JP2003301939A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JP2003301939A JP2002106989A JP2002106989A JP2003301939A JP 2003301939 A JP2003301939 A JP 2003301939A JP 2002106989 A JP2002106989 A JP 2002106989A JP 2002106989 A JP2002106989 A JP 2002106989A JP 2003301939 A JP2003301939 A JP 2003301939A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動変速装置の故障が検出されたとき、ショ
ックを生じることなく全ての油圧サーボ装置のソレノイ
ドをオフ状態にして変速ができないようにする。 【解決手段】 入力軸の回転を変速して出力軸に出力す
る変速機構と、該変速機構の各変速段を成立するために
係脱される複数の係合要素と、ソレノイドに供給される
電気信号に応じた出力油圧を給排して係合要素を夫々係
脱させる複数の油圧サーボ装置と、故障を検出する故障
検出手段とを備えた自動変速機の制御装置において、故
障検出手段が故障を検出した時点での変速段から変わら
ないようにソレノイドを所定の順番でオフ状態にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の故障
が検出されたとき、各変速段を成立するために係脱され
る複数の係合要素にそれぞれ油圧を給排する各油圧サー
ボ装置のソレノイドをオフ状態にする自動変速機の制御
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、入力軸の回転を変速して出力軸に
出力する各変速段を成立するために係脱される複数の係
合要素を変速機構に設け、ソレノイドに供給される電気
信号に基づいた出力油圧を係合要素に給排する油圧サー
ボ装置を各係合要素に接続し、自動変速機の故障を検出
する故障検出手段を設けた自動変速機の制御装置におい
て、故障検出手段により故障が検出されると、全ての油
圧サーボ装置のソレノイドの電源を切り、油圧サーボ装
置に油圧を供給するライン圧を最大にし、且つトルクコ
ンバータのロックアップクラッチを解放し、変速禁止状
態にして、ギヤ比の小さい変速段から大きい変速段にダ
ウンシフトして大きなショックが発生することを防止し
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来装置では、全ての油圧サーボ装置のソレノイドの電源
を同時に切っていたので、弁の切換わりタイミングのズ
レ等によってダウンシフトすることがあった。この場
合、ライン圧が最大にされ、最大圧力でクラッチを係合
していくために、大きなショックが発生する。特に、高
車速時に故障が検出されて全ソレノイドの電源を切り、
ダウンシフトした場合、一層大きなショックが発生して
しまう。
【0004】本発明は、係る従来の不具合を解消するた
めになされたもので、自動変速装置の故障が検出された
とき、ショックを生じることなく全ての油圧サーボ装置
のソレノイドをオフ状態にして変速ができないようにす
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、入力軸の回
転を変速して出力軸に出力する変速機構と、該変速機構
の各変速段を成立するために係脱される複数の係合要素
と、ソレノイドに供給される電気信号に応じた出力油圧
を給排して前記係合要素を夫々係脱させる複数の油圧サ
ーボ装置と、前記ソレノイドへの電気信号の供給を遮断
するオフ状態にすることによって少なくとも1つの変速
段を達成可能なフェールセーフ手段と、前記係合要素の
少なくとも1つが制御不能となる故障を検出する故障検
出手段とを備えた自動変速機の制御装置において、前記
故障検出手段が故障を検出した時点での変速機構の変速
段が変わらないように前記ソレノイドを所定の順番で、
全てのソレノイドを前記ソレノイドへの電気信号の供給
を遮断するオフ状態にすることである。
【0006】請求項2に係る発明の構成上の特徴は、入
力軸の回転を変速して出力軸に出力する変速機構と、該
変速機構の各変速段を成立するために係脱される複数の
係合要素と、ソレノイドに供給される電気信号に応じた
出力油圧を給排して前記係合要素を夫々係脱させる複数
の油圧サーボ装置と、前記ソレノイドへの電気信号の供
給を遮断するオフ状態にすることによって少なくとも1
つの変速段を達成可能なフェールセーフ手段と、前記係
合要素の少なくとも1つが制御不能となる故障を検出す
る故障検出手段とを備えた自動変速機の制御装置におい
て、前記故障検出手段が故障を検出した時点での変速機
構の変速段より増速側の所定の変速段に他の変速段を経
由することなく成立するように前記ソレノイドを所定の
順番で、全てのソレノイドを前記ソレノイドへの電気信
号の供給を遮断するオフ状態にすることである。
【0007】請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請
求項2に記載の自動変速機の制御装置において、変速機
構の低速段成立時に常時係合される第1係合要素の故障
を検出したときは、高速段成立時に常時係合される第2
係合要素が係合され、第1係合要素が解放された変速段
の中、ギヤ比が最も大きい変速段を成立するように前記
ソレノイドを所定の順番でオフすることである。
【0008】請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請
求項1乃至3のいずれかに記載の自動変速機の制御装置
において、前記ソレノイドを所定の順番でオフ状態にす
るとき、オフ状態にされるソレノイドを含む油圧サーボ
装置への油圧の供給が前もって遮断されていることであ
る。
【0009】請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請
求項1乃至4のいずれかに記載の自動変速機の制御装置
において、前記ソレノイドを所定の順番でオフする前に
エンジンのトルクリミテーション制御を開始することで
ある。
【0010】請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請
求項5に記載の自動変速機の制御装置において、前記油
圧サーボ装置に供給されるライン圧を制御する圧力制御
手段の故障を検出したときは、前記トルクリミテーショ
ン制御のトルク制限値を前記圧力制御手段の故障を検出
していないときより小さくすることである。
【0011】請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請
求項1乃至6のいずれかに記載の自動変速機の制御装置
において、車速が制限速度以下になるまで前記ソレノイ
ドを所定の順番でオフする制御を待機することである。
【0012】請求項8に係る発明の構成上の特徴は、請
求項1に記載の自動変速機において、前記故障を検出し
た時点での変速機構の変速段を成立するためのすくなく
とも1つの係合要素(C-2)の油圧サーボ装置と油圧源
との間に、該油圧サーボ装置と油圧源との連通状態を選
択的に切換えるカットオフ弁を有し、前記全てのソレノ
