JP2003291216A - 既設管更生方法及びその方法に使用される更生管引込部材 - Google Patents

既設管更生方法及びその方法に使用される更生管引込部材

Info

Publication number
JP2003291216A
JP2003291216A JP2002101728A JP2002101728A JP2003291216A JP 2003291216 A JP2003291216 A JP 2003291216A JP 2002101728 A JP2002101728 A JP 2002101728A JP 2002101728 A JP2002101728 A JP 2002101728A JP 2003291216 A JP2003291216 A JP 2003291216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
rehabilitation
rehabilitating
tube
existing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002101728A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihiro Takano
幸弘 高野
Michihiko Watanabe
充彦 渡辺
Hiroshi Sugawara
宏 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2002101728A priority Critical patent/JP2003291216A/ja
Publication of JP2003291216A publication Critical patent/JP2003291216A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 更生管の管端開口を封止する部材を改良する
ことにより、作業工数を削減すると共にこの部材の装着
作業の簡素化を図り、これによって既設管更生作業の作
業性を向上する。 【解決手段】 更生管1を既設管に引き込む際、この更
生管1の先端部分に更生管引込部材6を装着する。この
更生管引込部材6は、更生管1の内部に収容されて蒸気
供給管93が接続される配管接続具9と、この配管接続
具9を収容した状態で更生管1の開口縁部を部分的に重
ね合わせた状態とし、この開口縁部が巻き付けられるイ
ンナコア8と、配管接続具9が収容された更生管1の開
口縁部をインナコア8との間で挟持するクランプ部材7
とを備える。更生管引込部材6に接続されたワイヤWを
利用して更生管1を既設管に引き込んだ直後に、蒸気供
給管93により更生管1の内部に蒸気を供給して更生管
1を拡径させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下に埋設された
既設管の内面を樹脂製の更生管によってライニングする
既設管更生方法及びこの既設管更生方法に使用され且つ
更生管を既設管に引き込むための引込部材に係る。特
に、本発明は、既設管更生作業の簡素化を図るための対
策に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄筋コンクリート管(ヒューム
管)や鋼管などからなる既設管が老朽化した場合には、
その内部に新たな樹脂管を順次接続しながら挿入してい
って更生管を敷設し、既設管と更生管との間の間隙にモ
ルタルや発泡性樹脂材等の裏込め材を注入してシールす
ることによって、更生することが行われている。
【0003】このように、裏込め材を使用して更生する
場合、更生管の内径が既設管の内径よりもかなり小さく
なるために、有効流量が低下してしまうという課題があ
り、又、所定長の樹脂管を順次接続しながら更生管を敷
設したり、既設管と更生管との間の間隙に裏込め材を注
入してシールする必要があるため、作業性が悪く、更生
工事が迅速に行えない。
【0004】この課題を解決するものとして、例えば特
開平1─56531号公報に開示されている更生方法が
知られている。この公報に開示されている更生方法で
は、熱可塑性樹脂製であって形状回復温度において円筒
形に形状回復するように襞状に縮退させた断面形状を呈
する更生管(パイプライナ)を使用する。
【0005】この更生方法の作業手順について以下に説
明する。先ず、襞状に縮退された断面形状であって且つ
ドラムに巻き取られた更生管の一端を閉塞金具などによ
って閉塞する。そして、この閉塞金具に取り付けられた
