JP2003300253A - 流体供給用の多連チューブ及びその製造方法 - Google Patents
流体供給用の多連チューブ及びその製造方法Info
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Abstract
性、バリア性等の化学的物性に優れていて、繰り返し屈
曲などにも耐える機械的強度および柔軟性を持ち、絡ま
らず、複数のチューブがこすれて劣化することなく複数
の液体を輸送することのできる多連チューブを提供す
る。 【解決手段】 複数本の柔軟なチューブを横列で接着し
た多連チューブ。各チューブ1、2はフッ素ゴム系熱可
塑性エラストマーで構成されており、かつ隣接するチュ
ーブの表面同士が架橋と同時に接着されている。チュー
ブ1、2の断面の輪郭は円形や三角形などにすることが
できる。内腔の断面形状は円形である。
Description
の製造方法に関する。さらに詳しくは、複数色のインク
などの流体を供給するための多連チューブ及びその製造
方法に関する。なお、本発明で使用する用語であるチュ
ーブとは、その断面形状が円形のもの以外に多角形のも
の、例えば正三角形、正四角形、正六角形のものを含む
ものとする。また、多連チューブとは円形状及び多角形
のものが複数本(2本も含む)密接状態で、横列又は束ね
た状態で並んでおり、これらがお互いに強固に接着して
いるものをいう(図1〜4参照)。
油性、耐溶剤性、耐熱性などに優れた柔軟なチューブが
求められている。一方、この要望に沿う研究も種々行わ
れており、例えば特開平10−052885、特開20
01−193659はフッ素ゴムやフッ素ゴム系熱可塑
性エラストマーを原料とする柔軟なチューブについて開
示している。
耐溶剤性、耐熱性において、ほかのゴム及び樹脂にない
優れた特性を有しており、パッキン、ガスケット、チュ
ーブ等に成形加工され、特に自動車産業、OA機器、半
導体産業、化学工業、理化学分野などで広く利用されて
いることは良く知られている。しかし、フッ素樹脂チュ
ーブは柔軟性に乏しいため、屈曲半径が大きく、肉厚が
あるとパイプのようになるため、屈曲して使用するとこ
ろには使えない。従って、耐薬品性、耐溶剤性、耐熱性
に優れ、且つ柔軟性に優れたチューブ材料としては必然
的にフッ素ゴム系のものとなる。
系材料は2つに大別される。その一つは一般にフッ素ゴ
ムといわれるもので、充填剤や架橋剤を添加し、化学的
に架橋を行うタイプであり、今一つは一般に熱可塑性エ
ラストマーに分類されるもので、フッ素ゴム系熱可塑性
エラストマーと呼ばれているものである。
り、また加硫剤、安定剤、充填剤などが入っており、薬
品と接触した場合にこれら添加物が溶出する可能性があ
るが、後者は、加硫剤を必要としない。このフッ素ゴム
系熱可塑性エラストマーは既に開発されており、実際に
使用されている。特公平02−36365に開示されて
いる技術によれば、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー
は、その結晶相としてビニリデンフルオライド−テトラ
フルオロエチレン共重合体やエチレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体などを使用し、ゴム相としてはビニリ
デンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラ
フルオロエチレン三元共重合体などが用いられている。
上記結晶相とゴム相は、謂所ブロック的に共重合した構
造を有しており、結晶相の融点以下では、結晶相が物理
的な架橋点となって成形体の強度を発現する。結晶相の
融点以上で結晶は融解し、全体が流動状態になるので押
出成形、射出成形、圧縮成形などの加熱成形加工を容易
に行うことができ、種々形状の成形品を得ることができ
る。このようなフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーに
は、たとえば、ダイキン工業株式会社からダイエルサー
モプラスチックなる商品名で市場に提供されている。
工のみでも、ある程度の強度が得られるが、フッ素ゴム
系熱可塑性エラストマーは、成形品に電離性放射線を照
射することにより、フッ素ゴムなどに通常添加する架橋
剤なしに架橋を行うことができ、この処理により更に強
度、圧縮永久歪、耐熱温度などの物性が向上する。
フッ素ゴムと異なりカーボン粉末、受酸剤、加硫剤等の
添加剤を含まないので透明性に優れており、更に使用に
当たって添加物が溶出して接触する溶液や器物を汚染す
ることがない特徴を有している。
ブ自体はすでに開発されている。このチューブは、耐薬
品性、耐油性、耐溶剤性、耐熱性、透明性に優れてお
