JP2003292056A - 防虫カートン - Google Patents

防虫カートン

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JP2003292056A
JP2003292056A JP2002102171A JP2002102171A JP2003292056A JP 2003292056 A JP2003292056 A JP 2003292056A JP 2002102171 A JP2002102171 A JP 2002102171A JP 2002102171 A JP2002102171 A JP 2002102171A JP 2003292056 A JP2003292056 A JP 2003292056A
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JP
Japan
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repellent
insect
overcoat varnish
carton
mixed
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Application number
JP2002102171A
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English (en)
Inventor
Minoru Nagae
実 永江
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】経済性に優れた低価格の防虫カートンを提供す
ること。 【解決手段】紙箱(1)に組み立てた際、害虫の侵入経
路となりうる部分の表面にのみ、接触忌避タイプの薬剤
を混ぜたオーバーコートニス層(S)を狭幅で形成さ
せ、糊代部分(12)を除くそれ以外の表面には薬剤未
混入のオーバーコートニス層を形成させた。接触忌避タ
イプの薬剤は、ピレスロイド系化合物又はピロン系化合
物を主成分とする薬剤が良い。害虫の侵入経路となりう
る部分の裏面にも、接触忌避タイプの薬剤を混ぜたオー
バーコートニス層を狭幅で形成させるとさらに好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、菓子、ナッツなど
の食品を包装する紙箱に侵入する貯穀害虫に対して忌避
効果のある防虫カートンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、貯穀害虫への忌避効果のある薬剤
を添加した印刷用オーバーコートニスを紙箱に塗布した
防虫カートンが多数発明、考案されているが、薬剤を添
加したオーバーコートニスを紙箱の全面に塗布する方式
のため、本来不必要な紙箱の、例えば、中央部分などに
も塗布してあり不経済なものであった。
【0003】多くの害虫は糊代部分の貼り不良部の隙
間、フラップ部の隙間等の隙間からカートンの内部に侵
入してくる場合がほとんどすべてである。つまり、侵入
してくる部分にのみ薬剤が塗布されていれば害虫の侵入
を防ぐことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、貯穀害虫へ
の忌避効果のある薬剤を添加したオーバーコートニスを
紙箱に塗布した防虫カートンに関する以上のような問題
点を解決するためになされたもので、経済性に優れた低
価格の防虫カートンを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の発明
は、紙箱に組み立てた際、害虫の侵入経路となりうる部
分の表面にのみ、接触忌避タイプの薬剤を混ぜたオーバ
ーコートニス層を狭幅で形成させ、糊代部分を除くそれ
以外の表面には薬剤未混入のオーバーコートニス層を形
成させたことを特徴とする、防虫カートンである。
【0006】このように、紙箱に組み立てた際、害虫の
侵入経路となりうる部分の表面にのみ、接触忌避タイプ
の薬剤を混ぜたオーバーコートニス層を狭幅で形成させ
ているので、オーバーコートニス、すなわち、薬剤の使
用量が少なくて済み経済的である。
【0007】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
発明において、前記害虫の侵入経路となりうる部分の裏
面にも、接触忌避タイプの薬剤を混ぜたオーバーコート
ニス層を狭幅で形成させたことを特徴とする、防虫カー
トンである。
【0008】このように、請求項2記載の発明によれ
ば、害虫の侵入経路となりうる部分の裏面にも接触忌避
タイプの薬剤を混ぜたオーバーコートニスを狭幅で塗布
しているので、害虫の侵入経路となりうる部分の表裏両
面に接触忌避タイプの薬剤を混ぜたオーバーコートニス
を狭幅で塗布したことになり、防虫カートンの害虫忌避
効果はより高くなる。
【0009】また、請求項3の発明は、請求項1又は2
