JP2003286475A - 浸透性防水用組成物およびそれを塗布してなる防水性構造物 - Google Patents
浸透性防水用組成物およびそれを塗布してなる防水性構造物Info
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Abstract
該組成物をたとえばモルタルライニング鋳鉄管に塗布し
たとき耐クラック性に優れた防水性構造物を得る。 【解決手段】 ビニル系重合体(A)、アルコキシシラ
ン(B)および無機系微粒子(C)を含有し、これらの
配合割合が、ビニル系重合体(A)100重量部に対
し、アルコキシシラン(B)10重量部以上、1000
重量部以下であり、かつ、ビニル系重合体(A)および
アルコキシシラン(B)の合計量100重量部に対し、
無機系微粒子(C)1重量部以上、50重量部以下であ
り、無機系微粒子(C)の1次粒子の平均粒径が1nm
以上、100nm以下であることを特徴とする浸透性防
水用組成物、ならびに該浸透性防水用組成物を無機質基
材に塗布した防水性構造物。
Description
物および該組成物を無機質基材に塗布した防水性構造物
に関する。
用水用の管には、一般に鋳鉄管や鋼管などが多く使用さ
れている。こうした管の内面には、防食用のセメントモ
ルタル(以下、単にモルタルと呼ぶ)を施工することに
よって、通水中の金属腐食に耐性を与える方法が、一般
的に採用されている。
題として、モルタル中のアルカリ成分が通水中に溶出し
て水質を劣化させるとともに、モルタル自体の耐久性も
低下するという問題がある。
溶出防止のために、モルタル層の表面に高分子材料から
なる、いわゆるシールコート剤を塗布して、通水との接
触を絶つ方法が考え出され、種々の材料が提案されてい
る。
低分子量であるため浸透性が良好であり、しかも、反応
性を備えた形の、いわゆるアルコキシシランと、下記の
ごとき特定のビニル系重合体とからなる組成物の提案が
注目されている。
報には、酸基含有アクリル樹脂と高級脂肪酸金属塩とシ
ランカップリング剤とからなる組成物を溶剤中に溶解さ
せた形の、いわゆるシーリング剤が開示されている。
は、ガラス転移点(Tg)が50℃以上で、かつ、重量
平均分子量が10,000〜150,000の重合体
と、アルキル基および加水分解性基を併有する有機ケイ
素化合物とからなるメタクリレート系浸透性防水用組成
物が開示されている。
は、酸モノマーを2〜20重量%(以下、%という)含
むビニル系重合体と、エポキシ基含有オルガノアルコキ
シシランとオルガノアルコキシシランとの混合物よりな
る浸透性防水用組成物が開示されている。
は、ガラス転移点(Tg)が50℃以上であるビニル系
重合体と加水分解性シリル基を含有するビニル系重合体
とアルコキシシランとからなる浸透性防水用組成物が記
載されている。
には、ガラス転移点(Tg)が50℃以上である加水分
解性シリル基を含有するビニル系重合体とアルコキシシ
ランとからなる浸透性防水用組成物が記載されている。
分の溶出防止のために、モルタル層の表面に高分子材料
からなる、いわゆるシールコート剤を塗布して、通水と
の接触を絶つために使用される組成物であるが、これら
の組成物とは異なる用途に使用される組成物である下記
のごとき組成物も知られている。
は、プレコート鋼板に表面塗膜層を形成し、化粧金属板
を製造するのに使用される組成物であって、熱硬化型樹
脂バインダー100重量部(以下、部という)に対し、
平均粒径3μm以下のシリカ系艶消し微粒子を0.1〜
5部、平均粒径3μm以下のセラミック系微粒子または
アクリル系樹脂微粒子を1〜50部、および平均粒径1
0〜80μmのポリアミド樹脂粒子およびポリアクリロ
ニトリル樹脂粒子を含む組成物が開示されている。
は、耐久性および耐汚染性に優れた塗装セメント系基材
を得るために、アルコキシ基含有シラン単量体を主成分
とする吸水防止剤を塗布したセメント系基材に、直接ま
たはプライマーを介して、含フッ素樹脂、アルコキシシ
ランの加水分解縮合物およびシリカ系艶消し剤を含有す
る艶消しクリア塗料用組成物を塗布することが開示され
ている。
イニングダクタイル鋳鉄管は、製造後数日から数カ月経
過してから出荷されることが多い。従来技術によるシー
ルコート剤は、アルカリシール性や長期通水における耐
久性には優れているものの、モルタルが硬化・乾燥・収
縮することにより発生するクラックを抑制する効果は充
分ではなく、経時でクラックが発生し、外観が損われる
ことがあるという問題がある。
工法として、地面を開削して布設する開削工法が一般的
であるが、近年は幹線道路のみならず、一般道路におい
ても交通量が増加しているため、開削工法のために交通
を遮断することは困難になってきている。このため、発
進立抗と到達立抗だけを開削し、発進立抗側から到達立
抗側へダクタイル鋳鉄管などを地中に順次推進させて布
設する推進工法が広く採用されるようになっている。推
進工法において、推進中のダクタイル鋳鉄管の位置を把
握することはきわめて重要であり、一般に赤外線による
自動計測方法が採用されている。この方法では、従来技
術のシールコート剤を塗布したモルタルライニングのよ
うに管内表面に光沢がある場合、赤外線の乱反射により
正確な位置が計測できないという問題がある。
開平8−1086号公報や特開2000−159585
