JP2003301294A - カップ式めっき装置 - Google Patents

カップ式めっき装置

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JP2003301294A
JP2003301294A JP2002111191A JP2002111191A JP2003301294A JP 2003301294 A JP2003301294 A JP 2003301294A JP 2002111191 A JP2002111191 A JP 2002111191A JP 2002111191 A JP2002111191 A JP 2002111191A JP 2003301294 A JP2003301294 A JP 2003301294A
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Japan
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wafer
groove
plating
cathode electrode
seal packing
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JP2002111191A
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Yasuhiko Sakaki
泰彦 榊
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EEJA Ltd
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Electroplating Engineers of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カップ式めっき装置において、カソード電極
へのめっき液の付着を防止すること、あるいは付着した
めっき液を除去すること。 【解決手段】 めっき槽のウェハ載置部20上のシール
パッキン30に、当該シールパッキン30のシール面S
に開口する溝34を設けて当該溝34にコイルばね状の
カソード電極40を設置し、溝34に連通する洗浄液用
の給排水路32bをシールパッキン30内に設ける。こ
のような構造にすると、ウェハWをシール面S上に載置
して溝34の開口を塞いだ状態でも、溝34内のカソー
ド電極40の周囲に空間が確保される。したがって、こ
の状態で給排水路32bを用いて溝34内に洗浄液を供
給することで溝34内のカソード電極40を洗浄でき
る。例えばめっき処理中にカソード電極40の洗浄が可
能である。この場合、ウェハ交換時のクリーニングが不
要になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体用のウェハ
のめっき装置に関し、特にカップ式めっき装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】カップ式めっき装置は、概略的には、め
っき液が収容されるめっき槽を備えており、このめっき
槽の開口部に、めっき対象のウェハを載置できるように
なっている。そして、このウェハ載置部には、カソード
電極が組み込まれたシールパッキンが装着されている。
また、めっき槽内には対極であるアノード電極が設置さ
れている。
【0003】このようなカップ式めっき装置でめっき処
理を行う場合は、まず、ウェハ載置部のウェハを載置
し、ウェハの上からシール用のトップリングを取り付け
て、ウェハをウェハ載置部に固定する。すると、ウェハ
のめっき対象面の周辺がシールパッキンに密着する状態
になる。また、ウェハの周辺に設けられている通電部が
カソード電極に接触する。この状態で、めっき槽内にめ
っき液を供給して、めっき液をウェハのめっき対象面に
接触させ、両電極間にめっき電流を流すと、めっき処理
が行われる。めっき処理が終了すると、めっき処理済の
ウェハを取り外し、その後、新たなウェハを同様の手順
でウェハ載置部に載置し、連続してめっき処理を行う。
【0004】ところで、このようなカップ式めっき装置
では、ウェハ載置部のカソード電極にめっき液が付着し
やすい。例えば、めっき処理済のウェハを取り外すとき
に、そのウェハに付着しているめっき液がカソード電極
に付着するようなことがある。このようにしてカソード
電極にめっき液が付着した状態で、新たなウェハを載置
すると、新たなウェハの周辺にめっき液が付着する。ウ
ェハの周辺に形成されている通電部は、カソード電極か
らのめっき電流を効率良く通電させるシード(例えばC
uの薄膜)を有する部分であるが、めっき液が付着した
状態を放置すると、めっき液によってシードが溶解され
てしまう。シードが溶解されると、カソード電極とウェ
ハの通電部との間の通電が不均一になり、ウェハのめっ
き対象面全体を均一にめっき処理することが難しくな
る。
【0005】そこで、従来にあっては、めっき処理済の
