JP2003287439A - 回転検出装置 - Google Patents
回転検出装置Info
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Abstract
に必要な検出感度と検出精度を確保することのできる回
転検出装置を提供する。 【解決手段】回転検出装置100は、被検出体であるギ
ア3に向かってバイアス磁界4を発生する電磁石10
と、電磁石10を駆動してバイアス磁界4を発生するた
めの電磁石駆動回路60と、バイアス磁界4の変化を電
気信号に変換する磁気素子20と、磁気素子20が出力
する電気信号を検出するための検出回路7とを備えるこ
とにより、磁気素子20の出力を常に最適値に調整す
る。
Description
回転情報の検出を行う回転検出装置に関し、特に、車両
におけるエンジン制御や車両ブレーキにおけるABS制
御に使用する回転検出装置に適用すると好適である。
におけるABS制御に使用する回転検出装置は、永久磁
石を用いて歯車形状のギアに向けてバイアス磁界を発生
させ、ギアの「山」(ギア歯の凸部)と「谷」(ギア歯
の凹部)による「山」から「谷」、「谷」から「山」の
変化に基づいて、変位する磁界の方向を磁気抵抗効果素
子(MRE)で検出することにより、ギアの回転状態を
検出している。
的に示す。
検出体である歯車形状のギア3の回転状態を検出するた
め、バイアス磁界4を発生する永久磁石9、ギア3の歯
の回転によって発生するバイアス磁界4の変化を電気信
号に変換する磁気素子20を形成したICチップ50、
及び磁気素子20からの電気信号を検出するための検出
回路7とを備えている。
9の端面の一方がN極、他方がS極になるように着磁さ
れており、永久磁石9の中心軸がバイアス磁界4の磁気
的中心をなしている。永久磁石9は、回転検出装置10
3において、被検出体であるギア3に近い面がN極、遠
い面がS極となるように配置されている。
は、永久磁石9が発生するバイアス磁界の方向変化の検
出を行うべく、永久磁石9と被検出体であるギア3の外
周面との間に位置するように、磁気素子20と永久磁石
9からなる回転検出素子303において、永久磁石9の
N極の前方に配置されている。
軸上にギア3の回転軸が概ね位置するように、被検出体
であるギア3の外周面に対向して配置される。これによ
って、ギア3の外周面に向けて、永久磁石9がバイアス
磁界4を発生するようになっている。さらに、図6に示
したように、回転検出素子303は、2つのMRE20
1、202からなる磁気素子20を形成したICチップ
50の平面がギア3の両端面が形成する平面の間に位置
するように配置される。
では、次の図7に示したような問題が生じる。尚、図7
において図6と同様の部分については同一の符号をつ
け、その説明を省略する。
工程において発生する問題の一例である。図7(a)
は、永久磁石9とICチップ50の組み付けばらつきに
より、永久磁石9と磁気素子20の間の距離Lmsが規定
の値より大きくなった場合を示す。回転検出素子303
の製造工程にあっては、永久磁石9とICチップ50の
組み付けばらつきが存在するために、永久磁石9と磁気
素子20の間の距離Lmsが製品毎に変化する。組み付け
られる永久磁石9の磁界強度が一定であるとしても、図
7(a)の距離Lmsが異なると、磁気素子20に印加さ
れる磁界強度は変化する。従って、図7(a)のように
距離Lmsが規定の値より大きくなると、磁気素子20に
必要なバイアス磁界強度4が十分に得られず、磁気素子
20は感度不足になるという問題が生じる。さらに、回
転検出素子303を構成する永久磁石9の発生する磁界
強度や磁気素子20の感度についても、実際には部品毎
にばらつきがある。従って、永久磁石9の発生する磁界
強度が規定値よりも小さいものや、磁気素子20の感度
が規定値より低い場合にも、回転検出素子303の感度
が不足するといった問題が生じる。また、図7(a)の
距離Lmsや永久磁石9の発生する磁界強度だけでなく、
永久磁石9とICチップ50の相対的な組み付けの向き