ワイヤ等の引き込み具を使用し、この閉塞側から更生管
を既設管内に引き込む。その後、更生管の他端側(ドラ
ムに巻き取られている側)を切断し、その開放端を蒸気
などによって加熱し、部分的に円筒形に形状回復させ
る。そして、この形状回復した端部に封止ユニットを装
着する。この封止ユニットは、例えば、図11に示すよ
うに、スチーム供給管b及びエア供給管cを備えたイン
ナコアdと、このインナコアdが更生管pの端部に装着
された状態で更生管pの外周面に装着されてインナコア
dの抜け止めを行うリング材eとを備えている。このよ
うにして更生管pの端部に封止ユニットaを装着した
後、スチーム供給管bから更生管pの内部に蒸気を供給
し、この更生管pの全体を加熱して円筒形に形状回復さ
せる。更生管pから蒸気を抜いた後、エア供給管cから
更生管pの内部に加圧エアを供給し、更生管pを拡径さ
せてその外面を既設管の内面に密着させる。その後、上
記閉塞金具及び封止ユニットaを更生管pから取り外し
てライニング作業を終了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述したライ
ニング作業の高効率化を阻害する一要因としては、上記
更生管の一端に対する閉塞金具の取り付け作業と、既設
管内に更生管を引き込んだ後の封止ユニットの装着作業
とを個別に行わねばならないことが挙げられる。つま
り、更生管を既設管内に引き込むための手段と、蒸気な
どの供給によって更生管を拡径させるための手段とを個
別に更生管に取り付けなければならないことが作業効率
を悪化させていた。
【0007】また、上記エア供給管cからの加圧エア供
給によって更生管pを拡径させる際にエア漏れが生じな
いような構成及び装着状態が必要である。更には、この
加圧エア供給時には更生管pの内部が高圧になるため、
この圧力によって封止ユニットaが更生管pから抜け出
してしまうことを回避するために、強固な装着状態が必
要になる。このため、インナコアdを更生管pの端部に
装着する作業や、更生管pの外周面にリング材eを装着
する作業では、加圧エア供給時のエア漏れや更生管pの
内圧の作用による抜け出しが発生しないような封止構造
が得られるように適切な装着作業を必要とし、その作業
は慎重を要し且つ煩雑であった。
【0008】特に、このインナコアdやリング材eの装
着をマンホール内で行う必要がある場合、このマンホー
ルの内径は900mm程度しかないのが通常であるので、
この狭い空間でインナコアdやリング材eの装着を加圧
エア供給時のエア漏れや更生管pの内圧の作用による抜
け出しが発生しないように適切に行うことは困難であっ
た。
【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、更生管の管端開口を
封止する部材を改良することにより、作業工数を削減す
ると共にこの部材の装着作業の簡素化を図り、これによ
って既設管更生作業の作業性を向上することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記の目的を達成するために、本発明は、更生管の端部
に装着される更生管引込部材として、この更生管を既設
管の内部に引き込むための機能と、更生管を拡径させて
既設管の内面に密着させるための拡径用流体を供給する
機能とを併せ持たせるようにしている。
【0011】−解決手段− 具体的には、埋設された既設管の内面を樹脂製の更生管
によってライニングする既設管更生方法を対象とする。
この既設管更生方法に対し、引き込み工程と拡径工程と
を備えさせている。引き込み工程では、更生管の一端を
気密状態で封止する更生管引込部材を更生管に装着し、
この更生管引込部材に接続された牽引手段によって更生
管を既設管の内部に引き込む。拡径工程では、上記引き
込み工程の後、更生管引込部材に接続された流体供給管
から更生管の内部に拡径用流体を供給し、更生管を拡径
させて既設管の内面に密着させる。
【0012】また、上記更生管引込部材の構成として
は、配管接続具、インナコア及びクランプ部材を備えて
いる。配管接続具は、更生管の内部に収容され、流体供
給管が接続される。インナコアは、配管接続具を収容し
た状態で更生管の開口縁部を部分的に重ね合わせた状態
とし、この開口縁部が巻き付けられる。クランプ部材
は、配管接続具が収容された更生管の開口縁部をインナ
コアとの間で挟持する。
【0013】これらの特定事項により、更生管を既設管
の内部に引き込んだ直後に、流体供給管から更生管の内
部に拡径用流体を供給する拡径工程に移行することがで
きる。つまり、従来では既設管内に更生管を引き込んだ
