JP2004071302A - 蓄電素子モジュール及びその製造方法 - Google Patents

蓄電素子モジュール及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の蓄電素子を有する蓄電素子モジュールにおいて、フィルムの水分の透過による性能の低下が抑えられた蓄電素子モジュールおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の蓄電素子モジュールは、蓄電要素と、複数の蓄電要素を密封するケースと、を有し、ケースが、積層した状態のフィルムの間に複数の蓄電要素を配した状態で、積層したフィルムの蓄電要素の外周部にあたる部分を封止して形成されてなることを特徴とする。本発明の蓄電素子モジュールは、外部に露出したフィルムの端部の長さが短くなることで、水分による性能の低下が抑えられている。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄電素子モジュールおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電池には、正極、負極および電解液を有する発電要素を、この発電要素の正負極に接続される電極タブの先端部のみを突出させてラミネートフィルム等のフィルムで密閉した形態がある。たとえばカード型電池は、発電要素をラミネートフィルムで密封して形成された電池を、カード型の外装体内に収納して形成されている。
【0003】
発電要素をラミネートフィルムで密封した電池は、たとえば、発電要素をラミネートフィルムの表面上に配した状態で、ラミネートフィルムをそのまま折曲げて発電要素の周縁をヒートシールして製造することができる。
【0004】
発電要素をラミネートフィルムで密封した電池の構成は、キャパシタにおいても採用されている。すなわち、電解液と一対の電極を有する充放電要素をラミネートフィルムで密封したキャパシタがある。
【0005】
上述の構成の電池およびキャパシタ(以下、蓄電素子と称する)に用いられるラミネートフィルムは、耐透水性と絶縁性を確保するために、金属層と、樹脂層とが積層した構造を有している。具体的には、少なくとも金属層の両面に樹脂層が積層した構造を有しているものが多く採用されている。このラミネートフィルムは、金属層がラミネートフィルムの耐透水性を、樹脂層がラミネートフィルムの絶縁性を確保している。
【0006】
一般に発電要素および充放電要素(以下、蓄電要素と称する)を収容するケースには、蓄電要素と対向する表面には電気絶縁性が要求されている。ラミネートフィルムを用いた蓄電素子においても、ラミネートフィルムの蓄電要素と対向する最内周面が樹脂層で形成されている。
【0007】
しかしながら、ラミネートフィルムで蓄電要素を密閉した蓄電素子は、最内周面を形成する樹脂層により、蓄電要素の性能が低下するという問題があった。
【0008】
すなわち、一般的には、樹脂は水分を透過する事が知られている。そして、ラミネートフィルムで蓄電要素を密閉した蓄電素子は、ラミネートフィルムの蓄電要素と対向した最内周面が樹脂よりなる。そして、蓄電素子の外部に露出したラミネートフィルムの端部から、最内周面を形成する樹脂を介して水分が蓄電素子の内部に侵入するようになる。
【0009】
詳しくは、蓄電素子におけるラミネートフィルムの封止は、一般には、積層した状態のラミネートフィルムに熱溶着させている。すなわち、対向した樹脂層同士が溶着している。溶着部の断面を図18に示した。最内周面を構成する樹脂層は、ラミネートフィルムの端部において、外部に露出している。この最内周面を構成する樹脂層を蓄電素子の外部の水分が透過して、蓄電要素に水分が侵入する。蓄電要素に水分が侵入すると、蓄電要素が性能を低下させる。たとえば、蓄電素子が非水電解液電池であると、樹脂層を透過した水分が非水電解液と反応を生じ、フッ酸等を発生させて充放電性能が低下するようになる。また、蓄電要素が水系の電解液を用いている場合には、電解液を構成する水分が樹脂層を透過して蓄電素子の外部に出るようになる。電解液から水分が排出されると、電解液の濃度が上昇し、蓄電要素の性能が低下するようになる。
【0010】
さらに、近年は、蓄電素子において高性能化が求められており、複数の蓄電素子が接続された蓄電素子モジュールを形成して使用されている。しかしながら、蓄電素子モジュールは、複数の蓄電素子を用いていることから、蓄電素子のそれぞれが、ラミネートフィルムを透過する水分の影響を受けやすいため、性能が低下しやすいという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、複数の蓄電素子を有する蓄電素子モジュールにおいて、フィルムの水分の透過による性能の低下が抑えられた蓄電素子モジュールおよびその製造方法を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために検討を重ねた結果、本発明者は、フィルムが加工されてなる一つのケースが複数の蓄電要素を保持することで、外部に露出した樹脂層の長さを低減でき、水分の影響を低減できることを見いだした。
