JP2016213038A - 蓄電モジュールおよび組電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】放熱効率の良い蓄電モジュールおよび組電池を提供する。【解決手段】電モジュール1の外装体30を構成する第一外装材10および第二外装材20は金属箔内側露出部14、24を有し、それぞれに正極活物質層61、負極活物質層63が積層され、外装材10、20第一金属箔11および第二金属箔21が電池の電極となされている。また、外装体30の外面はエンボス部18、28によって凹凸形状に形成されている。前記蓄電モジュール1を積層した組電池においては、外装体30の外面の凹凸によって放熱用空間が形成される。【選択図】図1B

Description

本発明は、軽量化、高放熱化、省スペース化がなされた組電池に関する。
なお、本明細書において、「アルミニウム」の語は、AlおよびAl合金を含む意味で用い、「銅」の語は、CuおよびCu合金を含む意味で用い、「ニッケル」の語は、NiおよびNi合金を含む意味で用い、「チタン」の語は、TiおよびTi合金を含む意味で用いている。また、本明細書において、「金属」の語は、単体の金属および合金を含む意味で用いる。
ハイブリッド自動車や電気自動車の電池、家庭用または工業用の定置用蓄電池に使用されるリチウムイオン二次電池やリチウムポリマー二次電池は小型化、軽量化に伴い、従来使用されていた金属製の外装に代えて、金属箔の両面に樹脂フィルムを貼り合わせたラミネート外装材が用いられることが多くなっている。また、ラミネート外装材を使用した電気二重層コンデンサやリチウムイオンキャパシタ等も自動車やバスに搭載することが検討されている。
電気自動車など、高エネルギーを必要とするデバイスでは小さな容積で大きな電気エネルギーを得るために、蓄電モジュールを積層させ直列に接続することで対応しているが、充放電の際にモジュールの内部抵抗による熱が蓄積しやすく、モジュール内が高温となるため、電池劣化の促進や、性能の低下に影響がでるだけでなく、安全性にも波及がおきる。このため、複数の蓄電モジュールを積層配置した組電池では、蓄電モジュール間に放熱部材を介在させてモジュールの冷却を行うことが提案されている(特許文献1、2参照)
特許文献1に記載された組電池は、蓄電モジュールの間に放熱部材として波形材を介在させて冷風の流通空間を形成して放熱効果を得るようにしている。また、特許文献2に記載された組電池は、蓄電モジュールの間に冷却液を流通させる管部材を配置し、さらにこの管部材と蓄電モジュールとの間に板バネを介装して空冷用の空間を形成することにより、液冷と空冷の両方により高い冷却効果を得ている。
特開2012−84551号公報 特開2014−170697号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載された冷却方法は、波形材、管部材、板バネといった嵩高い放熱部材必要であり、さらには冷風または冷却液の供給装置が必要であり、組電池はこれらの冷却装置が大きなスペースを占めている。従って、蓄電モジュールの小型化を図っても組電池の小型化は難しい。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、放熱効率の良い蓄電モジュールおよび組電池を提供することを目的とする。
即ち、本発明は下記[1]〜[5]に記載の構成を有する。
[1]第一金属箔の一方の面に第一耐熱性樹脂層が積層され他方の面に第一熱可塑性樹脂層が積層され、前記第一熱可塑性樹脂層側の面に第一金属箔が露出する第一金属箔内側露出部を有する第一外装材と、
第二金属箔の一方の面に第二耐熱性樹脂層が積層され他方の面に第二熱可塑性樹脂層が積層され、前記第二熱可塑性樹脂層側の面に第二金属箔が露出する第二金属箔内側露出部を有する第二外装材と、
第一金属箔内側露出部に積層された正極活物質層と、第二金属箔内側露出部に積層された負極活物質層と、これらの間に配置されるセパレーターとを有する電池要素とを備え、
前記第一外装材および第二外装材のうちの少なくとも一方は、第一金属箔内側露出部および第二金属箔内側露出部を含む領域にエンボス部を有し、前記第一外装材の第一熱可塑性樹脂層と第二外装材の第二熱可塑性樹脂層とが向かい合い、第一熱可塑性樹脂層と第二熱可塑性樹脂層とが融着した熱封止部に囲まれることによって、室内に第一金属箔内側露出部および第二金属箔内側露出部が臨む1室以上の電池要素室を有し、かつ前記エンボス部によって凹凸を有する外面となされた外装体が形成され、
前記電池要素室内に電解質とともに封入された電池要素は、正極活物質層が第一金属箔内側露出部に導通するとともに負極活物質層が第二金属箔内側露出部に導通していることを特徴とする蓄電モジュール。
[2]前記外装体の外面に、第一金属箔が露出する第一金属箔外側露出部および第二金属箔が露出する第二金属箔外側露出部の少なくとも一方が形成されている前項1に記載の蓄電モジュール。
[3]2個以上の、前項1または2に記載された蓄電モジュールを有し、それらの蓄電モジュールが外装体の凹凸表面によって隣合う蓄電モジュール間に空間が形成される態様で積層され、かつそれらの蓄電モジュールが直列に連結されていることを特徴とする組電池。
[4]蓄電モジュールの積層方向において、電池要素室と熱封止部とが重なり合うように複数の蓄電モジュールが積層されている前項3に記載の組電池。
[5]積層方向において隣合う蓄電モジュールの間に伝熱体が配置されている前項3または4に記載の組電池。
上記[1]の記載の蓄電モジュールは、第一外装材の第一金属箔および第二外装材の第二金属箔が電池の電極であり、電池要素の正極活物質層が第一金属箔内側露出部に積層され負極活物質層が第二金属箔内側露出部に積層された薄型モジュールであり、かつエンボス部により外装体の外面に凹凸が形成されて表面積が拡大されているため、放熱効率が良い。モジュールが発する熱は効率良く放散されるので、電池性能の低下を抑制することができる。
上記[2]に記載の蓄電モジュールは、外装体の外面に第一金属箔外側露出部および第二金属箔外側露出部が設けられているのでタブリードを引き出す必要がない。そのため、熱封止作業が容易になる。また、熱封止部の電池要素室に接する部分はあまねく第一熱可塑性樹脂層と第二熱可塑性樹脂層とが融着しているので密着性が高く、タブリードが引き出された電池要素室よりも高い密閉性が得られる。さらに、タブリードを用いないことで、軽量化、省スペース化を図ることができる。
上記[3]に記載の組電池は、蓄電モジュールの外装体の外面の凹凸によって積層方向に隣合うモジュール間に空間が形成されている。モジュールが発する熱は前記空間に放熱され、さらに前記空間にガスが流れることによって放熱が促進されて組電池が冷却される。前記空間は放熱部材を用いることなく形成されるので、組電池を大型化することなく冷却効果が得られる。
上記[4]に記載の組電池は、積層方向において隣合うモジュールの電池要素室間の距離が拡大されかつ組電池内で電池要素室が分散されるので、放熱効率が向上し、高い冷却効果が得られる。
