JP2003286307A - 電子部品封止材料及び電子部品装置 - Google Patents

電子部品封止材料及び電子部品装置

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JP2003286307A
JP2003286307A JP2002093103A JP2002093103A JP2003286307A JP 2003286307 A JP2003286307 A JP 2003286307A JP 2002093103 A JP2002093103 A JP 2002093103A JP 2002093103 A JP2002093103 A JP 2002093103A JP 2003286307 A JP2003286307 A JP 2003286307A
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vinylbenzyl
electronic part
electronic component
ether group
sealing material
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JP2002093103A
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Mikio Ito
幹雄 伊藤
Michiyasu Horie
理靖 堀江
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低吸水率で高度な耐熱性を有する、電子部品
封止材料及びそれを用いて封止ざれた電子部品装置を提
供する。 【解決手段】 一般式(1)で示される化合物から選ば
れた1つであるビニルベンジル化合物を、必須成分とす
る樹脂組成物と、充填材とを含んでなる電子部品封止材
料。尚、式中、R1〜R6は、水素原子、ハロゲン原子又
は炭素数4以下のアルキル基、4−ビニルベンジルエー
テル基、又は3−ビニルベンジルエーテル基を示し、こ
れらの内、4−ビニルベンジルエーテル基及び3−ビニ
ルベンジルエーテル基は合計で2以上であり、R7,R8
は、水素原子又は炭素数4以下のアルキル基である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品封止材料
及び電子部品装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂などに代表される熱硬化性
樹脂は、その優れた特性から、電気および電子機器部品
などに広く使用されている。また、電子機器製品の小型
化、高機能化に伴い、集積回路の小型化や、実装密度の
向上、信頼性の向上が要求されている。
【0003】そこで、半導体素子のスポット封止用に
は、エポキシ樹脂の硬化剤としてプロペニル基含有ビス
フェノール誘導体(特開平11−140007号公報)
や、低粘度化によるフィラーの高充填化と耐湿性向上の
ため、アリル基やアルキル基で置換したヒドロキノン、
レゾルシンをエポキシ化した樹脂(特開平11−255
867号公報)が開示されている。しかしこれらは、耐
水性の向上は見られるものの、ガラス転移温度は200
℃以下で、ガラス転移温度を上げると、耐湿性が低下し
てしまい、より高度な耐熱を求められる分野では、十分
でなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解決すべく鋭意検討した結果なされたもので、
低吸水率で高度な耐熱性を有する、電子部品封止材料及
びそれを用いて封止ざれた電子部品装置を提供すること
を目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、一般式
(1)で表される化合物の中から選ばれるビニルベンジ
ル化合物と、充填材とを含んでなる電子部品封止材料で
ある。
【0006】
【化2】
【0007】式中、R1〜R6は、水素原子、ハロゲン原
子、炭素数4以下のアルキル基、4−ビニルベンジルエ
ーテル基、又は3−ビニルベンジルエーテル基を示し、
これらの内、4−ビニルベンジルエーテル基、及び/又
は3−ビニルベンジルエーテル基は、それぞれのベンゼ
ン環上に合計で2以上有し、それぞれは同じであっても
異なっても良く、R7,R8は、水素原子又は炭素数4以
下のアルキル基を示す。
【0008】更に本発明は、前記電子部品封止材料の硬
化物により封止された電子部品を具備してなる電子部品
装置である。また、前記電子部品が半導体素子である電
子部品装置である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、低吸水率で高度な耐熱
性を有する電子部品封止材料を得るため、官能基とし
て、一分子内に少なくとも2個のp−ビニルベンジル
