JP2003300907A - 抗真菌製剤、及びその製造方法ならびに使用 - Google Patents

抗真菌製剤、及びその製造方法ならびに使用

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JP2003300907A JP2003088343A JP2003088343A JP2003300907A JP 2003300907 A JP2003300907 A JP 2003300907A JP 2003088343 A JP2003088343 A JP 2003088343A JP 2003088343 A JP2003088343 A JP 2003088343A JP 2003300907 A JP2003300907 A JP 2003300907A
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core
polyethylene glycol
itraconazole
ethanol
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Fan-Yu Lee
ファン・ユー,リー
Shan-Chiung Chen
シャン・チウン,チェン
Ping-Kuen Chen
ピン・キュン,チェン
Han-Chiang Kuo
ハン・チャン,クー
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Yung Shin Pharm Industries Co Ltd
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    • A61K9/5078Microcapsules having a gas, liquid or semi-solid filling; Solid microparticles or pellets surrounded by a distinct coating layer, e.g. coated microspheres, coated drug crystals having two or more different coatings optionally including drug-containing subcoatings with drug-free core
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    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/10Antimycotics

Abstract

(57)【要約】 【課題】 イトラコナゾール、サパーコナゾール、ケト
コナゾール、フルコナゾールのようなアゾール系抗微生
物薬の溶解率及びバイオアベラビリティが良好な新規医
薬組成物を提供する。 【解決手段】 本発明の医薬組成物は、核及び薬剤エマ
ルジョン層を含み、任意に保護層を含む粒剤である。薬
剤エマルジョン層はアゾール系抗微生物薬、乳化剤、バ
インダー、及び吸収助剤を含む。好ましい乳化剤はビタ
ミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル、好ま
しいバインダーはヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、好ましい吸収助剤はDL−マレイン酸である。薬剤
は有機溶媒に溶解され、好ましい有機溶媒はエタノール
及び塩化メチレンである。保護層はポリエチレングリコ
ール(PEG)20,000を含み、薬剤エマルジョン
層の上に被覆される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核及び薬剤エマル
ジョン層、ならびに任意に保護層を含む医薬組成物に関
する。好ましい核は、スクロース、ラクトース、 デン
プン、 タルク、又はマイクロクリスタリンセルロー
ス、あるいはこれらの何れかの組み合わせを含む丸い球
形の核である。好ましい薬剤は、アゾール系抗真菌剤又
は抗細菌剤である。アゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤の
例としては、限定されるものではないが、イトラコナゾ
ール、サパーコナゾール、ケトコナゾール、及びフルコ
ナゾールが含まれる。薬剤エマルジョン層は、該薬剤、
乳化剤、バインダー、及び吸収助剤(absorbent aid)を
含む。好ましい乳化剤は、ビタミンEポリエチレングリ
コールコハク酸エステルである。好ましいバインダー
は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースである。好ま
しい吸収助剤は、DL−マレイン酸である。アゾール系
抗真菌剤又は抗細菌剤は、エタノールや塩化メチレンな
どの有機溶媒に溶解することが好適である。保護層は、
ポリエチレングリコール(PEG)20,000を含
み、エマルジョン層上に被覆される。本発明はまた、該
医薬組成物の製造方法、及び真菌あるいは細菌感染症患
者の治療のための該医薬組成物の使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4,267,179号には、抗真菌性
及び抗細菌性を有する1H-イミダゾール及び1H-1,2,4-ト
リアゾール誘導体が多く開示されている。具体的には、
多くの(4-フェニル-1-ピペラジニル-アリールオキシメ
チル-1,3-ジオキソラン-2-イル)メチル-1H-イミダゾー
ル及び1H-1,2,4-トリアゾールの複素環誘導体が記載さ
れている。これらのアゾール系化合物及びその誘導体の
内、イトラコナゾール、サパーコナゾール、ケトコナゾ
ール及びフルコナゾールは、現在市販されている。これ
ら市販アゾール系化合物は、抗微生物活性スペクトルが
広いことが知られている。例えば、これらは、Microspo
rum canis、Pityrosporum ovale、Ctenomyces mentagro
phytes、Trichophyton rubrum、Phialophora verrucos
a、Cryptococcus neoformans、Candida tropicalis、Ca
ndida albicans、Mucor species、Aspergillus fumigat
us、Sporotricum schenckii 及び Saprolegnia species
など広範な真菌類に対してより活性が高いことが解って
いる。これらは、また、Erysipelotrix insidiosa、Sta
phylococcus hemolyticus 及び Streptococcus pyogene
sなどの細菌に対しても活性がある。
【0003】イトラコナゾールは、スポラノックス(Sp
oranox)の商品名で、カプセルあるいは錠剤としてヤン
センファーマ(株)(Janssen Pharmaceutica, Beerse,
BE)から現在市販されている。イトラコナゾールの化学
