JP3348010B2 - 浸透性防水用組成物およびそれを塗布してなる防水性構造物 - Google Patents
浸透性防水用組成物およびそれを塗布してなる防水性構造物Info
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Description
用組成物および該組成物を無機質基材に塗布した防水性
構造物に関する。
して、家庭や職場などに必要な用水を供給する水道管や
配水管などには、一般に鋳鉄管や鋼管などが多用されて
いるが、こうした管内面には、防食用のセメント・モル
タル(以下、単にモルタルともいう)を塗布することに
よって通水中の金属腐食に耐性を与えるような方法が、
一般的に採用されている。
題として、モルタル中のアルカリ成分が通水中に溶出し
て水質を劣化させるとともに、モルタル自体の耐久性も
低下するという現象が避けられないことがあげられる。
溶出防止のために、モルタル層の表面に高分子材料から
なる、いわゆるシール・コート材を塗布して、通水との
接触を断つ方法が考え出され、種々の材質が提案されて
いる。
低分子量であるため、浸透性が良好であり、しかも、反
応性もそなえた形の、いわゆるアルコキシシランと、下
記のごとき制限されたビニル系重合体とからなる組成物
の提案が注目されている。
報に開示されている技術は、多孔性の構造物の表面に適
用する浸透性防水用組成物についてであり、該公報に
は、オルガノアルコキシシランと、アクリル酸アルキル
エステルを10〜50%(重量%、以下同様)の範囲で
含有するアクリル系樹脂とからなり、従来のオルガノア
ルコキシシランを用いた防水用組成物のばあいの、耐候
性が不良で撥水効果が短時間で消滅してしまうという欠
点を改善したことが記載されている。
は、酸基含有アクリル樹脂と高級脂肪酸金属塩とシラン
カップリング剤とからなる組成物を溶剤中に溶解させた
形の、いわゆるシーリング材が開示されている。
した成分がモルタル層内へ浸透して、セメント成分と反
応して、モルタル中のアルカリ分の溶出を防止するため
に有効であることが記載されている。
は、実測のガラス転移点(Tg)が50℃以上で、か
つ、重量平均分子量が10,000〜150,000の
重合体と、アルキル基および加水分解性基を併有する有
機ケイ素化合物とからなるメタクリレート系浸透性防水
用組成物が開示されている。
ルタル用のシール・コート材として求められる機能は、
決して単一の機能ではなく、極めて多岐にわたることが
1つの特徴である。
性などのような一般的な塗膜性能はもちろんのこと、下
地モルタルに生じたクラックに対するシール性、いわゆ
るフクレとよばれる基材との経時密着性、クロスカット
部の経時密着性、低温特性および凍結融解性などがいず
れも満足できる水準に達していることが、シール・コー
ト材として必須の要件となる。
を満たしているか否かを判定するために事前に行なう適
性テストとしては、たとえば、塗布面についての外観テ
スト(光沢、クラックの有無、まだら模様の有無などを
みる)、試験的に遊離炭酸水を通水する性能試験(塗膜
のフクレの発生、白化、下地クラックの白化、初期密着
性、クロスカット部の密着性などをみる)、5℃におけ
る低温密着性試験、−20℃から+20℃の間での繰り
返し凍結融解試験などがあげられる。これらのテストは
実際の使用条件よりもかなり厳しいが、シール・コート
材として求められる特性についての試験項目のいずれに
も合格する従来技術は未だ見出されていないのが実状で
ある。
とき従来技術の欠点ないしは不備を克服するために鋭意
検討を重ねた結果、浸透性のあるアルコキシシランを、
硬質で比較的高分子量の加水分解性シリル基を含有する
ビニル系重合体と組み合わせることによって、前記シー
ル・コート材としての多岐にわたる要件を満たすことが
できるという、極めて実用性の高い溶剤型浸透性防水用
組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
り測定されるガラス転移点が50℃以上であり、かつ数
平均分子量が10000〜60000である加水分解性
シリル基を含有するビニル系重合体(A)100部(重
量部、以下同様)とアルコキシシラン(B)10〜10
00部とを含有することを特徴とする溶剤型浸透性防水
用組成物(請求項1)、ビニル系重合体(A)が、該重
合体100部あたり、加水分解性シリル基含有ビニル系
単量体からなる単位を0.5〜50部含む請求項1記載
の組成物(請求項2)、請求項1記載の浸透性防水用組
成物を、無機質基材に塗布してなる防水性構造物(請求
項3)、およびビニル系重合体(A)が、該重合体10
0部あたり、加水分解性シリル基含有ビニル系単量体か
らなる単位を0.5〜50部含む請求項3記載の防水性
構造物(請求項4)に関する。
造に使用される加水分解性シリル基を含有するビニル系
重合体(A)は、示差走査熱量計(DSC)により測定
されるガラス転移点が50℃以上のビニル系重合体であ
る。
質の樹脂層を形成する際、分子中の加水分解性シリル基
はアルコキシシラン(B)と反応するために、アルコキ
シシラン(B)が反応して形成する撥水層の界面との接
着性を良好にし、撥水層を効果的に保護する。
されるガラス転移点は50℃以上であり、70℃以上、
さらには80℃以上であるのが、硬質の塗膜をうる点か
