JP2003292625A - ポリスルホン系共重合体 - Google Patents

ポリスルホン系共重合体

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JP2003292625A JP2002098821A JP2002098821A JP2003292625A JP 2003292625 A JP2003292625 A JP 2003292625A JP 2002098821 A JP2002098821 A JP 2002098821A JP 2002098821 A JP2002098821 A JP 2002098821A JP 2003292625 A JP2003292625 A JP 2003292625A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な血液適合性を有しつつ、アルブミンと
アルブミン同等分子量を持つ有害物質とを極めて効率よ
く分画することが出来る、すなわち、分画性を飛躍的に
向上させうる陰性荷電層を持った体外循環血液処理膜の
製造を可能にするスルホン酸基を有するポリスルホン系
共重合体を提供する。 【解決手段】 芳香族ポリスルホンのスルホン化体であ
るスルホン化芳香族ポリスルホンからなるセグメント
と、親水性ポリマーからなるセグメントとからなるポリ
スルホン系共重合体、及びその製造方法、並びに該共重
合体を含有するドープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリスルホン系共
重合体に関し、特に、人工透析などの体外循環により血
液あるいは血漿を処理する分離膜に用いられるスルホン
酸基を有するポリスルホン系共重合体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】血液中に含まれる毒素を除去する血液浄
化や血液製剤製造における血液の成分分離は、人工腎臓
や人工肝臓などの体外循環血液処理膜や体外循環血液処
理カラムを用いることにより行われる。分離膜を用いた
分離工程で重要な点は、血液中の蛋白吸着による孔の閉
塞、蛋白の変成を抑制することであり、血液に接する孔
を含む膜表面の親水化は重要な技術課題となっている。
特に、人工腎臓として用いられる透析用分離膜の血液側
膜表面への血漿蛋白吸着は透析効率を著しく低下させる
のみならず、血小板や白血球の活性化を促進し、透析患
者の合併症の惹起、それによる社会復帰の遅延など、い
わゆるquality of life (QOL) を著しく悪化させる要因
となっている。
【0003】親水化された血液処理用分離膜として、易
孔径制御性、高力学強度、高耐候性、高耐熱性の観点か
ら、構造材料として疎水性高分子である芳香族ポリスル
ホン(PSf)と親水性高分子であるポリビニルピロリ
ドン(PVP)をブレンドした中空状多孔質分離膜が広
く工業的に生産されている。その他、親水性付与の方法
として、PSfに親水性高分子をグラフト、あるいはブ
ロック化したポリスルホン共重合ポリマーをPSfにブ
レンドする方法などが提案されているが、これらは血液
適合性向上、親水性成分の溶出防止等が目的である。
【0004】透析は多孔質分離膜を用いて、血液中に存
在する各種の有害物質を除去する治療方法である。した
がって、その分離能は多孔質膜の孔径をいかに均一にか
つ均等に分布が制御出来ているかによってその性能(分
画性)が決定する。透析には、血液中に含まれる必要物
質は系外に漏れないように血中に保持しつつ、有害物質
のみを系外へ効率よく除去することが要求されるが、有
害物質には分子量が小さいものから大きいものまで多岐
に渡り、必要蛋白であるアルブミンを血液中に保持しつ
つ、アルブミンと同等分子量を持つ有害物質のみを除去
することが要求される。したがって、分画性の向上は孔
径制御のみによる分離法では極めて困難であると言わざ
るを得ない。
【0005】人の正常な腎臓では、アルブミンと同等分
子量を持つ有害物質のみを除去することが難なく行われ
ており、これは糸球体基底膜(GBM)が持っている分
子の大きさで分別をする膜孔径バリアー(barrier )と
膜の持つ陰性荷電により分別する荷電バリアー(barrie
r )の2つのバリアー(barrier )によるとされてい
る。この陰性荷電による荷電バリアー(barrier )効果
で分画性向上を狙う試みとして、例えば、オルトベンズ
アルデヒドスルホン酸ナトリウムを用いてスルホン酸基
を付加したエチレンビニルアルコール膜(例えば、透析
会誌、25(12) P.1373−1375(199
2)、透析会誌、26(5) P.675−677(1
993))が提案されている。特開平5−131125
号公報には、スルホン化したポリエーテルポリスルホン
を含む芳香族ポリスルホンと芳香族ポリスルホンをブレ
ンドして得られる血液透析膜が、β2マイクログロブリ
ンの高い透過性と有用蛋白であるアルブミンのリークを
抑制でき、血漿蛋白の高い分画特性を示すことが報告さ
れている。
【0006】しかしながら、上記手法は、陰性荷電を付
与することにより、従来の透析膜より選択透過性が高く
なるものの、血液適合性、たとえば抗血栓性が低下する
という課題があり、より生体に近い透析膜を作製するま
でには至っていない。すなわち、これまでの透析膜では
アルブミンリークの抑制と優れた血液適合性を示す性能
を満足するまでには至っていないのが現状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、良好な血液
