JP2003285850A - バリア口栓付き袋状容器 - Google Patents
バリア口栓付き袋状容器Info
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Abstract
がなく内容物へのガス透過の大部分が口栓を介して行わ
れており、袋状容器全体のガスバリア性の問題点となっ
ていた。本発明は、その問題点を解決すると同時に、安
全衛生性や利便性にも配慮した口栓付き袋状容器を提供
することにある。 【解決手段】フィルムの周囲を貼り合わせてなる袋状容
器において中身を排出するためのプラスチック成型品か
らなる口栓を有するが、該口栓外周面にバリア層や酸素
吸収剤の層を有するバリア性積層フィルムを形成するこ
と、及び、その上に樹脂層を装備したり、口栓の上部に
バリア性のフィルムをインナーシールすることにより、
口栓からの酸素などの透過侵入を解決すると同時に口栓
の外周面にのみバリア性積層フィルムなどを付与するの
で安全衛生性も利便性も全く問題ない口栓付き袋状容器
を提供できるものである。
Description
するフィルムからなる袋状容器に関するもので、袋状容
器に設けられた口栓により内容物を排出するものであ
る。
問題やその取り扱いの利便性から種類、数量とも大幅に
増えている。食品・飲料用容器およびトイレタリー用容
器、医療用容器に関しても同様で、廃棄物の削減、廃棄
性、携帯性、割れないという取り扱いの利便性などか
ら、プラスチック製フィルムからなる袋状容器が増加し
た。
に注ぎ口である口栓を有する袋状容器も多く見受けられ
るようになった。例えば、飲料用の袋状容器や医療用の
輸液バッグなどが口栓を有する袋状容器である。これら
の内容物は極度に酸素を嫌うものもあり、袋状容器を構
成するフィルムとしてアルミ箔や酸化珪素や金属酸化物
やダイアモンドライクカーボンなどのコーティングによ
りバリア性を向上させている材料を使うことも珍しくな
い。
容器全体のバリア性をある程度向上することができる
が、これらの袋状容器の口栓においてはバリアに対する
施策がなにも施されておらず、内容物へのガス透過の大
部分が口栓を介して行われており、ガス透過を極度に嫌
う内容物に対しては、この口栓からのガス透過が無視で
きないものとなっていた。また口栓の内面にバリア性を
付与する方法では、直接内容物が接触することで、特に
加熱や加圧下での殺菌処理を施す場合には、その安全衛
生性にも問題があると思われる。
高く、安全衛生性や利便性を向上させた口栓付き袋状容
器を提供することを目的とする。
発明は、フィルムの周囲を貼り合わせてなる袋状容器1
において、中身を排出するためのプラスチック成型品か
らなる口栓2を有し、該口栓外周面2aにバリア性積層
フィルム5を積層したことを特徴とする袋状容器であ
る。
記載の袋状容器において、該口栓外周面2aに積層した
バリア性積層フィルム5の上からプラスチック射出成型
により、外側樹脂層11を施したことを特徴とする袋状容
器である。
又は2記載の袋状容器において、該口栓外周面2aは2
次曲面からなることを特徴とする袋状容器である。
乃至3のいずれか1項記載の袋状容器において、バリア
性積層フィルム5に酸化珪素を主成分とするバリア層4
を少なくとも1層含むことを特徴とする袋状容器であ
る。
乃至3のいずれか1項記載の袋状容器において、バリア
性積層フィルム5に金属酸化物を主成分とする層を少な
くとも1層含むことを特徴とする袋状容器である。
乃至3の袋状容器において、バリア性積層フィルム5に
アルミニウムを主成分とする層を少なくとも1層含むこ
とを特徴とする袋状容器である。
乃至3のいずれか1項記載の袋状容器において、バリア
性積層フィルム5が酸素吸収剤を有する層を含むことを
特徴とする袋状容器である。
乃至7のいずれか1項記載の袋状容器において、口栓2
がバリア性積層フィルム5を口栓外周面2aに予め積層
したプラスチック成型品であることを特徴とする袋状容
器である。
乃至8のいずれか1項記載の袋状容器において、バリア
性積層フィルム5が口栓外周面2aと接着可能な接着層7
を最内面に有し、バリア性積層フィルム5の両端部を重
ね合わせた重ね合わせ部8を有することを特徴とする袋
状容器である。
1乃至9のいずれか1項記載の袋状容器において、バリ
ア性積層フィルム5が各々表裏面に夫々接着層6と接着
層7を有することを特徴とする袋状容器である。
ルムの周囲を貼り合わせてなる袋状容器1の一部分にプ
ラスチック成形品からなる口栓2が溶着部3を介して接
着されている。ここで、袋状容器の形態は4方シール
袋,3方シール袋,ガゼット袋など様々な形態があげら
れるが、内容物の密封性が保たれ、該口栓2を配置でき
るものであればどのような形態でも良い。
