JP2003286094A - 半導体シリコン基板の製造方法 - Google Patents

半導体シリコン基板の製造方法

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JP2003286094A
JP2003286094A JP2002088969A JP2002088969A JP2003286094A JP 2003286094 A JP2003286094 A JP 2003286094A JP 2002088969 A JP2002088969 A JP 2002088969A JP 2002088969 A JP2002088969 A JP 2002088969A JP 2003286094 A JP2003286094 A JP 2003286094A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 BMDの結晶軸方向における不均一を抑制
し、エピタキシャル層近傍にBMD等の欠陥を形成する
ことなく、安価でIG能力に優れたシリコンウェーハを
提供。 【解決手段】 CZ法又はMCZ法にて単結晶シリコン
を引き上げる際に、所定のカーボンを添加し、かつ引き
上げ速度を所定の範囲で高速化することにより、育成し
た単結晶シリコンより切り出したシリコンウェーハのB
MD密度が、結晶部位に関係なく、均一で安定して現
れ、その後施されるIG処理など効果が単結晶のトップ
〜ボトムにかかわらず均等に得られ、基板表面近傍のB
MDを収縮・溶解を容易にして、エピタキシャル成長に
より形成したエピタキシャル膜を形成した場合でも、表
面及び近傍に欠陥の無いエピタキシャルシリコンウェー
ハを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ULSIやLS
I等の高集積デバイスの製造に使用する半導体シリコン
基板の製造方法の改良に関し、不純物としてカーボンを
導入してCZ(チョクラルスキー)法又はMCZ(マグ
ネティックチョクラルスキー)にて特定の引き上げ速度
で育成された単結晶シリコンより切り出したシリコンウ
ェーハであり、酸素析出能が前記単結晶の軸方向に依ら
ず均一化され、例えばデバイスでの熱処理を含むその後
の熱処理において、いずれの単結晶位置から切り出され
たウェーハであってもIG能力が必要十分なBMD(B
ulk Micro Defect)密度を有すると同
時に、エピタキシヤル膜を成膜した場合も表面欠陥が少
なく必要十分なIG能力を有する半導体シリコン基板の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、半導体デバイスを作成するシリコ
ンウェーハ表面には、単結晶インゴット成長時に導入さ
れるCOPを含むGrown‐in欠陥(以下同様)や
微少な酸素析出物が存在している。
【0003】半導体デバイスの微細化が進むに従い、シ
リコン基板表面に存在するGrown‐in欠陥、特に
COPや酸素析出物が、デバイスの歩留を低下させる要
因であることが明らかになってきた。このような問題点
を解決する手段として、下記の種々の提案がなされてい
る。
【0004】(1)低COP結晶育成法又はCOP‐f
ree結晶育成法が提案されている。すなわち、引き上
げ速度(成長速度)Vと固液界面での成長軸方向の温度
勾配Gとの比V/Gをある臨界値以下に制御することに
より、Grown‐in欠陥が少ないかあるいは無い結
晶を育成する方法が、特開平7‐257991、特開平
8‐12498、特開平8−380316等に示され、
また論文(日本結晶成長学会誌Vol.25,P20
7)に報告されている。
【0005】(2)高温熱処理(1150℃以上の水素
やArガス雰囲気下での熱処理)が提案されている。シ
リコンウェーハを水素雰囲気にて1200℃×1時間程
度、処理する方法及び効果を示す文献が種々公開されて
いる。この高温水素熱処理の効果は、Grown‐in
欠陥や酸素析出核のSi‐O結合を水素の還元作用で解
離・分解するものと考えられている。{Proc.20
th Symp.OnULSI Ultra Clea
n Technology 102‐109(199
3).The Degradation of Ele
ctronicDevices due to Dev
ice Operation aswell as C
rystalline and Process‐in
duced Defects,p101‐110,El
ectrochem. Society(1994)}
【0006】(3)IG処理方法が提案されている。こ
のIG(Intrinsic Gettering)処
理法は、以前より種々の手法が提案されてきた。すなわ
ち、一般的なIG処理法はa.l150〜1200℃の
高温熱処理、b.500〜800℃の低温多段階熱処
理、c.900〜1000℃の中温熱処理の3段階又は
上記のa.及びb.の2段階で実施されてきた。(「超