イドをオフ状態にするまでの間、該カットオフ弁(5
1)の油圧連通状態を維持する手段(SL1)を有するこ
とである。
【0013】請求項9に係る発明の構成上の特徴は、請
求項1又は2に記載の自動変速機の制御装置において、
前記故障を検出した時点で係合され、且つ、全てのソレ
ノイドをオフ状態にして達成される変速段を達成するた
めの一方の係合要素(C-1)と、該一方の係合要素(C-
1)と共に係合することで全てのソレノイドをオフ状態
にして達成される変速段を達成する他方の係合要素(C-
3)と、該他方の係合要素(C-3)と同時係合すると変速
機がインターロックする他の係合要素(B-1)と、前記
一方の係合要素(C-1)の油圧サーボ装置の油圧を制御
するソレノイド(SLC-1)はオフ状態とすることで油圧
出力状態とされ、前記故障を検出した時点から全てのソ
レノイドをオフ状態とするまでの間、オフ状態を維持
し、他方の係合要素(C-3)の油圧サーボ装置の油圧を
制御するソレノイド(SLC-3)をオフ状態にすることに
よって該ソレノイド(SLC-3)を油圧出力状態にした
後、前記他の係合要素(B-1)の油圧サーボ装置の油圧
を制御するソレノイド(SLB-1)をオフ状態とすること
である。
【0014】
【発明の作用・効果】上記のように構成した請求項1に
係る発明においては、故障検出手段が故障を検出した時
点での変速機構の変速段が変わらないように、変速機構
の係合要素に油圧を給排する複数の油圧サーボ装置のソ
レノイドを所定の順番でオフ状態にするので、ソレノイ
ドをオフ状態にする過程でダウンシフトすることを確実
に防止することができる。上記のように構成した請求項
2に係る発明においては、故障検出手段が故障を検出し
た時点での変速機構の変速段からの増速が少ない変速段
を成立するように、変速機構の係合要素に油圧を給排す
る複数の油圧サーボ装置のソレノイドを所定の順番でオ
フ状態にするので、変速段が変わらないようにソレノイ
ドをオフ状態にできない場合に、ソレノイドをオフ状態
にする過程でダウンシフトすることを確実に防止するこ
とができる。
【0015】上記のように構成した請求項3に係る発明
においては、変速機構の低速段成立時に常時係合される
第1係合要素が故障している場合、所定の順番でソレノ
イドをオフ状態にすると、ニュートラル状態になるの
で、高速段成立時に常時係合される第2係合要素を係合
し、第1係合要素が解放された変速段の中、ギヤ比が最
も大きい変速段を成立するような順番でソレノイドをオ
フ状態にする。
【0016】上記のように構成した請求項4に係る発明
においては、オフ状態にされるソレノイドを含む油圧サ
ーボ装置への油圧の供給を前もって遮断してからソレノ
イドをオフ状態にするので、ソレノイドのオフ状態への
切換えによりダウンシフトすることを確実に防止するこ
とができる。
【0017】上記のように構成した請求項5に係る発明
においては、エンジンのトルクリミテーション制御を開
始してからソレノイドを所定の順番でオフ状態にするの
で、ソレノイドのオフ状態への切換えの途中でニュート
ラル状態となってもエンジンが過回転することを防止で
きる。また、ソレノイドのオフ状態への切換えの途中で
過大なトルクが減速機構に伝達することを防止すること
ができる。
【0018】上記のように構成した請求項6に係る発明
においては、油圧サーボ装置に供給されるライン圧を制
御する圧力制御弁が故障した場合、エンジンのトルクリ
ミテーション制御のトルク制限値を圧力制御弁が故障し
ていないときより小さくするので、ライン圧が低下して
いても係合要素がスリップすることを防止できる。
【0019】上記のように構成した請求項7に係る発明
においては、車速が制限速度以下になるまでソレノイド
をオフ状態に切換えないので、万一ダウンシフトしても
大きなショックを防止できる。
【0020】上記のように構成した請求項8に係る発明
においては、故障を検出した時点での変速機構の変速段
を成立するためのすくなくとも1つの係合要素(C-2)
の油圧サーボ装置と油圧源との連通状態を選択的に切換
えるカットオフ弁を、全てのソレノイドをオフ状態にす
るまでの間、SL1によって油圧連通状態に維持させるこ
とができるので、不意に係合要素C-2へに供給油圧が低
下してしまっても、カットオフ弁の切換えを防止できる
ため、係合要素C-2の係合を維持することができる。
【0021】上記のように構成した請求項9に係る発明
においては、フェールセーフ手段は、係合要素C-3と係
合要素B-1との同時係合を防止するように構成されてい
るが、係合要素C-3の油圧サーボ装置の油圧を制御する
ソレノイドSLC-3を係合要素B-1の油圧サーボ装置の油圧
を制御するソレノイドSLB-1より先にオフ状態とするこ
とによって、ソレノイドSLC-3を先に油圧出力状態とす
ることができると共に、フェールセーフ手段により係合
要素B-1の係合を禁止することができる。これにより、
所定の変速段を他の変速段を介することなく達成するこ
とができる。逆に係合要素B-1を先に係合すると、係合
要素C-1,B-1の係合により他の変速段(第2速段)が成
立した後、係合要素C-3への油圧供給により、所定の変
速段(第3速段)が成立することとなり、変速ショック
が2回生じてしまう。
【0022】
【実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施形態
を説明する。図1は本発明に係る自動変速機の制御装置
により制御される自動変速機10の一例を示すスケルト
ン図で、自動変速機10は、図略のエンジンが回転連結
された流体伝動装置としてのトルクコンバータ11及び
トルクコンバータ11から入力軸20に入力された入力
回転を変速して出力軸21に出力する前進6速、後進1
速の変速機構12から構成されている。トルクコンバー
タ11は、ポンプインペラ13、タービンランナ14、
ステータ15、ステータ15を変速機構12のケース1
6に一方向の回転のみ許容して支承するワンウェイクラ
ッチ17、ワンウェイクラッチ17のインナレースをケ
ース16に固定するステータシャフト18を備えてい
る。19はポンプインペラ13とタービンランナ14と
を直結するロックアップクラッチである。
【0023】変速機構12の減速プラネタリギヤG1
は、シングルピニオン型で、第1リングギヤR1が入力
軸20に連結され、第1サンギヤS1がケース16に固
定されて反力を受け、第1キャリヤC1に支承されたピ
ニオンが第1リングギヤR1と第1サンギヤS1とに噛
合されている。変速機構12の主要部である変速プラネ
タリギヤGは、ダブルピニオン型で、大径の第2サンギ
ヤS2、小径の第3サンギヤS3、第2サンギヤS2に
直接噛合するとともに第3サンギヤS3にピニオンP3
を介して噛合するロングピニオンP2、ロングピニオン
P2及びピニオンP3を支持する第2キャリヤC2(C
3)及びロングピニオンP2と噛合し出力軸21に連結
された第2リングギヤR2(R3)から構成されてい
る。
【0024】減速プラネタリギヤG1の第1キャリヤC
1が第1クラッチC-1を介して変速プラネタリギヤGの
第3サンギヤS3に連結されるとともに、第3クラッチ
C-3を介して第2サンギヤS2に連結されている。変速
プラネタリギヤGの第2サンギヤS2は第1ブレーキB-
1に連結され、第2キャリヤC2(C3)は第2クラッ
