JP2003294050A - 動圧軸受およびその製造方法 - Google Patents

動圧軸受およびその製造方法

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JP2003294050A
JP2003294050A JP2002100956A JP2002100956A JP2003294050A JP 2003294050 A JP2003294050 A JP 2003294050A JP 2002100956 A JP2002100956 A JP 2002100956A JP 2002100956 A JP2002100956 A JP 2002100956A JP 2003294050 A JP2003294050 A JP 2003294050A
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Masayoshi Onishi
政良 大西
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Koyo Seiko Co Ltd
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    • F16C35/00Rigid support of bearing units; Housings, e.g. caps, covers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受ハウジングの形成時に、蓋部材と軸受ス
リーブとの圧着作業を省略することで、生産性を向上さ
せることのできる動圧軸受およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 ハウジング2を形成する軸受スリーブ1
3と蓋部材14との間の微小なすき間Sに、先ずシアノ
アクリレート系接着剤あるいはアクリル樹脂系接着剤を
用いて第1の接着剤層20を形成し、次いでこの第1の
接着剤層20を覆うように、エポキシ樹脂系接着剤ある
いはアクリル樹脂系接着剤を用いて第2の接着剤層21
を形成して、軸受スリーブ13と蓋部材14とを一体化
する。この第1の接着剤層20は、蓋部材14を軸受ス
リーブ13に仮固定するとともに、第2の接着剤21の
軸受スリーブ13内部へ侵出を防止することができる。
従って、この動圧軸受は、第2の接着剤の硬化が完了す
るまでの間、蓋部材14を圧着し続ける必要がなく、工
程の簡略化を達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスク装
置のスピンドルモータ等に使用される動圧軸受およびそ
の製造方法に関し、更に詳しくは、軸受ハウジングの製
造工程を簡略化し、生産性を向上させることのできる動
圧軸受およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器のオフィスや家庭内への
普及に伴い、これらOA機器の静音化が求められてきて
いる。そのため、パーソナルコンピュータに使用される
ハードディスク装置等においても、従来の転がり軸受を
使用したスピンドルモータに代わり、動圧軸受(あるい
は流体軸受)を使用したスピンドルモータが採用され始
めている。このようなモータに用いられる動圧軸受は、
軸(シャフト)と軸の周囲に所定の距離をおいて配置さ
れる軸受(ハウジング)との間に潤滑流体を封入し、こ
れらを相対回転させることで、軸あるいは軸受の表面に
形成された動圧溝で発生する動圧により、これら軸と軸
受とを非接触の状態に保つ構造のものである。
【0003】従来の動圧軸受の構造を、図4に断面模式
図として示す。この動圧軸受は、軸体11とこの軸体1
1の一端に設けられたフランジ部12とからなるシャフ
ト1と、これら軸体11およびフランジ部12を密閉状
態で収納するハウジング2とから構成される。軸体11
の表面には、ラジアル動圧発生用のV字状あるいはヘリ
ングボーン状等の動圧溝11a,11aが形成され、フ
ランジ部12の両端面には、スラスト動圧発生用のヘリ
ングボーン状あるいはV字状等の動圧溝12a,12a
が形成されている。
【0004】ハウジング2は、略筒状の軸受スリーブ1
3と、この軸受スリーブ13の一方の開口を密閉する蓋
