JP2019137456A - 口栓付きパウチ - Google Patents

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Abstract

【課題】プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる口栓付きパウチにおいて、口栓部の一部にポリエチレン樹脂を用いる場合においてもパウチ本体との溶着性の低下、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出を防止することのできる、口栓付きパウチを提供することを課題とする。【解決手段】プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる口栓付きパウチにおいて、積層体は、パウチ内側になる面に、低吸着性を有する層が配置されてパウチ本体を形成しており、口栓のパウチ内側になる面には、低吸着性を有する材料が配置されていることを特徴とする口栓付きパウチ。【選択図】図1

Description

本発明はパウチに関するものである。特にプラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる口栓付きパウチであって、たとえば複合容器であるバッグインボックスの内袋などにも用いることができる、口栓付きパウチに関するものである。
従来より、プラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなる包装袋は、シーラント層以外がプラスチックフィルム単層で構成される場合のみならず、他のプラスチックフィルムや樹脂層、金属箔などとの積層体として、内容物による要求品質に応じた層構成や材料設計が可能であることが特徴のひとつであって、様々な用途に広く用いられている。
特に注ぎ口を有する包装袋は、流体の内容物を注ぎ出す用途に優れている。たとえば、飲料や食品用途にも広く用いられており、液体のほかペースト状の食品にも好適に用いられている。ほかにも味噌などの調味料に用いられる例もあり、性能面でもコスト面などでもガラス瓶や缶などに比べて有利である場合が多い。
ほかにもたとえば、食用油、ソース、コーヒー飲料などの飲料、食品に限らず、液体洗剤、柔軟剤等のトイレタリー用品や、エンジンオイルなどの工業製品など、液体やペースト状の内容物であれば包装袋への充填・収納が容易に可能であり、また用途に応じて保存性などにも優れたものが可能である。
そのほか、最近ではプラスチックやガラス製のボトルを使い捨てにすることをやめ、環境保護の観点から、詰め替え用の容器を用いることで廃棄物を削減する動きも見られ、プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する積層体からなる包装袋に対しては、特にその需要が高まっている。
一般に包装袋は、内容物の情報を表示して包装袋内部に収納し、外部環境から内容物を保護し、また保存することができる機能を有するものであり、内容物を取り出すに当っては、取り出しやすさ、特に流体であれば注ぎ出し易さが重要であって、内容物やその目的によって形態や材料構成は様々である。
特に注ぎ出し易さについては、包装袋の開封後、開口部から取り出すに際して、注ぎ出しが安定して容易であるのはもちろんのこと、外部にこぼれ出たり、手が汚れたりすることがあっては不都合であり、開口部が安定してその形状を保っていることが望ましい。これは詰め替え用容器においては特に求められていることでもある。
しかしながら、プラスチックフィルムを基材としてシーラント層を有する包装袋は、多くの場合に、開口部の両端はシーラント層によってシールされており、プラスチックフィルムが柔軟性を有する半面、安定した形状を保つことができない場合があり、安定かつ容易な注ぎ出しに支障をきたす場合がある。あるいはプラスチックフィルムの有する剛性、復元性によって、流路や開口部が内容物の減少とともに閉じやすい場合も見られるという問題が指摘されている。
安定した形状を保つことができない場合には、注ぎ出しの作業そのものが不安定で、内容物がこぼれ出たりする問題を引きおこすおそれがある。あるいは内容物の注ぎ出しの最
中に開口部が閉じてしまう場合には、開口部を再び開けなくてはならず、その手指による作業は新たに開封する作業よりも困難を伴い、内容物がこぼれ出るおそれのみならず、手指が汚れるおそれもあり、使用者、消費者を悩ませてきた。
これは、内容物が液体であっても、ペースト状であっても、共通の課題として改善が求められるところである。従来にはたとえば包装袋に口栓をとりつけて、取り出しやすさを改善することも行なわれてきた。
たとえば、バッグインボックスと呼ばれる複合容器は、外側がダンボールケースの外装箱であって、内側にはプラスチックフィルムからなる内袋を有して、ダンボールとプラスチックフィルムとの2重構造となっており、ダンボールケースの外に出された口栓の注出口から、内容物の注ぎ出しが可能な液体容器である。
バッグインボックスは2重構造になっていることから、次のような特徴を有する。すなわち、外装箱の耐衝撃性によって、輸送中の落下、振動など外部の衝撃からボックス自体および内容物を守ることができ、また外装箱の圧縮強度に優れる特性から、長期間の積み上げ保管にも適性を有している。
また、内袋の耐衝撃性によって、内容物の流通時などの液漏れを防止することに効果的であり、内袋の耐熱、耐寒性によっても、温度変化による液漏れを防止することが可能である。
また、内袋の耐酸、耐アルカリ、耐薬品性、酸素遮断性などによって、内容物の変質、劣化を防ぐことができ、内袋の封緘性、改竄防止性によって、悪戯の防止や安全性の確保にも有効である。
