JP2003298058A - 薄膜トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2003298058A
JP2003298058A JP2002094606A JP2002094606A JP2003298058A JP 2003298058 A JP2003298058 A JP 2003298058A JP 2002094606 A JP2002094606 A JP 2002094606A JP 2002094606 A JP2002094606 A JP 2002094606A JP 2003298058 A JP2003298058 A JP 2003298058A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor layer
region
gate electrode
layer
type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2002094606A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003298058A5 (ja
Inventor
Hiroyuki Ogawa
裕之 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advanced LCD Technologies Development Center Co Ltd
Original Assignee
Advanced LCD Technologies Development Center Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advanced LCD Technologies Development Center Co Ltd filed Critical Advanced LCD Technologies Development Center Co Ltd
Priority to JP2002094606A priority Critical patent/JP2003298058A/ja
Publication of JP2003298058A publication Critical patent/JP2003298058A/ja
Publication of JP2003298058A5 publication Critical patent/JP2003298058A5/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching, or capacitors or resistors with at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof  ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/76Unipolar devices, e.g. field effect transistors
    • H01L29/772Field effect transistors
    • H01L29/78Field effect transistors with field effect produced by an insulated gate
    • H01L29/786Thin film transistors, i.e. transistors with a channel being at least partly a thin film
    • H01L29/78642Vertical transistors

Abstract

(57)【要約】 【課題】ソース、ドレイン領域がセルフアライン技術で
構成されるボトムゲート型薄膜トランジスタにおいて、
素子面積を増加させることなく、CMOS構造を備えた
薄膜トランジスタおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】絶縁性基板1の表面上に設けたゲート電極
3と、絶縁性基板1の表面上およびゲート電極3の表面
上にわたって設けたゲート絶縁膜4と、ゲート絶縁膜4
の表面上に設けた半導体層5と、ゲート電極3の両側面
上に位置する半導体層5中に設けたそれぞれ極性の異な
るチャネル領域6とを有する構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁性基層上に設
けた薄膜トランジスタおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁性基層、例えば絶縁性基板の上に半