り、しかも柔軟であるので、理化学機器分野、電子機器
分野、医薬品分野、化学工業分野等に広く使用されてい
る。特に薬液を輸送するチューブポンプの材料として好
ましく利用されているし、OA機器にも用いられる。し
かし、従来のチューブは一本ずつ単独で使用されている
ものであり、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーの多連
チューブは存在しなかった。
リンタでは複数色のインクを供給するために複数本のチ
ューブが使用される。インクジェットプリンタには家庭
用の小型のものと大きな用紙、例えばA0(エイゼロ)用
紙などに印刷する大型のものがある。小型のインクジェ
ットプリンタは、カートリッジタイプのインクタンク
が、可動する印刷ヘッドに取り付けられているが、大型
のプリンタでは印刷ヘッドとインクタンクが離れて設置
されており、その間をインク供給用のチューブで連結し
ている。この場合、ヘッドの動きにつれてチューブも繰
り返し屈曲することになる。従ってこのチューブには柔
軟性と機械的強度が必要となる。
れるインクのうち屋外での使用を目的とした印刷物を印
刷するインクは、一般に有機溶剤で溶解されるもので、
インク輸送用のチューブには優れた耐薬品性とバリア性
が要求される。また、タンクから印刷ヘッドにインクが
供給されているかどうかを確認するためにはチューブは
透明であることが好ましい。
るが、前述のようにヘッド部分が大きく稼動するため、
これら数本のチューブをまとめておかないと絡まった
り、チューブ同士がこすれて音を発したり、こすれによ
って耐久性を著しくそこねることが懸念される。従って
インク輸送用チューブとしては隣接するチューブ間が強
固に接着している多連チューブを使用することが好まし
い。
をつなぐチューブとしては、主に塩化ビニルチューブ、
シリコーンチューブ、各種エラストマーチューブなど柔
軟なチュ−ブが使用されてきた。
ブを横列又は束ねた状態で接着させた多連チューブも既
に実用に供されている。多連チューブの加工技術として
は、熱によるよる融着、接着剤を使用することによる接
着、押出金型による一体成形などがある。
って融着する場合、隣接するチューブの接着面のみを溶
融温度以上に加熱し、密着させる。これによって非フッ
素系熱可塑性チューブ同士を融着させて多連チューブを
形成することができる。
剤を使用して形成する場合、隣接するチューブの接着面
に接着剤を必要量塗布し、密着させ、接着剤を乾燥させ
て多連チューブとすることができる。この方法は、非フ
ッ素系熱可塑性チューブだけでなく弾性体のもの、例え
ばシリコンゴムチューブなどの多連チューブの形成にも
応用できる。
ブを押出成形により一体成形することも可能であるが、
必要とする金型形状は複雑となり、また、各種チューブ
径、形状、チューブ数が異なるたびに金型を製作をしな
ければならないため費用もかさみ、経済的ではない。
は、この有機溶剤系インクに対し十分なバリア性、耐薬
品性、耐久性を保持しているとは言い難く、特に塩化ビ
ニルチューブなどは可塑剤、充填材等が含まれているた
め、有機系インク溶剤に接触したときにこれらの成分が
溶出し、汚染する恐れもある。
薬品性、耐油性、耐溶剤性、耐熱性、バリア性等の化学
的物性に優れていて、繰り返し屈曲などにも耐える機械
的強度および柔軟性を持ち、絡まらず、複数のチューブ
がこすれて劣化することなく複数の液体を輸送すること
のできる多連チューブを提供することを技術的課題とす
る。
塑性エラストマーを最外層としたチューブについて、前
述した従来の技術を種々試みた。熱による融着を試みた
ところ、溶融温度以下でチューブの全面にわたってクラ
ックが発生し、多連チューブを得ることが出来なかっ
た。SBR、アクリル系ラテックス接着剤による接着を
試みたところ、接着強度は不十分であり外観も悪いため
実用に供し得なかった。
熱可塑性エラストマーのシートを重ねた状態で電離性放
射線を照射したところ、シート間は強固に接着すること
を偶然見出した。この現象をチューブに応用して、隣接
するチューブ間が強固に接着した多連チューブの開発に
成功したのである。
は、複数本の柔軟なチューブが横列又は束ねられた状態
であり、各チューブの少なくとも最外層が架橋の可能な
合成樹脂材料で構成されており、かつ、各チューブの最
外層同士が架橋と同時に接着されることにより、一体化
されていることを特徴としている(請求項1)。ここで
いう「架橋」とは、合成樹脂の物理的強度およびその耐
熱性を向上させるために行うものであって、接着のため
に用いる接着剤の硬化を除く。例えば、加硫剤による架
橋、チューブの材料に用いられる熱硬化性樹脂、感光性
樹脂等の硬化、チューブ材料に用いられる合成樹脂の放
射線による架橋等をいう。また、前記最外層が電離性放
