JP2003294888A - 放射性廃棄物の処理方法、処理装置及び固化方法 - Google Patents

放射性廃棄物の処理方法、処理装置及び固化方法

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JP2003294888A
JP2003294888A JP2002094111A JP2002094111A JP2003294888A JP 2003294888 A JP2003294888 A JP 2003294888A JP 2002094111 A JP2002094111 A JP 2002094111A JP 2002094111 A JP2002094111 A JP 2002094111A JP 2003294888 A JP2003294888 A JP 2003294888A
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aqueous solution
recovered
exchange membrane
anode
chamber
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JP2002094111A
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English (en)
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Masatoshi Hodozuka
正敏 程塚
Naomi Toyohara
尚実 豊原
Michitaka Mikura
通孝 三倉
Eiichi Murata
栄一 村田
Masaaki Kaneko
昌章 金子
Riyouta Takahashi
陵太 高橋
Hirohiko Sakai
拓彦 酒井
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】乾式再処理法から発生する塩廃棄物の再利用又
は固体廃棄物化を図る。 【解決手段】使用済み燃料を乾式法により再処理した場
合、アルカリ金属の塩化物である溶融塩の廃棄物が発生
する。この使用済み溶融塩廃棄物1を水に溶解2した
後、この水溶液を電解透析3する。これにより、不純物
を除去し、アルカリ金属の塩化物である溶融塩をアルカ
リ金属の水酸化物の水溶液として回収する。回収した水
溶液は塩酸と反応させ、再び溶融塩として再利用する。
回収した処理液4は固化・再利用5する。すなわち、固
化して廃棄物とするか、リン酸と反応させてリン酸塩を
生成し、リン酸塩をガラス固化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電所にお
ける使用済み燃料を乾式法により再処理する際に発生す
る使用済み溶融塩廃棄物をガラス固化するために好適し
た放射性廃棄物の処理方法、処理装置及び固化方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】使用済み燃料を溶融塩中で電解法により
PuやUを回収する乾式法による再処理では、再処理を進
めることにより溶融塩中にUやPu以外の放射性物質や不
純物が蓄積するため、溶融塩を取り替える必要がある。
このような使用済みの溶融塩(以下塩廃棄物と略)は、
乾式法特有の廃棄物である。
【0003】塩廃棄物の主成分はアルカリ金属塩化物で
ある。アルカリ金属塩化物の水に対する溶解度は高く
(100℃における溶解度、LiCl:127.5 g / 100 g、NaC
l:39.8g / 100 g、KCl:56.7 g / 100 g、CsCl:270.5
g / 100 g)、核種閉じ込め性の観点から、このまま塩
化物の形態で処分することはできない。
【0004】また、塩廃棄物はほぼ高レベル廃棄物と同
等の放射能濃度であり、放射能の崩壊熱のため発熱性の
廃棄物であり放射線も非常に高いという特長を有する。
このため、塩廃棄物を安定化して処分できるような形態
にするためには、耐熱性、耐放射線性及び核種閉じ込め
性の高い固化媒体を用いて固化する必要がある。
【0005】塩廃棄物の処理方法は、従来から種々の方
法が提案され、開発されている。処理方法の1つとし
て、塩廃棄物中にゼオライトを添加して、放射性物質の
中のCsを回収する方法が米国アルゴンヌ国立研究所(以
下ANLと略)で開発されている。Csを含むゼオライト
はガラス固化により安定化される。
【0006】また、ANLは塩廃棄物のセメント固化法
も提案している。この方法は、塩廃棄物を液体金属(Cd
-Li)と接触させてCd中に超ウラン元素(TRU)を抽
