JP2003301340A - 糸繋ぎ糸および糸繋ぎ方法 - Google Patents

糸繋ぎ糸および糸繋ぎ方法

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JP2003301340A
JP2003301340A JP2002105042A JP2002105042A JP2003301340A JP 2003301340 A JP2003301340 A JP 2003301340A JP 2002105042 A JP2002105042 A JP 2002105042A JP 2002105042 A JP2002105042 A JP 2002105042A JP 2003301340 A JP2003301340 A JP 2003301340A
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yarn
divided
entangled
fiber
thread
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JP2002105042A
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English (en)
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Joji Iizuka
丈二 飯塚
Koushi Miyashita
公仕 宮下
Yoshiaki Nakane
芳昭 中根
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Toray Industries Inc
Toyo Tire Cord Co Ltd
Original Assignee
Toray Industries Inc
Toyo Tire Cord Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】限られた径を有するダイス工程等を次工程に持
つ製造ラインにおいて、糸繋ぎされている下撚単糸を使
用した2子撚りもしくは3子撚りのコードを、前記工程
内で糸切れ等を起こさずに円滑に通過せしめることが可
能な糸繋ぎ糸および糸繋ぎ方法を提供する。 【解決手段】糸繋ぎ部において、糸繋ぎしたい繊維糸束
の端部同士双方について、夫々一旦複数部分に分割さ
れ、該分割した数に等しい数の分割部分同士が交絡され
て糸繋ぎされていることを特徴とする糸繋ぎ糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維糸同士が糸繋ぎ
された糸および糸繋ぎ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維糸束の糸繋ぎ方法には手結びで行う
「機結び」が一般的に採用されているが、機械を使用し
た「機械結び」としては、繋ぎたい繊維同士を二重に重
ね、その部分に高圧エアーを吹きかけて繊維束同士を交
絡させて糸結びする方法、さらには繋ぎたい繊維束同士
を二重に重ね、熱融合や接着剤で糸結びする方法等があ
るが、このような方法で糸結びした場合、何れも繋いだ
部分の繊維束が二重になるため本来の繊維の太さより大
きくなる欠点を有していた。また、糸繋ぎした糸を使用
し、2子撚りもしくは3子撚りの等のコードにした場合
でも下撚単糸中の糸繋ぎ部のコードゲージは糸繋ぎして
いないコードのコードゲージと比べ格段の太さになる。
かかる方法で結ばれた2子撚りもしくは3子撚り等のコ
ードを、指定された径に設定されたダイス工程を通過さ
せようとすると、その繋ぎ部分がダイスに引っ掛りコー
ドの配列に乱れを来し、製品不良率が高くなったり、最
悪のケースではコード切れの発生で作業効率が大幅に低
下する等の欠陥を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、限ら
れた径を有するダイス工程等を次工程に持つ製造ライン
において、糸繋ぎされている下撚単糸を使用した2子撚
りもしくは3子撚りのコードを、前記工程内で糸切れ等
を起こさずに円滑に通過せしめることが可能な、糸繋ぎ
糸および糸繋ぎ方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述課題を解決するた
め、本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、 (1)糸繋ぎ部において、糸繋ぎしたい繊維糸束の端部
同士双方について、夫々一旦複数部分に分割され、該分
割した数に等しい数の分割部分同士が交絡されて糸繋ぎ
されていることを特徴とする糸繋ぎ糸。
【0005】(2)前記(1)に記載の糸繋ぎ糸の下撚
単糸と、該下撚単糸とは別の結び目なしで作製した1乃