たとえば、内容物の薬効成分の保持や、味や香りの保持を目的として、低吸着シーラントが用いられる場合がある。
あるいは、水を内包する場合にも用いられることがあるが、一般に口栓部はポリエチレン樹脂の成型品が用いられるために、熱溶着に支障をきたしたり、ポリエチレン樹脂による吸着、溶出、臭気の問題が指摘されている。
特許文献1には、バッグインボックスの内袋に関して、耐衝撃性やガスバリア性を有する内袋の提案がなされているが、内袋本体と口栓部を異種素材にする場合や、口栓部にポリエチレン樹脂を用いる場合の溶着性、吸着性、あるいは内容物への溶出を考慮したものではなかった。
特開2008−150095号公報
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる口栓付きパウチにおいて、口栓部の一部にポリエチレン樹脂を用いる場合においてもパウチ本体との溶着性の低下、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出を防止することのできる、口栓付きパウチを提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる口栓付きパウチにおいて、
該積層体は、パウチ内側になる面に、低吸着性を有する層が配置されてパウチ本体を形成しており、
該パウチ本体は、口栓を取り付けるための開口部を残して、パウチ内側とパウチ外側を隔てる構造を有しており、
該口栓は、キャップ、口栓の上パーツ、および口栓の下パーツを備え、
該キャップと、口栓の上パーツは、口栓付きパウチを密封可能に嵌合することができ、
該口栓の上パーツ、および口栓の下パーツは、おのおの中空の円筒形で下端部にフランジを有する形状であって、
該口栓の下パーツは、口栓の上パーツの円筒形内側、および口栓の上パーツのフランジ下面と重ねることが可能で、
口栓の上パーツと、口栓の下パーツとを重ねた場合には、口栓の下パーツは、口栓の上パーツの円筒形の内側を覆って、内容物の注ぎ出しガイド部を形成し、
該口栓は、フランジ部分でパウチ本体の開口部の表裏にヒートシールされて取り付けられており、
該口栓のパウチ内側になる面には、低吸着性を有する材料が配置されていることを特徴とする口栓付きパウチである。
また請求項2に記載の発明は、
前記口栓の下パーツと、口栓の上パーツとは、フランジ部分に対向して設けられた凹部と凸部による嵌合が可能であって、パウチ本体を形成する積層体の開口部の周縁部を、嵌合部に挟み込んで密封して、口栓付きパウチを形成することを特徴とする、請求項1に記載の口栓付きパウチである。
また、請求項3に記載の発明は、
前記キャップは、ポリプロピレン、もしくはポリエチレンテレフタレート−Gを用いてなることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の口栓付きパウチである。
また、請求項4に記載の発明は、
前記口栓の上パーツは、ポリオレフィン系樹脂を用いてなることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の口栓付きパウチである。
また、請求項5に記載の発明は、
前記口栓の下パーツは、ポリプロピレン、もしくはポリエチレンテレフタレート−Gを用いてなることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の口栓付きパウチである。
また、請求項6に記載の発明は、
前記口栓付きパウチ本体を形成する積層体は、少なくともパウチ内側になる面に、一部を非晶化したポリエチレンテレフタレート層、もしくは環状ポリオレフィン層を有することを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の口栓付きパウチである。
また、請求項7に記載の発明は、
前記パウチ本体を形成する積層体の最外層には、ポリオレフィン系樹脂を主成分とするシーラント層を有することを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の口栓付きパウチである。
また請求項8に記載の発明は、
前記キャップと、口栓の上パーツとの嵌合は、螺子構造によるものであることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の口栓付きパウチである。
また請求項9に記載の発明は、
前記積層体は、複数の積層体を空気層を介して重ねて形成されたものであることを特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の口栓付きパウチである。
また、請求項10に記載の発明は、前記積層体には、低吸着性を有するプラスチックフィルムに無機化合物層を設けてある層が含まれていることを特徴とする、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の口栓付きパウチである。
本発明によれば、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる口栓付きパウチにおいて、口栓部の一部にポリエチレン樹脂を用いる場合においてもパウチ本体との溶着性の低下、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出を防止することのできる、低吸着性能を有する、口栓付きパウチを提供することが可能である。