構造は、米国特許第4,267,179号において、下記の一般
式を有する(±)-シス-4-[4-[4-[4-[[2-(2,4-ジクロロフ
ェニル)-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)-1,3
-ジオキソラン-4-イル]メトキシ]フェニル]-1-ピペラジ
ニル]フェニル]-2,4-ジヒドロ-2-(1-メチルプロピル)-3
H-1,2,4-トリアゾール-3-オンとして記載されている。
【化1】
【0004】イトラコナゾールは、Trichophyton rubru
m、Tricophyton mentagrophytes、Epidermophyton floc
csum 及び Candida albicansよって生じる広範な真菌感
染症に対して活性があることで特に知られている。
【0005】サパーコナゾールの化学構造は、米国特許
第4,916,134号において、(±)-シス-4-[4-[4-[4-[[2-
(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(1H-1,2,4-トリアゾール-
1-イルメチル)-1,3-ジオキソラン-4-yl]メトキシ]フェ
ニル]-1-ピペラジニル]フェニル]-2,4-ジヒドロ-2-(1-
メチルプロピル)-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オンとして
記載されている。サパーコナゾールは抗微生物活性を有
し、特にAspergillus属に属する真菌に対して活性を有
する。
【0006】ケトコナゾールは、市販された最初のアゾ
ール系抗真菌剤であった。ケトコナゾールの化学構造
は、米国特許第4,144,346号において、シス-1-アセチル
-4-[4-[[2-(2,4-ジクロロフェニル)-2-(1H-イミダゾー
ル-1-イルメチル)-1,3-ジオキソラン-4-yl]メトキシ]フ
ェニル]ピペラジンとして記載されている。ケトコナゾ
ールは、経口的に活性で広い抗真菌剤スペクトルを有す
る薬剤である。ミコナゾール及びクロトリマゾールと構
造的に関連するイミダゾール誘導体は真菌細胞膜の主要
なステロールであるエルゴステロールの合成を害する。
【0007】フルコナゾールは経口投与後のバイオアベ
ラビリティが90%以上の水溶性のトリアゾールである。
フルコナゾールの化学構造は、米国特許第4,404,216号
において、2-(2,4-ジフルオロフェニル)-1,3-ビス(1H-
1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オールとして
記載されている。フルコナゾールは、広範なカンジダ感
染の治療に広く使用される。特に、進行したHIV感染症
及びAIDSの患者における口腔咽頭カンジダ症の治療に関
連して広く使用される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】イトラコナゾール及び
サパーコナゾールは、水溶性が低く、且つそのpKa値
も低いため、これら化合物の溶解度及びバイオアベラビ
リティは低い。例えば、イトラコナゾールの溶解度は水
に対して1μg/ml未満で、pKa値は3.7である。
【0009】イトラコナゾール及び/又はサパーコナゾ
ールの溶解度及びバイオアベラビリティの改善を示すい
くつかの報告がある。例えば、米国特許第6,100,285号
には、イトラコナゾールを溶解するための溶媒系が記載
されている。この溶媒系は、酢酸や蟻酸などの揮発性有
機酸溶媒を含み、酸の水溶液中に溶媒自体を含む。
【0010】米国特許第5,707,975号には、イトラコナ
ゾール及びサパーコナゾールの溶解度及びバイオアベラ
ビリティを改善するとされている医薬製剤が記載されて
いる。その製剤では、該化合物を溶解するために、溶解
剤としてサイクロデキストリンあるいはその誘導体(例
えばヒドロキシプロピル-β-サイクロデキストリン)
と、バルク(bulk)の液状担体として水性酸性媒体(例
えば至適pH2.0±0.1とする塩酸)と、アルコール性共
溶媒(例えばPEG 400)とを使用する。
【0011】米国特許第5,633,015号には、ビーズ状の
イトラコナゾール及びサパーコナゾールの医薬製剤が記
載されている。このビーズは、中心の丸いあるいは球状
の核と、コーティング膜と、密封コーティングポリマー
層(seal-coating polymer layer)とを含む。その核
は、約600〜700μm(25〜30メッシュ)の径
を有する。コーティング膜は、親水性ポリマー(例え
ば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)及び薬剤(例
えばイトラコナゾール及び/又はサパーコナゾール)を
含む。密封コーティングポリマー層は、ビーズの付着
(sticking)を防止するために、薬剤が被覆された核に
適用されるが、同時に溶解率及びバイオアベラビリティ
の減少を伴うという望ましくない影響を及ぼす。このビ
ーズは、密封コーティングポリマーとして、ポリエチレ
ングリコール(PEG)、特にPEG20,000を使
用する。
【0012】米国特許第6,039,981号では、イトラコナ
ゾールとリン酸の溶融混合物(fusedmixture)、製剤的
に許容可能な担体、及び界面活性剤を含む医薬組成物が
記載されている。イトラコナゾールとリン酸との溶融混
合物は、混合物を100〜170℃の温度範囲に加熱し
て均一な融成混合物(melt mixture)とすることによっ
て調製される。
【0013】本発明は、核及び薬剤エマルジョン層を含
むアゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤の新規な医薬組成物
を提供する。薬剤エマルジョン層は、アゾール系抗真菌
剤又は抗細菌剤、乳化剤、バインダー及び吸収助剤を含
む。本発明の医薬組成物は、サイクロデキストリンある
いはその誘導体を溶解剤として使用しないので、米国特
許第5,707,975とは明らかに異なる。また、本発明の医
薬組成物は、吸収助剤を薬剤エマルジョン層に含むの
で、米国特許第5,633,015号とも異なる。さらに、本発
明の医薬組成物は、イトラコナゾールとリン酸との溶融
物を用いないので、米国特許第6,039,981号とも明らか
に異なる。
【0014】本発明の医薬組成物は、市販のアゾール系
抗真菌剤又は抗細菌剤に比べ同等及び/又はそれ以上の
優れた溶解度及びバイオアベラビリティを示す。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒剤(pellet
s)型の2つの経口投与医薬組成物を提供する。これら
は、さらにカプセル化することができる。第一の医薬組
成物は、薬剤エマルジョン層で被覆された核を含む。ポ
リエチレングリコール(PEG)20,000を含む保
護層が、任意に該エマルジョン層上に被覆される。核
は、丸いあるいは球形(rounded or spherical)の形状
で、これはバルク製薬業者から入手することができる