出して群分離(Cd-Li法)した後、セメントマトリック
ス材及び水と混合し、液体の状態で金属製コンテナーに
注入し、固化するものである。
【0007】また、乾式再処理において塩浄化により発
生した余剰塩をホウ酸と反応させて酸化物としたもの
を、ガラス化材料を加えて溶融してガラス固化体とする
ことが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来まで提案された塩
廃棄物の処理方法は有効な方法ではあるが、処理により
発生する固化体を処分するためには以下のような課題が
ある。ANLの方法では、塩廃棄物中のCsは固定でき
る。しかしながら、多孔質構造であるゼオライト中に塩
廃棄物が付着するため、これら付着成分を固定化するこ
とができない。また、ゼオライト自体は含水アルミノ珪
酸化合物であり結晶構造中に水を含むため、放射線によ
る水の分解で水素が発生し、安定に固化することが困難
である。
【0009】さらに、セメント固化法では、耐浸出性が
低く、放射線照射下において水素や塩素が発生するなど
の課題があり、長寿命の核種を長期間にわたり安定かつ
安全に保管することが困難である。
【0010】乾式再処理において塩浄化により発生した
余剰塩をホウ酸と反応させて酸化物としたものをガラス
化材料を加えて溶融してガラス固化体とする場合には、
余剰塩の揮発を抑えるために過剰のホウ酸を加える。し
かしながら、アルカリ金属酸化物に対するホウ素の酸化
物(B2O3)の量が著しく増大するため、ガラス固化した
場合に、十分な減容性を保持することが難しく、核種閉
じ込め性も低くなるという課題がある。
【0011】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、使用済み燃料を乾式法により再処理した場合
に発生するアルカリ金属の溶融塩廃棄物を再利用する
か、固化することができ、電解透析または電気分解時に
生成される塩素ガスを回収し、再利用することができる
放射性廃棄物の処理方法、処理装置及び固化方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
使用済み燃料を再処理して発生した使用済み溶融塩廃棄
物を水に溶解して水溶液にした後、この水溶液を電解透
析によってアルカリ金属の水酸化物の処理液として回収
することを特徴とする。
【0013】この発明は図1に示したように使用済み燃
料を乾式法により再処理して発生した使用済み溶融塩廃
棄物(1)を水に溶解(2)し、この水溶液を電解透析
(3)によってアルカリ金属水酸化物の水溶液として回
収する。この回収された水溶液を処理液(4)とし、固
化・再利用(5)することができる。
【0014】請求項2に係る発明は、前記回収された処
理液を、ガラス、セメントまたはアスファルトから選択
された少なくとも一種の固化材料に固化することを特徴
とする。この発明によれば、前記ガラス、セメントまた
はアスファルトの少なくとも一種に固化することがで
き、廃棄体として処分可能である。
【0015】請求項3に係る発明は、使用済み燃料を再
処理して発生した使用済み溶融塩廃棄物を水に溶解して
水溶液にした後、この水溶液に沈殿剤を加えて難溶性化
合物を除去することを特徴とする。
【0016】この発明によれば、アルカリ金属以外の金
属元素を分離することにより、アルカリ金属のみを固化
すればよいこととなる。アルカリ金属のみであれば、容
易に健全な固化体を作製することができる。
【0017】請求項4に係る発明は、前記沈殿剤は、リ
ン酸化合物、硫酸化合物、炭酸化合物、過酸化水素の少
なくとも一種から選択したものからなることを特徴とす
る。この発明によれば、沈殿剤として、リン酸化合物、
硫酸化合物、炭酸化合物、過酸化水素の少なくとも一種
を選択することにより、アルカリ金属以外の金属元素を
水溶液中から除去できる。
【0018】請求項5に係る発明は、電解槽と、この電
解槽内に配置された陽イオン交換膜と、この陽イオン交
換膜によって区画された陽極を有する陽極室及び陰極を
有する陰極室と、前記陽極室に前記請求項1記載の前記
水溶液を流入する供給管と、前記陰極室から前記請求項
1記載の前記処理液を流出する排出管とを具備したこと
を特徴とする。
【0019】この発明によれば、請求項1に係る発明に
おいて電解透析する際、陽極室に水溶液を供給し、陽極
から塩素ガスを発生させ、これを回収し、再利用するこ
とができる。
【0020】請求項6に係る発明は、電解槽と、この電
解槽内に並列に離間して配置された陽イオン交換膜及び
陰イオン交換膜と、前記陽イオン交換膜と前記陰イオン
交換膜との間に設けられた中央室と、前記陰イオン交換
膜側に設けられた陽極を有する陽極室と、前記陽イオン
