JP2003291791A - 自動2輪車用ブレーキ装置 - Google Patents

自動2輪車用ブレーキ装置

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JP2003291791A
JP2003291791A JP2002098096A JP2002098096A JP2003291791A JP 2003291791 A JP2003291791 A JP 2003291791A JP 2002098096 A JP2002098096 A JP 2002098096A JP 2002098096 A JP2002098096 A JP 2002098096A JP 2003291791 A JP2003291791 A JP 2003291791A
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brake
modulator
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master cylinder
rear wheel
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JP2002098096A
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Kazuhiko Tani
一彦 谷
Makoto Igarashi
眞 五十嵐
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】前後輪アンチロックモジュレータと連動ブレー
キモジュレータを併用すると、それぞれがアクチュエー
タとマスターシリンダユニットを有するため、大型化し
て部品点数及びコストが増大する。しかも小型のスクー
タにはこれらのアクチュエータやマスターシリンダユニ
ットを収容するスペースの確保が難しいのでこれらのコ
ンパクト化が望まれ、かつ外観性も良好になるような配
置が要求される。そこでこれらの要望を実現するブレー
キ装置を提供する。 【構成】前輪1に設けた液圧式の前輪ブレーキ2を、前
輪アンチロックモジュレータのアクチュエータ10を介
して右レバー12で操作する。また、左レバー15は連
動ブレーキモジュレータのマスターシリンダユニット1
7を介して前輪ブレーキ2と後輪ブレーキ7に制動力を
適正配分する。アクチュエータ10とマスターシリンダ
ユニット17は一体化されてブレーキモジュレータユニ
ット40を構成し、ブレーキモジュレータユニット40
は車体前部を覆うフロントカバーの内側へ配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願は、自動2輪車用ブ
レーキ装置に係り、特に、連動ブレーキモジュレータと
前輪アンチロックモジュレータを備えるとともに小型ス
クータ等に適用して好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平10−181546号には、前後
輪アンチロックモジュレータを備えた自動2輪車が示さ
れている。この前後輪アンチロックモジュレータは、前
輪ブレーキ及び後輪ブレーキのために計2系統の液圧回
路を備え、前輪及び後輪にそれぞれ備えられた車速セン
サーの検出信号に基づいて、前後輪アンチロックモジュ
レータのアクチュエータにて液圧を調節することにより
前輪又は後輪を独立してアンチロック制御するようにな
っている。なお後輪ブレーキはドラム式であり、比較的
短い後輪ブレーキ側の液圧回路とケーブルで連結されて
いる。
【0003】また、特開2001−171506号に
は、前輪ブレーキと後輪ブレーキへ出力を適正配分する
ようにした連動ブレーキモジュレータが示されている。
この連動ブレーキモジュレータは、ブレーキ操作子であ
る右レバーにより液圧式の前輪ブレーキを単独操作し、
左レバーにより前輪ブレーキとケーブル式の後輪ブレー
キとを連動制御するようになっている。さらに、前後輪
アンチロックブレーキモジュレータと前後輪連動ブレー
キモジュレータを併用したものも公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に前後輪アンチロックブレーキモジュレータと前後輪連
