JP2003297427A - リチウムイオンポリマー二次電池及びその製造方法 - Google Patents

リチウムイオンポリマー二次電池及びその製造方法

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JP2003297427A JP2002094069A JP2002094069A JP2003297427A JP 2003297427 A JP2003297427 A JP 2003297427A JP 2002094069 A JP2002094069 A JP 2002094069A JP 2002094069 A JP2002094069 A JP 2002094069A JP 2003297427 A JP2003297427 A JP 2003297427A
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Akio Mizuguchi
暁夫 水口
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晃裕 樋上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集電体箔及び活物質層の剥離を抑制し電池容
量の低下を防止する。 【解決手段】 帯状の負極集電体箔14の表面に負極活
物質層15を形成して構成された負極シート11が2回
以上の葛折りにより折畳まれ、かつ一方の側縁11aに
負極端子16が接続される。正極集電体箔17の表面に
正極活物質層18を形成して構成された正極シート13
が負極シートの折畳み面積に相応した面積を有し、上記
折畳まれる負極シートの間にポリマー電解質層12を介
して挟持され、かつ一方の側縁13aに正極端子19が
接続される。ポリマー電解質層は、正極シートの表面に
形成された正極側第1電解質層12aと、正極側第1電
解質層に連設され正極シートの他方の側縁13bの端面
に形成された正極側第2電解質層12bと、正極側第2
電解質層に連設され正極シートの裏面に形成された正極
側第3電解質層12cとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリマー電解質層
を介装して負極シート及び正極シートを積層したリチウ
ムイオンポリマー二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の二次電池として、帯状の
負極集電体の片面に負極活物質層を形成することにより
負極が構成され、帯状の正極集電体の片面に正極活物質
層を形成することにより正極が構成され、上記負極及び
正極をこれらの間に固体電解質層を介装して積層するこ
とにより積層電極体が構成され、更に上記負極及び正極
にそれぞれリード線が取付けられた固体電解質電池が開
示されている(特開2000−173657号)。この
固体電解質電池では、上記負極と正極とを互いに負極活
物質層側と正極活物質層側とを対向させ、かつ負極及び
正極間にゲル状電解質層を介装して積層した状態で折畳
むことにより形成される。また負極又は正極の長手方向
の端部が負極又は正極の幅方向の寸法よりも大きくなさ
れた絶縁部材により被覆される。
【0003】このように構成された固体電解質電池で
は、負極又は正極の長手方向の端部を負極又は正極の幅
方向の寸法よりも大きくなされた絶縁部材により被覆し
たので、積層された負極と正極との長手方向の端部付近
における接触が防止され、絶縁性が保持される。この結
果、電池作製時における電池内部の電気的短絡を防ぐこ
とができるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の特
開2000−173657号公報に示された固体電解質
電池では、負極及び正極の幅方向の端部で、負極集電体
箔及び負極活物質層間で、或いは正極集電体箔及び正極
活物質層間で剥離が生じるおそれがあり、これにより二
次電池のサイクル特性が低下する不具合があった。ま
た、上記従来の固体電解質電池では、負極集電体箔及び
正極集電体箔の側面が露出しているため、積層電極体を
折畳んだときに負極集電体箔及び正極集電体箔の上記露
出する側面同士が接触して短絡するおそれがあった。
【0005】本発明の第1の目的は、集電体箔及び活物
質層の側縁をポリマー電解質層にて被覆することによ
り、集電体箔及び活物質層の剥離を抑制でき、これによ
り電池容量の低下を防止できるとともに、サイクル特
性、放電容量及び出力特性を向上できる、リチウムイオ
ンポリマー二次電池を提供することにある。本発明の第
2の目的は、集電体箔の側縁をポリマー電解質層にて被
覆することにより、負極シート及び正極シートの短絡を
防止できる、リチウムイオンポリマー二次電池を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1及び図2に示すように、帯状の負極集電体箔14の
表面に負極活物質層15が形成され1回折り又は2回以
上の葛折りにより折畳まれかつ一方の側縁11aに負極
端子16が接続された負極シート11と、負極シート1
1の折畳み面積に相応した面積を有する正極集電体箔1
7の表面に正極活物質層18が形成され上記折畳まれる
負極シート11の間にポリマー電解質層12を介して挟
持されかつ一方の側縁13aに正極端子19が接続され
た正極シート13とを備えたリチウムイオンポリマー二
次電池の改良である。その特徴ある構成は、ポリマー電
解質層12が、正極シート13の表面に形成された正極
側第1電解質層12aと、正極側第1電解質層12aに
連設され正極シート13の他方の側縁13bの端面に形
成された正極側第2電解質層12bとを有するところに
ある。
【0007】この請求項1に記載されたリチウムイオン
ポリマー二次電池では、正極シート13の他方の側縁1
3bをポリマー電解質層12にて被覆することにより、
正極集電体箔17及び正極活物質層18の剥離を抑制で
きるので、電池容量の低下を防止でき、電池10のサイ
クル特性を向上できる。また正極活物質層18の他方の
側縁18bもリチウムイオンの吸蔵及び放出に寄与する
ので、電池10の放電容量及び出力特性を向上できる。
更に正極シート13の他方の側縁13bをポリマー電解
質層12にて被覆することにより、正極シート13の他
方の側縁13bが露出しなくなるので、負極シート11
の折畳みによる負極シート11及び正極シート13の接
触を阻止できる。
【0008】請求項2に係る発明は、図9及び図10に
示すように、ポリマー電解質層42が、負極シート11
の表面に形成された負極側第1電解質層42aと、負極
側第1電解質層42aに連設され負極シート11の他方
の側縁11bの端面に形成された負極側第2電解質層4
2bとを有することを特徴とする。この請求項2に記載
されたリチウムイオンポリマー二次電池では、負極シー
ト11の他方の側縁11bをポリマー電解質層42にて
被覆することにより、負極集電体箔14及び負極活物質
層15の剥離を抑制できるので、電池容量の低下を防止
でき、電池40のサイクル特性を向上できる。また負極
活物質層15の他方の側縁15bもリチウムイオンの吸
蔵及び放出に寄与するので、電池40の放電容量及び出
力特性を向上できる。更に負極シート11の他方の側縁
11bをポリマー電解質層42にて被覆することによ
り、負極シート11の他方の側縁11bが露出しなくな
るので、負極シート11の折畳みによる負極シート11
及び正極シート13の接触を阻止できる。
【0009】請求項3に係る発明は、図14及び図15
に示すように、ポリマー電解質層52が、正極シート1
3の表面に形成された正極側第1電解質層12aと、正
極側第1電解質層12aに連設され正極シート13の他
方の側縁13bの端面に形成された正極側第2電解質層
12bと、負極シート11の表面に形成された負極側第
1電解質層42aと、負極側第1電解質層42aに連設
され負極シート11の他方の側縁11bの端面に形成さ
れた負極側第2電解質層42bとを有することを特徴と
する。この請求項3に記載されたリチウムイオンポリマ
ー二次電池では、正極シート13の他方の側縁13b及
び負極シート11の他方の側縁11bをポリマー電解質
層52にて被覆することにより、正極集電体箔17及び
正極活物質層18の剥離と、負極集電体箔14及び負極
活物質層15の剥離とを抑制できるので、電池容量の低
下を上記請求項1又は2より確実に防止でき、電池50
のサイクル特性を上記請求項1又は2より向上できる。
また正極活物質層18の他方の側縁18b及び負極活物
質層15の他方の側縁15bもリチウムイオンの吸蔵及
び放出に寄与するので、電池50の放電容量及び出力特
性を上記請求項1又は2より向上できる。更に正極シー
ト13の他方の側縁13b及び負極シート11の他方の
側縁11bをポリマー電解質層52にて被覆することに
より、正極シート13の他方の側縁13b及び負極シー
ト11の他方の側縁11bが露出しなくなるので、負極
シート11の折畳みによる負極シート11及び正極シー
ト13の接触を上記請求項1又は2より確実に阻止でき
る。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項1又は3に
係る発明であって、更に図1及び図2に示すように、正
極側第2電解質層12bに連設され正極シート13の裏
面に所定の幅及び厚さに形成された正極側第3電解質層
12cを更に備えたことを特徴とする。この請求項4に
記載されたリチウムイオンポリマー二次電池では、正極
シート13の他方の側縁13bの上面を正極側第1電解
質層12aにて被覆し、他方の側縁13bの端面を正極
側第2電解質層12bにて被覆し、更に他方の側縁13
bの裏面を正極側第3電解質層12cにて被覆するの
で、正極シート13の他方の側縁13bが全く露出しな
くなり、負極シート11の折畳みによる負極シート11
及び正極シート13の接触を確実に阻止できる。
【0011】請求項5に係る発明は、請求項2又は3に
係る発明であって、更に図9及び図10に示すように、
負極側第2電解質層42bに連設され負極シート11の
裏面に所定の幅及び厚さに形成された負極側第3電解質