し、あるいは自家製造することもできる。核材料の例と
しては、限定されるものではないが、スクロース、ラク
トース、デンプン、タルク又はマイクロクリスタリンセ
ルロース、あるいはこれらの組み合わせを含む。ポリビ
ニルピロリドン(PVP K−30)を可塑剤として任
意にこれら核材料と組み合わせて用いることができる。
薬剤エマルジョン層は、アゾール系抗真菌剤又は抗細菌
剤、乳化剤、バインダー及び吸収助剤を含む。アゾール
系抗真菌剤又は抗細菌剤の例としては、限定されるもの
ではないが、イトラコナゾール、サパーコナゾール、ケ
トコナゾール及びフルコナゾールを含む。核と薬剤の好
ましい重量比は、1:0.2〜0.6である。乳化剤の
例としては、限定されるものではないが、ポリオキシプ
ロピレンポリオキシエチレンブロックコポリマー(例え
ば、Poloxamer 188)、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル(例えば、Tween 80)、ラウリル硫酸ナトリ
ウム及びビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エ
ステルを含む。好ましい乳化剤は、ビタミンEポリエチ
レングリコールコハク酸エステルである。バインダーの
例としては、限定されるものではないが、ポリビニルピ
ロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルセルロース
(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(H
PMC)、及びメチルセルロース(MC)を含む。好ま
しいバインダーはHPMCである。吸収助剤の例として
は、限定されるものではないが、DL−マレイン酸、ク
エン酸、アスコルビン酸、及びアルギン酸を含む。好ま
しい吸収助剤は、DL−マレイン酸である。薬剤は、有
機溶媒に溶解することが好ましい。有機溶媒の例として
は、限定されるものではないが、塩化メチレン、エタノ
ール及びイソプロパノールを含む。好ましい有機溶媒
は、塩化メチレンとエタノールとの併用である。
【0016】第一の医薬組成物の製造方法は、次のステ
ップを含む: (a)核を準備する; (b)乳化剤をバインダーと混合し、エマルジョンを形成
する; (c)アゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤を有機溶媒に溶解
し、次いでこの溶解した薬剤を(b)のエマルジョンと混
合する; (d)(c)を(a)の核上にスプレーする。 保護層は、塩化メチレン及びエタノール中にPEG 2
0,000を溶解することにより調製され、塩化メチレ
ン及びエタノールは、好ましくは約1:1〜1.1の容
量比(v/v)である。
【0017】医薬組成物の核は市販されている。あるい
は次の様にして製造することができる: (a)ポリビニルピロリドンをイソプロパノールに溶解
し、バインダー溶液を調製する; (b)(a)のバインダー溶液をスクロース粒子上にスプレー
し、核を形成する。 (a)のバインダー溶液をスクロース粒子上にスプレーす
るときに、同時にデンプン及びタルクをスクロース核に
添加することが推奨される。第一の医薬組成物は、真菌
あるいは細菌感染症の患者の治療に使用することができ
る。
【0018】本発明はまた、第二の医薬組成物を提供
し、それは次のものを含む: (a)核、及び(b)アゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤の有効
量と、乳化剤としてビタミンEポリエチレングリコール
コハク酸エステルと、バインダーとしてヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース(HPMC)(これはポリビニル
ピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルセルロース
(HPC)、あるいはメチルセルロース(MC)で置換
可能)と、吸収助剤としてDL−マレイン酸とを含む被
膜。
【0019】任意に、保護層を薬剤被膜の最上に付加す
ることができる。核及び薬剤は、第一の医薬組成物で記
載したものと類似あるいは同一の材料で構成される。ビ
タミンEポリエチレングリコールコハク酸エステルは、
医薬組成物中、好ましくは約0.005〜5重量%、最
も好ましくは0.01〜0.2重量%である。DL−マ
レイン酸は、医薬組成物中、好ましくは約0.005〜
6重量%であり、最も好ましくは0.01〜0.02重
量%である。アゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤は、塩化
メチレン及びエタノール中に溶解することが好ましい。
塩化メチレンとエタノールとの容量比(v/v)は、好ま
しくは約1:1〜1.1である。
【0020】第二の医薬組成物の製造方法は、次のステ
ップを含む: (a)核を準備する; (b)ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エステ
ルをエタノールで溶解する; (c)HPMCを(b)に添加する; (d)アゾール系抗真菌剤を(c)に添加する; (e)塩化メチレンを(d)に添加して薬剤エマルジョンを形
成する; (f)(e)の薬剤エマルジョンを(a)の核上にスプレーす
る。
【0021】任意に、保護層を前記エマルジョン層の上
にスプレーすることができる。保護層は、PEG 2
0,000を含み、これは塩化メチレン及びエタノール
に溶解される。核の調製方法は、第一の医薬組成物で記
載された方法と類似あるいは同じである。第二の医薬組
成物もまた、真菌あるいは細菌感染症患者の治療に使用
することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】イトラコナゾールやサパーコナゾ
ールのようなアゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤は、溶解
度及びバイオアベラビリティが極めて低い。従って、こ
れら薬剤は経口投与することが困難である。これら薬剤
は真菌あるいは細菌感染症の治療のために処方されるこ
とがあるが、一般的には局所製剤あるいはバイオアベラ
ビリティに乏しい経口製剤で利用される。
【0023】乏しいバイオアベラビリティのため、これ
ら薬剤を食後に摂取してそのバイオアベラビリティを改
善することが一般に推奨されている。なぜなら、これら
アゾール系抗微生物薬は血漿タンパクとの結合率が高い
からである。例えば、イトラコナゾールは99.8%の
血漿タンパク結合率を有するが、このことは、血中イト
ラコナゾール濃度が血漿中イトラコナゾール濃度の約6
0%であるという事実からも明らかである。
【0024】イトラコナゾールの低い溶解度とバイオア
ベラビリティは、イトラコナゾールが患者に投与される
と、血漿中におけるピーク濃度に達するまでに約3〜4
時間かかるという事実にも現れている。血漿イトラコナ
ゾールは、約1〜1.5日の半減期を有する。また、イ