や永久磁石9の磁化方向のばらつきも存在し、これらの
方向ばらつきによっても磁気素子20の検出精度が劣化
する。
出体3への適用にあたって発生する問題の一例である。
図7(b)は、回転検出素子303の被検出体であるギ
ア3への適用にあたって、回転検出素子303のギア3
への組み付けばらつきにより、磁気素子20とギア3の
間の距離Lswが規定の値より大きくなった場合を示す。
回転検出装置1にあっては、被検出体であるギア3の回
転に伴うバイアス磁界4の変化を磁気素子20で検出
し、ギア3の回転状態を検出する。従って、図7(b)
のように磁気素子20とギア3の間の距離Lswが規定の
値より大きくなると、ギア3の回転による磁気素子20
の位置でのバイアス磁界の変化量が小さくなり、この場
合も、磁気素子20は感度不足になるという問題が生じ
る。さらに、図7(b)の距離Lswだけでなく、ギア3
に対する回転検出素子303の相対的な組み付けの向き
のばらつきも存在し、この方向ばらつきによっても磁気
素子20の検出精度が劣化する。また、永久磁石9の発
生する磁界強度は経時変化があるため、回転検出素子3
03を長期間使用すると、回転検出素子303の感度が
低下するといった問題が生じる。
置の組み付け時のばらつきや、当該回転検出装置を被検
出体に適用するにあたっての組み付けばらつきが発生し
ても、必要な検出感度と検出精度を確保することのでき
る回転検出装置を提供することにある。
に、請求項1に記載の回転検出装置は、被検出体である
歯車形状のギアの回転状態を検出するための回転検出装
置において、前記歯車形状のギアの歯に向けてバイアス
磁界を発生する電磁石と、前記電磁石を駆動してバイア
ス磁界を発生するための電磁石駆動回路と、前記ギアと
前記電磁石との間であって、前記ギアの歯の回転によっ
て発生するバイアス磁界の変化を電気信号に変換する磁
気素子と、前記磁気素子が出力する電気信号を検出する
ための検出回路とを備えたことを特徴としている。
被検出体と磁気素子に印加されるバイアス磁界は、電磁
石によって発生される。電磁石は、電磁石駆動回路から
の電流によってバイアス磁界を発生するが、電流の値を
変化させることで、バイアス磁界の大きさも容易に変化
させることができる。従って、当該回転検出装置の組み
付け時のばらつきや、当該回転検出装置を被検出体に適
用するにあたっての組み付けばらつきが発生しても、そ
れらの組み付け状態を調整することなしに、組み付け後
でも調整容易な電磁石への電流の値を変えることで、磁
気素子や被検出体へ印加するバイアス磁界の大きさを容
易に調整することが可能となる。これにより、当該回転
検出装置の適正な検出感度と検出精度を、容易に確保す
ることができる。
動回路は、前記電磁石を構成しているコイルに流す電流
を発生するための電流発生回路と、前記電流発生回路に
よって発生する電流の大きさを設定する電流設定回路と
を有し、当該回転検出装置の製造工程内で、前記電流設
定回路によりコイルに流す電流と前記電磁石が発生する
バイアス磁界が設定され、前記磁気素子が出力する電気
信号が所定の基準値に調整されることを特徴としてい
る。
程内で組み付けばらつきが発生しても、電磁石駆動回路
に設けた電流設定回路により電磁石の駆動電流とバイア
ス磁界の大きさを変えて、磁気素子が出力する電気信号
を最適に調整して出荷することが可能となる。
回路は、バイアス磁界の大きさを検出して、バイアス磁
界の大きさに応じて設定する電流値を変化することがで
きる回路であり、当該回転検出装置の使用開始時に、前
記電流設定回路によりコイルに流す電流と前記電磁石が
発生するバイアス磁界が設定され、前記磁気素子が出力
する電気信号が所定の基準値に調整されることを特徴と
している。
被検出体の回転状態を検出するに際して、使用開始時
に、電流設定回路が現状のバイアス磁界の大きさを検出
し、電流発生回路により発生する電磁石の駆動電流とバ
イアス磁界の大きさを変えて、磁気素子が出力する電気
信号を最適に調整することが可能となる。従って、磁気
素子の組み付け状態や感度に経時変化が生じていても、