ら好ましい。ガラス転移点の上限は110℃、さらには
105℃、とくには100℃であるのが、塗膜表面にク
ラックが発生しにくい点から好ましい。
に加水分解性基、たとえばアルコキシ基、アシロキシ
基、ハロゲン原子などが結合した基である。ビニル系重
合体に結合するための結合手が1つは必要であるため、
加水分解性基は1つのケイ素原子に1〜3個結合するこ
とが可能である。ケイ素原子にたとえば2つの加水分解
性基が結合するばあい、ビニル系重合体に結合するため
の結合手以外の結合手には、たとえばメチル基、エチル
基など炭素数1〜8のアルキル基やフェニル基などの非
加水分解性基が結合する。
解性シリル基の数は、1個以上であればよいが、加水分
解反応性の点から2個以上、さらには3個以上であるの
が好ましい。
10,000以上、さらには11,000以上であるの
が好ましい。前記数平均分子量が10,000以上のば
あいには、かなり高分子量であるために、耐候性、耐ア
ルカリ性、耐水性などが良好であるという特徴が生じる
傾向がある。なお、前記数平均分子量の上限としては6
0,000、さらには45,000であるのがスプレー
塗装作業性の点から好ましい。
しては、下記単量体(a)〜(h)などがあげられる。
レン、ビニルトルエンまたはジビニルベンゼンなどの各
種のスチレン系芳香族モノマー類(芳香族ビニル系モノ
マー類)。
ト、エチル(メタ)アクリレート、ノルマル(n−)プ
ロピル(メタ)アクリレート、イソ(iso−)プロピ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリー
(tert−)ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)ア
クリレートなどの炭素数1〜13のアルキル基を有する
(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、4−tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)
アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ア
ダマンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)ア
クリレートなどのシクロアルキル基または芳香族基など
を有する(メタ)アクリレートのごとき各種の(メタ)
アクリレート類。
チルマレエート、ジエチルフマレート、ジブチルフマレ
ート、ジブチルイタコネートなどのマレイン酸、フマル
酸、イタコン酸などによって代表されるような各種のジ
カルボン酸類と炭素数1〜4の1価アルコール類とのジ
エステル類。
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレートなどの水酸基含
有(メタ)アクリレート類;ジ−2−ヒドロキシエチル
フマレート、モノ−2−ヒドロキシエチル−モノブチル
フマレートなどの各種ジカルボン酸類の水酸基含有エス
テル類、さらには、プラクセルFA、プラクセルFM
(以上、ダイセル化学工業(株)製のカプロラクトン付
加モノマー類の商品名)などで代表される、いわゆるε
−カプロラクトン系のモノマー類などの各種のα,β−
エチレン性不飽和カルボン酸ヒドロアルキルエステル
類。
ル、ベオバ(シェル社製の分岐状脂肪族モノカルボン酸
類のビニルエステルの商品名)などの各種のビニルエス
テル類。
レート、(β−メチル)グリシジル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アリルグリシジルエーテルなどの各種のグ
リシジル基含有ビニルモノマー類。
トン酸などの不飽和モノカルボン酸類;マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、シトラコン酸などの不飽和ジカル
ボン酸類などの各種の不飽和カルボン酸類;さらには、
前記不飽和ジカルボン酸類と、1価アルコールとのモノ
エステル類(ハーフ・エステル類)などの種々のα,β
−エチレン性不飽和カルボン酸類。
ン、メチルビニルジエトキシシランなどのビニル基含有
アルコキシシラン;γ−メタクリルオキシプロピルトリ
メトキシシランなどのメタクリロキシ基含有アルコキシ
シランなどの加水分解性シリル基含有重合性不飽和単量
体;さらにはKR−215、X−22−5002(以
上、信越化学工業(株)製品)などの各種のシリコン系
モノマー類などの加水分解性シリル基を有する単量体。
用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
メタクリレート、エチルメタクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレートが塗膜硬質化、耐水性(重合性
が良好なため、耐水性をわるくするオリゴマーが少な
い)の点から好ましく、また、n−ブチルメタクリレー
トが塗膜の可塑化、耐水性(重合性が良好なため耐水性
をわるくするオリゴマーが少ない)の点から好ましく、
加水分解性シリル基を含有する単量体(h)のうちで
は、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン
が同時に使用するビニル系モノマーとの共重合性の点か
ら好ましい。
(A)の具体例としては、製造例1で示されるようなス
チレン/メチルメタクリレート/エチルメタクリレート
/n−ブチルメタクリレート/γ−メタクリルオキシプ
ロピルトリメトキシシラン共重合体で、DSCによる実
測Tgが90℃、数平均分子量が11,000のもの、
ビニルトルエン/メチルメタクリレート/イソブチルメ
タクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート/
γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン共重
合体で、DSCによる実測Tgが80℃、数平均分子量
が15,000のもの、メチルメタクリレート/ターシ
ャリーブチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート
/メタクリル酸/γ−メタクリルオキシプロピルトリメ
トキシシラン共重合体で、DSCによる実測Tgが70
℃、数平均分子量が15,000のもの、スチレン/メ
チルメタクリレート/シクロヘキシルメタクリレート/
ジブチルフマレート/グリシジルメタクリレート/γ−
メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン共重合体
で、DSCによる実測Tgが60℃、数平均分子量が3
0,000のものなどがあげられる。これらは単独で用
いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。これ
らのなかでは製造例1で示されるようなものが、塗膜硬
度、塗装作業性の点からとくに好ましい。
る加水分解性シリル基を含有するビニル系単量体単位の
量は、0.5〜50部、さらには1〜40部、とくには
2〜30部であるのが、シラン撥水層への付着性向上や
フクレ性改善などの点から好ましい。
導入方法としては、加水分解性シリル基を含有する単量
体(h)を直接重合により導入する方法と、以下に述べ
るように加水分解性シリル基を間接的に導入する方法と
がある。すなわち、特定の加水分解性シリル基を含有す
るシランカップリング剤(たとえば、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランなど)と反応する官能基
(カルボキシル基、アミノ基、水酸基など)を有するビ
ニル系重合体を製造したのち、加水分解性シリル基含有
シランカップリング剤をビニル系重合体分子中に含まれ
る官能基と反応させる方法である。前記反応の際には、
必要に応じて触媒を使用したり加熱するなどしてもよ
い。
リング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシランのほか、γ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルトリメトキシシランのようなアミノ基含有アルコ
キシシラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ランのようなメルカプト基含有アルコキシシラン類、γ
−クロロプロピルトリメトキシシランのようなクロロ基
含有アルコキシシラン類などがあげられる。
したばあいの加水分解性シリル基を含有するビニル系単
量体からなる単位は、ビニル系重合体中に含まれる加水
分解性シリル基を含有するシランカップリング剤と反応
する官能基を有するビニル系単量体からなる単位に、加
水分解性シリル基含有シランカップリング剤が反応した
単位になる。
法や塊状重合法などによって製造してもよいが、溶液重
合法、なかんづく溶液ラジカル重合法によって製造する
のが簡便であり、また、懸濁重合法で多用される界面活
性剤のような通常の有機溶剤に溶解しがたい不純物の混
入する余地がなくなる点からも好ましい。
(A)を調製する際に使用される有機溶剤としては、た
とえば (イ)トルエン、キシレンや、ソルベッソ100、ソル
ベッソ150(以上、エクソン社製)などの各種の芳香
族炭化水素系溶剤類; (ロ)スワゾール310(丸善石油(株)製)、LAW
S(シェル社製)などの各種の脂肪族−芳香族炭化水素
混合溶剤類; (ハ)酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート
などの各種のエステル系溶剤類; (ニ)アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトンなどの各種のケトン系溶剤類; (ホ)EEP(イーストマン・コダック社製)、ブチル
セロソルブなどの各種のエーテル系溶剤類; (ヘ)メタノール、エタノール、プロパノール、n−、
iso−またはsec−ブタノールなどの各種のアルコ
ール系溶剤類 などがあげられる。これらは、単独で使用してもよく、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カル重合開始剤類としては、たとえばアゾビスイソブチ
ロニトリル(AIBN)、ベンゾイルパーオキシド(B
PO)、tert−ブチルパーベンゾエート(TBP
B)、tert−ブチルハイドロパーオキシド(TBP
O)、ジ−tert−ブチルパーオキシド(DTBP