LSIプロセス制御工学」津屋英樹 P203‐219
丸善株式会社 1995)
【0007】また、IG処理を施す対象は、エピタキシ
ャル前の状態を含めたシリコンウェーハとエピタキシャ
ル成長後のシリコンウェーハとに大別される。エピタキ
シャル成長後のシリコン基板にIG処理を施す方法で
は、エピタキシャル層に酸素が拡散してデバイスの熱処
理プロセスにて欠陥を発生してしまう可能性がある。さ
らに、基板やエピタキシャル層のドーパント不純物が拡
散してエピタキシャル層の膜厚、比抵抗及び遷移領域等
の特性を換えてしまうことと、エピタキシャル成長後の
熱処理によりシリコン基板表面にパーティクルを付着さ
せて歩留が低下する問題があり、一般的ではない。
【0008】IG処理をエピタキシャル成長前のシリコ
ンウェーハに施す方法には、エピタキシャル成長前に下
記に示すような方法が提案されている。d.600〜8
00℃の熱処理を実施する1段熱処理法(特開平1‐2
98726号)、e.400〜550℃の第1熱処理後
に、650〜750℃の第2熱処理を実施する2段階熱
処理法(特開平5‐102167号)、f.850〜1
000℃の第1熱処理、700℃以下の第2熱処理、8
00〜1000℃の第3熱処理を実施する3段階熱処理
法(特開平5‐259171号)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来提案さ
れている方法では種々の問題がある。(1)低COP結
晶育成法又はCOP‐free結晶育成法では、引き上
げ速度と結晶内の温度勾配を制御して、COPを含むG
rown‐in欠陥の形成を防止していくので、一般的
に引き上げ速度を従来より遅くする必要があり、生産性
が低下してしまう。さらに、単結晶引き上げに於いて単
結晶トップ側及びテイル側では、温度勾配と結晶引き上
げ速度を制御できないので、この部分ではCOPを含む
Grown‐in欠陥の形成防止ができず、使用できな
いという欠点が生じる。
【0010】また、このような結晶を使用したシリコン
ウェーハでは、デバイス投入前の酸化膜耐圧特性、特
に、経時絶縁破壊特性(TDDB)は良好であるが、デ
バイスプロセスでの熱処理を経た場合には酸化膜耐圧特
性が劣化してしまう欠点がある。すなわち、シリコンウ
ェーハ表面には、引き上げ速度が遅いことにより、CO
P密度は少ないがそのサイズが大きくなり、加えて格子
間シリコンリッチな領域であるので、デバイスでの熱処
理において表面が改質され難く、酸素析出が起こり難い
ので、ゲッタリング効果が少ないためと考えられる。
【0011】このサイズの大きなCOPを有するシリコ
ンウェーハに、例えば、1200℃×1時間の水素雰囲
気やAr雰囲気の高温熱処理を行ってもCOPが消滅し
難くなり、表面改質効果が十分でなく、デバイス特性に
影響がでてしまう。同様に、エピタキシャル成長処理を
行っても、エピタキシャル膜表面に欠陥が発生してしま
う。
【0012】また、300mm等の大口径単結晶シリコ
ンインゴットの作成においては、さらに引き上げ速度を
遅くする必要があり、生産性が低下してコストの大幅な
上昇を招いてしまうと同時に、デバイスの低温化が進む
中での表面改質効果やゲッタリング効果がデバイスプロ
セスにて十分形成できないと言う問題も生じてしまう。
【0013】(2)高温熱処理では、例えば高温1段熱
処理は高温の非酸化雰囲気で行われており、Grown
‐in欠陥や酸素析出物は表面近傍より分解・消滅して
いく。しかし、通常の結晶では、結晶成長軸方向に酸素
濃度が低くなり、引き上げ中の熱履歴が結晶部位におい
て相違するために、結晶のトップ側ではGrown‐i
n欠陥や酸素析出物が残留し、表面近傍に欠陥領域が発
生してしまう。
【0014】また、単結晶のボトム側では、酸素濃度が
トップ側より低下すると同時に引き上げ中の熱処理時間
が短く、Grown‐in欠陥や酸素析出物は消滅する
が、IG能力の確保に必要なBMD密度が得られないと
いう欠点が生じる。さらに、シリコンウェーハ内部に析
出するBMD密度も結晶部位に依存しており、結晶全体
では、酸素濃度及び熱履歴の差違も有り、IG効果がば
らついてしまう。
【0015】また、上記(1)のCOPが少ない結晶か
ら製造したシリコンウェーハに高温熱処理、例えば11
50℃以上の水素やArガス雰囲気下での熱処理を施す
方法もあるが、COPサイズが大きいため消滅し難く、
ウェーハ表面にCOPが残存してしまうと同時にBMD
形成が十分でないという問題が生じていた。
【0016】(3)IG処理方法では、一般的に、CZ
法又はMCZ法にて引き上げた単結晶シリコンインゴッ
トより切り出したウェーハに熱処理、例えば1000℃
×12時間、酸素雰囲気で熱処理した場合には、形成さ
れるBMD密度は結晶の軸方向に一定にならず、トップ
からボトム方向に少なくなっていく特性がある。
【0017】従って、従来から提案されているIG処理
方法では、シリコン基板内部に形成されるBMD密度を