後に封止ユニットの装着作業を個別に行う必要があった
が、本解決手段では、両工程を更生管引込部材によって
実行することができる。このため、作業の簡素化及び作
業時間の短縮化が図れる。
【0014】更生管引込部材の更なる具体的な構成とし
ては、更生管の開口縁部の重ね合わせ部分の内面に、粘
着性を有する封止剤が設けられている。これによれば、
更生管の開口縁部の重ね合わせ部分の気密性を十分に得
ることができ、拡径工程時における拡径用流体の漏れを
確実に防止することができる。尚、この封止剤として
は、ブチルゴムシート等が好適である。
【0015】また、更生管の開口縁部の重ね合わせ部分
は略U字状に屈曲されてインナコアの外周面に沿って巻
き付けられており、更生管の管軸に略直交する方向であ
って、クランプ部材、インナコア及び更生管に亘って互
いに対向する貫通孔が形成されていて、これら貫通孔に
亘って締結具が挿通されることによってクランプ部材、
インナコア及び更生管が強固に締結されている。これに
よれば、各工程において更生管引込部材が更生管から脱
落してしまうことを確実に阻止でき、信頼性の高い更生
作業を行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0017】−更生管の説明− 先ず、本形態に係る既設管更生作業において使用する更
生管について説明する。図1は本発明における更生管1
を示す斜視図であり、図2は更生管1の製造工程を説明
するための図である。
【0018】図1に示すように、更生管1は、塩化ビニ
ルや高密度ポリエチレン等の熱可塑性樹脂製であって、
外面に長手方向に沿って延びる凹部11を有するように
変形されて断面外形面積が小さくなる襞状に縮退させた
形状に成形されている。また、この更生管1は、所定の
形状回復温度(例えば80℃)に加熱されることによっ
て円筒体に形状回復する性能を有している。この形状回
復温度とは、更生管1に圧力などの外力を作用させるこ
となく加熱を行うことのみで円筒体に形状回復させるこ
とができる温度である。
【0019】この更生管1の製造方法は以下のとおりで
ある。図2に示すように、先ず、押出機21にて熱可塑
性樹脂材料の円筒体10を押出成形し、その円筒体10
を冷却水槽22中に通過させて冷却し、変形装置23に
て、形状回復温度の雰囲気中で外面を押し潰して、図1
に示す如く長手方向に沿って延びる凹部11を外面に形
成する。その後、この管体10’を断面外形面積が減少
するように引張装置24にて引っ張り、この管体10’
を、トラバース部25を経由して、ドラム26上に巻き
取る。
【0020】このようにして製造された更生管1は、既
設管の更生現場に搬入されるまでの間は、外気温の影響
を受けて管自身が「自然形状回復」することがないよう
に、拘束手段を用いて拘束するか、低温保管することが
好ましい。
【0021】−更生管引込部材の説明− 本形態の特徴は、既設管3の更生作業時において更生管
1の一端(既設管3への引き込み先端側)の管端開口1
2(図1参照)に装着される更生管引込部材6にある。
以下、この更生管引込部材6について説明する。
【0022】図3は、更生管1の管端部分に更生管引込
部材6が装着された状態を示す斜視図である。この図に
示すように、更生管引込部材6は、クランプ部材7、イ
ンナコア8、配管接続具9を備えている。以下、各部材
について説明する。
【0023】クランプ部材7は、図4に示すように、ベ
ース71、このベース71に対して回動自在に支持され
た一対のクランパ72,73を備えている。ベース71
の図中上下両端には各クランパ72,73を回動自在に
支持するためのシャフト74,75が挿通されている。
各クランパ72,73は、それぞれ一端が上記シャフト
74,75によって回動自在に支持されている。このた
め、図5に示すように、各クランパ72,73が外側に
回動した状態(上側のクランパ72が図中時計回り方向
に回動し、下側のクランパ73が図中反時計回り方向に
回動した状態)では、これらベース71及びクランパ7
2,73によって囲まれる空間が大きく開放(図中左側
に開放)された状態となる。一方、図4に示すように、
各クランパ72,73が内側に回動した状態(図5の状
態から、上側のクランパ72が図中反時計回り方向に回
動し、下側のクランパ73が図中時計回り方向に回動し
た状態)では、これらベース71及びクランパ72,7
3によって囲まれる空間が小さくなる。
【0024】更に、各クランパ72,73の他端には、
クランパ72,73同士を締結するための締結手段が設
けられている。図中上側のクランパ72には、水平軸周
