JP2014091265A - ラミネートチューブ容器用の積層材料およびそれを用いた包装容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくともヒートシール性を有する表面基材層と内面基材層が積層されてなるラミネートチューブ容器用の積層材料であって、層構成中に二軸延伸PETフィルムを含み、かつ、前記二軸延伸PETフィルムの積層位置の範囲を容器内面から総厚の40%以下の位置に限定したことを特徴とするラミネートチューブ容器用の積層材料とそれを用いた包装容器。
【選択図】図2
Description
その溶着された端部は、溶着時の急熱、急冷により歪みを生じるため、溶着の周辺部(非サイドシーム部)の樹脂が引っ張られ、サイドシーム部が凸となり、スリーブの断面が卵形状に変形する。
したがって、チューブ容器の胴部は、真円になるように矯正される必要があった。従来、その変形を矯正するための手段の一つとして、スリーブ全体を60〜80℃の温水で満たされた温水槽に通し、スリーブに生じた歪を除去する方法が用いられていた。
また、温水槽をくぐらせたスリーブには水滴が付着しており、その水滴を介して後工程、例えば頭部との接合などの工程で雑菌や異物を取り込む可能性がある。さらに、サイドシーム部が不完全である場合、そこから水が浸入して、異物や雑菌の付着の原因になるという問題もある。
しかしながら、この方法でも胴部スリーブの真円性を確保するという点では問題があった。
このチューブによれば内容物の絞り出しは容易になるがスリーブの断面形状の安定化は困難である。
又、水槽を必要とせずスペースを取らないので、チューブ容器の製造ラインのわずかなスペースに、容易に組み込むことができるとされている。
しかしながら、原反シートの両端の溶着部分の歪みによるスリーブ断面の真円状からの乖離はこの方法である程度矯正できるが積層構造に起因する溶着部分の物理的変形を伴う断面形状の変化は元に戻すことが出来ない場合がしばしば起こる。
たとえば、従来、層構成中に透明蒸着PETを用いたラミネートチューブ容器では、層構成は外側からPE40μm/PE40μm/乳白PE160μm/SPE38μm/透明蒸着PET12μm/ドライラミ接着剤/LLDPE100μmとなっており、二軸延伸PETフィルムを基材とした透明蒸着PETが内容物側に近い位置に配置されている。
そして、該層構成において、二軸延伸PETフィルムを外側に近い位置に設けた積層体を用いたスリーブは、チューブ成型工程における断面の真円度の評価結果としては×となり、卵状に近い形で成型されていた。
は充填不良となる場合がある。
図1は構成層を簡略化して二軸延伸PET層とPE層で表したものである。
本発明の請求項2に係るラミネートチューブ容器用の積層材料は、層構成中にエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムを含むことを特徴とする請求項1に記載のラミネートチューブ容器用の積層材料である。
本発明の請求項3に係る包装容器は請求項1または2に記載のラミネートチューブ容器用の積層材料を用いたことを特徴とする包装容器である。
ここで真円に近い形状の真円度とはスリーブ断面の最大径が規格値(周長を円周率で割った値)+10%以内のことをいう。
ならびに梱包工程等における搬送不良やラミネートチューブ容器への内容物充填時における充填不良などの問題が生じたりすることがなくなる。
図2および図3はそれぞれ本発明のラミネートチューブ容器用の積層材料の一例の断面略図である。
二軸延伸PETフィルムの積層位置を40%以下とするという時の「積層位置」はこの上限を意味している。
前記二軸延伸PETフィルムはラミネートチューブ容器製造工程でのスリーブの真円度確保以外の目的を併せて用いられる場合もありたとえばバリア性付与のため無機物質を蒸着したフィルムであってもよい。
容器に充填収納された内容物にガスバリア性が要求される場合や、あるいは収納物が充填収納されている容器の保存条件、流通条件、用途等によって、遮光性を確保する必要がある場合等も対応する材質および構成等が適宜選択される。
特に二軸方向に任意に延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましく用いられる。
ナイロン6、ナイロン66など)等、あるいはこれら高分子の共重合体などの材料が用いられる。
上記の蒸着薄膜を形成する側のフィルム基材の表面上に、コロナ処理、低温プラズマ処理、リアクティブイオンエッチング(RIE)を利用したプラズマ処理、イオンボンバード処理、薬品処理、溶剤処理などのいずれかの処理を施してもよい。
また、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることも可能である。但し生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。