上記[5]に記載の組電池は、伝熱体に排熱されるので高い冷却効果が得られる。
本発明の蓄電モジュールの一実施形態の斜視図である。 図1Aにおける1B−1B線断面図である。 本発明にかかる組電池の一実施形態の斜視図である。 図2Aにおける2B−2B線断面図である。 本発明にかかる組電池の他の実施形態の断面図である。 本発明にかかる組電池のさらに他の実施形態の断面図である。
図1Aおよび図1Bに本発明の蓄電モジュールの一実施形態を示し、図2A〜図4に前記蓄電モジュールを用いた組電池の実施形態を示す。
以下の説明において同一の符号は同一物を示すものとして重複する説明を省略する。また、外装体を構成する第一外装材および第二外装材において、外装材および形成位置にかかわらず金属箔が露出する部分を指す場合は「金属箔露出部」と総称し、電池要素室内に臨んで露出する部分を「金属箔内側露出部」と総称し、外装体の外面に露出する部分を「金属箔外側露出部」と総称する。
[蓄電モジュール]
図1Aおよび図1Bに示す蓄電モジュール1は、外装体30が第一外装材10と第二外装材20とにより構成され、縦横に交差する熱封止部50によって3列×3列に区画された9個の電池要素室40を有し、各電池要素室40に電池要素としてのコアセル60と電解質(符号なし)とが封入されている。
前記第一外装材10は第一金属箔11の一方の面に第一耐熱性樹脂層12が積層され他方の面に第一熱可塑性樹脂層13が積層されたラミネート材であり、第一耐熱性樹脂層12側の面に突出する9個の第一エンボス部18が形成されている。各第一エンボス部18の内側の面、即ち第一熱可塑性樹脂層13側の面において、第一熱可塑性樹脂層13が除去されて第一金属箔11が露出する第一金属箔内側露出部14が形成されている。また、前記第一外装材10の一辺は熱封止部50から延長されて両面が露出して外装体30の外面となる第一フランジ15となされ、第一熱可塑性樹脂層13の一部が除去されて第一金属箔11が露出する第一金属箔外側露出部16が形成されている。
前記第二外装材20は第二金属箔21の一方の面に第二耐熱性樹脂層22が積層され他方の面に第二熱可塑性樹脂層23が積層されたラミネート材であり、第二熱可塑性樹脂層23側の面に突出する9個の第二エンボス部28が形成されている。各第二エンボス部28の外側の面、即ち第二熱可塑性樹脂層23側の面において、第二熱可塑性樹脂層23が除去されて第二金属箔21が露出する第二金属箔内側露出部24が形成されている。また、前記第一フランジ15の対向辺においては第二外装材20が熱封止部50から延長されて両面が露出して外装体30の外面となる第二フランジ25となされ、第二熱可塑性樹脂層23の一部が除去されて第二金属箔21が露出する第二金属箔外側露出部26が形成されている。
前記コアセル60は正極活物質層61、セパレーター62、負極活物質層63およびこれらに付随する層によって構成されている。正極活物質層61は第一外装材10の第一金属箔内側露出部14にバインダー層64を介して積層され、負極活物質層63は第二外装材20の第二金属箔内側露出部24にバインダー層65を介して積層されている。
前記電池要素室40は、第一外装材10の第一熱可塑性樹脂層13と第二外装材20の第二熱可塑性樹脂層23とをセパレーター62を挟んで向かい合わせ、各第一エンボス部18内に第二エンボス部28をはめ込んで外装体30を組み立てることにより形成されている。前記電池要素室40は電解質を注入した状態でエンボス部18、28の周囲を熱封止して第一熱可塑性樹脂層13と第二熱可塑性樹脂層23とが融着した熱封止部50を形成することにより封止されている。前記電池要素室40は、バインダー層64、正極活物質層61、セパレーター62、負極活物質層63、バインダー層65および電解質が占める空間である。前記セパレーター62は正極活物質層61と負極活物質層63とを確実に隔離するために少なくともエンボス部18、28の開口を覆う寸法が必要であり、好ましくは熱封止部50に重なる寸法に拡大されていることが好ましい。また、本実施形態のように複数の電池要素室40を有する蓄電モジュール1では、電池要素室40ごとに別々のセパレーターを用いるのではなく、熱封止部50を跨いで複数の電池要素室40をカバーできる大きい寸法のセパレーター62を用いることができる。図1Bは9個の電池要素室40に対して1枚のセパレーター62を使用し、熱封止部50の全領域にもセパレーター62が挟み込まれている。
前記コアセル60を構成する正極活物質層61は第一金属箔内側露出部14に積層され、負極活物質層63は第二金属箔内側露出部24に積層されているので、正極活物質層61を付与した第一外装材10、負極活物質層63を付与した第二外装材20およびセパレーター62の3つの部材を組み立て、電解質を注入して熱封止する工程により、外装体30とコアセル60とが一体化した状態で蓄電モジュール1が作製される。
前記蓄電モジュール1において、前記第一外装材10の第一金属箔11が正極となり、第二外装材20の第二金属箔21が負極となり、これらは各電池要素室40内においてセパレーター62で隔離されている。また、前記蓄電モジュール1と外部デバイスとの接続は、外装体30の第一金属箔外側露出部16および第二金属箔外側露出部26において行う。
前記外装体30は、エンボス部18、28の嵌め合わせによって電池要素室40が形成されているので、各電池要素室40が熱封止部50に対して第一外装材10側に突出している。図面上においては、電池要素室40は上向きに突出し熱封止部50は下向きに突出している。複数の各電池要素室40は熱封止部50に囲まれ、電池要素室40と熱封止部50とが交互に配置されているので、外装体30の断面形状は凸部と凹部とが交互に繰り返される矩形波形に形成されている。このように、外面に凹凸を有して立体的に形成された外装体30はフラットな外面に比べて表面積が拡大されるので放熱効率が良く、モジュールが発する熱は効率良く放散される。良好に放熱されることで蓄電モジュール1の温度上昇が抑制され、ひいては電池性能の低下を抑制することができる。前記エンボス部18、28を設けることで外装体30の厚みは増すが、エンボス部18、28の高さ分という少しの寸法増大により放熱性能を高めることができる。