りに回動自在に支持されたボルト72aと、このボルト
72aにねじ込まれたナット72bとが設けられてい
る。図中下側のクランパ73には、上記ボルト72aが
挿入可能な溝73aが形成されている。つまり、図4に
示すように各クランパ72,73を内側に回動させた状
態において、ボルト72aを回動させて溝73aに挿入
し、ナット72bを上方にねじ込むことで、両クランパ
72,73が開放不能に締結されるようになっている。
【0025】また、各クランパ72,73の略中央部に
はその厚さ方向に貫通する貫通孔72c,73cが形成
されている。これら貫通孔72c,73cは、本更生管
引込部材6を更生管1の管端部分に装着する際に、両者
1,6を強固に固定するための締結具としてのボルトB
(図3参照)を挿通する孔として利用される。
【0026】次に、インナコア8について説明する。図
6はインナコア8の斜視図である。図3に示すように、
インナコア8は、上記クランプ部材7との間で更生管1
を挟持するものである。このインナコア8の断面形状と
しては、クランプ部材7の内部に挿入された状態におい
て、その上下両側及び図中左側に、更生管1の肉厚の約
2倍の寸法の隙間が形成されるようになっている。つま
り、図3の如く先端部分が折り畳まれた更生管1に対
し、インナコア8の上面と上側のクランパ72との間、
インナコア8の下面と下側のクランパ73との間、イン
ナコア8の図中左側面と各クランパ72,73との間
で、更生管1の各部を挟持できるような形状となってい
る。尚、インナコア8の図中右側面とベース71との間
には、更生管1の肉厚の2倍以上の寸法の隙間が形成さ
れるようになっており、これによって、更生管1の内部
に上記配管接続具9の収容空間が得られるようになって
いる。
【0027】また、このインナコア8の上下各面の略中
央部にもその厚さ方向に貫通する貫通孔8a,8bが形
成されている。これら貫通孔8a,8bは、図3に示す
ようにインナコア8がクランプ部材7内に挿入された状
態において、クランプ部材7の貫通孔72c,73cに
対向する位置に形成されている。つまり、上記更生管1
と更生管引込部材6とを強固に固定するためのボルトB
が各貫通孔72c,73c,8a,8bに亘って挿通可
能となる構成である。
【0028】次に、配管接続具9について説明する。図
7は配管接続具9の斜視図である。この配管接続具9
は、略三日月状の断面を有する部材であって、蒸気供給
孔91及びドレン排出孔92が貫通形成されている。
尚、この蒸気供給孔91及びドレン排出孔92の開口端
には、流体供給管としての蒸気供給管93及びドレン排
出管94(図3参照)を接続するためのカプラが設けら
れている。また、この配管接続具9は、図3の如く折り
畳まれた更生管1の内部に挿入され、インナコア8との
間及びベース71との間に、更生管1の肉厚程度の隙間
が形成されるようになっており、これによって、インナ
コア8及びベース71との間で更生管1を挟持するよう
になっている。
【0029】−既設管の更生作業− 次に、上記更生管引込部材6を使用した既設管の更生作
業について説明する。ここでは、図8に示すように、隣
り合うマンホールQ1,Q2間に埋設されている既設管
3を更生する場合について説明する。この既設管3の内
径寸法は例えば250mmである。既設管3の内径寸法は
これに限られるものではない。
【0030】本形態における既設管3の更生作業では、
既設管3の内面に更生管1を引き込む引き込み工程と、
この引き込まれた更生管1を蒸気(拡径用流体)により
加熱して更生管1を形状回復及び拡径させる拡径工程と
が連続して行われる。以下、各工程について説明する。
【0031】<引き込み工程>先ず、上記ドラム26上
に巻き取られている更生管1を、隣り合うマンホールQ
1,Q2間の寸法よりも僅かに長い寸法だけドラム26
から引き出して切断する。そして、この更生管1の一方
の先端部分(既設管3へ挿入される側)に上記更生管引
込部材6を装着すると共に、他方の先端部分に管端封止
具13を装着する。この際、更生管引込部材6には必要
に応じて保護キャップが装着され、引き込み時に更生管
引込部材6が既設管3に直接接触することを防止する。
また、管端封止具13は更生管1の開口を閉塞する機能
を有しておればよく、従来と同様の簡素な構成のもので
ある。
【0032】更生管1の一方の先端部分に更生管引込部
材6を装着する際の作業としては、先ず、更生管1の一
方の先端部分のみを蒸気などによって軟化させ、その内
部に配管接続具9を挿入する。その後、更生管1の先端
部分を断面U字状に折り曲げ、図3に示すようにインナ