一定とするべく、結晶の引き上げ長さ、酸素濃度、結晶
部位及び目標BMD密度に応じたIG処理の調整が行わ
れていた。
【0018】すなわち、プロセス調整内容は、例えば低
温多段熱処理の投入温度と昇温時間の調整する方法、あ
るいは中温熱処理時間の調整方法にて実施されていた。
この調整には、投入されるシリコンウェーハを用いた調
整作業が必要な場合もある。
【0019】また、エピタキシャル成長前に行うIG処
理法においては、前述した1段階熱処理する方法では、
BMDが結晶軸方法に均一に形成されない傾向が特に強
く出てしまうため、BMDやDZ幅に結晶軸方法の依存
性が生じて、ゲッタリング作用が不十分となったり、エ
ピタキシャル膜表面に欠陥が生じてしまう問題があっ
た。
【0020】前述した2段階熱処理方法では、BMDの
軸方法不均一性は、1段階熱処理方法より緩和される
が、第2段階の熱処理温度が不適当であるため、ゲッタ
リング作用が不十分となったり、エピタキシャル膜表面
に欠陥が生じたりしてしまう。
【0021】前述した3段階熱処理する方法では、BM
D形成に長時間を要すると同時に、結晶の軸方法でのB
MD均一化にプロセス調整が必要であり、生産性やコス
トの点で不利な点が生じる。
【0022】この発明は、IG能を付与するためのシリ
コンウェーハの製造方法における前述の問題、すなわち
BMDの結晶軸方向における不均一を抑制し、エピタキ
シャル層近傍にBMD等の欠陥を形成することなく、安
価でIG能力に優れたシリコンウェーハを提供できる半
導体シリコン基板の製造方法の提案を目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】発明者は、熱処理に伴う
酸素析出能が単結晶の軸方向に依らず均一である単結晶
シリコンインゴットの製造を目的に種々検討した結果、
CZ法又はMCZ法にて単結晶シリコンを引き上げる際
に、故意に所定のカーボンを添加し、かつ引き上げ速度
を所定の範囲で高速化することにより、育成した単結晶
シリコンより切り出したシリコンウェーハのBMD密度
が、結晶部位に依らず、均一で安定して現れることを知
見した。
【0024】また、発明者は、CZ法又はMCZ法にお
いて、カーボンを故意に添加した場合にはシリコン基板
内部のBMDがより低温側で発生することを知見し、さ
らに、単結晶引き上げ速度を速くすると、単結晶中のG
rown‐in欠陥のサイズが小さくなること、かかる
シリコンウェーハに800℃以上の熱処理を行うと表面
近傍のGrown‐in欠陥は減少するが、ウェーハ内
部にはBMDが形成されやすくなることを知見した。
【0025】通常の引き上げ速度では、基板表面近傍に
顕在化するGrown‐in欠陥は、その後のエピタキ
シャル成長における1000℃以上の熱処理を受けても
消滅せず、エピタキシャル層に積層欠陥を発生させた
り、デバイス工程での熱処理によりシリコンウェーハ表
面に欠陥を発生させてしまうことがある。
【0026】しかし発明者は、前記製造方法による単結
晶シリコンを用いると、800℃以上の熱処理を加えた
場合の基板表面近傍のBMDが従来より低減すること、
並びにエピタキシャル成長後のエピタキシャル層表面の
欠陥が従来より少ないことを知見し、この発明を完成し
た。
【0027】すなわち、この発明は、CZ法又はMCZ
法により、カーボンを不純物として導入し、単結晶引き
上げ速度(mm/min)×単結晶直径(mm)が18
0mm2/min以上を満足する条件下で育成されたシ
リコン単結晶をウェーハに加工することを特徴とする半
導体シリコン基板の製造方法である。
【0028】また、この発明は、上記構成において、ウ
ェーハに無欠陥層形成熱処理、例えば、水素ガス雰囲気
あるいは不活性ガス雰囲気中で1150℃以上の温度で
30分〜4時間の熱処理を施す方法、ウェーハに酸素析
出物形成熱処理、例えば、不活性ガス雰囲気、処理温度
が800〜1000℃、処理時間が30分〜2時間の処
理、あるいは、400〜700℃に1〜24時間保持
し、次に850〜1050℃に30分〜4時間保持する
二段階熱処理を施す方法、ウェーハにエピタキシャル成
膜処理する方法、を併せて提案する。
【0029】さらに、この発明は、CZ法又はMCZ法
により、カーボンを不純物として導入し、単結晶引き上
げ速度(mm/min)×単結晶直径(mm)が180
mm 2/min以上を満足する条件下で育成されたシリ
コン単結晶に、450〜600℃の温度で1〜24時間
の前段熱処理を施し、このシリコン単結晶より得られた
ウェーハに、850〜1050℃の温度で30分〜4時
間の後段熱処理を施し、その後エピタキシャル成長によ
りシリコン基板表面にエピタキシャル膜を形成する半導
体シリコン基板の製造方法である。
【0030】
【発明の実施の形態】この発明による半導体シリコン基
板の製造方法は、CZ法又はMCZ法で単結晶シリコン
を引き上げる際に、所定量のカーボンを導入すると同時
