JP2003301513A - 柱梁接合構造 - Google Patents
柱梁接合構造Info
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Abstract
たせると共に、接合部設計の容易化を図ったものであ
る。 【解決手段】 梁の端面に梁端部ユニットを溶接する。
この梁端部ユニットは、接合鋼棒が挿入される穴を有し
ている。また、梁が接合する部分の柱のフランジにも穴
を有している。この柱の穴と前記梁端部ユニットの穴と
を介して接合鋼棒を挿入して梁を柱と接合する。
Description
との接合構造に係るものである。
加わると、建造物の骨組に塑性変形をもたらし、使用に
耐えないほどの大きな変形を建造物に残す場合がある。
このために、塑性変形を防止するために、地震時の構造
物に発生する振動を減衰させる技術として、柱と梁で囲
まれる軸組内に座屈拘束ブレースを使用する方法がある
(特開平6−57820号公報)。
点鋼あるいは普通鋼を用いることで地震の振動エネルギ
ーを座屈拘束ブレースに集中させ、主要骨組の柱および
梁の塑性変形を防止している。この座屈拘束ブレースの
制振効果を得るには、該座屈拘束ブレースを建物の骨組
よりも先に降伏させなければならない。
合部は、溶接、ボルト等による剛接合となっていて、接
合部が大きな曲げモーメントを負担し、座屈拘束ブレー
スが吸収するエネルギーは少なく、充分に性能を発揮す
ることができなかった。この剛接合の欠点を防ぐため
に、特開2000−27294号公報が提案され、その
構成は、柱2と梁3とを接合して構築される主架構1の
要所に制振ダンパー4を組み込み、かつ剛接合の柱梁接
合よりも低剛性の半剛接合とするもので、該半剛接合は
接合プレート6とボルトにて構成している。
設計即ち要求され半剛性能を得るのに接合プレートの性
能、ボルトの性能等から個々に設計しなければならず、
煩雑な計算処理しなければならなかった。
て、剛性、半剛性域を持たせると共に、接合部設計の容
易化を図ることを目的とするものである。
め、この発明に係る柱梁接合は、梁の端面に梁端部ユニ
ットを溶接すると共に、前記梁端部ユニットを介在し接
合鋼棒を用いて柱と梁を接合したことにある(請求項
1)。したがって、接合鋼棒の長さ、断面積、本数を任
意に選択して剛性、半剛性の特性を得ることができ、し
かも長さ等のファクターを変更するのみで要求性能に合
致させることができ、設計を接合鋼棒の設計のみで満足
させることができる。
挿入される穴が形成されたことにあり(請求項2)、具
体的には、梁端部ユニットは、本体部分とその両端に溶
接のプレートを備え、前記プレートに穴が形成されたこ
とにある(請求項3)。したがって、梁端部ユニット
は、ブロック状であればよく、前記接合鋼棒が挿入され
る穴を有していることで良い。この梁端部ユニットは接
合鋼棒の長さの条件が変更される際には、該梁端部ユニ
ットの長さもそれに応じて変更されることは勿論であ
る。
角型鋼管の側面に前記接合鋼棒が挿入される穴が形成さ
れ(請求項4)、H型鋼では、その接合鋼棒は、前記両
端部ユニットの穴に挿入され、さらに柱の穴に挿入され
て柱と梁を接合し(請求項5)、フランジの反梁端部ユ
ニット側に補強プレートを配している(請求項6)。
対向する梁の端面に梁端部ユニットをそれぞれ溶接し、
その両梁をH型鋼のウェブの前後に配置し、前記両梁端
部ユニットを介在し接合鋼棒を用いて柱と両梁を接合し
たことにある(請求項7)。したがって、H型鋼の柱の
場合には、その柱を挟んで対向して設けられた梁同志を
接合鋼棒を共通化して接合することができ、接合作業の
短縮化が図れるものである。なお当然ながら、接合鋼棒
の長さ、断面積、本数を任意に選択して剛性、半剛性の
特性を得ることが出来ること勿論である。
前記接合鋼棒が挿入される穴が形成されたことにあり
(請求項8)、具体的には、本体部分とその両端に溶接