公報に開示されている平均粒径がミクロンオーダーのシ
リカ系艶消し微粒子や平均粒径がミクロンオーダーのセ
ラミック系微粒子を含有させた組成物を、前記モルタル
層の表面に塗布した場合、モルタル層の表面を艶消しに
することはできるが、モルタルが硬化・乾燥・収縮する
ことにより発生するクラックを抑制する効果は充分では
なく、経時でクラックが発生し、外観が損われることが
あるという問題を充分解決するに至っていない。
とき従来技術の欠点ないしは不備を克服するために鋭意
検討を重ねた結果、特定の平均粒径を有する無機系微粒
子を、浸透性のあるアルコキシシランおよびビニル系重
合体と組み合わせて使用することによって、艶消しタイ
プのシールコート剤であって、耐クラック性にも優れる
というきわめて実用性の高い浸透性防水用組成物が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
(A)、アルコキシシラン(B)および無機系微粒子
(C)を含有し、これらの配合割合が、ビニル系重合体
(A)100部に対し、アルコキシシラン(B)10部
以上、1000部以下であり、かつ、ビニル系重合体
(A)およびアルコキシシラン(B)の合計量100部
に対し、無機系微粒子(C)1部以上、50部以下であ
り、無機系微粒子(C)の1次粒子の平均粒径が1nm
以上、100nm以下であることを特徴とする浸透性防
水用組成物(請求項1)、無機系微粒子(C)の1次粒
子の平均粒径が3nm以上、70nm以下である請求項
1記載の浸透性防水用組成物(請求項2)、ビニル系重
合体(A)が、分子内に加水分解性シリル基を含有する
ビニル系重合体である請求項1または2記載の浸透性防
水用組成物(請求項3)、および請求項1、2または3
記載の浸透性防水用組成物を無機質基材に塗布してなる
防水性構造物(請求項4)に関する。
用されるビニル系重合体(A)は、該組成物のベース樹
脂として使用される成分である。
(DSC)により測定されるガラス転移温度は、50℃
以上、さらには80℃以上であるのが、硬質の塗膜が得
られる点から好ましく、110℃以下、さらには105
℃以下、とくには100℃以下であるのが、塗膜表面に
クラックが発生しにくい点から好ましい。
10,000以上、さらには11,000以上であるの
が、かなり高分子量で、耐候性、耐アルカリ性、耐水性
などが良好である点から好ましく、60,000以下、
さらには45,000以下であるのが、スプレー作業性
の点から好ましい。
しては、たとえば下記単量体(a)〜(h)などの単量
体があげられるが、これらに限定されるものではない。
レン、ビニルトルエンまたはジビニルベンゼンなどの各
種のスチレン系芳香族モノマー(芳香族ビニルモノマ
ー)。 単量体(b):メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレ
ート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブ
チル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)ア
クリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)
アクリレートなどの炭素数1〜13のアルキル基を有す
る(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アク
リレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマ
ンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリ
レートなどのシクロアルキル基または芳香族基などを有
する(メタ)アクリレートのごとき各種の(メタ)アク
リレート。 単量体(c):ジメチルマレエート、ジエチルマレエー
ト、ジエチルフマレート、ジブチルフマレート、ジブチ
ルイタコネートなどのマレイン酸、フマル酸、イタコン
酸などによって代表される各種のジカルボン酸と炭素数
1〜4の1価のアルコールとのジエステル。 単量体(d):2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)ア
クリレート;ジ−2−ヒドロキシエチルフマレート、モ
ノ−2−ヒドロキシエチル−モノブチルフマレートなど
の各種ジカルボン酸の水酸基含有エステル;プラクセル
FA、プラクセルFM(以上、ダイセル化学工業(株)
製のカプロラクトン付加モノマーの商品名)などで代表
される、いわゆるε−カプロラクトン系のモノマーなど
の各種のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキ
シアルキルエステル。 単量体(e):酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ベオバ
(商品名、シェル社製、分岐状脂肪族モノカルボン酸の
ビニルエステル)などの各種ビニルエステル。 単量体(f):グリシジル(メタ)アクリレート、(β
−メチル)グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリルグリシジルエーテルなどの各種グリシジル基含