動ブレーキモジュレータを併用すると、アンチロックモ
ジュレータにはアクチュエータが、連動ブレーキモジュ
レータにはマスターシリンダユニットがそれぞれ必要に
なる。このためこれらを独立して配置すれば、部品点数
が多くなりコストもアップするから、部品点数の削減と
コストダウン可能な構成が望まれている。しかもこれら
は比較的大型部品であるから、配置スペースの確保に制
約があり、特に小型スクータなどではスペースが限られ
るため、コンパクトに構成することが望まれる。また外
観性を良好にするためには露出させない配置が望まれ
る。そこで本願発明は、このような要請の実現を目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1の発明は、前後輪ブレーキを備えた自動2輪車
用ブレーキ装置において、ブレーキ操作子の操作に応じ
て前輪ブレーキと後輪ブレーキに出力を配分する連動ブ
レーキモジュレータと、車輪のロックを回避するアンチ
ロックモジュレータとを備え、前記連動ブレーキモジュ
レータのマスターシリンダユニットと、前記アンチロッ
クモジュレータのアクチュエータとを一体のブレーキモ
ジュレータユニットとして構成し、このブレーキモジュ
レータユニットを、車体前部を覆うフロントカバーの内
側へ配置するとともに、前記アンチロックブレーキモジ
ュレータを前輪ブレーキ側にのみ設けたことを特徴とす
る。
【0006】請求項2の発明は、上記請求項1におい
て、前記アンチロックブレーキモジュレータの減圧液体
通路を前記マスターシリンダユニットのリザーバーへ直
接接続したことを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、アンチロック
モジュレータと連動ブレーキモジュレータを併用すると
ともに、アンチロックモジュレータのアクチュエータと
連動ブレーキモジュレータのマスターシリンダユニット
とを一体のブレーキモジュレータユニットにしたので、
コンパクトになりかつ部品点数を削減してコストダウン
できるとともに、このブレーキモジュレータユニットを
フロントカバーの内側へ配置したので、フロントカバー
内側のスペースを有効利用できかつ外観されなくなるの
で外観性を向上できる。しかも、アンチロックブレーキ
モジュレータを前輪ブレーキ側のみとすることにより、
さらにコンパクトかつ軽量化でき、より一層のコストダ
ウンを実現できる。
【0008】請求項2の発明によれば、アンチロックブ
レーキモジュレータの減圧液体通路をマスターシリンダ
ユニットのリザーバーへ直接接続したので、従来のよう
にポンプや別体のリザーバーを不用にできる。このた
め、さらに構造が簡潔になってコンパクト化でき、かつ
部品点数及びコストを削減できる。したがって、小型ス
クータのような配置スペース及びコストに制約のある車
両に適用する場合に好適となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて一実施例を
説明する。図1は本実施例の適用される低床式小型スク
ータを示す図、図2はそのブレーキ構成図、図3はブレ
ーキモジュレータユニットについてマスターシリンダユ
ニット構造を主に示す図、図4は図3の4−4線断面
図、図5はブレーキモジュレータユニットにおけるアク
チュエータ構造を主に示す図、図6は入力規制手段の拡
大概略図、図7は前後輪ブレーキにおける制動力の理想
配分曲線を示す図、図8はブレーキモジュレータユニッ
トの配置を示す車体前部の斜視図である。
【0010】図1において、1は前輪、2は液圧式の前
輪ブレーキ、3はフロントカバー、4は右ハンドルグリ
ップ、5は左ハンドルグリップ、6はシート、7はケー
ブル式ブレーキをなすドラム式の後輪ブレーキ、8は後
輪(駆動輪)である。
【0011】図2に示すように、前輪ブレーキ2は、前
輪アンチロックモジュレータを構成するアクチュエータ
10(ABSと略記する)と液圧配管9で連結され、ケ
ーブル11を介して右側ハンドルグリップ4に設けられ
た右レバー12により操作される。右レバー12はブレ
ーキ操作子の一つである。
【0012】アクチュエータ10は、右レバー12の操