【0013】
すなわち、本発明の蓄電素子モジュールは、電力を貯蔵、放出する複数の蓄電要素と、複数の蓄電要素を隣り合った蓄電要素同士が隔離された状態で密封して一体をなすケースと、を有し、ケースが、積層した状態のフィルムの間に複数の蓄電要素を配した状態で、積層したフィルムの蓄電要素の外周部にあたる部分を封止して形成されてなることを特徴とする。
【0014】
本発明の蓄電素子モジュールは、フィルムより形成されたケースが複数の蓄電要素を封入したことで、外部に露出したフィルムの端部の長さが短くできる。この結果、水分による性能の低下が抑えられた蓄電素子モジュールとなっている。
【0015】
また、本発明の蓄電素子モジュールの製造方法は、電力を貯蔵、放出する複数の蓄電要素を製造する蓄電要素製造工程と、略帯状のフィルムに幅方向の中央部で対称な位置に一対の略凹字状のエンボス部を長手方向に連続して形成するエンボス形成工程と、蓄電要素をフィルム上に配した状態でフィルムを折り返して、一対のエンボス部が対向して区画する蓄電要素収容室内に該蓄電要素を収容する折り曲げ工程と、蓄電要素を介して積層したフィルムのエンボス部の周縁部を封止する封止工程と、を有することを特徴とする。
【0016】
本発明の蓄電素子モジュールの製造方法は、フィルムにより形成されたケースが複数の蓄電要素を封入したことで、外部に露出したフィルムの端部の長さが短くできる。この結果、水分による性能の低下が抑えられた蓄電素子モジュールを製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(蓄電素子モジュール)
本発明の蓄電素子モジュールは、電力を貯蔵、放出する複数の蓄電要素と、複数の蓄電要素を隣り合った蓄電要素同士が隔離された状態で密封して一体をなすケースと、を有する。すなわち、本発明の蓄電素子モジュールは、複数の蓄電要素が、隣り合った蓄電要素同士が隔離された状態でケースに密封されたことで、複数の蓄電素子が一体に形成された蓄電素子モジュールとなっている。
【0018】
本発明の蓄電素子モジュールにおいて、蓄電要素とは、電力を貯蔵、放出することができる部材を示し、蓄電素子とは、電力を貯蔵、放出することができる素子を示す。蓄電素子としては、たとえば、キャパシタや電池をあげることができる。
【0019】
キャパシタにおいて蓄電要素は、一対の電極と電解液とを有する。一対の電極および電解液については、特に限定されるものではなく、従来公知の部材を用いることができる。
【0020】
また、電池において蓄電要素は、正負の電極と電解液とを有する部材である。正負の電極よび電解液については、特に限定されるものではなく、従来公知の材質を用いることができる。
【0021】
また、ケースが、複数の蓄電要素を隣り合った蓄電要素同士が隔離された状態で密封することで、隣接した蓄電要素同士において電解液等の物質の移動による蓄電要素の性能の変化が抑えられ、複数の蓄電要素の蓄電性能の低下が抑えられる。
【0022】
本発明の蓄電素子モジュールは、ケースが、積層した状態のフィルムの間に複数の蓄電要素を配した状態で、積層したフィルムの蓄電要素の外周部にあたる部分を封止して形成されてなる。なお、積層した状態のフィルムとは、封止されるフィルムが厚さ方向に存在する状態を示し、必ずしも対向面が接触していなくてもよい。
【0023】
すなわち、複数の蓄電要素をフィルムを加工してなるケースで一体に密封することで、少なくとも隣接する蓄電要素の間においてフィルムの端部が露出しなくなり、フィルムを介しての水分の移動が抑えられる。
【0024】
また、ケースがフィルムを加工してなることで、ケースの重量を低減でき、蓄電素子モジュールの重量を低減できる。また、フィルムは、その厚さが薄いことから、複数の蓄電素子からなる蓄電素子モジュールにおいて体格の粗大化を抑えることができる。
【0025】
フィルムは、金属層と、樹脂層とが、積層した複合シートであることが好ましい。フィルムが複合シートよりなることで、蓄電素子の耐透水性および電気絶縁性が確保できる。具体的には、少なくとも金属層の両面に樹脂層が積層した構造を有している。このフィルムにおいて、金属層が耐透水性を、樹脂層が絶縁性を確保している。さらに好ましくは、少なくとも金属層の両面に樹脂層が積層してなる複合シートである。
【0026】
フィルムにおいて、金属層と樹脂層のそれぞれを構成する金属および樹脂の種類は、耐透水性および電気絶縁性を確保できる材質であれば特に限定されるものではない。
【0027】
フィルムは、複合シートであれば特に限定されるものではなく、従来のポリマー電池において電極体を密封しているラミネートシート(ラミネートフィルム)を用いることができる。
【0028】