導体薄膜を形成し、この半導体薄膜内にチャネル領域を
設けて、絶縁ゲート電界効果トランジスタを構成したも
のに、いわゆる薄膜トランジスタ(TFT)がある。
【0003】例えば、アクティブマトリックス型液晶表
示装置には、画像表示を行う画素マトリックス回路や、
画素表示を行うための制御回路などが設けられている。
制御回路は、シフトレジスタ回路、レベルシフタ回路、
バッファ回路、サンプリング回路などから構成され、こ
れらはいずれもCMOS(Complementaly Metal-Oxide
Semiconductor)を基本として構成される。
【0004】図3(a)は従来のCMOSの断面図、
(b)は平面図、(c)は回路図である。
【0005】31は絶縁性基板、32は下地絶縁膜、3
3はゲート電極、34はゲート絶縁膜、35は半導体
層、36は半導体層35中のチャネル領域、37S、3
7Dは半導体層35中のそれぞれn型ソース、ドレイン
領域、38S、38Dは半導体層35中のそれぞれp型
ソース、ドレイン領域、39は層間絶縁膜、40はコン
タクトホール、41a〜41cは金属配線、42はn型
MOSTFT、43はp型MOSTFTである。
【0006】ここに示した薄膜トランジスタは、ゲート
電極33がチャネル領域36に対して下にある、いわゆ
る、ボトムゲート型TFTである。
【0007】図3(a)、(b)に示すように、従来の
CMOSでは、n型MOSTFT42とp型MOSTF
T43とが分離されている。
【0008】《製造工程》次に、図3(a)〜(c)に
示したCMOSの製造工程について説明する。
【0009】図4(a)〜(e)は、図3のCMOSの
製造工程を順に示す断面構造図である。
【0010】まず、図4(a)に示すように、絶縁性基
板31の表面上に下地絶縁膜32を介してゲート電極を
形成するための導電層44を形成する。
【0011】この導電層44の表面上に、フォトリソグ
ラフィ法を用いてパターニングしたレジスト膜(レジス
トマスク)45を形成する。次に、このレジスト膜45
をマスクとして、導電層44をエッチングし、図4
(b)に示すように、ゲート電極33を形成する。
【0012】次に、図4(b)に示すように、絶縁性基
板31の全面にゲート絶縁膜34、および多結晶シリコ
ンあるいは単結晶シリコンからなる半導体層35を形成
する。さらに、半導体層35の表面上に、フォトリソグ
ラフィ法を用いてパターニングした活性領域の形状を規
定するレジスト膜(図示省略)を形成する。次に、この
レジスト膜をマスクとして半導体層35を所定の形状に
パターニングする。
【0013】次に、このレジスト膜を除去した後、半導
体層35にP型(もしくはN型)の不純物をドーズ量0
〜5×1013/cmでイオン注入する。
【0014】次に、n型MOSTFTのソース、ドレイ
ン領域を形成するために、図4(c)に示すように、n
型MOSTFT(図の向かって左側)のチャネル領域お
よびp型MOSTFT(図の向かって右側)となるべき
領域の半導体層35の表面上に、フォトリソグラフィ法
を用いてパターニングしたレジスト膜46を形成する。
次に、このレジスト膜46をマスクとして半導体層35
中に、n型を付与する不純物47をドーズ量5×10
14〜1×1016/cmでイオン注入する。これに
より、半導体層35中に、n型MOSTFTの1対のn
型ソース、ドレイン領域37S、37Dが形成される。
【0015】次に、p型MOSTFTのソース、ドレイ
ン領域を形成するために、図4(d)に示すように、p
型MOSTFTのチャネル領域およびn型MOSTFT
となるべき領域の半導体層35の表面上に、フォトリソ
グラフィ法を用いてパターニングしたレジスト膜48を
形成する。次に、このレジスト膜48をマスクとして半
導体層35中に、p型を付与する不純物49をドーズ量
5×1014〜1×1016/cmでイオン注入す
る。これにより、半導体層35中に、p型MOSTFT
の1対のp型ソース、ドレイン領域38S、38Dが形
成される。
【0016】次に、図4(e)に示すように、基板全面
に層間絶縁膜39を形成する。その後、それぞれの濃度
で添加されたn型またはp型を付与する不純物元素を活
性化するために熱処理工程を行う。
【0017】活性化工程を終えたら、層間絶縁膜39の
表面上に、コンタクトホールを形成するためのパターニ
ングされたレジスト膜(図示省略)を形成する。次に、
このレジスト膜をマスクとして層間絶縁膜39をエッチ
ングし、ゲート電極33、ソース、ドレイン領域37
S、37D、38S、38Dに達する複数個のコンタク
トホール40を形成する。