作により制動状況に応じて前輪1のロックを回避するよ
うに前輪ブレーキ2の液圧を制御するものであり、右レ
バー12の操作信号と前輪1側に設けられた前輪車速セ
ンサー13の検出信号に基づいてECU14により制御
される。また左レバー15の操作信号も入力され、後述
するように連動ブレーキモジュレータ作動時における前
輪アンチロックモジュレータの作動制御に供される。
【0013】左ハンドルグリップ5の左レバー15は、
ケーブル16を介して連動ブレーキモジュレータを構成
するマスターシリンダユニット17(CBSと略記す
る)を操作する。左レバー15もブレーキ操作子の一つ
である。マスターシリンダユニット17は液圧ホース2
3cで接続されるアクチュエータ10を介して前輪ブレ
ーキ2へ加圧された作動液を供給し、かつケーブル1
8,19及び入力規制手段20を介して後輪ブレーキ7
を操作することにより、前輪ブレーキ2と後輪ブレーキ
7を連動して作動させるとともに、これら前輪ブレーキ
2及び後輪ブレーキ7の各制動力を適正に配分する。
【0014】符号21はECU14へ電源を供給するバ
ッテリであり、シート6の下方へ配置されている。22
はインジケータである。インジケータ22はハンドルカ
バーの計器パネル近傍に設けられ、前輪アンチロックモ
ジュレータ作動時にECU14により点灯する。
【0015】本実施例においては、アクチュエータ10
とマスターシリンダユニット17は、図1及び図8に明
らかなように、一体化されて単一のブレーキモジュレー
タユニット40を構成し、ECU14とともに、前輪1
近傍のフロントカバー3の内側へ配置される。図8に明
らかなように、ブレーキモジュレータユニット40はヘ
ッドパイプ41の近傍に支持され、他の配置部品ととも
にフロントカバー3(図1)で覆われる。図中の符号4
2はヘッドパイプ41を支持するメインフレーム、43
は低床式のフロア、44はボトムブリッジ、45はフロ
ントフォークである。
【0016】図3は連動ブレーキモジュレータを構成す
るマスターシリンダユニット17の一例であり、ブレー
キモジュレータユニット40へ内蔵され、右レバー12
により前輪ブレーキ2を独立操作するときは、アクチュ
エータ10を介して前輪ブレーキ2へ液圧を供給する。
また左レバー15により操作するときは、前輪ブレーキ
2及び後輪ブレーキ7を連動操作する。
【0017】マスターシリンダユニット17は、マスタ
シリンダ23,ノッカー24,荷重配分レバー25,連
結部材26及びリザーバタンク27を備え、ユニットボ
デイ17aへ一体化さている。荷重配分レバー25は一
端が連結部材26の上部とピン25aで連結され、中間
部にケーブル16の一端に設けられた接続端部25bが
係合する。荷重配分レバー25の他端にはケーブル18
の一端に設けられた接続端部25cが係合する。
【0018】連結部材26はコイルスプリング28によ
り図の下方へ移動付勢されている。また長穴26aを備
え、その中に嵌合して図示状態下端部に位置するピン2
6bを介してノッカー24の一端と連結する。ピン26
bは連結部材26の図示状態下側に重なる第2部材26
cと一体になっており、この第2部材26cは接続端部
26dを介してケーブル11の下端と連結する。
【0019】ノッカー24の他端はピン24aにてユニ
ットボデイ17aへ回動自在に連結されており、ケーブ
ル11を図の上方へ引くと、第2部材26cを介してノ
ッカー24の一端が引き上げられるため、ノッカー24
はピン24aを中心に図の時計回り方向に回動し、中間
部24bでマスタシリンダ23へ進退動自在に設けられ
たピストンの突出端部23aを押し上げ(図4参照)、
マスターシリンダ23に液圧を発生させる。この昇圧し
た作動液は、吐出側のジョイント23bから加圧液体通
路23cを通ってアクチュエータ10へ吐出し、さらに
アクチュエータ10からホース9を介して前輪ブレーキ
2を作動させるようになっている。
【0020】このとき連結部材26はコイルスプリング
28により下方へ押しつけられたまま不動であり、その
結果、荷重配分レバー25も不動であって、後輪ブレー
キ7は作動せず、前輪ブレーキ2のみが独立して作動す
ることになる。
【0021】左レバー15によりケーブル16を図の上