積層した状態のフィルムは、一枚のフィルムが折り曲げられてなることが好ましい。一枚のフィルムが折り曲げられて積層した状態のフィルムが形成されることで、フィルムの折り曲げ辺においてフィルムの端部が生じなくなり、端部から樹脂層を透過しての蓄電素子への水分の移動が抑えられる。
【0029】
フィルムは、蓄電要素の一部が収容される略凹字状のエンボス部を有することが好ましい。フィルムがエンボス部を有することで、蓄電要素の体格が大きくなっても、ケースの蓄電要素の密封性が確保できる。詳しくは、蓄電要素の体格が大きくなると、積層したフィルムの蓄電要素の外周部にあたる部分を封止するときに、外周部に当たる部分にしわが寄らないため、密封性の低下が抑えられる。これに対し、エンボス部が形成されていないフィルムを用いて体格の大きな蓄電要素を密封しようとすると、積層したフィルムの蓄電要素の外周部にあたる部分にしわがより、このしわが密封性を低下させる。
【0030】
フィルムは、幅方向に一つの蓄電要素が収容される一対のエンボス部が形成されるとともに長手方向に連続的に一対のエンボス部が形成された略帯状を有することが好ましい。すなわち、フィルムが略帯状を有することで、少なくとも長手方向の両端部に位置する蓄電要素以外の蓄電要素は、フィルムの露出した端部が一辺のみとなる。この結果、フィルムを構成する樹脂層を透過する水分の影響による蓄電要素の性能の低下が抑えられる。
【0031】
積層した状態のフィルムは、二枚のフィルムが積層してなることが好ましい。二枚のフィルムにより積層した状態のフィルムが形成されることで、少なくとも隣り合って配される蓄電要素同士の間において、フィルムの端部が生じなくなり、端部から樹脂層を透過しての蓄電素子への水分の移動が抑えられる。
【0032】
フィルムは、蓄電要素の一部が収容される略凹字状のエンボス部を有することが好ましい。フィルムがエンボス部を有することで、蓄電要素の体格が大きくなっても、ケースの蓄電要素の密封性が確保できる。詳しくは、蓄電要素の体格が大きくなると、積層したフィルムの蓄電要素の外周部にあたる部分を封止するときに、外周部に当たる部分にしわが寄らないため、密封性の低下が抑えられる。これに対し、エンボス部が形成されていないフィルムを用いて体格の大きな蓄電要素を密封しようとすると、積層したフィルムの蓄電要素の外周部にあたる部分にしわがより、このしわが密封性を低下させる。
【0033】
積層した状態のフィルムは、フィルムで軸心部が中空の筒体を形成し、径方向に圧縮してなることが好ましい。すなわち、フィルムで筒体を形成し、径方向に圧縮することで、隣り合って配される蓄電要素同士の間において、フィルムの端部が生じなくなり、端部から樹脂層を透過しての蓄電素子への水分の移動が抑えられる。
【0034】
フィルムが筒体を形成し、径方向に圧縮されてなるときに、蓄電要素は、筒体の軸方向の両端部の開口部から内部に挿入される。
【0035】
二つの蓄電要素の間でケースが折り曲げられたことが好ましい。すなわち、ケースが折り曲げられることで、蓄電素子モジュール全体の体格をコンパクトにすることができる。ケースの二つの蓄電要素の間自身は、フィルムよりなることから、簡単に折り曲げることができる。
【0036】
本発明の蓄電素子モジュールは、蓄電要素と電気的に接続された一対の電極端子の端部がケースから露出している。電極端子の端部が露出することで、この端部を介して外部回路と蓄電素子モジュールを接続できる。
【0037】
また、本発明の蓄電素子モジュールは、複数の蓄電要素が直列あるいは並列に電気的に接続されたことが好ましい。複数の蓄電要素を電気的に接続することで、本発明の蓄電素子モジュールの性能を向上させることができる。
【0038】
本発明の蓄電素子モジュールは、フィルムより形成されたケースが複数の蓄電要素を封入したことで、外部に露出したフィルムの端部の長さが短くできる。この結果、水分による性能の低下が抑えられた蓄電素子モジュールとなっている。
【0039】
(製造方法)
本発明の蓄電素子モジュールの製造方法は、電力を貯蔵、放出する複数の蓄電要素を製造する蓄電要素製造工程と、略帯状のフィルムに幅方向の中央部で対称な位置に一対の略凹字状のエンボス部を長手方向に連続して形成するエンボス形成工程と、蓄電要素をフィルム上に配した状態でフィルムを折り返して、一対のエンボス部が対向して区画する蓄電要素収容室内に蓄電要素を収容する折り曲げ工程と、蓄電要素を介して積層したフィルムのエンボス部の周縁部を封止する封止工程と、を有する。
【0040】
蓄電要素製造工程は、電力を貯蔵、放出する複数の蓄電要素を製造する工程である。すなわち、蓄電素子モジュールにおいて、電力の貯蔵、放出を行う蓄電要素を製造する。
【0041】
本発明の製造方法において、蓄電要素とは、電力を貯蔵、放出することができる部材を示し、蓄電素子とは、電力を貯蔵、放出することができる素子を示す。蓄電素子としては、たとえば、キャパシタや電池をあげることができる。
【0042】
キャパシタにおいて蓄電要素は、一対の電極と電解液とを有する。一対の電極および電解液については、特に限定されるものではなく、従来公知の部材を用いることができる。