前記蓄電モジュール1において、電池の電極として機能は外装体30の一部である第一金属箔11および第二金属箔21が担っているので、電池要素室40として必要な空間の高さはバインダー層64、正極活物質層61、セパレーター62、負極活物質層63、バインダー層65の厚みの合計であり、薄型化が可能である。一方、電池要素室40内に臨む第一金属箔内側露出部14および第二金属箔内側露出部24はそれぞれ第一熱可塑性樹脂層13および第二熱可塑性樹脂層23が除去された部分であるから、2枚の外装材10、20を向かい合わせるとこれら2層分の空間が生じる。セパレーター62は熱封止部50にも挟み込まれる層であるから、第一熱可塑性樹脂層13の厚みとバインダー層64および正極活物質層61の合計厚みが同程度であり、第二熱可塑性樹脂層23の厚みとバインダー層65および負極活物質層63の合計厚みが同程度であれば、電池要素室40は第一外装材10および第二外装材20の合計厚み内に収まる。図示例の蓄電モジュール1においてもコアセルは第一金属箔露出部14および第二金属箔内側露出部24の形成により生じた空間に収容されているので、エンボス部を持たないフラットな外装体であってもコアセルを収容することができる。本発明においては、外装材の厚みに電池要素が収まる場合でも、外装体30の外面に凹凸を形成するためにエンボス部18,28を有する第一外装材10および第二外装材20を用いる。エンボス部18、28を形成したことで外装体30の総厚みは大きくなっているが、電池要素室40における実質的な外部厚みは2つの外装材の合計厚みと同等であり薄型である。このように、蓄電モジュール1は電池要素室40が薄いのでもとより放熱性が高く、さらに外装体30の表面積が拡大されているので放熱効率が良い。
前記エンボス部18、28の高さは成形可能な範囲内で自由に設定することができる。エンボス部18、28の高さが高くなるほど外装体30の表面積が拡大されて放熱効率が向上する。
なお、本発明は、第一熱可塑性樹脂層13と正極活物質層61の厚みの関係および第二熱可塑性樹脂層23と負極活物質層63の厚みの関係を規定するものではない。正極活物質層61が第一熱可塑性樹脂層13よりも厚く、また負極活物質層63が第二熱可塑性樹脂層23より厚いとしても、電池の電極である第一金属箔11および第二金属箔21が外装体30の厚みに含まれているので、薄型モジュールであることには変わりはない。
また、電池要素室の実質的な外部厚みが外装材の合計厚みと同等の薄型モジュールにおいては、外装体に凹凸を形成して表面積を拡大しようとすれば、一方の外装材のエンボス部に他方の外装材のエンボス部を嵌合させる構造になる。このように、エンボス部の嵌合によって形成された電極要素室は、フラットな外装材によって形成した電池要素室よりも密封性が高く、エンボス部の嵌合構造が電池要素室のバリア性を高めている。前記蓄電モジュール1においては、第一外装材10のエンボス部18に第二外装材20のエンボス部28を嵌合させているが、逆方向の嵌合も可能であり、異方向の嵌合を混在させることもできる。なお、上述したように本発明は外装材の熱可塑性樹脂層と極活物質層の厚さの関係を規定するものではないので、電池要素室がエンボス部の嵌合構造によって形成されることにも限定されない。2つの外装材のうちの少なくとも一方にエンボス部が形成されていれば本発明の技術的範囲に含まれ、外装体の表面積の拡大による放熱性能の向上効果を得ることができる。薄型モジュールでは電池要素室として必要な空間高さが小さいので、一方の外装材のエンボス部を高くすると他方の外装材にもエンボス部を形成して嵌合させることが必要となる。従って、エンボス部の嵌合構造は放熱性向上と電池要素室のバリア性向上の両方の観点において好ましい形態である。
本発明の蓄電モジュールにおける電池要素室の数は限定されない。1つの電池要素室であっても電池要素室をエンボス部で形成すればフラットな外装体よりも表面積が拡大するからである。また、モジュール全体の電池容量が同じであれば、1個の電池要素室によるモジュールよりも複数の電池要素室によるモジュールの方が外装体の表面積が大きいので放熱効率が良い。
本発明の蓄電モジュールは、電池要素室40内に第一金属箔内側露出部14および第二金属箔内側露出部24が設けられていることが必須要件であるが、外装体30の外面の第一金属箔外側露出部16および第二金属箔外側露出部26の有無は任意に設定することができる。また、第一外装材10の外面の任意の位置に第一金属箔外側露出部16を、第二外装材20の外面の任意の位置に第二金属箔外側露出部26を形成することができる。金属箔外側露出部を耐熱性樹脂層側の面に形成することができ、フランジ15、25を設けることなく電池要素室40の外面や熱封止部40に形成することもできる。外装体30の外面に金属箔露出部を持たないモジュールではモジュールの外周部の熱封止部となる箇所で第一金属箔11および/または第二金属箔21を露出させてタブリードを接合し、その先端を外装体外部に引き出すことで外部デバイスとの導通を得ることができる。
本実施形態の蓄電モジュール1は外装体30の外面に第一金属箔外側露出部16および第二金属箔外側露出部26を設けたことでタブリードを引き出す必要がない。そのため、熱封止作業が容易になる。また、熱封止部50はあまねく第一熱可塑性樹脂層13と第二熱可塑性樹脂層23とが融着しているので密着性が高く、タブリードが引き出されたモジュールよりも高い密閉性が得られる。さらに、タブリードを用いないことで、軽量化、省スペース化を図ることができる。
[組電池]
図2Aおよび図2Bに示す組電池5は、4個の蓄電モジュール1を、積層方向に隣り合うモジュールの第一フランジ15と第二フランジ25とが重なるように互い違いに方向を変え、隣合うモジュールの電池要素室40が重なる態様で積層され、これらが直列に連結されている。即ち、4個の蓄電モジュール1は、最上層の1層目のモジュールの第二フランジ25の第二金属箔外側露出部26と2段目のモジュールの第一フランジ15の第一金属箔外側露出16とが接続用穴27、17に導電性材料からなる接続用ピン35を通すことにより連結され、同様に、2層目のモジュールの第二金属箔外側露出部26と3層目のモジュールの第一金属箔外側露出部16とが連結され、3層目のモジュールの第二金属箔外側露出部26と最下層の4層目のモジュールの第一金属箔外側露出部16とが連結されている。また、1層目のモジュールの第一金属箔外側露出部16の接続用穴17には導電性材料からなる正極用ピン36が取り付けられ、4層目の第二金属箔外側露出部26の接続用穴27には導電性材料からなる負極用ピン37が取り付けられている。上記の連結により、4つの蓄電モジュール1は直列に連結され、正極用ピン36および負極用ピン37を組電池5の電極端子とし、電線38を引き出して他のデバイスに接続することができる。
前記蓄電モジュール1は外装体30に凹凸が形成されているので、積層方向において隣合う蓄電モジュール1の間に空間70、71が形成される。即ち、電池要素室40下に(電池要素室40の幅)×(エンボス部28の高さ)の四角形を断面とする空間70が形成され、熱封止部50上に(熱封止部50の幅)×(エンボス部18の高さ)の四角形を断面とする空間70が形成される。前記電池要素室40と熱封止部50は交互に配置されているので、全ての電池要素室40は積層方向および積層方向と直交する方向の両方向において空間70、71に接している。
前記組電池5は複数の蓄電モジュール1を連結することで高容量化されるが、発生する熱量も大きい。前記組電池5においては、蓄電モジュール1が発する熱が前記空間70、71に放熱され、さらに前記空間70、71にガスが流れることによって放熱が促進されて冷却される。前記空間70、71は蓄電モジュール1の積層によって形成された放熱空間であり、波形材のような放熱部材を用いずに放熱性能を発現させることができ、組電池を大型化することなく冷却効果を得ることができる。このような空間70、71を利用した冷却は複数の蓄電モジュール1を積層した構造に特有の効果であり、単独のモジュールでは得られない。