適合性を有しつつ、アルブミンとアルブミン同等分子量
を持つ有害物質とを極めて効率よく分画することが出来
る、即ち、分画性を飛躍的に向上させうる陰性荷電層を
持った体外循環血液処理膜の製造を可能にするスルホン
酸基を有するポリスルホン系共重合体を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、各種の親
水化ポリスルホンや陰性荷電ポリマーについて鋭意研究
を重ね、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、[1] 芳香族ポリスルホンのスルホン化体である
スルホン化芳香族ポリスルホンからなるセグメントと、
親水性ポリマーからなるセグメントとからなるポリスル
ホン系共重合体、[2] 芳香族ポリスルホンが下記式
(1)の繰返し単位を有する単独重合体、または下記式
(1)の繰返し単位と下記式(2)〜(4)のいずれか
の繰返し単位の少なくとも一種との交互共重合体である
[1]に記載のポリスルホン系共重合体、
【0009】
【化2】
【0010】[3] スルホン化度が、0.0001以
上、0.5以下であることを特徴とする[1]または
[2]に記載のポリスルホン系共重合体、[4] 親水
性ポリマーがポリアルキレンオキサイドであることを特
徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のポリスルホ
ン系共重合体、[5] 芳香族ポリスルホンにスルホン
酸基を導入した後、該スルホン化芳香族ポリスルホンと
親水性ポリマーとを共重合することを特徴とする[1]
〜[4]のいずれかに記載のポリスルホン系共重合体の
製造方法、[6] 芳香族ポリスルホンの原料であるス
ルホン酸含有モノマーを用いてスルホン酸基を付与して
スルホン化芳香族ポリスルホンとした後に該スルホン化
芳香族ポリスルホンとポリアルキレンオキサイドとを共
重合することを特徴とする[5]に記載のポリスルホン
系共重合体の製造方法、[7] 芳香族ポリスルホンと
親水性ポリマーとからなるポリスルホン系共重合体をス
ルホン化することを特徴とする[1]〜[4]のいずれ
かに記載のポリスルホン系共重合体の製造方法、[8]
[1]〜[4]のいずれかに記載するポリスルホン系
共重合体を含有するドープ、[9] [8]記載のドー
プを用いてシート状または中空糸状に成形して得られる
成形体、である。
【0011】本発明は、血液適合性を向上させうる親水
化ポリスルホンと分画性を向上させうる陰性荷電ポリマ
ーを混合物として用いる成形体では血液適合性および分
画性を満足することはできないが、一つの分子内に親水
性成分と陰性荷電をもたせること、すなわち、親水性成
分であるポリアルキレンオキサイドと陰性荷電であるス
ルホン酸基を有するポリスルホンとから構成されるブロ
ック共重合体を用いると、良好な血液適合性を有しつ
つ、アルブミンとアルブミン同等分子量を持つ有害物質
を極めて効率よく分画することを本発明者らが見出した
ことに基くものである。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
ポリスルホン系共重合体は、芳香族ポリスルホンにスル
ホン酸基を導入して得られるスルホン化芳香族ポリスル
ホン由来のセグメントと、親水性ポリマー由来のセグメ
ントとからなるポリスルホン系共重合体である。該ポリ
スルホン系共重合体はブロック共重合体であってもグラ
フト共重合体であっても良い。本発明において用いられ
る芳香族ポリスルホンとしては、下記式(1)の繰返し
単位からなる単独重合体、または下記式(1)の繰返し
単位と下記式(2)〜(4)のいずれかの繰返し単位の
少なくとも一種との交互共重合体が挙げられる。
【0013】
【化3】
【0014】本発明において用いられる芳香族ポリスル
ホンの分子量は1000以上1000000以下の範囲
であり、好ましくは1000以上200000以下の範
囲であり、より好ましくは5000以上100000以
下の範囲である。本発明のポリスルホン系共重合体の製
造に用いられるスルホン化芳香族ポリスルホンとは、芳
香族ポリスルホンの芳香族環の一部をスルホン酸基で置
換した構造であり、芳香族ポリスルホンにスルホン化剤
を作用させる通常の方法、例えば、亀谷哲治・福本圭一
郎著「有機合成化学I、反応編1(南江堂発行、昭和49
年)」p391−392(5.8.32芳香族のスルホ
ン化)に記載の方法、たとえば、塩化メチレン等の溶媒
中で、硫酸あるいはクロロ硫酸等のスルホン化剤を作用
させて製造できる。例えば、J.Polym.Sc
i,:Part A:Polym.Chem.,31,
853−858(1993)に記載のように、芳香族ポ
リスルホンの原料モノマーをスルホン化して得られるス
ルホン化モノマーと、芳香族ポリスルホンの原料モノマ
ーとを所望の比率で共重合してスルホン化芳香族ポリス
ルホンを合成する方法などで製造できる。
【0015】本発明のポリスルホン系共重合体の製造に
用いられる親水性ポリマーとは、水酸基、アクリルアミ
ド基、エーテル基のような水素結合性非イオン性官能基
やカルボキシル基、スルホン酸基、第4級アミン基のよ
うな電解基を介して水分子に親和力を示すポリマーなど
を言い、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメ
チルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸
ナトリウム、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミ
ド、ポリエチレングリコールに代表されるポリアルキレ
ンオキサイドなどが挙げられる。中でもポリアルキレン
オキサイドが、散漫層を膜表面に形成して血液適合性を
発現できることから体外循環血液処理膜の製造用として
好ましい。
【0016】該ポリアルキレンオキサイドとしては、−
CH2 CH2 O−構造を繰返し単位にもつ重合体が好適
である。該重合体は、直鎖構造であっても分岐構造であ
ってもよい。直鎖構造の場合、例えば、エチレンオキサ
イドを付加重合した直鎖ポリエチレンオキサイドが挙げ
られる。分岐構造の場合、下記式(5)に示すように、
−CH2 CH2 O−構造を繰返し単位にもつ直鎖構造の
分子鎖(A)を3個以上有するする重合体である。
【0017】
【化4】 (式中、Aは−CH2 CH2 O−構造を繰返し単位にも
つ直鎖構造の分子鎖を表し、Zは分子鎖(A)を結合す
るm個の官能基を有する化合物の残基を表す。mは3〜
10の整数を表す。)
【0018】該分子鎖(A)は、下記式(6)に示す−
CH2 CH2 O−構造を繰返し単位とする分子鎖
(B)、あるいは分子鎖(B)と下記式(7)に示すポ
リオキシアルキレン分子鎖(C)とから構成され、分子
鎖(B)、分子鎖(C)をそれぞれ1個以上含むブロッ
ク構造の直鎖構造の分子鎖である。分子鎖(A)として
は下記式(6)に示す−CH2 CH2 O−構造を繰返し
単位とする直鎖構造の分子鎖(B)のみからなるものが
好ましい。
【0019】
【化5】 (式中、Rは炭素数3〜20のアルキレンを表し、nは
1〜1000の整数を表し、pは1〜1000の整数を
表す。)
【0020】該ブロック構造の分子鎖(A)としては、
1個以上の分子鎖(B)と1から5個、好ましくは1個
の分子鎖(C)から構成され、分子鎖(B)が分子末端
に位置するものが好ましい。分子鎖(B)における−C
2 CH2 O−構造の繰返し数nは、1〜1000で、
好ましくは2〜250、より好ましくは2〜100であ
る。分子鎖(C)を構成するRは炭素数3〜20、好ま
しくは炭素数3〜5のアルキレンであり、繰り返し数p
は1〜1000、好ましくは1〜200である。
【0021】Zは、分子鎖(A)を結合するm個の官能
基を有する化合物の残基である。該分岐構造のポリアル
キレンオキサイド(5)を合成する方法としては、Zの
原料化合物が有するm個の官能基を用いて分子鎖(A)
を結合する方法や、Zの原料化合物が有するm個の官能
基に分子鎖(B)あるいは分子鎖(C)を構成する繰り
返し単位の原料モノマーを逐次付加する方法があるが、
後者のZの原料化合物に分子鎖(B)あるいは分子鎖
(C)を構成する繰り返し単位の原料モノマーであるエ
チレンオキサイドやプロピレンオキサイド等を逐次付加
する方法が容易で好ましい。
【0022】原料モノマーを逐次付加する方法として
は、分子内に活性水素を有する官能基を3個以上有する
Zの原料化合物にアルキレンオキサイドを通常の方法で
付加重合させる方法や、分子内に3個以上のリビングア
ニオンを有するZへのアルキレンオキサイドのリビング
アニオン重合などの方法で合成できる。リビングアニオ
ンは、ハロゲン化アルキル基やビニル基など一般的なも
のが使用でき、Zの原料化合物としては分子内に3個以
上のハロゲン化アルキル基やビニル基を3個以上有す
る、例えば、メシチレントリブロマイド等が挙げられ
る。一つの分子内に活性水素をもつ官能基を3個以上有
する化合物としては、活性水素を有する官能基として水
酸基、アミノ基を有する、例えば、グリセリン、ジトリ
メチロールプロパン、ジペンタエリスリトールに代表さ
れる多価アルコールやエチレンジアミンに代表される多
価アミンが挙げられる。
【0023】また、分岐構造のポリアルキレンオキサイ
ドとしては、−CH2 CH2 O−構造を繰返し単位にも
ち、両末端がOH基である2官能親水性ポリマーもしく
はオリゴマーと、分子内にOH基を3個以上有する親水
性化合物と、該OH基と反応可能な官能基を2個以上も
つ化合物より合成される分岐構造を有するエチレンオキ
サイド共重合体等も挙げられる。−CH2 CH2 O−構
造を繰り返し単位にもち、両末端がOHである2官能親
水性ポリマーもしくはオリゴマーとしては、ポリエチレ
ングリコールが使用でき、繰り返し数としては、4〜1
000が好ましく、より好ましくは10〜200であ
る。分子内にOH基を3個以上有する親水性化合物とし
ては、特に限定されないが、例えば、オキシアルキレン
を繰り返し単位にもつセグメントを分子内に3個以上も
つ化合物が挙げられる。
【0024】また、グリセリン等の多価アルコールやデ
ンプン、シクロデキストリン、セルロース等の多糖類お
よびその誘導体、オリゴ糖およびその誘導体、加水分解
・開環して4つ以上のOH基を生じる2官能以上もつグ
リシジル化合物等も用いてもよい。さらに−CH2 CH
2 O−構造を繰返し単位にもつ分子鎖を3個以上有する
する末端基がOH基である上述の重合体(5)も使用で
きる。該分子内にOH基を3個以上有する親水性化合物
は2種以上用いることもできる。OH基と反応可能な官
能基としては、例えば、ハロゲン、カルボキシル基、ス
ルホニル基、酸クロライド等の酸ハロゲン基、イソシア
ネート基等が挙げられ、特に限定されない。OH基と反
応可能な官能基を有する化合物としては、上記官能基を
有する化合物が挙げられ、例えば、4,4’−ジフルオ
ロフェニルスルホン、4,4’−ジフェニルイソシアネ
ート、フタリルクロライド等である。分子量としては好
ましくは、50以上、1000以下、より好ましくは5