交換膜側に設けられた陰極を有する陰極室と、前記中央
室に前記請求項1記載の前記水溶液を流入する供給管
と、前記陰極室から前記請求項1記載の前記処理液を流
出する排出管とを具備したことを特徴とする。
【0021】この発明によれば、請求項1に係る発明に
おいて電解透析する際、前記中央室に水溶液を供給し、
陽極から塩素ガスを発生させ、これを回収し、再利用す
ることができる。
【0022】請求項7に係る発明は、前記陽極室に流入
した前記処理液が電気分解して前記陽極から発生した塩
素ガスを回収する回収系路を設けてなることを特徴とす
る。この発明によれば、前記中央室から一部の水溶液を
流出させ、これを陰イオン交換膜を通して陽極室に流入
し、陽極から塩素ガスを発生させ、塩素ガスを回収し、
再利用することができる。
【0023】請求項8に係る発明は、使用済み燃料を再
処理して発生した使用済み溶融塩廃棄物を水に溶解して
水溶液にした後、この水溶液を電解透析によってアルカ
リ金属水酸化物の処理液として回収し、この回収した処
理液を塩酸により中和し、乾燥させた後に溶融塩として
再利用することを特徴とする。この発明によれば、請求
項1に係る発明において回収した水溶液を、塩酸を用い
て中和し、乾燥させた後に、溶融塩として再利用するこ
とができる。
【0024】請求項9に係る発明は、使用済み燃料を再
処理して発生した使用済み溶融塩廃棄物を水に溶解して
水溶液にした後、この水溶液を電解透析によってアルカ
リ金属水酸化物の処理液として回収し、この回収した前
記処理液をリン酸と反応させてリン酸塩を生成し回収し
た後、この回収したリン酸塩にガラス固化材料を加えて
溶融してガラス固化体にすることを特徴とする。
【0025】この発明によれば、請求項1に係る発明に
おいて回収した水溶液を、リン酸と反応させてリン酸塩
を生成し、回収したリン酸塩にガラス化材料を加えて溶
融してガラス固化体にできる。すなわち、使用済み溶融
塩中のすべての金属元素(溶融塩のアルカリ金属とそれ
以外の金属元素)をリン酸ガラス固化でき、廃棄体とし
て処分可能となる。
【0026】請求項10に係る発明は、前記回収した前記
処理液を、陽イオン交換体により陽極室と陰極室に区画
してなるセシウムイオン分離槽内に流入して電気分解し
てセシウムを選択的に分離することを特徴とする。
【0027】この発明によれば、請求項1に係る発明に
おいて回収した水溶液から、陽イオン交換体を用いるこ
とにより、セシウムを選択的に分離できる。特に、ガラ
ス固化をする際に悪影響を及ぼすセシウムを除去するこ
とで、多量の溶融塩をガラス固化体に含有させることが
できるため、ガラス固化体の発生本数を低減でき、より
安定なガラス固化体を作製することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1及び図2により本発明に係る
放射性廃棄物の処理方法の請求項1に対応する第1の実
施の形態を説明する。原子力発電所から発生する使用済
み燃料を再処理する場合、実施される予定の湿式法に代
わる、次世代リサイクル方法の1つに乾式法がある。乾
式法では使用済み燃料を溶融塩に溶解し、U及びPuを回
収した後に使用済み溶融塩廃棄物が発生する。溶融塩
は、アルカリ金属の塩化物(LiCl,NaCl,KCl,RbCl,CsC
l)の組み合わせで構成される。使用済み溶融塩廃棄物
は、この溶融塩中にFP(核分裂生成物)、TRU(ウラン
から転換された核種)などが含まれる。
【0029】図1は本実施の形態を説明するためのフロ
ー図で、図2は本実施の形態で使用済み溶融塩廃棄物1
を水に溶解2後に使用する電解透析装置を概略縦断面図
で示している。
【0030】図1において、使用済み溶融塩1は使用済
み燃料を乾式法により再処理した場合に発生するアルカ
リ金属の塩化物である溶融塩廃棄物である。この使用済
み溶融塩廃棄物1を水に溶解2させて水溶液とする。そ
の後、この水溶液を電解透析3する。この電解透析3に
より不純物が除去され、アルカリ金属の塩化物である溶
融塩をアルカリ金属水酸化物の水溶液の処理液4として
回収する。
【0031】回収された処理液4を固化・再利用5する
が、後述する実施の形態で再利用または固化する。固化
する場合にはリン酸と反応させてリン酸塩を生成し、リ
ン酸塩をガラス固化する。
【0032】図2は図1における電解透析3で使用する
電解透析装置であり、この電解透析装置は本発明に係る
放射性廃棄物の処理装置の第1の例となる。図2中、符
号6は電解槽を示しており、電解槽6内を二分するよう
にして中央部に陽イオン交換膜7が配置されている。こ
の陽イオン交換膜7を隔壁としてその左側に陽極8を有
する陽極室9と、左側に陰極10を有する陰極室11が設け