層42cを更に備えたことを特徴とする。この請求項5
に記載されたリチウムイオンポリマー二次電池では、負
極シート11の他方の側縁11bの上面を負極側第1電
解質層42aにて被覆し、他方の側縁11bの端面を負
極側第2電解質層42bにて被覆し、更に他方の側縁1
1bの裏面を負極側第3電解質層42cにて被覆するの
で、負極シート11の他方の側縁11bが全く露出しな
くなり、負極シート11の折畳みによる負極シート11
及び正極シート13の接触を確実に阻止できる。
【0012】請求項6に係る発明は、図4〜図6に示す
ように、帯状の正極集電体箔17の表面に、一方の側縁
を正極集電体箔17の一方の側縁17aから所定の幅だ
け内側に位置させかつ他方の側縁を正極集電体箔17の
他方の側縁17bに一致させて帯状の正極活物質層18
を形成する工程と、扁平ノズル22aを有する塗布機用
タンク22に粘度が0.5〜45Pである電解質スラリ
ー21を貯留する工程と、扁平ノズル22aの一端を正
極活物質層18の一方の側縁18aから所定の幅だけ幅
方向外側の正極集電体箔17上に位置させかつ扁平ノズ
ル22aの他端を正極活物質層18の他方の側縁18b
から所定の幅だけ幅方向外側に位置させた状態で正極集
電体箔17をその長手方向に移動させながら、扁平ノズ
ル22aから電解質スラリー21を吐出することによ
り、電解質スラリー21を正極集電体箔17の表面の一
部と正極活物質層18の全表面と正極集電体箔17の他
方の側縁17bの端面と正極活物質層18の他方の側縁
18bの端面と正極集電体箔17の他方の側縁17bの
裏面に連続塗布する工程と、連続塗布された電解質スラ
リー21を乾燥することにより、正極集電体箔17の表
面の一部及び正極活物質層18の全表面を被覆する正極
側第1電解質層12aと、正極集電体箔17の他方の側
縁17bの端面及び正極活物質層18の他方の側縁18
bの端面を被覆する正極側第2電解質層12bと、正極
集電体箔17の他方の側縁17bの裏面を被覆する正極
側第3電解質層12cとからなるポリマー電解質層12
を形成する工程と、帯状の正極集電体箔17を正極活物
質層18及びポリマー電解質層12とともに所定の長さ
に切断する工程とを含むリチウムイオンポリマー二次電
池の製造方法である。この請求項6に記載された方法で
リチウムイオンポリマー二次電池を製造すると、上記請
求項1に記載されたリチウムイオンポリマー二次電池を
得ることができる。
【0013】請求項7に係る発明は、図12に示すよう
に、帯状の負極集電体箔14の表面に、一方の側縁を負
極集電体箔14の一方の側縁14aから所定の幅だけ内
側に位置させかつ他方の側縁を負極集電体箔14の他方
の側縁14bに一致させて帯状の負極活物質層15を形
成する工程と、扁平ノズルを有する塗布機用タンクに粘
度が0.5〜45Pである電解質スラリーを貯留する工
程と、扁平ノズルの一端を負極活物質層15の一方の側
縁15aから所定の幅だけ幅方向外側の負極集電体箔1
4上に位置させかつ扁平ノズルの他端を負極活物質層1
5の他方の側縁15bから所定の幅だけ幅方向外側に位
置させた状態で負極集電体箔14をその長手方向に移動
させながら、扁平ノズルから電解質スラリーを吐出する
ことにより、電解質スラリーを負極集電体箔14の表面
の一部と負極活物質層15の全表面と負極集電体箔14
の他方の側縁14bの端面と負極活物質層15の他方の
側縁15bの端面と負極集電体箔14の他方の側縁14
bの裏面に連続塗布する工程と、連続塗布された電解質
スラリーを乾燥することにより、負極集電体箔14の表
面の一部及び負極活物質層15の全表面を被覆する負極
側第1電解質層42aと、負極集電体箔14の他方の側
縁14bの端面及び負極活物質層15の他方の側縁15
bの端面を被覆する負極側第2電解質層42bと、負極
集電体箔14の他方の側縁14bの裏面を被覆する負極
側第3電解質層42cとからなるポリマー電解質層52
を形成する工程とを含むリチウムイオンポリマー二次電
池の製造方法である。この請求項7に記載された方法で
リチウムイオンポリマー二次電池を製造すると、上記請
求項2に記載されたリチウムイオンポリマー二次電池を
得ることができる。
【0014】請求項8に係る発明は、図19に示すよう
に、帯状の正極集電体箔17の表面に、一方の側縁を正
極集電体箔17の一方の側縁17aから所定の幅だけ内
側に位置させかつ他方の側縁を正極集電体箔17の他方
の側縁17bに一致させて帯状の正極活物質層18を形
成する工程と、扁平ノズルを有する塗布機用タンクに粘
度が45〜80Pである電解質スラリーを貯留する工程
と、扁平ノズルの一端を正極活物質層18の一方の側縁
18aから所定の幅だけ幅方向外側の正極集電体箔17
上に位置させかつ扁平ノズルの他端を正極活物質層18
の他方の側縁18bから所定の幅だけ幅方向外側に位置
させた状態で正極集電体箔17をその長手方向に移動さ
せながら、扁平ノズルから電解質スラリーを吐出するこ
とにより、電解質スラリーを正極集電体箔17の表面の
一部と正極活物質層18の全表面と正極集電体箔17の
他方の側縁17bの端面と正極活物質層18の他方の側
縁18bの端面に連続塗布する工程と、連続塗布された
電解質スラリーを乾燥することにより、正極集電体箔1
7の表面の一部及び正極活物質層18の全表面を被覆す
る正極側第1電解質層12aと、正極集電体箔17の他
方の側縁17bの端面及び正極活物質層18の他方の側
縁18bの端面を被覆する正極側第2電解質層12bと
からなるポリマー電解質層62を形成する工程と、帯状
の正極集電体箔17を正極活物質層18及びポリマー電
解質層62とともに所定の長さに切断する工程とを含む
リチウムイオンポリマー二次電池の製造方法である。こ
の請求項8に記載されたリチウムイオンポリマー二次電
池の製造方法では、比較的粘度の高い電解質スラリーを
用いても、正極第1電解質層12a及び正極第2電解質
層12bからなるポリマー電解質層62を正極シート1
3に形成できる。
【0015】請求項9に係る発明は、図20に示すよう
に、帯状の負極集電体箔14の表面に、一方の側縁を負
極集電体箔14の一方の側縁14bから所定の幅だけ内
側に位置させかつ他方の側縁を負極集電体箔14の他方
の側縁14bに一致させて帯状の負極活物質層15を形
成する工程と、扁平ノズルを有する塗布機用タンクに粘
度が45〜80Pである電解質スラリーを貯留する工程
と、扁平ノズルの一端を負極活物質層15の一方の側縁
15aから所定の幅だけ幅方向外側の負極集電体箔14
上に位置させかつ扁平ノズルの他端を負極活物質層15
の他方の側縁15bから所定の幅だけ幅方向外側に位置
させた状態で負極集電体箔14をその長手方向に移動さ
せながら、扁平ノズルから電解質スラリーを吐出するこ
とにより、電解質スラリーを負極集電体箔14の表面の
一部と負極活物質層15の全表面と負極集電体箔14の
他方の側縁14bの端面と負極活物質層15の他方の側
縁15bの端面に連続塗布する工程と、連続塗布された
電解質スラリーを乾燥することにより、負極集電体箔1
4の表面の一部及び負極活物質層15の全表面を被覆す
る負極側第1電解質層42aと、負極集電体箔14の他
方の側縁14bの端面及び負極活物質層15の他方の側
縁15bの端面を被覆する負極側第2電解質層42bと
からなるポリマー電解質層72を形成する工程とを含む
リチウムイオンポリマー二次電池の製造方法である。こ
の請求項9に記載されたリチウムイオンポリマー二次電
池の製造方法では、比較的粘度の高い電解質スラリーを
用いても、負極第1電解質層42a及び負極第2電解質
層42bからなるポリマー電解質層72を負極シート1
1に形成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1の実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1〜図3に示すように、リ
チウムイオンポリマー二次電池10は、1回折り又は2
回以上の葛折りにより折畳まれる帯状の負極シート11
と、この折畳まれる負極シート11の間にポリマー電解
質層12を介して挟持された1枚又は2枚以上の正極シ
ート13とを備える。負極シート11は、帯状の負極集
電体箔14と、この負極集電体箔14の表面に形成され
た帯状の負極活物質層15とを有する。負極活物質層1
5の幅は負極集電体箔14の幅より小さく形成される
(図1及び図3)。即ち、負極活物質層15は、その一
方の側縁15aが負極集電体箔14の一方の側縁14a
から所定の幅だけ幅方向内側に位置し、かつ他方の側縁
15bが負極集電体箔14の他方の側縁14bに一致す
るように形成される。また負極シート11の一方の側縁
11a、即ち負極活物質層15の形成されていない負極
集電体箔14の一方の側縁14aには、負極端子16が
接続される。
【0017】正極シート13は、正極集電体箔17と、
この正極集電体箔17の表面に形成された正極活物質層
18とを有し、負極集電体箔14の折畳み面積に相応し
た面積を有する。また正極活物質層18の幅は正極集電
体箔17の幅より小さく形成される(図1及び図3)。
即ち、正極活物質層18は、その一方の側縁18aが正
極集電体箔17の一方の側縁17aから所定の幅だけ幅
方向内側に位置し、かつ他方の側縁18bが正極集電体
箔17の他方の側縁17bに一致するように形成され
る。更に正極シート13の一方の側縁13a、即ち正極
活物質層18の形成されていない正極集電体箔17の一
方の側縁17aには、正極端子19が接続される。な
お、負極活物質層15の一方の側縁15aと正極シート
13の他方の側縁13bとが一致し、かつ正極活物質層
18の一方の側縁18aと負極シート11の他方の側縁
11bとが一致するように負極シート11及び正極シー
ト13が積層される。換言すれば、負極集電体箔14の
一方の側縁14aが正極集電体箔17の他方の側縁17
bから突出し、正極集電体箔17の一方の側縁17aが
負極集電体箔14の他方の側縁14bから突出するよう
に負極シート11及び正極シート13が積層される。
【0018】一方、ポリマー電解質層12は、正極シー
ト13の表面から他方の側縁13bにわたって形成され
る。この実施の形態では、ポリマー電解質層12は、正
