JP7007921B2 - バリア紙カップ - Google Patents

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Description

本発明は、バリア樹脂を有する紙カップの胴部と底部の加熱圧着により、カップ成型時に胴部へのピンホールの発生を抑えたバリア紙カップに関する。
バリア紙カップに用いられるバリア樹脂は、成型加工中の加熱、圧着によりピンホールが発生しにくい蒸着二軸延伸PETや二軸延伸EVOHなどのフィルムが使用されており(特開2005-239230号公報や特開2017-43388号公報など)、強度を高めて加熱、圧着に対してもピンホールの発生を抑えている。
しかし、バリア紙カップで底部の脚部に成形上絞りシワが多数発生する場合に脚部のシワ部分が加熱・圧着時に胴部に強い圧力をかけるので、胴部のバリア樹脂にピンホールが発生し易くなる。
特開2005-239230号公報 特開2017-43388号公報
この発明の解決課題は、底部の脚部に成型時の絞りシワが発生しても、容器成型中の加熱圧着時に胴部に胴部のバリア樹脂にピンホールが発生しないようにしたバリア紙カップを提供することにある。
この発明は上記課題を解決するために、請求項1の発明では、
ブランクを筒状に成型した胴部と、ブランクの外周に沿って一連に所定の幅を折って形成した脚部を有し該脚部で支持された上面をカップ底面とする底部とを備え、前記ブランクが原紙を基材としバリア樹脂を積層したシートからなっており、前記胴部の内周面に底部の脚部を融着してなるバリア紙カップであって、
胴部のブランクのバリア樹脂には延伸バリアフィルムを使用し、底部のブランクのバリア樹脂には無延伸バリアフィルムを使用してなり、
前記胴部の内周面に底部の脚部を融着するために、前記胴部のブランクで胴部の内周面となる胴部最内層のポリエチレンと、前記底部のブランクで底部の脚部の外側面となって前記胴部最内層のポリエチレンと融着する前記底部最内層のポリエチレンとが設けられており、
前記胴部最内層のポリエチレンの融点が前記底部最内層のポリエチレンの融点よりも低く設定されていることを特徴とする。
請求項2の発明では、
胴部最内層のPE層のMFRが、底部最内層のPE層のMFRよりも大きく設定されていることを特徴とする。
なお、この明細書で「ブランク」とは、紙カップの胴部を形成する略扇面形状に打ち抜かれた胴紙と紙カップの底部を形成する円形などの所定形状に打ち抜かれた底紙をいう。
底部は、円形のブランクの外周側を絞って脚部として上面をカップの底面に成型するが、その際に脚部に絞りシワが形成される。
そこで、胴部には強度のある延伸バリアフィルムを用い、底部側には無延伸バリアフィルムを用いて前記脚部の内面側ラミネートが変形しやすくなることで、接着時に胴部に対する圧力を低減して、胴部の延伸バリアフィルムに対してピンホールの発生を防ぐことができる。
また、底部の無延伸バリアフィルムは延伸バリアフィルムに比して強度が弱いが、底部最内層のPE層の融点を胴部最内層のPE層の融点より高くすることで底部最内層のPE層よりも先に胴部最内層のPE層を溶融させ、加熱圧着による底部の無延伸バリアフィルムにピンホールが発生しない温度条件にて、胴部と底部とを容易に接着させることができる。
更に、胴部最内層のPE層のMFRを底部最内層のPE層のMFRより大きくしたので、胴部と底部の加熱圧着加工時に胴部最内層のPE層が流動しやすくなり、胴部と底部の脚部との接着部分の前記底部の脚部の絞りシワに起因する隙間を埋めることができる。
実施例1のバリア紙カップの斜視図である。 胴部のブランクの展開図である。 (a)は底部のブランクの展開図、(b)は脚部の成型後の斜視図である。 (a)は胴部のブランクの断面図、(b)は底部のブランクの断面図である。 (a)は胴部への底部圧着前の加熱時の模式図、(b)は圧着直前の模式図である。
以下に、この発明のバリア紙カップを一般的な紙カップに適用した好適実施例について図面を参照しながら説明する。
図1に例示するバリア紙カップ1は、胴部のブランク10を筒状に成型した胴部2と、底部のブランク20の外周に沿って一連に所定の幅を略直角に折って絞りシワLを成型した脚部3を有し、該脚部3で支持された上面4をカップ底面とする底部5とを有している。