チC-2を介して入力軸20に連結されるとともに、ケー
ス16に支持されたワンウェイクラッチF-1及び第2ブ
レーキB-2に並列に連結されている。第1ブレーキB-1
は、第2サンギヤS2の回転を選択的に規制する第1回
転規制手段を構成し、ワンウェイクラッチF-1及び第2
ブレーキB-2は、第2キャリヤC2(C3)の回転を選
択的に規制する第2回転規制手段を構成する。
【0025】自動変速機10の各クラッチ、ブレーキ及
びワンウェイクラッチの係合、解放と各変速段との関係
は図2の係合表に示すようになる。係合表における○印
は係合、無印は解放、△印はエンジンブレーキ時のみの
係合を示す。図3は各クラッチ、ブレーキ及びワンウェ
イクラッチの係合により成立される変速段と、そのとき
のプラネタリギヤG,G1の各要素の回転数比との関係
を示す速度線図である。
【0026】図2,3から明らかなように、第1速段
(1st)は、第1クラッチC-1の係合とワンウェイク
ラッチF-1の自動係合によって達成される。入力軸20
の回転が減速プラネタリギヤG1によって減速された第
1キャリヤC1の回転が、第1クラッチC-1により変速
プラネタリギヤGの第3サンギヤS3に入力され、ワン
ウェイクラッチF-1によって逆転を阻止された第2キャ
リヤC2(C3)が反力を受け、第2リングギヤR2
(R3)が最大ギヤ比で減速回転されて出力軸21に出
力する。
【0027】第2速段(2nd)は、第1クラッチC-1
と第1ブレーキB-1の係合によって達成される。入力軸
20の回転が減速プラネタリギヤG1によって減速され
た第1キャリヤC1の回転が、第1クラッチC-1経由で
変速プラネタリギヤGの第3サンギヤS3に入力され、
第1ブレーキB-1の係合によって回転を阻止された第2
サンギヤS2が反力を受け、第2リングギヤR2(R
3)が第2速段に減速回転されて出力軸21に出力す
る。このときのギヤ比は、図3に示すように、第1速段
(1st)より小さくなる。
【0028】第3速段(3rd)は、第1及び第3クラ
ッチC-1,C-3の係合によって達成される。入力軸20の
回転が減速プラネタリギヤG1によって減速された第1
キャリヤC1の回転が、第1及び第3クラッチC-1,C-3
により第3及び第2サンギヤS3,S2に同時に入力さ
れて変速プラネタリギヤGが直結状態となり、第2リン
グギヤR2(R3)が第1キャリヤC1と同一回転数で回
転されて出力軸21に出力する。
【0029】第4速段(4th)は、第1及び第2クラ
ッチC-1,C-2の係合によって達成される。入力軸20の
回転が第2クラッチC-2により変速プラネタリギヤGの
第2キャリヤC2(C3)に直接入力され、入力軸20
の回転が減速プラネタリギヤG1によって減速された第
1キャリヤC1の回転が、第1クラッチC-1により変速
プラネタリギヤGの第3サンギヤS3に入力され、第2
リングギヤR2(R3)が入力軸20と第1キャリヤC
1との中間の回転数に減速されて出力軸21に出力す
る。
【0030】第5速段(5th)は、第2及び第3クラ
ッチC-2,C-3の係合により達成される。入力軸20の回
転が第2クラッチC-2により変速プラネタリギヤGの第
2キャリヤC2(C3)に直接入力され、入力軸20の
回転が減速プラネタリギヤG1によって減速された第1
キャリヤC1の回転が、第3クラッチC-3により変速プ
ラネタリギヤGの第2サンギヤS2に入力され、第2リ
ングギヤR2(R3)が第5速段に増速回転されて出力
軸21に出力する。
【0031】第6速段(6th)は、第2クラッチC-2
と第1ブレーキB-1との係合により達成される。入力軸
20の回転が第2クラッチC-2により変速プラネタリギ
ヤGの第2キャリヤC2(C3)に直接入力され、第1
ブレーキB-1の係合によって回転を阻止された第2サン
ギヤS2が反力を受け、第2リングギヤR2(R3)が
第6速段に増速回転されて出力軸21に出力する。
【0032】後進段(R)は、第3クラッチC-3と第2
ブレーキB-2との係合によって達成される。入力軸20
の回転が減速プラネタリG1によって減速された第1キ
ャリヤC1の回転が、第3クラッチC-3経由で変速プラ
ネタリギヤGの第2サンギヤS2に入力され、第2ブレ
ーキB-2の係合によって回転を阻止された第2キャリヤ
C2(C3)が反力を受け、第2リングギヤR2(R
3)が逆転されて出力軸21に出力する。
【0033】上記自動変速機10においては、第1乃至
第3クラッチC-1〜C-3及び第1ブレーキB-1が係合要素
である。第1クラッチC-1が、変速機構12の後述する
高速段の成立時に常時係合される第2係合要素を係合し
ない低速段である第1〜第3速段の成立時に常時係合さ
れる第1係合要素であり、第2クラッチC-2が、高速段
である第4〜第6速段の成立時に常時係合される第2係
合要素である。第5速段が、第2係合要素である第2ク
ラッチC-2が係合され、第1係合要素である第1クラッ
チC-1が解放された変速段の中、すなわち、低速段で常
時係合する第1係合要素を係合しない変速段の中、ギヤ
比が最も大きい変速段である。ここで係合要素とは前進
時の走行レンジD又は後進時の走行レンジRが選択され
たときに係合されるクラッチ又はブレーキを含む概念で
ある。また、走行レンジが選択された状態でブレーキの
制動力によって車両が第1速段状態で停止し、ニュート
ラル制御されて第1クラッチC-1が解放された状態にな
ると第1速段から第2速段が選択されるため発進時にブ
レーキが離された場合、登り坂で車両に後退方向の力が
作用しても第1ブレーキB-1が出力軸21の逆転を阻止
するので、車両は後退することがなく、第1クラッチC-
1が係合し始めて駆動力を伝達すると第1速段に切換え
られて車両は円滑に発進する。なお、エンジンブレーキ
が必要な時には第2ブレーキB-2が係合され、第2キャ
リヤC2(C3)が正回転を阻止されて、出力軸21か
らの回転が第3サンギヤS3、第1クラッチC-1、減速
プラネタリG1、トルクコンバータ11を経由してエン
ジンに伝達され、エンジンブレーキがかかる。
【0034】次に、第1クラッチC-1の油圧駆動部に給
排される出力油圧を送出する油圧サーボ装置26を図4
に基づいて説明する。25は運転者がシフトレバーを操
作してニュートラルN、前進走行レンジD、後進走行レ
ンジRに手動で切換えるマニュアルバルブで、ポートP
Lにオイルポンプから油圧が圧力制御弁47によって所
定圧に制御されたライン圧が供給されている。マニュア
ルバルブ25が走行レンジにシフトされたときポートP
Lと連通されるポートDには、第1クラッチC-1の油圧
駆動部に供給される出力油圧を出力する油圧サーボ装置
26の増幅弁27の入力ポート28及び切換弁29のラ
イン圧ポート30が夫々接続されている。31はオイル
ポンプPからのライン圧が減圧弁を介して供給されるソ
レノイドモジュレータバルブで、所定圧に制御した出力
油圧を油圧サーボ装置26のリニアソレノイド調圧弁3
2の入力ポート33及び切換弁29のポート34に供給
する。
【0035】リニアソレノイド調圧弁32は、リニアソ
レノイドSLC-1が後述する制御装置から供給される制御
信号である制御電流に応じて作動して弁体36を圧縮バ
ネ37のバネ力とバランスする位置まで移動し、入力ポ
ート33から流入する所定圧に制御された油圧を絞って
制御装置からの制御電流の増大につれて減少する制御油