部材14とから形成されている。この軸受スリーブ13
の密閉端(図示上方)側開口には、円周段部13sが形
成され、この円周段部13sの端面となる合わせ面13
xに、円周段部13sの内径より小さな外径を有する蓋
部材14が嵌め合わされる。この蓋部材14は、接着剤
21によって軸受スリーブ13の円周段部13sに接合
固定され、シャフト1とハウジング2の間に密閉空間3
1,32を形成する。また、この密閉空間31,32に
は、動圧発生用の潤滑流体が充填されている。
【0005】このような動圧軸受においては、ハウジン
グの蓋部材(あるいはスラスト板)の固定方法が、軸受
の寸法・性能や寿命に大きく関与している。蓋部材14
を軸受スリーブ13の内周面に圧入固定しようとする場
合は、内部に充填される潤滑流体の漏れ防止のため、シ
ール手段を別途設けなければならない上、圧入による軸
受スリーブ13全体の寸法歪によって、ラジアル動圧を
支えるスリーブ内周面13aが変形し、高精度な回転を
維持できなくなってしまう。また、ねじ等を用いて蓋部
材14を軸受スリーブ13に固定しようとする場合も、
円周段部13sの内側にねじ穴を設けなければならず、
軸受スリーブ13全体の径方向寸法や強度が要求される
上、圧入した場合と同様の手間と問題が生じてしまう。
そのため、軸受スリーブ13と蓋部材14を一体化する
方法は、密閉空間32をシールしつつ、軸受スリーブ1
3自身の変形を防止するために、蓋部材14をすき間嵌
めにて合わせ面13xに接合し、このすき間に接着剤2
1を流し込む方法が用いられている。
【0006】図5は、従来の動圧軸受における軸受スリ
ーブ13と蓋部材14の圧着方法を示す断面模式図であ
り、図6は、これらの接着方法を示す図5のQ部拡大図
である。軸受スリーブ13と蓋部材14との接合固定
は、図5に示すように、軸受スリーブ13の内部にシャ
フト1を挿入した状態で、ばね等を用いた固定治具22
によって蓋部材14の外側端面14a略中央を押し下
げ、蓋部材14の内側端面を軸受スリーブ13の合わせ
面13xに密着させつつ、これらの間に形成される微小
なすき間Sに、接着剤21を流し込むことで行われる。
【0007】接着剤21は、図6(a)に示すように、
軸受スリーブ13の合わせ面13xと蓋部材14の接合
面14xとを密着させた状態で、軸受スリーブ13開口
端部と蓋部材14の外周面端部にそれぞれ設けられたテ
ーパー部13z,14zの間に、所定量流し込まれる。
そして、この接着剤21は、図6(b)に示すように、
時間とともに接着剤自身の自重あるいは毛細管現象等に
より、円周段部13sの内周面13yと蓋部材14の外
周面14yとの間に形成された微小なすき間Sに浸透す
る。接着剤21の種類としては、エポキシ樹脂やアクリ
ル樹脂等からなる反応系接着剤が好適に使用される。な
お、この動圧軸受は、接着剤21の硬化反応を十分に完
了させるため、引き続き固定治具22で蓋部材14を圧
着した状態で、80℃程度のオーブン中に投入され、約
1時間養生されることとなる。
【0008】このような軸受スリーブと蓋部材(あるい
はスラスト板)の接着に関しては、特開平11−280
755号、特開2001−317547号等の提案がな
されている。また、本出願人らも特開2002−135
27号において、軸受スリーブの開口端部側に蓋部材の
外径より大きい内径とした第1円周段部を形成し、その
内部側に蓋部材の外径とほぼ同一の内径とした第2円周
段部を形成することによって、軸受スリーブと蓋部材の
高い固定力を得るとともに、接着剤の外部へのはみだし
を防止できる動圧軸受について、提案を行っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような動圧軸受およびその製造方法において、軸受ハウ
ジングの形成に使用される接着剤が硬化完了するまでの
間、蓋部材と軸受スリーブとを固定治具で圧着し続けな
ければならず、時間がかかり、生産性が悪いという問題
があった。
【0010】この蓋部材の圧着は、接着剤が軸受スリー
ブ内部の密閉空間に浸出するのを防止するために行われ
ているもので、個々の部品サイズが小さい動圧軸受をす
べて圧着せねばならず、非常に手間と時間のかかる作業
となってしまう。また、接着剤の硬化終了後は、同様に
すべての動圧軸受から固定治具を外す作業も必要で、動
圧軸受の生産性を更に悪くする要因ともなっていた。