冷却効果は、前記空間70、71に強制的に送風することによって高まり、冷風を送ることによってさらに高まる。しかし、強制的に送風しなくても、発熱によって組電池5内に温度差が生じると自然対流が起こるので相応の冷却効果が得られる。
組電池内に空間を形成するには、電池要素室がエンボス部によって形成されて外装体の外面に凸部を有していることが条件である。エンボス部および電池要素室の形態は図1B等に示した実施形態に限定されるものではなく、第一外装材および第二外装材のうちの少なくとも一方にエンボス部が形成されていれば外装体の外面に凸部を形成できる。ただし、上記実施形態のように、電池要素室40として必要な空間の高さが第一金属箔内側露出部14および第二金属箔内側露出部24の形成によって生じる空間で充足する場合は、第一外装材10および第二外装材20の両方にエンボス部18、28を設けて一方のエンボス部18に他方のエンボス部28をはめ込み、電池要素室40の厚みを拡大せずに外装体30に凹凸を形成する態様となる。また、熱封止部50の幅は電池要素室40の密閉性を確保できる寸法に設定されていることは当然であるが、放熱用空間を拡大するために熱封止部の寸法をそれ以上に大きくすることは自由である。
また、蓄電モジュールの積層態様によって放熱用空間の配置を変えることができる。
図3に示す組電池6は、前記蓄電モジュール1を一層おきに位置をずらして積層し、1つのモジュール1の電池要素室40の中心が積層方向において隣り合うモジュール1の熱封止部50の交点と重なるように配置している。ずらし量は電池要素室40間の距離の1/2である。このように蓄電モジュール1の位置をずらすことで、積層方向において電池要素室40および空間70、71が千鳥状に配置される。なお、蓄電モジュール1をずらすことによって隣合うモジュールの接続用穴17、27の位置がずれるため、第一フランジ15および第二フランジ25の幅を変更して接続用穴17、27の位置合わせを行っている。従って、図3に表した蓄電モジュール1の形状は、厳密な意味において図1A〜2Bに表した蓄電モジュール1と同一ではないが、説明および図示を簡潔にするために同一符号を用いている。前記組電池6は、前記組電池5と同じく、4個の蓄電モジュール1が接続用ピン35によって直列に連結され、1層目のモジュールに取り付けた正極用ピン36および4層目のモジュールに取り付けた負極用ピン37を組電池6の電極端子としている。
上記の積層構造によれば、積層方向において電池要素室40が千鳥状に配置されて電池要素室40間の距離が拡大されかつ組電池6内で電池要素室40が分散される。熱の発生源である電池要素室40を分散することによって温度上昇が抑制される。さらに、電池要素室40下の空間70と熱封止部50上の空間71とが合わさって大きな空間が形成されるので、放熱効率が向上する。これらによって、冷却効率を高めることができる。
さらに、冷却効果を高める他の手段として、蓄電モジュール1間にプレート型の伝熱体75を介在させる方法がある。図4の組電池7においては、伝熱体75として金属板を介在させて金属板に排熱することで冷却効果を高めている。前記伝熱体75の材料は熱伝導率が高いアルミニウムや銅が好ましく、これらの金属板に熱吸収性ジェルを加えてもよい。
[第一外装材および第二外装材の材料および作製]
第一外装材10は、第一金属箔11の一方の面に第一接着層を介して第一耐熱性樹脂層12が貼り合わされ、他方の面に第二接着層を介して第一熱可塑性樹脂層13が貼り合わされている。第一金属箔内側露出部14は第一熱可塑性樹脂層13および第二接着層を除去することによって形成し、第一金属箔外側露出部16は、形成する面に応じて、第一熱可塑性樹脂層13および第二接着層、または第一耐熱性樹脂層12および第一接着剤が除去することにより形成している。
第二外装材20は、第二金属箔21の一方の面に第三接着層を介して第二耐熱性樹脂層22が貼り合わされ、他方の面に第四接着層を介して第二熱可塑性樹脂層23が貼り合わされている。第一外装材20と同じく、第二金属箔内側露出部24は第二熱可塑性樹脂層23および第四接着層を除去することに形成し、第二金属箔外側露出部26は、形成する面に応じて、第二熱可塑性樹脂層23および第四接着層、または第二耐熱性樹脂層22および第三接着層を除去することによって形成している。
なお、図1B内の部分拡大図は第一接着層、第二接着層、第三接着層および第四接着層の図示を省略している。
前記第一金属箔11の好ましい材料は軟質のアルミニウム箔であり、厚さは7〜150μmが好ましい。成形性やコストの点で特に30〜80μmの軟質アルミニウム箔が好ましい。一方、第二金属箔21の好ましい材料は、軟質または硬質のアルミニウム箔、ステンレス箔、ニッケル箔、銅箔、チタン箔である。これらの箔の好ましい厚さは7〜150μmであり、耐衝撃性や曲げ耐性、コストの点で15〜100μmが好ましい。
また、前記第一金属箔11および第二金属箔21はメッキ処理箔やクラッド箔も用いることができる。例えば、第二金属箔21にとして、銅にニッケルメッキを施したメッキ処理箔や、ステンレスとニッケルのクラッド箔を用いることができる。
さらに、前記第一金属箔層11、第二金属箔層21における少なくとも金属箔露出部14、16、24、26が存在する側の面に化成皮膜が形成されているのが好ましい。前記化成皮膜は、金属箔の表面に化成処理を施すことによって形成される皮膜であり、このような化成処理が施されていることによって、内容物(電解質等)による金属箔表面の腐食を十分に防止できるし、電気の取出し窓となる露出部でも、モジュールを作製する際電解質が付着しても変色や劣化することがなく、大気中の水分などによる腐食の影響も低減できる。化成処理層自体の導電性はほとんどないが、塗膜厚が極めて少ないので通電抵抗もほとんどない。例えば、次のような処理を行うことによって、金属箔に化成処理を施す。即ち、脱脂処理を行った金属箔の表面に、
1)リン酸と、
クロム酸と、
フッ化物の金属塩およびフッ化物の非金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
2)リン酸と、
アクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂およびフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
クロム酸およびクロム(III)塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
3)リン酸と、
アクリル系樹脂、キトサン誘導体樹脂およびフェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂と、
クロム酸およびクロム(III)塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、