に、目標とするインゴット直径に応じて単結晶引き上げ
速度を、単結晶引き上げ速度(mm/min)×単結晶
直径(mm)が180mm2/min以上を満足する条
件にて育成した単結晶シリコンを出発材料とすることを
特徴としている。
【0031】この発明は、目標とするインゴット直径に
応じて単結晶引き上げ速度を所定条件に設定した単結晶
を出発材料とすることにより、切り出された後に施され
るIG処理などで問題となる、単結晶のトップ〜ボトム
におけるBMD形成速度や密度の差違をなくすと同時
に、基板表面近傍のBMDを収縮・溶解を容易にして、
エピタキシャル成長により形成したエピタキシャル膜を
形成した場合でも、表面及び近傍に欠陥の無いエピタキ
シャルシリコンウェーハを得ることができる。
【0032】この発明において、CZ法又はMCZ法
は、公知の結晶成分溶融液に浸した種結晶の所定面に単
結晶を育成させるチョクラルスキー法並びにその装置を
採用することが可能であり、種々制御を併用した構成
や、交流磁界を作用させる構成、磁場中引上げを行うM
CZ法等、いずれの構成からなる方法、装置も採用する
ことができる。
【0033】この発明において、CZ法又はMCZ法の
育成時に抵抗率調整ために導入するボロン、リン、砒素
等のドーパント剤以外に、不純物としてカーボンを導入
する。導入する炭素濃度の範囲は引き上げ単結晶のトッ
プ側で1〜10×1017atoms/ccとなるように
導入することが好ましい。
【0034】炭素濃度が1×1017atoms/cc未
満では、単結晶成長方向にBMD核を均一に形成する効
果が期待できず、また10×1017atoms/ccを
越えると、シリコン中の固溶度内ではあるが、単結晶育
成時の単結晶化率が悪化し、結晶歩留が低下してコスト
アップとなる。さらに好ましい炭素濃度の範囲は、1〜
8×1017atoms/ccである。
【0035】この発明において、酸素濃度の範囲は9〜
17×1017atoms/cc(old ASTM)と
することが望ましい。酸素濃度が9×1017atoms
/cc未満では必要なBMD密度を得るのに時間を要
し、17×1017atoms/ccを越えると基板表面
にBMDが残存してエピタキシャル層に欠陥を発生させ
てしまう。さらに好ましい酸素濃度範囲は10〜16×
1017atoms/ccである。
【0036】この発明の特徴である、引き上げ速度(m
m/min)×単結晶直径(mm)の単結晶化条件は、
180mm2/min以上が望ましい。この単結晶化条
件の上限は、育成する単結晶インゴット径に応じて変動
し、直径150mmでは400mm2/min、直径2
00mmの場合は440mm2/min、直径300m
mの場合は540mm2/min以下の範囲が望まし
い。なお、実際の引上げインゴット径は、ウェーハ径2
00mmの場合は200数mm等の若干大きい外径のも
のとなるが、この発明の単結晶条件はいずれの外径でも
同様であり、同様の作用効果をもたらす。
【0037】前記単結晶化条件の上限値を超えると、単
結晶インゴットの育成が不安定となると同時に単結晶イ
ンゴットのトップ側及びボトム側での引き上げ速度制御
が困難となり、その部分の単結晶インゴットが使用でき
なくなり、歩留まり低下が生じてしまう。
【0038】前記引き上げ速度(mm/min)×単結
晶直径(mm)の単結晶化条件は、直径150mmでは
180〜400mm2/min、直径200mmの場合
は180〜440mm2/min、直径300mmの場
合は180〜540mm2/minの範囲が特に好まし
い。
【0039】この発明において、前記単結晶条件で成長
させたシリコン単結晶より、ウェーハに加工する工程、
得られたウェーハにトリクロロシラン等を用いたエピタ
キシャル成長によりエピタキシャル膜を形成する工程な
どは、公知のいずれの加工工程、熱処理工程、気相成長
法をも採用、組み合せて適宜適用することが可能であ
る。
【0040】例えば、単結晶インゴットをスライスして
薄円板状のウェーハを得るスライス工程、ウェーハの欠
けや割れを防ぐための面取り工程、面取りされたウェー
ハを平坦化するためのラッピング工程、前記加工により
ウェーハに発生した加工歪み層を除去するエッチング工
程、面取り部を仕上研磨する面取り部研磨工程、前記ウ
ェーハを片面あるいは両面研削する平面研削工程、前記
ウェーハを片面あるいは両面研磨する研磨工程、前記ウ
ェーハの仕上げ研磨を行う工程など種々の工程並びに装
置が提案されており、これら工程の選択組合せや順序は
多岐に渡るが、この発明方法に、後述の熱処理工程とと
もにいずれの工程も適用することが可能である。
【0041】また、無欠陥層形成熱処理や酸素析出物形
成熱処理工程も、公知のいずれの雰囲気や処置条件の熱
処理工程であっても、この発明方法に適宜選定適用で
き、単結晶のトップ〜ボトムにおけるBMD形成速度や
密度の差違をなくしたことから、いずれの結晶位置から
切り出されたウェーハも前記熱処理による同等の効果が