射線を照射することで架橋される合成樹脂であってもよ
い(請求項2)。さらに、前記最外層がフッ素ゴム系熱
可塑性エラストマーで構成されていてもよい(請求項
3)。前記最外層のチューブの少なくとも1本のチュー
ブが、2層または多層構造であり、内層が供給しようと
する流体に対する耐薬品性が高い高分子材料であり、接
着層を介して、または互いに相容しているものでもよい
(請求項4)。前記チューブの断面積が円状であっても
よい(請求項5)。さらに、前記チューブの断面積が多
角形状であってもよい(請求項6)。
層が未架橋のフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーで構成
されているチューブを複数本横列又は束ねた状態で密着
した後、電離性放射線を照射し、架橋と同時にこれらの
隣接するチューブ同士を接着することを特徴としている
(請求項7)。さらに、密着させるチューブは、押出成
形された、1本または2本以上の前記チューブをドラム
上にチューブ間が密接するように巻きつけ、得られるチ
ューブの列または束の任意の個所を切断し、ドラムから
はずすことによりチューブを密着させるのが好ましい
(請求項8)。
項1)では、各チューブの少なくとも最外層が架橋の可
能な合成樹脂材料で構成されており、かつ、各チューブ
の最外層同士が架橋と同時に接着され、一体化されてい
るため、合成樹脂材料で製造された各チューブの接着を
架橋と同時にできる。これにより、合成樹脂材料の接着
に使われる接着剤が不要となり、また、多連チューブの
製造工程を短縮することができる。
で架橋される合成樹脂である(請求項2)場合、電離性
放射線を照射することで、多連チューブの架橋および、
その架橋と同時に接着をすることができる。
トマーで構成されている(請求項3)場合、少なくとも
最外層がフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーで構成され
ていることにより、耐熱性、耐油性、耐溶剤性、バリア
性等の化学的物性が優れている。さらに、繰り返しの屈
曲などにも耐える機械的強度及び柔軟性を持つことがで
きる。さらに、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーは透
明度が高く、この材料単体もしくは透明度の高い内層と
の組み合わせにより、透明度の高いチューブの製造も可
能である。多連チューブとして用いることにより、絡ま
らず、さらに複数チューブがこすれて劣化することがな
く、複数の液体を輸送することができる。
ストマーである多連チューブにおいては、複数本の柔軟
なチューブの少なくとも一本のチューブを二層又は多層
構造にすることにより(請求項4)、内層を通過する複
数の液体との化学的作用および、使用目的に応じて最内
層の材料を変えることができる。
項5)、物理的に柔軟であり、機械的強度が高い。
は(請求項6)、その多連チューブが使われている物理
的個所に応じて、その形状を変化させることができる。
さらに、束ねている場合、隙間なく多連チューブを成形
することができる。
フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーで構成されているチ
ューブを複数本横列または束ねた状態で密着した後、電
離性放射線を照射し、架橋と同時にこれらの隣接するチ
ューブ同士を接着する(請求項6)。すなわち、放射線
架橋により接着させることで、架橋と接着の工程を一度
にすることができる。さらにエッチング等の複雑な後処
理もいらない。また、接着剤等の中間剤を用いることな
く接着させることができるので、経済的であり、手間も
省くことができ、かつ、フッ素ゴム系熱可塑性エラスト
マーの物性を維持し、多連チューブを製造することがで
きる。
項7)、1本又は2本の前記チューブをドラム上にチュ
ーブ間が密接するように巻きつけ、得られるチューブの
列又は束をばらけ防止用のテープでまとめ、さらに、そ
れらのチューブの列または束の個所を切断しドラムから
はずすことにより密着させることができる。
ューブの実施形態を説明する。図1a、図1b、図2
a、図2b、図3a、図3b、図4a、図4b、は本発
明の多連チューブの一実施形態を示す斜視図であり、図
5は巻取機(ドラム)の概略図であり、図6はチューブ
をドラムに巻いたときの概略図であり、図7はチューブ
をドラムから取り外したときの概略図であり、図8は縦
引裂強度測定方法の概略図であり、図9は横剥離強度測
定方法の概略図である。
以上横列に並べた多連チューブである。断面が円形であ
る多連チューブでは、隣り合うチューブの接する面積が
小さいので、チューブ同士の隙間を切断しやすい。
形状が円形である同径のチューブ2を二本以上並べた多