0以上、500以下である。
【0025】本発明のポリスルホン系共重合体の製造に
用いられる親水性ポリマーとして好適に用いられる−C
2 CH2 O−構造を繰り返し単位にもつ重合体の重量
平均分子量としては、200以上、100000以下の
範囲が好ましく使用でき、より好ましくは400以上、
50000以下である。芳香族ポリスルホンのスルホン
化体であるスルホン化芳香族ポリスルホンと親水性ポリ
マーから製造されるポリスルホン系共重合体は、スルホ
ン化芳香族ポリスルホンからなるセグメントが1〜99
wt%、親水性ポリマーからなるセグメントは99〜1
wt%が好ましい。さらに、スルホン化芳香族ポリスル
ホンからなるセグメントが5〜95wt%、親水性ポリ
マーからなるセグメントは95〜5wt%がより好まし
い。
【0026】本発明のブロック構造のポリスルホン系共
重合体を合成する方法としては、(a)芳香族ポリスル
ホンと親水性ポリマーとからなる芳香族ポリスルホン−
親水性ポリマーブロック共重合体を合成後、該共重合体
をスルホン化する方法、(b)芳香族ポリスルホンをス
ルホン化した後、このスルホン化芳香族ポリスルホンと
親水性ポリマーとをブロック共重合する方法、(c)芳
香族ポリスルホンの原料モノマーと、芳香族ポリスルホ
ンの原料モノマーをスルホン化して得られるスルホン化
モノマーとを所望の比率で重合してスルホン化芳香族ポ
リスルホンを製造した後に、該スルホン化芳香族ポリス
ルホンと親水性ポリマーとをブロック共重合する方法が
挙げられるが、これらのどの方法を採用しても良く、特
に限定されない。
【0027】以下にスルホン化芳香族ポリスルホンと親
水性ポリマーとをブロック共重合化する方法の一例を示
す。用いる溶媒としては、両者を溶解する溶媒、例え
ば、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等を用い
る。親水性ポリマーであるアルキレンオキサイドを上記
溶媒に溶解させ、炭酸カリウムや水酸化ナトリウムなど
の塩基を作用させ、アルコラート化させる。該溶液にス
ルホン化芳香族ポリスルホンの溶液を混合し、150〜
200℃の温度範囲で、反応させ、ブロック共重合体が
得られる。この反応は、通常、窒素やアルゴン等の不活
性雰囲気下で行なう。
【0028】本発明のグラフト構造のポリスルホン系共
重合体を合成する方法としては、(d)芳香族ポリスル
ホンをスルホン化した後、このスルホン化芳香族ポリス
ルホンに親水性ポリマーをグラフト化する方法、(e)
芳香族ポリスルホンをスルホン化した後、このスルホン
酸基を有する芳香族ポリスルホンに親水性ポリマーを構
成するモノマーを逐次付加してグラフト体とする方法、
(f)親水性ポリマーグラフト芳香族ポリスルホンをス
ルホン化する方法、(g)芳香族ポリスルホンをスルホ
ン化した後、その一部のスルホン酸基に親水性ポリマー
を結合させてグラフト体とする方法が挙げられるが、こ
れらのどの方法を採用しても良く、特に限定されない。
【0029】以下に親水性ポリマーグラフト芳香族ポリ
スルホンをスルホン化する方法の一例を、親水性ポリマ
ーとしてポリエチレングリコールを用いて示す。親水性
ポリマーであるポリエチレングリコールを芳香族ポリス
ルホンにグラフトする方法として、芳香族ポリスルホン
を塩化メチレン等の溶媒に溶解し、触媒として塩化亜
鉛、塩化アルミニウム、塩化スズ等を用い、クロロメチ
ルメチルエーテルを室温から還流温度で作用させて、芳
香族ポリスルホンの芳香環水素を置換したクロロメチル
体を得る。該クロロメチル体と、前もって金属ナトリウ
ム等を用いてアルコラート化しておいたポリエチレング
リコールを室温から還流温度で作用させて、ポリエチレ
ングリコールを芳香族ポリスルホンにグラフトする。さ
らに、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等に溶解
させ、室温から還流温度の範囲内で、スルホン化剤、例
えば、クロロ硫酸、発煙硫酸を作用させて、該エチレン
グリコールグラフト芳香族ポリスルホンのスルホン化体
を製造することができる。
【0030】本発明のポリスルホン系共重合体のスルホ
ン酸基の置換度、すなわちスルホン化度は、スルホン化
処理前の芳香族ポリスルホンの構成単位における置換し
うる全プロトン数に対して置換されているスルホン酸基
の割合と定義する。ここで、構成単位とは、式(1)の
繰返し単位からなる単独重合体の場合には、構成単位と
繰返し単位は同じであるが、式(1)の繰返し単位と式
(2)〜(4)の少なくともいずれか一種の繰返し単位
との交互共重合体の場合には、式(1)の繰返し単位と
式(2)〜(4)の少なくともいずれか一種の繰返し単
位とが結合した単位を構成単位という。
【0031】例えば、式(1)と式(2)との交互重合
体の場合であれば、下記に示す下記式(8)が構成単位
となる。
【化6】
【0032】上記の式(8)が構成単位である場合、1
個のスルホン酸基を含有していれば、スルホン化度は、
1/16=0.0625となる。本発明においては、ス
ルホン化度は、スルホン化芳香族ポリスルホンと親水性
ポリマーからなるポリスルホン系共重合体のスルホン酸
量を社団法人日本分析化学会編「分析化学便覧(改訂二
版1971年度)」、p367(2・47・3定量)に示さ
れている中和滴定法で測定し、さらに、NMRで求めた
ポリスルホン骨格、すなわち芳香族成分の重量割合か
ら、計算で求めた。
【0033】本発明のポリスルホン系共重合体は、スル
ホン化度は0.0001以上、0.5以下、さらに0.