ウェハ取外後、新たなウェハ載置前に、ウェハ載置部、
特にカソード電極をクリーニングしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、めっき槽の
開口部周辺には種々の部材があるため、ウェハ交換時に
迅速にクリーニングを行うことは難しいという問題があ
る。また、ウェハ交換時にクリーニング工程を含む場
合、ウェハ交換作業の自動化が難しい。
【0007】本発明は、以上のような背景の下になされ
たものであり、ウェハ交換時にウェハ載置部をクリーニ
ングする必要がなく、しかもウェハ載置部、特にカソー
ド電極へのめっき液の付着が防止されているカップ式め
っき装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、本発明は、めっき液が収容されるめっき槽を有
し、めっき槽の端部に、めっき対象であるウェハが載置
されるウェハ載置部が形成されており、当該ウェハ載置
部に、ウェハの周辺に密着するシール面を備えるシール
パッキンと、ウェハのめっき対象面に接触してめっき電
流を供給するカソード電極とが設けられているカップ式
めっき装置において、シールパッキンに、シール面に開
口する溝が設けられていると共に、当該溝にカソード電
極が設置されており、カソード電極は、溝の開口をシー
ルパッキンに密着するウェハによって塞いだ状態で、溝
内の当該カソード電極の周囲に空間が形成されるような
形状であり、シールパッキンの内部に、溝に連通する洗
浄液用の給排水路が設けられていることを特徴とする。
【0009】このカップ式めっき装置では、ウェハ載置
部にウェハを載置すると、ウェハとシールパッキンのシ
ール面とが密着し、シール面に開口する溝の当該開口が
塞がれる。開口を塞がれた溝内にはカソード電極が配置
されており、また溝内に収容されているカソード電極の
周囲には、洗浄液を流通させることができる空間が確保
されている。したがって、この状態の溝内に、給排水路
を利用して洗浄液を供給すると、洗浄液がカソード電極
の周囲の空間を流通し、溝内のカソード電極が洗浄され
る。また、同時に、溝内に面するウェハ表面、例えばカ
ソード電極に接する通電部(シード)が洗浄される。そ
して、洗浄液は溝内を流通した後、給排水路からシール
パッキンの外に排出される。なお、ウェハとシール面は
密着しているので、流通中の洗浄液が空間の外に漏れる
ことはない。
【0010】このように、本発明に係るカップ式めっき
装置では、仮にカソード電極にめっき液が付着してお
り、ウェハを載置した際、ウェハ表面の、カソード電極
と接触する部分にめっき液が付着したとしても、その
後、溝内に洗浄液を流通させると、カソード電極やウェ
ハ表面を洗浄することができる。したがって、めっき処
理の間、通電部にめっき液が付着した状態が放置される
ことはない。その結果、ウェハの周辺に設けられている
通電部のシードがめっき液によって溶解されるといった
ことが防止され、不均一な通電状態になることが防止さ
れる。
【0011】また、めっき処理中にカソード電極や通電
部を洗浄することができるので、ウェハ交換時にクリー
ニングを行う必要がない。クリーニング工程が必要なけ
れば、その分、めっき処理効率が向上する。また、クリ
ーニング中は、通常、めっき槽は開放された状態である
が、クリーニングする必要がないので、開放時間を最小
限にすることができ、めっき液の変質が最小限に抑制さ
れる。洗浄液としては、例えば純水等の水や、高級アル
コール、有機高分子化合物水溶液、酸化防止剤等の導電
性を有する溶液を挙げることができる。これらのような
導電性を有する溶液を用いれば、カソード電極と通電部
との接触部における通電だけでなく、洗浄液を介して通
電部の全面により均等にめっき電流を通電させることが
でき、めっき対象面全体をより均一にめっき処理でき
る。
【0012】ところで、カソード電極の形態(形状)
は、上記空間が確保されるものであれば特に限定される
ものではないが、検討の結果、円筒形のコイルばねが好
ましいことが解った。このコイルばねは中空形状である
ので、溝内に収容される状態で、洗浄液を流通させるた
めの空間が確実に確保され、効率の良く洗浄液を循環さ
せることができるからである。
【0013】また、円筒形のコイルばねからなるカソー
ド電極は、次の点でも好ましい。従来のカップ式めっき
装置では、板状金属からなるカソード電極が用いられて
いる。このカソード電極は、ウェハの外周部に全周に亘
って形成される通電部に接触できるように、環状に形成
されているが、実際には通電部全体に対して均一に通電
することは難しい。板状金属からなるカソード電極とウ
ェハとの間で、いわゆる片当たりが生じるからであると
考えられる。この点、円筒形のコイルばねからなるカソ
ード電極は、柔軟に変形するものであるので、ウェハの
通電部の全周に確実に接触する。これにより、ウェハへ
の均一な通電が確保される。また、良好な接触状態を確
保して均一な通電を確保するという点では、コイル構造
上、コイルばねの中でも、例えばアキシアルコイルなど
の斜め巻きコイルばねが特に好ましい。