極シート13の表面に形成された正極側第1電解質層1
2aと、正極側第1電解質層12aに連設され正極シー
ト13の他方の側縁13bの端面に形成された正極側第
2電解質層12bと、正極側第2電解質層12bに連設
され正極シート13の裏面に所定の幅及び厚さに形成さ
れた正極側第3電解質層12cとを有する。正極側第1
電解質層12aは、その一方の側縁が正極活物質層18
の一方の側縁18aから所定の幅だけ幅方向外側の正極
集電体箔17上に位置し、かつ他方の側縁が正極活物質
層18の他方の側縁18bに一致するように、即ち正極
活物質層18の表面及び一方の側縁18aの端面を被覆
するように形成される。また正極側第2電解質層12b
は正極集電体箔17の他方の側縁17bの端面及び正極
活物質層18の他方の側縁18bの端面を被覆するよう
に形成される。
【0019】更に正極側第3電解質層12cは、正極集
電体箔17の他方の側縁17bの裏面に、幅が0.5〜
20mm、好ましくは3〜12mmとなり、厚さが2〜
100μm、好ましくは10〜60μmとなるように形
成される。正極側第3電解質層12cの幅を0.5〜2
0mmの範囲に限定したのは、0.5mm未満では正極
シート13を介装する負極シート11の折畳み時の折り
ずれにより負極シート11と正極シート13とが短絡す
るおそれがあり、20mmを越えるとエネルギ密度の低
下を招くとともに、正極シート13を介装する負極シー
ト11の折畳み時の折りずれが20mmを越えることは
あり得ないからである。また正極側第3電解質層12c
の厚さを2〜100μmの範囲に限定したのは、2μm
未満では正極側第3電解質層12cの材質が弱く、折り
ずれが発生したときにこの第3電解質層が切れてしま
い、正極シート13が負極シート11に短絡するおそれ
があり、100μmを越えると正極シート13を介装す
る負極シート11の折畳み時に第3正極側電解質層12
cが形成された正極シート13の端部のみが厚くなって
しまい、真空パックする際に最外部付近の負極シートが
折れたり、隙間なく容器に収容できなくなるからであ
る。
【0020】なお、負極集電体箔14としてはCu箔が
挙げられ、負極活物質層15の活物質としては炭素系の
活物質が挙げられる。また正極集電体箔17としてはA
l箔が挙げられ、正極活物質層18の活物質としてはL
iCoO2が挙げられる。更にポリマー電解質層12の
ポリマーとしてはポリエチレンオキシド、ポリフッ化ビ
ニリデン等が挙げられ、ポリマー電解質層12の電解液
としてはエチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、γ-ブチロラクトン等を含む混合液が挙げられる。
【0021】このように構成されたリチウムイオンポリ
マー二次電池10の製造方法を図1〜図8に基づいて説
明する。 負極シート11の作製 先ず負極活物質層15に含まれる活物質をN−メチルピ
ロリドン溶液等に分散混合して負極活物質スラリーを調
製する。次にこのスラリーを帯状の負極集電体箔14の
上面に、ドクタブレード法やスクリーン印刷法などによ
り連続塗布して乾燥する(図7(b))。このとき負極
活物質層15の一方の側縁15aを負極集電体箔14の
一方の側縁14aから所定の幅だけ幅方向内側にずら
し、かつ負極活物質層15の他方の側縁15bを負極集
電体箔14の他方の側縁14aに一致させた状態で、負
極活物質層15を負極集電体箔14の上面に帯状に形成
する。これにより負極シート11が作製される。
【0022】 帯状の正極シート13の作製 先ず正極活物質層18に含まれる活物質をN−メチルピ
ロリドン溶液等に分散混合して正極活物質スラリーを調
製する。次にこのスラリーを帯状の正極集電体箔17の
上面に、ドクターブレード法やスクリーン印刷法などに
より連続塗布して乾燥する(図6(b))。このとき正
極活物質層18の一方の側縁18aを正極集電体箔17
の一方の側縁17aから所定の幅だけ幅方向内側にずら
し、かつ正極活物質層18の他方の側縁18bを正極集
電体箔17の他方の側縁17bに一致させた状態で、正
極活物質層18を正極集電体箔17の上面に帯状に形成
する。これにより帯状の正極シート13が作製される。
【0023】 正極シート13へのポリマー電解質層
12の形成 先ずポリマー、電解液及びリチウム金属塩を混合してな
り、粘度が0.5〜45P(ポアズ)である電解質スラ
リー21(図4及び図5)を調製する。次いでこのスラ
リーを帯状の正極集電体箔17及び正極活物質層18の
表面及び側縁にドクタブレード法により連続塗布する。
このとき図4及び図5に示すように、電解質スラリー2
1を扁平ノズル22aを有する塗布機用タンク22に貯
留し、扁平ノズル22aの一端を正極活物質層18の一
方の側縁18aから所定の幅だけ幅方向外側の正極集電
体箔17上に位置させ、かつ扁平ノズル22aの他端を
正極活物質層18の他方の側縁18bから所定の幅だけ
幅方向外側のローラ23上に位置させた状態で、正極集
電体箔17をその長手方向に移動させながら、扁平ノズ
ル22aから電解質スラリー21を連続的に吐出する。
これにより電解質スラリー21が、正極集電体箔17の
表面の一部、正極活物質層18の全表面、正極集電体箔
17の他方の側縁17bの端面、正極活物質層18の他
方の側縁18bの端面及び正極集電体箔17の他方の側
縁17bの裏面に連続塗布される。ここで電解質スラリ
ー21が正極集電体箔17の他方の側縁17bの裏面に
も塗布されるのは、上記スラリー21の粘度が0.5〜
45Pと比較的低いため、このスラリー21が正極集電
体箔17の他方の側縁17bの裏面にも回り込むためで
ある。なお、図5の符号23aはローラ23外周面に付
着したスラリー21を掻き落とすためのスクレーパであ
る。
【0024】次に上記連続塗布された電解質スラリー2
1を乾燥することにより、正極集電体箔17の表面の一
部及び正極活物質層18の全表面を被覆する正極側第1
電解質層12aと、正極集電体箔17の他方の側縁17
bの端面及び正極活物質層18の他方の側縁18bの端
面を被覆する正極側第2電解質層12bと、正極集電体
箔17の他方の側縁17bの裏面を被覆する正極側第3
電解質層12cとからなるポリマー電解質層12を形成
する(図6(c))。更に帯状の正極シート13を帯状
のポリマー電解質層12とともに所定の長さに切断する
ことにより、ポリマー電解質層12を有する最終形状の
正極シート13が作製される(図6(d))。
【0025】 負極シート11及び正極シート13の
熱圧着 先ず帯状の負極活物質層15を上に向けた負極シート1
1上に、ポリマー電解質層21を下に向けた複数枚の正
極シート13を所定の間隔をあけて配置し、積層体24
を作製する(図8)。次に所定の温度に加熱されかつ実
線矢印の方向に回転する一対のローラ25,25間に、
上記積層体24を破線矢印で示す方向から挿入する。こ
れによりポリマー電解質層12を介装した状態で負極シ
ート11及び正極シート13が熱圧着される。なお、帯
状の負極集電体箔14の一方の側縁14aが複数枚の正
極シート13の他方の側縁13bから突出し、複数枚の
正極集電体箔17の一方の側縁17aが帯状の負極シー
ト11の他方の側縁11bから突出するように、負極シ
ート11上に正極シート13が配置される。
【0026】 積層体24の折畳み 上記熱圧着された積層体24を葛折りにより折畳む。即
ち、図3に示すように、帯状の負極シート11のうち正
極シート13の配置されていない部分を、交互にジグザ
グに折曲げて折畳む。このとき帯状の負極集電体箔14
の一方の側縁14aは複数枚の正極集電体箔17の他方
の側縁17bから突出した状態で積層され、複数枚の正
極集電体箔17の一方の側縁17aは帯状の負極集電体
箔14の他方の側縁14bから突出した状態で積層され
る。このように折畳まれた積層体24では、折畳んで重
ねられた負極シート11の間に、この折畳み面積に相応
した面積を有する複数枚の正極シート13がポリマー電
解質層12を介して挟持される。なお、複数枚の正極シ
ート13の他方の側縁13bからは負極集電体箔14の
一方の側縁14aがジグザグに折曲った状態で突出し、
この突出部には止め金具26が貫通されるとともに、こ
の止め金具26により負極端子16の一端が突出部に固
着される(図1及び図3)。また負極シート11の他方
の側縁11bからは複数枚の正極集電体箔17の一方の
側縁17aがそれぞれ突出し、これらの突出部には止め
金具27が貫通されるとともに、この止め金具27によ
り正極端子19の一端が突出部に固着される。
【0027】 折畳まれた積層体24の密封 上記折畳まれかつ負極端子16及び正極端子19を有す
る積層体24は、ポリプロピレンがラミネートされたア
ルミニウム箔からなる一対のパッケージシート28,2
8により密封される(図1〜図3)。具体的には、上記
折畳まれかつ負極端子16及び正極端子19を有する積
層体24は、真空雰囲気中で、しかも負極端子16の他
端及び正極端子19の他端はパッケージシート28,2
8外に突出させた状態で、一対のパッケージシート2
8,28の周囲を熱圧着することにより密封される。こ
のようにして作製されたリチウムイオンポリマー二次電
池10は、パッケージシート28,28から突出する負
極端子16の他端及び正極端子19の他端を電池10の
端子として使用することにより所望の電力を得ることが
できる。
【0028】このように製造されたリチウムイオンポリ
マー二次電池10では、正極シート13の他方の側縁1
3bをポリマー電解質層12にて被覆する、即ち正極側
第1電解質層12aの他方の側縁にて正極活物質層18
の他方の側縁18bの上面を被覆し、正極側第2電解質
層12bにて正極集電体箔17の他方の側縁17bの端
面及び正極活物質層18の他方の側縁18bの端面を被
覆し、更に正極側第3電解質層12cにて正極集電体箔
17の他方の側縁17bの裏面を被覆することにより、
正極集電体箔17及び正極活物質層18の剥離を抑制で
きる。この結果、電池容量の低下を防止でき、正極活物
質層18の乾燥を抑制できるので、電池10のサイクル
特性を向上できる。また正極活物質層18の他方の側縁
18bもリチウムイオンの吸蔵及び放出に寄与するの