トラコナゾールは主として肝臓で代謝される。しかしな
がら、イトラコナゾールの代謝生成物の一つであるヒド
ロキシ-イトラコナゾールだけが、in vitroで抗真菌活
性を有することが示された。約3〜18%のイトラコナ
ゾールがその元の形のまま便中に排泄される。約0.0
3%あるいはそれ未満のイトラコナゾールは、その元の
形のまま尿中に分泌される。約35%のイトラコナゾー
ル代謝生成物が、薬剤摂取後1週間以内に尿中に分泌さ
れる。
【0025】本発明は、イトラコナゾール、サパーコナ
ゾール、ケトコナゾールあるいはフルコナゾールのよう
なアゾール系抗微生物薬の新規な医薬組成物を提供する
ものである。本医薬組成物は、核と、被覆薬剤エマルジ
ョン層とを含み、これらは次の様に特徴づけられ製造さ
れる。
【0026】(A)核:核は、丸い、あるいは球形の食
用に適した粒子からなる。核として使用に適した材料
は、限定されるものではないが、スクロース、ラクトー
ス、デンプン、タルク、及びマイクロクリスタリンセル
ロースを含む。核はバルク製薬業者から直接購入するこ
とにより、あるいは自家製造することにより得られる。
一般的には、市販されている天然の食用核としては3種
類ある。(a)100%純スクロース核;(b)スクロースと
デンプンの組み合わせ核;及び(c)マイクロクリスタリン
セルロース核である。
【0027】自家製造の核は、通常下記の製造手順に従
う: (a)ポリビニルピロリドン(PVP)をイソプロパノー
ル及び蒸留水に混合し、PVPを完全に溶解する; (b)スクロース粒子をスプレーインサートを備えた流動
床造粒機(fluidized bedgranulator、例えばGlatt あ
るいは Huttlin)中に置く; (c)デンプンとタルクを一緒に混合する; (d)(a)をスクロース粒子上にスプレーし、同時に(c)を
スプレーされたスクロース粒子と混合して、湿った核を
形成する; (e)湿った核を乾燥し、組成物の核を形成する。
【0028】(B)薬剤エマルジョン層:薬剤エマルジ
ョン層は、アゾール抗微生物薬、乳化剤、バインダー、
及び吸収助剤を含む。アゾール系抗微生物薬は、一般的
に、まず有機溶媒に溶解される。有機溶媒の例として
は、限定されるものではないが、塩化メチレン、エタノ
ール、及びイソプロパノールが含まれる。好ましい有機
溶媒は、塩化メチレンとエタノールとの併用である。塩
化メチレンとエタノールの好ましい容量比は、1:1〜
1.1である。
【0029】乳化剤の例としては、限定されるものでは
ないが、ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エ
ステル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンブロ
ックコポリマー(例えば、Poloxamer 188)、ポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、Tween 8
0)、ラウリル硫酸ナトリウム、リン脂質、及びプロピレ
ングリコールモノ又はジ脂肪酸エステル(例えば、プロ
ピレングリコールジカプリレート、プロピレングリコー
ルジラウレート、プロピレングリコールイソステアレー
ト、プロピレングリコールラウレート、プロピレングリ
コールリシノレート、及びプロピレングリコールカプリ
ル酸カプリン酸ジエステル)を含む。ビタミンEポリエ
チレングリコールコハク酸エステルは、好ましい乳化剤
である。
【0030】バインダーの例としては、限定されるもの
ではないが、 ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒド
ロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース(HPMC)、及びメチルセルロ
ース(MC)を含む。HPMCは、好ましいバインダー
である。吸収助剤の例としては、限定されるものではな
いが、DL−マレイン酸、クエン酸、アスコルビン酸、
及びアルギン酸を含む。DL−マレイン酸は好ましい吸
収助剤である。
【0031】薬剤エマルジョン層の製造手順は、次の通
りである: (a)吸収助剤をエタノールと混合し、吸収助剤を完全に
溶解する: (b)乳化剤を(a)に添加し、乳化剤が完全に溶解するまで
攪拌する: (c)バインダーを(b)に添加し、バインダーが完全に溶解
するまで攪拌して、エマルジョン溶液を形成する。 (d)アゾール系抗微生物薬を(c)のエマルジョン溶液に添
加し、攪拌して確実にアゾール系抗微生物薬を均一にエ
マルジョン溶液中に分散させる。次いで、塩化メチレン
を薬剤含有エマルジョン溶液に添加し、薬剤が完全に溶
解するまで攪拌して薬剤エマルジョン層を形成する。
【0032】本発明の医薬組成物は、薬剤エマルジョン
層を核上にスプレーすることにより調製される。薬剤エ
マルジョン層は、薬剤の接触表面積を増大させるので、
本発明の医薬組成物は、薬剤溶解率が高くなるという利
点を有する。任意に、薬剤エマルジョン層の上に保護層
をスプレーすることを行うことができる。保護層は、ポ
リエチレングリコール(PEG)20,000を適量の
塩化メチレンと混合することにより調製される。その
後、適量のエタノールをこのPEG 20,000溶液
に添加、混合し、PEG 20,000を完全に溶解さ
せる。保護層は、薬剤エマルジョン層の上にスプレーし
て被覆される。
【0033】以下の実施例に、アゾール系抗微生物薬の
例としてイトラコナゾールを用いた医薬組成物ならびに
その製造手順を記載する。これらの実施例は、代表例と
して記載するものであり、本発明の範囲を限定するもの
ではない。合理的な技術者に生じるような合理的な変形
は、本発明の範囲から外れるものではなく、本発明に包
含される。
【0034】
【実施例】実施例1 (A)核の材料及び調製方法 核は、下記の成分を用いて調製した。
【0035】核は、3段階の工程で調製した。第1段階
では、40 gのPVP K−30を300 mlのイソプロピル
アルコールに攪拌溶解後、200 mlの精製水と混合し、エ
マルジョン溶液を調製した。第2段階では、800 gのデ
ンプンと900 gのタルクを一緒に混合した。最終ステッ
プでは、スクロースを流動床造粒機(Glatt又はHuttlin
等)中に置き、デンプン-タルク混合物をスクロースに添
加すると同時に第1段階で調製したPVP K−30エ
マルジョン溶液をスクロース上にスプレーし、核を形成
した。核は、さらに温風で乾燥された。
【0036】(B)薬剤エマルジョン層の材料及び調製
方法 薬剤エマルジョン層は、下記の成分を用いて調製した。 ――――――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ――――――――――――――――――――――――――――――― イトラコナゾール 545.9 g ポリオキシエチレンビタミンEコハク酸エステル 4.77 g DL−マレイン酸 4.77 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 818.85 g 塩化メチレン 7420 ml エタノール 7950 ml ―――――――――――――――――――――――――――――――