【0018】次に、このレジスト膜を除去した後、図4
(e)に示すように、コンタクトホール40の内部およ
び層間絶縁膜39の表面上に金属層を形成し、所定の配
線パターンにパターニングし、金属配線41a〜41c
を形成する。このとき、n型MOSTFT42のドレイ
ン領域37Dとp型MOSTFT43のドレイン領域3
8Dとが同電位になるように接続され、さらにドレイン
領域37D、38Dと次段のゲート電極33とが同電位
になるように接続される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示した従来のCMOSの構造では、n型MOSTFT4
2とp型MOSTFT43が平面的に見て、完全に分離
されて配置されているため、CMOSの寸法は、該CM
OSを構成するn型MOSTFT42とp型MOSTF
T43の素子寸法の和で決定されることとなり、今後必
要とされる高密度化に対して不利である。このため、な
んらかの立体的な集積化を考慮するなど効率的な配置を
検討する必要があった。
【0020】また、図4(a)〜(e)に示したような
方法で製造されるボトムゲート型薄膜トランジスタで
は、図4(c)あるいは図4(d)に示したように、ソ
ース、ドレイン領域37S、37D、38S、38D
は、レジスト膜46、48をマスクとしたイオン注入に
より形成されている。したがって、レジスト膜46、4
8のパターン形成用のマスクの位置合せ誤差により、ゲ
ート電極33とソース、ドレイン領域37S、37D、
38S、38Dの形成用のレジスト膜のパターンとが位
置ずれを起こす問題があった。
【0021】例えば、図5に示すように、マスクの位置
合せ誤差が生じて、レジスト膜46の位置ずれが生ずる
と、ドレイン領域37Dがゲート電極33から離れたい
わゆるオフセット構造が構成される。このようなオフセ
ット構造の薄膜トランジスタが形成されると、トランジ
スタ特性が設定値よりも劣化してしまうという問題が生
じる。特に、装置の微細化が進み、チャネル長が短くな
るに伴って、このマスクずれの問題が顕著になってき
た。
【0022】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、その目的は、占有面積の小さい
CMOS構造を備えた薄膜トランジスタを提供すること
にある。また、本発明の別の目的は、素子面積を増加さ
せることなく、ソース、ドレイン領域が自己整合技術
(セルフアライン技術)で構成されるCMOS構造を備
えた薄膜トランジスタの製造方法を提供することにあ
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明においては特許請求の範囲に記載するような
構成をとる。
【0024】すなわち、請求項1記載の薄膜トランジス
タは、絶縁性基層の表面上に設けたゲート電極と、前記
基層の表面上および前記ゲート電極の表面上にわたって
設けた絶縁層と、前記絶縁層の表面上に設けた半導体層
と、前記ゲート電極の両側面上に位置する前記半導体層
中に設けたそれぞれ極性の異なるチャネル領域とを有す
ることを特徴とする。
【0025】また、請求項2記載の薄膜トランジスタ
は、請求項1記載の薄膜トランジスタにおいて、前記ゲ
ート電極の上面上の前記半導体層中には、導電型の異な
る2個のソース領域またはドレイン領域が形成され、前
記半導体層中の前記チャネル領域に対して前記ソース領
域またはドレイン領域と反対側に、ドレイン領域または
ソース領域が形成されていることを特徴とする。
【0026】また、請求項3記載の薄膜トランジスタの
製造方法は、絶縁性基層の表面上に導電層を形成し、前
記導電層をパターニングすることによってゲート電極を
形成する工程と、前記基層の表面上および前記ゲート電
極の表面上にわたって絶縁層を形成する工程と、前記絶
縁層の表面上に半導体層を形成する工程と、前記ゲート
電極の片側の領域を含む第1の領域の前記半導体層上を
第1のレジスト膜で被覆する工程と、前記第1のレジス
ト膜をマスクとして、前記半導体層中に第1導電型の不
純物を前記基層の表面に対して略垂直にイオン注入する
ことによって、前記半導体層中に第1の不純物領域を形
成する工程と、前記第1のレジスト膜を除去する工程
と、前記第1の領域以外の領域である第2の領域の前記
半導体層上を第2のレジスト膜で被覆する工程と、前記
第2のレジスト膜をマスクとして、前記半導体層中に前
記第1導電型と反対導電型である第2導電型の不純物を
前記基層の表面に対して略垂直にイオン注入することに
よって、前記半導体層中に第2の不純物領域を形成する
工程と、前記第2のレジスト膜を除去する工程とを有す
ることを特徴とする。