で、電池10の放電容量及び出力特性を向上できる。
【0029】更に正極シート13の他方の側縁13bを
ポリマー電解質層12にて被覆することにより、正極集
電体箔17の他方の側縁17b及び正極活物質層18の
他方の側縁18bが露出しなくなる。この結果、積層体
24を折畳んで組立てたときに、負極シート11及び正
極シート13が接触しなくなるので、電池10内での短
絡を防止できる。
【0030】図9〜図13は本発明の第2の実施の形態
を示す。図9〜図13において図1〜図8と同一符号は
同一部品を示す。この実施の形態では、ポリマー電解質
層42が、正極シート13ではなく、負極シート11の
表面から他方の側縁11bにわたって形成される(図
9、図12及び図13)。このポリマー電解質層42
は、負極シート11の表面に形成された負極側第1電解
質層42aと、負極側第1電解質層42aに連設され負
極シート11の他方の側縁11bの端面に形成された負
極側第2電解質層42bと、負極側第2電解質層42b
に連設され負極シート11の裏面に所定の幅及び厚さに
形成された負極側第3電解質層42cとを有する。負極
側第1電解質層42aは、その一方の側縁が負極活物質
層15の一方の側縁15aから所定の幅だけ幅方向外側
の負極集電体箔14上に位置し、かつ他方の側縁が負極
活物質層15の他方の側縁15bに一致するように、即
ち負極活物質層15の表面及び一方の側縁15aの端面
を被覆するように形成される。また負極側第2電解質層
42bは負極集電体箔14の他方の側縁14bの端面及
び負極活物質層15の他方の側縁15bの端面を被覆す
るように形成される。
【0031】更に負極側第3電解質層42cは、負極集
電体箔14の他方の側縁14bの裏面に、幅が0.5〜
20mm、好ましくは3〜12mmとなり、厚さが2〜
100μm、好ましくは10〜60μmとなるように形
成される。負極側第3電解質層42cの幅を0.5〜2
0mmの範囲に限定したのは、第1の実施の形態の正極
側第3電解質層の幅を0.5〜20mmの範囲に限定し
た理由と同様である。また負極側第3電解質層42cの
厚さを2〜100mmの範囲に限定したのは、第1の実
施の形態の正極側第3電解質層の厚さを2〜100mm
の範囲に限定した理由と同様である。上記以外は第1の
実施の形態と同一に構成される。
【0032】このように構成されたリチウムイオンポリ
マー二次電池40の製造方法を説明する。 負極シート11の作製 負極シート11は第1の実施の形態の負極シートと同様
にして作製される(図12(b))。 負極シート1
1へのポリマー電解質層42の形成 先ずポリマー、電解液及びリチウム金属塩を混合してな
り、粘度が0.5〜45Pである電解質スラリーを調製
する。次いでこのスラリーを帯状の負極集電体箔14及
び負極活物質層15の表面及び側縁にドクタブレード法
により連続塗布する。このとき電解質スラリーを、第1
の実施の形態と同一の扁平ノズルを有する塗布機用タン
クに貯留し、扁平ノズルの一端を負極活物質層15の一
方の側縁15aから所定の幅だけ幅方向外側の負極集電
体箔14上に位置させ、かつ扁平ノズルの他端を負極活
物質層15の他方の側縁15bから所定の幅だけ幅方向
外側のローラ上に位置させた状態で、負極集電体箔14
をその長手方向に移動させながら、扁平ノズルから電解
質スラリーを連続的に吐出する。これにより電解質スラ
リーが、負極集電体箔14の表面の一部、負極活物質層
15の全表面、負極集電体箔14の他方の側縁14bの
端面、負極活物質層15の他方の側縁15bの端面及び
負極集電体箔14の他方の側縁14bの裏面に連続塗布
される。ここで電解質スラリーが負極集電体箔14の他
方の側縁14bの裏面にも塗布されるのは、上記スラリ
ーの粘度が0.5〜45Pと比較的低いため、このスラ
リーが負極集電体箔14の他方の側縁14bの裏面にも
回り込むためである。
【0033】次に上記連続塗布された電解質スラリーを
乾燥することにより、負極集電体箔14の表面の一部及
び負極活物質層15の全表面を被覆する負極側第1電解
質層42aと、負極集電体箔14の他方の側縁14bの
端面及び負極活物質層15の他方の側縁15bの端面を
被覆する負極側第2電解質層42bと、負極集電体箔1
4の他方の側縁14bの裏面を被覆する負極側第3電解
質層42cとからなるポリマー電解質層42を形成する
(図12(c))。これによりポリマー電解質層42を
有する負極シート11が作製される。
【0034】 正極シート13の作製 帯状の正極シート13は第1の実施の形態の帯状の正極
シートと同様にして作製され(図11(b))、この帯
状の正極シート13を所定の長さに切断することによ
り、最終形状の複数枚の正極シート13が作製される
(図11(c))。 負極シート11及び正極シート13の熱圧着 先ずポリマー電解質層42を上に向けた負極シート11
上に、正極活物質層18を下に向けた複数枚の正極シー
ト13を所定の間隔をあけて配置し、積層体44を作製
する(図13)。次に所定の温度に加熱されかつ実線矢
印の方向に回転する一対のローラ25,25間に、上記
積層体44を破線矢印で示す方向から挿入する。これに
よりポリマー電解質層42を介装した状態で負極シート
11及び正極シート13が熱圧着される。なお、帯状の
負極集電体箔14の一方の側縁14aが複数枚の正極シ
ート13の他方の側縁13bから突出し、複数枚の正極
集電体箔17の一方の側縁17aが帯状の負極シート1
1の他方の側縁11bから突出するように、負極シート
11上に正極シート13が配置される。 積層体44の折畳み及びこの折畳まれた積層体44
の密封 上記積層体44の折畳み作業及びこの折畳まれた積層体
44の密封作業は、第1の実施の形態と同様に行われ
る。
【0035】このように製造されたリチウムイオンポリ
マー二次電池40では、負極シート11の他方の側縁1
1bをポリマー電解質層42にて被覆する、即ち負極側
第1電解質層42aの他方の側縁にて負極活物質層15
の他方の側縁15bの上面を被覆し、負極側第2電解質
層42bにて負極集電体箔14の他方の側縁14bの端
面及び負極活物質層15の他方の側縁15bの端面を被
覆し、更に負極側第3電解質層42cにて負極集電体箔
14の他方の側縁14bの裏面を被覆することにより、
負極集電体箔14及び負極活物質層15の剥離を抑制で
きる。この結果、電池容量の低下を防止でき、負極活物
質層15の乾燥を抑制できるので、電池40のサイクル
特性を向上できる。また負極活物質層15の他方の側縁
15bもリチウムイオンの吸蔵及び放出に寄与するの
で、電池40の放電容量及び出力特性を向上できる。
【0036】更に負極シート11の他方の側縁11bを
ポリマー電解質層42にて被覆することにより、負極シ
ート11の他方の側縁11bが露出しなくなる。この結
果、積層体44を折畳んで組立てたときに、負極シート
11及び正極シート13が接触しなくなるので、電池4
0内での短絡を防止できる。
【0037】図14〜図18は本発明の第3の実施の形
態を示す。図14〜図18において図1〜図13と同一
符号は同一部品を示す。この実施の形態では、ポリマー
電解質層52が、正極シート13の表面から他方の側縁
13bにわたって形成され、かつ負極シート11の表面
から他方の側縁11bにわたって形成される。ポリマー
電解質層52は、第1の実施の形態と同一の正極側第1
電解質層12a、正極側第2電解質層12b及び正極側
第3電解質層12cと、第2の実施の形態と同一の負極
側第1電解質層42a、負極側第2電解質層42b及び
負極側第3電解質層42cとを有する。上記以外は第1
の実施の形態と同一に構成される。
【0038】このように構成されたリチウムイオンポリ
マー二次電池50の製造方法を説明する。 負極シート11の作製及び負極シート11へのポリ
マー電解質層52の形成 負極シート11は第2の実施の形態と同様にして作製さ
れ、この負極シート11には第2の実施の形態と同様に
して負極側第1電解質層42a、負極側第2電解質層4
2b及び負極側第3電解質層42cがそれぞれ形成され
る。 正極シート13の作製及び正極シート13へのポリ
マー電解質層52の形成正極シート13は第1の実施の
形態と同様にして作製され、この正極シート13には第
1の実施の形態と同様にして正極側第1電解質層12
a、正極側第2電解質層12b及び正極側第3電解質層
12cがそれぞれ形成される。
【0039】 負極シート11及び正極シート13の
熱圧着 負極側第1電解質層42aを上に向けた負極シート11
上に、正極側第1電解質層12aを下に向けた複数枚の
正極シート13を所定の間隔をあけて配置し、積層体5
4を作製した後(図8)、第1の実施の形態と同様にし
て負極シート11及び正極シート13をポリマー電解質
層52を介して熱圧着する。 積層体54の折畳み及び折畳まれた積層体54の密
封 上記積層体54の折畳み作業及びこの折畳まれた積層体
54の密封作業は、第1の実施の形態と同様に行われ
る。
【0040】このように製造されたリチウムイオンポリ
マー二次電池50では、正極シート13の他方の側縁1
3b及び負極シート11の他方の側縁11bをポリマー
電解質層52にて被覆する、即ち正極側第1電解質層1
2aの他方の側縁にて正極活物質層18の他方の側縁1
8bの上面を被覆し、正極側第2電解質層12bにて正
極集電体箔17の他方の側縁17bの端面及び正極活物
質層18の他方の側縁18bの端面を被覆し、正極側第
3電解質層12cにて正極集電体箔17の他方の側縁1
7bの裏面を被覆し、負極側第1電解質層42aの他方
の側縁にて負極活物質層15の他方の側縁15bの上面
を被覆し、負極側第2電解質層42bにて負極集電体箔
14の他方の側縁14bの端面及び負極活物質層15の
他方の側縁15bの端面を被覆し、更に負極側第3電解
質層42cにて負極集電体箔14の他方の側縁14bの
裏面を被覆することにより、正極集電体箔17及び正極
活物質層18の剥離と、負極集電体箔14及び負極活物
質層15の剥離とを抑制できる。この結果、電池容量の
低下を防止でき、正極活物質層18及び負極活物質15
層の乾燥を抑制できるので、電池50のサイクル特性を
第1又は第2の実施の形態の電池より向上できる。また