至2本の下撚単糸とで形成された2子撚りまたは3子撚
り糸からなることを特徴とする糸繋ぎ糸。
【0006】(3)前記複数部分に分割された夫々の糸
の交絡が、当該繊維糸束の長手方向において夫々異なる
位置で構成されていることを特徴とする前記(1)また
は(2)に記載の糸繋ぎ糸。
【0007】(4)糸繋ぎしたい繊維糸束の端部同士双
方について、夫々一旦複数部分に分割し、該分割した数
に等しい数の分割部分同士を交絡させることを特徴とす
る糸繋ぎ方法。
【0008】(5)請求項4に記載の糸繋ぎ方法によっ
て得られる交絡糸を用いて下撚単糸となし、該交絡させ
た糸とは別の結び目なしで作製した1乃至2本の下撚単
糸とを用いて2子撚りまたは3子撚り糸とすることを特
徴とする糸繋ぎ方法。
【0009】(6)前記複数部分に分割された夫々の糸
の交絡が、当該繊維糸束の長手方向において夫々異なる
位置で構成させることを特徴とする前記(4)または
(5)に記載の糸繋ぎ方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は高圧エアー交絡器などを
利用した繊維糸束同士の交絡による糸繋ぎを採用する
が、単にベース繊維を一括してエアー交絡するのではな
く、繋ぎたい繊維糸束双方について、夫々一旦2乃至3
等の複数部分に分割し、その分割した数に等しい数のエ
アー交絡をさせるることを特徴とするものである。また
好ましくは、上記エアー交絡を行った後、該交絡糸を用
いて下撚単糸となし、この交絡させた糸とは別の結び目
なしで作製した1乃至2本の下撚単糸を使って2子撚り
または3子撚りからなる合撚糸コードとするものであ
る。また、さらに好ましくは、繋ぎ合わせようとする繊
維糸束双方を夫々2乃至3等の複数部分に分割し、該繊
維糸束の長手方向の異なる位置でそれぞれエアー交絡さ
せるものである。このようにすることにより、糸繋ぎ部
分の極小化と相俟って均質な糸繋ぎが簡易い得られる。
本発明においては、天然繊維、化学繊維、半合成繊維、
あるいは合成繊維などの複数本のフィラメントからなる
マルチフィラメント糸束、あるいはコードなどの繊維糸
束同士を糸繋ぎする時に好ましく採用できる。以下、実
施例に基づき、本発明をさらに具体的に説明する。
【0011】
【実施例】実施例1 1670dtex−360フィラメント数のポリエステ
ル繊維糸束同士を繋ぎ合わすべく 図1に示すように、
前記繊維糸束A1およびA2相互を重ね合わせるように
して引き揃えた後、A1を略半割にした糸B1’とB
1、およひ゛A2を略半割にした糸 B2とB2’の中
から B1’とB2およびB1とB2’について、この
A1とA2の繊維糸束の長手方向の位相する位置でそれ
ぞれエアー交絡を施し、交絡部C1、C2を形成させた
ものである。 前記2ヶ所に用いるエアー交絡は、繊維
糸束A1とA2と並行する位置に一定の距離を保たせて
固定し、同時期にエアー交絡を完結させたが、それらを
1つづつ交絡させても良い。また、交絡させる際、いず
れか一方の交絡部分の糸が弛むことのないように(他方
が緊張しないように)しながら交絡を完結させるのが肝
要である。次に、前記の糸繋ぎをした糸と糸繋ぎしてい
ない正常の糸を用いて、それぞれに下撚数38t/10
cmを施し、下撚糸を完成させる。
【0012】このようにして作製した下撚単糸2本を引
き揃えて、その下撚糸とは逆方向に上撚数38t/10
cmを施し、2子撚のコード(1670dtex/2,
38×38t/10cm)を完成させた。得られたコー
ドは、表1に示すとおりであり、交絡部分の外観は何等
の欠陥がないものであり、熱処理工程およびダイス工程
での引っ掛かりがない工程通過性の良い糸条であった。
【0013】
【表1】
【0014】実施例2 1670dtex−360フィラメント数のポリエステ
ル繊維糸束同士を繋ぎ合わすべく前記繊維糸束A1およ
びA2を引き揃えるようにして配列したら、先ずA1に
ついて略3分割し、B1”、B1 ’、B1と成し、今
一方のA2の繊維糸束についても同様方法で略3分割
し、B2、B2’、B2”にする。このようにして準備
したそれぞれの分割糸の中から、B1”とB2、B1’
とB2’、B1とB2”についてこのA1およびA2の
繊維糸束の長手方向の位相する位置でそれぞれエアー交
絡を施し、交絡部C1、C2、C3を形成させたもので
ある。
【0015】前記3ヶ所で使用するエアー交絡器は、繊
維糸束A1とA2と並行する位置に一定の距離を保たせ
て用意し、同時期にエアー交絡を完結させたが、この3
ヶ所の交絡を1つづつ順次交絡させても良い。しかしな
がら、交絡させる際いずれか一方の交絡部分の糸が弛む
ことのないようにして(他方が緊張しないようにして)
交絡を完結させることが肝要である。
【0016】次に、前記の糸繋ぎをした糸と糸繋ぎして