有ビニルモノマー。 単量体(g):(メタ)アクリル酸、クロトン酸などの
不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、シトラコン酸などの不飽和ジカルボン酸などの各
種不飽和カルボン酸;前記不飽和ジカルボン酸と1価ア
ルコールとのモノエステル(ハーフエステル)などの種
々のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸。 単量体(h):ビニルトリエトキシシラン、メチルビニ
ルジエトキシシランなどのビニル基含有アルコキシシラ
ン;γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン
などのメタクリロキシ基含有アルコキシシランなどの加
水分解性シリル基含有重合性不飽和単量体;KR−21
5、X−22−5002(以上、信越化学工業(株)
製)などの各種のシリコン系モノマーなどの加水分解性
シリル基含有単量体。
分子内に加水分解性シリル基を含有するビニル系重合体
(A)を得ることができ、(アルコキシ)シラン撥水層
への付着性向上やフクレ性改善などの点から好ましい。
そのなかでも、γ−メタクリルオキシプロピルトリメト
キシシランが、同時に使用するビニル系モノマーとの共
重合性がよい点から好ましい。
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレートが、塗膜の硬質化、耐水性
(重合性が良好なため、耐水性をわるくするオリゴマー
が少ない)の点から好ましく、n−ブチルメタクリレー
トが塗膜の可塑化、耐水性(重合性が良好なため、耐水
性をわるくするオリゴマーが少ない)の点から好まし
い。
り、単量体(a)〜(h)はそれぞれ単独で使用しても
よく、2種以上を組み合わせて使用してもよいが、使用
する全単量体中に単量体(a)を20〜60%、さらに
は25〜40%、単量体(b)を25〜65%、さらに
は45〜60%、単量体(d)を0〜10%、さらには
0〜7%、単量体(g)を0〜10%、さらには0〜7
%、単量体(h)を0〜25%、さらには15〜25%
含有するようにするのが、塗膜の硬質化、耐水性、付着
性向上の点から好ましい。
系重合体(A)の具体例としては、たとえば製造例1で
示されるようなスチレン/メチルメタクリレート/エチ
ルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/γ−メ
タクリルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合体
で、DSCによる実測Tgが90℃、数平均分子量が1
1,000のもの、ビニルトルエン/メチルメタクリレ
ート/イソブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート/γ−メタクリルオキシプロピルトリ
メトキシシラン共重合体で、DSCによる実測Tgが8
0℃、数平均分子量が15,000のもの、メチルメタ
クリレート/t−ブチルメタクリレート/n−ブチルメ
タクリレート/メタクリル酸共重合体で、DSCによる
実測Tgが70℃、数平均分子量が15,000のも
の、スチレン/メチルメタクリレート/シクロヘキシル
メタクリレート/ジブチルフマレート/グリシジルメタ
クリレート/γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキ
シシラン共重合体で、DSCによる実測Tgが60℃、
数平均分子量が30,000のものなどがあげられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。これらのなかでも製造例1で示されるよ
うなものが、塗膜硬度、塗装作業性の点からとくに好ま
しい。
法や塊状重合法などによって製造してもよいが、溶液重
合法、なかんずく溶液ラジカル重合法によって製造する
のが簡便であり、また、懸濁重合法で多用される界面活
性剤のような通常の有機溶剤に溶解し難い不純物の混入
する余地がなくなる点からも好ましい。
(A)を製造する際に使用される有機溶剤としては、た
とえば (イ)トルエン、キシレンや、ソルベッソ100、ソル
ベッソ150(以上、エクソン社製)などの各種の炭化
水素系溶剤; (ロ)スワゾール310(丸善石油(株)製)、LAW
S(シェル社製)などの各種脂肪族−芳香族炭化水素混
合溶剤; (ハ)酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート
などの各種エステル系溶剤; (ニ)アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトンなどの各種ケトン系溶剤; (ホ)EEP(イーストマン・コダック社製)、ブチル
セロソルブなどの各種エーテル系溶剤; (ヘ)メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブ
タノール、iso−ブタノール、sec−ブタノールな
どの各種アルコール系溶剤などがあげられる。これらは
単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用し
てもよい。