【0014】そして、シールパッキンの溝の形状や、コ
イルばねの形状は、特に限定されるものではないが、環
状であるのが好ましい。ウェハのめっき対象面全体を均
一にめっき処理するには、ウェハの通電部は、ウェハの
外周部全周に形成される環形状であるのが好ましく、こ
れに対応するには、溝形状やコイルばねの形状が好まし
いからである。
【0015】なお、洗浄液を流通させる部分の構造につ
いて検討した。その結果、シールパッキンに形成される
給排水路は、別個に形成される給水路と排水路とからな
るものであるのが好ましいことが解った。給水路と排水
路とが別個であれば、給水しながら排水でき、より高い
洗浄効率を容易に確保できるからである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るカップ式めっ
き装置の好適な実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0017】図1に示されるように、カップ式めっき装
置1は、めっき液を収容するめっき槽10を備えてお
り、めっき槽10の環状の開口端には、めっき対象物で
あるウェハWが載置されるウェハ載置部20が設けられ
ている。また、ウェハ載置部20の上には環状のシール
パッキン30が設置されている。そして、シールパッキ
ン30は、環状の保持具21によって外周部を覆われる
状態でウェハ載置部20上に固定されている。なお、図
2に示されるように、保持具21は、留め具21aによ
ってウェハ載置部20に固定されるものである。一方、
保持具21の内周側に位置するシールパッキン30の内
周部30a(図3(b)参照)は、その上部が外界に露
出されており、載置されたウェハWに密着するようにな
っている。なお、符号「22」は、ウェハ載置部20に
載置されたウェハWの上に装着されるトップリングであ
る。
【0018】ところで、図3に示されるように、シール
パッキン30は、3層構造であり、上層のシール材3
1、中層の導電材32および下層のシール材33を重ね
合わせることによって構成されている。そして、各層
は、それらの内周部として、上方に折れ曲がった屈曲部
31a,32a,33aを備えている。これらの屈曲部
31a,32a,33aのうち、上層および下層である
シール材31,33の屈曲部31a,33aは、その上
端面(シール面)Sにおいて、載置されたウェハWに密
着状態で接触する。これらとは異なり、中層である白金
(Pt)製の導電材32の屈曲部32aの上端は、3層
を重ね合わせた状態で、シール材31,33の屈曲部3
1a,33aの上端より低く位置するようになってい
る。つまり、3層を重ね合わせてなるシールパッキン3
0は、その内周部30aの上端部に、めっき槽10の開
口縁と同心円状に配置される二重で環状のシール面Sを
有している。そして、このシール面Sには環状の溝34
が形成されている。
【0019】また、図2および図3に示されるように、
シールパッキン30の中層である導電材32には、洗浄
液の供給に用いられる給水路32bおよび排水路32c
が形成されている。そして、給水路32bおよび排水路
32cは、めっき槽の径方向に延びるように形成されて
いる。このうち、給水路32bは、図3に示されるよう
に、導電材32の上面に形成される溝形状のものであ
り、その一端は屈曲部32aの上端面まで達し、溝34
内に連通している。また、給水路32bの他端は、上層
のシール材31の外周部に形成されている貫通孔31b
に連通している。貫通孔31bは、保持具21に形成さ
れた排水口21bおよび通水路21cに連通しており、
この通水路21cの他端には、洗浄液を供給に用いられ
る給水ホースHinが接続されている。
【0020】他方、排水路32cであるが、この形状お
よび構造は給水路32bの形状および構造と同じである
ので、その詳細な説明は省略する。つまり、図3に示さ
れる給水路32bを参照すると解るように、排水路32
cの一端も溝34内に連通しており、他端は、給水路3
2bが練通しているものとは別の貫通孔31bに連通し
ている。ただし、貫通孔31bや排水口21bを介して
排水路32cに連通する通水路21cには、図2に示さ
れるように、吸引ホースHoutが接続される。この吸引
ホースHoutは、シールパッキン30の排水路32c内
および溝34内の洗浄液を吸引によって排出する手段で
あるアスピレータ(不図示)のものである。したがっ
て、このアスピレータを作動させると、シールパッキン
30の排水路32c内および溝34内の洗浄液が、吸引
によってシールパッキン30の外に排出される。
【0021】また、図3に示されるように、シールパッ
キン30の溝34内にはカソード電極として用いられる
円筒形の斜め巻きのコイルばね40が設置されている。
このコイルばね40は、その伸縮方向がめっき槽10の
開口縁に沿って延在する環状の溝34の延びる方向に沿
った状態で設置されており、溝34のほぼ全周に亘って
配置されている。そして、コイルばね40は、その上端
が屈曲部31a,33aの上面より少し高くなる状態で
溝34内に設置されている(図4(a),(c)参