基、及び/または、m−ビニルベンジル基を含有させる
ことで、加熱等により容易に3次元架橋し、架橋により
極性基が生成しないことで、水分子との相互作用が小さ
くなり、樹脂の耐水性が向上し、低吸水率と高ガラス転
移温度を両立させることを技術骨子とするものである。
【0010】本発明における一般式(1)で表されるビ
ニルベンジル化合物は、式中のRにおいてビニルベンジ
ル基がヒドロキシル基となるヒドロキシ化合物と、p−
ビニルベンジルクロライド及び/又はm−ビニルベンジ
ルクロライドを、アルカリ存在下で反応させることによ
り得ることが出来る。
【0011】ヒドロキシ化合物としては、ヒドロキノ
ン、カテコール、レゾルシン、ピロガロール、ヘキサヒ
ドロキシベンゼン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、
1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシ
ナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,7−
ジヒドロキシナフタレン、4,4'−ジヒドロキシビフェ
ニル、2,2'−ジヒドロキシビフェニル、4,4'−ジヒ
ドロキシ3,3',5,5'−テトラメチルビフェニル、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールA
D、テトラブロモビスフェノールA、4−フェニルメチ
ル−1,2,3−ベンゼントリオール、4−[(4−ヒ
ドロキシフェニル)メチル]−1,2,3−ベンゼント
リオール、ビスフェノールフルオレン、ビスクレゾール
フルオレン、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノ
ール、4,4’−シクロヘキシリデンビス[2−メチル
フェノール]、4,4’−シクロヘキシリデンビス
[2,6−ジメチルフェノール]、4,4’−シクロヘ
キシリデンビス[2−(1,1−ジメチルエチル)フェ
ノール]などが例示されるが、特にこれらに限定される
ものではない。
【0012】ヒドロキシ化合物とビニルベンジルクロラ
イドとの比率は、当モル、あるいは、ビニルベンジルク
ロライドを過剰とするのが望ましい。ヒドロキシ化合物
が過剰になると、未反応のフェノール性水酸基が残留
し、硬化した樹脂中に極性基が存在するため、耐水性が
低下して好ましくない。
【0013】反応を促進させるためのアルカリとして
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等を挙げることができ、これらを単独
又は2種類以上を組み合わして使用することが出来る。
アルカリは、ビニルベンジルクロライドに対して等モル
以上であれば特に制限はないが、一般には、ビニルベン
ジルクロライド 1モルに対して、1〜5モルの範囲で
用いるのが好ましい。
【0014】また、反応溶媒としては、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキ
サノンなどのケトン系溶媒、トルエン、キシレン、メシ
チレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、イソブチル
セロソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロ
ピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどの各
種グリコールエーテル系溶媒、エチレングリコールジメ
チルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどのジア
ルキルグリコールエーテル系溶媒、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール系溶
媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルス
ルホキシド、スルホランなどの有機極性溶媒、水などが
あり、これらは何種類かを併用して用いることもでき
る。
【0015】本発明におけるビニルベンジル化合物の合
成おいて、その具体的な操作及び反応条件は、公知の方
法及び条件をそのまま採用することが出来る。たとえ
ば、好適な反応溶媒中に、ヒドロキシ化合物とアルカリ
金属水酸化物、ビニルベンジルクロライドを任意の順序
で添加し、撹拌下に反応温度20〜130℃、好ましく
は30〜90℃で、0.5〜12時間、好ましくは2〜
10時間反応させれば良い。また、アルカリ金属酸化物
又はアルカリ金属炭酸塩の水溶液を用いる場合には、有
機層−水層の2層系の反応となり、撹拌効率が反応速度
に影響を及ぼすため、撹拌効率の良い条件で行うことが
好ましく、その方法としては公知の方法を用いることが
出来る。また、反応後の処理工程は特に制限されず、反
