JP4661020B2 - バイポーラリチウムイオン二次電池 - Google Patents

バイポーラリチウムイオン二次電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状のバイポーラ電極が電解質層を挟んで複数枚直列に積層されてなるバイポーラリチウムイオン二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境保護のため二酸化炭素排出量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が鋭意行われている。二次電池としては、高エネルギー密度、高出力密度が達成できる積層型電池に注目が集まっている。
【0003】
積層型電池は、電池パッケージ内でシート状の電極が電解質層を挟んで電気的に直列接続されており、電流が電極の積層方向、すなわち、電池の厚さ方向に流れるため、通電路の面積が広く、高い出力を得ることができる。
【0004】
このような従来の積層型電池、たとえば、図7に示すようなパイポーラ二次電池90では、電極100に集電体101、正極活物質層102および負極活物質層103が含まれており、積層の両端には集電体101が配置され、両端の集電体101がタブ(端子)104と接続され、電池パッケージ105外に引き出されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
しかし、上記のようなバイポーラ電池90では、図中矢印で示すように、電流を電池パッケージ105外部に引き出す際に該電流がタブ104の長さ方向に沿って流れ、加えて、積層中間では電流が電極100の積層方向に流れているものの、両端の集電体101においては電流が集電体101の長さ方向に沿って流れてしまう。
【0006】
これでは、電流がタブ104および積層両端の集電体101を流れる分、それらの内部抵抗により出力が低減し、出力効率の向上の妨げとなってしまう。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−75455号公報(第1図、第2図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、電流を電池外部に引き出すために別個のタブを用いず、さらに、積層最外層に配置される集電体を通過する電流の損失を防止して、出力効率を向上することができるバイポーラリチウムイオン二次電池の提供を目的とする。
【0009】
本発明の積層型バイポーラリチウムイオン二次電池は、集電体の一方の面に正極活物質層が形成され、他方の面に負極活物質層が形成されてなるシート状のバイポーラ電極が電解質層を挟んで複数枚直列に積層されてなり、少なくとも表面が絶縁処理された複数枚のラミネートシートにより密閉された積層型バイポーラリチウムイオン二次電池である。そして、積層の最外層にはバイポーラ電極が積層され、該最外層のバイポーラ電極に含まれる集電体が他の内層の電極に含まれる集電体よりも厚く形成されてなり、最外層のバイポーラ電極に含まれる集電体は、電極端子として、ラミネートシートによる密閉内部から外部へ引き出されている。
【0010】
【発明の効果】
本発明のバイポーラリチウムイオン二次電池では、積層の最外層のバイポーラ電極に含まれる集電体が他の内層の電極に含まれる集電体よりも厚いので、該最外層の集電体の内部抵抗を低減して、通過する電流の損失を防止することができる。
【0011】
このような特徴を有する本発明のバイポーラリチウムイオン二次電池は、例えば車両用電源など、各種産業における有用な電力源となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面では、説明の明確のために各構成要素を誇張して表現している。
【0013】
(第1の実施の形態)
本発明の第一は、シート状のバイポーラ電極が電解質層を挟んで複数枚直列に積層されてなるバイポーラリチウムイオン二次電池であって、積層の最外層には前記バイポーラ電極が積層され、該最外層のバイポーラ電極に含まれる集電体が他の内層の電極に含まれる集電体よりも厚く形成されてなるバイポーラリチウムイオン二次電池である。なお、本実施形態では、バイポーラリチウムイオン二次電池(以下、単にバイポーラ電池という)を例示して説明する。
【0014】
図1はバイポーラ電池の電極を示す断面図、図2は電極が電解質層を挟んで積層される様子を示す断面図である。
【0015】
図1に示すように、バイポーラ電池を構成するシート状のバイポーラ電極10は、一体化されている集電体1の一の面に正極活物質層2を配置し、他の面に負極活物質層3を配置した構造を有する。換言すれば、正極活物質層2、集電体1および負極活物質層3が、この順序で積層した構造を有する。
【0016】
上記構造を有する電極10は、図2に示すように、全て積層順序が同一となるように配置され、電解質層4を挟んで積層されている。正極活物質層2および負極活物質層3の間に電解質層4を充填することによって、イオン伝導がスムーズになり、パイポーラ電池全体としての出力向上が図れる。