O)、クメンハイドロパーオキシド(CHP)などがあ
げられる。
あいには、製造されたビニル系重合体に、さらに加熱な
どの方法によって、加水分解性シリル基を含有するシラ
ンカップリング剤を反応させればよい。
(A)の溶液は、通常不揮発分が20〜70%、さらに
は30〜60%、ガードナー粘度がA4〜Z8、さらに
はA〜Z6のものが好ましい。
されるアルコキシシラン(B)は、基材中に浸透して撥
水層を形成させるために使用される成分である。
結合するアルコキシ基の数が1〜3個で、のこりの1〜
3個の結合手にはアルキル基やエポキシ基、アミノ基、
ヒドロキシル基などを含有したアルキル基などが結合し
た化合物であり、低粘度、高浸透性、加水分解による縮
合反応性のごとき特性を有するものである。
は、下記(B−1)および(B−2)に記載のごときも
のがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以
上を組み合わせて用いてもよい。
基またはフェニル基、R2、R3は炭素数1〜18のアル
キル基、nは0または1を表わす)で表わされる化合物
などがあげられる。
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、
テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘ
プタデシル基、オクタデシル基、フェニル基などがあげ
られる。これらのうちでは、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基など炭素数6〜10の
アルキル基が浸透性と乾燥性の点から好ましい。
基、エチル基、n−ブチル基など炭素数1〜8のアルキ
ル基などがあげられる。これらのうちでは、メチル基お
よびエチル基が反応性、価格の点から好ましい。
基、エチル基など炭素数1〜8のアルキル基などがあげ
られる。
が、塗膜性能の点から好ましい。
としては、たとえばn−ヘキシルトリメトキシシラン、
n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−デシルトリメト
キシシラン、フェニルトリメトキシシランなどがあげら
れる。
チル)アミノプロピルトリメトキシシランなどで代表さ
れるような種々のアミノ基含有アルコキシシラン類;γ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどで代表
されるような種々のグリシジル基含有アルコキシシラン
類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどで
代表されるような種々のメルカプト基含有アルコキシシ
ラン類;γ−クロロプロピルトリメトキシシランなどで
代表されるような種々のクロロ基含有アルコキシシラン
類、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランな
どで代表されるような種々のメタクリロキシ基含有アル
コキシシラン類などがあげられる。
る化合物は単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて
用いてもよい。これらのなかではn−ヘキシルトリメト
キシシランが撥水性や反応性の点から好ましく、γ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシランが撥水性とビニ
ル系重合体表層との付着性向上の点から好ましい。
ル系重合体(A)とアルコキシシラン(B)との使用割
合は、ビニル系重合体(A)100部に対してアルコキ
シシラン(B)10〜1000部、好ましくは20〜5
00部、さらには30〜300部である。アルコキシシ
ラン(B)の量が10部未満のばあいには、基材に対す
る浸透性が不足し、ひいてはクロスカットや経時密着な
どの面で特有の作用がえられない懸念が高くなり、10
00部をこえるばあいには、表面の乾燥性不良、光沢不
良やフクレの原因となりやすい。
系重合体(A)、アルコキシシラン(B)、とくにアル
コキシシラン(B)の架橋反応を促進させるために、縮
合触媒を配合してもよい。
ジラウレート、ジブチルスズジマレエート、ジブチルス
ズジオクテート、ジオクチルスズジラウレート、ジオク
チルスズジマレエート、オクチル酸スズなどで代表され
る種々の有機スズ化合物;リン酸、モノメチルホスフェ
ート、モノエチルホスフェート、モノブチルホスフェー
ト、モノオクチルホスフェート、モノデシルホスフェー
ト、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフェート、ジ
ブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジデシ
ルホスフェートなどで代表される種々のリン酸あるいは
リン酸エステル類などがあげられる。これらは単独で使
用してもよく2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらのなかではジブチルスズジラウレート、ジブチル
スズジオクテートが触媒活性の点から好ましい。
シシラン(B)100部に対して、通常は、約5部以下
であるのが望ましい。使用することによる効果をうるた