られる。陽極8と陰極10は直流電源12に接続している。
陽極室9には水溶液Aを流入するための水溶液Aの供給
管13が接続され、陰極室11には処理液Dを流出するため
の処理液Dの排出管14が接続されている。
【0033】本実施の形態では使用済み溶融塩廃棄物1
に、これを模擬した模擬溶融塩廃棄物としてNaClを用い
た。模擬溶融塩廃棄物1.65gを水1Lに常温で攪拌するこ
とにより、溶解したことを確認した。この水溶液Aを陽
極室9に流入し、陽極8と陰極10に直流電源12から直流
電圧を印加して電解透析を行った。
【0034】すなわち、陽極室9と陰極室11の2室の容
量は20mlで、陽極8にはPtコーティングしたTi電極を使
用し、陰極10にはステンレス鋼(SUS)板を使用し、そ
れぞれの面積は2cm2となるように構成した。陽イオン
交換膜7にはフッ素系陽イオン交換膜を使用し、膜面積
は100cm2とした。
【0035】この電解透析装置において、定電流0.1A/
cm2、1時間電解透析を行った。電気透析終了後、陰極
室11の溶解液のナトリウムイオンの濃度を測定し、ナト
リウム回収率を求めた。模擬溶解液の約30%が回収され
ていた。以上のことから、アルカリ金属の水酸化物の水
溶液として回収できることとなる。陽極8から回収され
た気体をJIS法で分析した結果、気体は99%以上の濃度
のCl2ガス16であることが認められた。
【0036】つぎに、図1により本発明の請求項2に対
応する第2の実施の形態を説明する。本実施の形態は第
1の実施の形態で回収された処理液4についてガラス、
セメントまたはアスファルトに固化する方法である。
【0037】ガラスへの固化方法は、図1に示した処理
液4を、恒温槽で90℃、24時間乾燥させる。つぎに、Si
O2、B2O3を主成分としたガラス原料を、アルカリ金属
(酸化物換算)がガラス重量の約50%程度までになるよ
うに混合する。その後、白金ルツボを用いて1000℃程度
で数時間ガラス溶融をして300〜500℃で数時間焼鈍し、
ガラス固化体を作製する。作製したガラス固化体をX線
回折装置で分析した結果、非晶質であることが確認され
た。第1の実施の形態から引き続いて行われる固化処理
により、使用済み溶融塩廃棄物1から電解透析3により
塩素を除去したアルカリ金属がガラスに固化できること
を確認した。
【0038】セメントへの固化は、前処理として処理液
4を恒温槽などで50wt.%にまで減容した。その後、セ
メント材料として普通ポルトランドセメントを、減容さ
れた処理液に混合した。この時、水存在比を40%となる
ようにした。その後、混練を行い静置、乾燥させてセメ
ントを作製する。これらの処理により、使用済み溶融塩
廃棄物1から塩素を除去したアルカリ金属がセメントに
固化できることを確認した。
【0039】アスファルトへの固化方法は、処理液4と
アスファルト材料としてストレーとアスファルトを固形
分40wt.%、アスファルト60wt%となるように、撹拌し
ながら170℃で混和蒸発した。その後自然冷却させて、
アスファルトを作製した。これらの処理により、使用済
み溶融塩廃棄物1から塩素を除去したアルカリ金属がア
スファルトに固化できることが確認された。
【0040】つぎに、図1により本発明に係る請求項
3,4に対応する第3の実施の形態を説明する。本実施
の形態は図1に示したように使用済み溶融塩廃棄物1を
水に溶解2した後、この水溶液に沈殿剤を加えて難溶性
化合物を除去する処理方法である。この方法では、沈殿
剤にリン酸化合物、硫酸化合物、炭酸化合物、過酸化水
素の少なくとも一種を使用する。
【0041】本実施の形態では、模擬溶融塩廃棄物を水
に溶解した後の水溶液に、沈殿剤(リン酸化合物、硫酸
化合物、炭酸化合物、過酸化水素)を投入することによ
り、不純物が難溶性化合物として除去できることを確認
した。不純物とは、使用済み燃料を乾式再処理した場合
に溶融塩中に蓄積されるアルカリ金属以外の金属放射性
核分裂生成物(FP)元素のことである。不純物としてCe
濃度が500ppm、硫酸沈殿法ではBa濃度が500ppmになるよ
うに水溶液に添加した。
【0042】不純物を除去する効果は、ガラス固化、セ
メント固化、アスファルト固化を実施する前に、水溶液
から不純物が除去されることにより、それら固化体に含
有される不純物量が減少し、固化体としての健全性が増
大することである。
【0043】リン酸化合物で除去する場合の条件は、常
温で攪拌しながら水溶液にリン酸を滴下する。リン酸イ
オン濃度が水溶液中の塩素濃度(1000ppm)のモル濃度
と同程度になるまで滴下する。均一に攪拌された後、攪
拌を止めてそのまま静置する。数時間程度静置した後、
遠心分離機やろ過などにより沈殿物と水溶液とを分離す