【0043】
また、電池において蓄電要素は、正負の電極と電解液とを有する部材である。正負の電極よび電解液については、特に限定されるものではなく、従来公知の材質を用いることができる。
【0044】
エンボス形成工程は、略帯状のフィルムに幅方向の中央部で対称な位置に一対の略凹字状のエンボス部を長手方向に連続して形成する工程である。エンボス形成工程において、フィルムにエンボス部が形成されることで、蓄電要素を密封したときに高い密封性を有するケースを得られる。さらに、略帯状の幅方向に一対のエンボス部が形成されることで、その後の折り曲げ工程において、蓄電要素を密封したケースが製造できる。長手方向に連続してエンボス部を形成することで、長手方向に蓄電要素が連続して配された蓄電素子モジュールが製造できる。
【0045】
エンボス形成工程において、フィルムにエンボス部が形成されることで、蓄電要素の体格が大きくなっても、蓄電要素が封入されたケースにおいて密封性が確保できる。詳しくは、蓄電要素の体格が大きくなると、フィルムのエンボス部の周縁部を封止するときに、エンボス部に蓄電要素が収容されるようになり、周縁部にしわが寄らなくなる。すなわち、密封性の低下が抑えられる。これに対し、エンボス部が形成されていないフィルムを用いて体格の大きな蓄電要素を密封しようとすると、折り返されたフィルムの蓄電要素の外周部にあたる部分にしわがよるようになる。このしわが存在した状態で封止を行うと、しわの部分においてフィルムの密着性が低下し、蓄電要素の密封性が低下する。
【0046】
エンボス形成工程においてエンボス部が形成されるフィルムは、金属層と、樹脂層とが、積層した複合シートであることが好ましい。フィルムが複合シートよりなることで、蓄電素子の耐透水性および電気絶縁性が確保できる。具体的には、少なくとも金属層の両面に樹脂層が積層した構造を有している。このフィルムにおいて、金属層が耐透水性を、樹脂層が絶縁性を確保している。さらに好ましくは、少なくとも金属層の両面に樹脂層が積層してなる複合シートである。
【0047】
フィルムにおいて、金属層と樹脂層のそれぞれを構成する金属および樹脂の種類は、耐透水性および電気絶縁性を確保できる材質であれば特に限定されるものではない。
【0048】
フィルムは、複合シートであれば特に限定されるものではなく、従来のポリマー電池において電極体を密封しているラミネートシート(ラミネートフィルム)を用いることができる。
【0049】
折り曲げ工程は、蓄電要素をフィルム上に配した状態でフィルムを折り返して、一対のエンボス部が対向して区画する蓄電要素収容室内に蓄電要素を収容する工程である。すなわち、折り曲げ工程においてフィルムを折り曲げることで、フィルムの蓄電要素収容室内に蓄電要素が収容される。
【0050】
封止工程は、蓄電要素を介して積層したフィルムのエンボス部の周縁部を封止する工程である。封止工程が周縁部を封止することで、蓄電要素が密封される。
【0051】
本発明の製造方法は、一枚のフィルムが折り曲げられて、そのフィルムの間に蓄電要素が密封された蓄電素子モジュールを製造することができる。製造された蓄電素子モジュールは、フィルムの折り曲げられた辺において、フィルムの端部が生じなくなり、端部から樹脂層を透過しての蓄電素子への水分の移動が抑えられる。さらに、長手方向に蓄電要素を並べて蓄電要素を封入するため、少なくとも長手方向の両端部に位置する蓄電要素以外の蓄電要素は、フィルムの露出した端部が一辺のみとなる。この結果、フィルムを構成する樹脂層を透過する水分の影響による蓄電要素の性能の低下が抑えられる。
【0052】
所定の蓄電要素数でフィルムの周縁部を切断する切断工程を有することが好ましい。切断工程において周縁部を切断することで、蓄電素子モジュールの蓄電要素数を所望の数とすることができる。ここで、所望の蓄電要素数は、蓄電素子モジュールに要求される蓄電性能から求められる。
【0053】
エンボス形成工程は、フィルムに絞り加工を施す工程であることが好ましい。絞り加工によりフィルムの加工を行うことで、安価にエンボス部を有するフィルムを形成できる。
【0054】
封止工程は、フィルムを熱溶着する工程であることが好ましい。熱溶着により封止を行うことで、蓄電要素の密封を強固にすることができる。また、熱溶着は、低コストで簡便に封止を行うことができる。
【0055】
本発明の製造方法により製造された蓄電素子モジュールは、蓄電要素と電気的に接続された一対の電極端子の端部がケースから露出している。電極端子の端部が露出することで、この端部を介して外部回路と蓄電素子モジュールを接続できる。
【0056】
また、本発明の製造方法により製造された蓄電素子モジュールは、複数の蓄電要素が直列あるいは並列に電気的に接続されたことが好ましい。複数の蓄電要素を電気的に接続することで、蓄電素子モジュールの性能を向上させることができる。
【0057】