フッ化物の金属塩およびフッ化物の非金属塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含む混合物の水溶液
上記1)〜3)のうちのいずれかの水溶液を金属箔の表面に塗工した後、乾燥することにより、化成処理を施す。
前記化成皮膜は、クロム付着量(片面当たり)として0.1mg/m〜50mg/mが好ましく、特に2mg/m〜20mg/mが好ましい。
前記第一耐熱性樹脂層12および第二耐熱性樹脂層22を構成する耐熱性樹脂としては、外装材をヒートシールする際のヒートシール温度で溶融しない耐熱性樹脂を用いる。前記耐熱性樹脂としては、熱可塑性樹脂層13、23を構成する熱可塑性樹脂の融点より10℃以上高い融点を有する耐熱性樹脂を用いるのが好ましく、熱可塑性樹脂の融点より20℃以上高い融点を有する耐熱性樹脂を用いるのが特に好ましい。例えば、ポリエステルフィルムやポリアミドフィルムの他、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム等の延伸フィルムが好ましい。また、厚さは9〜50μmの範囲が好ましい。
前記第一熱可塑性樹脂層13および第二熱可塑性樹脂層23としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系共重合体、これらの酸変性物およびアイオノマーからなる群より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性樹脂からなる未延伸フィルムが好ましく、厚さは20〜80μmの範囲が好ましい。
前記第一接着層、第三接着層は二液硬化型のポリエステルポリウレタン系やポリエーテルポリウレタン系の接着剤が好ましく、第二接着層、第四接着層には耐電解質性を考慮してポリオレフィン系の接着剤が好ましい。それぞれの接着剤の好ましい塗布は1〜5g/mである。
前記第一外装材10および第二外装材20は、各層の貼り合わせの工程で金属露出部を形成した後に極物質層を形成する、あるいは各層の貼り合わせの工程で金属箔に極活物質層を形成することによって作製することができる。詳細には以下のとおりである。
(I)貼り合わせ工程で金属露出部を形成する作製方法
例えば、ドライラミネート法による金属箔と樹脂層とを貼り合わせる工程で、接着剤を付着させない部分が彫刻されたグラビアロールを用い接着剤を塗布して接着剤未塗布部を形成し、金属箔と樹脂層を貼り合わせた後に接着剤未塗布部上の樹脂層を切除して金属箔を露出させる。上記実施形態の蓄電モジュール1に使用している第一外装材10は熱可塑性樹脂層13側の面に金属箔露出部14、16を有しているので、上記の手法で第一金属箔11と第一熱可塑性樹脂層13とを貼り合わせ、貼り合わせ後に金属箔露出部14、16を形成する。
一方、耐熱性樹脂層12側の面に金属露出部は無いので、第一金属箔11と第一耐熱性樹脂層12は周知の貼り合わせ手法によって貼り合わせる。第一耐熱性樹脂層12と第一熱可塑性樹脂層13の貼り合わせ順序は問わず、どちらを先に貼り合わせても良い。
上記の工程により形成した第一金属箔内側露出部14の周囲を易剥離性粘着テープ等でマスキングし、バインダー層64用組成物および正極活物質層61用組成物を順次塗工し、乾燥させる。乾燥により正極活物質層61が完成した後にマスキングを剥がす。
第二外装材20についても、同様の手順で、第二金属箔21、第二耐熱性樹脂層22、第二熱可塑性樹脂層23の貼り合わせ、第二金属箔内側露出部24および第二金属箔内側露出部26の形成、バインダー層65および負極活物質層63の積層を行う。
なお、第一外装材10および/または第二外装材20の第一耐熱性樹脂層12および/または第二耐熱性樹脂層22側の面に金属箔外側露出部を形成する場合は、上記の手法で第一金属箔11と第一耐熱性樹脂層12、第二金属箔21と第二耐熱性樹脂層22を貼り合わせ後に樹脂層を除去する。
(II)極活物質層の塗工後に各層を貼り合わせる方法
第一金属箔11の第一金属箔内側露出部14となる部分にバインダー層64用組成物および正極活物質層61用組成物を順次塗布し乾燥させて、バインダー層64および正極活物質層61を積層する。次に、前記正極活物質層61の表面を易剥離性粘着テープ等でマスキングし、第一接着剤を用いて第一金属箔11と第一熱可塑性樹脂層13とを貼り合わせる。第一金属箔11の反対側の面には第二接着剤を用いて第一耐熱性樹脂層12を貼り合わせる。そして、正極活物質層61上の第一熱可塑性樹脂層13を切除する。易剥離性粘着テープと第一熱可塑性樹脂層13とは第二接着剤で強く接着されているので、易剥離性粘着テープは第一熱可塑性樹脂層13とともに除去され、正極活物質層61が露出する。前記正極活物質層61は第一金属箔内側露出部14上に積層されている。
第一金属箔外側露出部16には正極活物質層61を積層しないので、第一金属箔11の所要部分を易剥離性粘着テープでマスキングして第一熱可塑性樹脂層13を貼り合わせ、その後第一熱可塑性樹脂層13ととも易剥離性粘着テープを除去することにより形成できる。あるいは、上記(I)の接着剤未塗布部を形成して第一金属箔11と熱可塑性樹脂層13を貼り合わせる方法によっても第一金属箔外側露出部16を形成できる。
一方、第一耐熱性樹脂層12側の面に金属露出部は無いので、第一金属箔11と第一耐熱性樹脂層12は周知の貼り合わせ手法によって貼り合わせる。第一耐熱性樹脂層12と第一熱可塑性樹脂層13の貼り合わせ順序は問わず、どちらを先に貼り合わせても良い。
第二外装材20についても、同様の手順で、バインダー層65および負極活物質層63の塗工、第二金属箔21、第二耐熱性樹脂層22、第二熱可塑性樹脂層23の貼り合わせ、第二熱可塑性樹脂層23および易剥離性粘着テープの除去を行い、負極活物質層63を露出させ、第二金属箔外側露出部26を形成する。
(I)(II)のいずれかの方法で各層の貼り合わせと極活物質層を形成した後、プレス成形によってエンボス部を形成する。
例えば、図1A等に示した第一外装材10のエンボス部18は、正極活物質層61が天面に接する雄型、雄型が挿入される雌型および押さえ型からなる成形金型でプレス成形して形成する。第二外装材20のエンボス部28はの逆方向の突出であるから、負極活物質層63の反対の面に雄型の天面が接するようにしてプレス成形する。このとき、負極活物質層63の剥がれの防止と嵌合させるときのサイズ合わせを兼ねてセパレーター62と同じ材料で第二熱可塑性樹脂層23をカバーをしてプレスを行うことが好ましい。
エンボス部を成形した第一外装材10および第二外装材20は所要寸法にトリミングし、第一金属箔外側露出部16および第二金属箔外側露出部26に接続用穴17、27を穿設する。なお、第一外装材10は第一フランジの無い2辺を第二外装材20から少しはみ出す寸法に裁断しておき、はみ出し部分を熱封止後に折り曲げるようにすれば、切断端面における第一金属箔11と第二金属箔21の接触を防止することができる。第一外装材10と第二外装材10の寸法を逆にして第二外装材20を折り曲げるようにしてもよい。