方へ引くと、接続端部25bを介して荷重配分レバー2
5の中間部を図の上方へ引く。このとき、連結部材26
はコイルスプリング28により下方へ押しつけられてい
るので、荷重配分レバー25はピン25aを中心に図の
反時計回り方向に回動し、その結果、接続端部25cを
介してケーブル18を引き、入力規制手段20及びケー
ブル19を介して後輪ブレーキ7を作動させる。
【0022】その後ケーブル16に対する牽引力が増加
してコイルスプリング28に打ち勝つと、荷重配分レバ
ー25全体が図の上方へ移動する。これにより連結部材
26も図の上方へ移動し、ピン26bを介してノッカー
24を回動させるため、マスターシリンダ23に液圧を
発生させて前輪ブレーキ2を作動させる。同時にケーブ
ル18の牽引は継続されるため、後輪ブレーキ7の作動
は持続し、前後輪ブレーキが同時に作動する連動ブレー
キ状態になる。このとき、接続端部25bを中心とする
ピン25a及び接続端部25c間の距離の比をレバー比
として前輪ブレーキ2及び後輪ブレーキ7に対する制動
力を配分する。
【0023】図4に明らかなように、マスターシリンダ
23の液室23d内をピストン23eが進退動自在であ
り、このピストン23eは突出端部23aをノッカー2
4の中間部24bにより押圧されて進退動作する。液室
23dはユニットボデイ17aへマスターシリンダ23
と一体化されたリザーバ27と連通している。図中の符
号29はブレーキスイッチであり、荷重配分レバー25
の図上方移動を検出することにより、後輪ブレーキ7の
作動並びに連動ブレーキモジュレータの作動状態を検出
する。
【0024】リザーバ27にはアクチュエータ10が一
体化されており、このアクチュエータ10内には、常開
型バルブ31と常閉型バルブ32が設けられ、加圧時に
はマスターシリンダ23の加圧液体通路23cから作動
液が常開型バルブ31へ送られ、さらに常開型バルブ3
1から前輪ブレーキ2へ供給されて前輪ブレーキ2を作
動させる。一方減圧時には、作動液が常閉型バルブ32
から減圧液体通路32aを通って直接リザーバー27内
へ戻される。
【0025】図5はアクチュエータ10の一例を示す。
アクチュエータ10はボディ30内に常開型バルブ31
と常閉型バルブ32を内蔵する。常開型バルブ31及び
常閉型バルブ32はそれぞれソレノイドバルブであり、
常開型バルブ31は通常時にマスターシリンダユニット
17から吐出された作動液を液圧式前輪ブレーキ2側へ
流す常時開放状態であり、逆流を許容するワンウエイバ
ルブ33が並列に接続されている。常閉型バルブ32は
ソレノイドが励磁したときのみ前輪ブレーキ2側の作動
液をマスターシリンダユニット17のリザーバタンク2
4(図4参照)へ戻す常時閉状態をなす。
【0026】常開型バルブ31及び常閉型バルブ32の
開閉はECU14により制御され、常開型バルブ31を
閉じ、常閉型バルブ32を開くことにより短時間液圧を
遮断して前輪ブレーキ2の制御を停止することにより、
前輪のロックを回避するようになっている。
【0027】図6は、入力規制手段20の一例であるス
トローク規制型を示す。ボディ40内にジョイントピー
ス41を介してケーブル18の一端が連結したスプリン
グ42を配置し、スプリング42の他端をケーブル19
の一端と連結板43を介して接続する。連結板43は幅
広状をなし、所定のストロークで図の左方へ引かれたと
き、ボディ40に設けられたストッパ44に当接して移
動を規制され、これにより入力規制される。
【0028】図7は連動ブレーキモジュレータにおける
前後輪ブレーキの制動力配分における理想配分曲線Aと
設定例としての実配分曲線BCを示し、横軸は前輪制動
力、縦軸は後輪制動力である。図中に示した直線のう
ち、横軸から右肩上がりに延びる斜めの直線は前輪のロ
ック線であり、縦軸から右肩下がりに延びる斜めの直線
は後輪のロック線である。これらのロック線は路面状態
(摩擦係数μにて表示)毎にそれぞれ複数表示してあ
り、あるμに対応する前輪及び後輪のロック線の交点を
順次結んだ曲線が理想配分曲線Aとなる。
【0029】本実施例における制動力配分は、図中の直
線Bに示すように、当初は理想配分曲線Aに沿って右肩
上がりの直線状に変化するが、後輪側におけるμ=0.