得られる。
【0042】この発明において、無欠陥層形成熱処理
は、例えば、水素ガス雰囲気あるいは不活性ガス雰囲気
中で1150℃以上の温度で30分〜4時間の熱処理が
好ましい。熱処理温度が1150℃未満、保持時間が3
0分未満では無欠陥層形成効果が十分でなく、4時間を
超えて処理しても該効果が飽和するため好ましくない。
【0043】この発明において、酸素析出物形成熱処理
は、例えば、不活性ガス雰囲気、処理温度が800〜1
000℃、処理時間が30分〜2時間の処理が好まし
い。処理温度が800℃未満では、BMD析出核を結晶
成長軸方向に均一に且つ十分な密度で形成できず、10
00℃を越えると形成効果が飽和し、処理時間が30分
未満ではこの温度範囲内の熱処理におけるBMD核形成
が不均一となり、2時間を超えてもBMD核の形成にあ
まり変化がない。
【0044】この発明において、酸素析出物形成熱処理
は、400〜700℃に1〜24時間保持し、次に85
0〜1050℃に30分〜4時間保持する二段階熱処理
が好ましい。前段熱処理は、処理温度が450℃未満で
は、BMD析出核を結晶成長軸方向に均一に且つ十分な
密度で形成するのに非常に時間を要し、生産性が大きく
低下するために好ましくなく、700℃を越えると、酸
素析出核が成長して、基板表面近傍まで形成され、後段
熱処理及びエピタキシャル成長にて収縮・消滅しなくな
り、基板表面に欠陥が顕在化してしまうため、400〜
700℃に保持する。
【0045】前段熱処理は、処理時間が1時間未満で
は、この温度範囲内の熱処理におけるBMD核形成が不
均一となり、その後形成されるBMD密度にばらつきが
生じるため好ましくなく、24時間を超えてもBMD核
の形成にあまり変化が無く、生産性の低下を招くので1
〜24時間の保持時間とする。
【0046】後段の熱処理は、処理温度が850℃未満
では、基板表面近傍のBMD消滅効果が少ないと同時に
酸素起因の析出が生じてしまう、1050℃を越えると
基板内部に形成されたBMD核が成長前に消滅して、サ
イズの大きなBMDが形成されてエピタキシャル層に積
層欠陥等の欠陥を発生させてしまうため、850〜10
50℃の温度に保持する。
【0047】また、後段の熱処理保持時間は30分未満
では、BMDの成長に不十分であり、4時間を超えると
基板表面にBMDが顕在化してエピタキシャル層に欠陥
が発生してしまうので、30分〜4時間の保持時間とす
る。
【0048】この前段の熱処理は、不活性ガス、例えば
窒素ガスあるいはアルゴンガス雰囲気で実施する。酸化
雰囲気で行うと、格子間にシリコンが注入されて酸素と
結合して安定な酸素起因欠陥を形成し、又基板表面から
酸素が拡散し、Grown‐in欠陥(COP)に結合
して安定化させるため、後段の熱処理やエピタキシャル
成長の熱処理を受けても、表面近傍に形成された欠陥は
消滅せず、エピタキシャル層に欠陥を形成してしまう。
後段の熱処理は、酸素又は不活性ガスの各々単独又は混
合雰囲気で実施されるが、上述した観点から、窒素ガス
又はアルゴン雰囲気で実施する事が特に望ましい。
【0049】この発明において、上述の前段の熱処理
は、単結晶シリコンインゴット状態で実施してもよい。
すなわち、CZ法により成長した単結晶シリコンインゴ
ットに、450〜700℃の温度で1〜24時間の前段
熱処理を施しても、シリコン基板状態で同じ熱処理をす
る場合と同様のBMD核形成効果が得られ、その後単結
晶インゴットを基板に加工して850〜1050℃の温
度で30分〜4時間の熱処理を施し、その後エピタキシ
ャル成長によりシリコン基板表面にエピタキシャル膜を
形成することで、IG能に優れたエピタキシャル半導体
シリコン基板を製造することができる。
【0050】
【実施例】実施例1 CZ法にて、結晶のトップにて1.5×1017atom
s/cc濃度となるようにカーボンドーブし、引き上げ
速度を種々変更して、直径が150mm、200mm、
300mm(インゴット外周研削後の値)の3種のカー
ボンドーブ有り単結晶シリコンインゴットを作成した。
同様に、結晶のトップにてカーボン濃度が0.1×10
17atoms/cc以下のカーボンドーブ無し単結晶シ
リコンインゴットを作成した。各単結晶シリコンインゴ
ットの他の育成条件は、何れもP型(100)結晶、抵
抗率10〜5Ω・cm、酸素濃度11〜13×1017
toms/cm3(old ASTM)とした。
【0051】次に、各単結晶インゴットの直胴部トップ
より100mm、500mm、900mmの3カ所より
スライス、ラッピング、エッチング、鏡面研磨加工を行
ってウェーハに加工しサンプルウェーハを作成した。
【0052】各単結晶インゴット中の軸方向の酸素析出
能を調べるため、各サンプルウェーハに酸素析出物評価
熱処理として等温熱処理(1100℃/16hr)を施
した後、ウェーハを劈開してライトエッチング液で5分
間エッチング処理して、光学顕微鏡によりウェーハ劈開
断面のBMD密度を調査した。カーボンドープ有り単結