また、特に請求項2に記載の発明によれば、口栓の下パーツと、口栓の上パーツとは、フランジ部分に、対向する凹部と凸部を設けて嵌合させることが可能であって、パウチ本体を形成する積層体の開口部の周縁部を、嵌合部に挟み込んで密封することができ、より口栓とパウチ本体の接着が強固な、低吸着性能を有する、口栓付きパウチを形成することができる。
また、特に請求項3に記載の発明によれば、キャップは、ポリプロピレン、もしくはポリエチレンテレフタレート−Gを用いてなることを特徴とすることから、キャップによる内容物成分の吸着を防止することが可能であり、内容物へのキャップ由来の成分の溶出を防止することのできる、低吸着性能を有する、口栓付きパウチを提供することが可能である。
また、特に請求項4に記載の発明によれば、口栓の上パーツは、ポリオレフィン系樹脂を用いてなることを特徴とすることから、よりヒートシール性に優れ、パウチの密封性向上にも効果的で安価な、低吸着性能を有する、口栓付きパウチを提供することが可能である。
また、特に請求項5に記載の発明によれば、口栓の下パーツは、ポリプロピレン、もしくはポリエチレンテレフタレート−Gを用いてなることを特徴とすることから、内容物成分の吸着を防止することが可能であり、内容物への口栓の上パーツ、および下パーツ由来の成分の溶出を防止することのできる、低吸着性能を有する、口栓付きパウチを提供することが可能である。
また、特に請求項6に記載の発明によれば、口栓付きパウチ本体を形成する積層体は、少なくともパウチ内側になる面に、一部を非晶化したポリエチレンテレフタレート層、もしくは環状ポリオレフィン層を有することを特徴とすることから、積層体のヒートシール部分に影響を及ぼすことなく、パウチ本体によるパウチ本体との溶着性の低下、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ本体由来の成分の溶出を防止することのできる、低吸着性能を有する、口栓付きパウチを提供することが可能である。
また、特に請求項7に記載の発明によれば、パウチ本体を形成する積層体の最外層には、ポリオレフィン系樹脂を主成分とするシーラント層を有することを特徴とすることから、低吸着性を妨げることなく、パウチ本体による溶着性の低下、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出を防止することのできる、低吸着性能を有する、口栓付きパウチを提供することが可能である。
また、特に請求項8に記載の発明によれば、キャップと、口栓の上パーツとの嵌合は、螺子構造によるものであることを特徴とすることから、開閉の際の取り扱いが容易で、より口栓の密封性を高めた、低吸着性能を有する、口栓付きパウチを提供することが可能である。
また、特に請求項9に記載の発明によれば、積層体は、複数の積層体を空気層を介して重ねて形成されたものであることを特徴とすることから、より耐衝撃性に優れ、積層体の材料設計において、より自由度の大きい、低吸着性能を有する、口栓付きパウチを提供することが可能である。
また、特請求項10に記載の発明によれば、積層体には、低吸着性を有するプラスチックフィルムに無機化合物層を設けてある層が含まれていることから、この無機合物層が加わって、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出をより高レベルで防止することのできる、低吸着性能を有する、口栓付きパウチを提供することが可能である。
図1は、本発明に係る口栓付きパウチの一実施態様を説明するための断面模式図である。 図2は、本発明に係る口栓つきパウチの一実施態様において、口栓を嵌合してパウチ本体に取り付けて密封した状態を説明するための部分断面模式図である。 図3は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例1を説明するための部分断面模式図である。 図4は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例2を説明するための部分断面模式図である。 図5は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例3を説明するための部分断面模式図である。 図6は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例4を説明するための部分断面模式図である。 図7は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例5を説明するための部分断面模式図である。 図8は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例6を説明するための部分断面模式図である。 図9は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例7を説明するための部分断面模式図である。 図10は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例8を説明するための部分断面模式図である。 図11は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例9を説明するための部分断面模式図である。
以下、本発明を図を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
図1は、本発明に係る口栓付きパウチの一実施態様を説明するための断面模式図である。
本発明による口栓付きパウチ(100)は、プラスチックフィルムを基材とした積層体(3)からなり、内容物には液体を収納することのできる、口栓付きパウチ(100)である。
