当該散乱層
147のヘイズ値Hを高くすることができ、逆に微粒子
の添加量を減らせば散乱層147のヘイズ値Hを低くす
ることができるといった具合である。
【0090】また、第5実施形態によれば、液晶表示装
置140から出射する光の散乱の程度を広範囲にわたっ
て容易に選定できるという利点がある。すなわち、上記
散乱層147を有しない液晶表示装置において、液晶表
示装置140から出射する光の散乱の程度を調節するた
めには、反射層149の表面の形状、例えば凸部の高さ
や凹部の深さ、もしくは隣接する凸部(又は凹部)間の
距離などを調節する必要がある。しかしながら、このよ
うに反射層149の表面を正確に所望の形状にすること
は、第2基板142上に所望の凹凸を形成する製造技術
上の事情などを考慮すると必ずしも容易ではない。さら
に、反射層149表面の形状を調節することのみによっ
ては、液晶表示装置140から出射する光の散乱の程度
を調節可能な幅が極めて狭い範囲に限定されてしまう。
これに対し、本実施形態によれば、反射層149の表面
の形状を大幅に変更しなくても、散乱層147のヘイズ
値Hを変更することによって、例えば接着剤148a中
に分散する微粒子148bの添加量などを適宜調節する
ことによって、液晶表示装置140から出射する光の散
乱の程度を広範囲にわたって容易に調節できるという利
点がある。
【0091】[第6実施形態]第6実施形態は、基板間
に挟持された液晶素子と、当該液晶素子の観察側とは反
対側の基板に設けられた光反射膜と、を具備した液晶表
示装置であって、当該光反射膜が、基材及び反射層から
なり、当該複数の凸部又は凹部の位置をランダム関数に
よって割り付け、複数の凸部又は凹部を平面方向にラン
ダムに配列してあるパッシブマトリクス方式の半透過反
射型液晶表示装置である。そこで、図16を参照して、
第6実施形態のパッシブマトリクス方式の半透過反射型
液晶表示装置について、具体的に説明する。
【0092】1.基本構成 図16に示すように、第6実施形態においては、液晶表
示装置160の背面側(観察側とは反対側)にバックラ
イトユニット153が配設される。このバックライトユ
ニット153は、光源として機能する複数のLED15
(図16においてはひとつのLED15のみが図示され
ている。)と、側端面に入射したLED15からの光を
液晶表示装置160における第2基板142の全面に導
く導光板152と、この導光板152により導かれた光
を液晶表示装置160に対して一様に拡散させる拡散板
155と、導光板152から液晶表示装置160とは反
対側に出射した光を液晶表示装置160側に反射させる
反射板156とを有する。ここで、LED15は常に点
灯しているわけではなく、外光がほとんど存在しないよ
うな環境において使用される場合に、ユーザからの指示
やセンサからの検出信号に応じて点灯する。
【0093】さらに、第6実施形態に係る液晶表示装置
160においては、反射層149のうち各画素の中央部
近傍に対応する領域に開口部159が形成されている。
また、第2基板142の外側(液晶144とは反対側)
には、もう一対の偏光板が貼着されるが、図16におい
てはその偏光板については、図示が省略されている。
【0094】2.動作 かかる構成の液晶表示装置160によれば、上記第5実
施形態において示した反射型表示に加えて、透過型表示
を実現することができる。すなわち、バックライトユニ
ット153から液晶表示装置160に照射された光は、
反射層149の開口部159を通過する。この光は、液
晶144及び第1基板141を透過し、散乱層147に
おいて散乱した後に偏光板146を透過して液晶表示装
置160の観察側に出射する。そして、この出射光が保
護板145を透過して観察側に出射することにより、透
過型表示が実現されるのである。したがって、本実施形
態においても、上述した第5実施形態と同様、表面に微
細な凹凸が形成された保護板145を液晶表示装置16
0と近接して設けた場合であっても、当該凹凸に起因し
た表示品位の低下を抑えることができる。
【0095】[第7実施形態]第7実施形態は、基板間
に挟持された液晶素子と、当該液晶素子の観察側とは反
対側の基板に設けられた光反射膜と、を具備した液晶表
示装置であって、当該光反射膜が、基材及び反射層から
なり、当該複数の凸部又は凹部の位置をランダム関数に
よって割付け、複数の凸部又は凹部を平面方向にランダ
ムに配列してある液晶表示装置の変形例である。
【0096】(1)変形例1 上記各実施形態においては、散乱層147を第1基板1
41と偏光板146との間に設けた構成としたが、散乱
層147の位置はこれに限られるものではない。例え