コア8の外面に沿って巻き付ける。この際、配管接続具
9が挿入されている部分以外の箇所において更生管1の
内面を重ね合わせる。また、更生管1の先端部分の内面
には封止剤としてのブチルゴムシートSが貼り付けられ
ており(図1参照)、この更生管1の内面の重ね合わせ
部分が気密性を有して封止される。
【0033】このようにして更生管1の先端部分に配管
接続具9及びインナコア8を装着した後、これをクラン
プ部材7によってクランプする。このクランプ動作で
は、先ず、図5に示すように各クランパ72,73を外
側に回動させ、ベース71及びクランパ72,73によ
って囲まれる空間に、配管接続具9及びインナコア8が
装着された更生管1の先端部分を挿入する。その後、各
クランパ72,73を内側に回動させ、図3に示すよう
に、インナコア8の上面と上側のクランパ72との間、
インナコア8の下面と下側のクランパ73との間、イン
ナコア8の図中左側面と各クランパ72,73との間、
配管接続具9の図中右側面とベース71との間で更生管
1の各部を挟持する。そして、クランプ部材7に備えら
れたボルト72aを回動させて溝73aに挿入し、ナッ
ト72bを上方にねじ込むことで、両クランパ72,7
3を開放不能に締結する。
【0034】この状態で、次に、クランプ部材7及びイ
ンナコア8それぞれに形成された貫通孔72c,73
c,8a,8bに亘ってドリルを挿通し、この貫通孔7
2c,73c,8a,8bに対向する部分において更生
管1の一部分にボルト挿通用の貫通孔を形成する。そし
て、これら貫通孔に亘って更生管引込部材6の上方から
ボルトBを挿通し、このボルトBに対して更生管引込部
材6の下方からナット(図示省略)をねじ込む。これに
より、図3に示すように、更生管1の先端部分に更生管
引込部材6が強固に装着された状態となる。その後、必
要に応じて上記保護キャップにより更生管引込部材6を
覆う。この状態で、更生管引込部材6のボルトBに牽引
用のワイヤ(牽引手段)Wを取り付ける。また、蒸気供
給孔91のカプラに蒸気供給管93を、ドレン排出孔9
2のカプラにドレン排出管94をそれぞれ接続してお
く。これら蒸気供給管93及びドレン排出管94の接続
は更生管1を既設管3に引き込んだ後に行ってもよい。
【0035】一方、図8に示すように、地上に蒸気発生
・加圧器55を配設しておく。そして、この蒸気発生・
加圧器55に、更生管引込部材6の配管接続具9から延
びる蒸気供給管93及びドレン排出管94を接続してお
く。同様に、下流側マンホールQ2(図3において右側
に位置するマンホール)付近の地上にウィンチ51を配
設し、下流側マンホールQ2の下部に更生管1及び更生
管引込部材6を牽引するワイヤWを案内するためのガイ
ド部52を設けておく。そして、この牽引ワイヤWをウ
ィンチ51に巻き取っておく。尚、更生管1を既設管3
に引き込むのに先立って、予め、既設管3の内部を洗浄
し且つ突出物を除去しておく。
【0036】ライニング作業が開始されると、先ず、ウ
ィンチ51によって牽引ワイヤWを巻き取ることにより
更生管1を牽引し、更生管1を既設管3の内部に引き込
んでいく。この動作により、更生管1を、上流側マンホ
ールQ1と下流側マンホールQ2との間を結ぶ既設管3
内の全長に亘って敷設する。図10(a)は、この状態
における既設管3及び更生管1を軸線に直交する面で切
断した断面図である。
【0037】<拡径工程>次に、図9に示すように、蒸
気発生・加圧器55より蒸気供給管93を経て更生管1
内に蒸気を連続的に供給し、更生管1をその内側より形
状回復温度まで加熱して、略元の円筒体に形状回復させ
る。この際の既設管3内における更生管1の状態を図1
0(b)に示す。また、この蒸気の供給時において、供
給された蒸気が管内で凝縮してドレン水となった場合に
は、ドレン排出管94により排水される。
【0038】このようにして更生管1を円筒体に形状回
復させた後、蒸気供給の継続または加圧エアの供給によ
って、更生管1を、その内部より加圧膨張させて既設管
3の内面に密着させる。この加圧エアの供給によって更
生管1を拡径する場合には、配管接続具9にエア供給孔
を設けておき、これにエア供給管を接続しておくことに
なる。図10(c)は、この状態における既設管3及び
更生管1を軸線に直交する面で切断した断面図である。
【0039】そして、この加圧状態にて、冷却固定し、
その後、更生管1の両端部分を切断して更生管引込部材
6及び管端封止具13をマンホールQ1,Q2から取り
出す。これにより、既設管3の内面のライニング作業が
終了する。
【0040】−実施形態の効果− このように、本形態では、更生管1を既設管3の内部に