圧を出力ポート38に生成する。リニアソレノイド調圧
弁32の出力ポート38は、増幅弁27の制御ポート3
9に接続されるとともに、切換弁29の切替ポート40
に接続されている。増幅弁27は、弁体49が制御ポー
ト39から供給されて弁体40の大径端面に作用するリ
ニアソレノイド調圧弁32の制御油圧による軸力が弁体
49の小径端面に作用する圧縮バネ41のバネ力とフィ
ードバック油圧による軸力とが釣り合う位置に移動さ
れ、入力ポート28に供給されたライン圧を制御電流の
増大につれて減少するリニアソレノイド調圧弁32の制
御油圧に応じた出力油圧Pcを出力し、出力ポート42か
ら切換弁29の入力ポート43に供給する。
【0036】切換弁29は、弁体45が図示右半分位置
にシフトされると、入力ポート43を出力ポート44に
連通し、増幅弁27からの出力油圧Pcを第1クラッチC-
1の油圧駆動部に供給し、弁体45が図示左半分位置に
シフトされると、ライン圧ポート30を出力ポート44
に連通し、マニュアルバルブ25のポートDからのライ
ン圧を第1クラッチC-1の油圧駆動部に供給し、第1ク
ラッチC-1をライン圧によって係合状態に維持する。前
進6段の各変速段を成立するために係脱される第1乃至
第3クラッチC-1〜C-3及び第1ブレーキB-1の各油圧駆
動部に油圧を給排する油圧サーボ装置26の中、第1ク
ラッチC-1以外の係合要素用の油圧サーボ装置26も第
1クラッチC-1用のものと同様の構成であるので、図5
に示すこれら係合要素を係脱する油圧回路においては、
各係合要素に油圧を給排する油圧サーボ装置26、増幅
弁27、切換弁29及びリニアソレノイド調圧弁32に
同一参照番号を付して表示し、リニアソレノイドについ
ては、SLの後に各係合要素を示す参照符号を付加してSL
C-1,SLC-2,SLC-3,SLB-1と表示する。
【0037】図5に示すように、オイルポンプPからの
油圧が圧力制御弁47によって所定圧に制御されたライ
ン圧が供給されるマニュアルバルブ25のポートDは、
カットオフ弁50を介して第1クラッチC-1用の油圧サ
ーボ装置26の増幅弁27の入力ポート28及び切換弁
29のライン圧ポート30に並列に接続されている。カ
ットオフ弁50の制御ポートには、第2クラッチC-2に供
給される油圧及び第3クラッチC-3又は第1ブレーキB-1
に供給される油圧が供給され、第2クラッチC-2に供給
される油圧が高く、且つ第3クラッチC-3又は第1ブレ
ーキB-1に供給される油圧が高いとき、ポートDから第1
クラッチC-1用の油圧サーボ装置26への油圧の供給を
遮断する。マニュアルバルブ25のポートDは、カット
オフ弁51を介して第2クラッチC-2用の油圧サーボ装
置26の増幅弁27の入力ポート28及び切換弁29の
ライン圧ポート30に並列に接続されている。カットオ
フ弁51の制御ポートには、第2クラッチC-2に供給され
る油圧及びソレノイド弁48の出力油圧が供給され、第
2クラッチC-2に供給される油圧が高いとき、又はソレ
ノイド弁48の出力油圧が高いとき、ポートDから第2
クラッチC-2用の油圧サーボ装置26への油圧の供給を
許容する。
【0038】第3クラッチC-3及び第1ブレーキB-1用の
サーボ装置26の切換弁29は、リニアソレノイド調圧
弁32のソレノイドSLC-3又はSLB-1が付勢されて出力ポ
ート38からポート40に供給される圧力が低くなると
連通される弁52,53が付加されている。圧力制御弁
47からライン圧を供給されるカットオフ弁54は弁5
2,53に並列に接続され、弁53は第3クラッチC-3
用の油圧サーボ装置26の増幅弁27の入力ポート28
及び切換弁29のライン圧ポート30に並列に接続さ
れ、弁52は第1ブレーキB-1用の油圧サーボ装置26
の増幅弁27の入力ポート28及び切換弁29のライン
圧ポート30に並列に接続されている。55はソレノイ
ドSLC-3を有するリニアソレノイド調圧弁32の出力ポ
ート38と第3クラッチC-3用の増幅弁27の制御ポー
ト39及び切換弁29の切換ポート40との間に接続さ
れたカットオフ弁で、カットオフ弁55の制御ポートに
は、第2クラッチC-2に供給される油圧及び第1ブレーキ
B-1に供給される油圧が供給され、第2クラッチC-2及び
第1ブレーキB-1に供給される油圧が高いとき、出力ポ
ート38から制御ポート39及び切換ポート40への油
圧の供給を遮断する。56はソレノイドSLB-1を有する
リニアソレノイド調圧弁32の出力ポート38と第1ブ
レーキB-1用の増幅弁27の制御ポート39及び切換弁
29の切換ポート40との間に接続されたカットオフ弁
で、カットオフ弁56の制御ポートには、カットオフ弁
55の出力側が接続され、カットオフ弁55の出力側の
油圧が高いとき、出力ポート38から制御ポート39及
び切換ポート40への油圧の供給を遮断する。なお、5
7は第3クラッチC-3及び第1ブレーキB-1の油圧を、お
互いを連通することなくカットオフ弁50の制御ポート
に伝達するバルブである。
【0039】第2ブレーキB-2用の油圧サーボ装置は、
油圧制御弁591、切換弁59、カットオフ弁58を介
してマニュアルバルブ25のポートDに連通されてい
る。
【0040】カットオフ弁58の制御ポートには、第2
クラッチC-2に供給される油圧及び第3クラッチC-3又は
第1ブレーキB-1に供給される油圧が供給され、第2ク
ラッチC-2に供給される油圧、第3クラッチC-3、又は第
1ブレーキB-1に供給される油圧のいずれかの油圧が高
いとき、ポートDから第2ブレーキB-2用の油圧サーボ
装置への油圧の供給を遮断する。
【0041】切換弁59は、制御ポートにソレノイドSL
2が付勢されて出力される信号圧が供給され、カットオ
フ弁58を介して連通しているマニュアルバルブ25の
ポートDまたはマニュアルバルブ25のポートRから第
2ブレーキB-2用の油圧サーボ装置への油圧の供給を切
換えている。
【0042】また油圧制御弁591の制御ポートには、
ソレノイドSLTから供給される信号圧及び後退レンジに
シフトしたときにポートPLと連通するマニュアルバルブ
25のポートRから供給される油圧が供給され、前進レ
ンジ選択時にはソレノイドSLTで第2ブレーキB-2用の油
圧サーボ装置へ供給する油圧を調圧し、後進レンジ選択
時には、マニュアルバルブ25のポートRから油圧が制
御ポートに供給されることによって、油圧制御弁591
を油圧供給状態に保持すると共に、ソレノイドSL2から
信号圧を切換弁59に供給することによってマニャルバ
ルブ25のポートRを第2ブレーキB-2用の油圧サーボ
装置に連通している。
【0043】自動変速機の制御装置を図6に示すブロッ
ク図に基づいて説明する。CPUを内蔵した制御装置60
は、エンジンの回転が伝達されるトルクコンバータ11
のエンジン側回転数Neを検出するエンジン側回転数セン
サ61、入力軸20の回転数Niを検出する入力軸回転数
センサ62、出力軸21の回転数Nvを検出する出力軸
回転数センサ63、マニュアルバルブ25が走行レンジ
Dにシフトされているか否かを示す信号Drを送出するレ
ンジ位置センサ64、アクセルの踏み込み量Ssを検出す
るスロットル開度センサ65等から各検出信号が入力さ
れ、これら検出信号に基づいて制御信号である制御電流
を各油圧サーボ装置26のリニアソレノイド調圧弁32
に出力するとともに、図7に示す制御プログラム70を