合開始剤としては、たとえばアゾビスイソブチロニトリ
ル(AIBN)、ベンゾイルパーオキシド(BPO)、
t−ブチルパーベンゾエート(TBPB)、t−ブチル
ハイドロパーオキシド(TBPO)、ジ−t−ブチルパ
ーオキシド(DTBPO)、クメンハイドロパーオキシ
ド(CHP)などがあげられる。
(A)の溶液は、通常、不揮発分が20〜70%、さら
には30〜60%、ガードナー粘度がA4〜Z8、さら
にはA〜Z6のものが、作業性の点から好ましい。
アルコキシシラン(B)は、基材中に浸透して撥水層を
形成させるために使用される成分である。
結合するアルコキシ基の数が1〜3個で、残りの3〜1
個の結合手にはアルキル基やエポキシ基、アミノ基、ヒ
ドロキシル基などを含有したアルキル基などが結合した
化合物であり、低粘度、高浸透性、加水分解による縮合
反応性のごとき特性を有するものである。
は、通常、140〜1000程度、さらには180〜3
00程度であるのが、下地モルタルへの浸透性、反応
性、乾燥性の点から好ましい。
体例としては、下記アルコキシシラン(B−1)および
(B−2)に記載のごときものがあげられる。これらは
単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて用いて
もよい。 アルコキシシラン(B−1):たとえば一般式(1):
基またはフェニル基、R2は炭素数1〜18のアルキル
基、R3は炭素数1〜18のアルキル基、nは0または
1を表わす)で表わされる化合物などがあげられる。
チル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラ
デシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデ
シル基、オクタデシル基などがあげられる。これらのう
ちでは、炭素数6〜10のアルキル基が浸透性と乾燥性
の点から好ましい。
ル基、エチル基、n−ブチル基などがあげられる。これ
らのうちでは、メチル基およびエチル基が反応性、価格
の点から好ましい。
ル基、エチル基などがあげられる。
好ましい。
としては、たとえばn−ヘキシルトリメトキシシラン、
n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−デシルトリメト
キシシラン、フェニルトリメトキシシランなどがあげら
れる。アルコキシシラン(B−2):たとえばγ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランな
どで代表される種々のアミノ基含有アルコキシシラン;
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどで代
表される種々のグリシジル基含有アルコキシシラン;γ
−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどで代表さ
れる種々のメルカプト基含有アルコキシシラン;γ−ク
ロロプロピルトリメトキシシランなどで代表される種々
のハロゲン基(たとえばクロロ基)含有アルコキシシラ
ン;γ−メタクリロキシ基含有アルコキシシランなどが
あげられる。
n−ヘキシルトリメトキシシランが撥水性や反応性の点
から好ましく、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランが撥水性やビニル系重合体との付着性の点から好
ましい。
ル系重合体(A)とアルコキシシラン(B)との使用割
合は、ビニル系重合体(A)100部に対してアルコキ
シシラン(B)10部以上、さらには40部以上である
のが、基材に対する浸透性が良好で、クロスカットや経
時の密着性などの面で所望の効果を得ることができる点
から好ましく、1000部以下、さらには500部以
下、とくには150部以下であるのが、表面の乾燥不良
やフクレの原因となりにくい点から好ましい。
キシシラン(B)の架橋反応などを促進させるために、
縮合触媒を配合してもよい。
ジラウレート、ジブチルスズジマレエート、ジオクチル
スズジラウレート、ジオクチルスズジマレエート、オク
チル酸スズなどで代表される種々の有機スズ化合物;リ
ン酸、モノメチルホスフェート、モノエチルホスフェー
ト、モノブチルホスフェート、モノオクチルホスフェー
ト、モノデシルホスフェート、ジメチルホスフェート、
ジエチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオク
チルホスフェート、ジデシルホスフェートなどで代表さ
れる種々のリン酸あるいはリン酸エステルなどがあげら
れる。これらは単独で使用してもよく2種以上を組み合
わせて使用してもよい。
シシラン(B)100部に対して、通常は約5部以下で
あるのが好ましい。使用することによる明確な効果を得
るためには、0.01部以上であることが好ましい。
無機系微粒子(C)は、シールコート剤中に均一に分散
し、成膜すると外観が斑のない艶消しのシールコート塗
膜が得られるとともに、耐クラック性を向上させるため
に使用される成分である。
径が1nm以上、さらには3nm以上であるのが、入手
が容易である、所望の艶消し効果が得られる、分散性に
優れるなどの点から好ましく、100nm以下、さらに