晶インゴットから得られた各ウェーハのBMD密度分布
の結果を図1に示し、カーボンドープ無し単結晶インゴ
ットから得られた各ウェーハのBMD密度分布の結果を
図2に示す。なお、図1A,図2Aのグラフ中、菱形は
100mm、四角は500mm、三角は900mmの位
置でスライスされたサンプルの場合であり、図1B,図
1C,図2B,図2Cのグラフ中、菱形は500mm、
四角は900mm、三角は100mmの位置でスライス
されたサンプルの場合である。
【0053】図1から明らかなように、カーボンをドー
プした単結晶から得られたウェーハにおいて、引上げ速
度(mm/min)×単結晶直径(mm)の値が180
mm 2/min以上の場合に、BMD密度が高密度に引
上げ軸方向に均一化することが分かる。一方、図2から
明らかなように、カーボンをドーブしない単結晶から得
られたウェーハは、引上げ速度に関係なく、BMD密度
が引上げ軸方向に均一化しないことが分かる。
【0054】また、各サンプルウェーハ表面のパーティ
クル(LPD:Light Point Defec
t)サイズを調査するため、レーザーパーティクルカウ
ンター(KLA−Tencor SP‐1)を用いて、
各ウェーハ表面のLPDサイズ(平均粒径)を調査し
た。この評価実験結果の代表例として、直径200mm
のサンプルウェーハを評価したときの実験結果を図3に
示す。図3Aはカーボンをドープした単結晶から得られ
たサンプルウェーハを用いたときの結果を示し、図3B
はカーボンをドープしない単結晶から得られたサンプル
ウェーハを用いたときの結果を示す。なお、図3Aのグ
ラフ中、菱形は100mm、四角は500mm、三角は
900mmの位置でスライスされたサンプルの場合であ
り、図3Bのグラフ中、菱形は500mm、四角は90
0mm、三角は100mmの位置でスライスされたサン
プルの場合である。
【0055】図3Aおよび図3Bから明らかなように、
カーボンをドープした単結晶から得られたウェーハは、
ノンドープのウェーハよりもLPDサイズが縮小化する
ことが分かり、引上げ速度が0.9mm/min以上、
すなわち引上げ速度(mm/min)×単結晶直径(m
m)の値が180mm2/min 以上の場合に、LP
Dの平均粒径が0.1μm以下になることが分かる。な
お、他の結晶サイズから得られたサンプルウェーハにお
いても、カーボンが添加され引上げ速度(mm/mi
n)×単結晶直径(mm)の値が180mm2/min
以上を満足する場合において、ほぼ同様の結果であっ
た。
【0056】実施例2 実施例1で作成した各サンプルウェーハの表面にエピタ
キシャル成長処理を実施した。具体的には、各サンプル
ウェーハをエピタキシャル成長炉内で1150℃で1分
間の水素ベークに続き、1100℃でウェーハ表面に3
μm厚さのシリコンエピタキシャル膜をCVD法により
形成した。
【0057】エピタキシャル成長後の表面の積層欠陥
(SF)などの結晶欠陥密度を調査するため、エピタキ
シャル膜の表面をライトエッチング液で1μmエッチン
グ除去した後、光学顕微鏡を用いて、エピタキシャル膜
表面の欠陥密度を測定した。この評価実験結果の代表例
として、直径200mmのサンプルウェーハを評価した
ときの実験結果を図4に示す。図4Aはカーボンをドー
プした単結晶から得られたサンプルウェーハを用いたと
きの結果を示し、図4Bはカーボンをドープしない単結
晶から得られたサンプルウェーハを用いたときの結果を
示す。なお、図4Aのグラフ中、菱形は100mm、四
角は500mm、三角は900mmの位置でスライスさ
れたサンプルの場合であり、図4Bのグラフ中、菱形は
500mm、四角は900mm、三角は100mmの位
置でスライスされたサンプルの場合である。
【0058】図4Aおよび図4Bから明らかなように、
カーボンをドープした単結晶から得られたウェーハの表
面にエピタキシャル膜を形成したウエーハは、エピタキ
シャル膜表面で観察される結晶欠陥密度が少なく、引上
げ速度が0.9mm/min以上、すなわち引上げ速度
(mm/min)×単結晶直径(mm)の値が180m
2/min以上の場合において、より結晶欠陥密度が
低減することが分かる。なお、他の結晶サイズから得ら
れたサンプルウェーハにエピタキシャル膜を形成したサ
ンプルウェーハにおいても、カーボンがドープされ、引
上げ速度(mm/min)×単結晶直径(mm)の値が
180mm2/min以上を満足する場合において、ほ
ぼ同様の結果であった。
【0059】エピタキシャル膜表面の結晶欠陥密度が低
減した理由としては、恐らく、実施例1で説明したよう
に、カーボンがドープされ高速引き上げにより育成され
た単結晶から得られたウエーハはLPDの平均粒径が微
細化していることから、この微小サイズ化したLPDが
エピタキシャル成長処理における高温熱処理中に消滅し
たことによるものと考えられる。
【0060】上記した説明から明らかなように、本発明
で規定するカーボンが所定濃度でドープされ、引上げ速