ン・ポリプロピレン・ポリエチレンテレフタレート・ナ
イロンなどの汎用樹脂が好ましいが、これに限定するも
のではなく、口栓2の形状が形成でき、口栓外周面2a
にバリア性積層フィルム5からなるバリア層4を形成で
きるものであればどのような樹脂でも良い。
性積層フィルム5が接着されており、該バリア性積層フ
ィルム5は各々表裏に夫々接着層6と接着層7を有し、
金型内に挿入する際、円筒形状に保形できるように両端
部に重ね合わせ部8を有する。
であり、該口栓外周面2aにバリア性積層フィルム5を
貼り付けるためには該口栓外周面2aが2次曲面でない
としわが入ったりし、ガス透過の原因となってしまうた
め、2次曲面であることが好ましい。
よび、アルミニウムなどで構成される。ここで、酸化珪
素を主成分とする層はウエットコーティング、蒸着など
いろいろな手法が考えられるが、バリア性を向上できる
手法であればどの手法を用いて酸化珪素を主成分とする
層を形成しても良い。また、金属酸化物層を形成する方
法はPVD蒸着・CVD蒸着・スパッタ法などがあげられる
が、これらに限定するものではない。
使用している場合は、口栓2に関してもバリア材として
アルミを使用しても良いが、袋状容器のバリア性向上が
酸化珪素や金属酸化物を主成分とするバリア層4からな
る場合は、金属探知器を使用できるなどの理由から、口
栓2のバリア層4も酸化珪素や金属酸化物を主成分とす
るバリア性積層フィルム5とすることが好ましい。ま
た、必要に応じて口栓2の上部にバリア性を有するフィ
ルム9によりインナーシールを行っても良い。
のキャップ10により気密性を保っても良い。この場
合、キャップ10よりガスは透過するが、その表面積が
容器全体のガス透過量の許容値以内であれば問題はな
い。このような場合や、内容物がより酸素を嫌う場合な
どはバリア性を有するフィルム9の内面側にさらに酸素
吸収剤層を設けても良い。
類のものが考えられるが、酸素吸収能力があるものであ
れば有機物、無機物を問わずどのような種類のものを使
用しても良い。また、これにより口栓2や袋状容器を透
過してくる酸素を吸収することができ、内容物と酸素の
接触を極限まで下げることができる。
フィルム5上から新たに樹脂層11を形成することを示
すものであり、重ね合わせ部8や該バリア性積層フィル
ム5自身を外的要因から保護することもできるが、樹脂
11を選定することにより、ガスバリア性をさらに付与
することも可能である。その際、樹脂層11は単層でも
多層になっても構わない。
ン・ポリプロピレン・ポリエチレンテレフタレート・ナ
イロンなどの汎用樹脂が好ましく、さらにバリア性を付
与するものとしてEVOHや環状オレフィンコポリマーなど
も考えられるが、これらに限定するものではなく、口栓
外周面2aに設けるバリア性積層フィルム5上に形成で
きるものであればどのような樹脂でも良い。
2aに設けるバリア性積層フィルム5をあらかじめ円筒
状にし、口栓2を成形する金型のコアに貼り付ける。次
に、口栓2を成形するため樹脂を流し込みバリア性積層
フィルム5と溶着することが好ましい。
キャップ13の場合は、口栓2の外周面2aには、表面
が凹凸状をしたネジ切り部14が構成されるが、バリア
性積層フィルム5は口栓2の最上部まで接着されてお
り、さらに口栓2の上部にバリア性のフィルム9をイン
ナーシールすることにより、気密性は完全になる。
する。
0mmサイズ2枚のフィルムを重ね合わせて、その4方を
貼り合わせてなる袋状容器1の一部にポリエチレン製口
栓2が溶着3されている。袋状容器を構成するフィルム
はアルミからなる層を有し、バリア性に優れる。ポリエ
チレン製口栓2は、外周面2aが2次曲面からなり、ま
たバリア層4としてアルミ層を有し、各々表裏面に夫々
接着層6と接着層7を積層し、両端部に重ね合わせ部8
を有するバリア性積層フィルム5で被覆されている。口
栓2の上部は、アルミのバリア層を有するフィルム9を
インナーシールした。本実施例の袋状容器全体の酸素透
過量をモコン法で測定すると4.8 fmol/m2・s・Pa(f=
フェルトと呼び、10-15 、mol=物質量の単位、m2=面
積の単位、s=時間の単位、Pa=パスカルと呼び、圧力
の単位)であった。
容器を形成し、バリア層4としてアルミではなく、酸化
珪素を主成分とするバリア層による構成に変更した。そ
の他は実施例1と同様とする。本実施例の袋状容器全体
の酸素透過量をモコン法で測定すると5.5fmol/m2・s・Pa
であった。
容器を形成し、バリア層としてアルミではなく、金属酸
化物であるアルミナを主成分とするバリア層による構成
に変更した。その他は実施例1と同様とする。本実施例
の袋状容器全体の酸素透過量をモコン法で測定すると5.