実行してエマージェンシー制御を行なうようになってい
る。制御装置60には、故障を検出し、故障検出信号を
送出する故障検出手段67として公知の故障検出プログ
ラムが登録されている。故障検出プログラムとしては、
油圧サーボ装置26、圧力制御弁47のソレノイドSLC-
1〜SLC-3、SLB-1、SLT等の断線、短絡、変速機構12が
ニュートラル状態になり動力伝達ができなくなるニュー
トラル故障、第1クラッチC-1が係合不能となる故障な
どを検出するプログラム等がある。
【0044】次に、本発明に係る自動変速機の制御装置
の実施形態の作動を説明する。故障検出手段67により
故障が検出されると、制御プログラム70は故障検出時
の変速段を判定し、各変速段に応じてソレノイドへの電
気信号の供給を遮断するオフ状態にすることによって少
なくとも1つの変速段を達成可能なフェールセーフ手段
としてのエマージェンシー制御を行う。エマージェンシ
ー制御が開始されると、圧力制御弁47で制御されたラ
イン圧によって各係合要素が保持可能なトルク以上のト
ルクをエンジンから出力されないようにエンジントルク
リミテーション制御を開始する(ステップ701)。
また、圧力制御弁47や圧力制御弁47を制御するソレ
ノイドSLTに故障が検出された場合は、エンジンのトル
クリミテーション制御のトルク制限値を故障が検出さ
れていない場合と比較して小さくして、係合要素がスリ
ップすることを防止するようにするとよい。変速段がニ
ュートラル又はパーキングである場合(ステップ7
1)、エマージェンシーNP制御が行なわれる(ステップ
72)。ニュートラル(N)又はパーキング(P)の場
合、マニュアルバルブ25はNP位置にシフトされてポー
トDから第1、第2クラッチC-1,C-2用の油圧サーボ
装置26への油圧の供給がなく、且つ第3クラッチC-3
と第1ブレーキB-1は回路上同時に係合しない構成であ
り、N,P以外の変速段が成立することはないので、エ
マージェンシーNP制御では、全係合要素の油圧サーボ装
置のソレノイドの電源が同時に切られ、圧力制御装置4
7のソレノイドSLTへの印加電流を制御してライン圧を
高くしている。
【0045】故障検出時に後進段(R)である場合(ス
テップ73)、エマージェンシーRev制御が実行される
(ステップ74)。正常時の後進段(R)では、R位置
にシフトされているマニュアルバルブ25のポートDか
ら第1、第2クラッチC-1,C-2用の油圧サーボ装置26
への油圧の供給はなく、ソレノイドSLC-1,SLC-2がオフ
しても第1、第2クラッチC-1,C-2は解放している。ラ
イン圧がカットオフ弁54を介して供給される第3クラ
ッチC-3、第1ブレーキB-1用の油圧サーボ装置26の
ソレノイドSLC-3,SLB-1が夫々オフ、オンして、第3ク
ラッチC-3が係合し、第1ブレーキB-1が解放している。
R位置にシフトされたマニュアルバルブ25のポートR
から供給される油圧をソレノイドSL2をオフすることに
より切換弁59を切換え、さらに油圧制御弁591の制
御ポートにポートRからの油圧を作用させることで第2
ブレーキB-2用の油圧サーボ装置へ油圧を供給すること
により第2ブレーキB-2を係合して後進段(R)を成立
している。後進段は1段しかなくダウンシフトによる大
きなショックの発生もないので、エマージェンシーR制
御では、ソレノイドのオン・オフ状態は変更せず、ソレ
ノイドSLB-1のみオン状態を継続し、圧力制御装置47
のソレノイドSLTへの印加電流を制御してライン圧を高
くしている。
【0046】故障検出時に第6速段である場合、エマー
ジェンシー6th制御が実行され、第5速段である場合、
エマージェンシー5th制御が実行され、第4速段である
場合、エマージェンシー4th制御が実行される(ステッ
プ75〜80)。はじめに、第4速段である場合につい
て詳細に説明する。第4速段における正常時の各ソレノ
イドのオン・オフ指令は、図8の表の変速段が4thの
「故障検出時状態」の行に示す通りである。図8におい
て、○印はその列の最上行に記載されたソレノイドをオ
ン状態にすること、×印はオフ状態にすることを示す。
【0047】故障検出時に制御装置60は各油圧サーボ
装置26のソレノイドに正常時のオン・オフ指令を送出
しており、油圧回路の状態は、図9に示すようにカット
オフ弁50の一方の制御ポートにはクラッチC-2に供給
される高い油圧が供給され、第1ブレーキB-1が接続さ
れた他方の制御ポートには油圧が供給されないので、マ
ニュアルバルブ25のポートDからの油圧はカットオフ
弁50を通って第1クラッチC-1用の油圧サーボ装置2
6に供給され、ソレノイドSLC-1はオフ状態で第1クラ
ッチC-1は係合される。ソレノイド弁48が一旦オンさ
れて油圧がカットオフ弁51の制御ポートに供給され、
ポートDからの油圧がカットオフ弁51を通って第2ク
ラッチC-2用の油圧サーボ装置26に供給され、ソレノ
イドSLC-2がオフされて第2クラッチC-2が係合される。
なお、ソレノイド弁48のオンにより油圧が一方の制御
ポートに供給されてカットオフ弁51がポートD側と油
圧サーボ装置26とを連通し、ソレノイドSLC-2のオフ
により油圧が第2クラッチC-2に供給されると、その油
圧がカットオフ弁51の他方の制御ポートに供給されて
カットオフ弁51はその状態に自己保持される。その後
ソレノイド弁48はオフ状態にされている。
【0048】ライン圧が供給されるカットオフ弁54
は、両方の制御ポートに第1、第2クラッチC-1,C-2に
供給される油圧が供給され、第3クラッチC-3用の油圧
サーボ装置26へのライン圧の供給を遮断する。カット
オフ弁55の一方の制御ポートには第2クラッチC-2に
供給される油圧が供給され、第1ブレーキB-1の油圧駆
動部に接続された他方の制御ポートに油圧の供給がない
ので、カットオフ弁55はソレノイドSLC-3を有するリ
ニアソレノイド調圧弁32の出力ポート38と第3クラ
ッチC-3用の増幅弁27の制御ポート39及び切換弁2
9の切換ポート40とを連通する。ソレノイドSLC-3は
オン状態にされ、リニアソレノイド調圧弁32の制御油
圧はゼロとなり、切換弁29は弁52を開いてカットオ
フ弁54と第1ブレーキB-1用の油圧サーボ装置26と
を連通する。カットオフ弁56は制御ポートに油圧が供
給されないので、ソレノイドSLB-1を有するリニアソレ
ノイド調圧弁32の出力ポート38と第1ブレーキB-1
用の増幅弁27の制御ポート39及び切換弁29の切換
ポート40とを連通する。ソレノイドSLB-1はオンさ
れ、リニアソレノイド調圧弁32から制御油圧が生じな
いので、切換弁29は弁53を開いてカットオフ弁54
と第3クラッチC-3用の油圧サーボ装置26とを連通す
る。ところが、ライン圧はカットオフ弁54によって遮
断され油圧サーボ装置26に供給されないので、第3ク
ラッチC-3、第1ブレーキB-1は係合されない。
【0049】この状態で、制御装置60は、図8の表の
変速段が4thの欄の「ソレノイド状態1」から「全ソ
レノイド切」の行までに記載された各ステップを一定時
間間隔で実行し、エマージェンシー4th制御を行なう。
「ソレノイド状態1」のステップでは、圧力制御弁47
のソレノイドSLTへの印加電流を制御してライン圧を中
圧に高め、ソレノイド弁48のソレノイドSL1をオン状