回転検出装置の使用時には、磁気素子が出力する電気信
号を常に最適な状態に調整しておくことが可能となる。
複数個配置して、バイアス磁界を設定することが好まし
い。これによれば、当該回転検出装置の電磁石や磁気素
子の組み付け向きのばらつきや、当該回転検出装置を被
検出体に適用するにあたっての被検出体に対する組み付
け向きのばらつきが発生しても、バイアス磁界の向きを
容易に変えることができる。従って、当該回転検出装置
の適切な検出感度と検出精度を、容易に確保することが
できる。
は、磁気抵抗効果素子またはホール効果素子であること
を特徴としている。
磁界の強度や方向に影響されやすい磁気抵抗効果素子や
ホール効果素子であっても、当該回転検出装置の組み付
け時や当該回転検出装置を被検出体に適用する際の組み
付けばらつきが発生しても、容易にバイアス磁界を調整
することができ、当該回転検出装置の適切な検出感度と
検出精度を確保することができる。
に基づいて説明する。
形態における回転検出装置の構成を示す模式図である。
以下、図1(a)に示した回転検出装置100について
説明するが、図1(a)において、図6と同様の部分に
ついては同一の符号をつけ、その説明を省略する。
は、被検出体である歯車形状のギア3の回転状態を検出
するため、ギア3の歯30に向けてバイアス磁界4を発
生する電磁石10、この電磁石10を駆動してバイアス
磁界4を発生するための電磁石駆動回路60、ギア3の
歯30の回転によって発生するバイアス磁界4の変化を
電気信号に変換する磁気素子20を形成したICチップ
50、及び磁気素子20からの電気信号を検出するため
の検出回路7とを備えている。
心12により構成されている。電磁石10では、コイル
11に流す電流の向きにより鉄心12の先端の磁極を切
り替えることができるが、図1(a)の回転検出装置1
00の例では、被検出体であるギア3に面したほうがN
極になるように、電磁石10に電流を流している。鉄心
12の中心軸の方向は、バイアス磁界4の磁気的中心を
なしている。
路60は、電流値が設定変更可能な電流発生回路61を
有しており、電流設定回路62によりコイル11に流す
電流を変化させて適当な値に設定することで、磁気素子
20に印加されるバイアス磁界4の大きさを最適に調整
する。
成したICチップ50を備えている。この磁気素子20
は、この場合薄膜状のMREであり、ICチップ50上
に形成され、このICチップ50の面に略平行に横切る
磁力線の強さと方向に応じて自身の抵抗値が変化するも
のである。磁気素子20を形成したICチップ50は、
電磁石10が発生するバイアス磁界4の変化を検出すべ
く、電磁石10と被検出体であるギア3の間に位置する
ように、電磁石10の鉄心12の中心軸方向に沿って、
一方の磁極の前方に配置される。その際、ギア3の回転
軸方向の端面31が形成する平面(この場合、紙面に平
行)に概ね平行な面内に配置され、電磁石10からの磁
力線がICチップ50の面を略平行に横切るように設定
されている。
0を構成する2つのMRE201,202が形成されて
おり、MRE201,202はそれぞれの長手方向に電
流が流れるように配線処理がなされている。2つのMR
E201,202は、それぞれ長手方向がバイアス磁界
4の磁気的中心(鉄心12の中心軸)に対して45度と
−45度の角度を成すように、すなわち互いに直交する
ハの字状になるように配置されており、異なった方向性
を有している。なお、ICチップ50は、電磁石10と
一体となるように組み付けられ、回転検出素子300と
して、電磁石60と共にモールド樹脂(図示せず)によ
って封止される。
12の中心軸上にギア3の回転軸が概ね位置するよう
に、被検出体であるギア3の歯30に対向して配置され
る。これによって、ギア3の歯30に向けて、電磁石1
0がバイアス磁界4を発生する配置となる。また、回転
検出素子300は、2つのMRE201,202が形成
されたICチップ50の面の向きがギア3の端面31と
略平行となるように、配置される。
の電気回路構成を示す。2つのMRE201,202が
互いに直列接続されて、1組のMREブリッジからなる