る。不純物金属はこの方法により沈殿する。上澄み液中
のCe濃度を測定した。この結果、水溶液に添加したCeの
除去率を99.9%以上回収できることが認められた。
【0044】硫酸で除去する場合の条件は、常温で攪拌
しながら不純物を添加した水溶液に硫酸を滴下する。硫
酸イオン濃度が水溶液中の塩素濃度(1000ppm)と同程
度になるまで滴下する。均一に攪拌された後、攪拌を止
めてそのまま静置する。数時間程度静置した後、遠心分
離機やろ過などにより沈殿物と水溶液とを分離する。不
純物金属はこの方法により沈殿する。上澄み液中のBa濃
度を測定した。この結果、水溶液に添加したBaの除去率
を99.0%以上回収できることが認められた。
【0045】炭酸で除去する場合の条件は、常温で攪拌
しながら不純物を添加した水溶液に炭酸を滴下する。炭
酸イオン濃度水溶液中の塩素濃度(1000ppm)のモル濃
度と同程度になるまで滴下する。均一に攪拌された後、
攪拌を止めてそのまま静置する。数時間程度静置した
後、遠心分離機やろ過などにより沈殿物と水溶液とを分
離する。不純物金属はこの方法により沈殿する。上澄み
液中のCe濃度を測定した。この結果、水溶液Aに添加し
たCeの除去率を99.0%以上回収できることが認められ
た。
【0046】過酸化水素で除去する場合の条件は、常温
で攪拌しながら不純物を添加した水溶液に過酸化水素を
滴下する。過酸化水素濃度が水溶液中の塩素濃度(1000
ppm)のモル濃度と同程度になるまで滴下する。均一に
攪拌された後、攪拌を止めてそのまま静置する。数時間
程度静置した後、遠心分離機やろ過などにより沈殿物と
水溶液とを分離する。不純物金属はこの方法により沈殿
する。上澄み液中のCe濃度を測定した。この結果、水溶
液に添加したCeの除去率を99.9%以上回収できることが
認められた。
【0047】つぎに、図2により本発明に係る請求項5
に対応する第4の実施の形態を説明する。本実施の形態
は、第1の実施の形態で説明した電解透析時に使用する
電解透析装置の第1の例に関するものである。
【0048】本実施の形態における電解透析装置は、図
2に示したように電解槽6内の中央部に陽イオン交換膜
7を境界として配置し、陽イオン交換膜7の右側に陽極
8を有する陽極室9と、左側に陰極10を有する陰極室11
が設けられている。陽極室9には水溶液Aを流入する水
溶液Aの供給管13が接続し、陰極室11には処理液Dを流
出する処理液Dの排出管14が接続している。
【0049】図2の電解透析装置の陽極室9に溶融塩廃
棄物を水に溶解した水溶液Aを水溶液Aの供給管13を通
して流入する。流入した水溶液Aの陽イオン15は、電解
透析反応により陽イオン交換膜7を透過し陰極室11に移
動するため、陽極室9の水溶液は酸性となる。陰極室11
から処理液Dの排出管14を通して流出する処理液D9は
陽イオンを含んだアルカリ廃液として回収される。
【0050】供給された水溶液Aの塩化物イオンは、電
気分解反応により陽極8で以下の反応を起こす。 2HCl − 2e- → Cl2↑ + 2H+ 2MCl − 2e- → Cl2↑ + 2M+ (M:陽イオン)
【0051】陽極8で発生した塩素ガス16は塩素ガス回
収系統(図示せず)を通して回収される。陰極10では水
素ガス17が発生し、水素ガス回収系統(図示せず)を通
して回収される。
【0052】本実施の形態において、模擬溶融塩廃棄物
である塩化ナトリウム(溶液塩素濃度1000ppm)である
溶液量1000mlの原液をワンスルー処理した。その結果、
電解透析装置の陰極室11から得られた処理水D中の塩化
物イオンを測定したところ、検出限界以下となり、Naイ
オンは原液中の30%回収されたことを確認した。陽極8
から回収された気体をJIS法で分析した結果、99%以上
の濃度のCl2ガス16であることが認められた。
【0053】つぎに、図3により本発明に係る請求項6
に対応する第5の実施の形態を説明する。本実施の形態
は第4の実施の形態における電解透析装置の第2の例に
関するものである。図3中、図2と同一部分には同一符
号を付して重複する部分の説明は省略する。本実施の形
態が第4の実施の形態と異なる点は、電解槽6内に陽イ
オン交換膜7のほかに陰イオン交換膜18を設けて中央室
19を設けたことにある。すなわち、電解槽6内に、陰極
10側に陽イオン交換膜7と陽極8側に陰イオン交換膜18
を配置し、陽極室9、中央室19、陰極室11の3室で電解
透析装置を構成したことにある。
【0054】そして、中央室19に接続した水溶液Aの供
給管13を通して溶融塩廃棄物を水に溶解した水溶液Aを
流入する。中央室19に流入した水溶液Aの陽イオン15
は、電解透析反応により陽イオン交換膜7を透過し陰極