応条件の違いによって適宜決定出来る。代表的な反応後
処理方法を示せば、たとえば、抽出、脱水、濾過、洗
浄、再沈殿、再結晶及び脱色等の公知の方法を挙げるこ
とが出来る。
【0016】本発明に用いる充填材としては、シリカ粉
末、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、チタンホワイ
ト、クレー、マイカなどが挙げられる。
【0017】本発明の電子部品封止材料において、ビニ
ルベンジル化合物に対する充填材の配合比は、特に限定
されないが、充填材を60重量%〜98重量%含有する
ことが好ましい。
【0018】本発明の電子部品封止材料には、上記成分
の他に、一般的に電子部品に用いられるエポキシ樹脂を
用いることができる。具体的には、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビス
フェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型
エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹
脂、芳香族アミンおよび複素環式窒素塩基から導かれる
N-グリシジル化合物、例えば、N,N-ジグリシジルア
ニリン、トリグリシジルイソシアヌレート、N,N,N',
N'-テトラグリシジル-ビス(パラ-アミノフェニル)-
メタン等が例示されるが、特にこれらに限定されるもの
ではない。また、これらは単独でも、何種類かを併用し
て用いることもできる。また、エポキシ樹脂の硬化剤と
して、当業者において公知のものはすべて用いることが
できるが、電子部品の封止材料用の硬化剤として、耐湿
信頼性等の点から、1分子内に少なくとも2個のフェノ
ール性水酸基を有する化合物または樹脂が好ましく、フ
ェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、
ターシャリー-ブチルフェノールノボラック樹脂、ノニ
ルフェノールノボラック樹脂などのノボラック型フェノ
ール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ポリパラオキシ
スチレンなどのポリオキシスチレン、フェノールアラル
キル樹脂などが例示される。更にこれら以外に各種添加
剤を用いることができる。例えば、天然ワックス類、合
成ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド類、エス
テル類、パラフィン類などの離型剤、カーボンブラッ
ク、ベンガラなどの着色剤、種々の硬化促進剤など、当
業者において公知の添加剤が挙げられる。
【0019】本発明の電子部品封止材料は、ビニルベン
ジル化合物及び充填材、その他を所定の組成比に選択
し、ミキサーなどにより十分均一になるように混合した
後、熱ロールによる混練、またはニーダなどによる混合
処理を行い、冷却、固化させ、適当な大きさに粉砕する
ことで、得ることができる。
【0020】本発明の電子部品封止材料は、低吸水率で
耐熱性に優れ、特にガラス転移温度の高い硬化物が得ら
れ、半導体素子を始め、トランジスタ、IC等の能動素
子、抵抗体チップ、コンデンサ等の受動素子などの電子
部品や電気部品の封止、被覆、絶縁などにも好適に使用
されるものである。
【0021】本発明の電子部品封止材料を用いて、電子
部品を封止する方法としては、低圧トランスファー成形
法が最も一般的であるが、インジェクション成形法、圧
縮成形法によっても可能であり、これらの方法で電子部
品を封止し、封止材料を硬化させて得られる。
【0022】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるもの
ではない。先ず、一般式(1)で表されるビニルベンジ
ル化合物の合成例1〜7について述べ、次に、ビニルベ
ンジル化合物を用いた封止材料及びICを封止した評価
結果について述べる。
【0023】(合成例1)ビスフェノールA11.4g
(0.05mol)、水酸化ナトリウム4.2g(0.1
04mol)、メタノール23.3g、アセトン15.0
gを、コンデンサー付きの100mlの三つ口フラスコ
に加え、55℃に加熱した。これに、滴下ロートを用い
て、ビニルベンジルクロライド(東京化成製、m−,p
−置換混合体)15.9g(0.104mol)を1時間
かけて滴下した。滴下後5時間反応を行い、生成した塩
を濾過で除いた。濾液を200mlのメタノールに滴下
し、生成した結晶を、濾過して真空乾燥して、12.2
gの生成物(a)を得た。1H−NMRの測定から、こ
の粉末は、ジビニルベンジルビスフェノールAであるこ
とが確認された。
【0024】(合成例2)ヒドロキノン5.5g(0.0
5mol)、水酸化ナトリウム4.2g(0.104mo
l)、イソプロピルアルコール35.7g、イオン交換