【0017】
この電解質層4には固体電解質を用いることにより、電解質の液漏れがなくなり、該溶け出しを防止するための構成も必要とならないので、バイポーラ電池の構成を簡易にすることができる。電解質層4に液体または半固体のゲル状物質を用いる場合には、電解質が液漏れしないように、集電体1間にシールを施す必要がある。
【0018】
なお、集電体1の間に挟まれる、負極活物質層3、電解質層4および正極活物質層2を合わせた層を単電池層20という。
【0019】
次に本発明のバイポーラ電池の全体構成について説明する。
【0020】
図3は本発明のバイポーラ電池の構成を示す断面図、図4は本発明のバイポーラ電池の平面図である。
【0021】
バイポーラ電極10および電解質層4を交互に積層してバイポーラ電池30に適用する場合、図3に示すように、バイポーラ電極10が積層の最外層に積層され、最外層のバイポーラ電極10の中でも後に正極として機能する端子となる集電体1aおよび負極として機能する端子となる集電体1bが最外部に配置される。したがって、正極として機能する集電体1aは、集電体1aより外部に負極活物質層3が形成されず、また、負極として機能する集電体1bは、集電体1bより外部に正極活物質層2が形成されない状態で積層される。
【0022】
最外層のバイポーラ電極10に含まれる集電体1aおよび1bは、共に、内層のバイポーラ電極10に含まれる集電体1と比較して厚く形成されている。これらの集電体1aおよび1bは、バイポーラ電池30外部に引き出されるように伸延し、それぞれ、正極端子および負極端子として機能している。一方で、他のバイポーラ電極10および電解質層4などの電池要素は、集電体1aおよび1bに結合されるラミネートシート5aおよび5bによって減圧密閉されている。
【0023】
ラミネートシート5aおよび5bは、一般には、熱融着性樹脂フィルム、金属箔、剛性を有する樹脂フィルムがこの順序で積層された高分子金属複合フィルムが用いられる。したがって、ラミネートシート5aおよび5bの金属箔が端子となる集電体1aまたは1bに直接接触すると短絡してしまうので、これらが非接触となるようにシール樹脂により結合されている。シール樹脂としては、エポキシ樹脂を用いることができる。
【0024】
以上のように、本発明のバイポーラ電池30では、ラミネートシート5aおよび5bの外部に引き出された集電体1aおよび1b自身がそれぞれ正極端子および負極端子として機能し、該集電体1aおよび1bが他の集電体1よりも厚い。
したがって、本発明のバイポーラ電池30では、正極端子および負極端子として集電体1aおよび1bの長さ方向に電流を流してその出力を得る際、集電体1aおよび1bの内部抵抗が小さいので、出力の損失を防止し、出力効率を向上することができる。併せて、最外層の電極10に含まれる集電体1aおよび1bが厚いので、バイポーラ電池30の強度を向上させることができる。
【0025】
また、集電体1aおよび1bからバイポーラ電池30の外部に電流を引き出すためにタブ等の特別な構成を設ける必要がないので、タブ等の抵抗による出力の低下も防止することができる。
【0026】
さらに、電解質層が固体高分子により構成されているので、電解質の液漏れがなく、液漏れを防止するために電解質を樹脂等でシールする必要がないので、バイポーラ電池30の構成を簡易なものとすることができる。
【0027】
次に、上記バイポーラ電池30の変形例について図4を参照して説明する。
【0028】
図4は、最外層の集電体の変形例を示す断面図である。
【0029】
図4に示すように、変形例のバイポーラ電池40は、上記バイポーラ電池30の集電体1aおよび1bを、それぞれ、集電体1cおよび1dに置換している。図4では、集電体1cおよび1d以外の構成は、図3に示す構成と同一なので同一の参照番号を付して、以下ではその説明は省略する。
【0030】
図4に示すように、集電体1cは、対向する一組の平板6間に放熱部材7が設けられてなる。一組の平板6は、所定の間隔を介して配置されており、その間に放熱部材7がジグザグ状に掛け渡されている。集電体1dも集電体1cと同様に形成されている。
【0031】
このように、本発明のバイポーラ電池40では、端子となる集電体1cおよび1dが、平板6および放熱部材7により構成されており、集電体1cおよび1d全体の表面積が大きいので、反応による発熱を該集電体1cおよび1dにおいて効率的に放熱することができる。図示するように、冷却風をあてることにより冷却効率を向上することができる。
【0032】
以上のように、バイポーラ電池40では、バイポーラ電池30によって達成される効果に加え、冷却効率に優れているという効果を達成することができる。
【0033】
なお、図面では放熱部材7がジグザグ状に配置されている様子を示しているが、これに限定されない。放熱部材7は、波形状、はしご状など、最外層の集電体1cおよび1dの表面積が大きくなるように、いかなる形状に形成されていてもよい。