記載の発明において、前記接触忌避タイプの薬剤が、ピ
レスロイド系化合物又はピロン系化合物を主成分とする
薬剤であることを特徴とする、請求項1又は2記載の防
虫カートンである。
【0010】このように、請求項3記載の発明によれ
ば、ピレスロイド系化合物又はピロン系化合物を主成分
とする薬剤を混ぜたオーバーコートニスを狭幅で塗布し
ているので、ノシメマダラメイガなどのメイガ類の幼
虫、カツオブシムシの幼虫や成虫、チャタテムシの幼虫
や成虫など羽がなく、小さい隙間から侵入することが多
い虫に対して、薬剤忌避効果がより顕著に現れる。
【0011】また、請求項4の発明は、請求項1、2又
は3記載の発明において、前記薬剤未混入のオーバーコ
ートニスに蒸散タイプの忌避薬剤を混ぜたことを特徴と
する、防虫カートンである。
【0012】このように請求項4記載の発明によれば、
薬剤混入のオーバーコートニスに蒸散タイプの忌避薬剤
を混ぜることにより飛来タイプの害虫にも効果が出る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の防虫カートンを一実施形
態に基づいて以下に詳細に説明する。本発明の防虫カー
トンは、例えば図1、図2に示すように、紙箱に組み立
てた際、害虫の侵入経路となりうる部分の表面にのみ、
接触忌避タイプの薬剤を混ぜたオーバーコートニス層を
狭幅で形成させ、糊代部分を除くそれ以外の表面には薬
剤未混入のオーバーコートニス層を形成させた防虫カー
トン(1)である。
【0014】防虫カートンに使用される紙箱は、特に形
態上から限定されることはない。一例としてキャラメル
などの収納用として活用されている中舟式の紙箱につい
て説明する。図2において、(a)はスリーブの展開平
面図であり、(b)は中舟の展開平面図であり、(1
1)はスリーブ、(21)は中舟を表し、斜線部分
(S)がオーバーコートニス層を塗布した部分である。
【0015】すなわち、紙箱に組み立てた際、害虫の侵
入経路となりうる稜や紙端部分には、数mmの幅で、接
触忌避タイプの薬剤を混ぜたオーバーコートニス層
(S)を2〜5g/m2 (固形分)程度の塗布量で塗布
する。オーバーコートニス層を形成させるオーバーコー
トニスには、ピレスロイド系化合物又はピロン系化合物
を主成分とする接触忌避タイプの薬剤が有効成分で3%
程度になるように調合して混合されている。
【0016】オーバーコートニスは、オフセット方式、
グラビア方式など公知の塗布方式によって、スリーブや
中舟に組み立てる前のブランク状態の板紙に塗布するこ
とができる。
【0017】また、同様の方法によって、上記のオーバ
ーコートニス層を形成させた部分と糊代部分(12)を
除く表面には、耐摩擦性、耐水性、耐油性、あるいは店
頭効果向上を狙って、薬剤を入れない通常のオーバーコ
ートニスを塗布しておく。このことにより、一般のカー
トン並の耐摩擦性、耐水性、耐油性を有し、店頭効果の
優れた防虫カートンが作製できる。
【0018】なお、スリーブや中舟の裏面でオーバーコ
ートニス層を形成させた表面に対応する個所にも数mm
の幅で接触忌避タイプの薬剤を混ぜたオーバーコートニ
ス層を形成させておくと忌避効果がさらに向上する。
【0019】さらに、上記の薬剤を入れない通常のオー
バーコートニスを塗布する個所に、蒸散タイプの忌避薬
剤を混ぜたオーバーコートニスを塗布しても良い。この
場合には、飛来型の害虫に対しても忌避効果が出る。
【0020】このようにして必要個所にオーバーコート
ニス層を形成させたスリーブや中舟のブランクを組み立
て、貼合などして、図2に示すような、本発明の防虫カ
ートン(1)とする。
【0021】スリーブと中舟の接触部分や、スリーブの
糊代部分にはオーバーコートニス層が形成されているの
で、害虫がカートンの内部に侵入することがない。例
え、糊代部分(12)に貼り不良があり、微小な隙間が
あったとしても糊代部分のつけ根には全幅にわたり接触
忌避タイプの薬剤を混ぜたオーバーコートニス層が塗布
されているので、害虫がカートンの内部に侵入すること
はない。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。 〈実施例1〉図2(a)に示すように、スリーブ(1
1)の糊代部分(12)を除く周縁、および、図2
(b)に示すように、中舟(21)の組み立てた際、外
部に触れる部分の稜線並びに紙縁、とに、ピレスロイド
系害虫忌避剤であるフェノトリンを有効成分で3%混ぜ
たオーバーコートニスをグラビア方式で2.5mm幅で
塗布し、オーバーコートニス層を形成させた(塗布量;
3g/m2 (固形分))。
【0023】上記オーバーコートニス層を塗布した部分
(S)以外の表面には、糊代部分(12)を除いて、害
虫忌避剤が混入していないオーバーコートニスを塗布し
た。
【0024】このスリーブと中舟のブランクを組み立
て、図1に示すような長さ;85mm、奥行き;44m
m、高さ;16mmの大きさの実施例1の防虫カートン
を作製した。