本発明の蓄電素子モジュールの製造方法は、フィルムにより形成されたケースが複数の蓄電要素を封入したことで、外部に露出したフィルムの端部の長さが短くできる。この結果、水分による性能の低下が抑えられた蓄電素子モジュールを製造することができる。
【0058】
なお、本発明においては、フィルムが複合シートであることが好ましいが、1種以上の材質よりなり耐透水性と電気絶縁性を確保できるフィルムを用いてもよい。
【0059】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0060】
本発明の実施例として、16個のリチウム電池が一体に形成された電池モジュールを製造した。
【0061】
(実施例1)
まず、厚さ110μmのラミネートフィルムを縦×横が250×2500mmの帯状に切断した。このラミネートフィルムは、厚さ40μmのアルミニウム層の表面に厚さ25μmのナイロン層が、裏面に厚さ30μmのポリプロピレン(P.P.)層が形成された構造を有する。ラミネートフィルムの断面を図1に示した。
【0062】
つづいて、帯状のラミネートフィルムに絞り加工を施して、幅方向に一対で形成されかつ長手方向に16個並んだエンボス部を成形した。成形された一対のエンボス部は、幅方向の中央部に対称な位置に同一方向に凹字状に成形された。エンボス部は、ラミネートフィルムの幅方向が80mm、長手方向が110mm、深さが8mmで成形された。
【0063】
まず、LiNiOよりなる正極活物質と、カーボンよりなる導電剤と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)よりなる結着剤と、をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液に溶解させ、正極活物質ペーストを作製した。このペーストをコンマコータにてアルミ箔よりなる正極集電体の両面に塗布した。その後、この電極をロールプレス機に通して荷重をかけ、電極密度を向上させた正極板を作成した。
【0064】
この正極板は、所定の大きさにカットされ、電流取り出し用のリードタブ溶接部となる部分の電極合剤を掻き取ることでシート状正極が製造された。
【0065】
つづいて、グラファイトよりなる負極活物質と、PVDFよりなる結着剤と、をNMP溶液に溶解させ、負極活物質ペーストを作製した。このペーストを、正極と同様にコンマコータを用いて銅箔よりなる負極集電体の両面に塗布した。その後、このペーストが塗布された銅箔をロールプレス機に通して荷重をかけ、電極密度を上昇させた負極板を作製した。
【0066】
この負極板を所定の大きさにカットし、電流取り出し用のリードタブ溶接部となる部分の電極合剤を掻き取ることでシート状負極が製造された。
【0067】
以上で得られたシート状正極およびシート状負極を、厚さが25μmの微多孔性ポリプロピレンよりなるセパレータを介した状態で扁平形状に巻回させて、扁平巻回型電極体を形成した。そして、この扁平巻回型電極体のシート状の正極および負極の電極合剤が掻き取られた未塗布部に電極タブを融着させた。なお、正極および負極に融着された電極タブは、同一方向に突出した状態で取り付けられた。
【0068】
また、電解質であるLiPFを、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを等体積比で混合した溶媒に、1mol/リットルの割合で溶解させた電解液を調製した。
【0069】
つづいて、エンボス部が形成されたラミネートフィルムを、扁平巻回型電極体を配した状態で、幅方向に中央部で二つ折りに折り曲げた。このとき、対向した一対のエンボス部により区画される蓄電要素収容室の内部に挿入されるように、扁平巻回型電極体が配置された。ここで、扁平巻回型電極体のシート状の正極および負極に接続された電極タブは、扁平巻回型電極体と接続されていない端部がラミネートフィルムの幅方向の端部から突出した状態であった。ラミネートフィルムの折り曲げにより、折り返されたラミネートフィルムの間でありかつ一対のエンボス部により区画された蓄電要素収容室の内部に扁平巻回型電極体が配された。
【0070】
その後、隣接した扁平巻回型電極体同士の間およびラミネートフィルムの幅方向の端部側のラミネートフィルムのエンボス部の周縁部を熱溶着した。この熱溶着は、まず、隣接した扁平巻回型電極体同士の間に施し、その後、蓄電要素収容室の内部に電解液を供給した後に、ラミネートフィルムの幅方向の端部を溶着した。
【0071】
ラミネートフィルムの折り曲げおよび熱融着の状態を図2に示した。
【0072】
以上の手段により、実施例1の電池モジュールが製造できた。
【0073】
なお、実施例1の電池モジュールは、図3に示したように、ラミネートフィルムの溶着部で折り曲げて全体の体格を小さくして使用できる。
【0074】