ば、干渉色を補償するための位相差板を偏光板146と
第1基板141との間に設ける場合、当該位相差板と第
1基板141との間に散乱層147を介挿してもよい
し、又は位相差板と偏光板146との間に散乱層147
を介挿してもよい。要は、散乱層147が、液晶144
に対して保護板145側に設けられた構成であればよい
のである。
【0097】また、上記各実施形態においては、接着剤
148a中に多数の微粒子148bを分散させた構成の
散乱層147を用いたが、散乱層147の構成はこれに
限られるものではなく、入射光を散乱させることができ
る層であれば、いかなる構成であってもよい。もっと
も、接着剤148aを含む散乱層147を用いた場合に
は、当該散乱層147を挟む部材(例えば、上記各実施
形態における第1基板141と偏光板146同士を当該
接着剤148aによって接着することができるから、接
着剤148aを含まない散乱層147を用いた場合と比
較して、製造コストの低減及び製造工程の簡素化を図る
ことができるという利点がある。
【0098】(2)変形例2 上記第5実施形態においては反射型液晶表示装置を、第
6実施形態においては半透過反射型液晶表示装置を例示
したが、反射層149を有さず透過型表示のみを行う透
過型液晶表示装置にも本発明を適用可能である。すなわ
ち、透過型液晶表示装置においては、図16に示した半
透過反射型液晶表示装置のうち反射層149を除いた構
成とすればよい。また、上記第4実施形態においては、
開口部159を有する反射層149によって反射型表示
と透過型表示の双方を実現する構成としたが、かかる反
射層149に代えて、照射された光のうちの一部を透過
させて他の一部を反射させる、いわゆるハーフミラーを
用いた半透過反射型液晶表示装置にも、本発明を適用で
きることはいうまでもない。
【0099】(3)変形例3 上記各実施形態においては、保護板145としてプラス
チックの板状部材を用いた場合を例示した。かかる保護
板145の表面には凹凸が形成されやすいため、本発明
を適用することによって特に顕著な効果を奏し得る。し
かしながら、保護板145の材料はこれに限られるもの
ではなく、他にも様々な材料の板状部材を保護板145
として用いることができる。
【0100】(4)変形例4 また、上記各実施形態においては、カラーフィルタ15
0や遮光層151が第2基板142上に形成された場合
を例示したが、これらの要素が第1基板141上に形成
された構成の液晶表示装置や、カラーフィルタ150又
は遮光層151を具備しない液晶表示装置にも、本発明
を適用可能であることはいうまでもない。このように、
観察側に近接して保護板145が配設される構成の液晶
表示装置160であれば、その他の要素の態様の如何に
拘わらず、本発明を適用することができる。
【0101】(5)変形例5 上記第4実施形態においては、アクティブ素子として2
端子型の能動素子であるTFDを用いたアクティブマト
リクス方式の液晶表示装置を例示したが、図13に示す
ように、アクティブ素子として3端子型の能動素子であ
るTFTを用いたアクティブマトリクス方式の液晶表示
装置でもよい。この場合には、図13に示すように、遮
光領域にTFT素子を設けることが好ましい。
【0102】[第8実施形態]第8実施形態は、光反射
膜を具備した液晶表示装置を含む電子機器であって、光
反射膜が、基材及び反射層を含み、当該当該複数の凸部
又は凹部をランダム関数によって平面方向にランダムに
配列してあることを特徴とする電子機器である。
【0103】(1)モバイル型コンピュータ まず、本発明に係る液晶表示装置を、可搬型のパーソナ
ルコンピュータ(いわゆるノート型パーソナルコンピュ
ータ)の表示部に適用した例について説明する。図17
は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図で
ある。同図に示すように、パーソナルコンピュータ16
1は、キーボード162を備えた本体部163と、本発
明に係る液晶表示装置(図示略)を用いた表示部164
とを備えている。表示部164は、窓部165に対応し
てプラスチックの保護板145が配設された筐体166
に、本発明に係る液晶表示装置160が収容された構成
となっている。より詳細には、液晶表示装置160は、
その観察側の基板面が保護板145と近接するように、
筐体166に収容されている。なお、かかるパーソナル
コンピュータ161においては、外光が十分に存在しな
い状況下であっても表示の視認性を確保すべく、上記第
6実施形態に示したように、背面側にバックライトユニ
ット153を備えた半透過反射型液晶表示装置を用いる
ことが望ましい。