のプレートを備え、前記プレートに穴が形成されたこと
にある(請求項9)。したがって、梁端部ユニットは、
ブロック状であれば良く、前記接合鋼棒が挿入される穴
を有していれば良い。この梁端部ユニットは接合鋼棒の
長さの条件が変更される際には、該梁端部ユニットの長
さもそれに応じて変更されることは勿論である。
H型鋼のウェブに前記接合鋼棒が挿入される穴が形成さ
れ(請求項10)、該接合鋼棒は、前記一方の梁端部ユ
ニットの穴に挿入されると共に、前記柱の穴に挿入さ
れ、そして他方の梁端部ユニットの穴に挿入され、柱と
対向する梁同志を接合し(請求項11)、H型鋼のウェ
ブの前後に補強プレートを配している(請求項12)。
構造が示され、梁1としてH型鋼より成り、その端面に
梁端部ユニット2が溶接により溶着されている。この梁
端部ユニット2は、H型鋼より成る本体部分3と、その
両端に溶着されたプレート4,5を備えており、該プレ
ート4に下記する接合鋼棒16が挿入される穴6a,6
bおよび7a,7bが形成され、またプレート5にも接
合鋼棒16が挿入される穴8a,8b及び9a,9bが
形成されている。この梁端部ユニット2の長さは、下記
する接合鋼棒16の長さに比して決定される。
の横方向に補強プレート10及びこれと直角に交る補強
スチフナ11を有しているが、全体形状がブロック状で
あれば良い。
ランジ15に前記穴8a,8b及び9a,9bと対応す
る位置に穴13a,13b及び14a,14bを形成し
ている。この穴13a,13b及び14a,14bにも
下記する接合鋼棒16a,16b及び17a,17bが
挿入されている。なお、柱12のフランジ15の内側に
補強板20が、またフランジ間に補強スチフナ21が設
けられている。
bは、所望の軸断面積を有し、所定の長さlを持ち、両
端に螺子18a,18bが刻設され、該螺子18a,1
8bにナット19a,19bが螺合される。なお、接合
鋼棒16a,16b及び17a,17bは、一方にのみ
螺子が刻設されたワンサイドボルト、首下の長いボルト
等を採用することができることは勿論である。
梁1に溶接された後に、柱12の所定の位置に梁1を接
合鋼棒16a,16b,17a,17bを用いて接合す
る。即ち、接合鋼棒16a,16b及び17a,17b
を梁端部ユニット2の穴6a,6b及び7a,7bから
穴8a,8b及び9a,9bを通して、最後に柱12の
穴13a,13b及び14a,14bとに挿通し、両端
部に形成の螺子18a,18bにナット19a,19b
を螺合する。これにより柱12と梁とが結合されること
になる。
ーメントkNmと回転角radとの関係が示され、接合
鋼棒16a,16bの長さlが200mm、300m
m、400mm時の特性線図である。1次勾配時の最大
曲げモーメントは長さlにより変化させることができ
る。この1次勾配時は該接合鋼棒16a,16b及び1
7a,17bの初期導入軸力のため回転角を0とするこ
とができ、剛接合として扱うことができる。即ち、長さ
lが200mm、300mm、400mmごとに剛接合
域が異なり、長い方が剛接合域を拡大することができ
る。
を越えると、柱と梁端部ユニット接触部の一方に離間が
起こり、2次勾配域となり、やはり接合鋼棒の長さlに
よって変化率及び2次勾配時最大曲げモーメントを変化
させて、接合部の最大耐力を変化させることができる。
きくなく、かつピン接合のように剛性が0でないいわゆ
る半剛接合域となっている。なお、最大耐力点を越える
と、接合鋼棒は塑性変形域に至り、ピン接合として扱う
ことができる。
のみを変更させたものではあるが、それに加えて、軸断
面積の変更、本数を増減させることにより、更に特性に
変化を加えることができる。また、接合鋼棒の長さlを
変化させる際には、梁端部ユニットの長さも合わせて変
化させなければならないことは勿論である。
した例が示され、角型鋼管の場合には、側面に穴13
a,13b及び14a,14bが形成され、この穴を介