紙カップの底部の絞り成型については、一例として特開2013-82109号などがある。
図示例ではバリア紙カップ1の上面は開放されているが、任意構成の蓋部で閉止されるものでもよい(図示せず)。
[胴部のブランク]
胴部のブランク10は、図2の場合、略扇面形状からなって、胴部のカップ成型時における外面側から内面側に向かって、PE層(胴部最外層)11、原紙層12、中間のPE層13、延伸バリアフィルム層14、PE層(胴部最内層)15が積層されている(図4(a)参照)。 従って、底部5の脚部3には胴部最内層のPE層15が面しており、胴部下方に設定された接着対応箇所で底部5の脚部3との接着される(図5参照)。
ここで胴部2では、バリア樹脂として延伸バリアフィルム層14を用いているので強度が高く、カップの成型時に、脚部3の絞りシワLにより胴部4に圧力がかかってもピンホールが発生しづらい。
延伸バリアフィルムとしては、一例として蒸着二軸延伸PET、二軸延伸EVOHなどの延伸フィルムを用いることができる。
[底部のブランク]
底部のブランク20は、本実施例の場合、図3(a)に示すように略円形状で、図4(b)に示すように、底部のカップ成型時における内面側から外面側に向かって、PE層(底部最内層)21、無延伸バリアフィルム層22、中間のPE層23、原紙層24、PE層(底部最外層)25が積層されている。
従って、底部5は、胴部2の最内層のPE層15に脚部3の最内層のPE層21が面しており、後述のように、胴部2の接着対向個所で接着される。
この底部5の脚部3には、図3(b)に示すように、絞りシワLが脚部3の長さ方向に形成されるので、バリア樹脂として延伸バリアフィルム層ではなく無延伸バリアフィルム層22を用いることで、加熱により内面側ラミ層が軟化し圧着時に内面側ラミ層が変形しやすくなり、脚部3の絞りシワLによりかかる圧力を緩衝させることができる。
これにより胴部2の延伸バリアフィルム層14は、従来の底部に延伸バリアフィルム層が用いられた構造に比して、圧着時の圧力が低減しピンホールの発生が抑えられる。
一方、紙カップの成型工程における胴部2への底部5圧着時の加熱について、図5の(a)の模式図に示すように、カップは、底部5の脚部3を胴部2の接着対向位置40から上方にずらした位置で、胴部2および脚部3の内側から加熱されるので、脚部3の接着位置における底部最内層のPE層21’は間接加熱F2され、胴部2の接着対向位置40の胴部最内層のPE層15’は直接加熱F1される。
そして、図5(b)に示すように、圧着のために胴部2の接着対応位置40まで底部5を移動し、直接加熱F1された低い融点の胴部最内層のPE層15’を先に溶融させ、脚部3の間接加熱F2された高い融点の底部最内層のPE層25’に圧着することで、接着に際しての底部5の無延伸バリアフィルム層22を保護しながら接着させる。
なお胴部2の下端は脚部3の内面側に折り返してからツールを用いて圧着している(図5(b)参照)。
一方、底部5を加熱圧着しやすいように、前記間接加熱F2される底部最内層のPE層21’への加熱温度を上げると、脚部3の無延伸バリアフィルム層22が乱れて、逆に無延伸バリアフィルム層22にピンホールが発生する惧れがある。
そこで、前記無延伸バリアフィルム層22を保護するため、底部の最内層のPE層25の融点を、前記胴部の最内層のPE層15の融点よりも高くすることが好ましい。
これにより胴部2と底部5の融着時に、底部の最内層のPE層21よりも先に胴部の最内層のPE層15を溶融させ、胴部2の内壁面に底部5の脚部3外側面を接着させる。
更に、胴部最内層のPE層15のMFR(メルトフローレート)を底部最内層のPE層21のMFRよりも大きく設定することが好ましく、前記加熱圧着時に、先に溶融した胴部最内層のPE層15が流動しやすくなり、胴部2と底部5の脚部3との接着部分において、脚部3の絞りシワLに起因したすき間を埋めることができるので、ピンホールの発生を更に確実に抑えることができる。
これにより底紙の絞りシワの圧着による胴部2や底部5のバリア樹脂のピンホールの発生を防ぐことができる。
以下に前記構成に基づいた胴部ブランク10、底部ブランク20の構造の実験例を示す。