引き込むための機能と、更生管1を拡径させて既設管3
の内面に密着させるための蒸気を供給する機能とを更生
管引込部材6に併せ持たせている。このため、作業の簡
素化及び作業時間の短縮化を図ることができる。
【0041】−その他の実施形態− 上記実施形態では、更生管1として、外面に長手方向に
沿って延びる凹部11を有するように変形されて断面外
形面積が小さくなる襞状に縮退させた形状のものを採用
した。本発明はこれに限るものではなく、形状回復温度
に加熱された際に所定の円筒形に形状回復するように変
形された樹脂製管であればその形状は特に問うものでは
ない。
【0042】また、本発明が対象とする既設管3の断面
形状は、必ずしも円形に限るものではなく、種々の断面
形状の既設管3に対して適用可能である。
【0043】また、上記実施形態では、更生管1の一方
の端部に更生管引込部材6を、他方の端部に管端封止具
13をそれぞれ装着していた。本発明はこれに限らず、
更生管1の両端部に更生管引込部材6を装着してもよ
い。この場合、更生管1の長手方向両側から蒸気の供給
が可能となる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明では、更生管の端
部に装着される更生管引込部材として、この更生管を既
設管の内部に引き込むための機能と、更生管を拡径させ
て既設管の内面に密着させるための拡径用流体を供給す
る機能とを併せ持たせるようにしている。このため、作
業の簡素化及び作業時間の短縮化が図れ、短時間で信頼
性の高い既設管の更生作業を実現することができる。
【0045】また、更生管の開口縁部の重ね合わせ部分
の内面に、粘着性を有する封止剤を設けることにより、
拡径工程時における拡径用流体の漏れを確実に防止する
ことができて、信頼性の高い更生作業を行うことができ
る。
【0046】更には、クランプ部材、インナコア及び更
生管に亘って形成された貫通孔に締結具を挿通してこれ
らを一体的に強固に締結することにより、更生管引込部
材が更生管から脱落してしまうことを確実に阻止でき、
これによっても信頼性の高い更生作業を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るライニングされる前の更生管を
示す斜視図である。
【図2】更生管の製造工程を説明するための図である。
【図3】更生管の管端部分に更生管引込部材が装着され
た状態を示す斜視図である。
【図4】クランプ部材の斜視図である。
【図5】クランプ部材のクランパが外側に回動した状態
を示す図である。
【図6】インナコアの斜視図である。
【図7】配管接続具の斜視図である。
【図8】引き込み工程を説明するための図である。
【図9】拡径工程を説明するための図である。
【図10】既設管及び更生管を軸線に直交する面で切断
した断面図であって、(a)は既設管内に更生管を引き
込んだ状態、(b)は更生管を加熱して形状回復させた
状態、(c)は更生管を既設管の内面に密着させた状態
をそれぞれ示す図である。
【図11】従来の封止ユニットを更生管の端部に装着し
た状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 更生管 3 既設管 6 更生管引込部材 7 クランプ部材 72c,73c 貫通孔 8 インナコア 8a,8b 貫通孔 9 配管接続具 93 蒸気供給管(流体供給管) S ブチルゴムシート(封止剤) B ボルト(締結具) W ワイヤ(牽引手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 9:00 B29L 23:00 23:00 F16L 1/02 Z Fターム(参考) 3H025 EB23 ED02 4F211 AA04 AA15 AD12 AG03 AG08 AH43 SA13 SC03 SH06 SH18 SJ13 SJ15 SJ22 SP15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 埋設された既設管の内面を樹脂製の更生
    管によってライニングする既設管更生方法であって、 更生管の一端を気密状態で封止する更生管引込部材を更
    生管に装着し、この更生管引込部材に接続された牽引手
    段によって更生管を既設管の内部に引き込む引き込み工
    程と、 この引き込み工程の後、更生管引込部材に接続された流
    体供給管から更生管の内部に拡径用流体を供給し、更生
    管を拡径させて既設管の内面に密着させる拡径工程とを