照)。本実施形態では、溝34の深さ寸法よりもコイル
ばね40の直径寸法を長くすることで対応した。また、
このコイルばね40には、シールパッキン30の中層の
導電材32を介してめっき処理に用いられる電流が供給
される。
【0022】そして、図1に示されるように、めっき槽
10の底部には、めっき液供給管11が接続されてお
り、めっき液供給管11を取り巻く位置にアノード電極
12が設置されている。また、めっき槽10内の開口端
寄りの位置には、めっき液排出口13が形成されてい
る。
【0023】なお、本実施形態では、給水路32bおよ
び排水路32cは、それぞれ1つずつであるが、複数設
けてもよい。また、給水路や排水路を導電材32の下側
に設けると共に実施形態では保持具に設けられている排
水口や通水路をウェハ載置部20に設け、めっき槽10
に各ホースを接続する構造にしてもよい。さらに、シー
ル材31,33の導電材32との接触面に溝形状の給水
路や排水路を形成してもよい。そして、導電材32とし
ては、白金のほかにも例えばチタン(Ti)などの金属
を用いてもよい。また、本実施形態では、シールパッキ
ン30は3層構造であり、シール材は上層および下層に
分離した構成になっているが、溝34や給排水路32
b,32c等と同様の構造を備えているものであれば一
体形成されているものでもよい。この場合、コイルばね
40に通電する導電体の配置が問題になるが、例えば、
コイルばね40に接続された導電線を、まず溝34から
給水路32b内に挿通させ、その後、保持具21とシー
ルパッキン30との間を通してウェハ載置部20の外側
に引き出すようにすればよい。なお、本実施形態では、
洗浄液として純水を用いた。
【0024】このようなめっき槽を備えるカップ式めっ
き装置を用いてめっき処理を行う手順を説明する。
【0025】めっき処理を行う場合は、まず、めっき対
象のウェハWを、ウェハ載置部20のシールパッキン3
0の上に載置する。すると、図4(a)に示されるよう
に、載置されたウェハWは、その外周部に備わる通電部
Waがカソード電極であるコイルばね40に接触する状
態になる。この後、ウェハWの上にトップリング22を
押し付けて、ウェハWをウェハ載置部20に固定する。
【0026】トップリング22でウェハWを押し付ける
と、弾性変形可能なコイルばね40がウェハWによって
押えつけられて、図4(b)に示されるように弾性変形
する。具体的には、コイルばね40は、図4(c)に示
される状態から図4(d)に示される状態へと弾性変形
する。弾性変形したコイルばね40には反発力が蓄積さ
れており、この反発力によってウェハWの通電部Waと
カソード電極であるコイルばね40との接触状態、およ
び導電材32とコイルばね40との接触状態が確実に維
持される。また、コイルばね40は、巻き線の一巻きご
とに弾性変形できるという性質を有するので、一巻きご
とにウェハWの通電部Waの表面形状等に対応して弾性
変形する。したがって、ウェハWを固定すると、コイル
ばね(カソード電極)40の全体が、接触不良を生ずる
ことなく、ウェハWの通電部Waに確実に接触する。
【0027】また、トップリング20でウェハWを押さ
え付けた状態では、図4(b)に示されるように、シー
ルパッキン30のシール面SにウェハWの外周部が密着
する。前述のように、コイルばね40は押しつけられる
ことで弾性変形するので、コイルばね40が存在するこ
とでウェハWとシールパッキン30との密着が妨げられ
ることはなく、両者は確実に密着される。
【0028】このようにしてウェハWをウェハ載置部2
0の上に固定した後、めっき液供給管11からめっき槽
10内にめっき液(図1中の矢印A参照)を供給し、シ
ールパッキン30の導電材32とアノード電極12との
間にめっき電流を通電させる。導電材32とコイルばね
40とは導電可能に接触しているので、コイルばね(カ
ソード電極)40とアノード電極12との間で通電され
て、めっき処理が行われる。なお、めっき槽10内に供
給されためっき液は、まず、ウェハWのめっき対象面に
向かって流れ、その後、めっき槽10の外周側に流れて
排出口13からめっき槽外に排出される。
【0029】また、本実施形態のカップ式めっき装置1
では、めっき処理中に、必要に応じてウェハ載置部2
0、特にコイルばね40およびウェハの通電部Waの洗
浄を行う。
【0030】洗浄する場合は、アスピレータ(不図示)
を作動させる。すると、吸引作用によってシールパッキ
ン30の排水路32c(図2参照)内に負圧が生ずる。
前述したように、載置されたウェハWはシール部31
a,33aに密着しているので、アスピレータを作動さ
せると、溝34内および給水路内33bも負圧になる。
この負圧の作用によって、給水ホースHinからの洗浄液
が給水路32bを経て溝34内に供給される(図2およ
び図3参照)。
【0031】溝34内には、コイルばね40の周囲に隙
間が確保されており、供給された洗浄液は、溝34内を
流通して、コイルばね40およびウェハWの通電部Wa
を洗浄する。したがって、仮にコイルばね40やウェハ