正極活物質層18の他方の側縁18b及び負極活物質層
15の他方の側縁15bもリチウムイオンの吸蔵及び放
出に寄与するので、電池50の放電容量及び出力特性を
第1又は第2の実施の形態の電池より向上できる。
【0041】更に正極シート13の他方の側縁13b及
び負極シート11の他方の側縁11bをポリマー電解質
層52にて被覆することにより、正極シート13の他方
の側縁13b及び負極シート11の他方の側縁11bが
露出しなくなる。この結果、積層体54を折畳んで組立
てたときに、負極シート11及び正極シート13が接触
しなくなるので、電池50内での短絡を確実に防止でき
る。
【0042】図19は本発明の第4の実施の形態を示
す。図19において図1と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、ポリマー電解質層62が正極シー
ト13の表面から他方の側縁13bにわたって形成さ
れ、正極シート13の表面に形成された正極側第1電解
質層12aと、正極側第1電解質層12aに連設され正
極シート13の他方の側縁13bの端面に形成された正
極側第2電解質層12bとを有する。なお、この実施の
形態では、第1の実施の形態において正極シートの裏面
に形成された正極側第3電解質層は形成されない。上記
以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0043】このように構成されたリチウムイオンポリ
マー二次電池60の製造方法を説明する。 負極シート11の作製 負極シート11は第1の実施の形態と同様にして作製さ
れる。 帯状の正極シート13の作製 帯状の正極シート13は第1の実施の形態と同様にして
作製される。
【0044】 正極シート13へのポリマー電解質層
62の形成 先ずポリマー、電解液及びリチウム金属塩を混合してな
り、粘度が45〜80Pである電解質スラリーを調製す
る。次いでこのスラリーを、第1の実施の形態と同様に
して、帯状の正極集電体箔17及び正極活物質層18の
表面及び側縁にドクタブレード法により連続塗布する。
これにより電解質スラリーが、正極集電体箔17の表面
の一部、正極活物質層18の全表面、正極集電体箔17
の他方の側縁17bの端面及び正極活物質層18の他方
の側縁18bの端面に連続塗布される。ここで電解質ス
ラリーが正極集電体箔17の他方の側縁17bの裏面に
回り込まないのは、上記スラリーの粘度が45〜80P
と比較的高いためである。
【0045】次に上記連続塗布された電解質スラリーを
乾燥することにより、正極集電体箔17の表面の一部及
び正極活物質層18の全表面を被覆する正極側第1電解
質層12aと、正極集電体箔17の他方の側縁17bの
端面及び正極活物質層18の他方の側縁18bの端面を
被覆する正極側第2電解質層12bとからなるポリマー
電解質層62を形成する。更に帯状の正極シート13を
帯状のポリマー電解質層62とともに所定の長さに切断
することにより、ポリマー電解質層62を有する最終形
状の正極シート13が作製される。
【0046】 負極シート11及び正極シート13の
熱圧着 負極活物質層15を上に向けた負極シート11上に、正
極側第1電解質層12aを下に向けた複数枚の正極シー
ト13を所定の間隔をあけて配置し、積層体を作製した
後、第1の実施の形態と同様にして負極シート11及び
正極シート13をポリマー電解質層62を介して熱圧着
する。 積層体の折畳み及び折畳まれた積層体の密封 上記積層体の折畳み作業及びこの折畳まれた積層体の密
封作業は、第1の実施の形態と同様に行われる。
【0047】このように製造されたリチウムイオンポリ
マー二次電池60では、正極シート13の他方の側縁1
3bをポリマー電解質層62にて被覆する、即ち正極側
第1電解質層12aの他方の側縁にて正極活物質層18
の他方の側縁18bの上面を被覆し、正極側第2電解質
層12bにて正極集電体箔17の他方の側縁17bの端
面及び正極活物質層18の他方の側縁18bの端面を被
覆することにより、正極集電体箔17及び正極活物質層
18の剥離を抑制できる。この結果、電池容量の低下を
防止でき、正極活物質層18の乾燥を抑制できるので、
電池60のサイクル特性を向上できる。また正極活物質
層18の他方の側縁18bもリチウムイオンの吸蔵及び
放出に寄与するので、電池60の放電容量及び出力特性
を向上できる。
【0048】更に正極シート13の他方の側縁13bを
ポリマー電解質層62にて被覆することにより、正極シ
ート13の他方の側縁13bの端面が露出しなくなる。
この結果、積層体を折畳んで組立てたときに、負極シー
ト11及び正極シート13が接触しなくなるので、電池
60内での短絡を防止できる。
【0049】図20は本発明の第5の実施の形態を示
す。図20において図9と同一符号は同一部品を示す。
この実施の形態では、ポリマー電解質層72が負極シー
ト11の表面から他方の側縁にわたって形成され、負極
シート11の表面に形成された負極側第1電解質層42
aと、負極側第1電解質層42aに連設され負極シート
11の他方の側縁11bの端面に形成された負極側第2
電解質層42bとを有する。なお、この実施の形態で
は、第2の実施の形態において負極シートの裏面に形成
された負極側第3電解質層は形成されない。上記以外は
第2の実施の形態と同一に構成される。
【0050】このように構成されたリチウムイオンポリ
マー二次電池70の製造方法を説明する。 負極シート11の作製 負極シート11は第1の実施の形態と同様にして作製さ
れる。 負極シート11へのポリマー電解質層72の形成 先ずポリマー、電解液及びリチウム金属塩を混合してな
り、粘度が45〜80Pである電解質スラリーを調製す
る。次いでこのスラリーを、第2の実施の形態と同様に
して、帯状の負極集電体箔14及び負極活物質層15の
表面及び側縁にドクタブレード法により連続塗布する。
これにより電解質スラリーが、負極集電体箔14の表面
の一部、負極活物質層15の全表面、負極集電体箔14
の他方の側縁14bの端面及び負極活物質層15の他方
の側縁15bの端面に連続塗布される。ここで電解質ス
ラリーが負極集電体箔14の他方の側縁14bの裏面に
回り込まないのは、上記スラリーの粘度が45〜80P
と比較的高いためである。次に上記連続塗布された電解
質スラリーを乾燥することにより、負極集電体箔14の
表面の一部及び負極活物質層15の全表面を被覆する負
極側第1電解質層42aと、負極集電体箔14の他方の
側縁14bの端面及び負極活物質層15の他方の側縁1
5aの端面を被覆する負極側第2電解質層42bとから
なるポリマー電解質層72を形成する。これによりポリ
マー電解質層72を有する帯状の負極シート11が作製
される。
【0051】 正極シート13の作製 正極シート13は第2の実施の形態と同様にして作製さ
れる。 負極シート11及び正極シート13の熱圧着 負極側第1電解質層42aを上に向けた負極シート11
上に、正極活物質層18を下に向けた複数枚の正極シー
ト13を所定の間隔をあけて配置し、積層体を作製した
後、第1の実施の形態と同様にして負極シート11及び
正極シート13をポリマー電解質層72を介して熱圧着
する。 積層体の折畳み及び折畳まれた積層体の密封 上記積層体の折畳み作業及びこの折畳まれた積層体の密
封作業は、第1の実施の形態と同様に行われる。
【0052】このように製造されたリチウムイオンポリ
マー二次電池70では、負極シート11の他方の側縁1
1bをポリマー電解質層72にて被覆する、即ち負極側
第1電解質層42aの他方の側縁にて負極活物質層15
の他方の側縁15bの上面を被覆し、負極側第2電解質
層42bにて負極集電体箔14の他方の側縁14bの端
面及び負極活物質層15の他方の側縁15bの端面を被
覆することにより、負極集電体箔14及び負極活物質層
15の剥離を抑制できる。この結果、電池容量の低下を
防止でき、負極活物質層15の乾燥を抑制できるので、
電池70のサイクル特性を向上できる。また負極活物質
層15の他方の側縁15bもリチウムイオンの吸蔵及び
放出に寄与するので、電池70の放電容量及び出力特性
を向上できる。
【0053】更に負極シート11の他方の側縁11bを
ポリマー電解質層72にて被覆することにより、負極シ
ート11の他方の側縁11bの端面が露出しなくなる。
この結果、積層体を折畳んで組立てたときに、負極シー
ト11及び正極シート13が接触しなくなるので、電池
70内での短絡を防止できる。
【0054】図21は本発明の第6の実施の形態を示
す。図21において図14と同一符号は同一部品を示
す。この実施の形態では、ポリマー電解質層82が、正
極シート13の表面から他方の側縁13bにわたって形
成され、かつ負極シート11の表面から他方の側縁11
bにわたって形成される。ポリマー電解質層82は、第
4の実施の形態のポリマー電解質層と同一の正極側第1
電解質層12a及び正極側第2電解質層12bと、第5
の実施の形態のポリマー電解質層と同一の負極側第1電
解質層42a及び負極側第2電解質層42bとを有す
る。なお、この実施の形態では、第3の実施の形態にお
いて正極シートの裏面に形成された正極側第3電解質層
と負極シートの裏面に形成された負極側第3電解質層と
は形成されない。上記以外は第3の実施の形態と同一に
構成される。
【0055】このように構成されたリチウムイオンポリ
マー二次電池80の製造方法を説明する。 負極シート11の作製及び負極シート11へのポリ
マー電解質層82の形成 負極シート11は第5の実施の形態と同様にして作製さ
れ、この負極シート11には第5の実施の形態と同様に
して負極側第1電解質層42a及び負極側第2電解質層
42bがそれぞれ形成される。 正極シート13の作製及び正極シート13へのポリ
マー電解質層82の形成 正極シート13は第4の実施の形態と同様にして作製さ
れ、この正極シート13には第4の実施の形態と同様に
して正極側第1電解質層12a及び正極側第2電解質層
12bがそれぞれ形成される。
【0056】 負極シート11及び正極シート13の
熱圧着 負極側第1電解質層42aを上に向けた負極シート11
上に、正極側第1電解質層12aを下に向けた複数枚の
正極シート13を所定の間隔をあけて配置し、積層体を