なお、本実施例で、PE層はポリエチレン層、LLDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレン、EVOHはエチレン-酢酸ビニル共重合体けん化物、ADは接着層、PETはポリエチレンテレフタレートである。
[実験例1]
胴部2のブランク10 厚さ340μm
(以下、各層の括弧内数字は厚みであり、単位はμmである)
胴部最内層のPE層15:LLDPE(30)/LDPE(20)
延伸バリアフィルム層14:EVOH(15)
PE層13:LDPE(20)
原紙12:一般紙265g/m
胴部最外層のPE層11:LLDPE(15)
底部5のブランク20 厚さ285μm
底部最内層のPE層21:LDPE(22)
無延伸バリアフィルム22:LLDPE(18)/AD(5)/EVOH(8)/AD(5)/LLDPE(18)からなる。合計(54)。
PE層23:LDPE(15)
原紙24:一般紙200g/m
底部の最外層のPE層25:LDPE(15)
[実験例2]
胴部2のブランク10 厚さ350μm
胴部最内層のPE層15:LLDPE(40)/LDPE(15)
延伸バリアフィルム層14:PET(12)/EVOH(12)合計(24)
PE層13:LDPE(15)
ここで、PETとEVOHの2枚を貼り合せてバリアフィルムとする場合は、どちらかが無延伸フィルムでも良い。本実施例ではPET/EVOHはドライラミネートされているものを用いた。
原紙12:一般紙265g/m
胴部最外層のPE層11:PE(15)
底部5のブランク20は、実験例1と同一条件とした。
前記実験例1、2における胴部2の最内層となるPE層15は、融点:102℃、MFR:15g/10minであり、底部5の最内層となるPE層21は、融点:108℃、MFR:7g/10minとした。
上記実験例1、2によるカップ成型後における胴部2と底部のピンホールはいずれも発見できず効果が確認できた。
なお、延伸バリアフィルム層14を、延伸EVOHだけとした場合に胴部が反ってしまうおそれがあるが、PET/EVOHのようにした場合には、反り対策として硬いPET等の熱収縮率の少ない樹脂を積層しておくことで、反りの減少が見られ好ましい。
上記各実施例では底部の脚部に絞りシワを有する場合について説明したが、この発明では脚部に絞りシワが無い場合においても同用の効果を奏することができる。
この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更することができる。
1 バリア紙カップ
2 胴部
3 脚部
4 上面
5 底部
10 胴部のブランク
11 PE層(胴部最外層)
12 原紙
13 PE層
14 延伸バリアフィルム層
15 胴部最内層のPE層
20 底部のブランク
21 PE層(底部最外層)
22 無延伸バリアフィルム層
23 PE層
24 原紙層
25 底部最内層のPE層
31 胴部の接着位置(直接加熱個所)
32 脚部の接着位置(間接加熱個所)
F1 直接加熱
F2 間接加熱
L 絞りシワ

Claims (2)

  1. ブランクを筒状に成型した胴部と、ブランクの外周に沿って一連に所定の幅を折って形成した脚部を有し該脚部で支持された上面をカップ底面とする底部とを備え、前記ブランクが原紙を基材としバリア樹脂を積層したシートからなっており、前記胴部の内周面に底部の脚部を融着してなるバリア紙カップであって、
    前記胴部のブランクのバリア樹脂には延伸バリアフィルムを使用し、前記底部のブランクのバリア樹脂には無延伸バリアフィルムを使用してなり、
    前記胴部の内周面に底部の脚部を融着するために、前記胴部のブランクで胴部の内周面となる胴部最内層のポリエチレンと、前記底部のブランクで底部の脚部の外側面となって前記胴部最内層のポリエチレンと融着する前記底部最内層のポリエチレンとが設けられており、
    前記胴部最内層のポリエチレンの融点が前記底部最内層のポリエチレンの融点よりも低く設定されていることを特徴とするバリア紙カップ。
  2. 胴部最内層のポリエチレンのメルトフローレートが、底部最内層のポリエチレンのメルトフローレートよりも大きく設定されていることを特徴とする請求項に記載のバリア紙カップ。
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