上記真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましいが、蒸発材料の選択性の幅広さを考慮すると電子線加熱方式を用いることがより好ましい。
また、金属蒸着材料としては、アルミニウム、コバルト、ニッケル、鉛、銅、銀、あるいはそれらの混合物など特に限定するものではない。
れる。
図2は、本発明のラミネートチューブ容器用の積層材料の実施例1の断面を示す断面略図である。
なお図示しないが上記EVOHフィルム(6)の表裏には厚み5μmの接着性樹脂層が施されている。
れている。
この結果ラミネートチューブ容器用の積層材料の総厚(D)に対する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(3)の配置位置は表1に示したように23%以下になる。
図3は、本発明のラミネートチューブ容器用の積層材料の実施例2の断面を示す断面略図である。
この結果ラミネートチューブ容器用の積層材料の総厚(D)に対する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(3)の配置位置は表1に示したように27%以下になる。
図4は、従来のラミネートチューブ容器用の積層材料の比較例1の断面を示す断面略図である。
40μm )、中間層として、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルム(厚み:15μm)、白色無機顔料入りの乳白PEフィルム(厚み:120μm )、酸化アルミニウム蒸着薄膜を形成させた二軸延伸PETフィルム(厚み:12μm)をそれぞれ準備した。
なお図示しないが上記EVOHフィルム(6)の表裏には厚み5μmの接着性樹脂層が施されている。
この結果ラミネートチューブ容器用の積層材料の総厚(D)に対する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(3)の配置位置は表1に示したように62%以上になる。
図5は、従来のラミネートチューブ容器用の積層材料の比較例2の断面を示す断面略図である。
(5)/PE(13μm厚 )(4)/酸化アルミニウム蒸着薄膜を形成させた二軸延伸PETフィルム(12μm厚)(3)/白色無機顔料入りの乳白PEフィルム(120μm厚)(7)/PE(20μm厚 )(4)/接着性樹脂層(5μm厚:図示せず)/エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルム(15μm厚 )(6)/接着性樹脂層(5μm厚:図示せず)/PE(20μm厚 )(4)/直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム(60μm厚)(8)〔容器内側〕構成の総厚みが310μmの比較例2のラミネートチューブ容器用の積層材料(14)を作成した。
この結果ラミネートチューブ容器用の積層材料の総厚(D)に対する二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(3)の配置位置は表1に示したように79%以上になる。
積層材料のシートを丸めて両端部を熱溶着してスリーブを形成する工程と、そのスリーブを所定の長さに切断する工程、そのスリーブの一端に口部及び肩部を備えた頭部成形体を溶着する頭部溶着工程とからなるうちの、スリーブを所定の長さに切断する工程においてスリーブの断面を観察した結果を表1に示した。
今回の場合はスリーブ断面が真円となったときの直径は40mmとなるように設計されている(図1参照)。
mmからの径の最大増加分が10%を超えて歪んだ卵型になってしまっていた。
1a…積層材料
1b…積層材料
2…シール部
3…2軸延伸PET
4…ポリエチレン樹脂層(PE)
5…表面基材層
6…エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)
7…乳白ポリエチレンフィルム(乳白PE)
8…内面基材層
11…ラミネートチューブ容器用の積層材料
12…ラミネートチューブ容器用の積層材料
13…ラミネートチューブ容器用の積層材料
14…ラミネートチューブ容器用の積層材料
R…真円(規格値)直径
Rmax…最大直径
D…総厚
H…配置位置
Claims (3)
- 少なくともヒートシール性を有する表面基材層と内面基材層が積層されてなるラミネートチューブ容器用の積層材料であって、層構成中に二軸延伸PETフィルムを含み、かつ、前記二軸延伸PETフィルムの積層位置の範囲を容器内面から総厚の40%以下の位置に限定したことを特徴とするラミネートチューブ容器用の積層材料。
- 層構成中にエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムを含むことを特徴とする請求項1に記載のラミネートチューブ容器用の積層材料。
- 請求項1または2に記載のラミネートチューブ容器用の積層材料を用いたことを特徴とする包装容器。
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