【0027】本発明による薄膜トランジスタでは、1つ
のゲート電極の両側面上の垂直部に、異なる極性のMO
SFETのチャネル領域を有し、いわゆるCMOS回路
として必要なチャネル部が垂直方向に存在している構成
なので、平面的に見た場合、チャネル領域の面積の分だ
け素子平面積を低減することができる。
【0028】また、薄膜トランジスタの製造方法では、
ゲート電極の側壁上の半導体層をチャネル領域として使
用するので、垂直イオン注入法を用い、ソース、ドレイ
ン領域を自己整合的手法(セルフアライン手法)により
形成することができ、上記マスクずれに起因するトラン
ジスタ特性の劣化の問題を解決することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について詳細に説明する。なお、以下で説明する
図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その
繰り返しの説明は省略する。
【0030】図1(a)は本発明の実施の形態のCMO
Sの断面図、(b)は平面図、(c)は回路図である。
【0031】本実施の形態は、ボトムゲート型の薄膜ト
ランジスタの例を示す。
【0032】1は絶縁性基板、2は下地絶縁膜、3はゲ
ート電極、4はゲート絶縁膜、5は半導体層、6はチャ
ネル領域、7S、7Dはそれぞれn型ソース、ドレイン
領域、8S、8Dはそれぞれp型ソース、ドレイン領
域、9は下部層間絶縁膜、12は上部層間絶縁膜、10
はコンタクトホール、11a〜11cは金属配線、22
はn型MOSTFT、23はp型MOSTFTである。
【0033】本実施の形態では、絶縁性基板1(または
導電基板上の絶縁膜等)の表面上に、下地絶縁膜2を介
してゲート電極3が形成されている。シリコン酸化膜
(SiO膜)等からなるゲート絶縁膜4は、絶縁性基
板1の表面上ならびにゲート電極3の側壁を含む表面上
(ゲート電極3の上に上部絶縁膜が形成されている場合
もある)に形成されている。さらに、ゲート絶縁膜4の
表面上には、多結晶シリコンあるいは単結晶シリコンか
らなる半導体層5が形成されている。半導体層5の中に
は、4つのソース、ドレイン領域7S、7D、8S、8
Dが導電性不純物の導入によって形成されている。例え
ば、ソース領域7S、8Sは、ゲート電極3の上面上に
位置する半導体層5の領域に形成され、異なる導電型の
領域が隣接して形成され、ドレイン領域7D、8Dは、
絶縁性基板1の表面上に位置する半導体層5の領域に形
成されている。そして、ドレイン領域7Dとソース領域
7Sとの間、およびソース領域8Sとドレイン領域8D
との間にある、絶縁性基板1の表面に対して垂直に立っ
た半導体層5の領域にチャネル領域6がそれぞれ形成さ
れている。2つのチャネル領域6は、ゲート電極3の両
側部で異なる極性を有する。また、半導体層5の表面上
は、厚い層間絶縁膜9、12で覆われている。そして、
金属配線11a〜11cが、層間絶縁膜9、12中に形
成されたコンタクトホール10を通して、ゲート電極
3、ソース、ドレイン領域7D、7Sおよび8S、8D
にそれぞれ接続されている。
【0034】すなわち、本実施の形態の薄膜トランジス
タは、絶縁性基板1の表面上に設けたゲート電極3と、
絶縁性基板1の表面上およびゲート電極3の表面上にわ
たって設けたゲート絶縁膜4と、ゲート絶縁膜4の表面
上に設けた半導体層5と、ゲート電極3の両側面上に位
置する半導体層5中に設けたそれぞれ極性の異なるチャ
ネル領域6とを有する(請求項1に対応)。
【0035】また、ゲート電極3の上面上の半導体層5
中には、導電型の異なる2個のソース領域またはドレイ
ン領域、ここではソース領域7S、8Sが形成され、半
導体層5中のチャネル領域6に対して前記ソース領域ま
たはドレイン領域、ここではソース領域7S、8Sと反
対側に、ドレイン領域またはソース領域、ここではドレ
イン領域7D、8Dが形成されている(請求項2に対
応)。
【0036】この薄膜トランジスタでは、ゲート電極3
の両側部に異なる特性のMOSTFTを形成したことに
より、1本のゲート電極3を持つトランジスタ構造にお
いて、CMOS構造を形成することができる。これによ
って、各極性のMOSTFT22、23のチャネル領域
6を度外視してCMOS回路の設計をすることが可能と
なり、効率的に高集積化することができる。つまり、1
つのゲート電極3の両端の垂直方向に形成した半導体層
5の部分を極性の異なるチャネル領域6として使用する
ことにより、チャネル領域6の面積の分だけ素子平面積
を低減でき、CMOS回路における各MOSFFTの水
平面の占有面積を低減することが可能である。また、ゲ
ート電極3の側面に位置する半導体層5をチャネル領域