室11に移動するため、陰極室11の水溶液はアルカリ性と
なる。
【0055】中央室19内に流入した水溶液Aの陰イオン
20は、電解透析反応により陰イオン交換膜18を透過し陽
極室9に移動するため、陽極室9の水溶液は酸性とな
る。陰極室11から処理液Dの排出管14を通して流出する
処理液Dは陽イオンを含んだアルカリ廃液として回収さ
れる。
【0056】図3で供給された水溶液Aの塩化物イオン
は、電解透析により陽極8で以下の反応を起こす。 2HCl − 2e- → Cl2↑ + 2H+ 2MCl − 2e- → Cl2↑ + 2M+ (M:陽イオン)
【0057】陽極8で発生した塩素ガス16は陽極室9に
接続した回収系路(図示せず)を通して回収される。陰
極10上では水素ガス17が発生し回収される。
【0058】本実施の形態において、塩化ナトリウム溶
液(溶液塩素濃度1000ppm)である溶液量1000mlの原液
を水溶液Aとして図3に示した3室法電解透析装置で電
解透析を行った。電解透析装置は3室の容量が30mlで、
陽極8にはPtコーティングしたTi電極を使用し、陰極10
にはSUS板を用い、それぞれの面積は2cm2となるように
構成されている。陽イオン交換膜7にはフッ素系陽イオ
ン交換膜を使用し、装置上の膜面積は100cm2とし、陰イ
オン交換膜18にはフッ素系陰イオン交換膜、装置上の膜
面積は100cm2とした。
【0059】上記3室法電解透析装置を用い、定電流0.
1A/cm2、1時間電気透析を実施した。電解透析終了
後、陰極室6の溶解液のナトリウムイオン濃度を測定
し、ナトリウム回収率を求めた。模擬溶解液の約40%が
回収された。また、陽極8から回収された気体をJIS法
で分析した結果、99%以上の濃度のCl2ガス16であるこ
とが認められた。本実施の形態によれば、アルカリ金属
の水酸化物の水溶液として回収することができる。
【0060】つぎに図4により本発明に係る請求項7に
対応する第6の実施の形態を説明する。本実施の形態で
使用する電気分解装置は放射性廃棄物の処理装置の第3
の例に相当する。図4において示す電気分解装置は電解
槽6内に設置された陽極8と陰極10で構成され、陽極8
と陰極10は直流電源12に接続されている。
【0061】ここで、図2における陽極室9からの一部
の水溶液または図3における中央室19からの一部の水溶
液を、図4に示す処理液Bとして、処理液Bの供給管21
から電解槽6内に供給して電気分解した後、処理液Cと
して処理液Cの排出管22を通して回収する。図4で供給
された水溶液B21の塩化物イオンは、電気分解反応によ
り陽極8で以下の反応を起こす。
【0062】2HCl − 2e- → Cl2↑ + 2H+ 2MCl − 2e- → Cl2↑ + 2M+ (M:陽イオン)
【0063】陽極8上で発生した塩素ガス16は回収され
る。陰極10上では水素ガス17が発生し回収される。電解
槽6から流出した処理液Cは、再度図2または図3に示
す電解透析装置へ流入される。流入する室は、図2では
陽極室9、図3では中央室19である。
【0064】本実施の形態において、模擬溶融塩廃棄物
である塩化ナトリウム溶液(溶液塩素濃度1000ppm)を
図2で示す電解透析装置で処理し、その処理液Dを、図
4に示す構成を持つ電気分解装置で電気分解を行った。
電気分解装置は容量が20mlで、陽極8にはPtコーティン
グしたTi電極を使用し、陰極10にはSUS板を用い、それ
ぞれの面積は2cm2となるように構成されている。この
電気分解装置を用い、低電圧0.1mA/cm2、1時間実施し
た。電解槽6の陽極8から回収された気体をJIS法で分
析した結果、99%以上の濃度のCl2ガス16であることが
認められた。本実施の形態によれば、回収した気体は塩
素ガス16として回収できる。
【0065】つぎに本発明に係る請求項8に対応する第
7の実施の形態を説明する。本実施の形態では、第1の
実施の形態において回収された処理液を、塩酸を用いて
中和し、乾燥させた後に溶融塩として再利用することに
ある。
【0066】すなわち、NaOH水溶液100ml、Na約300ppm
水溶液からなる処理液に、塩酸をNaのモル数と等量のCl
モル数だけ常温で撹拌しながら滴下して中和した。以下
に、その反応式を示す。
【0067】 MOH + HCl → MCl + H2O (M:陽イオン) 中和後、恒温槽(90℃、24時間)で水分を揮発させるこ
とにより、析出した物質を回収し分析したところ、NaCl
であることが認められた。
【0068】つぎに本発明の請求項9に対応する第8の
実施の形態を説明する。本実施の形態は、第1の実施の
形態において回収した処理液を、リン酸と反応させてリ
ン酸塩を生成し、回収したリン酸塩にガラス化材料を加