作製した後、第1の実施の形態と同様にして負極シート
11及び正極シート13をポリマー電解質層82を介し
て熱圧着する。 積層体の折畳み及び折畳まれた積層体の密封 上記積層体の折畳み作業及びこの折畳まれた積層体の密
封作業は、第1の実施の形態と同様に行われる。
【0057】このように製造されたリチウムイオンポリ
マー二次電池80では、正極シート13の他方の側縁1
3b及び負極シート11の他方の側縁11bをポリマー
電解質層82にて被覆する、即ち正極側第1電解質層1
2aの他方の側縁にて正極活物質層15の他方の側縁1
5bの上面を被覆し、正極側第2電解質層12bにて正
極集電体箔17の他方の側縁17bの端面及び正極活物
質層18の他方の側縁18bの端面を被覆し、負極側第
1電解質層42aの他方の側縁にて負極活物質層15の
他方の側縁15bの上面を被覆し、更に負極側第2電解
質層42bにて負極集電体箔14の他方の側縁14bの
端面及び負極活物質層15の他方の側縁15bの端面を
被覆することにより、正極集電体箔17及び正極活物質
層18の剥離と、負極集電体箔14及び負極活物質層1
5の剥離とを抑制できる。この結果、電池容量の低下を
防止でき、正極活物質層18及び負極活物質層15の乾
燥を抑制できるので、電池80のサイクル特性を第4又
は第5の実施の形態の電池より向上できる。また正極活
物質層18の他方の側縁18b及び負極活物質層15の
他方の側縁15bもリチウムイオンの吸蔵及び放出に寄
与するので、電池80の放電容量及び出力特性を第4又
は第5の実施の形態の電池より向上できる。
【0058】更に正極シート13の他方の側縁13b及
び負極シート11の他方の側縁11bをポリマー電解質
層82にて被覆することにより、正極シート13の他方
の側縁13bの端面と、負極シート11の他方の側縁1
1bの端面とが露出しなくなる。この結果、積層体を折
畳んで組立てたときに、負極シート11及び正極シート
13が接触しなくなるので、電池80内での短絡を確実
に防止できる。
【0059】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく
説明する。 <実施例1>先ず帯状の負極シート11を作製した(図
7)。即ち、幅が20cmであり長さが30mであるC
u製の負極集電体箔14の上面に、燐片状天然黒鉛粉末
500gをポリフッ化ビニリデンのN−メチルピロリド
ン溶液に分散混合した負極活物質スラリーを、ドクタブ
レード法により間欠塗布し乾燥して、負極集電体箔14
上面に帯状の負極活物質層15を形成した。
【0060】一方、複数枚の正極シート13を作製した
(図6)。先ずLiCoO2粉末194gと黒鉛粉末
(商品名;ケッチェンブラック)6gを、ポリフッ化ビ
ニリデンのN−メチルピロリドン溶液に分散混合して、
正極活物質スラリーを作製した。この正極活物質スラリ
ーを、幅が20cmであり長さが30mであるAl製の
正極集電体箔17の上面に、ドクターブレード法により
連続塗布した。これにより帯状の正極シート13を作製
した。次に180gのフッ化ビニリデン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体(エルフアトケム製、Kynar
2810;ヘキサフルオロプロピレン12wt%含有
品)を1000gのジメチルカーボネートに50℃で溶
解し、更に電解液として1モル/リットルの濃度となる
ように6フッ化リンリチウム(LiPF6)が溶解した
360gのエチレンカーボネート・プロピレンカーボネ
ート混合溶液(重量比で2:1)を撹拌混合して、粘度
が22Pである電解質スラリーを調製した。この電解質
スラリーを、正極集電体箔17及び正極活物質層18の
上面及び他方の側縁に、ドクターブレード法により連続
塗布した(図4及び図5)。
【0061】このとき電解質スラリー21を扁平ノズル
22aを有する塗布機用タンク22に貯留し、扁平ノズ
ル22aの一端を正極活物質層18の一方の側縁18b
から所定の幅だけ幅方向外側の正極集電体箔17上に位
置させ、かつ扁平ノズル22aの他端を正極活物質層1
8の他方の側縁18bから所定の幅だけ幅方向外側のロ
ーラ23上に位置させた状態で、正極集電体箔17をそ
の長手方向に移動させながら、扁平ノズル22aから電
解質スラリー21を連続的に吐出した。これにより電解
質スラリー21が、正極集電体箔17の表面の一部、正
極活物質層18の全表面、正極集電体箔17の他方の側
縁17bの端面、正極活物質層18の他方の側縁18b
の端面及び正極集電体箔17の他方の側縁17bの裏面
に連続塗布された。ここで電解質スラリー21の粘度が
22Pと低かったため、上記スラリー21が正極集電体
箔17の他方の側縁17bの裏面にも回り込んだ。
【0062】上記連続塗布された電解質スラリー21を
乾燥することにより、正極集電体箔17の表面の一部及
び正極活物質層18の全表面を被覆する正極側第1電解
質層12aと、正極集電体箔17の他方の側縁17bの
端面及び正極活物質層18の他方の側縁18bの端面を
被覆する正極側第2電解質層12bと、正極集電体箔1
7の他方の側縁17bの裏面を被覆する正極側第3電解
質層12cとからなるポリマー電解質層12が形成され
た(図6(c))。ここで正極側第3電解質層12cの
幅は5mmであり、厚さは35μmであった。更にポリ
マー電解質層12が形成された帯状の正極シート13
を、ポリマー電解質層12とともに切断して、ポリマー
電解質層12を有する幅及び長さがそれぞれ10cm及
び12cmである10枚の正極シート13を得た(図6
(d))。
【0063】上記負極活物質層15を上に向けた負極シ
ート11上に、ポリマー電解質層12を下に向けた複数
枚の正極シート13を、所定の間隔をあけて配置して熱
圧着することにより積層体24を作製した(図8)。こ
の積層体24を、図3に示すように、帯状の負極シート
11のうち正極シート13の配置されていない部分を、
交互にジグザグに折曲げて折畳んだ。これにより負極シ
ート11は幅及び長さがそれぞれ11cm及び12cm
である折畳み面積を有するように折畳まれ、この負極シ
ート11の間に、幅及び長さがそれぞれ10cm及び1
2cmである10枚の正極シート13がポリマー電解質
層12を介して挟持された。更に負極集電体箔14の一
方の側縁14aに負極端子16を接続し、正極集電体箔
17の一方の側縁17aに正極端子19を接続した後
に、これらの端子16,19が突出するように上記積層
体24を一対のパッケージシート28,28により密封
した。このリチウムイオンポリマー二次電池10を実施
例1とした。
【0064】<比較例1>ポリマー電解質層が、正極集
電体箔の表面の一部及び正極活物質層の全表面を被覆す
る正極側第1電解質層正極側第1電解質層のみからなる
こと以外を、実施例1と同様にしてリチウムイオンポリ
マー二次電池を作製した。この電池を比較例1とした。
【0065】<比較試験1及び評価>実施例1及び比較
例1のリチウムイオンポリマー二次電池の容量保持率の
サイクル特性を充放電試験機により測定した。この結果
を図22に示す。図22から明らかなように、実施例1
におけるリチウムイオンポリマー二次電池のサイクル特
性における勾配は、比較例1における勾配に比較して緩
やかであり、実施例1の容量保持率のサイクル特性は比
較例1の容量保持率のサイクル特性より向上しているこ
とが判った。これは、実施例1では正極集電体箔の他方
の側縁と正極集電体の他方の側縁との間に剥離が発生し
なかったためであると考えられる。
【0066】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ポ
リマー電解質層を、正極側第1電解質層及び正極側第2
電解質層により構成し、正極側第1電解質層を正極シー
トの表面に形成し、更に正極側第2電解質層を正極側第
1電解質層に連設しかつ正極シートの他方の側縁の端面
に形成したので、正極シートの他方の側縁がポリマー電
解質層にて被覆され、正極集電体箔及び正極活物質層の
剥離を抑制できる。この結果、電池容量の低下を防止で
きるので、電池のサイクル特性を向上できるとともに、
電池の放電容量及び出力特性を向上できる。また正極活
物質層の他方の側縁もリチウムイオンの吸蔵及び放出に
寄与するので、電池の放電容量及び出力特性を向上でき
るとともに、正極シートの他方の側縁が露出しなくなる
ので、積層体の折畳みによる負極シート及び正極シート
の接触を阻止でき、電池内での短絡を防止できる。
【0067】またポリマー電解質層を、負極側第1電解
質層及び負極側第2電解質層により構成し、負極側第1
電解質層を負極シートの表面に形成し、更に負極側第2
電解質層を負極側第1電解質層に連設しかつ負極シート
の他方の側縁の端面に形成すれば、負極シートの他方の
側縁がポリマー電解質層にて被覆され、負極集電体箔及
び負極活物質層の剥離を抑制できるので、上記と同様の
効果が得られる。また負極活物質層の他方の側縁もリチ
ウムイオンの吸蔵及び放出に寄与するので、電池の放電
容量及び出力特性を向上できるとともに、負極シートの
他方の側縁が露出しなくなるので、積層体の折畳みによ
る負極シート及び正極シートの接触を阻止でき、電池内
での短絡を防止できる。
【0068】またポリマー電解質層を、上記正極側第1
電解質層、正極側第2電解質層、負極側第1電解質層及
び負極側第2電解質層により構成すれば、正極シートの
他方の側縁及び負極シートの他方の側縁がポリマー電解
質層にて被覆され、正極集電体箔及び正極活物質層の剥
離と、負極集電体箔及び負極活物質層の剥離とを抑制で
きるので、電池容量の低下を防止でき、正極シートの他
方の側縁又は負極シートの他方の側縁のいずれか一方を
ポリマー電解質層にて被覆したものより、電池のサイク
ル特性を向上できるとともに、電池の放電容量及び出力
特性を向上できる。また正極活物質層の他方の側縁もリ
チウムイオンの吸蔵及び放出に寄与するので、正極シー
トの他方の側縁又は負極シートの他方の側縁のいずれか
一方をポリマー電解質層にて被覆したものより、電池の
放電容量及び出力特性を向上できるとともに、正極シー
トの他方の側縁及び負極シートの他方の側縁が露出しな