6として利用することにより、特にゲート長を制御よく
形成することができる。なぜなら、ゲート長は、制御性
のよいゲート電極3の膜厚により制御することができる
からである。これにより、ゲート長を短縮することがで
きるので、オン電流をかせぐことができる。
【0037】《製造工程》次に、図1(a)〜(c)に
示したCMOSの製造工程について説明する。
【0038】図2(a)〜(g)は、図1のCMOSの
製造工程を順に示す断面構造図である。
【0039】まず、図2(a)に示すような、表面にS
iO等の下地絶縁膜2を形成した例えばガラス等から
なる絶縁性基板1を用意する。
【0040】次に、絶縁性基板1の表面上に下地絶縁膜
2を介してSi、Ta、Ti、W、Mo等から選ばれた
元素またはいずれかを主成分とする材料を用い、CVD
法やスパッタ法などの公知の成膜法を用い、前記材料か
らなる被膜(導電層)(図示せず)を形成した後、端面
がテーパ形状とならないようにエッチング処理して、図
2(b)に示すように、ゲート電極3をパターン形成し
た。例えば、CVD法を用いて多結晶シリコン膜を50
0nmの厚さに形成し、所定の形状にレジストマスクを
パターン形成した後、CFとOとの混合ガスを用い
てプラズマエッチングすることにより所望の形状に加工
することができた。
【0041】次に、図2(c)に示すように、ゲート絶
縁膜4を、酸化シリコン(SiO)または窒化シリコ
ン(Si)を主成分とする材料で厚さ10〜15
0nm、好ましくは30〜120nmで形成する。例え
ば、プラズマCVD法でSiH、NOを原料とした
酸化シリコン膜(SiO膜)を50nmの厚さに形成
し、ゲート絶縁膜4とした。
【0042】次に、図2(d)に示すように、ゲート絶
縁膜4に密接して、40〜200nmの厚さで多結晶シ
リコン膜あるいは単結晶シリコン膜からなる半導体層5
を公知の方法で形成する。例えば、CVD法を用いて多
結晶シリコン膜を膜厚80nm程度に形成する。また、
非晶質シリコンを成膜し、公知の結晶化技術を使用して
結晶質シリコン膜を形成して使用することも可能であ
る。この場合、前記ゲート絶縁膜4を非晶質シリコン膜
と同じ成膜法で形成することが可能であるので、両者を
連続して形成してもよい。これによれば、ゲート絶縁膜
4を形成した後、いったん大気にさらさないので、その
表面の汚染を防ぐことが可能となり、作製するTFTの
特性ばらつきやしきい値電圧の変動を低減させることが
できる。
【0043】次に、図示は省略するが、例えば、斜め回
転イオン注入法を用いて、ボロンイオンをドーズ量1×
1012/cm程度、結晶性の半導体層5中に注入し
てもよい。これにより、チャネル領域のしきい値電圧を
所定の値に設定することができる。
【0044】次に、p型MOSFET(図の向かって右
側)となる領域において、ソース領域またはドレイン領
域として機能する不純物領域の形成を行う。そのため
に、フォトリソグラフィ法を用いて、図2(e)に示す
ように、ゲート電極3の片側の領域を含む半導体層5
上、すなわち、ゲート電極3上面上の半導体層5の一部
と、それに隣接するゲート電極3の一方の側部半導体層
5の一部と、それに隣接する絶縁性基板1上の半導体層
5上に、パターニングしたレジスト膜13を形成した。
次に、このレジスト膜13をマスクとしてp型を付与す
る不純物元素を添加して、半導体層5に不純物領域(p
型ソース領域8S、p型ドレイン領域8D)を形成し
た。これには、イオン注入法を用いて、半導体5層中に
例えばボロンイオン14をドーズ量1×1015/cm
程度、絶縁性基板1の表面に対して略垂直にイオン注
入する。
【0045】次に、n型MOSFET(図の向かって左
側)となる領域において、ソース領域またはドレイン領
域として機能する不純物領域の形成を行う。そのため
に、フォトリソグラフィ法を用いて、図2(f)に示す
ように、ゲート電極3のもう片側の領域を含む半導体層
5上、すなわち、ゲート電極3上面上の半導体層5の一
部と、それに隣接するゲート電極3の一方の側部半導体
層5の一部と、それに隣接する絶縁性基板1上の半導体
層5上に、パターニングしたレジスト膜15を形成し
た。次に、このレジスト膜15をマスクとしてn型を付
与する不純物元素を添加して、半導体層5に不純物領域
(n型ソース領域7S、n型ドレイン領域7D)を形成
した。これには、イオン注入法を用いて、半導体5層中
に例えばリンイオン16をドーズ量1×1015/cm
程度、絶縁性基板1の表面に対して略垂直にイオン注
入する。
【0046】次に、選択的に前述の不純物元素が添加さ
れた結晶質シリコン膜からなる半導体層5をエッチング
処理により独立した島状に分割する。さらに、図2