【0034】
以上、本発明のバイポーラ電池30、40の構成について説明した。続けて、本発明のバイポーラ電池30、40における、集電体1、正極活物質層2、負極活物質層3、電解質層4、およびラミネートシート5a、5bの材料等についても参考までに説明するが、これらには、公知の材料を用いればよく特に限定されるものではない。
【0035】
[集電体]
集電体は、その表面材質がアルミニウムである。表面材質がアルミニウムであると、形成される活物質層が高分子固体電解質を含む場合であっても、高い機械的強度を有する活物質層となる。集電体は表面材質がアルミニウムであれば、その構成については特に限定されない。集電体がアルミニウムそのものであってもよい。また、集電体の表面がアルミニウムで被覆されている形態であってもよい。つまり、アルミニウム以外の物質(銅、チタン、ニッケル、SUS、これらの合金など)の表面に、アルミニウムを被覆させた集電体であってもよい。場合によっては、2以上の板を張り合わせた集電体を用いてもよい。耐蝕性、作り易さ、経済性などの観点からは、アルミニウム箔単体を集電体として用いることが好ましい。集電体の厚さは特に限定されないが、通常は10〜100μm程度である。
【0036】
端子として機能する集電体1a、1bについても、他の集電体と異なることはなく、上記材料により構成されている。集電体1c、1dを構成する平板6および放熱部材7についても同様である。
【0037】
[正極活物質層]
正極活物質層は、正極活物質、高分子固体電解質を含む。この他にも、イオン伝導性を高めるために支持塩(リチウム塩)、電子伝導性を高めるために導電助剤、スラリー粘度の調整溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)、重合開始材としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)などが含まれ得る。
【0038】
正極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される、リチウムと遷移金属との複合酸化物を使用できる。具体的には、LiCoO2などのLi・Co系複合酸化物、LiNiO2などのLi・Ni系複合酸化物、スピネルLiMn24などのLi・Mn系複合酸化物、LiFeO2などのLi・Fe系複合酸化物などが挙げられる。この他、LiFePO4などの遷移金属とリチウムのリン酸化合物や硫酸化合物;V25、MnO2、TiS2、MoS2、MoO3などの遷移金属酸化物や硫化物;PbO2、AgO、NiOOHなどが挙げられる。正極活物質層活物質としてリチウム一遷移金属複合酸化物を用いることにより、積層型電池の反応性、サイクル耐久性を向上させ、低コストにすることができる。
【0039】
正極活物質の粒径は、バイポーラ電池の電極抵抗を低減するために、電解質が固体でない溶液タイプのリチウムイオン電池で一般に用いられる粒径よりも小さいものを使用するとよい。具体的には、正極活物質の平均粒径が0.1〜5μmであるとよい。
【0040】
高分子固体電解質は、イオン伝導性を有する高分子であれば、特に限定されるものではない。イオン伝導性を有する高分子としては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、これらの共重合体などが挙げられる。かようなポリアルキレンオキシド系高分子は、LiBF4、LiPF6、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252などのリチウム塩をよく溶解しうる。また、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度が発現する。本発明において高分子固体電解質は、正極活物質層または負極活物質層の少なくとも一方に含まれる。ただし、バイポーラ電池の電池特性をより向上させるためには、双方に含まれることが好適である。
【0041】
支持塩としては、Li(C25SO22N、LiBF4、LiPF6、LiN(SO2252、またはこれらの混合物などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。
【0042】
導電助剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等が挙げられる。ただし、これらに限られるわけではない。
【0043】
正極活物質層における、正極活物質、高分子固体電解質、リチウム塩、導電助剤の配合量は、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。例えば、活物質層内における高分子固体電解質の配合量が少なすぎると、活物質層内でのイオン伝導抵抗やイオン拡散抵抗が大きくなり、電池性能が低下してしまう。一方、活物質層内における高分子固体電解質の配合量が多すぎると、電池のエネルギー密度が低下してしまう。したがって、これらの要因を考慮して、目的に合致した高分子固体電解質量を決定する。