いない正常の糸を用いて、それぞれに下撚数 32t/
10cmを施し、下撚糸を完成させる。このようにして
作製した下撚単糸3本を引き揃えて、その下撚糸とは逆
方向に上撚数32t/10cmを施し、3子撚のコード
(1670dtex/3,32×32t/10cm)を
完成させた。得られたコードは、表2に示すとおりであ
り、交絡部分の外観は何等の欠陥がないものであり、熱
処理工程およびダイス工程での引っ掛かりがない工程通
過性の良い糸条であった。
【0017】
【表2】
【0018】比較例1 1670dtex−360フィラメント数のポリエステ
ル繊維糸束同士を繋ぎ合わすべく、前記繊維糸束A1お
よびA2相互を重ね合わせるようにして引き揃えた後、
A1を略半割にした糸B1とB1’、およひ゛A2を略
半割にした糸B2とB2’の中からこのA1およびA2
の分割糸を代表するB1とB2を対角上から選定するよ
うにして、エアー交絡を施した。 エアー交絡を施さな
かった糸B1’とB2’は、前記交絡端の近傍で切除し
た後、その切断端を既存の接着剤を用い、切断端が開繊
しないよう接着固定した。
【0019】次いで、前記の糸繋ぎをした糸と糸繋ぎを
していない正常の糸について、それぞれ下撚数38 t
/10cmを施し、下撚単糸となした後、この2本の下
撚単糸を引き揃えて、下撚単糸とは逆方向に上撚数38
t/10cmを施し、2子撚のコード(1670dte
x/2,38X38 t/10cm)を完成させた。得ら
れたコードは、表3に示すとおりであり、交絡部分の外
観はまずまずの性状を示し、略問題点のないものであっ
たが、エアー交絡を施されていない部分B1’およびB
2’の繊維糸束が熱処理加工時での延伸、およびダイス
工程時での緊張や擦過で接着固定部分が開繊し易く、コ
ード切れを起こす場合があった。
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】本発明の繊維糸繋ぎ方法を採用すること
で、ダイスなどで規定された径を有する工程でも糸結び
したコードの使用が可能となるばかりでなく、簡単に糸
結びが実施でき、かつ安定した繊維の太さのコードを次
工程へ供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1にかかる糸繋ぎの一例を示す
模式図である。
【図2】本発明の実施例2にかかる糸繋ぎの一例を示す
模式図である。
【図3】比較例にかかる糸繋ぎ部を示す模式図である。
【符号の説明】
A1、A2:繊維糸束 B1、B2、B1’、B2’、B1”、B2”:ベース
糸 C1、C2、C3:交絡部
フロントページの続き (72)発明者 宮下 公仕 愛知県西尾市上矢田町神明寺3番地 東洋 タイヤコード株式会社内 (72)発明者 中根 芳昭 愛知県西尾市上矢田町神明寺3番地 東洋 タイヤコード株式会社内 Fターム(参考) 4L036 MA33 PA21 PA49 UA21 4L056 CA06 CB05 CB07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸繋ぎ部において、糸繋ぎしたい繊維糸束
    の端部同士双方について、夫々一旦複数部分に分割さ
    れ、該分割した数に等しい数の分割部分同士が交絡され
    て糸繋ぎされていることを特徴とする糸繋ぎ糸。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の糸繋ぎ糸の下撚単糸と、
    該下撚単糸とは別の結び目なしで作製した1乃至2本の
    下撚単糸とで形成された2子撚りまたは3子撚りからな
    ることを特徴とする糸繋ぎ糸。
  3. 【請求項3】前記複数部分に分割された夫々の糸の交絡
    が、当該繊維糸と糸束の長手方向において夫々異なる位
    置で構成されていることを特徴とする請求項1または2
    に記載の糸繋ぎ糸。
  4. 【請求項4】糸繋ぎしたい繊維糸束の端部同士双方につ
    いて、夫々一旦複数部分に分割し、該分割した数に等し
    い数の分割部分同士を交絡させることを特徴とする糸繋
    ぎ方法。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の糸繋ぎ方法によって得ら
    れる交絡糸を用いて下撚単糸となし、該交絡させた糸と
    は別の結び目なしで作製した1乃至2本の下撚単糸とを
    用いて2子撚りまたは3子撚り糸とすることを特徴とす
    る糸繋ぎ方法。
  6. 【請求項6】前記複数部分に分割された夫々の糸の交絡
    が、当該繊維糸束の長手方向において夫々異なる位置で
    構成させることを特徴とする請求項4または5に記載の
    糸繋ぎ方法。
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