【0037】薬剤エマルジョン溶液は、4.77 gのDL−
マレイン酸を7950 mlのエタノールと混合し、DL−マ
レイン酸を完全に溶解することにより調製した。その
後、4.77 gのビタミンEポリエチレングリコールコハク
酸エステルを、DL−マレイン酸溶液と混合し、ビタミ
ンEポリエチレングリコールコハク酸エステルを完全に
溶解した。次いで、818.85 gのHPMCをDL−マレイ
ン酸及びビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エ
ステルの溶液に添加して十分に混合し、これに545.9 g
のイトラコナゾールを添加した。最後に、7420 mlの塩
化メチレンをイトラコナゾール含有混合物に添加し、薬
剤エマルジョン溶液を得た。
【0038】(C)保護層の材料及び調製方法 保護層は、下記の成分を用いて調製した。 ―――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ―――――――――――――――――――――――――――― ポリエチレングリコール 20,000 98.32 g 塩化メチレン 424 ml エタノール 445 ml ――――――――――――――――――――――――――――
【0039】保護層溶液を、98.32 gのポリエチレング
リコール 20,000(PEG 20,000)を424 m
lの塩化メチレンと十分に混合して調製した。その後、4
45 mlのエタノールをPEG 20,000溶液に添加
し、PEG 20,000が完全に溶解するまで混合し
た。
【0040】(D)実施例1の医薬製剤の製造方法 実施例1の医薬組成物は、上記(A)で記載した核912.4 g
を流動床造粒機(Glatt等)中において調製した。その
後、核をエアロゾール化した上記(B)の薬剤エマルジョ
ン溶液でスプレーコートした。乾燥後、外側薬剤層を有
する球体を得た。得られた球体を流動床造粒機(Glatt
等)中に置き、エアロゾール化した上記(C)の保護層溶液
でスプレーコートした。さらに乾燥し、核、薬剤層、及
び保護層を有する球体を得た。
【0041】実施例1の医薬組成物は、核とイトラコナ
ゾールの重量比が約1:0.26であった。核、イトラ
コナゾール、ビタミンEポリエチレングリコールコハク
酸エステル、DL−マレイン酸及びHPMCの重量%
は、それぞれ約60.9%、15.5%、0.14%、
0.14%、及び23.3%であった。上記(D)に示
したように、2種の溶媒、すなわち塩化メチレン及びエ
タノールは、イトラコナゾールの溶解を補助するために
使用した。イトラコナゾールの溶解に使用した塩化メチ
レンとエタノールの容量比は、約1:0.93であっ
た。さらに、実施例1の医薬組成物は、保護層を含み、
それは塩化メチレンとエタノール(約1:1〜1.1、v
/v)に溶解したポリエチレングリコール 20,000約
9〜13%を含んでいた。
【0042】実施例2 実施例2の医薬組成物は、下記の成分を用いて実施例1
記載の手順に従って調製した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1.核: 696.84 g 2.薬剤エマルジョン層: イトラコナゾール 408 g ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル 0.18 g DL−マレイン酸 0.18 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 619.2 g 塩化メチレン 5600 ml エタノール 6000 ml 3.保護層: ポリエチレングリコール20,000 75.6 g 塩化メチレン 320 ml エタノール 336 ml ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0043】実施例2の医薬組成物は、核とイトラコナ
ゾールの重量比が約1:0.59であった。核、イトラ
コナゾール、ビタミンEポリエチレングリコールコハク
酸エステル、DL−マレイン酸及びHPMCの重量%
は、それぞれ40.4%、23.7%、0.01%、
0.01%、及び35.9%であった。2種の溶媒、す
なわち塩化メチレン及びエタノールは、イトラコナゾー
ルの溶解を補助するために使用した。イトラコナゾール
の溶解に使用した塩化メチレンとエタノールの容量比
は、約1:1.07であった。さらに、保護層は、1
1.5重量%のPEG20,000を含み、これはま
た、塩化メチレン及びエタノールによって溶解された。
塩化メチレンとエタノールとの容量比は約1:1.05
であった。
【0044】実施例3 実施例3の医薬組成物は下記の成分を用いて調製した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1.核: 921.94 g 2.薬剤エマルジョン層: イトラコナゾール 545.9 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 818.85 塩化メチレン 7245 ml エタノール 7846 ml 3.保護層: ポリエチレングリコール20000 93.82 g 塩化メチレン 424 ml エタノール 445 ml ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0045】核及び保護層溶液は、前記実施例1記載の
手順に従って調製した。薬剤エマルジョン溶液は、818.
85 gのHPMCを7846 mlのエタノールと十分に混合し
て調製した。その後、545.9 gのイトラコナゾールをこ
の混合物に加え、十分に混合した。得られた混合物を72
45 mlの塩化メチレンと混合し、完全に溶解して薬剤エ
マルジョン溶液を得た。
【0046】核、薬剤層及び保護層を有する球体を、前
記実施例1記載の手順に従って製造し、実施例3の医薬
組成物を得た。実施例3の医薬組成物は、ビタミンEポ
リエチレングリコールコハク酸エステル及びDL−マレ
イン酸を含まない点で実施例1〜2と異なっていた。実
施例3における核とイトラコナゾールの重量比は、約
1:0.59であった。核、イトラコナゾール、及びH
PMCの重量%は、それぞれ40.3%、23.%、及
び35.8%であった。2種の溶媒、すなわち塩化メチ
レン及びエタノールは、イトラコナゾールの溶解を補助
するために使用した。イトラコナゾールの溶解に使用し
た塩化メチレンとエタノールの容量比は、約1:1.0
8であった。さらに、保護層は、10.8重量%のPE
G 20,000を含み、これも、塩化メチレン及びエ
タノールによって溶解された。塩化メチレンとエタノー
ルとの容量比は約1:1.05であった。。
【0047】実施例1〜3のイトラコナゾールのin vit
ro溶解率及びヒト血漿濃度 実施例1〜3記載のイトラコナゾール含有医薬組成物の
溶解率(% dissolution)は、the 22nd Edition of U.S.