態にし、カットオフ弁51がマニュアルバルブ25のポ
ートD側と第2クラッチC-2の油圧サーボ装置26とを
連通させる。これは、ソレノイドのオン・オフ状態の切
換え時に、不意に第2クラッチC-2の油圧サーボ装置2
6の油圧が低下してしまっても、カットオフ弁51の切
換えを防止し、マニュアルバルブ25のポートD側と第
2クラッチC-2の油圧サーボ装置26との連通を保持さ
せるもので、最後の「全ソレノイド切」のステップまで
ソレノイドSL1のオン状態を保持する。さらに、変速機
構12の係合要素を係脱する油圧サーボ装置26の各ソ
レノイドのオン・オフ状態を「ソレノイド状態1」の行
に記載のようにする。カットオフ弁51は制御ポートに
ソレノイド弁48から油圧を供給されることによって現
在位置に確実に保持される。基本的にダウンシフトは発
生しない構造になっているが、何らかの理由でダウンシ
フトしても、高車速で大きなショックが発生しないよう
に、「車速低下」のステップで車速が制限速度より高い
場合は、低くなるまで待機する。次に、「エンジントル
ク制限」のステップで、ソレノイド状態の切換えにより
エンジン回転数が上昇しないように、エンジン回転数を
さらに下げることを目的としたエンジンのトルクリミテ
ーション制御が開始される。このエンジントルク制限
は、上記トルクリミテーション制御で制限している
トルクよりされにエンジントルクが小さくなるように設
定され、例えばエンジンの出力トルクが最小となるよう
に設定すればよい。「ソレノイド状態2」のステップで
は、ソレノイドSLC-3がオフされ、リニアソレノイド調
圧弁32は制御油圧を生成しカットオフ弁55を介して
第3クラッチC-3用の増幅弁27、切換弁29に供給す
る。切換弁29は弁52を閉じてカットオフ弁54と第
1ブレーキB-1用の油圧サーボ装置26との間を遮断す
る。カットオフ弁56は制御ポートにカットオフ弁55
から制御油圧が供給され、ソレノイドSLB-1を有するリ
ニアソレノイド調圧弁32と第1ブレーキB-1用の増幅
弁27及び切換弁29のとを遮断する位置に確実に切換
えられる。「全ソレノイド切」のステップで、ソレノイ
ドSLB-1及びソレノイドSL1がオフ状態にされる。
【0050】このように、第3クラッチC-3、第1ブレ
ーキB-1を係脱する油圧サーボ装置26のソレノイドSLC
-3,SLB-1を一定時間毎に一個づつ所定の順番でオフす
ることにより、カットオフ弁を順番に確実に切換え位置
にシフトし、第4速段の成立を維持して全ての油圧サー
ボ装置26のソレノイドを確実にオフ状態にして変速制
御が行なえないようにし、油圧サーボ装置26に油圧を
供給するライン圧を高くし、ギヤ比の小さい変速段から
大きい変速段にダウンシフトし、大きなショックが発生
しないようにしている。そして、第3クラッチC-3、第
1ブレーキB-1を係脱する油圧サーボ装置26のソレノ
イドSLC-3,SLB-1をオフ状態に切換えるとき、ソレノイ
ドSLC-3,SLB-1を含む油圧サーボ装置26への油圧の供
給は前もって遮断されているので、ソレノイドSLC-3,S
LB-1のオフ状態への切換えによってダウンシフトするこ
とは確実に防止される。
【0051】以上の説明では第4速段である場合で説明
したが、故障検出時に第5速、第6速段の場合も、第4
速段の場合とほぼ同様であるため、相違点のみ説明す
る。図8に示す通り第5速、第6速段の場合は、第4速
段の場合に対して、ソレノイド状態1の切換え前にエン
ジントルクリミテーション制御を開始し、ソレテノイ
ド状態1への切換えを開始した時点で、エンジントルク
リミテーション制御を完了する点が相違している。こ
れは、第4速段のソレノイド状態2への切換え前にエン
ジントルクリミテーションを開始するのと同様に、ソレ
ノイドの状態を故障検出時状態からソレノイド状態1に
切換える際に自動変速機の変速段がニュートラルとなり
エンジン回転数が上昇してしまったり、変速段が変わっ
てしまったりした際の変速ショックを防止するためであ
る。
【0052】第4速段の場合にソレノイド状態1の切換
え前にエンジントルクリミテーション制御を行わない
のは、ソレノイドSL1をオンに変更、及びソレノイドSLU
をオフに変更しても、第4速段をそのまま保持できるた
め、エンジン回転数を下げるためのエンジントルクリミ
テーション制御は必要ないためである。
【0053】次に、第1クラッチC-1が係合不能になっ
ているか否か判定され(ステップ81)、第1クラッチ
C-1が係合不能になっていない場合(ステップ81)、
エマージェンシー123制御が実行される(ステップ8
2)。エマージェンシー123制御を故障検出時に第1速
段である場合について詳細に説明する。第1速段におけ
る正常時の各ソレノイドのオン・オフ指令は、図10の
表の変速段が1stの「故障検出時状態」の行に示す通
りである。故障検出時に制御装置60は各油圧サーボ装
置26のソレノイドに正常時のオン・オフ指令を送出し
ており、油圧回路の状態は、図11に示すように、第2
及び第3クラッチC-2,C-3の油圧駆動部に油圧が供給さ
れていないので、カットオフ弁50の両方の制御ポート
に油圧が供給されず、マニュアルバルブ25のポートD
から供給される油圧がカットオフ弁50を通って第1ク
ラッチC-1用の油圧サーボ装置26に供給され、ソレノ
イドSLC-1はオフ状態であるので第1クラッチC-1は係合
されている。ソレノイド弁48はオフ状態であり、第2
クラッチC-2の油圧駆動部に油圧は供給されていないの
で、カットオフ弁51の両方の制御ポートに油圧が供給
されず、カットオフ弁51はポートDから第2クラッチC
-2用の油圧サーボ装置26への油圧の供給を遮断し、ソ
レノイドCLC-2はオン状態で第2クラッチC-2は解放され
ている。
【0054】カットオフ弁54の一方の制御ポートに第
1クラッチC-1に供給される油圧が供給されるが、第2
クラッチC-2に接続された他方の制御ポートに油圧が供
給されないので、カットオフ弁54はライン圧を第3ク
ラッチC-3及び第1ブレーキB-1用の油圧サーボ装置26
の切換弁29の弁52,53に供給する。第2クラッチ
C-2、第1ブレーキB-1の油圧駆動部に夫々接続されたカ
ットオフ弁55の制御ポートに油圧の供給がないので、
カットオフ弁55はソレノイドSLC-3を有するリニアソ
レノイド調圧弁32を第3クラッチC-3用の増幅弁27
及び切換弁29に連通する。ソレノイドSLC-3はオンさ
れ、リニアソレノイド調圧弁32の制御油圧はゼロとな
り、切換弁29は弁52を開いてライン圧を第1ブレー
キB-1用の油圧サーボ装置26に供給する。カットオフ
弁56は制御ポートに油圧が供給されないので、ソレノ
イドSLB-1を有するリニアソレノイド調圧弁32を第1
ブレーキB-1用の増幅弁27及び切換弁29に連通す
る。ソレノイドSLB-1はオンされ、リニアソレノイド調
圧弁32は制御油圧を生成しないので、切換弁29は弁
53を開いてライン圧を第3クラッチC-3用の油圧サー
ボ装置26に供給する。ところが、ソレノイドSLC-3,S
LB-1がオン状態であるので、油圧駆動部に油圧が供給さ
れず第3クラッチC-3、第1ブレーキB-1は係合されな
い。
【0055】この状態で、制御装置60は、図10の表
の変速段が1stの欄の「エンジントルク制御」から
「全ソレノイド切」の行までに記載された各ステップを