連チューブである。図1bは底辺が上下交互にくるよう
に並べてある。
形状が円形であるチューブ3であり同型のチューブを並
べた多連チューブである。断面は正三角形、正方形に限
定されるものでなく、幾何学的に水平に並べられるもの
であれば構わない。
内部空洞の形状が円形である同型のチューブ4を並べた
多連チューブである。直角二等辺三角形の直角の頂点を
中心として並べることによって、多連チューブの断面が
正方形を形成している。さらに、直角二等辺三角形に限
定されるものでなく、θの角度によって正多角形を形成
しても構わない。
などの平行四辺形であり、内部空洞の形状が円形である
チューブの多連チューブである。図3aの例では、チュ
ーブ5の一辺の長さはチューブ6の2倍であり、一本の
チューブ5に対し二本のチューブ6を横列に並べてい
る。大小チューブの一辺の長さの相違はこれに限定され
るものでなく、一本のチューブに対して三本以上のチュ
ーブを横列につなげても構わない。
の形状が円形であるチューブ7と、断面が直角三角形で
あり、内部空洞の形状が円形であるチューブ8とで構成
されている多連チューブである。図3bに示すように、
チューブ8を二本組み合わせて長方形を形成し、チュー
ブ7の一辺に隣接させることで一本のチューブ7に対し
て二本のチューブ8を横列につなげている。
ものである。この場合、段数は制限されない。さらに、
前記示した多連チューブ図2a、図2b、図3a、図3
bを重ねたものであっても構わない。これら実施例の多
連チューブは耐熱性、耐油性、耐溶剤性、バリア性の化
学的物性が優れており、透明度も高い。さらに、繰り返
しの屈曲などにも耐える機械的強度及び柔軟性を持つ。
層であるものの多連チューブである。外層9、内層10
からなっている。外層9はフッ素ゴム系熱可塑性エラス
トマーであり、内層10は柔軟な高分子材料であれば良
い。この多連チューブは断面の形状、及びその大きさは
任意であり、さらにその組み合わせも限定されるもので
はない。
晶相とゴム相が、所謂ブロック的に共重合した構造を有
している。これらの結晶相としては、(1)ビニリデン
フルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体や
(2)エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体など
を使用し、ゴム相としてはビニリデンフルオライド−ヘ
キサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン三元
共重合体などが用いられている。前述のブロック的共重
合の構造が、結晶相とゴム相の組み合わせであり、その
ものが電離性放射線を照射することで架橋することがで
きるものであれば、これに限定するものではない。
のフッ素ゴム系熱可塑性エラストマーを加熱乾燥させ、
その後、押し出し成形金型を介して、押出機より押出
し、チューブを生成した。図5に示す巻取機を用い、前
記チューブ20をドラム21に隣接した状態で必要な回
数巻きつけた(図6参照)。束ねた多連チューブを作成
する場合は、チューブを巻きつけたドラムにさらにチュ
ーブを巻きつけて作成する。図7に示すように、チュー
ブの固定は隣接するチューブがばらけないように、チュ
ーブ31の両端に粘着テープ32で固定し、また中心部
二ヶ所は柔軟なフィルム33を用いて静電気力で固定す
る。任意の長さにチューブを切断し、ドラムよりチュー
ブを取り外す。そのチューブを袋に入れ、袋の中を真空
にすることによってチューブがばらけないように密着さ
せた状態で固定させる。このチューブに電離性放射線照
射を行う。電離性放射線は0kGy〜500kGyが好
ましい。以下に実施例に基づいて、本発明を詳細に説明
するが、発明の範囲を限定するものではない。
ダイキン工業株式会社のダイエルサーモプラスチックT
−530のペレットを使用した。原料は押出機のホッパ
ーに供給する前に、100℃で1時間乾燥した。押出機
は耐蝕性の優れたシリンダー、スクリューを持つシリン
ダー径40mm、L/D25のものを使用した。押出成
形用金型を取り付け、内径3mm、外径5mmの未架橋
フッ素ゴム系熱可塑性エラストマーチューブを押出し
た。
に前述のチューブを隣接した状態で8回巻きつけた。こ
のとき使用したチューブの総長さは約8mである。図6
に示す端末22からチューブhまでを粘着テープでばら
けないように固定し、また端末23からチューブbまで
も同様に固定する。このとき、隣接するチューブ間がば
らけないように任意の場所で4箇所固定した。端末以外
の固定には粘着剤がチューブにつかないように柔軟なフ
イルムを使用し、静電気力で接着させた。しかる後、点