めには、0.01部以上が好ましい。
本発明の効果を損わない範囲内で、必要に応じて、貯蔵
安定剤、ハジキ防止剤、レベリング剤、消泡剤、タレ防
止剤、顔料、染料などの公知慣用の種々の添加剤を加え
てもよい。
ばオルトギ酸トリメチル、オルトギ酸トリエチルなどの
オルトギ酸トリアルキル類;メチルアルコール、ブチル
アルコール、アミルアルコール、セロソルブなどのアル
キルアルコール類などがあげられる。
は、シリコーンオイルが最も一般的であり、また前記消
泡剤としては、シリコーン化合物や特殊アクリル系重合
物などが一般的である。
分(ビニル系重合体(A)とアルコキシシラン(B)と
の合計量)が10〜50%、さらには10〜30%程度
含まれているのが塗着膜厚の点から好ましく、そのま
ま、直接、モルタル層などの基材表面に塗布してもよい
が、有機溶剤で、たとえば、有効成分が10〜30%程
度となるように希釈した形で使用するのが塗装作業性の
点から好ましい。
体(A)を溶液重合法により製造する際の溶剤としてあ
げた(イ)〜(ヘ)の溶剤がそのままあげられる。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて塗装
粘度に適する範囲まで希釈することが一般的である。
うに、適宜、塗装性などを考慮して調整したのちに、た
とえば無機質基材からなる構造物に塗布されて防水性構
造物が形成される。
セメントモルタルなどがあげられ、用途に応じて使い分
けられる。また、前記構造物としては、水道管、下水道
管、農業用水管、工業用水管、海水導入管などがあげら
れる。
基材からなる構造物に塗布する方法にはとくに限定はな
く、エアスプレー、エアレススプレー、ローラー塗装、
ハケ塗りなどの方法で塗布される。塗装効率、塗膜の均
一性の点からエアレススプレーで塗布するのが好まし
い。
防水用組成物を塗布された前記無機質基材からなる構造
物は、アルコキシシラン(B)が無機質基材からなる構
造物の表面(たとえば表面から約0.5〜2mm程度の
範囲)に浸透して撥水層を形成し、ビニル系重合体
(A)は前記撥水層の保護層となり、複合的なシールコ
ート層を形成して、無機質基材からなる構造物に防水性
を付与すると考えられる。
前記無機質基材は下地モルタルに生じたクラックに対す
るシール性、フクレとよばれる基材との経時密着性にと
くに優れたものである。
通常、鉛筆硬度でHB〜6H、さらには2H〜6H程度
であるのが好ましい。
からなる構造物に塗布してなる防水性構造物の例として
は、たとえば水道管や配水管などに使用するモルタル・
ライニングを施した鋳鉄管または鋼管にシールコートし
たもの、モルタルまたはコンクリートあるいは発泡コン
クリートなどのセメント系硬化物や、石材、れんが、陶
磁器、ガラス、スレート板または珪カル板などで代表さ
れるような種々の無機質基材に塗装して補強または、ア
ルカリ・シールしたものなどがあげられる。そして、こ
のようにして製造された本発明の防水性構造物は、はじ
き、クラック、まだら模様などのない優れた外観を有す
る防水性構造物となる。
それを塗布してなる防水性構造物を実施例および比較例
に基づいて、より一層具体的に説明するが、本発明はこ
れらのみに限定されるものではない。
ル系重合体を表1に、添加剤を表2にまとめて示す。
方法を以下にまとめて示す。
g))(株)リガク製DSC8230を使用して、十分
乾燥単離したビニル系重合体クリヤー塗膜を20℃〜1
50℃の範囲で10℃/minで昇温して吸熱ピークを
観測することによりTgを測定した。
光(株)製液体クロマトグラフLC−08を用い、TH
F(テトラヒドロフラン)留出液系で分子量を測定し
た。分子量の算出は数平均分子量が1000以下のオリ
ゴマー成分は除外した。
ン/メタノール=70/30の混合溶剤を5cc添加し
混合後、107.5℃の乾燥器に1時間保持したのちの
重量比を計算した。
ン/メタノール=70/30の混合溶剤で希釈後、指示
薬であるフェノールフタレインを添加し、メタノールに
溶解した水酸化カリウムで滴定することにより酸価、す
なわち試料1g中に含まれる酸を中和するのに要する水
酸化カリウムのmg数を測定した。
簡易型光沢計(CG1287、スガ試験機(株)製)に
て60度光沢値を測定し、以下の基準で判定した。 ○:70以上 △:40以上70未満 ×:40未満
し、以下の基準で判定した。 ○:クラックなし ×:クラックあり
鉛筆引っかき試験(1991年版)に準じて行ない、塗
膜がきずついた鉛筆の硬度で判定した。
鋳鉄管モルタルライニング検査要領シールコートの溶解
試験方法に準じて、pH計(東亜電波工業(株)製)を
用いて測定し、以下の基準で判定した。 ○:8.6未満 △:8.6〜9.0 ×:9.0をこえる
協会 水道用ダクタイル鋳鉄管モルタルライニング検査
要領シールコートの溶解試験方法に準じて測定し、以下
の基準で評価。 ○:2.0ppm未満 △:2.0〜2.5ppm ×:2.5ppmをこえる
ダクタイル鋳鉄管モルタルライニング検査要領シールコ
ートの溶解試験方法に準じて測定し、以下の基準で評
価。 ○:0.7ppm未満 △:0.7〜1.0ppm ×:1.0ppmをこえる
し、フクレの占める面積割合(%)を求め、以下の基準
で評価。 ◎:異常なし ○:フクレの占める面積が全体の5%未満 △:前記面積が5〜20% ×:前記面積が20%をこえる