Pharmacopoeiaに記載の方法に準じて測定した。試験結
果を図1に示す。
【0048】この結果から、実施例1〜3記載の医薬組
成物が、イトラコナゾールの溶解に優れることが示され
た。優れた溶解率(%)は、(1)医薬組成物に用いた適量の
乳化剤(すなわち、ビタミンEポリエチレングリコール
コハク酸エステル)及び吸収助剤(すなわち、DL−マレ
イン酸);及び(2)薬剤エマルジョン層上の保護層被膜に
よるものと思われる。
【0049】また、図1のように、ビタミンEポリエチ
レングリコールコハク酸エステル及びDL−マレイン酸
の両方がより高い方(すなわち、実施例1の0.14%
対実施例2の0.01%)が、より優れた溶解率%を示
した。対照的に、実施例3のよにビタミンEポリエチレ
ングリコールコハク酸エステル及び/又はDL−マレイ
ン酸が無配合の場合には、溶解率は低くなった。
【0050】図2は、ヒトに実施例1〜3の医薬組成物
を単回経口投与した後の血漿イトラコナゾール濃度の時
間経過である。図2のように、実施例1〜2は12時間
の試験中同じような血漿濃度プロフィールを示し(実施
例1の方が実施例2よりもわずかに良好であった)、こ
れら実施例は何れもビタミンEポリエチレングリコール
コハク酸エステル及びDL−マレイン酸を含まない実施
例3よりも有意に良好であった。
【0051】全体的な溶解率及び血漿薬剤濃度の検討に
より、本発明の医薬組成物はヒトにおける優れた吸収率
を有する実施例1〜3の経口製剤を提供するものである
ことが示された。
【0052】実施例4 実施例4の医薬組成物は、下記の成分を用いて実施例1
に記載の手順に従って調製した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1.核: 1085.00 g 2.薬剤エマルジョン層: イトラコナゾール 350.00 g ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル 78.75 g DL−マレイン酸 61.25 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 175.00 g 塩化メチレン 5950 ml エタノール 3850 ml ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0053】実施例4の医薬組成物は、核とイトラコナ
ゾールとの重量比が1:0.32であった。核、イトラ
コナゾール、ビタミンEポリエチレングリコールコハク
酸エステル、DL−マレイン酸、及びHPMCの重量%
は、それぞれ60%、20%、4.5%、3.5%、及
び10%であった。2種の溶媒、すなわち、塩化メチレ
ン及びエタノールは、イトラコナゾールの溶解を補助す
るために使用した。
【0054】実施例5 実施例5の医薬組成物は、下記の成分を用いて実施例1
に記載の手順に従って調製した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1.核: 1050.00 g 2.薬剤エマルジョン層: イトラコナゾール 350.00 g ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル 96.25 g DL−マレイン酸 78.75 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 175.00 g 塩化メチレン 5950 ml エタノール 3850 ml ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0055】実施例5の医薬組成物は、核とイトラコナ
ゾールとの重量比が1:0.33であった。核、イトラ
コナゾール、ビタミンEポリエチレングリコールコハク
酸エステル、DL−マレイン酸、及びHPMCの重量%
はそれぞれ、60%、20%、5.5%、4.5%、及
び10%であった。2種の溶媒、すなわち、塩化メチレ
ン及びエタノールはイトラコナゾールの溶解補助のため
に使用した。
【0056】実施例6 実施例6の医薬組成物は、下記の成分を用いて実施例1
に記載の手順に従って調製した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1.核: 1085.00 g 2.薬剤エマルジョン層: イトラコナゾール 350.00 g ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル 61.25 g DL−マレイン酸 78.75 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 175.00 g 塩化メチレン 5950 ml エタノール 3850 ml ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0057】実施例6の医薬組成物は、核とイトラコナ
ゾールの重量比が1:0.32であった。核、イトラコ
ナゾール、ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸
エステル、DL−マレイン酸、及びHPMCの重量%
は、ぞれぞれ62%、20%、3.5%、4.5%、及
び10%であった。2種の溶媒、すなわち、塩化メチレ
ン及びエタノールは、イトラコナゾールの溶解を補助す
るために使用した。。
【0058】実施例7 実施例7の医薬組成物は、下記の成分を用いて実施例1
に記載の手順に従って調製した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1.核: 1050.00 g 2.薬剤エマルジョン層: イトラコナゾール 350.00 g ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル 78.75 g DL−マレイン酸 78.75 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 192.50 g 塩化メチレン 5950 ml エタノール 3850 ml ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0059】実施例7の医薬組成物は、核とイトラコナ
ゾールの重量比が1:0.33であった。核、イトラコ
ナゾール、ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸
エステル、DL−マレイン酸、及びHPMCの重量%
は、それぞれ60%、20%、4.5%、4.5%、及
び11%であった。2種の溶媒、すなわち塩化メチレン
及びエタノールは、イトラコナゾールの溶解を補助する
ために使用した。
【0060】実施例8 実施例8の医薬組成物は、下記の成分を用いて実施例1
に記載の手順に従って調製した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1.核: 1085.00 g 2.薬剤エマルジョン層: イトラコナゾール 350.00 g ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル 78.25 g DL−マレイン酸 78.75 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 157.50 g 塩化メチレン 5950 ml エタノール 3850 ml ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0061】実施例8の医薬組成物は、核とイトラコナ
ゾールの重量比が1:0.32であった。核、イトラコ
ナゾール、ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸
エステル、DL−マレイン酸、及びHPMCの重量%
は、それぞれ62%、20%、4.5%、4.5%、及
び9%であった。2種の溶媒、すなわち塩化メチレン及
びエタノールは、イトラコナゾールの溶解を補助するた
めに使用した。
【0062】実施例9 実施例9の医薬組成物は、下記の成分を用い、ビタミン
Eポリエチレングリコールコハク酸エステルを薬剤エマ
ルジョン層に添加しなかった以外は、実施例1に記載の
手順に従って調製した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1.核: 1048.00 g 2.薬剤エマルジョン層: イトラコナゾール 320.00 g DL−マレイン酸 72.00 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 160.00 g 塩化メチレン 5440 ml エタノール 3520 ml ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0063】実施例9の医薬組成物は、核とイトラコナ
ゾールの重量比が1:0.31であった。核、イトラコ
ナゾール、 DL−マレイン酸、及びHPMCの重量%
は、それぞれ65.5%、20%、4.5%、及び10
%であった。2種の溶媒、すなわち塩化メチレン及びエ
タノールは、イトラコナゾールの溶解を補助するために
使用した。
【0064】実施例10 実施例10の医薬組成物は、下記の成分を用い、吸収助
剤としてDL−マレイン酸をポリエチレングリコール
(PEG 20,000)で置き換えた以外は実施例1に
記載の手順に従って調製した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1.核: 416.25 g 2.薬剤エマルジョン層: イトラコナゾール 150.00 g ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル 33.75 g ポリエチレングリコール(PEG 20,000) 75.00 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 75.00 g 塩化メチレン 2250 ml エタノール 1500 ml ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0065】実施例10の医薬組成物は、核とイトラコ
ナゾールの重量比が1:0.36であった。核、イトラ
コナゾール、 ビタミンEポリエチレングリコールコハ
ク酸エステル、ポリエチレングリコール(PEG 2
0,000)、及びHPMCの重量%は、それぞれ5
5.5%、20%、4.5%、10%、及び10%。2
種の溶媒、すなわち塩化メチレン及びエタノールは、イ
トラコナゾールの溶解を補助するために使用した。
【0066】実施例11 実施例11の医薬組成物は、下記の成分を用いて実施例
1に記載の手順に従って調製した。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 成分 量 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1.核: 1028.00 g 2.薬剤エマルジョン層: イトラコナゾール 412.00 g ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル 90.00 g DL−マレイン酸 90.00 g ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC) 180.00 g 塩化メチレン 4000 ml エタノール 4000 ml ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
【0067】実施例11の医薬組成物は、核とイトラコ
ナゾールの重量比が1:0.40であった。核、イトラ
コナゾール、 ビタミンEポリエチレングリコールコハ
ク酸エステル、DL−マレイン酸、及びHPMCの重量
%は、それぞれ57%、23%、5%、5%、及び10
%であった。2種の溶媒、すなわち塩化メチレン及びエ
タノールは、イトラコナゾールの溶解を補助するために
使用した。
【0068】実施例4〜11の医薬組成物の溶解試験 実施例4〜11記載のイトラコナゾール含有医薬組成物
の溶解率(% dissolution)をthe 22nd Edition of U.S.