003以上、0.30以下が好ましい。特に、人工透析
などの体外循環により血液あるいは血漿を処理する分離
膜に用いる場合には、スルホン化度が0.003未満で
あると分画性能が不十分であり、0.15を越えるとス
ルホン酸基を結合したポリスルホン系重合体の親水性が
増すために、製膜過程および血液処理過程において親水
成分の析出、溶出が起こり、さらに、スルホン酸基が血
液に接する膜表面に存在するために血液適合性たとえば
抗血栓性が低下する懸念があるので、0.003以上
0.15以下が好ましい。
【0034】本発明のポリスルホン系共重合体は、シー
ト状成形体もしくは中空糸状成形体の成形用の樹脂材料
として使用できる。該シート状成形体や中空糸状成形体
は体外循環血液処理膜や水処理用分離膜として好適に使
用できる。該成形用の樹脂材料としては、陰性荷電基で
あるスルホン酸基を有するスルホン化芳香族ポリスルホ
ンと親水性ポリマーとからなる本発明のポリスルホン系
共重合体とその他の樹脂との混合物を用いることができ
る。本発明のポリスルホン系共重合体を含有すること
で、親水性、血液適合性、高分画性、低溶出性を発現す
ることができる。
【0035】該ポリスルホン系共重合体と混合できるそ
の他の樹脂としては、ジメチルアセトアミド(DMA
c)やN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶
剤に溶解可能で紡糸や製膜等に使用できる樹脂であれば
特に制限は無いが、良好に使用できるのは非結晶性樹
脂、非結晶性樹脂が主成分のポリマーアロイ、あるいは
結晶化度の低い一部の結晶性樹脂である。中でも、下記
式(1)の繰返し単位を有する単独重合体、または下記
式(1)の繰返し単位と下記式(2)〜(4)の少なく
ともいずれか一種の繰返し単位との交互重合体等の非晶
性樹脂である芳香族ポリスルホンが特に良好に使用でき
る。
【0036】
【化7】
【0037】さらに、これらの非結晶性樹脂に一部の結
晶性樹脂をブレンドした樹脂、無機物や有機物の各種充
填剤が配合された樹脂等も使用できる。本発明のスルホ
ン化芳香族ポリスルホンと親水性ポリマーとからなるポ
リスルホン系共重合体と、芳香族ポリスルホンとを用い
て、成形用ドープを作製し、該成形用ドープを用いて、
公知の方法でシート状および中空糸状の成形体を成形で
きる。該シート状成形体や中空糸状成形体は上記したよ
うに体外循環血液処理膜として好適に使用できる。成形
用ドープ作製用の溶媒としては、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル
−2−ピロリドン、ジメチルスルオキシド等が使用でき
る。
【0038】スルホン化芳香族ポリスルホンと親水性ポ
リマーからなるポリスルホン系共重合体は、コーティン
グ剤としても使用でき、中空糸状成形体の内表面にコー
ティングしたものは、体外循環血液処理膜や水処理用分
離膜として使用できる。コーティング方法は、中空糸状
成形体を成形後、該ポリスルホン系共重合体を溶かした
溶液で後コーティングする方法や、該ポリスルホン系共
重合体を溶かした溶液を中空糸状成形体の成形の際に内
液として使用して中空糸状成形体成形時に内表面にコー
ティングする方法などを例示できる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、実施例、
比較例を用いて本発明の効果をさらに具体的に説明す
る。 『重量平均分子量の測定』GPC用カラム、KD−80
6M、KD−803、KD−802(いずれもShow
dex社製)を連結した測定装置“System−2
1”(Shodex社製)を用いて、展開液としてジメ
チルアセトアミド(以下、DMAc)、カラム温度50
℃、1ml/minの流速で測定する。ポリスチレン標
準サンプル(TSK STANDARD POLYST
YRENE、東ソー社製)を用いて換算分子量および分
子量分布を算出する。
【0040】『スルホン化度測定』スルホン酸基モル数
を社団法人日本分析化学会編「分析化学便覧(改訂二版
1971年度)」、p367(2・47・3定量)に示され
ている中和滴定法で求める。さらに、NMR(Bruk
er社製、FT−NMR DPX−400)において、
芳香族部分のとポリエチレンオキサイドのメチレン鎖部
分の積分値からポリスルホン骨格の重量%が求まる。ポ
リスルホンの繰り返し単位あたりに換算し、先に求めた
スルホン酸基量とからポリスルホンの繰り返し単位あた
りのスルホン酸基数が求まり、この値を、スルホン酸に
置換できる最大量で除した数、すなわち、スルホン化置
換度が求まる。
【0041】『血液適合性(血小板活性化指標であるL
DH)の試験方法』中空糸56本、有効長15cm(膜
面積50mm2 )となるように両端をエポキシ接着した
ミニモジュールに対し、内外をそれぞれ生理食塩水(大
塚製薬(株)製、大塚生食注(商品名))10mlを中
空糸内側に流し洗浄する(以下、プライミングと称
す。)。その後、ヘパリン加人血を7mlシリンジポン
プにセットして、1.2ml/ minの流速でモジュー
ル内に通血した後、該生理食塩水を用いて内側10m
l、外側10mlで洗浄する。洗浄したモジュールから
中空糸を28本、長さを14cmとし採取後、これを細
断し測定用試料とする。
【0042】燐酸緩衝溶液(PBS)(和光純薬工業
(株)製)にTritonX−100(ナカライテスク
社製)を溶解して得た0.5容量TritonX−10
0/PBS溶液をLDH測定用のスピッツ管に0.5m
l添加し、超音波を60分かけて抽出液を0.1ml分
取し、この抽出液にLDH反応試薬(LDHモノテス
ト:ベーリンガーマンハム社製)3mlを反応させ直ち
に0.5mlを分取して340nmの吸光度を測定す
る。残液は、37℃で1時間反応させた後340nmの
吸光度を測定し吸光度の減少を測定し、同様に血液と反
応させていない膜についても吸光度を測定し、Δ340
nm=(サンプル反応直後吸光度−サンプル60分後吸