判定し、白化した部分の面積割合(%)を求め、以下の
基準で評価。 ◎:異常なし ○:白化の占める面積が全体の5%未満 △:前記面積が5〜20% ×:前記面積が20%をこえる
についてJIS K5400 8.4鉛筆引っかき試験
に準じ、モルタル表面のクラック発生部での傷つきを以
下の基準で評価。(なお、塗膜自身の鉛筆硬度は変化し
ていないが、モルタルが軟化しているため傷がつく。) ◎:Hで傷なし ○:HBで傷なし ×:HBで傷つく
522に規定するセロハン粘着テープをはり、はがした
のちの付着状態を目視判定し、剥離した部分の面積割合
(%)を求め、以下の基準で評価。 ◎:剥離の割合が0.5%未満 ○:剥離の割合が0.5〜5% △:剥離の割合が5%をこえ20%以下 ×:剥離の割合が20%をこえる
面にJIS K5400 8.5.3(1991年版)
に準じてクロスカットを入れ、2カ月後にセロハン粘着
テープにて密着性を調べ、以下の基準で評価。 ◎:剥離の割合が0.5%未満 ○:剥離の割合が0.5〜5% △:剥離の割合が5%をこえ20%以下 ×:剥離の割合が20%をこえる
カ月間保持したのち、(初期密着性)に規定した方法で
密着性を調べ、以下の基準で評価。 ◎:剥離の割合が0.5%未満 ○:剥離の割合が0.5〜5% △:剥離の割合が5%をこえ20%以下 ×:剥離の割合が20%をこえる
8促進耐候性試験(1991年版)に準じて、サンシャ
イン・ウェザオメータによる促進耐候試験を700時間
行なった結果を、以下の基準で評価。 ◎:異常なし ○:白化面積が全体の5%未満 △:白化面積が5〜20% ×:白化面積が20%をこえる
2時間かけて+20℃に昇温し、12時間保持したの
ち、2時間かけて−20℃に降温するサイクルを100
回行なったのち、以下の基準で評価。 ◎:異常なし ○:白化面積が全体の5%未満 △:該白化面積が5〜20% ×:該白化面積が20%をこえる
る。
に、トルエン1,000部を仕込んで90℃まで昇温し
てから、スチレン350部、メチルメタクリレート22
5部、n−ブチルメタクリレート150部、エチルメタ
クリレート75部およびγ−メタクリルオキシプロピル
トリメトキシシラン200部と、ベンゾイルパーオキシ
ド(BPO)15.0部とからなる混合物を、3時間に
わたって滴下せしめ、滴下終了後も同温度に5時間保持
することによって、不揮発分が50.0%で、ガードナ
ー粘度(25℃、以下同様)がZで、酸価が0.5で、
数平均分子量が11,000で、DSCによる実測Tg
が90℃の透明な樹脂(ビニル系重合体(A−1))溶
液をえた。
る。
に、トルエン1,000部を仕込んで90℃まで昇温し
てから、スチレン300部、メチルメタクリレート22
5部、n−ブチルメタクリレート150部、エチルメタ
クリレート75部、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト50部およびγ−メタクリルオキシプロピルトリメト
キシシラン200部と、BPO 5.0部とからなる混
合物を、3時間にわたって滴下せしめ、滴下終了後も同
温度に5時間保持することによって、不揮発分が50.
0%で、ガードナー粘度がZ5で、酸価が0.5で、数
平均分子量が40,000で、DSCによる実測Tgが
95℃の透明な樹脂(ビニル系重合体(A−2))溶液
をえた。
る。
に、トルエン925部を仕込んで90℃まで昇温してか
ら、スチレン345部、メチルメタクリレート315
部、n−ブチルメタクリレート140部、エチルメタク
リレート75部およびモノブチルマレエート50部と、
BPO 5.0部とからなる混合物を、3時間にわたっ
て滴下せしめ、滴下終了後も同温度に5時間保持するこ
とによって、不揮発分が50.0%で、ガードナー粘度
がZ5の透明な樹脂をえたのち、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン75部とトルエン75部を加
え、90℃にて2時間保持し、樹脂中のカルボキシル基
とγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン中のエ
ポキシ基をグラフトせしめて、不揮発分が50.0%
で、ガードナー粘度がZ3で、酸価が1.0で、数平均
分子量が40,000で、DSCによる実測Tgが90
℃の透明な樹脂(ビニル系重合体(A−3))溶液をえ
た。
る。
に、トルエン1,000部を仕込んで90℃まで昇温し
てから、スチレン300部、メチルメタクリレート30
0部、n−ブチルアクリレート300部およびγ−メタ
クリルオキシプロピルトリメトキシシラン100部と、
BPO 15.0部とからなる混合物を、3時間にわた
って滴下せしめ、滴下終了後も同温度に5時間保持する
ことによって、不揮発分が50.0%で、ガードナー粘
度がXで、酸価が0.5で、数平均分子量が11,00
0で、DSCによる実測Tgが55℃の透明な樹脂(ビ
ニル系重合体(A−4))溶液をえた。
のである。
に、トルエン1,000部を仕込んで90℃まで昇温し
てから、スチレン450部、メチルメタクリレート32
5部、n−ブチルメタクリレート150部およびエチル
メタクリレート75部と、BPO 15.0部とからな
る混合物を、3時間にわたって滴下せしめ、滴下終了後