(g)に示すように、少なくとも1層の層間絶縁膜17
を形成し(2層以上の場合もある)、それぞれの濃度で
添加されたn型またはP型を付与する不純物元素を活性
化するために熱処理工程を行った。この工程は、ファー
ネスアニール法や、レーザーアニール法で行うことがで
きる。ここではファーネスアニール法で活性化工程を行
った。加熱処理は、窒素雰囲気中において350℃〜8
00℃、好ましくは450〜600℃、ここでは、60
0℃で2時間の熱処理を行った。
【0047】活性化工程を終えたら、図2(g)に示す
ように、所定の位置にコンタクトホール10を開口す
る。次に、コンタクトホール10の内部および層間絶縁
膜17の表面上に導電層を形成し、フォトリソグラフィ
法を用いて所定の形状にパターニングする。これによっ
て金属配線11a〜11cが形成される。図示していな
いが、本実施の形態では、この電極に、膜厚100nm
のチタン(Ti)膜と膜厚300nmのアルミニウム
(Al)膜をスパッタ法にて連続して形成した2層構造
の積層膜とした。以上の工程によってCMOS構造を備
えた薄膜トランジスタが完成する。
【0048】上記のように、本実施の形態の薄膜トラン
ジスタの製造方法は、絶縁性基板1の表面上に導電層を
形成し、該導電層をパターニングすることによってゲー
ト電極3を形成する工程と(図2(b))、絶縁性基板
1の表面上およびゲート電極3の表面上にわたってゲー
ト絶縁膜4を形成する工程と(図2(c))、ゲート絶
縁膜4の表面上に半導体層5を形成する工程と(図2
(d))、ゲート電極3の片側の領域を含む第1の領域
の半導体層5上を第1のレジスト膜13で被覆する工程
と(図2(e))、レジスト膜13をマスクとして、半
導体層5中にp型不純物(ボロンイオン14)を絶縁性
基板1の表面に対して略垂直にイオン注入することによ
って、半導体層5中に第1の不純物領域(p型ソース領
域8S、p型ドレイン領域8D)を形成する工程と(図
2(e))、レジスト膜13を除去する工程と、前記第
1の領域以外の領域である第2の領域(すなわち、ゲー
ト電極3の前記片側と反対側の領域を含む領域)の半導
体層5上を第2のレジスト膜15で被覆する工程と(図
2(f))、レジスト膜15をマスクとして、半導体層
5中にn型不純物(リンイオン16)を絶縁性基板1の
表面に対して略垂直にイオン注入することによって、半
導体層5中に第2の不純物領域(n型ソース領域7S、
n型ドレイン領域7D)を形成する工程と(図2
(f))、レジスト膜15を除去する工程とを有する
(請求項3に対応)。
【0049】このように、ゲート電極3への載り上げに
基づいて半導体層5に段差を形成し、これをマスクとし
て垂直イオン注入を用いて自己整合的にソース、ドレイ
ン領域7S、7D、8S、8Dを形成するように構成し
たので、マスクプロセスを増加させることなく、低占有
面積のCMOSを製造することができる。
【0050】以上本発明を実施の形態に基づいて具体的
に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変
更可能であることは勿論である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ソース、ドレイン領域をセルフアライン技術により形成
可能な、低占有面積のCMOS構造を備えた薄膜トラン
ジスタを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施の形態のCMOSの断面
図、(b)は平面図、(c)は回路図である。
【図2】(a)〜(g)は図1のCMOSの製造工程を
順に示す断面構造図である。
【図3】(a)は従来のCMOSの断面図、(b)は平
面図、(c)は回路図である。
【図4】(a)〜(e)は図3のCMOSの製造工程を
順に示す断面構造図である。
【図5】(a)は、従来の別の薄膜トランジスタの断面
図、(b)は製造工程中の断面図、(c)は回路図であ
る。
【符号の説明】
1…絶縁性基板、2…下地絶縁膜、3…ゲート電極、4
…ゲート絶縁膜、5…半導体層、6…チャネル領域、7
S…n型ソース領域、7D…n型ドレイン領域、8S…
p型ソース領域、8D…p型ドレイン領域、9…下部層
間絶縁膜、12…上部層間絶縁膜、10…コンタクトホ
ール、11a〜11c…金属配線、22…n型MOST
FT、23…p型MOSTFT、13、15…レジスト
膜、14…ボロンイオン、16…リンイオン、17…層
間絶縁膜、31…絶縁性基板、32…下地絶縁膜、33
…ゲート電極、34…ゲート絶縁膜、35…半導体層、
36…チャネル領域、37S…n型ソース領域、37D
…n型ドレイン領域、38S…p型ソース領域、38D