8 fmol/m2・s・Paであった。
容器を形成し、口栓外周面2aに貼り付けたバリア性積
層フィルム5の上から高密度ポリエチレン樹脂層11
(密度;0.965)を形成した。その他は実施例3と同様
とする。本実施例の袋状容器1全体の酸素透過量をモコ
ン法で測定すると5.0 fmol/m2・s・Paであった。
容器1を形成し、口栓外周面2aに貼り付けたバリア性
積層フィルム5のバリア層4の内面にさらに鉄粉を主成
分とする酸素吸収剤を混入させた樹脂層(直鎖状低密度
ポリエチレン)を形成した。その他は実施例1と同様と
する。本実施例の袋状容器1全体の酸素透過量をモコン
法で測定すると2.8 fmol/m2・s・Paであった。
容器1を形成し、口栓外周面2aにバリア性積層フィル
ム5を貼り付けない構成とした。その他は実施例1と同
様とする。本実施例の袋状容器1全体の酸素透過量をモ
コン法で測定すると13.2 fmol/m2・s・Paであった。
容器1を形成し、口栓外周面2aに同様のアルミのバリ
ア層4を有するバリア性積層フィルム5を貼り付ける構
成としたが、重ね合わせ部8を持たず、口栓外周面2a
にアルミのバリア層4を有するバリア性積層フィルム5
のない部分が生じる構成とした。その他は実施例1と同
様とする。本実施例の袋状容器1全体の酸素透過量をモ
コン法で測定すると11.0 fmol/m2・s・Paであった。
生性や利便性にも優れた口栓付き袋状容器を提供するこ
とができる。
栓の側断面図である。
ある。
Claims (10)
- 【請求項1】フィルムの周囲を貼り合わせてなる袋状容
器1において、中身を排出するためのプラスチック成型
品からなる口栓2を有し、該口栓外周面2aにバリア性積
層フィルム5を積層したことを特徴とする袋状容器。 - 【請求項2】請求項1記載の袋状容器において、該口栓
外周面2aに積層したバリア性積層フィルム5の上からプ
ラスチック射出成型により、外側樹脂層11を施したこと
を特徴とする袋状容器。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の袋状容器において、
該口栓外周面2aの形状は2次曲面からなることを特徴
とする袋状容器。 - 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか1項記載の袋状
容器において、バリア性積層フィルム5に酸化珪素を主
成分とするバリア層4を少なくとも1層含むことを特徴
とする袋状容器。 - 【請求項5】請求項1乃至3のいずれか1項記載の袋状
容器において、バリア性積層フィルム5に金属酸化物を
主成分とするバリア層4を少なくとも1層含むことを特
徴とする袋状容器。 - 【請求項6】請求項1乃至3のいずれか1項記載の袋状
容器において、バリア性積層フィルム5にアルミニウム
を主成分とするバリア層4を少なくとも1層含むことを
特徴とする袋状容器。 - 【請求項7】請求項1乃至3のいずれか1項記載の袋状
容器において、バリア性積層フィルム5に酸素吸収剤を
有する層を少なくとも1層含むことを特徴とする袋状容
器。 - 【請求項8】請求項1乃至7のいずれか1項記載の袋状
容器において、口栓2がバリア性積層フィルム5を口栓
外周面2aに予め積層したプラスチック成型品であること
を特徴とする袋状容器。 - 【請求項9】請求項1乃至8のいずれか1項記載の袋状
容器において、バリア性積層フィルム5が口栓外周面2
aと接着可能な接着層7を最内面に有し、バリア性積層フ
ィルム5の両端部を重ね合わせた重ね合わせ部8を有す
ることを特徴とする袋状容器。 - 【請求項10】請求項1乃至9のいずれか1項記載の袋
状容器において、バリア性積層フィルム5が各々表裏面
に夫々接着層6と接着層7を有することを特徴とする袋
状容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002085051A JP2003285850A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | バリア口栓付き袋状容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002085051A JP2003285850A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | バリア口栓付き袋状容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003285850A true JP2003285850A (ja) | 2003-10-07 |
Family
ID=29232151
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002085051A Pending JP2003285850A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | バリア口栓付き袋状容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003285850A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009014182A (ja) * | 2007-07-09 | 2009-01-22 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 低温液化ガス貯蔵タンク |
JP2013233315A (ja) * | 2012-05-09 | 2013-11-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 二室容器 |
WO2017094942A1 (ko) * | 2015-11-30 | 2017-06-08 | 농업회사법인 한국오가닉 주식회사 | 산패방지용 오일캡 |
-
2002
- 2002-03-26 JP JP2002085051A patent/JP2003285850A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009014182A (ja) * | 2007-07-09 | 2009-01-22 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 低温液化ガス貯蔵タンク |
JP2013233315A (ja) * | 2012-05-09 | 2013-11-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 二室容器 |
WO2017094942A1 (ko) * | 2015-11-30 | 2017-06-08 | 농업회사법인 한국오가닉 주식회사 | 산패방지용 오일캡 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070227 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A521 | Written amendment |
Effective date: 20070427 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070807 |