磁気素子20が構成される。このMREブリッジ20は
MRE202からMRE201に向けて所定の電流が流
され、直列接続された2つのMRE201,202の中
点電位がMREブリッジ20の出力電圧として、検出回
路7で検出される。
位が、図1(b)に示すように検出回路7に設けたコン
パレータの反転入力端子に入力されるようになってお
り、コンパレータの非反転入力端子に入力された所定の
しきい値電圧と比較される。
実施形態における回転検出装置100における、ギア3
の回転状態の検出原理を説明する。図2(a)は、ギア
3の回転にともなうバイアス磁界4の変化の様子を経時
的に示したものであり、図2(b)は、ギア3の回転に
ともなうMREブリッジ20の出力電位を経時的に示し
たものである。
ア3の回転に伴う、MRE201,202を通過するバ
イアス磁界4の向き、すなわち磁力線の向きの変化を検
出している。バイアス磁界4の向きの変化は、MREブ
リッジ20の出力電位に変換され、コンパレータで所定
のしきい値電圧と比較される。
「山」(ギア歯30の凸部)の中心位置にある場合4
1,45,49と「谷」(ギア歯30の凹部)の中心位
置にある場合43,47では、電磁石10からギア歯3
0に向けて放出される磁力線が左右対称となる。このた
め、MREブリッジ20の位置でのバイアス磁界4は、
電磁石10の鉄心12の中心軸に対して平行の方向を向
き、ギア歯30に対して垂直の向きである。この時、M
REブリッジ20の2つのMRE201,202は同じ
抵抗値となるため、図2(b)に示したMREブリッジ
20の出力電位は、中点電位の値となる。
境界位置にある場合42,46と「谷」から「山」への
境界位置にある場合44,48では、電磁石10からギ
ア歯30に向けて放出される磁力線は、磁性体であるギ
ア歯30の「山」側に引き寄せられる方向に向く。従っ
て、ギア3の回転によって「山」から「谷」へ移る場合
42,46と「谷」から「山」へ移る場合44,48と
では、図2(a)に示したように、バイアス磁界4の振
れる方向が逆転する。このため、図2(b)に示したM
REブリッジ20の出力電位は、それぞれ極大値と極小
値をとる。
(a)で示した回転検出素子300としてICチップ5
0と電磁石10と一体的に組み付ける際の組み付けばら
つきや、回転検出素子300を被検出体であるギア3に
対向して配置する際の組み付けばらつきによって、適正
な値からはずれることがある。このMREブリッジ20
の中点電位の適正値からのずれは、回転検出装置100
の製造工程内における回転検出素子300の組み付け後
や、回転検出装置100を被検出体であるギア3に適用
して回転状態を検出する際の直前に、図2(b)に示し
たように調整される。
1(a)の電磁石駆動回路60に設けた電流設定回路6
2によりコイル11に流す電流と電磁石10で発生する
バイアス磁界4を変えて、容易に適正値に調整すること
ができる。このようにして、本発明の回転検出装置10
0の製造工程においては、回転検出素子300を磁性体
であるギア3に対向させて中点電位の適正値からのずれ
を調整することにより、回転検出装置100の検出感度
と検出精度のばらつきを極力低減した状態で、出荷する
ことが可能となる。
る電気信号の調整が可能な回転検出装置の構成を示す。
図3においては、バイアス磁界4の大きさを検出して、
バイアス磁界4の大きさに応じて設定する電流値を変化
させる電流設定回路62を、ブロック別に示している。
MREブリッジ20の出力電位をAMP601で増幅
し、極大検出器602と極小検出器603を用いて、増
幅した出力電位から極大値と極小値を検出する。次に、
演算器604を用いて、中点電位の演算と適正中点電位
への補正量を決定する。その後、発振器605,アップ
ダウンカウンタ606,DAコンバータ607を用いて
補正量に対応する信号を電流発生回路61に送り、電流
発生回路61で発生する電流と電磁石10で発生するバ
イアス磁界4を変えて、MREブリッジ20の中点電位
を適正中点電位に調整する。尚、補正量は、EPROM