Pharmacopoeiaに記載の方法に従って測定し、スポラノ
ックスカプセル(イトラコナゾールカプセルのブランド
名)と比較した。試験結果を表1に示す。
【表1】 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 実施例 % Dissolution at 0.1 N HCl 45分 60分 120分 ―――――――――――――――――――――――――――――――― 4 35.35 41.65 62.73 5 29.42 34.17 41.45 6 35.55 44.87 67.89 7 46.58 59.64 92.65 8 44.08 56.08 86.75 9 8.12 12.63 41.46 10 15.96 17.19 19.08 11 34.23 42.67 63.90 スポラノックス 47.33 61.10 86.44 ――――――――――――――――――――――――――――――――
【0069】表1に示すように、0.1N塩酸中45、
60及び120分の測定で、実施例7及び8の%溶解率
のみがスポラノックスと匹敵するものであった。その他
の実施例は、同じ時間間隔でスポラノックスカプセルよ
りもかなり低い%溶解率を示した。実施例7〜8の医薬
組成物は共にビタミンEポリエチレングリコールコハク
酸エステル及びDL−マレイン酸を含むことから、ビタ
ミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル及びD
L−マレイン酸の両方がイトラコナゾール含有医薬組成
物の溶解率を高めるために必要であるということが合理
的に結論づけられた。
【0070】このことは、実施例9〜10がスポラノッ
クスカプセルよりもかなり低い溶解率を示すことからも
明らかである。実施例9は、ビタミンEポリエチレング
リコールコハク酸エステルを含まず、実施例10は、D
L−マレイン酸を含まない。従って、実施例9〜10の
溶解率から、ビタミンEポリエチレングリコールコハク
酸エステルあるいはDL−マレイン酸の何れかが欠如す
ると溶解率が低くなることが示された。
【0071】本発明を実施例により、また好ましい態様
の点から記載してきたが、本発明は記載された態様に限
定されるものではないことが理解されるべきである。む
しろ、本発明は、当業者に明らかな多様な変形を包含す
ることを意図する。従って、記載された請求の範囲は、
そのような全ての変形を包含するように広く解釈される
べきである。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
溶解率及びバイオアベラビリティの高い経口用アゾール
系抗微生物薬が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1(■)、実施例2(□)及び
実施例3(▲)の製剤の、各時点における溶解率を示す
図であり、製剤は0.1N塩酸に溶解した。
【図2】図2は、実施例1(■)、実施例2(□)及び
実施例3(▲)の製剤を経口投与した後の、ヒトにおけ
るイトラコナゾールの血漿濃度(ng/ml)を示す図であ
り、値はMean±S.E.である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/22 A61K 47/22 47/26 47/26 47/32 47/32 47/34 47/34 47/36 47/36 47/38 47/38 A61P 31/10 A61P 31/10 (72)発明者 ファン・ユー,リー 台湾 タイツン タチァ ツン−サン ロ ード セクション 1 1191,ヨン シン ファーマシューティカル インダストリ ー カンパニー リミテッド内 (72)発明者 シャン・チウン,チェン 台湾 タイツン タチァ ツン−サン ロ ード セクション 1 1191,ヨン シン ファーマシューティカル インダストリ ー カンパニー リミテッド内 (72)発明者 ピン・キュン,チェン 台湾 タイツン タチァ ツン−サン ロ ード セクション 1 1191,ヨン シン ファーマシューティカル インダストリ ー カンパニー リミテッド内 (72)発明者 ハン・チャン,クー 台湾 タイツン タチァ ツン−サン ロ ード セクション 1 1191,ヨン シン ファーマシューティカル インダストリ ー カンパニー リミテッド内 Fターム(参考) 4C076 AA32 BB01 CC31 CC32 DD08F DD09F DD28 DD43N DD57F DD59N DD67 EE16 EE23H EE31 EE32 EE36N EE38 GG09 4C086 AA01 BC50 BC60 GA02 GA07 GA12 MA01 MA05 MA37 MA41 MA52 NA14 ZB32

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 核と、 アゾール系抗真菌剤あるいは抗細菌剤の有効量、乳化
    剤、バインダー、及び吸収助剤を含む皮膜を含み、 前記吸収助剤は、DL−マレイン酸、クエン酸、アスコ
    ルビン酸、及びアルギン酸からなる群から選ばれたもの
    であり、 前記核物質と前記抗真菌剤とが約1:0.2〜0.6の
    重量比であることを特徴とする経口投与医薬組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物において、前記ア
    ゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤が、有機溶媒に溶解され
    ることを特徴とする経口投与医薬組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の組成物において、前記ア
    ゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤が、イトラコナゾール、
    サパーコナゾール、ケトコナゾール又はフルコナゾール
    であることを特徴とする経口投与医薬組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の組成物において、前記核
    が、スクロース、ラクトース、デンプン、タルク、マイ
    クロクリスタリンセルロースからなる群から選ばれた少
    なくとも一つの核材料を含むことを特徴とする経口投与
    医薬組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の組成物において、さらに
    ポリビニルポリピロリドン(PVP K−30)を可塑
    剤として含むことを特徴とする経口投与医薬組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の組成物において、前記乳
    化剤が、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンブロ
    ックコポリマー、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
    エステル、ラウリル硫酸ナトリウム、及びビタミンEポ
    リエチレングリコールコハク酸エステルからなる群から
    選ばれることを特徴とする経口投与医薬組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の組成物において、前記バ
    インダーが、ポリビニルポリピロリドン(PVP)、ヒ
    ドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプ
    ロピルメチルセルロース(HPMC)及びメチルセルロ