Wの通電部Waにめっき液が付着していたとしても、こ
のめっき液は洗浄液によって洗い流される。この結果、
めっき液による通電部Waのシードの溶解が防止され
る。先に説明した通り、本実施形態では、カソード電極
として弾性変形可能なコイルばね40が用いられてお
り、カソード電極全体が通電部Waに接触している。し
たがって、シードの溶解が防止されれば、相互に接触す
るコイルばね40と通電部Waとの間の通電が確実に確
保される。
【0032】洗浄に用いられた洗浄液は、排水路32c
に吸引された後、シールパッキン30の外へと排出され
る。なお、シールパッキン30のシール面SとウェハW
の外周部とは密着しているので、溝34内からめっき槽
10内などに洗浄液が漏れ出すことはない。
【0033】めっき処理が終了すると、トップリング2
2を取り外して、めっき処理済のウェハWをウェハ載置
部20から取り外す。その後、新たなウェハWをウェハ
載置部20に載置し、再びトップリング22を取り付け
て、新たなウェハWをめっき槽10に固定する。新たな
ウェハWを固定し終えると、上述の手順と同じ手順で新
たなウェハWに対してめっき処理を行う。
【0034】従来にあっては、めっき処理済のウェハ取
外した後、新たなウェハ載置前に、シールパッキンやカ
ソード電極をクリーニングする必要があったが、本実施
形態のカップ式めっき装置1では、クリーニングが不要
である。したがって、ウェハW取外し後、直ぐに新たな
ウェハを載置でき、作業性、めっき処理効率が極めてよ
い。
【0035】なお、洗浄液を供給するために、ポンプを
用いて供給口20aに連通する通水路20bに洗浄液を
供給してもよい。ただし、この場合は、めっき処理済の
ウェハを取り外したときに洗浄液が溝34から溢れない
ようにするには、ウェハを取り外す度ごとにポンプを停
止させておく必要がある。この点、本実施形態のように
アスピレータ等を用いて吸引することにより洗浄液を流
通させるようにすれば、アスピレータを停止させなくて
も、ウェハを取り外すと、これと同時に、洗浄液の供給
が停止することとなる。その一方で溝内の洗浄液は吸引
され続ける。したがって、溝から洗浄液が溢れることが
確実に防止される。このように、めっき液を溢れさせな
い制御を簡単に行うことができるという点では、本実施
形態のように、アスピレータのような吸引手段を排出路
32c側に接続し、この吸引手段の負圧を利用して洗浄
液を給水路32b側から吸引して溝34内に供給する方
が好ましい。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明のカップ式めっき
装置によれば、ウェハ交換時、ウェハ載置部のクリーニ
ングが不要であるので、効率良くめっき処理を行うこと
ができる。しかも、めっき処理時等における洗浄によっ
て、ウェハ載置部へのめっき液の付着が防止されるの
で、めっき液による通電部のシードの溶解が防止され、
均一な通電が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カップ式めっき装置のめっき槽を示す断面
図。
【図2】 図1に示されるめっき槽を示す平面図。
【図3】 図1のA−A面における、シールパッキンの
給水構造を示す拡大断面図。
【図4】 ウェハとシールパッキンとの接触状態を示す
拡大断面図。
【符号の説明】
1 カップ式めっき装置 10 めっき槽 11 めっき液供給管 12 アノード電極 13 めっき液排出口 20 ウェハ載置部 21 保持具 22 トップリング 30 シールパッキン 30a 内周部 32b 給水路 32c 排水路 34 溝 40 コイルばね(カソード電極) S シール面 W ウェハ Wa 通電部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき液が収容されるめっき槽を有し、
    めっき槽の端部に、めっき対象であるウェハが載置され
    るウェハ載置部が形成されており、当該ウェハ載置部
    に、ウェハの周辺に密着するシール面を備えるシールパ
    ッキンと、ウェハのめっき対象面に接触してめっき電流
    を供給するカソード電極とが設けられているカップ式め
    っき装置において、 シールパッキンに、シール面に開口する溝が設けられて
    いると共に、当該溝にカソード電極が設置されており、 カソード電極は、溝の開口をシールパッキンに密着する
    ウェハによって塞いだ状態で、溝内の当該カソード電極
    の周囲に空間が形成されるような形状であり、 シールパッキンの内部に、溝に連通する洗浄液用の給排
    水路が設けられていることを特徴とするカップ式めっき
    装置。
  2. 【請求項2】 カソード電極はコイルばねである請求項
    1に記載のカップ式めっき装置。
  3. 【請求項3】 シールパッキンの溝およびコイルばねの
    形状は環状である請求項1または請求項2に記載のカッ
    プ式めっき装置。
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