は70nm以下、とくには40nm以下であるのが、耐
クラック性を向上させる効果が大きい、塗膜の連続性が
損われず、通水性能が低下しないなどの点から好まし
い。
金属の酸化物、炭化物、窒化物、硼化物、水酸化物、各
種金属塩などがあげられるが、ビニル系重合体(A)や
アルコキシシラン(B)との親和性や価格の点から、無
機系酸化物微粒子が望ましい。
化物微粒子の例としては、たとえば酸化珪素、酸化アル
ミニウム、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシ
ウムなどがあげられる。これらのうちでは、とくに所望
の艶消し効果が得られる、耐クラック性を向上させる効
果が大きい点から、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化
チタンが好ましい。
とえばAEROSIL 300(1次粒子の平均粒径約
7nm、日本アエロジル(株)製)、AEROSIL
R974(同約12nm、日本アエロジル(株)製)、
AEROSIL R202(同約14nm、日本アエロ
ジル(株)製)、AEROSIL R812(同約7n
m、日本アエロジル(株)製)、酸化アルミニウム C
(同約13nm、日本アエロジル(株)製)、二酸化チ
タン T805(同約21nm、日本アエロジル(株)
製)などがあげられる。これらは表面に水酸基、メチル
基、トリメチルシリル基などの官能基を有しており、ビ
ニル系重合体(A)の官能基やアルコキシシラン(B)
の官能基と反応するなどし、基材の表層で形成される硬
質の樹脂層および下地モルタルとの付着性に優れる。ま
た、無機系微粒子(C)は、ナノオーダーと非常に小さ
いため、モルタルライニングの材令初期に発生するクラ
ック部への充填効果に優れ、かつ、撥水性を高めること
により耐クラック性の向上にも効果的に働く。
化物微粒子としては、炭化珪素、炭化チタンなどの微粒
子、無機系窒化物微粒子としては、窒化珪素、窒化アル
ミニウム、窒化チタンなどの微粒子、無機系硼化物微粒
子としては、硼化チタン、硼化ジルコニウムなどの微粒
子、無機系水酸化物微粒子としては、水酸化カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化アパタイ
トなどの微粒子、無機系金属塩としては、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウムなどの微粒子などがそれぞれあげ
られる。
よく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
系微粒子(C)の配合割合は、ビニル系重合体(A)お
よびアルコキシシラン(B)の合計量100部に対し、
無機系微粒子(C)1部以上、さらには3部以上である
のが、所望の艶消し効果が得られ、モルタルライニング
の材令初期に発生するクラック部への充分な充填効果が
得られ、クラックの発生を抑制する作用が得られる点か
ら好ましく、100部以下、さらには30部以下である
のが、充分な艶消し効果が得られ、かつ、シールコート
剤の塗装作業性、浸透性、基材に対する密着性が損われ
ず、通水性能が低下しない点から好ましい。
クロンオーダーの沈降性硫酸バリウムや炭酸カルシウム
などの体質顔料、シリカなどを用いた場合には、粒径が
大きく(通常、薄膜美粧用には平均粒径0.3〜1.0
μm程度、一般塗装用には平均粒径1〜10μm程度、
厚膜塗装用には平均粒径10〜50μm程度)、シール
コート塗膜(膜厚5〜15μm程度)中に均一に分散さ
せることが困難なため、シールコート塗膜の連続性が低
下し、通水性能が低下しやすくなる。また、粒径が大き
いために、クラック部への充分な充填効果が得られず、
クラックの発生を抑制することができにくくなる。
応じて、貯蔵安定剤、ハジキ防止剤、レベリング剤、消
泡剤、タレ防止剤、顔料、染料などの公知慣用の種々の
添加剤を加えてもよい。
ばオルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチルなどの
オルトギ酸トリアルキル;メチルアルコール、ブチルア
ルコール、アミルアルコール、セロソルブなどのアルキ
ルアルコールなどがあげられる。
は、シリコーンオイルが最も一般的であり、また、前記
消泡剤としては、シリコーン化合物や特殊アクリル系重
合物などが一般的である。
重合体(A)、アルコキシシラン(B)、無機系微粒子
(C)および必要により使用されるその他の成分を配合
することにより製造される。配合する順序などにはとく
に制限はない。
直接、モルタル層などの基材表面に塗布してもよいが、
有機溶剤で、たとえば有効成分が10〜30%程度とな
るように希釈した形で使用するのが塗装作業性の点から
好ましい。
(A)を溶液重合法により製造する際の溶剤としてあげ
た(イ)〜(へ)の溶剤がそのままあげられる。これら
は単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用
してもよい。
基材に塗布する方法にはとくに限定はなく、エアスプレ
ー法、エアレススプレー法、ローラー塗装法、刷毛塗装
法などの方法で塗布される。塗装効率、塗膜の均一性の
点から、エアレススプレー法で塗布するのが好ましい。
配水管などに使用するモルタルライニングを施した鋳鉄