くなるので、積層体の折畳みによる負極シート及び正極
シートの接触を確実に阻止でき、電池内での短絡を確実
に防止できる。
【0069】また正極側第2電解質層に連設された正極
側第3電解質層を正極シートの裏面に所定の幅及び厚さ
に形成すれば、正極シートの他方の側縁の上面が正極側
第1電解質層にて被覆され、他方の側縁の端面が正極側
第2電解質層にて被覆され、更に他方の側縁の裏面が正
極側第3電解質層にて被覆されるので、正極シートの他
方の側縁が全く露出しなくなり、負極シートの折畳みに
よる負極シート及び正極シートの接触を確実に阻止でき
る。
【0070】更に負極側第2電解質層に連設された負極
側第3電解質層を負極シートの裏面に所定の幅及び厚さ
に形成すれば、負極シートの他方の側縁の上面が負極側
第1電解質層にて被覆され、他方の側縁の端面が負極側
第2電解質層にて被覆され、他方の側縁の裏面が負極側
第3電解質層にて被覆されるので、負極シートの他方の
側縁が全く露出しなくなり、負極シートの折畳みによる
負極シート及び正極シートの接触を確実に阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態のリチウムイオンポリマー
二次電池を示す図2のA−A線断面図。
【図2】図1のB−B線断面図。
【図3】その電池の密封直前の状態を示す分解斜視図。
【図4】ドクタブレード法により正極集電体箔に電解質
スラリーを塗布している状態を示す要部斜視図。
【図5】図4のC−C線断面図。
【図6】正極シートの製造工程を示す図。
【図7】負極シートの製造工程を示す図。
【図8】正極シートを負極シートに熱圧着する直前の状
態を示す斜視図。
【図9】本発明第2実施形態を示す図10のD−D線断
面図。
【図10】図9のE−E線断面図。
【図11】正極シートの製造工程を示す図。
【図12】負極シートの製造工程を示す図。
【図13】正極シートを負極シートに熱圧着する直前の
状態を示す斜視図。
【図14】本発明第3実施形態を示す図15のF−F線
断面図。
【図15】図14のG−G線断面図。
【図16】正極シートの製造工程を示す図。
【図17】負極シートの製造工程を示す図。
【図18】正極シートを負極シートに熱圧着する直前の
状態を示す斜視図。
【図19】本発明第4実施形態を示す図1に対応する断
面図。
【図20】本発明第5実施形態を示す図9に対応する断
面図。
【図21】本発明第6実施形態を示す図14に対応する
断面図。
【図22】実施例1及び比較例1のリチウムイオンポリ
マー二次電池の容量保持率のサイクル特性を示す図。
【符号の説明】
10,40,50,60,70,80 リチウムイオン
ポリマー二次電池 11 負極シート 11a 負極シートの一方の側縁 11b 負極シートの他方の側縁 12,42,52,62,72,82 ポリマー電解質
層 12a 正極側第1電解質層 12b 正極側第2電解質層 12c 正極側第3電解質層 13 正極シート 13a 正極シートの一方の側縁 13b 正極シートの他方の側縁 14 負極集電体箔 14a 負極集電体箔の一方の側縁 14b 負極集電体箔の他方の側縁 15 負極活物質層 15a 負極活物質層の一方の側縁 15b 負極活物質層の他方の側縁 16 負極端子 17 正極集電体箔 17a 正極集電体箔の一方の側縁 17b 正極集電体箔の他方の側縁 18 正極活物質層 18a 正極活物質層の一方の側縁 18b 正極活物質層の他方の側縁 19 正極端子 21 電解質スラリー 22 塗布機用タンク 22a 扁平ノズル 42a 負極側第1電解質層 42b 負極側第2電解質層 42c 負極側第3電解質層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年12月18日(2002.12.
18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】請求項7に係る発明は、図12に示すよう
に、帯状の負極集電体箔14の表面に、一方の側縁を負
極集電体箔14の一方の側縁14aから所定の幅だけ内
側に位置させかつ他方の側縁を負極集電体箔14の他方
の側縁14bに一致させて帯状の負極活物質層15を形
成する工程と、扁平ノズルを有する塗布機用タンクに粘
度が0.5〜45Pである電解質スラリーを貯留する工
程と、扁平ノズルの一端を負極活物質層15の一方の側
縁15aから所定の幅だけ幅方向外側の負極集電体箔1
4上に位置させかつ扁平ノズルの他端を負極活物質層1
5の他方の側縁15bから所定の幅だけ幅方向外側に位
置させた状態で負極集電体箔14をその長手方向に移動
させながら、扁平ノズルから電解質スラリーを吐出する
ことにより、電解質スラリーを負極集電体箔14の表面
の一部と負極活物質層15の全表面と負極集電体箔14
の他方の側縁14bの端面と負極活物質層15の他方の
側縁15bの端面と負極集電体箔14の他方の側縁14
bの裏面に連続塗布する工程と、連続塗布された電解質
スラリーを乾燥することにより、負極集電体箔14の表
面の一部及び負極活物質層15の全表面を被覆する負極
側第1電解質層42aと、負極集電体箔14の他方の側
縁14bの端面及び負極活物質層15の他方の側縁15
bの端面を被覆する負極側第2電解質層42bと、負極
集電体箔14の他方の側縁14bの裏面を被覆する負極
側第3電解質層42cとからなるポリマー電解質層42
を形成する工程とを含むリチウムイオンポリマー二次電
池の製造方法である。この請求項7に記載された方法で
リチウムイオンポリマー二次電池を製造すると、上記請
求項2に記載されたリチウムイオンポリマー二次電池を
得ることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】 負極シート11及び正極シート13の
熱圧着 負極側第1電解質層42aを上に向けた負極シート11
上に、正極側第1電解質層12aを下に向けた複数枚の
正極シート13を所定の間隔をあけて配置し、積層体5
4を作製した後(図18)、第1の実施の形態と同様に
して負極シート11及び正極シート13をポリマー電解
質層52を介して熱圧着する。 積層体54の折畳み及び折畳まれた積層体54の密
封 上記積層体54の折畳み作業及びこの折畳まれた積層体
54の密封作業は、第1の実施の形態と同様に行われ
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく
説明する。 <実施例1>先ず帯状の負極シート11を作製した(図
7)。即ち、幅が20cmであり長さが30mであるC
u製の負極集電体箔14の上面に、鱗片状天然黒鉛粉末
500gをポリフッ化ビニリデンのN−メチルピロリド
ン溶液に分散混合した負極活物質スラリーを、ドクタブ
レード法により連続塗布し乾燥して、負極集電体箔14
上面に帯状の負極活物質層15を形成した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水口 暁夫 茨城県那珂郡那珂町向山1002番地14 三菱 マテリアル株式会社総合研究所那珂研究セ ンター内 (72)発明者 樋上 晃裕 茨城県那珂郡那珂町向山1002番地14 三菱 マテリアル株式会社総合研究所那珂研究セ ンター内 (72)発明者 張 守斌 茨城県那珂郡那珂町向山1002番地14 三菱 マテリアル株式会社総合研究所那珂研究セ ンター内 Fターム(参考) 5H029 AJ03 AJ05 AJ12 AJ14 AK03 AL06 AM03 AM07 AM16 BJ04 BJ15 CJ02 CJ03 CJ06 CJ08 CJ22 DJ17 HJ10 HJ12 5H050 AA07 AA08 AA15 AA19 BA18 CA08 CB07 DA02 DA03 DA13 FA04 FA06 GA02 GA03 GA08 GA09 GA10 GA22 HA10 HA12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の負極集電体箔(14)の表面に負極活
    物質層(15)が形成され1回折り又は2回以上の葛折りに
    より折畳まれかつ一方の側縁(11a)に負極端子(16)が接
    続された負極シート(11)と、前記負極シート(11)の折畳
    み面積に相応した面積を有する正極集電体箔(17)の表面
    に正極活物質層(18)が形成され前記折畳まれる負極シー
    ト(11)の間にポリマー電解質層(12)を介して挟持されか
    つ一方の側縁(13a)に正極端子(19)が接続された正極シ
    ート(13)とを備えたリチウムイオンポリマー二次電池に
    おいて、 前記ポリマー電解質層(12)が、 前記正極シート(13)の表面に形成された正極側第1電解
    質層(12a)と、 前記正極側第1電解質層(12a)に連設され前記正極シー
    ト(13)の他方の側縁(13b)の端面に形成された正極側第
    2電解質層(12b)とを有することを特徴とすることを特
    徴とするリチウムイオンポリマー二次電池。
  2. 【請求項2】 帯状の負極集電体箔(14)の表面に負極活
    物質層(15)が形成され1回折り又は2回以上の葛折りに
    より折畳まれかつ一方の側縁(11a)に負極端子(16)が接
    続された負極シート(11)と、前記負極シート(11)の折畳
    み面積に相応した面積を有する正極集電体箔(17)の表面
    に正極活物質層(18)が形成され前記折畳まれる負極シー
    ト(11)の間にポリマー電解質層(42)を介して挟持されか
    つ一方の側縁(13a)に正極端子(19)が接続された正極シ
    ート(13)とを備えたリチウムイオンポリマー二次電池に
    おいて、 前記ポリマー電解質層(42)が、 前記負極シート(11)の表面に形成された負極側第1電解
    質層(42a)と、 前記負極側第1電解質層(42a)に連設され前記負極シー
    ト(11)の他方の側縁(11b)の端面に形成された負極側第
    2電解質層(42b)とを有することを特徴とすることを特
    徴とするリチウムイオンポリマー二次電池。
  3. 【請求項3】 帯状の負極集電体箔(14)の表面に負極活