4のロック線との交点手前の点Pにて中折れし、直線C
で示すように、理想配分曲線A上におけるμ=0.4の
点Qへ向かって右肩下がりに変化する。
【0030】したがって、本実施例における連動ブレー
キモジュレータの後輪ブレーキは、μ=0.4の路面状
態を規準とし、μ=0.4以下では後輪のロックを生じ
ないようになっている。このような設定は、連動ブレー
キモジュレータにおける制動力配分、すなわち図3に示
した荷重配分レバー25の前記レバー比と、入力規制手
段20におけるストローク規制の設定により可能とな
る。なお、図7において破線Dで示す部分は、入力規制
手段20によるストローク規制をしない場合の仮定状態
であり、この場合は例えばμ=0.7以下の路面で前輪
がロックすることになる。
【0031】次に、本実施例の作用を説明する。右レバ
ー12を単独操作すると、マスターシリンダユニット1
7はノッカー24の回動により液圧のみが発生し、アク
チュエータ10を介して前輪ブレーキ2のみを制御す
る。アクチュエータ10は右レバー12の作動信号及び
前輪車速センサー13の検出した車速信号に基づいてロ
ックの発生する条件になると、ECU14がアクチュエ
ータ10の常開型バルブ31及び常閉型バルブ32を制
御して前輪ロックを回避する。このとき荷重配分レバー
25は動作しないので後輪ブレーキ7は無関係である。
【0032】一方、左レバー15を単独操作すると、マ
スターシリンダユニット17の荷重配分レバー25が作
動し、前輪ブレーキ2及び後輪ブレーキ7へ制動力を適
正配分する。このとき、後輪ブレーキは所定μ(本実施
例ではμ=0.4)になると、入力規制手段20により
入力を規制するため後輪ブレーキ7は制動力を停止さ
れ、ロックを回避する。
【0033】この状態では図7に示すように、点Pで折
れ曲がって、理想配分曲線A上におけるμ=0.4の点
Qに向かって変化し、前輪ブレーキ側への制動力配分が
少なくなるから、μ=0.4以下の路面において後輪の
ロックを回避する。
【0034】一方、前輪ブレーキ側の制動力は規制され
ないので、次第に増加すると前輪のロック領域へ入るこ
とになる。しかしこのようになると、前輪アンチロック
ブレーキモジュレータのアクチュエータ10が前記した
アンチロック作動をすることにより前輪ロックを回避で
きる。
【0035】したがって、左レバー15を単独操作する
ことにより連動ブレーキ作動状態になると、前輪ブレー
キ2及び後輪ブレーキ7が連動し、連動ブレーキモジュ
レータにより前輪1及び後輪8に対して各ブレーキの制
動力を適正配分となるように制御して各車輪のロックを
回避できる。
【0036】また、右レバー12を単独操作することに
より連動ブレーキモジュレータの働かない状態で前輪ブ
レーキ2のみを制動する場合には、前輪アンチロックモ
ジュレータにより前輪ロックを回避できることになる。
したがって前輪ブレーキ単独操作時並びに連動ブレーキ
モジュレータ作動時のいずれでも前輪1のロックを回避
できることになる。
【0037】そのうえ、連動ブレーキモジュレータの作
動時であっても、後輪ブレーキ側が入力規制手段20に
より入力規制されている状態で大きな前輪制動力が発生
したときは、前輪アンチロックモジュレータにより前輪
ロックを回避できる。しかも、アンチロックモジュレー
タを前輪ブレーキ側2のみに設置し、車速センサー13
も前輪側のみに設けたので、構成部品点数を削減でき、
ブレーキ装置全体のコストダウンを実現でき、さらに軽
量化も可能になる。
【0038】また、後輪ブレーキ2に対する入力規制手
段20を連動ブレーキモジュレータのマスターシリンダ
ユニット17と後輪ブレーキ7の間に配置したので、後
輪ブレーキ作動時に後輪8のロックを生じるような所定
以上の入力をキャンセルできる。その結果、予め入力規
制手段によって規制する入力として、所定の路面状態に
おけるロック発生時の制動力以上を入力規制するように
設定すれば、後輪アンチロックモジュレータを設けなく
ても、連動ブレーキモジュレータと入力規制手段20だ
けで所定状態の路面状態における後輪のロックを回避で
きる。
【0039】そのうえ、前輪アンチロックモジュレータ
と連動ブレーキモジュレータを併用するとともに、前輪
アンチロックモジュレータのアクチュエータ10と連動
ブレーキモジュレータのマスターシリンダユニット17
とを一体のブレーキモジュレータユニット40として構