実施例1の電池モジュールは、折り返された帯状のラミネートフィルムを加工してなるケースが連続的に扁平巻回型電極体を収容した構造を有している。すなわち、隣接した扁平巻回型電極体の間に、ラミネートフィルムの端部が露出していない。すなわち、水分の透過の原因となるラミネートフィルムの端部が短くなっている。具体的には、実施例1の電池モジュールにおいて、外部に露出したラミネートフィルムの端部の長さは、2450mmであった。
【0075】
(比較例1)
実施例1と同様なラミネートフィルムを縦×横が120×150mmの長方形状に切断した。その後、切断されたラミネートフィルム片に、絞り加工を施してエンボス部を成形した。エンボス部が成形されたラミネートフィルム片を図4に示した。
【0076】
二枚のラミネートフィルム片を、実施例1と同様に製造された扁平巻回型電極体を介してエンボス部の凹部が対向する方向で重ね合わせた。このとき、対向した一対のエンボス部の内部に扁平巻回型電極体が収容された。なお、扁平巻回型電極体に接続された電極タブがラミネートフィルム片の端部から突出していた。
【0077】
つづいて、エンボス部の周縁部の三辺に熱溶着を施した。その後、熱溶着されていない一辺から蓄電要素収容室の内部に電解液を供給した後に、電解液の供給に用いた辺部を溶着した。
【0078】
以上の手段により、電池素子が製造でき、この電池素子を16個組み合わせて比較例1の電池モジュールが製造できた。
【0079】
比較例1の電池モジュールは、二枚のラミネートフィルムを加工してなるケースに扁平巻回型電極体を密封した構造を有し、ケースの四つの辺部においてラミネートフィルムの端部が露出している。比較例1の電池モジュールにおいて、外部に露出したラミネートフィルムの端部の長さは、8000mmであった。
【0080】
(比較例2)
実施例1と同様なラミネートフィルムを縦×横が160×250mmの長方形状に切断した。その後、切断されたラミネートフィルム片に、横方向の中央部に対称となる位置に絞り加工を施して、一対のエンボス部を成形した。エンボス部が成形されたラミネートフィルムを図5に示した。
【0081】
成形されたラミネートフィルムを、実施例1と同様にして製造された扁平巻回型電極体を配した状態で、横方向の中央部で二つ折りに折り返した。このとき、対向した一対のエンボス部により区画される蓄電要素収容室の内部に挿入されるように、扁平巻回型電極体が配置された。なお、扁平巻回型電極体に接続された電極タブがラミネートフィルム片の端部から突出していた。
【0082】
つづいて、エンボス部の周縁部の二辺に熱溶着を施した。その後、熱溶着されていない一辺から蓄電要素収容室の内部に電解液を供給した後に、電解液の供給に用いた辺部を溶着した。ラミネートフィルムを折り曲げて扁平巻回型電極体を収容するときの状態を図6に示した。
【0083】
以上の手段により、電池素子が製造でき、この電池素子を16個組み合わせて比較例2の電池モジュールが製造できた。
【0084】
比較例2の電池モジュールは、一枚のラミネートフィルムを折り返してなるケースが一つの扁平巻回型電極体を密封した構造を有し、ケースの折り返された辺部以外の三つの辺部においてラミネートフィルムの端部が露出している。比較例2の電池モジュールにおいて、外部に露出したラミネートフィルムの端部の長さは、5600mmであった。
【0085】
(評価)
実施例1および比較例1〜2の電池モジュールの耐水性の評価を行った。
【0086】
耐水性の評価は、実施例および比較例の電池モジュールを水分が含まれる雰囲気中に保持し、保持後に電解液中に含まれる水分量を測定した。
【0087】
具体的には、実施例および比較例の電池モジュールを60℃、95%RHの雰囲気中に、1000時間保持し、保持後の電解液中の水分濃度の測定を行った。それぞれの電池モジュールの電解液中の水分濃度の測定結果を表1に示した。
【0088】
【表1】
Figure 2004071302
【0089】
表1より、露出したラミネートフィルムの端部の長さが短くなるほど、測定された水分量が小さくなっていることがわかる。このことは、水分は、露出したラミネートフィルムの端部からラミネートフィルムの扁平巻回型電極体と対向する表面を形成した樹脂層を介して、ケースの内部に水分が侵入したことを示している。
【0090】
すなわち、実施例1の電池モジュールは、水分が侵入するためのラミネートフィルムの露出した端部の長さを短くすることで、ラミネートフィルムを透過する水分量を減少させている。
【0091】
そして、実施例1の電池モジュールは、扁平巻回型電極体および電解液と水との反応が起こりにくくなっている。この結果、実施例1の電池モジュールは、水分が内部に侵入することによる電池性能の低下が抑えられている。すなわち、実施例1の電池モジュールは、高い電池性能を有する長寿命の電池モジュールとなっている。
【0092】
(実施例2)
実施例1と同様なラミネートフィルムを縦×横が220×280mmの長方形状に切断した。その後、切断されたラミネートフィルムの四カ所に絞り加工を施して、エンボス部を成形した。このエンボス部が形成されたラミネートフィルムを、二枚準備した。