管または鋼管のモルタルライニング用シールコート剤な
どとして好適に使用される。その他、モルタルまたはコ
ンクリートあるいは発泡コンクリートなどのセメント系
硬化物や、石材、レンガ、陶磁器、ガラス、スレート
板、珪カル板などで代表されるような種々の無機質基材
の補強用やアルカリシールなどに使用することができ
る。そして、使用した場合には、ハジキ、クラック、ま
だら模様などのない艶消しの外観を有する、耐クラック
性の良好な防水性構造物が得られる。
防水用組成物を塗布した前記無機質基材の塗膜硬度は、
通常、鉛筆硬度でHB〜6H、さらには2H〜6Hのも
のである。
いてより一層具体的に説明するが、本発明はこれらのみ
に限定されるものではない。
主要成分を表1に示す。
微粒子、酸化チタン微粒子は、トルエン/無機系微粒子
=90/10(重量比)となるように配合したのち、高
速分散機により8000〜10000回転で30分間強
制分散させてから、添加、混合してシールコート剤と
し、用いた。
た評価方法を以下にまとめて示す。
g))(株)リガク製DSC8230を使用して、充分
乾燥単離したビニル系重合体クリア塗膜を、20〜15
0℃の範囲で10℃/minで昇温して吸熱ピークを観
察することによりTgを測定した。
光(株)製液体クロマトグラフLC−08を用い、TH
F(テトラヒドロフラン)留出液の分子量を測定した。
分子量の算出は、数平均分子量が1000以下のオリゴ
マー成分は除外した。
ン/メタノール=70/30の混合溶剤を5cc添加、
混合したのち107.5℃の乾燥器に1時間保持し、得
られた重量から算出した。
ン/メタノール=70/30の混合溶剤で希釈後、指示
薬であるフェノールフタレイン溶液を添加し、メタノー
ルに溶解した水酸化カリウムで滴定することにより酸価
(試料(固形分)1g中に含まれる酸を中和するのに要
する水酸化カリウムのmg数)を測定した。
を、JIS K5400 4.5.1(ガードナー型泡
粘度計法)の測定用粘度管に所定量(約9ml)とり、
専用コルク栓をしたのち、25±0.5℃の恒温水槽中
に30分間以上静置した。標準粘度管と試料管を同時に
180°回転させ、管の底にある泡を上昇させ、泡の上
昇が試料に一番近い標準粘度管の記号を調べることによ
り、粘度を測定した。
し、簡易型光沢計を用いて60°光沢値の測定を行な
い、以下の基準で評価した。 艶有り:光沢値70以上 半艶 :光沢値40以上70未満 艶なし:光沢値40未満
基準で評価した。 ○:斑なし ×:斑有り
曝露したのち外観を目視観察し、以下の基準で評価し
た。 ○:ヘアクラックなし ×:ヘアクラック有り
鉛筆引っかき試験に準じ、塗膜に傷がついた鉛筆硬度で
評価した。
鋳鉄管モルタルライニング(JWWA A113)のp
H値の試験方法に準じて、pH計(東亜電波工業(株)
製)を用いて測定し、以下の基準で評価した。 ○:8.6未満 △:8.6以上9.0未満 ×:9.0以上
ダクタイル鋳鉄管モルタルライニング(JWWA A1
13)の浸出性試験方法に準じて測定し、以下の基準で
評価した。 ○:0.7mg/L未満 △:0.7mg/L以上1.0mg/L未満 ×:1.0mg/L以上
道協会 水道用ダクタイル鋳鉄管モルタルライニング
(JWWA A113)の浸出性試験方法に準じて測定
し、以下の基準で評価した。 ○:1.0mg/L未満 △:1.0mg/L以上1.5mg/L未満 ×:1.5mg/L以上
観察し、フクレの占める面積割合(%)を求め、以下の
基準で評価した。 ◎:異常なし ○:フクレの占める面積が全体の5%未満 △:フクレの占める面積が全体の5%以上20%未満 ×:フクレの占める面積が全体の20%以上
察し、白化した部分の面積割合(%)を求め、以下の基
準で評価した。 ◎:異常なし ○:白化した部分の面積が全体の5%未満 △:白化した部分の面積が全体の5%以上20%未満 ×:白化した部分の面積が全体の20%以上
試料についてJIS K5400 8.4鉛筆引っかき
試験に準じ、下地モルタル表面の軟化の度合を以下の基
準で評価した。 ○:Hで傷なし △:HBで傷なし ×:HBで傷つく
S Z1522に規定するセロハン粘着テープを貼り、
剥がしたのちの付着状況を目視観察し、剥離した部分の
面積割合(%)を求め、以下の基準で評価した。 ◎:剥離の割合が全体の0.5%未満 ○:剥離の割合が全体の0.5%以上5%未満 △:剥離の割合が全体の5%以上20%未満 ×:剥離の割合が全体の20%以上
れた試料の表面にJIS K5400 8.5.3に準
じてクロスカットを入れ、屋外曝露2カ月後にセロハン
粘着テープを用いて密着性を調べ、以下の基準で評価し
た。 ◎:クロスカット沿いの剥離がなく、かつ、評価面積に
占める剥離の割合が全体の0.5%未満 ○:クロスカット沿いの剥離がなく、かつ、評価面積に
占める剥離の割合が全体の0.5%以上5%未満 △:クロスカット沿いの剥離が認められ、かつ、評価面
積に占める剥離の割合が全体の5%以上20%未満 ×:クロスカット沿いに顕著な剥離が認められ、かつ、
評価面積に占める剥離の割合が全体の20%以上
月間保持したのち、試料の表面にJIS Z1522に
規定するセロハン粘着テープを貼り、剥がしたのちの付
着状況を目視観察し、剥離した部分の面積割合(%)を