え溶融してガラス固化体にすることにある。
【0069】すなわち、NaOH水溶液100ml、Na約300ppm
水溶液からなる処理液に、不純物としてCe濃度が500ppm
になるように調整した。この調整後の水溶液にリン酸を
NaとCeのモル数と等量のリン酸イオンモル数だけ常温で
撹拌しながら滴下して中和した。以下に、反応式を示
す。
【0070】NaOH + H3PO4 → NaPO3 + 2H2O Ce(OH)3 + H3PO4 → CePO4+ 3H2O
【0071】中和後、恒温槽(90℃、24時間)で水分を
揮発させることにより、析出した物質を回収した。これ
にリン酸ガラス基材(リン酸ナトリウム、フッ化ナトリ
ウム、フッ化アルミニウム、アルミナ)を混ぜて1000
℃、1時間溶融しガラス化した。作製したガラス固化体
をX線回折装置で分析した結果、非晶質であることが確
認された。この結果、リン酸ガラス固化していることが
認められた。
【0072】つぎに図5により本発明の請求項10に対応
する第9の実施の形態を説明する。図5は本発明の請求
項10の実施の形態に係るセシウムイオン分離装置の概略
図である。すなわち、セシウムイオン分離装置は図5に
示したように、分離槽23と、この分離槽23内の中央を区
画する境界として配置した陽イオン交換体24と、この陽
イオン交換体24の右側に設けられた陽極8を有する陽極
室9と、同じく左側に設けられた陰極10を有する陰極室
11とを具備している。陽イオン交換体24の両面には陽イ
オン交換膜7が被覆されている。
【0073】本実施の形態では第1の実施の形態におい
て電解透析して回収した処理液を使用した。この処理液
は模擬溶融塩としてCsClを水溶液に溶かして1000ppmに
調整し、図2で示す電解透析装置で電気透析を実施し、
Csイオン濃度が約300ppmのCsOH水溶液である。
【0074】この処理液20mlを、図5に示したセシウム
イオン分離装置における分離槽23内の陽極室9及び陰極
室11に供給し電気分解を行った。分離槽23は容量が20ml
で、陽極8と陰極10にはそれぞれPtコーティングしたTi
電極を使用し、それぞれの面積は2cm2となるように構
成されている。
【0075】陽イオン交換体24にはCs処理した無機イオ
ン交換体を使用し、陽イオン交換膜7にはフッ素系陽イ
オン交換膜を使用して、装置上の接液面積は1dm2とし
た。このように構成したセシウムイオン分離装置によ
り、定電圧10mV、1時間実施した後に陰極10と陽極8を
入れ替えて、更に定電圧10mV、1時間実施した。電極を
入れ替える操作により、陽極室9または陰極室11におい
てもセシウムイオンが陽イオン交換体24に吸着された。
【0076】セシウムを分離した後、陽極室9及び陰極
室11の溶解液のセシウムイオン濃度を測定し、セシウム
回収率を求めた。初期溶解液中セシウムの99%以上が回
収された。
【0077】本実施の形態によれば、第1の実施の形態
で電解透析により回収した処理液を陽イオン交換体によ
り陽極室と陰極室に区分した分離槽内で電気分解するこ
とにより、セシウムを選択的に分離できる。特に、ガラ
ス固化体を製作する場合に悪影響を及ぼすセシウムを除
去することができるので、多量の溶融塩をガラス固化体
に含有させることができる。よって、ガラス固化体の発
生本数を低減でき、より安定なガラス固化体を作製する
ことができる。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、乾式再処理法から発生
する塩廃棄物中の不純物を除去してアルカリ金属の水酸
化物の水溶液として回収することができる。回収された
水溶液を再び溶融塩として再利用することができ、ま
た、そのまま固体廃棄物とすることができ、さらにガラ
ス固化体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射性廃棄物の処理方法及び固化
方法の実施の形態を説明するためのフロー図。
【図2】本発明に係る放射性廃棄物の処理装置の実施の
形態を説明するための第1の例を示す概略的縦断面図。
【図3】図2と同じく第2の例を示す概略的縦断面図。
【図4】図2と同じく第3の例を示す概略的縦断面図。
【図5】本発明に係る放射性廃棄物の固化方法を説明す
るためのセシウムイオン分離装置の概略的縦断面図。
【符号の説明】
1…使用済み溶融塩廃棄物、2…水に溶解、3…電解透
析、4…処理液、5…固化・再利用、6…電解槽、7…
陽イオン交換膜、8…陽極、9…陽極室、10…陰極、11
…陰極室、12…直流電源、13…水溶液Aの供給管、14…
処理液Dの排出管、15…陽イオン、16…Cl2ガス、17…H
2ガス、18…陰イオン交換膜、19…中央室、20…陰イオ