【0104】(2)携帯電話機 次に、本発明に係る液晶表示装置を、携帯電話機の表示
部に適用した例について説明する。図18は、この携帯
電話機の構成を示す斜視図である。同図に示すように、
携帯電話機170は、複数の操作ボタン171のほか、
受話口172、送話口173とともに、本発明に係る液
晶表示装置(図示略)を用いた表示部174を備えてい
る。この携帯電話機170においては、窓部174bに
対応してプラスチックの保護板175が配設された筐体
176に、本発明に係る液晶表示装置が収容された構成
となっている。なお、携帯電話機170においても、上
記パーソナルコンピュータと同様、液晶表示装置は、そ
の観察側の基板面が保護板175に近接するように、筐
体176に収容されている。
【0105】なお、本発明に係る液晶表示装置を適用可
能な電子機器としては、図17に示したパーソナルコン
ピュータや図18に示した携帯電話機のほかにも、液晶
テレビや、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオ
テープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、
電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーショ
ン、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機
器などが挙げられる。上述したように、本発明に係る液
晶表示装置によれば、表面に微細な凹凸を有する保護板
を、当該液晶表示装置の基板面と近接するように配設し
た場合であっても、当該凹凸に起因した表示品位の低下
を抑えることができる。したがって、表示品位を損なう
ことなく、保護板を液晶表示装置に近接して配設するこ
とによって電子機器の薄型化ないし小型化を図ることが
できる。
【0106】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のマスク及
びそれから得られる光反射膜によれば、それぞれランダ
ム関数を用いて容易に製造することができ、その結果、
複数の凸部又は凹部を有する基材上に、滑らかな反射層
を有し、液晶表示装置等に使用した場合には、干渉縞の
発生を効果的に抑制することができるようになった。ま
た、本発明のマスクによれば、小型の液晶表示装置等は
もちろんのこと、大型の液晶表示装置等においても、干
渉縞の発生が少ない光反射膜が得られるマスクパターン
を、容易かつ迅速に設計することができるようになっ
た。また、本発明の光反射膜を設けた液晶表示装置及び
光反射膜を有する電子機器によれば、干渉縞の発生が少
なくなるとともに、設計や製造についても容易になっ
た。また、本発明の光反射膜を設けた液晶表示装置及び
光反射膜を有する電子機器によれば、光散乱膜と組み合
わせることにより、あるいは特定の設計配置を行うこと
により、光反射膜における複数の凸部又は凹部をランダ
ムパターンにした場合に発生する不定形のシミ模様につ
いても効果的に抑制することができるようになった。さ
らに、本発明の光反射膜を設けた液晶表示装置、並びに
光反射膜を有する電子機器によれば、表面に微細な凹凸
を有する保護板を近接して配設した場合であっても、当
該凹凸に起因した表示品位の低下を抑えることができる
ようになった。なお、本発明の光反射膜付基板、及び電
気光学装置、並びに電子機器は、実施形態で説明した液
晶表示装置等の他、電気泳動を利用した表示デバイス等
にも好適に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のマスクを説明するために供する平面
図である。
【図2】 1画素(RGB:3ドット)を一単位とし
て、光透過部又は光不透過部を平面方向にランダムに配
列したマスクを説明するために供する平面図である。
【図3】 2画素(RGB:6ドット)を一単位とし
て、光透過部又は光不透過部を平面方向にランダムに配
列したマスクを説明するために供する平面図である。
【図4】 3画素(RGB:12ドット)を一単位とし
て、光透過部又は光不透過部を平面方向にランダムに配
列したマスクを説明するために供する平面図である。
【図5】 324画素(RGB:972ドット)を一単
位として、光透過部又は光不透過部を平面方向にランダ
ムに配列したマスクを説明するために供する平面図であ
る。
【図6】 横一列を一単位として、光透過部又は光不透
過部を平面方向にランダムに配列したマスクを説明する
ために供する平面図である。
【図7】 光透過部又は光不透過部の径が異なるマスク
を説明するために供する平面図である。