プラスチックフィルムを基材とした積層体(3)は、パウチ本体(30)を形成しており、パウチ本体(30)は、口栓(20)を取り付けるための開口部を残して、パウチ内側とパウチ外側を隔てる構造を有している。
すなわち、パウチ本体(20)にキャップ(5)を取り付けて口栓(20)を密封した後、本発明による口栓付きパウチ(100)は、内容物の液体をパウチ内側に収納して密封した状態とすることができる。
積層体(3)は、プラスチックフィルムを基材として、プラスチックフィルムや金属箔などを貼り合わせ、あるいは樹脂層を積層するなどして複数の層を有してなる。また、複数の積層体を空気層を介して重ねて、パウチ本体(30)を構成する積層体(3)とすることもできる。
たとえば図1に示す例においては。積層体A(1)が、空気層(12)を間に介して積層体B(2)と重ねられて、パウチ本体(30)を構成する積層体(3)を形成している。
また、パウチ本体(30)は、口栓(20)を取り付けるための開口部を残して、パウチ内側とパウチ外側を隔てる構造を有している。そのため、パウチ本体(30)において、積層体同士をつなぎ合わせて製袋する場合には、積層体(3)にシーラント層を設けて、たとえばヒートシールなどでシールすることができる。
図1に示す例において、つなぎ合わせは2箇所のヒートシール部(4)に示されている。これによって、パウチ本体(30)は口栓(20)を取り付けるための開口部以外において、密封構造をとることが可能である。
本発明において、その課題とするところは、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる口栓付きパウチにおいて、口栓部の一部にポリエチレン樹脂を用いる場合においてもパウチ本体との溶着性の低下、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出を防止することのできる、口栓付きパウチを提供することである。
したがって、本発明においては、口栓(20)、およびパウチ本体(30)の内側、すなわち内容物が触れる側はすべて低吸着性材料、低吸着性フィルム、もしくは低吸着性を有する層となるように配置する。
一方、口栓(20)は、キャップ(5)、口栓の上パーツ(6)、および口栓の下パーツ(7)から構成される。
キャップ(5)と、口栓の上パーツ(6)は、口栓付きパウチ(100)を密封可能に嵌合することができる。嵌合方法については特段の制約を設けるものではなく、キャップ(5)は、はめ込み式のスナップオンタイプ、開閉のためのコックがついたコックタイプ
、ワンタッチでリクローズできるヒンジタイプ、あるいは螺合式のスクリュータイプなど、内容物の種類と特性、用途、目的、パウチの大きさ等に応じて適宜選択することができる。
図1に示す例では、嵌合は螺合による例であって、キャップ(5)の螺合内螺子(10)と、口栓の上パーツ(6)の螺合外螺子(9)とが、キャップ(5)の矢印(8)方向への移動、および回転によって螺合、密封可能である。
口栓の上パーツ(6)、および口栓の下パーツ(7)は、おのおの中空の円筒形で下端部にフランジ(15)を有する形状であって、口栓の下パーツ(7)は、口栓の上パーツの(6)円筒形内側、および口栓の上パーツのフランジ(15)の下面と重ねることが可能である。このときの各パーツの動きは、図中矢印(8)、図中矢印(13)、および図中矢印(14)で示される。
また口栓の上パーツ(6)と、口栓の下パーツ(7)とを、図中矢印(13)、および図中矢印(14)で示される移動によって重ね合わせた場合には、口栓の下パーツ(7)は、口栓の上パーツ(6)の円筒形の内側を覆って、内容物の注ぎ出しガイド部(11)を形成する。
したがって、キャップ(5)、注ぎ出しガイド部(11)、パウチ本体(30)を構成する積層体(3)のパウチ内側となる最内層に、低吸着性を有する材料もしくは層を配置してあることによって、本発明の課題とするところを解決することが可能である。
図2は、本発明に係る口栓つきパウチの一実施態様において、口栓を嵌合してパウチ本体に取り付けて密封した状態を説明するための部分断面模式図である。
図1、および図2に示す例において示すように、口栓の下パーツ(7)と、口栓の上パーツ(6)とは、各々のフランジ(15)部分に嵌合可能な凹部と凸部を設けることができる。
そのうち、図2に示す例においてはフランジに対向して設けられた、凹部と凸部による嵌合がなされた状態であって、パウチ本体(30)を形成する積層体の開口部の周縁部を、嵌合部(16)に挟み込んで密封して、口栓付きパウチ(100)を形成している状態である。
なお、図2に示す例において、パウチ本体を構成する積層体(3)は複数の層が積層されて一体となった1層の場合の構成例である。
これに対し図1に示した例は、積層体A(1)、積層体B(2)の2層が、空気層を介してパウチ本体を構成する積層体(3)を形成しており、異なる構成例である。パウチ本体を構成する積層体(3)のより具体的な構成例については、後述する。
また、口栓(20)を構成する、キャップ(5)、口栓の上パーツ(6)、および口栓の下パーツ(7)は、プラスチック材料を用いることが可能で、たとえば金型を用いた射出成型を用いて形成することができる。
続いて本発明に関して、口栓付きパウチの(100)材料構成について説明を加える。すなわち本発明は口栓(20)、およびパウチ本体(30)の内側になる面には、低吸着性を有する材料もしくは層を配置してあることを特徴とするものである。
たとえば、キャップ(5)には、ポリプロピレン、もしくはポリエチレンテレフタレート−Gを用いることができる。これらを用いることによって、キャップ(5)の天面の容器内側において、内容物と接触する場合において、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出を防止することができる。