ン、21…処理液Bの供給管、22…処理液Cの排出管、23
…分離槽、24…陽イオン交換体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21F 9/16 501 G21F 9/16 501 (72)発明者 三倉 通孝 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 村田 栄一 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 金子 昌章 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 高橋 陵太 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 酒井 拓彦 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用済み燃料を再処理して発生した使用
    済み溶融塩廃棄物を水に溶解して水溶液にした後、この
    水溶液を電解透析によってアルカリ金属の水酸化物の処
    理液として回収することを特徴とする放射性廃棄物の処
    理方法。
  2. 【請求項2】 前記回収された処理液を、ガラス、セメ
    ントまたはアスファルトから選択された少なくとも一種
    の固化材料に固化することを特徴とする請求項1記載の
    放射性廃棄物の固化方法。
  3. 【請求項3】 使用済み燃料を再処理して発生した使用
    済み溶融塩廃棄物を水に溶解して水溶液にした後、この
    水溶液に沈殿剤を加えて難溶性化合物を除去することを
    特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記沈殿剤は、リン酸化合物、硫酸化合
    物、炭酸化合物、過酸化水素の少なくとも一種から選択
    したものからなることを特徴とする請求項3記載の放射
    性廃棄物の処理方法。
  5. 【請求項5】 電解槽と、この電解槽内に配置された陽
    イオン交換膜と、この陽イオン交換膜によって区画され
    た陽極を有する陽極室及び陰極を有する陰極室と、前記
    陽極室に前記請求項1記載の前記水溶液を流入する供給
    管と、前記陰極室から前記請求項1記載の前記処理液を
    流出する排出管とを具備したことを特徴とする放射性廃
    棄物の処理装置。
  6. 【請求項6】 電解槽と、この電解槽内に並列に離間し
    て配置された陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜と、前
    記陽イオン交換膜と前記陰イオン交換膜との間に設けら
    れた中央室と、前記陰イオン交換膜側に設けられた陽極
    を有する陽極室と、前記陽イオン交換膜側に設けられた
    陰極を有する陰極室と、前記中央室に前記請求項1記載
    の前記水溶液を流入する供給管と、前記陰極室から前記
    請求項1記載の前記処理液を流出する排出管とを具備し
    たことを特徴とする放射性廃棄物の処理装置。
  7. 【請求項7】 前記陽極室に流入した前記処理液が電気
    分解して前記陽極から発生した塩素ガスを回収する回収
    系路を設けてなることを特徴とする請求項6記載の放射
    性廃棄物の処理装置。
  8. 【請求項8】 使用済み燃料を再処理して発生した使用
    済み溶融塩廃棄物を水に溶解して水溶液にした後、この
    水溶液を電解透析によってアルカリ金属水酸化物の処理
    液として回収し、この回収した処理液を塩酸により中和
    し、乾燥させた後に溶融塩として再利用することを特徴
    とする放射性廃棄物の処理方法。
  9. 【請求項9】 使用済み燃料を再処理して発生した使用
    済み溶融塩廃棄物を水に溶解して水溶液にした後、この
    水溶液を電解透析によってアルカリ金属水酸化物の処理
    液として回収し、この回収した前記処理液をリン酸と反
    応させてリン酸塩を生成し回収した後、この回収したリ
    ン酸塩にガラス固化材料を加えて溶融してガラス固化体
    にすることを特徴とする放射性廃棄物の固化方法。
  10. 【請求項10】 前記回収した前記処理液を、陽イオン
    交換体により陽極室と陰極室に区画して構成されたセシ
    ウムイオン分離槽内に流入し、電気分解によりセシウム
    を選択的に分離することを特徴とする請求項9記載の放
    射性廃棄物の固化方法。
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