線24に沿ってカッターでチューブを切断し、ドラムよ
り取り外した。次に取り外した状態を図7に示す。ドラ
ムより取り外した相互に密着した8連チューブに電離性
放射線照射を行った。放射線照射後、電気炉で100℃
雰囲気下、一晩放置することによってチューブの色抜き
を行った。かくして、約1mの8連チューブを得ること
が出来た(図1a参照)。隣接するチューブ間は強固に
接着したものであり、ばらけ防止に使用した粘着テープ
を取り外しても、ばらけることはなく大型インクジェッ
トプリンタの多色インク輸送用チューブとして使用可能
であった。
を示す。原材料としてダイキン工業株式会社のダイエル
サーモプラスチックT−530と、住友3Mのダイニオ
ンTHV500Gのペレットを使用した。原料はどちら
とも押出機のホッパーに供給する前に、100℃で1時
間乾燥した。押出機は実施例1と同様に耐蝕使用のもの
で、シリンダー径40mm、L/D25のものと30m
m、L/D25のものを使用した。40mmにはダイエ
ルサーモプラスチック、シリンダー径30mmにはダイ
ニオンをそれぞれ供給した。これらより内径3mm、外
径5mmの外層がダイエルサーモプラスチック、内層が
ダイニオンの未架橋フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー
チューブを押出した。次に実施例1と同様にして8連チ
ューブを成形し、電離性放射線架橋を行い、1mの2層
多連チューブを得ることが出来た。ここで、フッ素ゴム
系熱可塑性エラストマー多連チューブの接着強度の測定
結果を示す。測定は、JIS K 7128−1を参考
にチューブ接着部分の引裂き強度(図8参照)、及びチュ
ーブを横から引っ張ったときの剥離強度(図9参照)によ
り行った。試料として、内径3mm、外径5mmのチュ
ーブが8本並列に並んだ多連チューブを使用した。比較
として内径2mm、外径4mmの塩化ビニル製多連チュ
ーブでも同様の測定を行った。
ブの、任意の個所のチューブ間接着部分を、半分の50
mmまで裂き、引張試験機41にて裂いたチューブそれ
ぞれの端部42、43を互いに逆向きに引っ張り、測定
した。この試験を5回繰り返し、得られたデータの平均
値をとった。次に横方向の剥離強度を示す。これは多連
チューブの両端のチューブ51,52を互いに逆向きに
引張試験機50にて引っ張り、剥離したときの強度を測
定した。この試験を3回繰り返し、得られたデータの平
均値をとった。以下、表1にこの結果を示す。
施形態を示す斜視図である。
の実施形態を示す斜視図である。
の実施形態を示す斜視図である。
の実施形態を示す斜視図である。
平面図である。
図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 複数本の柔軟なチューブが横列又は束ね
られた状態であり、各チューブの少なくとも最外層が架
橋の可能な合成樹脂材料で構成されており、かつ、各チ
ューブの最外層同士が架橋と同時に接着されることによ
り、一体化されている多連チューブ。 - 【請求項2】 前記最外層が電離性放射線を照射するこ
とで架橋される合成樹脂である請求項1記載の多連チュ
ーブ。 - 【請求項3】 前記最外層がフッ素ゴム系熱可塑性エラ
ストマーで構成されている請求項1記載の多連チュー
ブ。 - 【請求項4】 前記チューブの少なくとも1本のチュー
ブが、2層または多層構造であり、内層が供給しようと
する流体に対する耐薬品性が高い高分子材料であり、接
着層を介して、または互いに相容している請求項3記載
の多連チューブ。 - 【請求項5】 前記チューブの断面が円形状である請求
項1記載の多連チューブ。 - 【請求項6】 前記チューブの断面が多角形状である請
求項1記載の多連チューブ。 - 【請求項7】 最外層が未架橋のフッ素ゴム系熱可塑性
エラストマーで構成されているチューブを複数本横列又
は束ねた状態で密着した後、電離性放射線を照射し、架
橋と同時にこれらの隣接するチューブ同士を接着する多
連チューブの製造方法。 - 【請求項8】 押出成形されたチューブを、ドラム上に
チューブ間が密接するように巻きつけ、得られるチュー
ブの列または束をばらけ防止用のテープでまとめ、さら
にそれらのチューブの列又は束を任意の個所で切断し
て、ドラムから外すことにより、チューブ同士を密着さ
せる請求項7記載の製造方法。
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JP2002107136A JP4139619B2 (ja) | 2002-04-09 | 2002-04-09 | 流体供給用の多連チューブの製造方法 |
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