ポリエチレンテレフタレート−Gは、結晶化を防ぐためにポリエチレンテレフタレートのエチレングリコールの一部をシクロヘキサンジメタノール(CHDM)で代替したグリコール変性ポリエステルである。
このため、ポリエチレンテレフタレート−Gは優れた柔軟性、衝撃強度、透明性を有しており、また低吸着性も有して、本発明による口栓つきパウチを構成する材料のひとつとして、好適である。
また、口栓の上パーツ(6)は、たとえばポリオレフィン系樹脂を用いることができる。これによってパウチ本体を構成する積層体とのヒートシール性に優れ、パウチ本体との溶着性の低下を防止することのできる、口栓付きパウチとすることができる。また、安価で成型性にも優れ本発明による口栓つきパウチを構成する材料のひとつとして、好適である。
また、口栓の下パーツ(7)は、たとえばポリプロピレン、もしくはポリエチレンテレフタレート−Gを用いることができる。これによって、口栓部の一部にポリエチレン樹脂を用いる場合においても内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出を防止することのできる、口栓付きパウチとすることができる。
また、口栓付きパウチ本体を形成する積層体(3)は、たとえばパウチ本体を構成する積層体の、少なくともパウチ内側になる面に、一部を非晶化したポリエチレンテレフタレート層、もしくは環状ポリオレフィン層を設けることができる。
これはポリエチレンテレフタレート層が、低吸着性を有しているがヒートシール性に乏しいために、パウチ本体を形成する積層体と口栓、あるいは積層体を製袋するために、ポリエチレンテレフタレート層にヒートシール性を付与する必要がある。
たとえば、ポリエチレンテレフタレート層への赤外線炭酸ガスレーザーの照射によって表面が非晶化するために、ポリエチレンテレフタレート層の照射された部分をヒートシール可能とすることができる。したがって赤外線炭酸ガスレーザーの照射は、必要な部分に選択的に、かつ必要な照射量で行なえばよい。
また、環状ポリオレフィン層は、低吸着性を有していることに加えて、ヒートシール性も有しており、パウチ本体をヒートシールによって形成するに際して好適であり、加えてパウチ本体と、口栓とのヒートシールをするに際しても好適である。
したがって、口栓とパウチ本体との溶着性の低下、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出をより高度に防止することのできる、口栓付きパウチとすることができる。
また、パウチ本体を形成する積層体(3)の最外層は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とするシーラント層とすることができる。これによって、口栓部の一部、たとえば口栓の上パーツ(6)にポリエチレン樹脂を用いる場合等においてもパウチ本体との溶着性の低下を防止することのできる、口栓付きパウチとすることができる。
積層体(3)は、複数の積層体を空気層を介して重ねてパウチ本体を形成する積層体(3)とすることができ、これによって本発明において、より耐衝撃性に優れ、積層体の材料設計において、より自由度の大きい口栓付きパウチを提供することが可能である
積層体(3)中に、ポリアミドフィルム層を設けることができる。この場合には耐突き刺し性などの機械的強度をパウチに付与することができる。
あるいは積層体(3)中にポリブチレンテレフタレートフィルム層を設けることができる。この場合には、機械的強度のほか、熱安定性、耐候性、耐薬品性、などの特性をパウチに付与することができる。
また、たとえば内容物の保存性を向上させることなどを目的として、必要な場合には、積層体(3)中に、着色フィルムなど紫外線等を遮蔽する不透明層を設けることができる。あるいは、プラスチックフィルムを基材とする積層体中に、ガスバリア層を設けることができる。
ガスバリア層として、金属箔などを用いることも可能であるが、たとえばガスバリア層として積層体中に無機化合物からなるガスバリア層を蒸着したガスバリアフィルムを設けることができる。いずれの場合においても内容物の保存性向上に有効である。
ガスバリアフィルムの場合には、用いられるプラスチックフィルムは、特段の限定を加えるものではないが、たとえばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム基材とする場合は、フィルム強度と価格、また低吸着性の点においてより好ましい。
ガスバリアフィルムの場合、ガスバリア層はたとえば、無機化合物の蒸着層、およびコーティング層で構成することができ、プラスチックフィルムにアンカーコートを設けた後、無機化合物の蒸着層、コーティング層を順次設ける。
無機化合物の蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けたプラスチックフィルム上に付着させ、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。
また、コーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。
このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着性の向上を図ることができる。
無機化合物層は真空蒸着法による膜のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層であるコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