【0044】
ここで現状レベルの高分子固体電解質(イオン伝導度:10-5〜10-4S/cm)を用いて電池反応性を優先するバイポーラ電池を製造する場合について、具体的に考えてみる。かような特徴を有するバイポーラ電池を得るには、導電助剤を多めにしたり活物質のかさ密度を下げたりして、活物質粒子間の電子伝導抵抗を低めに保つ。同時に空隙部を増やし、該空隙部に高分子固体電解質を充填する。かような処理によって高分子固体電解質の割合を高めるとよい。
【0045】
正極活物質層の厚さは、特に限定するものではなく、配合量について述べたように、電池の使用目的(出力重視、エネルギー重視など)、イオン伝導性を考慮して決定すべきである。一般的な正極活物質層の厚さは5〜500μm程度である。
【0046】
[負極活物質層]
負極活物質層は、負極活物質、高分子固体電解質を含む。この他にも、イオン伝導性を高めるために支持塩(リチウム塩)、電子伝導性を高めるために導電助剤、スラリー粘度の調整溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)、重合開始材としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)などが含まれ得る。負極活物質の種類以外は、基本的に「正極活物質」の項で記載した内容と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0047】
負極活物質としては、溶液系のリチウムイオン電池でも使用される負極活物質を用いることができる。ただし、本発明のバイポーラ電池は高分子固体電解質が用いられるため、高分子固体電解質での反応性を考慮すると、カーボンもしくはリチウムと金属酸化物もしくは金属との複合酸化物が好ましい。より好ましくは、負極活物質はカーボンもしくはリチウムと遷移金属との複合酸化物である。さらに好ましくは、遷移金属はチタンである。つまり、負極活物質は、チタン酸化物またはチタンとリチウムとの複合酸化物であることがさらに好ましい。
【0048】
負極活物質層活物質としてカーボンもしくはリチウムと遷移金属との複合酸化物を用いることにより、積層型電池の反応性、サイクル耐久性を向上させ、低コストにすることができる。
【0049】
[電解質層]
イオン伝導性を有する高分子から構成される層であり、イオン伝導性を示すのであれば材料は限定されない。液漏れ防止のために固体電解質を用いることが好ましい。固体電解質を用いることにより、液漏れ防止のための特別な構成を設ける必要がなく、電池の構造を簡易なものとすることができる。
【0050】
固体電解質としては、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、これらの共重合体のような公知の高分子固体電解質が挙げられる。高分子固体電解質層中には、イオン伝導性を確保するために支持塩(リチウム塩)が含まれる。支持塩としては、LiBF4、LiPF6、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252、またはこれらの混合物などが使用できる。ただし、これらに限られるわけではない。PEO、PPOのようなポリアルキレンオキシド系高分子は、LiBF4、LiPF6、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252などのリチウム塩をよく溶解しうる。また、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度が発現する。
【0051】
高分子固体電解質は、高分子固体電解質層、正極活物質層、負極活物質層に含まれ得るが、同一の高分子固体電解質を使用してもよく、層によって異なる高分子固体電解質を用いてもよい。
【0052】
[ラミネートシート]
ラミネートシートは電池の外装材として用いられる。一般には、熱融着性樹脂フィルム、金属箔、剛性を有する樹脂フィルムがこの順序で積層された高分子金属複合フィルムが用いられる。
【0053】
熱融着性樹脂としては、たとえばポリエチレン(PE)、アイオノマー、エチレンビニルアセテート(EVA)等を用いることができる。金属箔としては、たとえばAl箔、Ni箔を用いることができる。剛性を有する樹脂としては、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン等を用いることができる。具体的には、シール面側から外面に向けて積層したPE/Al箔/PETの積層フィルム;PE/Al箔/ナイロンの積層フィルム;アイオノマー/Ni箔/PETの積層フィルム;EVA/Al箔/PETの積層フィルム;アイオノマー/Al箔/PETの積層フィルム等を用いることができる。熱融着性樹脂フィルムは、電池要素を内部に収納する際のシール層として作用する。金属箔や剛性を有する樹脂フィルムは、湿性、耐通気性、耐薬品性を外装材に付与する。ラミネートシートは、超音波融着等を用いて、容易かつ確実に接合させることができる。