水23.8gを、コンデンサー付きの100mlの三つ
口フラスコに加え、80℃に加熱した。これに、滴下ロ
ートを用いて、ビニルベンジルクロライド(東京化成
製、m−,p−置換混合体)15.9g(0.104mo
l)を1時間かけて滴下した。滴下後5時間反応を行
い、生成した結晶を濾過で回収し、イソプロピルアルコ
ールで洗浄し、真空乾燥して、3.75gの生成物
(b)を得た。1H−NMRの測定から、この粉末は、
ジビニルベンジルヒドロキノンであることが確認され
た。
【0025】(合成例3)ビスフェノールF10.0g
(0.05mol)、水酸化ナトリウム4.2g(0.1
04mol)、メタノール21.2g、アセトン15.0
gを、コンデンサー付きの100mlの三つ口フラスコ
に加え、55℃に加熱した。これに、滴下ロートを用い
て、ビニルベンジルクロライド(セイミケミカル製 C
MS−14、p−置換体)15.9g(0.104mo
l)を1時間かけて滴下した。滴下後5時間反応を行
い、生成した塩を濾過で除いた。濾液を150mlの1
−プロパノール/50ml水の混合溶媒に滴下し、生成
した結晶を、濾過して真空乾燥して、6.0gの生成物
(c)を得た。1H−NMRの測定から、この粉末は、
ジビニルベンジルビスフェノールFであることが確認さ
れた。
【0026】(合成例4)2,2’−ジヒドロキシビフ
ェニル9.3g(0.05mol)、水酸化ナトリウム
4.2g(0.104mol)、ジメチルスルホキシド4
4.0gを、コンデンサー付きの100mlの三つ口フ
ラスコに加え、80℃に加熱した。これに、滴下ロート
を用いて、ビニルベンジルクロライド(セイミケミカル
製 CMS−14、p−置換体)15.9g(0.104
mol)を1時間かけて滴下した。滴下後5時間反応を
行い、生成した塩を濾過で除いた。濾液を静置して、生
成した結晶を、濾過して真空乾燥し、9.3gの生成物
(d)を得た。1H−NMRの測定から、この粉末は、
ジビニルベンジルビフェニルであることが確認された。
【0027】(合成例5)2,3−ジヒドロキシナフタ
レン8.0g(0.05mol)、水酸化ナトリウム4.
2g(0.104mol)、ジメチルスルホキシド4
2.0gを、コンデンサー付きの100mlの三つ口フ
ラスコに加え、80℃に加熱した。これに、滴下ロート
を用いて、ビニルベンジルクロライド(セイミケミカル
製 CMS−P、m−,p−置換混合体)15.9g(0.
104mol)を1時間かけて滴下した。滴下後5時間
反応を行い、生成した塩を濾過で除いた。濾液を90m
lのメタノール/60ml水の混合溶媒に滴下し、生成
した結晶を、濾過して真空乾燥して、15.1gの生成
物(e)を得た。1H−NMRの測定から、この粉末
は、ジビニルベンジルナフタレンであることが確認され
た。
【0028】(合成例6)ビスクレゾールフルオレン5
7.6g(0.15mol)、水酸化ナトリウム12.
5g(0.312mol)、メタノール29.2g、ア
セトン146.0gを、コンデンサー付きの300ml
の三つ口フラスコに加え、55℃に加熱した。これに、
滴下ロートを用いて、ビニルベンジルクロライド(セイ
ミケミカル製CMS−P、m−,p−置換混合体)4
7.6g(0.312mol)を1時間かけて滴下し
た。滴下後5時間反応を行い、生成した塩を濾過で除い
た。濾液を300mlのメタノールに滴下し、生成した
沈殿を、デカンテーションによりメタノールで洗浄して
真空乾燥し、68.7gの生成物(f)を得た。1H−
NMRの測定から、この粉末は、ジビニルベンジルビス
クレジルフルオレンであることが確認された。
【0029】(合成例7)4,4’−シクロヘキシリデ
ンビスフェノール13.4g(0.05mol)、水酸
化ナトリウム4.2g(0.104mol)、メタノー
ル8.4g、アセトン41.8gを、コンデンサー付き
の100mlの三つ口フラスコに加え、55℃に加熱し
た。これに、滴下ロートを用いて、ビニルベンジルクロ
ライド(セイミケミカル製 CMS−P、m−,p−置
換混合体)15.9g(0.104mol)を1時間か
けて滴下した。滴下後5時間反応を行い、生成した塩を
濾過で除いた。濾液を100mlのメタノールに滴下
し、生成した沈殿を、メタノールで洗浄して真空乾燥
し、19.6gの生成物(g)を得た。1H−NMRの
測定から、この粉末は、ビス(ビニルベンジルエーテル
フェニル)シクロヘキサンであることが確認された。
【0030】(実施例1)溶融シリカ80重量部、ビフ
ェニル型エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ製YX−4
000Hエポキシ当量195g/eq)2.6重量部、
フェノールアラルキル樹脂(三井化学製ザイロック樹脂
XL−225−3L水酸基当量175g/eq)2.6
重量部、合成例1によって得られた生成物(a)15.