【図8】 第1の基板及び第2の基板を含む光反射膜の
断面図である。
【図9】 非対称の実質的に涙型の凸部からなる光反射
膜の平面図及び断面図である。
【図10】 視覚される光量と、視認する角度の関係を
示す図である。
【図11】 開口部を有する光反射膜の断面図である。
【図12】 光反射膜の製造工程図である。
【図13】 光反射膜の製造工程のフローチャートであ
る。
【図14】 TFT素子に電気接続された光反射膜を説
明するために供する断面図である。
【図15】 パッシブマトリクス方式の液晶表示装置の
構成を示す断面図である。
【図16】 別な液晶表示装置の構成を示す断面図であ
る。
【図17】 電子機器の一例たるパーソナルコンピュー
タの構成を示す斜視図である。
【図18】 電子機器の一例たる携帯電話機の構成を示
す斜視図である。
【図19】 実質的に円錐型の凹部からなる光反射膜付
基板の平面図及び断面図である。
【図20】 非対称の実質的に涙型の凹部からなる光反
射膜付基板の平面図及び断面図である。
【図21】 非対称の実質的にピラミッド状の凹部から
なる光反射膜付基板の平面図及び断面図である。
【図22】 実質的に水平断面が曲率半径の小さい放物
線で垂直断面がそれより曲率半径の大きい放物線の凹部
からなる光反射膜付基板の平面図及び断面図である。
【図23】 実質的に水平断面が矩形であって、垂直方
向に角錐状の凹部からなる光反射膜付基板の平面図及び
断面図である。
【図24】 TFD方式の液晶表示装置の分解図であ
る。
【図25】 TFD方式の液晶表示装置の部分断面図で
ある。
【図26】 TFD方式の液晶表示装置の部分斜視図で
ある。
【図27】 従来の液晶表示装置の構成を示す断面図で
ある。
【図28】 従来の液晶表示装置の別の構成を示す断面
図である。
【図29】 従来の液晶表示装置の製造工程図である。
【符号の説明】
10、15、20、30、40、50、230、24
0:マスク 70、100:光反射膜 72、116:反射層 76、112:第1の基材 79、113:第2の基材 102:開口部 140:液晶表示装置 141:第1基板(観察側の基板) 142:第2基板 143:透明電極 144:液晶 145:保護板 146:偏光板 147:散乱層 148a:接着剤 148b:微粒子 149:反射層 150:カラーフィルタ 151:遮光層 152:導光板 153:バックライトユニット 154:透明電極 155:拡散板 156:反射板 157:オーバーコート層 158:シール材 159:開口部 160:液晶表示装置 161:パーソナルコンピュータ(電子機器) 170:携帯電話機(電子機器) 230:液晶表示装置 247:TFD
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/20 501 G03F 7/20 501 H01L 21/027 H01L 21/30 502P (72)発明者 露木 正 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2H042 BA02 BA20 DA02 DA04 DA12 DA14 DA22 DC00 DE00 2H091 FA16Y FB07 FB08 FC02 FC10 FC26 FC29 FC30 FD04 FD06 FD12 FD23 LA03 LA11 LA12 LA13 LA18 2H095 BA01 BB07 BC09 2H097 AA03 GB02 LA12 LA17

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光反射膜付き基板を製造するためのマス
    クであって、光透過部又は光不透過部の位置をランダム
    関数によって割付け、当該光透過部又は光不透過部を平
    面方向にランダムに配列することを特徴とするマスク。
  2. 【請求項2】 前記ランダム関数によって、0〜1の任
    意の数字を発生させ、その数字をもとに全ドットに対し
    て1〜n(nは2〜1000の任意の自然数)の数字を
    分配するとともに、予め作成しておいたn種類のランダ
    ムパターンを、分配された数字に対して対応させること
    により、前記光透過部又は光不透過部を平面方向にラン
    ダムに配列すること特徴とする請求項1に記載のマス
    ク。
  3. 【請求項3】 100〜2,000ドット又は画面全体
    を一単位として、光透過部又は光不透過部を平面方向に
    ランダムに配列することを特徴とする請求項1又は2に
    記載のマスク。
  4. 【請求項4】 前記光透過部又は光不透過部を横一列方