光度)−(ブランク反応直後吸光度−ブランク60分後
吸光度)より評価する。よって、この減少率が大きいほ
どLDH活性の高い膜となる。
【0043】『牛血清を用いた分画性能の評価方法』分
画性の指標として、アルブミン(Mw=66000)と
α1マイクログロブリン(α1MG、Mw=3300
0)、さらにβ2マイクログロブミン(β2MG、Mw
=11800)のSC(ふるい係数)を以下の手順によ
り求める。膜の内径を測定して、膜面積が120mm2
となるように糸を数え有効長15cmとなるよう両端を
エポキシにて接着し、上記生理食塩水で充分に洗浄して
試験用ミニモジュールとする。一方で、牛血清(凍結
品:Valley Biomedical, Inc)を
37℃で加温溶解した後、総蛋白量が6.5g/dlと
なるように生理食塩水で希釈する。この血清に精製α1
マイクログロブリン(8mg/l)(栄研化学(株)製
α1−Mハイグレード栄研)及びβ2マイクログロブ
リン(5mg/l)(栄研化学(株)製 β2−Mハイ
グレード栄研)を添加して試験用の血清とする。
【0044】その後、血清を37℃で加温して、流速1
ml/ minでモジュールに通液させ、膜間圧力差TM
P=34mmHgとなるように圧力をかけて60分後の
濾液を分取して評価用サンプルとする。得られた濾液の
量から限外濾過速度UFR(ml/mmHg・m2 ・H
r)を算出し、アルブミン発色試薬を用いてアルブミン
の濾過を吸光度630nmにて測定する。アルブミンS
Cは、SC=サンプル吸光度/血清元液吸光度、として
算出する。また、α1マイクログロブリン及びβ2マイ
クログロブリンのSC測定は、全自動免疫化学分析装置
(栄研化学(株)製、LX- 6000)を用いて測定し
た。
【0045】
【実施例1】・ポリアルキレンオキサイド・スルホン化
芳香族ポリスルホンブロック共重合体の合成 まず、J.Polym.Sci,:Part A: P
olym.Chem.,31,853−858(199
3)に記載の方法で、4,4’−ジクロロジフェニルス
ルホンに30%発煙硫酸を80℃で作用させ、析出した
固体を氷水に溶解させた後、塩化ナリトウムで塩析さ
せ、4,4’−ジクロロジフェニルスルホンスルホン酸
ナトリウムを合成した。次に、1000ml三ツ口セパ
ラブルフラスコにビスフェノールA(東京化成工業
(株)製、B0494)29.02g、4,4’−ジク
ロロジフェニルスルホン(東京化成工業(株)製、B0
810)41.35g、4,4’−ジクロロジフェニル
スルホンスルホン酸ナトリウム3.16g、炭酸カリウ
ム(和光純薬工業(株)製、162−03495)5
2.76g、トルエン(和光純薬工業(株)製、204
−01866)80.8ml、N−メチル−2−ピロリ
ドン(以下、NMPと称す。東京化成工業(株)製、M
0418)194.6mlを入れ、撹拌を行いながら窒
素置換を2時間行った。混合液を155℃で保持後、ト
ルエンを3時間還流させ、その間、共沸してくる水をデ
ィーンスタックトラップで混合液から除去した。続いて
混合液を190℃に昇温し、トルエンを除去後、さらに
190℃で5時間保持して、下記式(9)に示す、両末
端クロロ型スルホン化ポリスルホン(以下、スルホン化
PSfと称す。)プレポリマーを合成した。得られたポ
リマーの重量平均分子量および分子量分布はそれぞれ、
8.6×10 3 、1.58であった。
【0046】
【化8】 (式中、Dは、D1 に示す構造とD2 に示す構造を繰返
し単位にもつランダム共重合体を表す。)
【0047】さらに、1000ml三ツ口セパラブルフ
ラスコにポリエチレングリコール#4000(東京化成
工業(株)製、水酸基価;36mgKOH/g)12
9.84g、エチレンジアミンに酸化プロピレンと酸化
エチレンを逐次付加したものから派生した4官能ブロッ
ク・コポリマー(BASF社、Tetronic30
4、水酸基価;68mgKOH/g)26.74g、炭
酸カリウム200.03g、トルエン173.0ml、
NMP340.6mlを入れ、撹拌を行いながら窒素置
換を2時間行った。
【0048】混合液を155℃で保持後、トルエンを
3.5時間還流させ、その間、共沸してくる水をディー
ンスタックトラップで混合液から除去した。続いてNM
P50gに溶解させた4,4’−ジフルオロジフェニル
スルホン(東京化成工業社製、D0537)9.83g
を加えた。続いて混合液を190℃に昇温し、トルエン
を1時間除去後、さらに190℃で5時間保持して、分
岐ポリエチレンオキサイド(以下、PEOと称す。)プ
レポリマーを合成した。分岐PEOプレポリマーの一つ
の構造を下記式(10)に示す。得られたポリマーの重
量平均分子量、分子量分布はそれぞれ、2.7×1
4 、1.77であった。
【0049】
【化9】
【0050】両末端クロロ型スルホン化プレポリマー反
応混合液に、分岐PEOプレポリマー反応混合液、さら
にトルエン100mlを加え、撹拌を行いながら、窒素
置換した。反応混合液を155℃で保持後、トルエンを
3時間還流させ、その間、共沸してくる水をディーンス
タックトラップで混合液から除去した。続いて混合液を
190℃に昇温し、トルエンを1時間除去後、さらに1
90℃で8時間保持して、分岐PEO−スルホン化PS
f共重合体を合成した。反応混合液を、撹拌下の蒸留水
10000mlへゆっくりと滴下し、繊維状分岐PEO
−スルホン化PSf共重合体を得た。該繊維状分岐PE
O−スルホン化PSf共重合体の濾物を蒸留水5000
ml中へ投入し、濾物と蒸留水混合物のpHが2となる
様に濃塩酸を加え、濾別し、濾液がpH7になるまで水
洗した。さらに70℃40%エタノール水溶液6000
mlで3時間洗浄した後、濾別し、濾物をエタノールで
洗浄後、50℃で真空乾燥して、分岐PEO−スルホン
化PSf共重合体を得た。得られた分岐PEO−スルホ
ン化PSf共重合体の重量は210gであり、重量平均
分子量、分子量分布はそれぞれ、3.7×104 、3.