【0011】本発明は、前記する課題に対処するために
なされたものであり、軸受ハウジングの形成時に、蓋部
材と軸受スリーブとの圧着作業を省略することで、生産
性を向上させることのできる動圧軸受およびその製造方
法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、シャフトと、軸受スリ
ーブと、この軸受スリーブの開口を密閉する蓋部材とを
備え、前記軸受スリーブ内には前記シャフトが相対回転
自在に嵌合され、この軸受スリーブの一方の開口には前
記蓋部材が嵌め入れられて、この蓋部材が接着剤を用い
て軸受スリーブに固定されてなる動圧軸受において、前
記蓋部材の固定には二種類の接着剤が使用され、その第
1の接着剤がシアノアクリレート系接着剤あるいはアク
リル樹脂系接着剤であり、第2の接着剤がエポキシ樹脂
系接着剤あるいはアクリル樹脂系接着剤であるととも
に、当該蓋部材と前記軸受スリーブとの間には、この第
1の接着剤層を覆い全周にわたって第2の接着剤層が形
成されていることを特徴とする。
【0013】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の動圧軸受を製造する方法であって、前記軸受ス
リーブ内部に前記シャフトを僅かのすき間を開けて相対
回転自在に収納し、次いでこの軸受スリーブの一方の開
口に前記蓋部材をすき間嵌めにて嵌め入れ、これら蓋部
材と軸受スリーブとの間に、シアノアクリレート系接着
剤あるいはアクリル樹脂系接着剤を注入してこの蓋部材
を軸受スリーブに仮固定したのち、エポキシ樹脂系接着
剤あるいはアクリル樹脂系接着剤を蓋部材と軸受スリー
ブの間の全周にわたって注入し固化させることにより、
当該軸受スリーブの開口を密閉することを特徴とする。
【0014】本発明は、接着剤を用いて軸受ハウジング
を形成する動圧軸受およびその製造方法において、軸受
スリーブと蓋部材との接合固定に、硬化時間の異なる2
種類の接着剤を利用することによって、所期の目的を達
成しようとするものである。
【0015】すなわち、請求項1に係る発明によれば、
硬化時間の短い第1の接着剤が、蓋部材と軸受スリーブ
とのすき間の底部近傍に、素早く展開・硬化して層を形
成し、蓋部材を軸受スリーブに接合固定する。この第1
の接着剤層により、その後使用される第2の接着剤の毛
細管現象等による軸受スリーブ内部の密閉空間への侵出
を防止することができる。
【0016】また、前記動圧軸受を製造する方法によれ
ば、硬化時間の短い第1の接着剤によって蓋部材を軸受
スリーブの開口に仮固定しつつ、接着力の強い第2の接
着剤によって蓋部材と軸受スリーブとを完全に一体化す
ることができる。従って、本発明の動圧軸受は、第2の
接着剤の硬化が完了するまでの間、蓋部材を軸受スリー
ブに圧着し続ける必要がない。
【0017】また更に、この第2の接着剤は、第1の接
着剤に比べ長い硬化時間を有することから、接着剤自身
の自重あるいは毛細管現象等によって、蓋部材と軸受ス
リーブとの間にすき間なく充填され、この軸受スリーブ
開口を完全に密封するシール効果も併せて発揮する。
【0018】なお、第1の接着剤として用いられるアク
リル樹脂系接着剤のタイプとしては、金属のすき間に入
り込むことで硬化する嫌気性接着剤が用いられる。ま
た、第2の接着剤として用いられるアクリル樹脂系接着
剤のタイプとしては、金属に対する密着力と耐久性を考
慮して、第二世代アクリル樹脂系接着剤(以下、SGA
と記述する)が好適に採用される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつこの発明
の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施
の形態における動圧軸受の構造を示す断面模式図であ
り、図2はそのP部拡大図である。また、図3は、この
動圧軸受の蓋部材と軸受スリーブの接着方法を示す要部
拡大模式図である。なお、従来例と同様の機能を有する
構成部材には、同じ符号を付記する。
【0020】図1に示すように、本実施の形態における
動圧軸受も、従来例と同様、軸体11とこの軸体11の
一端に設けられたフランジ部12とからなるシャフト1
と、これら軸体11およびフランジ部12を密閉状態で
収納するハウジング2とから構成されている。軸体11
の表面には、ラジアル動圧発生用のV字状あるいはヘリ