本発明は第一外装材および第二外装材の製造方法を上記の方法に限定するものではなく、他の方法によって作製した外装材を除外するものではない。本発明の蓄電モジュールは、外装材を構成する金属箔に極活物質層が積層されかつエンボス部を有しているので、上記の方法によれば、極活物質層が付与されエンボス部が形成された第一外装材および第二外装材を効率良く作製できる。
[電池要素の構造と材料]
電池要素としてのコアセル60は、第一金属箔内側露出部14に積層される正極活物質層61、セパレーター62、第二金属箔内側露出部24に積層される負極活物質層63およびこれらに付随する層によって構成されている。バインダー層64、65は必須の層ではないが、金属箔と極活物質層との密着性を高めるためにこれらの間に介在させることが好ましい層である。コアセル60の各層およびコアセル60とともに封入する電解質の好ましい組成および厚みは以下のとおりである。なお、以下に説明する組成等は一例であり、本発明はこれらに限定するものではない。
前記正極活物質層61は、例えば、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、CMC(カルボキシメチルセルロースナトリウム塩など)、PAN(ポリアクリロニトリル)、直鎖型多糖類等のバインダーに、リチウム塩(例えば、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、リン酸鉄リチウム、マンガン酸リチウム等)を添加した混合組成物などで形成される。前記正極活物質層61の厚さは、2μm〜300μmに設定されるのが好ましい。前記正極活物質層61には、カーボンブラック、CNT(カーボンナノチューブ)等の導電補助剤をさらに含有せしめてもよい。
前記負極活物質層63は、例えば、PVDF、SBR、CMC、PAN、直鎖型多糖類等のバインダーに、添加物(例えば、黒鉛、チタン酸リチウム、Si系合金、スズ系合金等)を添加した混合組成物等で形成される。前記負極活物質層63の厚さは、1μm〜300μmに設定されるのが好ましい。前記負極活物質層63には、カーボンブラック、CNT(カーボンナノチューブ)等の導電補助剤をさらに含有せしめてもよい。
前記セパレーター62は、例えば、ポリエチレン製セパレーター、ポリプロピレン製セパレーター、ポリエチレンフィルムとポリプロピレンフィルムとからなる複層フィルムで形成されるセパレーター、あるいはこれの樹脂製セパレーターにセラミック等の耐熱無機物を塗布した湿式または乾式の多孔質フィルムで構成されるセパレーター等が挙げられる。前記セパレーター62の厚さは、5μm〜100μmに設定されるのが好ましい。
なお、前記セパレーター62は確実に絶縁するためにエンボス部(電池要素室)の開口部の各辺より2〜5mm大きいサイズのものを使用することが好ましい。また、耐熱無機物を塗布していないセパレーターであれば熱封止時に第一熱可塑性樹脂層13および第二熱可塑性樹脂層23と融合するので、複数の電池要素室とともに熱封止部を覆う大サイズのセパレーターも使用できる。図1Bの蓄電モジュール1は1枚のセパレーター62で全ての電池要素室60を覆っている。
前記バインダー層64は、例えば、PVDF、SBR、CMC、PAN、直鎖型多糖類等で形成された層が挙げられる。また、前記バインダー層64には、第一金属箔11と正極活物質層61の間の導電性を向上させるために、カーボンブラック、CNT(カーボンナノチューブ)等の導電補助剤がさらに添加されていてもよい。前記バインダー層64の厚さは、0.2μm〜10μmに設定されるのが好ましい。バインダー層64を10μm以下とすることで、導電性を持たないバインダーによるコアセル60の内部抵抗の増大を極力抑制することができる。
前記バインダー層65は、例えば、PVDF、SBR、CMC、PANで形成された層が挙げられる。前記バインダー層65には、第二金属箔21と負極活物質層63の間の導電性を向上させるために、カーボンブラック、CNT等の導電補助剤がさらに添加されていてもよい。前記バインダー層の厚さは、0.2μm〜10μmに設定されるのが好ましい。前記バインダー層を10μm以下とすることで、導電性を持たないバインダーによるコアセル60の内部抵抗の増大を極力抑制することができる。
第一外装材10の第一金属箔内側露出部14にバインダー層64および正極活物質層61を積層する場合は、第一金属箔11に各層の組成物を順次塗工し、乾燥させる。第二外装材20の第二金属箔内側露出部24にバインダー層65および負極活物質層63を積層する場合も同様の手順で行う。
前記電解質としては、水、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびジメトキシエタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒と、リチウム塩とを含む電解質を挙示できる。前記リチウム塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム、テトラフルオロホウ酸リチウム、テトラフルオロホウ酸4級アンモニウム塩等が挙げられる。前記4級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウム塩などが挙げられる。また、前述の電解質が、PVDF、PEO(ポリエチレンオキサイド)等とゲル化したものを用いてもよい。
さらに、本発明の蓄電モジュールが電気2重層キャパシタである場合の好ましい材料は以下のとおりである。
第一金属箔11および第二金属箔21はいずれも、厚さが7μm〜50μmの硬質のアルミニウム箔で形成されるのが好ましい。また、正極活物質層および負極活物質層はカーボンブラックまたはCNT(カーボンナノチューブ)等の導電材を含有する組成物で構成されていることが好ましい。セパレーターは厚さ5μm〜100μmの多孔質のポリセルロース膜または厚さ5μm〜100μmの不織布等が好ましい。
[蓄電モジュールの製造方法]
前記蓄電モジュール1は、第一外装材10および第二外装材20で外装体30を組み立てる工程でセパレーター62を挟み、電解質を注入して熱封止する。ここで説明する第一外装材10および第二外装材20は正極活物質層61および負極活物質層63が積層され、かつエンボス部18,28が形成されている。
(1)第一外装材10を、第一熱可塑性樹脂層13が上を向くように置き、各第一エンボス部18による窪みに電解質を注入する。
(2)第一外装材10の上にセパレーター62を置き、さらにその上に第二外装材20を重ね、第一外装材10の第一エンボス部18に第二外装材28の第二エンボス部28を嵌め入れて外装体30を組み立てる。この組み立てによって電池要素室40が形成される。また、この組み立て状態において、第一フランジ15は第二外装材20の端部から延出するとともに第二フランジ25は第一外装材10の端部から延出して、第一金属箔外側露出16および第二金属箔外側露出部26は外装体30の外面に露出している。