度(mm/min)×単結晶直径(mm)の値が180
mm 2/min以上の条件を満足する単結晶から切り出
されたシリコン単結晶ウェーハは、BMD密度が高密度
に引上げ軸方向に均一化し、LPDサイズも縮小化す
る。しかもこのウェーハにエピタキシャル成長処理を施
してもエピタキシャル膜表面で観察される結晶欠陥密度
が少ないという効果を発揮する。
【0061】次に、本発明で規定するウェーハに無欠陥
層形成熱処理および/または酸素析出物形成熱処理ある
いはこれらの熱処理後にエピタキシャル成長処理を実施
したときの実験条件および実験結果を実施例3〜8に基
づき説明する。
【0062】実施例3 実施例1と同条件で作成したカーボンドープした各サン
プルウェーハについて、無欠陥層形成熱処理を実施し
た。具体的には、各サンプルウェーハを水素ガス雰囲気
中で1200℃の温度で1時間の高温熱処理する無欠陥
層形成熱処理を実施した。また、この無欠陥層形成熱処
理された各サンプルウェーハをエピタキシャル成長炉内
で1150℃で1分間の水素ベークに続き、1100℃
でウェーハ表面に3μm厚さのシリコンエピタキシャル
膜をCVD法により形成した。
【0063】実施例4 実施例1と同条件で作成したカーボンドープした各サン
プルウェーハについて、酸素析出物形成熱処理を実施し
た。具体的には、各サンプルウェーハを窒素ガス雰囲気
中で900℃の温度で1時間熱処理する酸素析出物形成
熱処理を実施した。また、この酸素析出物形成熱処理さ
れた各サンプルウェーハをエピタキシャル成長炉内で1
150℃で1分間の水素ベークに続き、1100℃でウ
ェーハ表面に3μm厚さのシリコンエピタキシャル膜を
CVD法により形成した。
【0064】実施例5 実施例1と同条件で作成したカーボンドープした各サン
プルウェーハについて、無欠陥層形成熱処理を施した
後、酸素析出物形成熱処理を実施した。具体的には、各
サンプルウェーハを5%酸素(95%窒素)ガス雰囲気
中で1150℃の温度で5時間熱処理する無欠陥層形成
熱処理を施した後、窒素ガス雰囲気中で750℃の温度
で4時間熱処理する酸素析出物形成熱処理を実施した。
また、この酸素析出物形成熱処理された各サンプルウェ
ーハをエピタキシャル成長炉内で1150℃で1分間の
水素ベークに続き、1100℃でウェーハ表面に3μm
厚さのシリコンエピタキシャル膜をCVD法により形成
した。
【0065】実施例6 実施例1と同条件で作成したカーボンドープした各サン
プルウェーハについて、二段階の酸素析出物形成熱処理
を実施した。具体的には、各サンプルウェーハを窒素ガ
ス雰囲気中で500℃の温度で10時間熱処理した後、
窒素ガスとアルゴンガスの混合ガス雰囲気中で950℃
の温度で1.5時間熱処理する酸素析出物形成熱処理を
実施した。また、この酸素析出物形成熱処理された各サ
ンプルウェーハをエピタキシャル成長炉内で1150℃
で1分間の水素ベークに続き、1100℃でウェーハ表
面に3μm厚さのシリコンエピタキシャル膜をCVD法
により形成した。
【0066】実施例3〜6で得られた各サンプルシリコ
ンウェーハについて、SC−1洗浄およびSC−2洗浄
を行った後、酸素析出物評価熱処理として、2%酸素
(98%窒素)ガス雰囲気にて、800℃で3時間の熱
処理および1000℃で12時間の熱処理を施した後、
ウェーハを劈開してライトエッチング液で5分間エッチ
ング処理して、光学顕微鏡によりウェーハ劈開断面のB
MD密度および無欠陥層の幅(DZ層)を調査した。ま
た、実施例3〜6で得られた各サンプルエピタキシャル
ウェーハについて、エピタキシャル膜を形成した表面を
ライトエッチング液で1μmエッチング除去した後、光
学顕微鏡を用いてエピタキシャル膜表面の欠陥(エピ欠
陥)密度を測定した。
【0067】その結果、実施例3および実施例5で得ら
れた各サンプルシリコンウェーハは、無欠陥層形成熱処
理が施されていることから、ウェーハ表面に20μm以
上の無欠陥層が形成されており、実施例1と同等のBM
D密度分布を示した。また、実施例4〜6で得られた各
サンプルシリコンウェーハは、特定のIG処理が実施さ
れていることから、結晶の部位依存性がなくウェーハ内
部に1×105個/cm2レベルのBMD密度が均一に確
保されており十分なゲッタリング能力を有していること
が確認された。一方、実施例3〜6で得られた各サンプ
ルエピタキシャルウェーハは、何れもエピタキシャル膜
表面の欠陥(エピ欠陥)密度が10個/ウェーハ以下で
あり、良好な結果を示した。
【0068】なお、実施例6において、一段目の酸素析
出物形成熱処理を単結晶インゴットの状態で実施し、そ
の後ウェーハに加工してから二段目の酸素析出物形成熱
処理を実施しても、一段目の酸素析出物形成熱処理をウ
ェーハの状態で実施した場合と同等の効果があることが
確認された。また、本実施例では全てP型(100)結
晶を用いた場合について説明したが、何らこれに限定さ