0重量部、ジクミルパーオキサイド0.075重量部、
トリフェニルホスフィン、0.075重量部、離型剤
(天然カルナバワックス)0.3重量部、顔料(カーボ
ンブラック)0.2重量部、カップリング剤(日本ユニ
カー製A−186)0.3重量部を配合した。この後熱
ロールを用いて混練し、電子部品封止用材料を得た。こ
の材料について、スパイラルフロー、硬化性、および耐
湿信頼性を測定した。スパイラルフローは、EMMI規
格に準じた金型を使用して175℃、6.86MPaの
条件で測定した。硬化性は175℃120秒成形時の成
形品バーコール硬度で評価した。耐湿信頼性は、175
℃で2分成形した後、175℃で8時間後硬化を行い、
模擬素子を搭載したモニターIC(16pDIP)を成
形し、これを125℃、100%の温湿条件で20Vの
電圧を印加し、500時間後の不良数によって評価し
た。
【0031】(実施例2〜7)ビフェニル型エポキシ樹
脂YX−4000H、フェノールアラルキル樹脂XL−
225−3L、合成例2によって得られた生成物
(b)、合成例3によって得られた生成物(c)、合成
例4によって得られた生成物(d)、合成例5によって
得られた生成物(e)、合成例6によって得られた生成
物(f)、合成例7によって得られた生成物(g)、ジ
クミルパーオキサイド、トリフェニルホスフィンを第1
表に従って配合した以外は、実施例1と同様にして、成
形材料を調製し、スパイラルフロー、硬化性、および耐
湿信頼性を評価した。
【0032】(比較例1)各成分を第1表に従って配合
した以外は、実施例1と同様にして成形材料を調製し、
スパイラルフロー、硬化性、難燃性、および信頼性を評
価した。実施例1〜7および比較例1の評価結果を、そ
れぞれ第1表にまとめて示した。
【0033】
【表1】
【0034】エポキシ樹脂を適用した比較例1では、耐
湿信頼性でモニターICの不良が発生している。これに
対して、本発明によるビニルベンジル化合物を適用した
実施例1〜7では、いずれもモニターICの不良品は0
で、耐湿信頼性が優れているのが分かる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、低吸水率でかつ優れた
耐熱性を兼ね備えた電子部品封止材料を提供でき、産業
上の利用価値は極めて高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31 Fターム(参考) 4J002 BC101 BC111 BC121 BC131 DE136 DE146 DE236 DJ016 DJ036 DJ046 DJ056 FD016 FD16 FD17 GQ05 4J011 PA07 PA13 4J100 AB16 BA02 BC04 BC43 BC44 BC48 BC49 CA01 FA03 FA17 JA46 4M109 AA01 CA21 EA01 EC05 EC20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表され化合物の中から選
    ばれるビニルベンジル化合物と、充填材とを含んでなる
    電子部品封止材料。 【化1】 [式中、R1〜R6は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数
    4以下のアルキル基、4−ビニルベンジルエーテル基、
    又は3−ビニルベンジルエーテル基を示し、これらの
    内、4−ビニルベンジルエーテル基、及び/又は3−ビ
    ニルベンジルエーテル基は、それぞれのベンゼン環上に
    合計で2以上有し、それぞれは同じであっても異なって
    も良く、R7,R8は、水素原子又は炭素数4以下のアル
    キル基を示す。]
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子部品封止材料の硬化
    物により封止された電子部品を具備してなる電子部品装
    置。
  3. 【請求項3】 電子部品が、半導体素子である請求項2
    記載の電子部品装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2007015945A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Toto Kasei Co Ltd ビニルベンジルエーテル化合物及び該化合物を必須成分とする樹脂組成物

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