求め、以下の基準で評価した。 ◎:剥離の割合が全体の0.5%未満 ○:剥離の割合が全体の0.5%以上5%未満 △:剥離の割合が全体の5%以上20%未満 ×:剥離の割合が全体の20%以上
8促進耐候性試験に準じて、サンシャイン・ウエザオメ
ータによる促進耐候試験を700時間行なった結果を、
以下の基準で評価した。 ◎:異常なし ○:白化した部分の面積が全体の5%未満 △:白化した部分の面積が全体の5%以上20%未満 ×:白化した部分の面積が全体の20%以上
後、2時間かけて+20℃に昇温し、+20℃で12時
間保持後、2時間かけて−20℃に降温するサイクルを
100回行なったのち、以下の基準で評価した。 ◎:異常なし ○:白化した部分の面積が全体の5%未満 △:白化した部分の面積が全体の5%以上20%未満 ×:白化した部分の面積が全体の20%以上
00部を仕込んで90℃まで昇温してから、表2に示す
スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、メタクリル酸、加水分解性シリル基を有するモノマ
ーなどの混合物を3時間にわたって滴下せしめ、滴下終
了後も同温度に5時間保持することによって、ビニル系
重合体の溶液を得た。得られたビニル系重合体およびそ
の溶液の特性を表2に示す。
コキシシラン(B)であるn−ヘキシルトリメトキシシ
ラン(n−HTMS)50部、表1記載の酸化アルミニ
ウム微粒子(10%トルエン分散液)100部、表1記
載のアクリル系消泡剤5部、表1記載のシリコーン系ハ
ジキ防止剤5部、トルエン340部、アセトン300部
を混合せしめることによって、有効成分が16%のシー
ルコート剤を得た。
グ鋳鉄管(呼び径が100mmであって、長さが約10
0mmのモルタルライニング鋳鉄管の養生直後に約80
℃の温水中に浸漬せしめてから引き上げて、モルタル表
面に浮き水がなく乾燥している状態のもの)上に、徐々
に該鋳鉄管を回転させつつ刷毛で軸方向に約100g/
m2の割合で塗布せしめ、加温用の試験材を製作した。
ルタルライニング管を、室温で4日間乾燥させたのち、
外観、鉛筆硬度を評価した。また、モルタルライニング
管の一端をポリ塩化ビニリデンフィルムで覆った良質の
ゴム栓で蓋をし、管中に残留塩素が約1.2mg/Lに
なるようにした精製水を充填させ、蓋を被せてから常温
で24時間静置し、日本水道協会 水道ダクタイル鋳鉄
管モルタルライニングのシールコートの浸出性試験方法
に準拠して、水質(pH、残留塩素の減量、過マンガン
酸カリウム消費量)に関する評価を行なった。
離炭酸を含むpHが約4.7の水による通水試験を14
日間にわたって行ない、塗膜のフクレ、白化および下地
モルタル表面の軟化、初期密着性、クロスカット部2ヵ
月後の密着性を調べた。さらに、別に経時密着性試験、
促進耐候性試験、凍結融解試験を行なった。結果を表4
に示す。
メトキシシラン100部、表1記載の酸化アルミニウム
微粒子(10%トルエン分散液)100部、表1記載の
アクリル系消泡剤5部、表1記載のシリコーン系ハジキ
防止剤5部、トルエン290部、アセトン300部を混
合せしめることによって、有効成分が21%のシールコ
ート剤を得た。
様にして、モルタルライニング鋳鉄管のモルタル表面に
塗布して試験材を作製し、評価した。結果を表4に示
す。
メトキシシラン100部、表1記載の酸化アルミニウム
微粒子(10%トルエン分散液)200部、表1記載の
アクリル系消泡剤5部、表1記載のシリコーン系ハジキ
防止剤5部、トルエン190部、アセトン300部を混
合せしめることによって、有効成分が22%のシールコ
ート剤を得た。
様にして、モルタルライニング鋳鉄管のモルタル表面に
塗布して試験材を作製し、評価した。結果を表4に示
す。
メトキシシラン50部、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン(γ−GPTMS)25部、表1記載の
酸化珪素微粒子(10%トルエン分散液)100部、表
1記載のアクリル系消泡剤5部、表1記載のシリコーン
系ハジキ防止剤5部、トルエン315部、アセトン30
0部を混合せしめることによって、有効成分が18.5
%のシールコート剤を得た。
様にして、モルタルライニング鋳鉄管のモルタル表面に
塗布して試験材を作製し、評価した。結果を表4に示
す。
メトキシシラン100部、表1記載の酸化チタン微粒子
(10%トルエン分散液)100部、表1記載のアクリ
ル系消泡剤5部、表1記載のシリコーン系ハジキ防止剤
5部、トルエン290部、アセトン300部を混合せし
めることによって、有効成分が21%のシールコート剤
を得た。
様にして、モルタルライニング鋳鉄管のモルタル表面に
塗布して試験材を作製し、評価した。結果を表4に示
す。
メトキシシラン50部、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン(γ−GPTMS)25部、表1記載の
酸化アルミニウム微粒子(10%トルエン分散液)10
0部、表1記載のアクリル系消泡剤5部、表1記載のシ
リコーン系ハジキ防止剤5部、トルエン315部、アセ
トン300部を混合せしめることによって、有効成分が
18.5%のシールコート剤を得た。
様にして、モルタルライニング鋳鉄管のモルタル表面に
塗布して試験材を作製し、評価した。結果を表4に示