やEEPROMに記憶しておく。
転検出装置100にあっては、使用開始時の電源投入毎
に自動的に行うように、電流設定回路62の回路を構成
する。これにより、磁気素子20の組み付け状態や感度
に経時変化が生じていても、回転検出装置100の使用
時には磁気素子20が出力する電気信号を常に最適な状
態に調整して、回転検出装置100を使用することがで
きる。
ア3の回転状態の検出にMREブリッジ20を兼用して
用いているが、2個のMREブリッジを用いて、一方の
MREブリッジをギア3の回転状態の検出に用いて、も
う一方のMREブリッジの出力信号をバイアス磁界設定
のための参照として用いることもできる。
に最適な状態で作動させることができ、回転検出装置1
00の検出感度と検出精度を、常に最適な状態に保つこ
とができる。
ア3の回転軸方向の端面31が形成する平面(紙面に平
行)に概ね平行な面内に配置して、この平行な面内にあ
るバイアス磁界4(平行成分)の変化を検出したが、ギ
ア3の端面31が形成する平面に垂直な面内に配置する
ことも可能である。この場合には、磁気素子20は、ギ
ア3の端面31が形成する平面に垂直な面内にあるバイ
アス磁界4(垂直成分)の変化を検出する。
被検出体であるギアと磁気素子にバイアス磁界を印加す
るために、1個の電磁石とその電磁石を駆動するための
電磁石駆動回路を有する回転検出装置を示した。本実施
形態は、前記バイアス磁界を発生するために2個の電磁
石を用いた回転検出装置に関する。以下、本実施形態に
ついて図に基づいて説明する。
出装置を示す模式図である。以下、図4(a)に示した
回転検出装置101について説明するが、第1の実施形
態である図1(a)と同様の部分については同一の符号
をつけ、その説明を省略する。
は、被検出体であるギア3とMREブリッジからなる磁
気素子20に印加するバイアス磁界を発生するために、
回転検出素子301が2個の電磁石10,13を有して
いる。また言うまでもなく、電磁石駆動回路61は2個
の電磁石10,13をそれぞれ独立して駆動させること
ができる構成となっており、例えば、図1(a)および
図3に示した電磁石駆動回路60を2個用いてもよい。
図4(a)の回転検出装置101にあっては、同じ大き
さの2個の電磁石10,13が、ギア3の端面31とI
Cチップ50の作る面内であって、ギア3と磁気素子2
0を結ぶ中心軸に対して対称的に配置されている。
してバイアス磁界400,401を発生するが、磁気素
子20の感じるバイアス磁界は、図4(b)に示すよう
に、各バイアス磁界400,401が合成された磁界4
02である。従って、図4(b)に示したように、2個
の電磁石10,13が発生する各バイアス磁界400,
401の大きさを変えることで、合成バイアス磁界40
2の大きさだけでなく向きについても、ICチップ50
の面内で任意に設定することができる。また、電磁石の
数をさらに増やすことで、合成バイアス磁界402の向
きを、ICチップ50の面内から外れる方向にも振らせ
ることができ、任意の方向への設定も可能である。
石10,13や磁気素子20の組み付け時に向きのばら
つきが発生したり、回転検出装置101を被検出体であ
るギア3に適用するにあたって、ギア3に対する組み付
け時に向きのばらつきが発生しても、それらの組み付け
状態を調整することなしに、バイアス磁界の向きを任意
に変えることができる。このようにして、回転検出装置
101の適切な検出感度と検出精度を、容易に確保する
ことができる。
2つのMREが互いに直列接続されて、1組のMREブ
リッジを構成した磁気素子からなる回転検出装置を示し
た。本実施形態は、磁気素子として、ホール効果素子を
用いた回転検出装置に関する。以下、本実施形態につい
て図に基づいて説明する。
を示す模式図である。以下、図5に示した回転検出装置
102について説明するが、第1の実施形態である図1
(a)と同様の部分については同一の符号をつけ、その
説明を省略する。
転検出素子302を構成するICチップ51には、ホー
ル効果素子21が形成されている。ホール効果素子21
を形成したICチップ51は、電磁石10が発生するバ