    物質層(15)が形成され1回折り又は2回以上の葛折りに
    より折畳まれかつ一方の側縁(11a)に負極端子(16)が接
    続された負極シート(11)と、前記負極シート(11)の折畳
    み面積に相応した面積を有する正極集電体箔(17)の表面
    に正極活物質層(18)が形成され前記折畳まれる負極シー
    ト(11)の間にポリマー電解質層(52)を介して挟持されか
    つ一方の側縁(13a)に正極端子(19)が接続された正極シ
    ート(13)とを備えたリチウムイオンポリマー二次電池に
    おいて、 前記ポリマー電解質層(52)が、 前記正極シート(13)の表面に形成された正極側第1電解
    質層(12a)と、 前記正極側第1電解質層(12a)に連設され前記正極シー
    ト(13)の他方の側縁(13b)の端面に形成された正極側第
    2電解質層(12b)と、 前記負極シート(11)の表面に形成された負極側第1電解
    質層(42a)と、 前記負極側第1電解質層(42a)に連設され前記負極シー
    ト(11)の他方の側縁(11b)の端面に形成された負極側第
    2電解質層(42b)とを有することを特徴とすることを特
    徴とするリチウムイオンポリマー二次電池。
  4. 【請求項4】 正極側第2電解質層(12b)に連設され正
    極シート(13)の裏面に所定の幅及び厚さに形成された正
    極側第3電解質層(12c)を更に備えた請求項1又は3記
    載のリチウムイオンポリマー二次電池。
  5. 【請求項5】 負極側第2電解質層(42b)に連設され負
    極シート(11)の裏面に所定の幅及び厚さに形成された負
    極側第3電解質層(42c)を更に備えた請求項2又は3記
    載のリチウムイオンポリマー二次電池。
  6. 【請求項6】 帯状の正極集電体箔(17)の表面に、一方
    の側縁を前記正極集電体箔(17)の一方の側縁(17a)から
    所定の幅だけ内側に位置させかつ他方の側縁を前記正極
    集電体箔(17)の他方の側縁(17b)に一致させて帯状の正
    極活物質層(18)を形成する工程と、 扁平ノズル(22a)を有する塗布機用タンク(22)に粘度が
    0.5〜45Pである前記電解質スラリー(21)を貯留す
    る工程と、 前記扁平ノズル(22a)の一端を前記正極活物質層(18)の
    一方の側縁(18a)から所定の幅だけ幅方向外側の前記正
    極集電体箔(17)上に位置させかつ前記扁平ノズル(22a)
    の他端を前記正極活物質層(18)の他方の側縁(18b)から
    所定の幅だけ幅方向外側に位置させた状態で前記正極集
    電体箔(17)をその長手方向に移動させながら、前記扁平
    ノズル(22a)から前記電解質スラリー(21)を吐出するこ
    とにより、前記電解質スラリー(21)を前記正極集電体箔
    (17)の表面の一部と前記正極活物質層(18)の全表面と前
    記正極集電体箔(17)の他方の側縁(17b)の端面と前記正
    極活物質層(18)の他方の側縁(18b)の端面と前記正極集
    電体箔(17)の他方の側縁(17b)の裏面に連続塗布する工
    程と、 前記連続塗布された電解質スラリー(21)を乾燥すること
    により、前記正極集電体箔(17)の表面の一部及び前記正
    極活物質層(18)の全表面を被覆する正極側第1電解質層
    (12a)と、前記正極集電体箔(17)の他方の側縁(17b)の端
    面及び前記正極活物質層(18)の他方の側縁(18b)の端面
    を被覆する正極側第2電解質層(12b)と、前記正極集電
    体箔(17)の他方の側縁(17b)の裏面を被覆する正極側第
    3電解質層(12c)とからなるポリマー電解質層()を形成
    する工程と、 前記帯状の正極集電体箔(17)を前記正極活物質層(18)及
    び前記ポリマー電解質層(12)とともに所定の長さに切断
    する工程とを含むリチウムイオンポリマー二次電池の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 帯状の負極集電体箔(14)の表面に、一方
    の側縁を前記負極集電体箔(14)の一方の側縁(14a)から
    所定の幅だけ内側に位置させかつ他方の側縁を前記負極
    集電体箔(14)の他方の側縁(14b)に一致させて帯状の負
    極活物質層(15)を形成する工程と、 扁平ノズルを有する塗布機用タンクに粘度が0.5〜4
    5Pである前記電解質スラリーを貯留する工程と、 前記扁平ノズルの一端を前記負極活物質層(15)の一方の
    側縁(15a)から所定の幅だけ幅方向外側の前記負極集電
    体箔(14)上に位置させかつ前記扁平ノズルの他端を前記
    負極活物質層(15)の他方の側縁(15b)から所定の幅だけ
    幅方向外側に位置させた状態で前記負極集電体箔(14)を
    その長手方向に移動させながら、前記扁平ノズルから前
    記電解質スラリーを吐出することにより、前記電解質ス
    ラリーを前記負極集電体箔(14)の表面の一部と前記負極
    活物質層(15)の全表面と前記負極集電体箔(14)の他方の
    側縁(14b)の端面と前記負極活物質層(15)の他方の側縁
    (15b)の端面と前記負極集電体箔(14)の他方の側縁(14b)
    の裏面に連続塗布する工程と、 前記連続塗布された電解質スラリーを乾燥することによ
    り、前記負極集電体箔(14)の表面の一部及び前記負極活
    物質層(15)の全表面を被覆する負極側第1電解質層(42
    a)と、前記負極集電体箔(14)の他方の側縁(14b)の端面
    及び前記負極活物質層(15)の他方の側縁(15b)の端面を
    被覆する負極側第2電解質層(42b)と、前記負極集電体
    箔(14)の他方の側縁(14b)の裏面を被覆する負極側第3
    電解質層(42c)とからなるポリマー電解質層(52)を形成
    する工程とを含むリチウムイオンポリマー二次電池の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 帯状の正極集電体箔(17)の表面に、一方
    の側縁を前記正極集電体箔(17)の一方の側縁(17a)から
    所定の幅だけ内側に位置させかつ他方の側縁を前記正極
    集電体箔(17)の他方の側縁(17b)に一致させて帯状の正
    極活物質層(18)を形成する工程と、 扁平ノズルを有する塗布機用タンクに粘度が45〜80
    Pである前記電解質スラリーを貯留する工程と、 前記扁平ノズルの一端を前記正極活物質層(18)の一方の
    側縁(18a)から所定の幅だけ幅方向外側の前記正極集電
    体箔(17)上に位置させかつ前記扁平ノズルの他端を前記
    正極活物質層(18)の他方の側縁(18b)から所定の幅だけ
    幅方向外側に位置させた状態で前記正極集電体箔(17)を
    その長手方向に移動させながら、前記扁平ノズルから前
    記電解質スラリーを吐出することにより、前記電解質ス
    ラリーを前記正極集電体箔(17)の表面の一部と前記正極
    活物質層(18)の全表面と前記正極集電体箔(17)の他方の
    側縁(17b)の端面と前記正極活物質層(18)の他方の側縁
    (18b)の端面に連続塗布する工程と、 前記連続塗布された電解質スラリーを乾燥することによ
    り、前記正極集電体箔(17)の表面の一部及び前記正極活
    物質層(18)の全表面を被覆する正極側第1電解質層(12
    a)と、前記正極集電体箔(17)の他方の側縁(17b)の端面
    及び前記正極活物質層(18)の他方の側縁(18b)の端面を
    被覆する正極側第2電解質層(12b)とからなるポリマー
    電解質層(62)を形成する工程と、 前記帯状の正極集電体箔(17)を前記正極活物質層(18)及
    び前記ポリマー電解質層(62)とともに所定の長さに切断
    する工程とを含むリチウムイオンポリマー二次電池の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 帯状の負極集電体箔(14)の表面に、一方
    の側縁を前記負極集電体箔(14)の一方の側縁(14a)から
    所定の幅だけ内側に位置させかつ他方の側縁を前記負極
    集電体箔(14)の他方の側縁(14b)に一致させて帯状の負
    極活物質層(15)を形成する工程と、 扁平ノズルを有する塗布機用タンクに粘度が45〜80
    Pである前記電解質スラリーを貯留する工程と、 前記扁平ノズルの一端を前記負極活物質層(15)の一方の
    側縁(15a)から所定の幅だけ幅方向外側の前記負極集電
    体箔(14)上に位置させかつ前記扁平ノズルの他端を前記
    負極活物質層(15)の他方の側縁(15b)から所定の幅だけ
    幅方向外側に位置させた状態で前記負極集電体箔(14)を
    その長手方向に移動させながら、前記扁平ノズルから前
    記電解質スラリーを吐出することにより、前記電解質ス
    ラリーを前記負極集電体箔(14)の表面の一部と前記負極
    活物質層(15)の全表面と前記負極集電体箔(14)の他方の
    側縁(14b)の端面と前記負極活物質層(15)の他方の側縁
    (15b)の端面に連続塗布する工程と、 前記連続塗布された電解質スラリーを乾燥することによ
    り、前記負極集電体箔(14)の表面の一部及び前記負極活
    物質層(15)の全表面を被覆する負極側第1電解質層(42
    a)と、前記負極集電体箔(14)の他方の側縁(14b)の端面
    及び前記負極活物質層(15)の他方の側縁(15b)の端面を
    被覆する負極側第2電解質層(42b)とからなるポリマー
    電解質層(72)を形成する工程とを含むリチウムイオンポ
    リマー二次電池の製造方法。
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