    ース(MC)からなる群から選ばれることを特徴とする
    経口投与医薬組成物。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の組成物において、前記有
    機溶媒が塩化メチレン、エタノール及びイソプロパノー
    ルからなる群から選ばれた少なくとも一つであることを
    特徴とする経口投与医薬組成物。
  9. 【請求項9】 請求項2記載の組成物において、前記有
    機溶媒が塩化メチレン及びエタノールであることを特徴
    とする経口投与医薬組成物。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の組成物において、塩化
    メチレンとエタノールが約1:1〜1.1の容量比であ
    ることを特徴とする経口投与医薬組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の組成物において、さら
    に保護層を含むことを特徴とする経口投与医薬組成物。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の組成物において、前
    記保護層がポリエチレングリコール(PEG)20,0
    00を含むことを特徴とする経口投与医薬組成物。
  13. 【請求項13】 核を準備し、 乳化剤とバインダーとを混合してエマルジョンを形成
    し、 アゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤と有機溶媒とを前記エ
    マルジョンと混合して薬剤エマルジョンを調製し、 前記薬剤エマルジョンを前記核の上にスプレーすること
    を含む、請求項1記載の経口投与医薬組成物の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の方法において、さら
    に前記薬剤エマルジョンの上に保護層をコーティングす
    ることを含む経口投与医薬組成物の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項13記載の方法において、前記
    核が、ポリビニルポリピロリドンをイソプロパノールに
    溶解してバインダー溶液とし、このバインダー溶液をス
    クロース上にスプレーして得られたものであることを特
    徴とする経口投与医薬組成物の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の方法において、さら
    に、前記バインダー溶液をスクロース上にスプレーする
    時、同時にデンプン及びタルクを前記核に添加すること
    を含む経口投与医薬組成物の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項1記載の医薬組成物を、真菌感
    染症の患者に経口投与することを特徴とする真菌感染症
    の治療方法。
  18. 【請求項18】 請求項1記載の医薬組成物を、細菌感
    染症の患者に経口投与することを特徴とする真菌感染症
    の治療方法。
  19. 【請求項19】 核と、 アゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤の有効量、ビタミンE
    ポリエチレングリコールコハク酸エステル、ヒドロキシ
    プロピルメチルセルロース(HPMC)、及びDL−マ
    レイン酸を含有する被膜とを含むことを特徴とする医薬
    組成物。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の組成物において、さ
    らに保護層を含むことを特徴とする医薬組成物。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の組成物において、前
    記保護層がポリエチレングリコール(PEG)20,0
    00を含むことを特徴とする医薬組成物。
  22. 【請求項22】 請求項19記載の組成物において、前
    記アゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤がイトラコナゾー
    ル、サパーコナゾール、ケトコナゾール又はフルコナゾ
    ールであることを特徴とする医薬組成物。
  23. 【請求項23】 請求項19記載の組成物において、前
    記ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)
    が、ポリビニルポリピロリドン(PVP)、ヒドロキシ
    プロピルセルロース(HPV)又はメチルセルロース
    (MC)で置換されたことを特徴とする医薬組成物。
  24. 【請求項24】 請求項19記載の組成物において、前
    記核が、スクロース、ラクトース、デンプン、タルク、
    マイクロクリスタリンセルロースからなる群から選ばれ
    た少なくとも一つを含むことを特徴とする医薬組成物。
  25. 【請求項25】 請求項19記載の組成物において、さ
    らにポリビニルポリピロリドン(PVP K−30)を
    可塑剤として含むことを特徴とする医薬組成物。
  26. 【請求項26】 請求項19記載の組成物において、前
    記ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル
    が組成物中約0.005〜5重量%であることを特徴と
    する医薬組成物。
  27. 【請求項27】 請求項26記載の組成物において、前
    記ビタミンEポリエチレングリコールコハク酸エステル
    が組成物中約0.01〜0.2重量%であることを特徴
    とする医薬組成物。
  28. 【請求項28】 請求項19記載の組成物において、前
    記DL−マレイン酸が組成物中約0.005〜6重量%
    であることを特徴とする医薬組成物。
  29. 【請求項29】 請求項19記載の組成物において、前
    記DL−マレイン酸が組成物中約0.01〜0.2重量
    %であることを特徴とする医薬組成物。
  30. 【請求項30】 請求項19記載の組成物において、前
    記アゾール系抗真菌剤又は抗細菌剤が塩化メチレン及び
    エタノールに溶解されることを特徴とする投与医薬組成
    物。
  31. 【請求項31】 (a)核を準備し、(b)ビタミンE
    ポリエチレングリコールコハク酸エステルをエタノール
    で溶解し、(c)HPMCを(b)に添加し、(d)ア
    ゾール系抗真菌剤を(c)に添加し、(e)塩化メチレ
    ンを(d)に添加して薬剤エマルジョンを形成し、
    (f)(e)の薬剤エマルジョンを(a)の核上にスプ
    レーすることを含む、前記請求項22記載の医薬組成物
    の製造方法。
  32. 【請求項32】 請求項31記載の製造方法において、
    前記核が、ポリビニルポリピロリドンをイソプロパノー
    ルに溶解してバインダー溶液とし、このバインダー溶液
    をスクロース上にスプレーして得られたものであること
    を特徴とする医薬組成物の製造方法。
  33. 【請求項33】 請求項19記載の医薬組成物の有効量
    を、真菌感染症の患者に経口投与することを特徴とする
    真菌感染症患者の治療方法。
  34. 【請求項34】 請求項19記載の医薬組成物の有効量
    を、細菌感染症の患者に経口投与することを特徴とする
    真菌感染症患者の治療方法。
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