    備えていることを特徴とする既設管更生方法。
  2. 【請求項2】 上記請求項1記載の既設管更生方法にお
    いて使用される更生管引込部材であって、 更生管の内部に収容され、流体供給管が接続される配管
    接続具と、 この配管接続具を収容した状態で更生管の開口縁部を部
    分的に重ね合わせた状態とし、この開口縁部が巻き付け
    られるインナコアと、 上記配管接続具が収容された更生管の開口縁部をインナ
    コアとの間で挟持するクランプ部材とを備えていること
    を特徴とする更生管引込部材。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の更生管引込部材におい
    て、 更生管の開口縁部の重ね合わせ部分の内面には粘着性を
    有する封止剤が設けられていることを特徴とする更生管
    引込部材。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の更生管引込部材におい
    て、 更生管の開口縁部の重ね合わせ部分は略U字状に屈曲さ
    れてインナコアの外周面に沿って巻き付けられており、 更生管の管軸に略直交する方向であって、クランプ部
    材、インナコア及び更生管に亘って互いに対向する貫通
    孔が形成されていて、これら貫通孔に亘って締結具が挿
    通されることによってクランプ部材、インナコア及び更
    生管を強固に締結するよう構成されていることを特徴と
    する更生管引込部材。
JP2002101728A 2002-04-03 2002-04-03 既設管更生方法及びその方法に使用される更生管引込部材 Pending JP2003291216A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002101728A JP2003291216A (ja) 2002-04-03 2002-04-03 既設管更生方法及びその方法に使用される更生管引込部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002101728A JP2003291216A (ja) 2002-04-03 2002-04-03 既設管更生方法及びその方法に使用される更生管引込部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003291216A true JP2003291216A (ja) 2003-10-14

Family

ID=29241942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002101728A Pending JP2003291216A (ja) 2002-04-03 2002-04-03 既設管更生方法及びその方法に使用される更生管引込部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003291216A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006240181A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Sekisui Chem Co Ltd 埋設取付管の更生方法
JP2007512480A (ja) * 2003-11-07 2007-05-17 アイエヌエイ アクイジション コーポレーション 内側の不浸透層を有する現場硬化型ライナーの設置と装置
JP2008265146A (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Ashimori Ind Co Ltd 管路更生工法、および管路更生用ライナー
JP2012061865A (ja) * 2011-12-15 2012-03-29 Ashimori Industry Co Ltd 管路更生用ライナー
JP2015066765A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 芦森工業株式会社 内張り材の端部予熱方法およびそれに使用する予熱袋体
JP2015517063A (ja) * 2012-03-29 2015-06-18 ウェイヴィン ビー.ヴィ. パイプライン内に小型パイプを設置するための装置及び方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007512480A (ja) * 2003-11-07 2007-05-17 アイエヌエイ アクイジション コーポレーション 内側の不浸透層を有する現場硬化型ライナーの設置と装置