も同温度に5時間保持することによって、不揮発分が5
0.0%で、ガードナー粘度がZで、酸価が0.5で、
数平均分子量が11,000で、DSCによる実測Tg
が90℃の透明な樹脂溶液をえた。
と、アルコキシシラン類であるn−ヘキシルトリメトキ
シシラン100部とのほかに、さらに、アクリル系消泡
剤5部と、シリコーン系ハジキ防止剤5部と、トルエン
390部と、アセトン300部とを混合せしめることに
よって、有効成分が20%のシール・コート剤をえた。
ニング鋳鉄管(呼び径が100mmであって、長さが約
100mmのモルタル・ライニング鋳鉄管の養生直後に
約80℃の温水中に浸漬せしめてから引き上げて、モル
タル表面に浮き水がなく乾燥している状態のもの)上
に、徐々に該鋳鉄管を回転させつつ刷毛で軸方向に約1
00g/m2の割合で塗布せしめ、加温タイプの試験材
を作製した。
モルタル・ライニング管を、室温で4日間乾燥させたの
ち、外観、塗膜硬度を評価した。また、モルタルライニ
ング管の一端を、ポリ塩化ビニリデンフィルムで覆った
良質のゴム栓で蓋をし、管中に残留塩素が約2ppmに
なるようにした精製水を充填させ、蓋を被せてから常温
で24時間静置し、日本水道協会 水道ダクタイル鋳鉄
モルタル・ライニング指導要領に記載のシール・コート
の溶解試験方法に準拠して、水質(pH、残留塩素の減
量、過マンガン酸カリウム消費量)に関する評価を行な
った。
遊離炭酸を含む、pHが約4.7の水による通水試験を
14日間にわたって行ない、塗膜のフクレ、白化および
下地クラック部の傷つきの異常の有無を調べた。また通
水試験前に塗膜にクロスカットを入れた部分の初期密着
性および通水試験2カ月後にクロスカット部の密着性を
調べた。
結融解試験を行なった。
シルトリメトキシシラン50部とのほかに、さらに、ア
クリル系消泡剤5部と、シリコーン系ハジキ防止剤5部
と、トルエン390部と、アセトン350部とを混合せ
しめることによし、有効成分が15%のシール・コート
剤をえた。
同様にして、鋳鉄管のモルタル表面に塗布して試験材を
作製し、評価した。結果を表4に示す。
シルトリメトキシシラン100部とのほかに、さらに、
アクリル系消泡剤5部と、シリコーン系ハジキ防止剤5
部と、トルエン390部と、アセトン300部とを混合
せしめることにより、有効成分が20%のシール・コー
ト剤をえた。
同様にして、鋳鉄管のモルタル表面に塗布して試験材を
作製し、評価した。結果を表4に示す。
シルトリメトキシシラン40部と、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン10部とのほかに、さらに、
アクリル系消泡剤5部と、シリコーン系ハジキ防止剤5
部と、トルエン440部と、アセトン300部とを混合
せしめることにより、有効成分が15%のシール・コー
ト剤をえた。
同様にして、鋳鉄管のモルタル表面に塗布して試験材を
作製し、評価した。結果を表4に示す。
シルトリメトキシシラン200部とのほかに、さらに、
アクリル系消泡剤5部と、シリコーン系ハジキ防止剤5
部と、トルエン290部と、アセトン300部とを混合
せしめることにより、有効成分が30%のシール・コー
ト剤をえた。
同様にして、鋳鉄管のモルタル表面に塗布して試験材を
作製し、評価した。結果を表4に示す。
シルトリメトキシシラン100部とのほかに、さらに、
アクリル系消泡剤5部と、シリコン系ハジキ防止剤5部
と、トルエン390部と、アセトン300部とを混合せ
しめることにより、有効成分が20%のシール・コート
剤をえた。
同様にして、鋳鉄管のモルタル表面に塗布して試験材を
作製し、評価した。結果を表4に示す。
00部と、n−ヘキシルトリメトキシシラン100部と
のほかに、さらに、アクリル系消泡剤5部と、シリコー
ン系ハジキ防止剤5部と、トルエン390部と、アセト
ン300部とを混合せしめることにより、有効成分が2
0%のシール・コート剤をえた。
同様にして、鋳鉄管のモルタル表面に塗布して試験材を
作製し、評価した。結果を表4に示す。
コート剤を、それぞれモルタル・ライニング鋳鉄管(呼
び径が100mmであって、長さが約100mmのモル
タル・ライニング鋳鉄管の養生直後のもの)上に、徐々
に該鋳鉄管を回転させつつ刷毛で軸方向に約100g/
m2の割合で塗布せしめ、常温タイプの試験材(8種)
を作製した。
モルタル・ライニング管を、室温で4日間乾燥させたの
ち、外観、塗膜硬度を評価した。また、モルタルライニ
ング管の一端を、ポリ塩化ビニリデンフィルムで覆った
良質のゴム栓で蓋をし、管中に残留塩素が約2ppmに
なるようにした精製水を充填させ、蓋を被せてから常温
で24時間静置し、日本水道協会 水道ダクタイル鋳鉄
モルタル・ライニング指導要領に記載のシール・コート
の溶解試験方法に準拠して、水質(pH、残留塩素の減
量、過マンガン酸カリウム消費量)に関する評価を行な
った。
遊離炭酸を含む、pHが約4.7の水による通水試験を
14日間にわたって行ない、塗膜のフクレ、白化および
下地クラック部の傷つきの異常の有無を調べた。また通
水試験前に塗膜にクロスカットを入れた部分の初期密着
性および通水試験2カ月後のクロスカット部の密着性を
調べた。
凍結融解試験を行なった。
コート剤を使用した。
mのモルタル・ライニング鋳鉄管の養生直後に、約80