【0025】〈実施例2〉スリーブおよび中舟に塗布す
るオーバーコートニス層の幅を5mm幅とした以外は、
実施例1と同様の中舟式のカートンを作製し、実施例2
の防虫カートンとした。
【0026】〈比較例1〉実施例2の構成から害虫忌避
剤が混入していないオーバーコートニスを塗らないカー
トンを作製し、比較例1の防虫カートンとした。
【0027】〈比較例2〉害虫忌避剤を混ぜてない通常
のオーバーコートニスを糊代部分以外の全表面に塗布し
た実施例1と同じ寸法の中舟式カートンを作製し、比較
例2の防虫カートンとした。
【0028】このようにして作製した実施例2種類、比
較例2種類、合計4種類の防虫カートンの害虫忌避効
果、美粧性、価格を下記する方法により実験、評価し
た。その結果を表1に示す。 害虫忌避効果‥密閉容器の中に実験容器(A)とコント
ロールのための標準容器(B)を一定間隔をおいて放置
し、その中間にノシメマダラメイガの幼虫を10匹はな
ち、24時間後に、実験容器(A)と標準容器(B)の
中に存在する虫の数を計数し、下記の式から忌避率を求
めた。 忌避率(%)=(B−A)/(B+A)×100 美粧性 ‥オーバーコートニスの光沢を目視観察 ○;光沢あり、ニスの光沢差あり ×;光沢なし、ニスの光沢差が目立つ 価格 ‥従来の防虫紙箱と価格差を比較 ○;従来紙箱の1.2倍以内 ×;従来紙箱の1.2倍以上
【0029】
【表1】
【0030】このように箱に組み立てた際、虫の侵入経
路となりうる部分に2.5〜5mm程度の幅で接触忌避
タイプに忌避薬剤を混ぜたオーバーコートニスを塗布
し、糊代部分を除くそれ以外の部分には忌避薬剤を混ぜ
ない通常のオーバーコートニスを塗布することにより、
忌避作用を有し、かつ、美粧性に優れた、しかもコスト
的なメリットの有る防虫カートンが得られることが判る
(実施例1、実施例2)。
【0031】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、虫の侵
入経路となりうる部分に接触型忌避剤入りのオーバーコ
ートニスを、その他の部分には蒸散型忌避剤入りのオー
バーコートニスを塗布することにより、侵入だけでな
く、包装材料の周りに寄ってくることも防止できる防虫
カートンができる。高価な薬剤も高濃度で使用すること
が可能なため、より高い忌避効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防虫カートンの一実施例を示す、斜視
説明図である。
【図2】図1の防虫カートンに使用する、(a)はスリ
ーブの展開説明図であり、(b)は中舟の展開説明図で
ある。
【符号の説明】
1‥‥防虫カートン 11‥‥スリーブ 12‥‥糊代部分 21‥‥中舟 S‥‥害虫忌避剤入りオーバーコートニス塗布部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙箱に組み立てた際、害虫の侵入経路とな
    りうる部分の表面にのみ、接触忌避タイプの薬剤を混ぜ
    たオーバーコートニス層を狭幅で形成させ、糊代部分を
    除くそれ以外の表面には薬剤未混入のオーバーコートニ
    ス層を形成させたことを特徴とする、防虫カートン。
  2. 【請求項2】前記害虫の侵入経路となりうる部分の裏面
    にも、接触忌避タイプの薬剤を混ぜたオーバーコートニ
    スを狭幅で形成させたことを特徴とする、請求項1記載
    の防虫カートン。
  3. 【請求項3】前記接触忌避タイプの薬剤が、ピレスロイ
    ド系化合物又はピロン系化合物を主成分とする薬剤であ
    ることを特徴とする、請求項1又は2記載の防虫カート
    ン。
  4. 【請求項4】前記薬剤未混入のオーバーコートニスに蒸
    散タイプの忌避薬剤を混ぜたことを特徴とする、請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載の防虫カートン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008074414A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Dainippon Printing Co Ltd スライド式カートン
JP2012012364A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Toppan Printing Co Ltd 忌避効果を有する積層体及びそれを用いたカートン

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JP2008074414A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Dainippon Printing Co Ltd スライド式カートン
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