【0093】
つづいて、二枚のラミネートフィルムを、実施例1と同様にして製造された扁平巻回型電極体を配した状態で、重ね合わせた。このとき、二枚のラミネートフィルムは、エンボス部が互いに対向した状態で重ねられた。そして、対向した一対のエンボス部により区画される蓄電要素収容室の内部に挿入されるように、扁平巻回型電極体が配置された。なお、二枚のラミネートフィルムが重ね合わせられた時点では、扁平巻回型電極体に接続された電極タブがラミネートフィルムの端部から突出していた。ラミネートフィルムを重ね合わせるときの様子を図7に示した。
【0094】
つづいて、蓄電要素収容室の内部に電解液を供給するとともに、エンボス部の周縁部に熱溶着を施して重なり合った二枚のラミネートフィルムを溶着した。この溶着により、扁平巻回型電極体がラミネートフィルムが加工されてなるケースに密封された。
【0095】
以上の手段により、実施例2の電池モジュールが製造できた。実施例2の電池モジュールを図8に示した。
【0096】
実施例2の電池モジュールにおいても、扁平巻回型電極体の間においてラミネートフィルムの露出した端部がないことから、水分の侵入が抑えられた電池モジュールとなっている。
【0097】
実施例2の電池モジュールは、たとえば、図9に示したようにシート状の電池モジュールを所定の枚数積層させたり、図10に示したように溶着部で折り返して扁平巻回型電極体を積層させて、複数の電池モジュールより構成される組電池として用いることができる。
【0098】
(実施例3)
実施例1と同様なラミネートフィルムを縦×横が240×260mmの長方形状に切断した。その後、切断されたラミネートフィルムの縦方向の両端の端縁部同士を、端部同士が対向した方向を向くように重ね合わせて筒状に丸めた。つづいて、筒状のラミネートフィルムの重なり合った端縁部を熱融着により貼り合わせて筒体を形成した。ラミネートフィルムを加工してなる筒体を図11に示した。
【0099】
つづいて、実施例1と同様にして製造された扁平巻回型電極体を筒体の軸心の中空部の両端の開口部の近傍に電極タブが筒体の端部から突出した状態で配した。扁平巻回型電極体が軸心の中空部に配された筒体を径方向に圧縮するとともに、二つの扁平巻回型電極体の間において筒体に熱融着を施した。電解液を各扁平巻回型電極体の収容された開口部から注入し、開口部を熱融着により封止した。
【0100】
以上の手段により、実施例3の電池モジュールが製造できた。実施例3の電池モジュールを図12に示した。
【0101】
実施例3の電池モジュールにおいても、扁平巻回型電極体の間においてラミネートフィルムの露出した端部が少なくなっていることから、水分の侵入が抑えられた電池モジュールとなっている。
【0102】
実施例3の電池モジュールは、図13に示したように溶着部で折り返して扁平巻回型電極体を積層させて、複数の電池モジュールより構成される組電池として用いることができる。
【0103】
(実施例4)
実施例4は、実施例3の電池モジュールの変形形態であり、筒体の径方向に二つの扁平巻回型電極体を配して形成された電池モジュールである。
【0104】
実施例4の電池モジュールにおいても、ラミネートフィルムの露出した端部が少なくなっていることから、分の侵入が抑えられた電池モジュールとなっている。
【0105】
実施例4の電池モジュールは、まず、実施例1と同様なラミネートフィルムを縦×横が400×150mmの長方形状に切断した。その後、切断されたラミネートフィルムの縦方向の両端の端縁部同士を、端部同士が対向した方向を向くように重ね合わせて筒状に丸めた。つづいて、筒状のラミネートフィルムの重なり合った端縁部を熱融着により貼り合わせて筒体を形成した。
【0106】
つづいて、実施例1と同様にして製造された二つの扁平巻回型電極体を筒体の軸心の中空部に電極タブが筒体の両端部から突出した状態で並べて配した。扁平巻回型電極体が軸心の中空部に配された筒体を径方向に圧縮するとともに、二つの扁平巻回型電極体の間および筒体の端部の一方の開口部を熱融着で封止した。このとき、ラミネートフィルムから筒体を形成したときのラミネートフィルムが重なり合って融着された融着部にさらに熱融着が施された。電解液を各扁平巻回型電極体の他方の開口部から注入し、熱融着により封止した。
【0107】
以上の手段により、実施例4の電池モジュールが製造できた。実施例4の電池モジュールを図14に示した。
【0108】
実施例4の電池モジュールは、図15に示したように溶着部で折り返して扁平巻回型電極体を積層させて、複数の電池モジュールより構成される組電池として用いることができる。
【0109】
(実施例5)
実施例5は、実施例3と実施例4の電池モジュールの変形形態であり、筒体の径方向および軸方向にそれぞれ二つの扁平巻回型電極体を配して形成された電池モジュールである。すなわち、実施例5の電池モジュールは、4つの扁平巻回型電極体を筒体の軸心の中空部に配した状態で密封して形成された電池モジュールである。