JP4833075B2 (ja) * 2003-11-07 2011-12-07 アイエヌエイ アクイジション コーポレーション 内側の不浸透層を有する現場硬化型ライナーの設置方法
JP2006240181A (ja) * 2005-03-04 2006-09-14 Sekisui Chem Co Ltd 埋設取付管の更生方法
JP4700377B2 (ja) * 2005-03-04 2011-06-15 積水化学工業株式会社 埋設取付管の更生方法
JP2008265146A (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Ashimori Ind Co Ltd 管路更生工法、および管路更生用ライナー
JP2012061865A (ja) * 2011-12-15 2012-03-29 Ashimori Industry Co Ltd 管路更生用ライナー
JP2015517063A (ja) * 2012-03-29 2015-06-18 ウェイヴィン ビー.ヴィ. パイプライン内に小型パイプを設置するための装置及び方法
US9695971B2 (en) 2012-03-29 2017-07-04 Wavin B.V. Device and method for installing a compact pipe within a pipeline
JP2015066765A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 芦森工業株式会社 内張り材の端部予熱方法およびそれに使用する予熱袋体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5119862A (en) Conduit repair apparatus
US6146491A (en) Lining of pipelines or passageways using a push rod adhered to rod and liner
MXPA04003241A (es) Ensambles de instalacion para forros de tuberia, forros de tuberia y metodos para instalar los mismos.
JPH02129495A (ja) 管補修のためのスリーブ、ライナー、装置および方法
MX2014013362A (es) Ensamble de forro para reparacion o refuerzo de tuberia y metodo para instalarlo.
JP2001124243A (ja) 管路の分岐部の補修方法及びその補修装置
JP2002303376A (ja) 既設管更生方法及びその方法に使用される管端封止部材
JP2003291216A (ja) 既設管更生方法及びその方法に使用される更生管引込部材
RU2471114C2 (ru) Устройство многоразового использования и способ для инвертирования вкладышей, вулканизируемых на месте эксплуатации
JP4926737B2 (ja) ケーブル布設済管路ライニング方法
JP4855323B2 (ja) 管路更生工法
JP4603312B2 (ja) 管路更生接続方法に使用される封止ユニット
JP3224246B2 (ja) 管路の分岐部及び分岐を有する管路の補修方法
JP4570803B2 (ja) 更生管の更生工法部材
JP2001030357A (ja) 排水取付管の補修方法及びそれに用いる装置
JP4909795B2 (ja) 管路更生工法
JP2007268874A (ja) 管ライニング工法
KR100633441B1 (ko) 관로내로의 관 라이닝재 삽입방법
JP2002303377A (ja) 既設管更生方法及びその方法に使用される更生部材
JPH05126294A (ja) 管の補修工法
KR19980076513A (ko) 노후관 보수용 라이너 및 라이너 피복방법
JP2002301766A (ja) 更生管の点検口更生方法
JP4305803B2 (ja) 管路用内張り材端部の裏込め用構造
JPH11230473A (ja) 牽引治具の長尺パイプライナーへの固定方法
JP2011121282A (ja) 既設管の更生方法