して接合鋼棒16a,16b及び17a,17bが挿入
されて接合される。この角型鋼管を用いても前記したH
型鋼と同様の作用効果が得られること勿論である。な
お、説明の重複をさけるために同一部品に同一の符号を
図面に付して説明を省略した。
用いているが、梁1の接合を対向する梁同志を前記例よ
り長い一本の接合鋼棒16a,16b及び17a,17
bを共用化して用いる例が示されている。この例によれ
ば、接合作業がかなり減少させることができる。しか
し、前記した例と同様に剛性域、半剛性域を適宜に得ら
れるものである。具体的には、柱12のウェブ20に穴
13a,13b及び14a,14bが形成されている点
のみが相違し、その他の梁1及び梁端部ユニット2は共
通となっている。
ニット2を溶接した一対の梁1,1を配置し、それから
長い接合鋼棒16a,16b及び17a,17bを一方
の梁端部ユニット2の穴に、そして前記ウェブ20の穴
13a,13b及び14a,14bに、それから他方の
梁端部ユニット2の穴に挿入し、両端の螺子18a,1
8bにナット19a,19bを螺合して前記両梁1,1
と柱12を接合している。なお、25はウェブ20を補
強するための補強プレートで必要により設けられてい
る。前記実施の形態と同じ部分は、説明の重複をさける
ために同一の符号を付して説明を省略した。
接合において、接合鋼棒の長さ等を任意に選択すること
で、剛性域、半剛性域を適宜得ることができ、要求性能
に容易に合致させることができる。
した上面図である。
に一つの接合鋼棒で接合した上面図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 梁の端面に梁端部ユニットを溶接すると
共に、 前記梁端部ユニットを介在し接合鋼棒を用いて柱と梁を
接合したことを特徴とする柱梁接合構造。 - 【請求項2】 梁端部ユニットは、前記接合鋼棒が挿入
される穴が形成されたことを特徴とする請求項1記載の
柱梁接合構造。 - 【請求項3】 梁端部ユニットは、本体部分とその両端
に溶接のプレートを備え、前記プレートに穴が形成され
たことを特徴とする請求項2記載の柱梁接合構造。 - 【請求項4】 柱にあって、前記接合鋼棒が挿入される
穴が形成されたことを特徴とする請求項1記載の柱梁接
合構造。 - 【請求項5】 接合鋼棒は、前記梁と並列に配され、前
記梁端部ユニットの穴に挿入されると共に、前記柱の穴
に挿入され、柱と梁を接合したことを特徴とする請求項
1,2,3又は4記載の柱梁接合構造。 - 【請求項6】 柱にあって、反梁端部ユニット側のフラ
ンジに補強プレートを配したことを特徴とする請求項1
又は4記載の柱梁接合構造。 - 【請求項7】 対向する梁の端面に梁端部ユニットをそ
れぞれ溶接し、その両梁をH型鋼のウェブの前後に配置
し、前記両梁端部ユニットを介在し接合鋼棒を用いて柱
と両梁を接合したことを特徴とする柱梁接合構造。 - 【請求項8】 梁端部ユニットは、前記接合鋼棒が挿入
される穴が形成されたことを特徴とする請求項7記載の
柱梁接合構造。 - 【請求項9】 梁端部ユニットは、本体部分とその両端
に溶接のプレートを備え、前記プレートに穴が形成され
たことを特徴とする請求項8記載の柱梁接合構造。 - 【請求項10】 柱にあって、H型鋼のウェブに前記接
合鋼棒が挿入される穴が形成されたことを特徴とする請
求項7記載の柱梁接合構造。 - 【請求項11】 接合鋼棒は、前記梁と並列に配され、
前記一方の梁端部ユニットの穴に挿入されると共に前記
柱の穴に挿入され、そして他方の梁端部ユニットの穴に
挿入され、柱と梁を接合したことを特徴とする請求項
7,8,9又は10記載の柱梁接合構造。 - 【請求項12】 柱にあって、そのウェブの前後に補強
プレートを配したことを特徴とする請求項7又は10記
載の柱梁接合構造。
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