【0110】
実施例5の電池モジュールは、実施例3および4の製造方法を組み合わせて製造することができる。実施例5の電池モジュールを図16に示した。
【0111】
実施例5の電池モジュールは、図17に示したように溶着部で折り返して扁平巻回型電極体を積層させて、複数の電池モジュールより構成される組電池として用いることができる。
【0112】
【発明の効果】
本発明の蓄電素子モジュールは、フィルムより形成されたケースが複数の蓄電要素を封入したことで、外部に露出したフィルムの端部の長さが短くできる。この結果、水分による性能の低下が抑えられた蓄電素子モジュールとなっている。
【0113】
また、本発明の蓄電素子モジュールの製造方法は、フィルムにより形成されたケースが複数の蓄電要素を封入したことで、外部に露出したフィルムの端部の長さが短くできる。この結果、水分による性能の低下が抑えられた蓄電素子モジュールを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラミネートフィルムの断面を示した図である。
【図2】ラミネートフィルムの折り曲げおよび熱融着の状態を示した図である。
【図3】実施例1の電池モジュールを溶着部で折り曲げた状態を示した図である。
【図4】比較例1のラミネートフィルム片を示した図である。
【図5】比較例2のラミネートフィルムを示した図である。
【図6】比較例2において扁平巻回型電極体を収容するときの状態を示した図である。
【図7】実施例2の製造時に二枚のラミネートフィルムを重ね合わせるときの様子を示した図である。
【図8】実施例2の電池モジュールを示した図である。
【図9】実施例2の電池モジュールの利用の一つの形態を示した図である。
【図10】実施例2の電池モジュールの利用の他の一つの形態を示した図である。
【図11】ラミネートフィルムにより形成された筒体を示した図である。
【図12】実施例3の電池モジュールを示した図である。
【図13】実施例3の電池モジュールを溶着部で折り曲げた状態を示した図である。
【図14】実施例4の電池モジュールを示した図である。
【図15】実施例4の電池モジュールを溶着部で折り曲げた状態を示した図である。
【図16】実施例5の電池モジュールを示した図である。
【図17】実施例5の電池モジュールを溶着部で折り曲げた状態を示した図である。
【図18】ラミネートフィルムの封着部の断面を示した図である。

Claims (12)

  1. 電力を貯蔵、放出する複数の蓄電要素と、
    複数の該蓄電要素を隣り合った該蓄電要素同士が隔離された状態で密封して一体をなすケースと、
    を有し、
    該ケースが、積層した状態のフィルムの間に複数の該蓄電要素を配した状態で、積層した該フィルムの該蓄電要素の外周部にあたる部分を封止して形成されてなることを特徴とする蓄電素子モジュール。
  2. 積層した状態の前記フィルムは、一枚のフィルムが折り曲げられてなる請求項1記載の蓄電素子モジュール。
  3. 前記フィルムは、前記蓄電要素の一部が収容される略凹字状のエンボス部を有する請求項2記載の蓄電素子モジュール。
  4. 前記フィルムは、幅方向に一つの前記蓄電要素が収容される一対の前記エンボス部が形成されるとともに長手方向に連続的に一対の該エンボス部が形成された略帯状を有する請求項3記載の蓄電素子モジュール。
  5. 積層した状態の前記フィルムは、二枚のフィルムが積層してなる請求項1記載の蓄電素子モジュール。
  6. 前記フィルムは、前記蓄電要素の一部が収容される略凹字状のエンボス部を有する請求項5記載の蓄電素子モジュール。
  7. 積層した状態の前記フィルムは、フィルムで軸心部が中空の筒体を形成し、径方向に圧縮してなる請求項1記載の蓄電素子モジュール。
  8. 二つの前記蓄電要素の間で前記ケースが折り曲げられた請求項1記載の蓄電素子モジュール。
  9. 電力を貯蔵、放出する複数の蓄電要素を製造する蓄電要素製造工程と、
    略帯状のフィルムに幅方向の中央部で対称な位置に一対の略凹字状のエンボス部を長手方向に連続して形成するエンボス形成工程と、
    該蓄電要素を該フィルム上に配した状態で該フィルムを折り返して、一対の該エンボス部が対向して区画する蓄電要素収容室内に該蓄電要素を収容する折り曲げ工程と、
    該蓄電要素を介して積層した該フィルムの該エンボス部の周縁部を封止する封止工程と、
    を有することを特徴とする蓄電素子モジュールの製造方法。
  10. 所定の蓄電要素数で該フィルムの該周縁部を切断する切断工程を有する請求項9記載の蓄電素子モジュールの製造方法。
  11. 前記エンボス形成工程は、前記フィルムに絞り加工を施す工程である請求項9記載の蓄電素子モジュールの製造方法。
  12. 前記封止工程は、前記フィルムを熱溶着する工程である請求項9記載の蓄電素子モジュールの製造方法。
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