す。
メトキシシラン50部、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン25部、表1記載の酸化アルミニウム微
粒子(10%トルエン分散液)10部、表1記載のアク
リル系消泡剤5部、表1記載のシリコーン系ハジキ防止
剤5部、トルエン405部、アセトン300部を混合せ
しめることによって、有効成分が17.6%のシールコ
ート剤を得た。
様にして、モルタルライニング鋳鉄管のモルタル表面に
塗布して試験材を作製し、評価した。結果を表4に示
す。
トキシシラン20部、表1記載の酸化アルミニウム微粒
子(10%トルエン分散液)600部、表1記載のアク
リル系消泡剤5部、表1記載のシリコーン系ハジキ防止
剤5部、トルエン30部、アセトン300部を混合せし
めることによって、有効成分が10%のシールコート剤
を得た。
様にして、モルタルライニング鋳鉄管のモルタル表面に
塗布して試験材を作製し、評価した。結果を表4に示
す。
メトキシシラン50部、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン25部、表1記載の沈降性硫酸バリウム
10部、表1記載のアクリル系消泡剤5部、表1記載の
シリコーン系ハジキ防止剤5部、トルエン405部、ア
セトン300部を混合せしめることによって、有効成分
が18.5%のシールコート剤を得た。
様にして、モルタルライニング鋳鉄管のモルタル表面に
塗布して試験材を作製し、評価した。結果を表4に示
す。
メトキシシラン50部、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン(γ−GPTMS)25部、表1記載の
シリカ系艶消し剤10部、表1記載のアクリル系消泡剤
5部、表1記載のシリコーン系ハジキ防止剤5部、トル
エン315部、アセトン300部を混合せしめることに
よって、有効成分が18.5%のシールコート剤を得
た。
様にして、モルタルライニング鋳鉄管のモルタル表面に
塗布して試験材を作製し、評価した。結果を表4に示
す。
たシールコート剤の組成を、表3にまとめて示す。
ールコート剤をそれぞれモルタルライニング鋳鉄管(呼
び径が100mmであって、長さが約100mmのモル
タルライニング鋳鉄管の養生直後のもの)上に、徐々に
該鋳鉄管を回転させつつ刷毛で軸方向に約100g/m
2の割合で塗布せしめ、常温用の試験材を製作し、実施
例7〜12および比較例5〜8とした。
ルタルライニング管を室温で4日間乾燥させたのち、外
観、鉛筆硬度を評価した。また、モルタルライニング管
の一端をポリ塩化ビニリデンフィルムで覆った良質のゴ
ム栓で蓋をし、管中に残留塩素が約1.2mg/Lにな
るようにした精製水を充填させ、蓋を被せてから常温で
24時間静置し、日本水道協会 水道ダクタイル鋳鉄管
モルタルライニングのシールコートの浸出性試験方法に
準拠して、水質(pH、残留塩素の減量、過マンガン酸
カリウム消費量)に関する評価を行なった。
離炭酸を含むpHが約4.7の水による通水試験を14
日間にわたって行ない、塗膜のフクレ、白化および下地
モルタル表面の軟化、初期密着性、クロスカット部2ヵ
月後密着性を調べた。
試験、凍結融解試験を行なった。
ルなどで代表される種々のセメント系硬化物基材上に塗
布させることによって、アルコキシシラン(B)が基材
に浸透して該基材を強化せしめると同時に、撥水層を形
成せしめ、ビニル系重合体が該基材の上層に成膜して、
この撥水層を保護する樹脂層を形成する。さらに、シー
ルコート塗膜中に均一に分散された無機系微粒子によ
り、均一な艶消しタイプのシールコート塗膜が得られる
と同時に、撥水性を有する無機系微粒子が樹脂層および
モルタルと反応することにより優れた付着性、長期通水
性能を発揮する。また、無機系微粒子は、非常に粒子径
が小さいためモルタルの材令初期に発生するクラックへ
の充填性に優れており、クラックの発生を抑制すること
ができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ビニル系重合体(A)、アルコキシシラ
ン(B)および無機系微粒子(C)を含有し、これらの
配合割合が、ビニル系重合体(A)100重量部に対
し、アルコキシシラン(B)10重量部以上、1000
重量部以下であり、かつ、ビニル系重合体(A)および
アルコキシシラン(B)の合計量100重量部に対し、
無機系微粒子(C)1重量部以上、50重量部以下であ
り、無機系微粒子(C)の1次粒子の平均粒径が1nm
以上、100nm以下であることを特徴とする浸透性防
水用組成物。 - 【請求項2】 無機系微粒子(C)の1次粒子の平均粒
径が3nm以上、70nm以下である請求項1記載の浸
透性防水用組成物。 - 【請求項3】 ビニル系重合体(A)が、分子内に加水
分解性シリル基を含有するビニル系重合体である請求項
1または2記載の浸透性防水用組成物。 - 【請求項4】 請求項1、2または3記載の浸透性防水
用組成物を無機質基材に塗布してなる防水性構造物。
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2002
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