…p型ドレイン領域、39…層間絶縁膜、40…コンタ
クトホール、41a〜41c…金属配線、42…n型M
OSTFT、43…p型MOSTFT、45、46、4
8…レジスト膜、47、49…不純物、51…絶縁性基
板、53…ゲート電極、54…ゲート絶縁膜、55…半
導体層、56…チャネル領域、57S…ソース領域、5
7D…ドレイン領域、57SD…ソース、ドレイン領
域、38…下部層間絶縁膜、39…上部層間絶縁膜、6
0…コンタクトホール、61a、61b…金属配線、6
2…レジスト膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F048 AC04 BA16 BA19 BC03 BC11 BC18 BD07 CB07 5F110 AA04 BB02 BB04 CC09 DD02 DD13 EE04 EE09 EE44 EE45 FF02 FF03 FF30 GG02 GG13 GG25 GG32 GG34 GG44 GG52 HJ01 HJ04 HJ13 HJ23 HL03 HL04 HL11 HL23 NN02 PP00 QQ09 QQ11

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基層の表面上に設けたゲート電極
    と、 前記基層の表面上および前記ゲート電極の表面上にわた
    って設けた絶縁層と、 前記絶縁層の表面上に設けた半導体層と、 前記ゲート電極の両側面上に位置する前記半導体層中に
    設けたそれぞれ極性の異なるチャネル領域とを有するこ
    とを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】前記ゲート電極の上面上の前記半導体層中
    には、導電型の異なる2個のソース領域またはドレイン
    領域が形成され、 前記半導体層中の前記チャネル領域に対して前記ソース
    領域またはドレイン領域と反対側に、ドレイン領域また
    はソース領域が形成されていることを特徴とする請求項
    1記載の薄膜トランジスタ。
  3. 【請求項3】絶縁性基層の表面上に導電層を形成し、前
    記導電層をパターニングすることによってゲート電極を
    形成する工程と、 前記基層の表面上および前記ゲート電極の表面上にわた
    って絶縁層を形成する工程と、 前記絶縁層の表面上に半導体層を形成する工程と、 前記ゲート電極の片側の領域を含む第1の領域の前記半
    導体層上を第1のレジスト膜で被覆する工程と、 前記第1のレジスト膜をマスクとして、前記半導体層中
    に第1導電型の不純物を前記基層の表面に対して略垂直
    にイオン注入することによって、前記半導体層中に第1
    の不純物領域を形成する工程と、 前記第1のレジスト膜を除去する工程と、 前記第1の領域以外の領域である第2の領域の前記半導
    体層上を第2のレジスト膜で被覆する工程と、 前記第2のレジスト膜をマスクとして、前記半導体層中
    に前記第1導電型と反対導電型である第2導電型の不純
    物を前記基層の表面に対して略垂直にイオン注入するこ
    とによって、前記半導体層中に第2の不純物領域を形成
    する工程と、 前記第2のレジスト膜を除去する工程とを有することを
    特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
JP2002094606A 2002-03-29 2002-03-29 薄膜トランジスタおよびその製造方法 Abandoned JP2003298058A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002094606A JP2003298058A (ja) 2002-03-29 2002-03-29 薄膜トランジスタおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002094606A JP2003298058A (ja) 2002-03-29 2002-03-29 薄膜トランジスタおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003298058A true JP2003298058A (ja) 2003-10-17
JP2003298058A5 JP2003298058A5 (ja) 2005-09-15

Family