    向又は縦一列方向に帯状のランダムパターンを形成し、
    当該帯状のランダムパターンを複数列において繰り返す
    こと特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のマ
    スク。
  5. 【請求項5】 前記光透過部又は光不透過部の径を3〜
    15μmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれか一項に記載のマスク。
  6. 【請求項6】 前記光透過部又は光不透過部の径を異な
    らせ、2〜10種の光透過部又は光不透過部を設けるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のマ
    スク。
  7. 【請求項7】 基材と、反射層とを含む光反射膜付き基
    板であって、当該基材の表面に形成された複数の凸部又
    は凹部の位置をランダム関数によって割付け、当該光透
    過部又は光不透過部を平面方向にランダムに配列するこ
    とを特徴とする光反射膜付き基板。
  8. 【請求項8】 前記複数の凸部又は凹部を、100〜
    2,000ドット又は画面全体を一単位として、平面方
    向にランダムに配列することを特徴とする請求項7に記
    載の光反射膜付き基板。
  9. 【請求項9】 前記複数の凸部又は凹部を、横一列方向
    又は縦一列方向に配列して帯状のランダムパターンを形
    成し、当該帯状のランダムパターンを複数列において繰
    り返すこと特徴とする請求項7又は8に記載の光反射膜
    付き基板。
  10. 【請求項10】 前記複数の凸部又は凹部の径を3〜1
    5μmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項7〜
    9のいずれか一項に記載の光反射膜付き基板。
  11. 【請求項11】 前記複数の凸部又は凹部の径を異なら
    せ、2〜10種の凸部又は凹部を設けることを特徴とす
    る請求項7〜10のいずれか一項に記載の光反射膜付き
    基板。
  12. 【請求項12】 前記基材が、下方から第1の基材及び
    第2の基材を順次に含み、当該第1の基材が複数の凸部
    又は凹部から構成してあり、第2の基材が連続した複数
    の凸部又は凹部から構成してあることを特徴とする請求
    項7〜11のいずれか一項に記載の光反射膜付き基板。
  13. 【請求項13】 基材及び反射層を含む光反射膜の製造
    方法であって、光透過部又は光不透過部の位置をランダ
    ム関数によって割付け、当該光透過部又は光不透過部を
    平面方向にランダムに配列したマスクを使用して、塗布
    された感光性樹脂に対して、露光プロセスによって、平
    面方向にランダムに配列され、かつ、複数の凸部又は凹
    部を有する第1の基材を形成する工程と、当該第1の基
    材の表面に感光性樹脂を塗布して、露光プロセスによっ
    て、連続した複数の凸部又は凹部を有する第2の基材を
    形成する工程と、当該第2の基材の表面に反射層を形成
    する工程と、を含むことを特徴とする光反射膜の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 基板間に挟持された光学素子と、当該
    光学素子の観察側とは反対側の基板に設けられた光反射
    膜と、を具備した光学表示装置であって、当該光反射膜
    が、基材及び反射層からなり、当該基材に形成された複
    数の凸部又は凹部の位置がランダム関数によって割付け
    られ、当該複数の凸部又は凹部が平面方向にランダムに
    配列してあることを特徴とする光学表示装置。
  15. 【請求項15】 光学表示装置の観察側の基板に光散乱
    膜が設けてあることを特徴とする請求項14に記載の光
    学表示装置。
  16. 【請求項16】 光学表示装置の観察側に保護板が設け
    てあることを特徴とする請求項14又は15に記載の光
    学表示装置。
  17. 【請求項17】 光反射膜を具備した光学表示装置を含
    む電子機器であって、前記光反射膜が、基材及び反射層
    を含み、当該基材に形成された複数の凸部又は凹部の位
    置がランダム関数によって割付けられ、当該複数の凸部
    又は凹部が平面方向にランダムに配列してあることを特
    徴とする電子機器。
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