(3)9個の電池要素室40の外周部、即ち第一外装材10および第二外装材20の外周部の4辺をクリップ等で仮押さえし、第一フランジ15の第一金属箔外側露出部16および第二フランジ25の第二金属箔外側露出部26にクリップを繋いで予備充電を行い、100℃の恒温槽に8時間入れて電池要素室40内のガス抜きを行う。
(6)減圧下で、各電池要素室40に対して周囲の4辺の上下を熱板で挟み付けて熱封止して熱封止部50を形成する。この熱封止により、電池要素室40内にコアセルお60よび電解質が封入される。
上記製造方法は、その一例を挙げたものに過ぎず、特にこのような製造方法に限定されるものではない。
組電池は、所要個数の蓄電モジュールを積層し、あるいは伝熱体75を介在させて積層し、上述した方法により積層方向において隣合うモジュールを連結する。本発明の組電池における積層数は任意である。
本発明にかかる組電池用途は限定されないが、電気が必要な自動車、自転車、二輪車、電車、飛行機、船舶などの電源、具体的にはハイブリッド車や電気自動車、工業用・家庭用蓄電池等の容量が大きなリチウム2次電池(リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池等)モジュール、固体電池モジュール、同用途のリチウムイオンキャパシタモジュール、同上用途の電気2重層コンデンサモジュールに用いることができる。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
〈実施例1〉
図1Aおよび図1Bに示す構造の蓄電モジュール1を作製した。
前記蓄電モジュール1の外装体30を構成する第一外装材10および第二外装材20は、上述した2つの方法のうちの「(II)極活物質層の塗工後に各層を貼り合わせる方法」に基づいて作製した。
(第一外装材の作製)
第一金属箔11はJIS H4160で分類されるA8079の厚さ40μmの軟質のアルミニウム箔であり、両面に化成処理を施した。第一耐熱性樹脂層12は厚さ25μmの二軸延伸ポリアミドフィルムであり、第一接着剤は二液硬化型のポリエステルポリウレタン接着剤である。第一熱可塑性樹脂層13は厚さ40μmの未延伸ポリプロピレンフィルムであり、第二接着剤は二液硬化型のオレフィン系接着剤である。正極活物質層61用ペーストとして、コバルト酸リチウムを主成分とする正極活物質100重量部と導電材としてのアセチレンブラック5重量部、結着剤兼電解液保持剤としてのフッ化ビニリデン10重量部として有機溶媒に混練分散させたペーストを用いた。バインダー層64用接着剤としてジメチルホルムアミドに溶かしたPVDFを用いた。
第一金属箔内側露出部14の寸法は30mm×30mmであり、3列×3列で9個形成した。また、第一金属箔外側露出部16の寸法は20mm×140mmである。
前記第一金属箔11の一方の面において、第一金属箔内側露出部14となる9カ所に20mm間隔でバインダー層64用接着剤を塗布した。バインダー層64の1カ所の塗布部は30mm×30mmであり、塗布厚みは0.5μmである。前記バインダー層64上に正極活物質層61用ペーストを塗布し乾燥させて、厚みが30μmの正極活物質層61を形成した。前記正極活物質層61上にマスキング用のポリエステル粘着テープを貼り付け、ドライラミネート法により、第一金属箔外側露出部16に対応する部分が接着剤未塗布部分となるように第二接着剤を厚みが3μmとなるように塗布して第一熱可塑性樹脂層13を貼り合せ、50℃のエージング炉で3日間養生した。次に、ポリエステル粘着テープ貼付部分および接着剤未塗布部分の第一熱可塑性樹脂層13をレーザー刀で切除した。これにより、第一金属箔内側露出部14上に積層した正極活物質層61が露出するとともに、第一金属箔外側露出部16が形成された。
前記第一金属箔11の他方の面に、ドライラミネート法により、第一接着剤を厚みが3μmとなるように塗布して第一耐熱性樹脂層12を貼り合せ、50℃のエージング炉で3日間養生した。
前記第一外装材10の9カ所の正極活物質層61の形成箇所にプレス成形を施して第一耐熱性樹脂層12側の面が突出するエンボス部18を形成した。前記エンボス部18は40mm×40mm×深さ4mmであり、天面内側の中央に正極活物質層61が露出している。
前記第一外装材10はトリミングして平面寸法が180mm×150mmとなるように形を整え、第一金属箔外側露出部16に接続用穴17を穿設した。
(第二外装材)
第二金属箔21はJIS H3100で分類されるC1100Rの厚さ15μmの硬質銅箔であり、両面に化成処理を施した。第二耐熱性樹脂層22は厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルムであり、第三接着剤は二液硬化型のポリエステルポリウレタン接着剤である。第二熱可塑性樹脂層23は厚さ40μmの未延伸ポリプロピレンフィルムであり、第四接着剤は二液硬化型のオレフィン系接着剤である。負極活物質層63用ペーストとして、カーボン粉末を主成分とする負極活物質57質量部、結着剤兼電解液保持剤としてのPVDF5質量部、ヘキサフルオロプロピレンと無水マレイン酸の共重合体10質量部、アセチレンブラック(導電材)3質量部、N−メチル―2−ピロリドン(有機溶媒)25質量部が混練分散されてなるペーストを用いた。バインダー層65用接着剤としてジメチルホルムアミドに溶かしたPVDFを用いた。
前記第二金属箔21の一方の面において、第二金属箔内側露出部24となる9カ所に50mm間隔でバインダー層65用接着剤を塗布し、100℃で30分間乾燥させた。バインダー層65の1カ所の塗布部は30mm×30mmであり、乾燥後の塗布厚みは0.5μmである。前記バインダー層65上に負極極活物質層63用ペーストを塗布して100℃で30分間乾燥させ、さらに熱プレスを行うことにより、密度が1.5g/cm、厚みが20.1μmの負極活物質層63を形成した。前記負極活物質層63上にマスキング用のポリエステル粘着テープを貼り付け、ドライラミネート法により、第二金属箔外側露出部26に対応する部分が接着剤未塗布部分となるように第四接着剤を厚みが3μmとなるように塗布して第二熱可塑性樹脂層23を貼り合せ、50℃のエージング炉で3日間養生した。次に、ポリエステル粘着テープ貼付部分および接着剤未塗布部分の第二熱可塑性樹脂層23をレーザー刀で切除した。これにより、第二金属箔内側露出部14上に積層した負極活物質層63が露出するとともに、第二金属箔外側露出部26が形成された。
前記第二金属箔21の他方の面に、ドライラミネート法により、第三接着剤を厚みが2μmとなるように塗布して第二耐熱性樹脂層22を貼り合せ、50℃のエージング炉で3日間養生した。
前記第二外装材20の9カ所の負極活物質層63の形成箇所に反対面からプレス成形を施して、第二熱可塑性樹脂層23側の面が突出するエンボス部28を形成した。前記エンボス部28は40mm×40mm×深さ4mmであり、天面外側の中央に負極活物質層63が露出している。
前記第二外装材20はトリミングして平面寸法が180mm×150mmとなるように形を整え、第二金属箔外側露出部26に接続用穴27を穿設した。