一定時間間隔で実行し、エマージェンシー123制御を行
なう。まず、エンジントルクリミテーション制御を行
い、車速が制限速度より高い場合は、低くなるまで待機
する。これは、次の「ソレノイド状態1」のステップで
ソレノイド状態の切換えを開始するまで継続される。そ
の後に「ソレノイド状態1」のステップで、ソレノイド
SLC-3がオフされ、リニアソレノイド調圧弁32は制御
油圧を生成しカットオフ弁55を通して第3クラッチC-
3用の増幅弁27、切換弁29に供給し、第3クラッチC
-3が係合されて第3速段が成立する。第3速度段が成立
するとき、入力軸20の回転数Niが高い場合に大きなシ
ョックが発生するので、圧力制御弁47のソレノイドSL
Tへの印加電流を制御してライン圧を減圧し、低圧で第
3クラッチC-3を係合してショックを緩和している。第
3クラッチC-3用の切換弁29は弁52を閉じて第1ブ
レーキB-1用の油圧サーボ装置26へのライン圧の供給
を遮断するので、第1ブレーキB-1は係合されない。カ
ットオフ弁56の制御ポートにカットオフ弁55から制
御油圧が供給され、カットオフ弁56はソレノイドSLB-
1を有するリニアソレノイド調圧弁32と増幅弁27及
び切換弁29とを遮断する位置に確実に切換えられる。
「全ソレノイド切」のステップで、ソレノイドSLC-2,S
LB-1がオフ状態にされるが、第2クラッチC-2用の油圧
サーボ装置26への油圧の供給はカットオフ弁51によ
り前もって遮断され、第1ブレーキB-1用の油圧サーボ
装置26への油圧の供給はカットオフ弁56により前も
って遮断されているので、第2クラッチC-2、第1ブレ
ーキB-1が誤って係合されることはない。圧力制御弁4
7のソレノイドSLTへの印加電流を制御してライン圧を
高圧にし、第1、第3クラッチC-1,C-3を高圧で強力に
係合する。
【0056】第1速段の場合、変速段が変わらないよう
に変速機構12の係合要素に油圧を給排する複数の油圧
サーボ装置26のソレノイドを所定の順番でオフ状態に
切換えることができないので、第1速段からの増速が少
ない第3速段を成立するように、油圧サーボ装置26の
ソレノイドをオフ状態に切換えている。
【0057】第1クラッチC-1が係合不能である場合、
エマージェンシー123制御を実行すると、「全ソレノイ
ド切」の状態で、第3クラッチC-3のみが係合状態とな
ってニュートラルになるので、エマージェンシー123A制
御が実行される(ステップ83)。エマージェンシー12
3A制御を故障検出時に第1速段である場合について詳細
に説明する。制御装置60は、図12の表の変速段が1
stの欄の「ソレノイド状態1」から「全ソレノイド
切」の行までに記載された各ステップを一定時間間隔で
実行し、エマージェンシー123A制御を行なう。第1クラ
ッチC-1が係合不能の場合、最初に「ソレノイド状態
1」のステップで、ソレノイドSLC-3がオフされ、リニ
アソレノイド調圧弁32は制御油圧を生成しカットオフ
弁55を通して第3クラッチC-3用の増幅弁27、切換
弁29に供給し、第3クラッチC-3が係合される。しか
し、第1クラッチC-1は係合不能であるので第3速段は
成立せず、ニュートラル状態になる。カットオフ弁55
からの油圧がカットオフ弁56の制御ポートに供給さ
れ、ソレノイドSLB-1を含むリニアソレノイド調圧弁3
2を増幅弁27及び切換弁29から遮断する。圧力制御
弁47のソレノイドSLTへの印加電流を制御してライン
圧を減圧し、次に「エンジントルク制限」のステップ
でエンジントルクリミテーション制御を行う。これは
次の「ソレノイド状態2」のステップでSLC-2をオフす
ることにより第2クラッチC-2が係合されると、変速段
がニュートラルから第5速段となるが、この時エンジン
回転数が大きいままだと変速ショックが大きく生じてし
まうため、エンジン回転数を減少させるためのものであ
る。次の「ソレノイド状態2」で第2クラッチC-2を係
合して第5速段を成立したとき、入力軸20の回転数Ni
が高い場合に生じるショックを緩和している。ソレノイ
ドSL1がオン状態にされてソレノイド弁48からカット
オフ弁51の制御ポートに油圧が供給され、マニュアル
バルブ25のポートDからの油圧がカットオフ弁51を
通って第2クラッチC-2用の油圧サーボ装置26に供給
される。「ソレノイド状態2」のステップで、ソレノイ
ドSLC-2がオフ状態にされ、第2クラッチC-2が係合され
て第5速段が成立される。「全ソレノイド切」のステッ
プで、ソレノイドSLB-1がオフ状態にされリニアソレノ
イド調圧弁32が制御圧を生成するが、カットオフ弁5
6によって遮断され増幅弁27及び切換弁29に供給さ
れない。ソレノイドSL1がオフ状態にされ、カットオフ
弁51の一方の制御ポートに油圧が供給されなくなる
が、カットオフ弁51は第2クラッチC-2の油圧駆動部
に供給される油圧が他方の制御ポートに供給されて自己
保持される。圧力制御弁47のソレノイドSLTへの印加
電流を制御してライン圧を高圧にし、第2、第3クラッ
チC-2,C-3を高圧で強力に係合する。
【0058】ここでエンジン回転数を下げるエンジント
ルクリミテーション制御は、第5速段が達成される
「ソレノイド状態2」の前に実行したが、エマージェン
シー123A制御を実行する際には、変速段がニュートラル
となっていることによりエンジン回転数が上昇してしま
うのを防止するため、エマージェンシー123A制御を開始
する時、又は第1クラッチC-1の係合不能を検出した時
点でエンジントルクリミテーション制御を実行し、
「ソレノイド状態2」への切換えを開始するまで継続す
ることもできる。
【0059】ロックアップクラッチ19用の油圧サーボ
装置のソレノイドSLUは、いずれの速度段のエマージェ
ンシー制御においても、係合要素の油圧サーボ装置26
のソレノイドをオフ状態に切換える最初のステップで、
オフ状態に切換えられてロックアップクラッチ19が解
放される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動変速機の制御装置により制
御される自動変速機の実施形態のスケルトン図。
【図2】 自動変速機の各変速段におけるクラッチ、ブ
レーキの係合表。
【図3】 自動変速機の各変速段におけるプラネタリギ
ヤの各要素の回転数比を示す速度線図。
【図4】 第1クラッチC-1を係脱する油圧サーボ装置
を示す図。
【図5】 油圧サーボ装置に油圧を給排するための油圧
回路図。
【図6】 自動変速機の制御装置を示すブロック図。
【図7】 制御プログラムのフロー図。
【図8】 エマージェンシー制御4th〜5th制御の各ス
テップを示す図。
【図9】 第4速段が正常に成立している状態の油圧回
路図。
【図10】エマージェンシー制御123制御の各ステップ
を示す図。
【図11】第1速段が正常に成立している状態の油圧回
路図。
【図12】エマージェンシー制御123A制御の各ステップ
を示す図。
【符号の説明】
10・・・自動変速機、11・・・トルクコンバータ
(流体伝動装置)、12・・・変速機構、19・・・ロ
ックアップクラッチ、20・・・入力軸、21・・・出
力軸、25・・・マニュアルバルブ、26・・・油圧サ
ーボ装置、27・・・増幅弁、29・・・切換弁、32
・・・リニアソレノイド調圧弁、SLC-1〜SLC-3,SLB-
1,SLT・・・リニアソレノイド、36,49・・・弁