れずN型結晶への適用が否定されるものではない。
【0069】
【発明の効果】この発明は、CZ法又はMCZ法で故意
にカーボンを添加し、引き上げ速度を所定範囲で高速側
に設定した条件で育成された単結晶シリコンインゴット
より切り出されたシリコン基板を用いることにより、B
MDを顕在化させるIG処理の均一性を向上させると同
時に、表面近傍の欠陥を低減できることにより、欠陥が
無く高いIG能力を有するシリコンウェーハを提供でき
る。
【0070】また、この発明は、エピタキシャル成長に
よりエピタキシャル膜を形成したシリコンウェーハにお
いても、IG効果が高く表面欠陥が少ないウェーハを提
供できる。
【0071】さらに、この発明で得られたシリコンウェ
ーハは、ウェーハ内部に強固にBMDを形成することが
可能であり、またウェーハ表面及び近傍に欠陥がないの
で、デバイスプロセス中に発生する汚染を確実にゲッタ
リングでき、またBMD密度にばらつきがないことによ
り、デバイスの信頼性を向上するだけでなく、デバイス
での歩留も飛躍的に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カーボンドープした結晶における、引上げ速度
とBMD密度の関係を示すグラフであり、Aは結晶サイ
ズが150mm、Bは結晶サイズが200mm、Cは結
晶サイズが300mmの場合を示す。
【図2】カーボンドープしない結晶における、引上げ速
度とBMD密度の関係を示すグラフであり、Aは結晶サ
イズが150mm、Bは結晶サイズが200mm、Cは
結晶サイズが300mmの場合を示す。
【図3】引上げ速度とウェーハ表面のLPDサイズ(平
均粒径)との関係を示すグラフであり、Aはカーボンド
ープした結晶サイズが200mm、Bはカーボンドープ
しない結晶サイズが200mmの場合を示す。
【図4】引上げ速度とエピタキシャル膜表面の欠陥密度
との関係を示すグラフであ、Aはカーボンドープした結
晶サイズが200mm、Bはカーボンドープしない結晶
サイズが200mmの場合を示す。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CZ法又はMCZ法により、カーボンを
    不純物として導入し、単結晶引き上げ速度(mm/mi
    n)×単結晶直径(mm)が180mm2/min以上
    を満足する条件下で育成されたシリコン単結晶をウェー
    ハに加工する半導体シリコン基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 ウェーハに無欠陥層形成熱処理を施す請
    求項1に記載の半導体シリコン基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 ウェーハに酸素析出物形成熱処理を施す
    請求項1に記載の半導体シリコン基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 ウェーハにエピタキシャル成膜処理する
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の半導体シリコ
    ン基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 無欠陥層形成熱処理は、水素ガス雰囲気
    あるいは不活性ガス雰囲気中で1150℃以上の温度で
    30分〜4時間の熱処理である請求項2に記載の半導体
    シリコン基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 酸素析出物形成熱処理は、不活性ガス雰
    囲気、処理温度が800〜1000℃、処理時間が30
    分〜2時間である請求項3に記載の半導体シリコン基板
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 酸素析出物形成熱処理は、400〜70
    0℃に1〜24時間保持し、次に850〜1050℃に
    30分〜4時間保持する二段階熱処理である請求項3に
    記載の半導体シリコン基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 育成されたシリコン単結晶に、450〜
    600℃の温度で1〜24時間の前段熱処理を施す請求
    項1に記載の半導体シリコン基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前段熱処理を施したシリコン単結晶より
    得られたウェーハに、850〜1050℃の温度で30
    分〜4時間の後段熱処理を施し、その後エピタキシャル
    成長によりシリコン基板表面にエピタキシャル膜を形成
    する請求項8に記載の半導体シリコン基板の製造方法。
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