20であり、スルホン化度は、0.005であった。得
られた分岐PEO−スルホン化PSf共重合体のNMR
チャート図を図3に示す。
【0051】
【実施例2】・ポリアルキレンオキサイド・スルホン化
芳香族ポリスルホンブロック共重合体の合成 4,4’−ジクロロジフェニルスルホンを37.56
g、4,4’−ジクロロジフェニルスルホンスルホン酸
ナトリウムを10.12gにする以外は実施例1と同様
にして分岐PEO−スルホン化PSf共重合体を合成し
た。再沈後に得られたポリマーの重量平均分子量、分子
量分布はそれぞれ、3.8×104 、3.28で、スル
ホン化度は0.016であった。
【0052】
【実施例3】・ポリアルキレンオキサイドグラフト・ス
ルホン化芳香族ポリスルホン共重合体の合成 ポリスルホン(アモコ・エンジニアリング・ポリマーズ
社製:ユーデルP−1700)30.01gを塩化メチ
レン1200mlに溶解させ、攪拌下、クロロメチルメ
チルエーテル(東京化成工業製)38.87gを滴下
後、四塩化スズ(無水)(関東化学社製)6.94gを
添加した。反応液を5時間還流させた後、メタノール4
000mlへ注ぎ、濾別、メタノール洗浄、乾燥させ
て、クロロメチルポリスルホン33.95gを得た。
【0053】片末端メトキシポリエチレングリコール
(ユニオックスM−1000、日本油脂社製、水酸基
価;57.6mgKOH/g)24.02gをTHF2
00mlに溶解させ、金属ナトリウム0.58gを加
え、片末端メトキシポリエチレングリコールの水酸基を
ナトリウムアルコラートにして該ナトリウムアルコラー
ト体溶液とした。クロロメチルポリスルホン30.12
gをジクロロメタン1000mlに溶解させ、該ナトリ
ウムアルコラート体溶液を滴下し、続いて、30℃で5
時間反応させ、過剰のナトリウムをメタノールで失活さ
せたのち、メタノール5000mlへ注ぎ、ポリエチレ
ンオキサイドグラフト体を沈殿させた。濾別後、メタノ
ール洗浄、水洗し、乾燥させて、ポリスルホン骨核を構
成する芳香族水素の一部が、−CH2 O(CH2 CH2
O)n −Hに置換されたポリエチレンオキサイドグラフ
ト体46.25g得た。
【0054】ポリエチレンオキサイドグラフト体20.
05gを1,2−ジクロロエタン600mlに溶解さ
せ、氷冷浴下、1,2−ジクロロエタン100mlに溶
解したクロロ硫酸(関東化学社製)2.95gを1時間
で滴下した。氷冷浴を取り去り室温で2時間攪拌した。
析出した塊状物をジメチルホルムアミドへ溶解させ、イ
ソプロピルアルコール(以下、IPAと称す。)から再
沈し、濾別、真空加熱乾燥して、スルホン化ポリエチレ
ンオキサイドグラフト体17.80g得た。得られたポ
リマーの重量平均分子量、分子量分布はそれぞれ、4.
9×104 、2.84で、スルホン化度は0.019で
あった。
【0055】
【実施例4】・ポリアルキレンオキサイド・スルホン化
芳香族ポリスルホンブロック共重合体の合成 ポリスルホン(住友化学工業(株)製:スミカエクセル
PES3600P)(以下、PESと称す。)25.0
gをジクロロメタン1000mlに溶解させ、氷冷浴
下、ジクロロメタン100mlに溶解したクロロ硫酸
(関東化学社製)11.54gを1時間で滴下した。氷
冷浴を取り去り室温で2時間攪拌した。析出した塊状物
をジメチルホルムアミドへ溶解させ、IPAから再沈
し、濾別、真空加熱乾燥して、下記式(11)に示すス
ルホン化PES体22.84gを得た。
【0056】
【化10】 (式中、Eは、E1 に示す構造とE2 に示す構造を繰返
し単位にもつランダム共重合体を表す。)
【0057】ポリエチレングリコール#4000;3
5.32g、エチレンジアミンに酸化プロピレンと酸化
エチレンを逐次付加したものから派生した4官能ブロッ
ク・コポリマー(BASF社、Tetronic30
4、水酸基価;68mgKOH/g)7.27g、4,
4’−ジフルオロジフェニルスルホン(東京化成工業社
製、D0537)2.67gにそれぞれ仕込み量を変え
て、実施例1と同様にして、分岐ポリエチレンオキサイ
ドプレポリマーを合成した。続いて、スルホン化PES
体20.04gを該分岐ポリエチレンオキサイドプレポ
リマーに添加し、実施例1と同様にして、分岐PEO−
スルホン化PES共重合体を合成した。得られたポリマ
ーの重量平均分子量、分子量分布はそれぞれ、5.9×
104 、2.94で、スルホン化度は0.0125であ
った。
【0058】
【比較例1】・スルホン化芳香族ポリスルホンの合成 1000ml三ツ口セパラブルフラスコにビスフェノー
ルAを113.18g、4,4’−ジクロロジフェニル
スルホンを137.03g、4,4’−ジクロロジフェ
ニルスルホンジスルホン酸ナトリウムを35.94g、
炭酸カリウムを206g、トルエンを195ml、NM
Pを507mlを入れ、撹拌を行いながら窒素置換を2
時間行った。混合液を155℃で保持後、トルエンを3
時間還流させ、その間、共沸してくる水をディーンスタ
ックトラップで混合液から除去した。続いて混合液を1
90℃に昇温し、トルエンを1時間除去後、さらに19
0℃で5時間保持して、両末端を塩素置換したスルホン
化PSfを合成した。再沈後、得られたポリマーの重量
平均分子量、分子量分布はそれぞれ、2.2×10 4
1.98であり、スルホン化度は0.016であった。
【0059】
【比較例2】・ポリアルキレンオキサイド・芳香族ポリ
スルホンブロック共重合体の合成 4,4’−ジクロロジフェニルスルホンスルホン酸ナト
リウムを使用せず、4,4’−ジクロロジフェニルスル
ホンを43.09g使用する以外は実施例1と同様な方
法で分岐PEO−PSf共重合体を合成・再沈・回収を
実施した。得られた分岐PEO−PSf共重合体の重量
は150gであり、重量平均分子量、分子量分布はそれ
ぞれ、3.7×104 、3.23であった。
【0060】
【実施例5】実施例1に示した分岐PEO−スルホン化
PSf共重合体を10重量%、ポリスルホン(アモコ・
エンジニアリング・ポリマーズ社製:ユーデルP−17
00)を18重量%、NMPを72重量%混合し、60
℃で12時間加熱撹拌した後、50℃で加熱脱泡し、均
一透明なドープを調製した。内部凝固液は、NMP50
重量%、純水50重量%で調整された混合溶液を用い、
45℃に保たれた外径0.36mm、内径0.15mm
の環状ノズルより、線速度40m/minで同時に吐出
した。吐出部のエアギャップ距離は600mmであり、
内部の空気は相対湿度80%RH、雰囲気温度45℃に