℃の温水中に浸漬せしめてから引き上げて、モルタル表
面に浮き水がなく乾燥している状態で、約480回/分
回転させながら、シール・コート剤を約125g/m2
の割合でスプレーし、加温タイプの試験材(8種)を作
製した。このときのモルタル表面温度は約60℃であっ
た。
モルタル・ライニング管を、室温で4日間乾燥させたの
ち、外観、塗膜硬度を評価した。また、モルタルライニ
ング管の一端を、ポリ塩化ビニリデンフィルムで覆った
良質のゴム栓で蓋をし、管中に残留塩素が約2ppmに
なるようにした精製水を充填させ、蓋を被せてから常温
で24時間静置し、日本水道協会 水道ダクタイル鋳鉄
モルタル・ライニング指導要領に記載のシール・コート
の溶解試験方法に準拠して、水質(pH、残留塩素の減
量、過マンガン酸カリウム消費量)に関する評価を行な
った。
遊離炭酸を含む、pHが約4.7の水による通水試験を
14日間にわたって行ない、塗膜のフクレ、白化および
下地クラック部の傷つきの異常の有無を調べた。また通
水試験前に塗膜にクロスカットを入れた部分の初期密着
性および通水試験2カ月後のクロスカット部の密着性を
調べた。
べ、凍結融解試験を行なった。
モルタルなどで代表される種々のセメント系硬化物基材
上に塗布されることによって、アルコキシシランが基材
に浸透して該基材を強化せしめると同時に、撥水層を形
成せしめ、ビニル系重合体が該基材の上層に成膜して、
この撥水層を保護する樹脂層を形成する。
リル基がアルコキシシラン層との間の付着性を向上させ
るため、密着性が向上し、種々の塗膜性能が、従来技術
よりも遥かに持続するという効果がえられる。この結
果、たとえばモルタル・ライニングを施した鋳鉄管に適
用すれば、長期にわたって流水に曝されても、水中にア
ルカリ成分を溶出することがなく、家庭用あるいは業務
用の水質を、完全に保証することができるという効果が
著しい。
Claims (4)
- 【請求項1】 示差走査熱量計により測定されるガラス
転移点が50℃以上であり、かつ数平均分子量が100
00〜60000である加水分解性シリル基を含有する
ビニル系重合体(A)100重量部とアルコキシシラン
(B)10〜1000重量部とを含有することを特徴と
する溶剤型浸透性防水用組成物。 - 【請求項2】 ビニル系重合体(A)が、該重合体10
0重量部あたり、加水分解性シリル基含有ビニル系単量
体からなる単位を0.5〜50重量部含む請求項1記載
の組成物。 - 【請求項3】 請求項1記載の浸透性防水用組成物を、
無機質基材に塗布してなる防水性構造物。 - 【請求項4】 ビニル系重合体(A)が、該重合体10
0重量部あたり、加水分解性シリル基含有ビニル系単量
体からなる単位を0.5〜50重量部含む請求項3記載
の防水性構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07730198A JP3348010B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 浸透性防水用組成物およびそれを塗布してなる防水性構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07730198A JP3348010B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 浸透性防水用組成物およびそれを塗布してなる防水性構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11269427A JPH11269427A (ja) | 1999-10-05 |
JP3348010B2 true JP3348010B2 (ja) | 2002-11-20 |
Family
ID=13630090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07730198A Expired - Lifetime JP3348010B2 (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 浸透性防水用組成物およびそれを塗布してなる防水性構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3348010B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4663681B2 (ja) * | 2007-05-25 | 2011-04-06 | 株式会社栗本鐵工所 | 浸透性防水用組成物およびそれを塗布してなる内面モルタルライニングダクタイル鋳鉄管 |
CN115323783A (zh) * | 2022-09-16 | 2022-11-11 | 福建华锦实业有限公司 | 无氟防水整理剂及其制备方法,防水织物及其整理方法 |
-
1998
- 1998-03-25 JP JP07730198A patent/JP3348010B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11269427A (ja) | 1999-10-05 |
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