ID=29387006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002094606A Abandoned JP2003298058A (ja) 2002-03-29 2002-03-29 薄膜トランジスタおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003298058A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009177080A (ja) * 2008-01-28 2009-08-06 Toshiba Corp 半導体記憶装置
JP2010192477A (ja) * 2009-02-13 2010-09-02 Ricoh Co Ltd 縦型論理素子
WO2023197769A1 (zh) * 2022-04-15 2023-10-19 华为技术有限公司 一种cmos反相器、存储芯片、存储器及电子装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009177080A (ja) * 2008-01-28 2009-08-06 Toshiba Corp 半導体記憶装置
JP2010192477A (ja) * 2009-02-13 2010-09-02 Ricoh Co Ltd 縦型論理素子
WO2023197769A1 (zh) * 2022-04-15 2023-10-19 华为技术有限公司 一种cmos反相器、存储芯片、存储器及电子装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2650543B2 (ja) マトリクス回路駆動装置
WO2017020358A1 (zh) 低温多晶硅薄膜晶体管的制作方法及低温多晶硅薄膜晶体管
JP2002314095A (ja) Cmos薄膜トランジスタの製造方法
WO2016175086A1 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2006114871A (ja) 半導体素子及びその製造方法
JP2006019697A (ja) 半導体素子及びその製造方法
JP2008147516A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
KR100307459B1 (ko) 박막트랜지스터 제조방법
KR100307457B1 (ko) 박막 트랜지스터의 제조 방법
KR100654022B1 (ko) 금속유도측면결정화법을 이용한 박막 트랜지스터 제조방법
JP2004040108A (ja) Ldd構造を有する薄膜トランジスタとその製造方法
JPH02228041A (ja) 半導体装置の製造方法
JP3171673B2 (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP2003298058A (ja) 薄膜トランジスタおよびその製造方法
JPH07131018A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
TW548850B (en) Low-temperature polysilicon TFT of LDD structure and process for producing same
KR101172015B1 (ko) 박막 트랜지스터 기판 및 그 제조 방법
JP2000332255A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
JPH04311066A (ja) 半導体装置の製造方法
CN108321122B (zh) Cmos薄膜晶体管及其制备方法和显示装置
JP2004056025A (ja) 薄膜トランジスタ装置およびその製造方法
JP2004247749A (ja) 半導体デバイスの製造方法
KR100307458B1 (ko) 박막트랜지스터 제조방법
JP3312541B2 (ja) 薄膜半導体装置の製造方法
JPH11186557A (ja) 半導体装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050324

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070731

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070927

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071023

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20071115