ングボーン状等の動圧溝11a,11aが形成され、フ
ランジ部12の両端面には、スラスト動圧発生用のヘリ
ングボーン状あるいはV字状等の動圧溝12a,12a
が形成されている。
【0021】また、図2に示すように、ハウジング2
は、略筒状の軸受スリーブ13と、この軸受スリーブ1
3の一方の開口を密閉する蓋部材14とから形成されて
いる。この軸受スリーブ13の密閉端(図示上方)側開
口には、円周段部13sが形成され、この円周段部13
sの内周面に、該円周段部13sの内径より小さな外径
を有する蓋部材14が嵌め合わされる。この蓋部材14
は、後述する接着剤20,21によって軸受スリーブ1
3の円周段部13sに接合固定されるとともに、シャフ
ト1とハウジング2の間に密閉空間31,32を形成し
ている。なお、この密閉空間31,32には、動圧発生
用の潤滑流体が充填されることとなる。
【0022】次に、この動圧軸受の製造方法を説明す
る。蓋部材14の接着に先立ち、従来例と同様、軸受ス
リーブ13の内部に、シャフト1が僅かの間隙を開けて
相対回転自在に収納されるとともに、この軸受スリーブ
13の一方の開口には、蓋部材14がすき間嵌めにて嵌
め入れられる。そして、図3(a)に示すように、蓋部
材14の接合面14xと軸受スリーブ13の合わせ面1
3xが接した状態で、これら蓋部材14の外周面14y
と軸受スリーブ13の内周面13yとの間に形成される
微小なすき間Sに、第1の接着剤20であるシアノアク
リレート系接着剤あるいは嫌気性接着剤が所定量注入さ
れ、蓋部材14が軸受スリーブ13に仮固定される。
【0023】一般に、シアノアクリレート系接着剤およ
び嫌気性接着剤は、粘性の低いタイプのものが多く、速
硬化性である。そのため、第1の接着剤20は、微小な
すき間Sの底部近傍に素早く展開し、展開後すぐに硬化
して層を形成する。なお、この時、蓋部材14の外側端
面14aの略中央に、図示しない治具や作業員の指等を
押し当てながら接着剤20を注入すると、より確実に蓋
部材14を密着させることができ、好適である。
【0024】次いで、この第1の接着剤20の硬化後、
図3(b)に示すように、軸受スリーブ13開口端部と
蓋部材14の外周面端部にそれぞれ設けられたテーパー
部13z,14zの間に、第2の接着剤21が所定量流
し込まれる。第2の接着剤21には、金属との密着性と
耐久性を考慮して、エポキシ樹脂系接着剤あるいはSG
A(第二世代アクリル樹脂系接着剤)が使用される。こ
の第2の接着剤は、比較的長い硬化時間を有するため、
時間とともに微小なすき間Sに充填されて行く。その
後、この動圧軸受は、接着剤21の硬化反応を十分に完
了させるため、80℃程度のオーブン中に投入され、約
1時間養生されることとなる。
【0025】以上のような製造方法を用いることによ
り、第1の接着剤20は、蓋部材14と軸受スリーブ1
3とのすき間Sの底部近傍に素早く展開・硬化して層を
形成し、蓋部材14を軸受スリーブ13に仮固定すると
ともに、その後使用される第2の接着剤21の軸受スリ
ーブ13内部へ侵出を未然に防ぐ効果を発揮する。その
ため、この動圧軸受は、従来例のように、ハウジング2
の形成に使用される接着剤が硬化完了するまでの間、蓋
部材14と軸受スリーブ13とを固定治具等で圧着し続
ける必要がない。従って、本実施の形態における動圧軸
受は、蓋部材14と軸受スリーブ13との圧着作業を省
略することで、工程の簡略化を達成することができる。
【0026】また、この第2の接着剤21は、接着剤自
身の自重あるいは毛細管現象等によって、蓋部材14と
軸受スリーブ13との間にすき間なく充填され、この軸
受スリーブ13開口を完全に密封するシール効果も併せ
て奏することができる。
【0027】なお、以上の実施の形態においては、ラジ
アル動圧溝およびスラスト動圧溝を、それぞれシャフト
の軸体およびフランジ部に形成した動圧軸受を例に説明
したが、本発明の動圧軸受はこれに限らず、ラジアル動
圧溝をシャフトの軸体に対向する軸受スリーブの内周面
に形成した動圧軸受や、スラスト動圧溝をフランジ部の
端面に対向する蓋部材の内側面および軸受スリーブの開
口端面に形成した動圧軸受等にも適用できることは、言
うまでもない。
【0028】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の動圧軸受