イアス磁界4の大きさの変化を検出すべく、電磁石10
と被検出体であるギア3の間に位置するように、電磁石
10の鉄心12の中心軸方向に対して垂直となるよう
に、一方の磁極の前方に配置される。なお、ICチップ
51は、電磁石10と一体となるように組み付けられ、
回転検出素子302として、電磁石60と共にモールド
樹脂(図示せず)によって封止される。
対するバイアス磁界4の強度変化を、電圧に変換して出
力する。従って、ホール効果素子21に対する検出回路
71としては、図1(b)に示したコンパレータと同様
の回路を用いることができ、ホール効果素子21の出力
電位をコンパレータの反転入力端子に入力して、コンパ
レータの非反転入力端子に入力された所定のしきい値電
圧と比較すればよい。
果素子を形成して、一方のホール効果素子をギア3の回
転状態の検出に用いて、もう一方のホール効果素子の出
力信号をバイアス磁界設定のための参照として用いるこ
ともできる。
ル効果素子を用いても回転検出装置を構成することがで
き、前記したのと同様に、ホール効果素子と電磁石を組
み合わせることで、当該回転検出装置の組み付け時や当
該回転検出装置を被検出体に適用する際の組み付けばら
つきが発生する場合には、これら組み付け状態を調整す
ることなく、組み付け後であっても容易にバイアス磁界
を調整することができ、当該回転検出装置の適切な検出
感度と検出精度を確保することができる。
の回転検出装置の構成を示す模式図でり、図1(b)
は、磁気素子と検出回路の回路構成図である。
磁界の変化の様子を経時的に示した図であり、図2
(b)は、ギアの回転にともなう磁気素子の出力電位を
経時的に示した図である。
アス磁界の調整が可能な回転検出装置の構成を示す模式
図である。
の回転検出装置の構成を示す模式図であり、図4(b)
は、合成されたバイアス磁界の様子を示す図である。
検出装置の構成を示す模式図である。
図である。
において発生する問題点を説明するための図であり、図
7(b)は、従来の回転検出装置の使用時に発生する問
題点を説明するための図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 被検出体である歯車形状のギアの回転状
態を検出するための回転検出装置において、 前記歯車形状のギアの歯に向けてバイアス磁界を発生す
る電磁石と、 前記電磁石を駆動してバイアス磁界を発生するための電
磁石駆動回路と、 前記ギアと前記電磁石との間であって、前記ギアの歯の
回転によって発生するバイアス磁界の変化を電気信号に
変換する磁気素子と、 前記磁気素子が出力する電気信号を検出するための検出
回路とを備えたことを特徴とする回転検出装置。 - 【請求項2】 前記電磁石駆動回路は、前記電磁石を構
成しているコイルに流す電流を発生するための電流発生
回路と、 前記電流発生回路によって発生する電流の大きさを設定
する電流設定回路とを有し、 当該回転検出装置の製造工程内で、前記電流設定回路に
よりコイルに流す電流と前記電磁石が発生するバイアス
磁界が設定され、前記磁気素子が出力する電気信号が所
定の基準値に調整されることを特徴とする請求項1に記
載の回転検出装置。 - 【請求項3】 前記電流設定回路は、バイアス磁界の大
きさを検出して、バイアス磁界の大きさに応じて設定す
る電流値を変化することができる回路であり、 当該回転検出装置の使用開始時に、前記電流設定回路に
よりコイルに流す電流と前記電磁石が発生するバイアス
磁界が設定され、前記磁気素子が出力する電気信号が所
定の基準値に調整されることを特徴とする請求項2に記
載の回転検出装置。 - 【請求項4】 前記電磁石を複数個配置して、前記バイ
アス磁界が設定されることを特徴とする請求項1乃至3
のいずれか1つに記載の回転検出装置。 - 【請求項5】 前記磁気素子は、磁気抵抗効果素子また
はホール効果素子であることを特徴とする請求項1乃至
4のいずれか1つに記載の回転検出装置。
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