成したので、コンパクトになりかつ部品点数を削減して
コストダウンできるとともに、このブレーキモジュレー
タユニット40をフロントカバー3の内側へ配置したの
で、フロントカバー内側のスペースを有効利用できかつ
外観されなくなるので外観性を向上できる。しかも、前
輪アンチロックブレーキモジュレータを前輪ブレーキ側
のみとすることにより、さらにコンパクトかつ軽量化で
き、より一層のコストダウンを実現できる。
【0040】そのうえ、前輪アンチロックブレーキモジ
ュレータの減圧液体通路32aをマスターシリンダユニ
ット17のリザーバー27へ直接接続したので、従来の
ようにポンプや別体のリザーバーを設ける必要がなく、
これらを不用にできる。このため、さらに構造が簡潔に
なってコンパクト化でき、かつ部品点数及びコストを削
減できる。したがって、小型スクータのような配置スペ
ース及びコストに制約のある車両に適用する場合に好適
なブレーキ装置となる。
【0041】さらに、後輪ブレーキ7側をドラム式と
し、ケーブルにて操作できるようにしたため、コストア
ップとなる液圧式機構を用いずに済む。したがってこの
点でも、複雑な構造を付加することなく、かつコストダ
ウンが可能になる。
【0042】なお、本願発明は上記の各実施例に限定さ
れるものではなく、発明の原理内において種々に変形や
応用が可能である。例えば、入力規制手段20はストロ
ーク規制型のみならず、例えば荷重規制型でもよい。ま
たマスターシリンダユニットの中に構成されたものでも
よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るスクータを示す図
【図2】実施例に係るブレーキの機構図
【図3】マスターシリンダユニットの構造を主に示す図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】前輪アンチロックモジュレータの構成を図
【図6】入力規制手段の概略図
【図7】前後輪ブレーキ間における制動力配分曲線を示
す図
【図8】ブレーキモジュレータユニットの配置を示す車
体前部の斜視図
【符号の説明】
1:前輪、2:前輪ブレーキ、7:後輪ブレーキ、8:
後輪、10:アクチュエータ、12:右レバー、13:
前輪車速センサー、14:ECU、15:左レバー、1
7:マスターシリンダユニット、20:入力規制手段、
27:リザーバー、32a:減圧液体通路、40:ブレ
ーキモジュレータユニット
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年4月5日(2002.4.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D045 AA03 BB25 CC02 EE05 EE11 EE21 3D046 AA03 BB12 BB28 CC02 DD03 EE01 FF04 KK12 LL05 LL23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後輪ブレーキを備えた自動2輪車用ブ
    レーキ装置において、ブレーキ操作子の操作に応じて前
    輪ブレーキと後輪ブレーキに出力を配分する連動ブレー
    キモジュレータと、車輪のロックを回避するアンチロッ
    クモジュレータとを備え、前記連動ブレーキモジュレー
    タのマスターシリンダユニットと、前記アンチロックモ
    ジュレータのアクチュエータとを一体のブレーキモジュ
    レータユニットとして構成し、このブレーキモジュレー
    タユニットを、車体前部を覆うフロントカバーの内側へ
    配置するとともに、前記アンチロックブレーキモジュレ
    ータを前輪ブレーキ側にのみ設けたことを特徴とする自
    動2輪車用ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1において、前記アンチロッ
    クブレーキモジュレータの減圧液体通路を前記マスター
    シリンダユニットのリザーバーへ直接接続したことを特
    徴とする自動2輪車用ブレーキ装置。
JP2002098096A 2002-03-29 2002-03-29 自動2輪車用ブレーキ装置 Withdrawn JP2003291791A (ja)

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