によれば、第1の接着剤であるシアノアクリレート系接
着剤あるいはアクリル樹脂系接着剤(嫌気性接着剤)
が、蓋部材と軸受スリーブとのすき間の底部近傍に素早
く展開・硬化して層を形成することにより、その後使用
される第2の接着剤であるエポキシ樹脂系接着剤あるい
はアクリル樹脂系接着剤(SGA)の軸受スリーブ内部
への侵出を防止することができる。
【0029】また、本発明の動圧軸受の製造方法によれ
ば、シアノアクリレート系接着剤あるいは嫌気性接着剤
の速硬化性によって、蓋部材を軸受スリーブの開口に仮
固定しつつ、エポキシ樹脂系接着剤あるいはSGAの接
着力によって、蓋部材と軸受スリーブとを完全に一体化
することができる。そのため、本発明の動圧軸受は、接
着剤の硬化が完了するまでの間、蓋部材を軸受スリーブ
に圧着し続ける必要がない。従って、本発明の動圧軸受
の製造方法は、蓋部材と軸受スリーブとの圧着工程を省
略することにより、全体としてのコストの低減を達成す
ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における動圧軸受の構造を
示す模式的断面図である。
【図2】図1のP部拡大図である。
【図3】本発明の実施の形態における動圧軸受の蓋部材
の接着方法を示す要部拡大図である。
【図4】従来の動圧軸受の構造を示す模式的断面図であ
る。
【図5】従来の動圧軸受における蓋部材の圧着方法を示
す模式的断面図である。
【図6】従来の動圧軸受における蓋部材の接着方法を示
す図5のQ部拡大図である。
【符号の説明】
1 シャフト 2 ハウジング 11 軸体 11a ラジアル動圧溝 12 フランジ部 12a スラスト動圧溝 13 軸受スリーブ 13s 円周段部 13x 合わせ面 13y 内周面 13x テーパー部 14 蓋部材 14a 外側端面 14x 接合面 14y 外周面 14x テーパー部 20 第1の接着剤 21 第2の接着剤 22 固定治具 31,32 密閉空間 S すき間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA01 AA12 AA20 BA04 BA06 CA02 DA02 JA02 KA02 KA03 MA12 MA21 PA03 3J017 AA03 AA10 BA01 CA03 CA06 DA10 DB09 HA01 3J023 EA01 FA02 GA03 4J040 DF001 DF081 EC001 GA13 NA19

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャフトと、軸受スリーブと、この軸受
    スリーブの開口を密閉する蓋部材とを備え、前記軸受ス
    リーブ内には前記シャフトが相対回転自在に嵌合され、
    この軸受スリーブの一方の開口には前記蓋部材が嵌め入
    れられて、この蓋部材が接着剤を用いて軸受スリーブに
    固定されてなる動圧軸受において、 前記蓋部材の固定には二種類の接着剤が使用され、その
    第1の接着剤がシアノアクリレート系接着剤あるいはア
    クリル樹脂系接着剤であり、第2の接着剤がエポキシ樹
    脂系接着剤あるいはアクリル樹脂系接着剤であるととも
    に、当該蓋部材と前記軸受スリーブとの間には、この第
    1の接着剤層を覆い全周にわたって第2の接着剤層が形
    成されていることを特徴とする動圧軸受。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の動圧軸受を製造する方
    法であって、前記軸受スリーブ内部に前記シャフトを僅
    かのすき間を開けて相対回転自在に収納し、次いでこの
    軸受スリーブの一方の開口に前記蓋部材をすき間嵌めに
    て嵌め入れ、これら蓋部材と軸受スリーブとの間に、シ
    アノアクリレート系接着剤あるいはアクリル樹脂系接着
    剤を注入してこの蓋部材を軸受スリーブに仮固定したの
    ち、エポキシ樹脂系接着剤あるいはアクリル樹脂系接着
    剤を蓋部材と軸受スリーブの間の全周にわたって注入し
    固化させることにより、当該軸受スリーブの開口を密閉
    することを特徴とする動圧軸受の製造方法。
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