体、47・・・圧力制御弁、48・・・ソレノイド弁、
51,54〜56・・・カットオフ弁、52,53・・
・弁、60・・・制御装置、61・・・エンジン側回転
数センサ、62・・・入力軸回転数センサ、63・・・
出力軸回転数センサ、64・・・レンジ位置センサ、6
5・・・スロットル開度センサ、C-1・・・第1クラッ
チ、C-2・・・第2クラッチ、C-3・・・第3クラッチ、
B-1・・・第1ブレーキ、B-2・・・第2ブレーキ、6
0,64・・・カットオフ弁、67・・・故障検出手
段、70・・・制御プログラム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早渕 正宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 西田 正明 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 筒井 洋 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 3J552 MA02 NB04 PB01 QB03 QB05 SA07 SB12 TB01 TB13 UA08 VC02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸の回転を変速して出力軸に出力す
    る変速機構と、該変速機構の各変速段を成立するために
    係脱される複数の係合要素と、ソレノイドに供給される
    電気信号に応じた出力油圧を給排して前記係合要素を夫
    々係脱させる複数の油圧サーボ装置と、前記ソレノイド
    への電気信号の供給を遮断するオフ状態にすることによ
    って少なくとも1つの変速段を達成可能なフェールセー
    フ手段と、前記係合要素の少なくとも1つが制御不能と
    なる故障を検出する故障検出手段とを備えた自動変速機
    の制御装置において、前記故障検出手段が故障を検出し
    た時点での変速機構の変速段が変わらないように前記ソ
    レノイドを所定の順番で、全てのソレノイドを前記ソレ
    ノイドへの電気信号の供給を遮断するオフ状態にするこ
    とを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 入力軸の回転を変速して出力軸に出力す
    る変速機構と、該変速機構の各変速段を成立するために
    係脱される複数の係合要素と、ソレノイドに供給される
    電気信号に応じた出力油圧を給排して前記係合要素を夫
    々係脱させる複数の油圧サーボ装置と、前記ソレノイド
    への電気信号の供給を遮断するオフ状態にすることによ
    って少なくとも1つの変速段を達成可能なフェールセー
    フ手段と、前記係合要素の少なくとも1つが制御不能と
    なる故障を検出する故障検出手段とを備えた自動変速機
    の制御装置において、前記故障検出手段が故障を検出し
    た時点での変速機構の変速段より増速側の所定の変速段
    に他の変速段を経由することなく成立するように前記ソ
    レノイドを所定の順番で、全てのソレノイドを前記ソレ
    ノイドへの電気信号の供給を遮断するオフ状態にするこ
    とを特徴とする自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 変速機構の低速段成立時に常時係合され
    る第1係合要素の故障を検出したときは、高速段成立時
    に常時係合される第2係合要素が係合され、第1係合要
    素が解放された変速段の中、ギヤ比が最も大きい変速段
    を成立するように前記ソレノイドを所定の順番でオフす
    ることを特徴とする請求項2に記載の自動変速機の制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ソレノイドを所定の順番でオフ状態
    にするとき、オフ状態にされるソレノイドを含む油圧サ
    ーボ装置への油圧の供給が前もって遮断されていること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自動変
    速機の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記ソレノイドを所定の順番でオフする
    前にエンジンのトルクリミテーション制御を開始するこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の自動
    変速機の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記油圧サーボ装置に供給されるライン
    圧を制御する圧力制御手段の故障を検出したときは、前
    記トルクリミテーション制御のトルク制限値を前記圧力
    制御手段の故障を検出していないときより小さくするこ
    とを特徴とする請求項5に記載の自動変速機の制御装
    置。
  7. 【請求項7】 車速が制限速度以下になるまで前記ソレ
    ノイドを所定の順番でオフする制御を待機することを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の自動変速機
    の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記故障を検出した時点での変速機構の
    変速段を成立するためのすくなくとも1つの係合要素
    (C-2)の油圧サーボ装置と油圧源との間に、該油圧サ
    ーボ装置と油圧源との連通状態を選択的に切換えるカッ
    トオフ弁を有し、前記全てのソレノイドをオフ状態にす
    るまでの間、該カットオフ弁(51)の油圧連通状態を
    維持する手段(SL1)を有することを特徴とする請求項
    1に記載の自動変速機。
  9. 【請求項9】 前記故障を検出した時点で係合され、且
    つ、全てのソレノイドをオフ状態にして達成される変速
    段を達成するための一方の係合要素(C-1)と、該一方
    の係合要素(C-1)と共に係合することで全てのソレノ
    イドをオフ状態にして達成される変速段を達成する他方
    の係合要素(C-3)と、該他方の係合要素(C-3)と同時
    係合すると変速機がインターロックする他の係合要素
    (B-1)と、前記一方の係合要素(C-1)の油圧サーボ装
    置の油圧を制御するソレノイド(SLC-1)はオフ状態と
    することで油圧出力状態とされ、前記故障を検出した時
    点から全てのソレノイドをオフ状態とするまでの間、オ
    フ状態を維持し、他方の係合要素(C-3)の油圧サーボ
    装置の油圧を制御するソレノイド(SLC-3)をオフ状態
    にすることによって該ソレノイド(SLC-3)を油圧出力
    状態にした後、前記他の係合要素(B-1)の油圧サーボ
    装置の油圧を制御するソレノイド(SLB-1)をオフ状態
    とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動変
    速機の制御装置。
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