【0054】
上記第1の実施の形態では、バイポーラリチウムイオン二次電池を用いる場合について説明したが、これに限定されず、いかなる積層型電池であってもよい。バイポーラリチウムイオン二次電池とした場合には、バイポーラリチウムイオン二次電池を構成する単電池層の電圧が高く、出力特性に優れた電池を構成することができる。
【0055】
(第2の実施の形態)
本発明の第二は、第1の実施の形態のバイポーラ電池30、40を複数個接続してなる組電池である。
【0056】
図5は本発明の組電池を示す平面図である。
【0057】
図5に示すように、第1実施形態において示したバイポーラ電池30を複数個用意し、正極端子同士および負極端子同士を接続して並列接続することによって、長寿命の組電池50を得ることができる。
【0058】
このように、本発明の組電池50では、簡易な構成によりバイポーラ電池30同士を並列接続して組電池化することができる。
【0059】
また、複数のバイポーラ電池30により組電池50を形成するので、バイポーラ電池30の一つに不良品があった場合にも、不良品を取り換えるだけで、後の良品をそのまま使用でき、経済性に優れている。
【0060】
なお、図面ではバイポーラ電池30を並列接続する場合のみ示しているが、体ポーラ電池の負極端子と他のバイポーラ電池の正極端子とを連続して接続し、バイポーラ電池30同士を直列接続して組電池化することができる。直列接続することにより、高出力の、組電池を得ることができる。
【0061】
また、バイポーラ電池30ではなく、バイポーラ電池40や他の積層型電池を複数直列または並列接続することもできる。
【0062】
(第3の実施の形態)
本発明の第三は、第1実施形態のバイポーラ電池、または第2実施形態の組電池を駆動用電源として搭載してなる車両である。
【0063】
図6は、本発明のバイポーラ電池または組電池を搭載した車両60を示す断面図である。
【0064】
上記実施形態のバイポーラ電池30、40および組電池50は、上述のように各種特性を有し、特に、コンパクトな電池である。このため、エネルギー密度および出力密度に関して、とりわけ厳しい要求がなされる車両用電源として好適である。また、電解質4に高分子固体電解質を用いた場合にはイオン伝導度がゲル電解質よりも低いという欠点があるが、車両60に用いる場合にはバイポーラ電池の周囲環境をある程度の高温下に保持することができる。この観点からも、本発明のバイポーラ電池は車両60に用いることが好適であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 バイポーラ電池の電極を示す断面図である。
【図2】 電極が電解質層を挟んで積層される様子を示す断面図である。
【図3】 バイポーラ電池の構成を示す断面図である。
【図4】 最外層の集電体の変形例を示す断面図である。
【図5】 本発明の組電池を示す平面図である。
【図6】 本発明のバイポーラ電池または組電池を搭載した車両を示す断面図である。
【図7】 従来のパイポーラ二次電池内に流れる電流の方向を示す断面図である。
【符号の説明】
1、1a〜1d…該集電体、
2…正極活物質層、
3…負極活物質層、
4…電解質層、
5a、5b…ラミネートシート、
6…平板、
7…放熱部材、
10…バイポーラ電極、
20…単電池層、
30、40…バイポーラ電池、
50…組電池、
60…車両。

Claims (4)

  1. 集電体の一方の面に正極活物質層が形成され、他方の面に負極活物質層が形成されてなるシート状のバイポーラ電極が電解質層を挟んで複数枚直列に積層されてなり、少なくとも表面が絶縁処理された複数枚のラミネートシートにより密閉された積層型バイポーラリチウムイオン二次電池であって、
    積層の最外層には前記バイポーラ電極が積層され、該最外層のバイポーラ電極に含まれる集電体が他の内層の電極に含まれる集電体よりも厚く形成されてなり、
    前記最外層のバイポーラ電極に含まれる集電体は、電極端子として、前記ラミネートシートによる密閉内部から外部へ引き出されている積層型バイポーラリチウムイオン二次電池
  2. 前記最外層の電極に含まれる集電体は、対向する一組の平板間に放熱部材が設けられてなる請求項1に記載の積層型バイポーラリチウムイオン二次電池
  3. 前記最外層の電極に含まれる集電体は、電池外部に伸延して、端子として機能する請求項1または請求項2に記載の積層型バイポーラリチウムイオン二次電池
  4. 前記正極活物質層には、リチウムと遷移金属との複合酸化物
    が含まれ、
    前記負極活物質層には、カーボンもしくはリチウムと遷移金属との複合酸化物
    が含まれる請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層型バイポーラリチウムイオン二次電池
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