保たれていた。吐出後の成形体は60℃の水中で凝固さ
れ、引き続き50m/minで巻き取られ、中空糸膜を
得た。最後に、該中空糸膜は90℃の熱水で洗浄後、2
0重量%のグリセリン水溶液中で1時間、60℃にて浸
漬処理を行うことにより評価用中空糸膜を得た。
【0061】
【実施例6】内部凝固液として、NMP50重量%、純
水50重量%で調整された均一透明溶液に、実施例2に
示した、分岐PEO−スルホン化PSf共重合体を共重
合体濃度が0.1重量%となるように溶解した透明溶液
を用いる以外は実施例5と同様に紡糸、グリセリン浸漬
処理を行い、評価用中空糸膜を得た。
【比較例3】分岐PEO−スルホン化PSf共重合体の
代わりに、比較例1で示した、スルホン化PSfを用い
る以外は実施例5と同様に紡糸、グリセリン浸漬処理を
して、評価用中空糸膜を得た。
【0062】
【比較例4】分岐PEO−スルホン化PSf共重合体の
代わりに、比較例2で示した、分岐PEO−PSf共重
合体を用いる以外は実施例5と同様に紡糸、グリセリン
浸漬処理をして、評価用中空糸膜を得た。
【比較例5】ポリスルホンを15重量%、比較例1で得
られたスルホン化PSfを7重量%、比較例2で得られ
た分岐PEO−PSf共重合体を8重量%およびNMP
を70重量%用いる以外は実施例5と同様に紡糸、グリ
セリン浸漬処理をして、評価用中空糸膜を得た。
【0063】<血液適合性評価&分画性評価>以上の実
施例、比較例で得られた中空糸膜を用い、LDH活性値
とアルブミンリーク値を測定した。これらの値を体外循
環血液処理膜(旭化成(株)製、APS−150E)の
LDH活性値とアルブミンリーク値で除したLDH活性
相対値およびアルブミンリーク相対値をそれぞれ図1、
2に示す。スルホン化PSf(比較例3)では、アルブ
ミンリークは抑制されているが血液適合性が悪い。PS
fと分岐ポリエチレンオキサイドからなる共重合体(比
較例4)では、血液適合性は良好であるが、アルブミン
リークが抑制できない。スルホン化PSfとPSfと分
岐ポリエチレンオキサイドからなる共重合体ブレンド
(比較例5)では、血液適合性、アルブミンリークとも
に悪い。一方、スルホン酸基を結合した分岐PEO−ス
ルホン化PSf共重合体を用いた中空糸膜では、良好な
血液適合性とアルブミンリーク阻止性能を同時にバラン
スよく満足できる。
【0064】
【発明の効果】本発明のスルホン酸基を結合した芳香族
ポリスルホンと親水性ポリマーから成るポリスルホン系
共重合体を体外循環血液処理用親水化剤として使うこと
により、血液処理時における良好な血液適合性とアルブ
ミンリーク阻止性能を同時に満足させうる体外循環血液
処理装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】対外循環血液処理膜APS−150E(旭メデ
ィカル(株)製)のLDH活性値を100とした場合
の、実施例および比較例に示した評価用中空糸のLDH
活性値を示すグラフ図である。
【図2】対外循環血液処理膜APS−150E(旭メデ
ィカル(株)製)のアルブミンリーク量を1とした場合
の、実施例および比較例に示した評価用中空糸のアルブ
ミンリーク量を示すグラフ図である。
【図3】実施例1で得られた分岐PEO−スルホン化P
Sf共重合体のNMRチャート図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA51 AA64 BA02 BB02 BC01 BC02 4J030 BA03 BA09 BA42 BA48 BA49 BB45 BB66 BF03 BG02 BG30 BG31

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリスルホンのスルホン化体であ
    るスルホン化芳香族ポリスルホンからなるセグメント
    と、親水性ポリマーからなるセグメントとからなるポリ
    スルホン系共重合体。
  2. 【請求項2】 芳香族ポリスルホンが下記式(1)の繰
    返し単位を有する単独重合体、または下記式(1)の繰
    返し単位と下記式(2)〜(4)のいずれかの繰返し単
    位の少なくとも一種との交互共重合体である請求項1に
    記載のポリスルホン系共重合体。 【化1】
  3. 【請求項3】 スルホン化度が、0.0001以上、
    0.5以下であることを特徴とする請求項1または2に
    記載のポリスルホン系共重合体。
  4. 【請求項4】 親水性ポリマーがポリアルキレンオキサ
    イドであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載のポリスルホン系共重合体。
  5. 【請求項5】 芳香族ポリスルホンにスルホン酸基を導
    入した後、該スルホン化芳香族ポリスルホンと親水性ポ
    リマーとを共重合することを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載のポリスルホン系共重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 芳香族ポリスルホンの原料モノマーをス
    ルホン化して得られるスルホン化モノマーと、芳香族ポ
    リスルホンの原料モノマーとを原料としてスルホン化芳
    香族ポリスルホンを得た後に、該スルホン化芳香族ポリ
    スルホンと親水性ポリマーとを共重合することを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載のポリスルホン系共
    重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 芳香族ポリスルホンと親水性ポリマーと
    からなるポリスルホン系共重合体をスルホン化すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリスル
    ホン系共重合体の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4のいずれかに記載するポリ
    スルホン系共重合体を含有するドープ。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のドープを用いてシート状
    または中空糸状に成形して得られる成形体。
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