(蓄電モジュールの作製)
セパレーター62は、ポリプロピレンからなり、140mm角で厚さ8μmの多孔質の湿式セパレーターを用いた。前記セパレーター62は9個の電池要素室40の正極活物質層61と負極活物質層63を1枚のセパレーター62で絶縁できる寸法に設定されている。電解質として、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)が等量体積比で配合された混合溶媒に、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)が濃度1モル/Lで溶解された電解液を用いた。
第一外装材10を第一熱可塑性樹脂層13が上を向くように置き、各第一エンボス部18による窪みに5mLの電解質を注入した。前記第一外装材10の上にセパレーター62を置き、さらにその上に第二外装材20を重ね、第一外装材10の第一エンボス部18に第二外装材28の第二エンボス部28を嵌め入れて外装体30を組み立てて電池要素室40を形成した。また、この組み立て状態において、第一フランジ15は第二外装材20の端部から延出するとともに第二フランジ25は第一外装材10の端部から延出して、第一金属箔外側露出16および第二金属箔外側露出部26は外装体30の外面に露出している。9個の電池要素室40の外周部、即ち第一外装材10および第二外装材20の外周部の4辺をクリップで仮押さえし、第一フランジ15の第一金属箔外側露出部16および第二フランジ25の第二金属箔外側露出部26にクリップを繋いで4.2Vの電池電圧が発生するまで予備充電を行い、100℃の恒温槽に8時間入れて電池要素室40内のガス抜きを行った。ガス抜き後、3.0Vの放電状態で且つ0.086MPaの減圧下で、各電池要素室40に対して周囲の4辺の上下を200℃の熱板で0.3MPaの圧力で挟み付けて3秒間熱封止を行った。この熱封止により、電池要素室40内にコアセル60および電解質が封入された。
〈比較例1〉
エンボス部を持たない第一外装材および第二外装材を用いてフラットな蓄電モジュールを作製した。前記第一外装材および第二外装材は実施例1の第一外装材10および第二外装材20とはエンボス部を持たないことを除いて共通である。
まず、前記第一外装体と第二外装体とを向かい合わせた。このとき、両者間にセパレーターを挟むとともに、注射針を各正極活物質層および負極活物質層の位置に達するように挟んで外装体を組み立てた。前記注射針の端部は外装体外に引き出しておく。各正極活物質層および負極活物質層の周囲を熱封止して熱封止部を形成し、注射針を通じて電解質を注入し、注射針に封をした。実施例1と同じ条件で予備充電を行い、100℃の恒温槽に8時間入れてガス抜きを行った。ガス抜き後注射針を抜き、抜き跡の穴を、3.0Vの放電状態で且つ0.086MPaの減圧下で200℃の熱板で0.3MPaの圧力で挟み付けて3秒間熱封止を行った。この熱封止により、電池要素室内にコアセルおよび電解質が封入された。
〈評価〉
上記のようにして得られた実施例1および比較例1の蓄電モジュールについて、下記評価法に基づいて評価を行った。評価結果を表1に示す。
蓄電モジュールを4.2Vにフル充電した後、18℃室温下で1Cの充放電(1時間で充電、1時間で放電)を100回繰り返し、再度フル充電したときの電圧と容量を測定した。また、フル充電した電池を1Cの放電をしたとき、0.2Cの放電をしたときの温度を温度センサーにて計測し、平均値を出した。温度計測位置は実施例1および比較例1ともに、3列×3列の中央の電池要素室の外面中央部である。
Figure 2016213038
表1の通り、実施例1と比較例1とは電池容量に違いは見られず、100サイクルの充放電を繰り返しても同じ結果となった。また、放電時の発熱量については、1C放電時も0.2放電時も比較例1に対し実施例1の組電池は発熱が抑えられ、放熱効果が高いことを確認した。
また、上記の評価結果より、複数個の蓄電モジュールを積層した組電池においても放熱効果に差が生じることは明白である。
本発明の蓄電モジュールは各種電源として好適に利用できる。
1…蓄電モジュール
5、6、7…組電池
10…第一外装材
11…第一金属箔
12…第一耐熱性樹脂層
13…第一熱可塑性樹脂層
14…第一金属箔内側露出部
15…第一フランジ
16…第一金属箔外側露出部
18…第一エンボス部
20…第二外装材
21…第二金属箔
22…第二耐熱性樹脂層
23…第二熱可塑性樹脂層
24…第二金属箔内側露出部
25…第二フランジ
26…第二金属箔外側露出部
28…第二エンボス部
30…外装体
40…電池要素室
50…熱封止部
60…コアセル(電池要素)
61…正極活物質層
62…セパレーター
63…負極活物質層
70、71空間
75…伝熱体

Claims (5)

  1. 第一金属箔の一方の面に第一耐熱性樹脂層が積層され他方の面に第一熱可塑性樹脂層が積層され、前記第一熱可塑性樹脂層側の面に第一金属箔が露出する第一金属箔内側露出部を有する第一外装材と、
    第二金属箔の一方の面に第二耐熱性樹脂層が積層され他方の面に第二熱可塑性樹脂層が積層され、前記第二熱可塑性樹脂層側の面に第二金属箔が露出する第二金属箔内側露出部を有する第二外装材と、
    第一金属箔内側露出部に積層された正極活物質層と、第二金属箔内側露出部に積層された負極活物質層と、これらの間に配置されるセパレーターとを有する電池要素とを備え、
    前記第一外装材および第二外装材のうちの少なくとも一方は、第一金属箔内側露出部および第二金属箔内側露出部を含む領域にエンボス部を有し、前記第一外装材の第一熱可塑性樹脂層と第二外装材の第二熱可塑性樹脂層とが向かい合い、第一熱可塑性樹脂層と第二熱可塑性樹脂層とが融着した熱封止部に囲まれることによって、室内に第一金属箔内側露出部および第二金属箔内側露出部が臨む1室以上の電池要素室を有し、かつ前記エンボス部によって凹凸を有する外面となされた外装体が形成され、
    前記電池要素室内に電解質とともに封入された電池要素は、正極活物質層が第一金属箔内側露出部に導通するとともに負極活物質層が第二金属箔内側露出部に導通していることを特徴とする蓄電モジュール。
  2. 前記外装体の外面に、第一金属箔が露出する第一金属箔外側露出部および第二金属箔が露出する第二金属箔外側露出部の少なくとも一方が形成されている請求項1に記載の蓄電モジュール。
  3. 2個以上の、請求項1または2に記載された蓄電モジュールを有し、それらの蓄電モジュールが外装体の凹凸表面によって隣合う蓄電モジュール間に空間が形成される態様で積層され、かつそれらの蓄電モジュールが直列に連結されていることを特徴とする組電池。
  4. 蓄電モジュールの積層方向において、電池要素室と熱封止部とが重なり合うように複数の蓄電モジュールが積層されている請求項3に記載の組電池。
  5. 積層方向において隣合う蓄電モジュールの間に伝熱体が配置されている請求項3または4に記載の組電池。
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