したがって、ガスバリアフィルムとしてより高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、外力による変形に耐えられる可撓性を有するため、パウチとしての適性も具備することができる。
またガスバリア層として、たとえばSiOを用いる場合には、その被膜は透明であるた
めに、内容物を包装材料の外側から目で見ることが可能である。
このように本発明によれば、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる口栓付きパウチ(100)において、口栓部の一部にポリエチレン樹脂を用いる場合においてもパウチ本体との溶着性の低下、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出を防止することのできる、口栓付きパウチを提供することが可能である。
以下本発明を、構成例によって更に具体的な説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
図1または図2に示す、本発明に係る口栓付きパウチのパウチ本体を構成する積層体についてその構成例を構成例1〜構成例9に示す。
ここで、口栓(20)の材料構成は下記のとおりである。
キャップ(5):ポリプロピレンもしくはポリエチレンテレフタレート−G
口栓上パーツ(6):ポリオレフィン
口栓の下パーツ(7):ポリプロピレンもしくはポリエチレンテレフタレート−G
積層体最外層:ポリオレフィンからなるシーラント層
積層体最内層:赤外線レーザー光にて部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層、もしくは環状ポリエチレンフィルム層。
したがって、口栓の上パーツにポリエチレン樹脂などポリオレフィン樹脂を用いる場合においても、口栓に起因する内容物成分の吸着、あるいは内容物への口栓由来の成分の溶出を、防止することができる。
<構成例1>
図3は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例1を説明するための部分断面模式図である。
層構成はパウチ外側になる面から、
ポリエチレン層(31)(厚さ10μm〜100μm)/ポリアミド層(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン層(33)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(34)/ポリエチレン層(35)(厚さ10μm〜100μm)/赤外線レーザー光(37)にて部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレート層(36)(厚さ9μm〜25μm)である。
この構成例1においては、積層体のパウチ外側になる面はポリエチレン層(31)であって、口栓との溶着性が阻害されたり低下することはない。また、積層体のパウチ内側になる面は、赤外線レーザー光(37)の照射によって、部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層(36)であって、低吸着性の、口栓付きパウチを実現することができる。
加えて赤外線レーザー光(37)の照射によって部分的に非晶化した部分はヒートシール性を具備するから、口栓とのヒートシール、パウチ本体のヒートシール部分の溶着性を阻害することもない。また、積層体中にポリアミド層(32)を設けているために、耐突き刺し性や耐衝撃性などの機械強度にも優れた、口栓付きパウチを実現することが可能である。
<構成例2>
図4は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例2を説明するための部分断面模式図である。
層構成はパウチ外側になる面から、
ポリエチレン層(31)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(34)/ポリエチレン層(33)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(34)/ポリエチレン層(35)(厚さ10μm〜100μm)/赤外線レーザー光(37)にて部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層(36)(厚さ9μm〜25μm)である。
この構成例においては、積層体のパウチ外側になる面はポリエチレン層(31)であって、口栓との溶着性が阻害されたり低下することはない。
また、赤外線レーザー光(37)の照射によって部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層(36)の非晶化部分はヒートシール性を具備するから、口栓とのヒートシール、パウチ本体のヒートシール部分の溶着性を阻害することもない。したがって低吸着性の、口栓付きパウチを実現することができる。
<構成例3>
図5は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例3を説明するための部分断面模式図である。
層構成はパウチ外側になる面から、
ポリエチレン層(31)(厚さ10μm〜100μm)/ポリアミド層(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン層(33)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(34)/ポリエチレン層(35)(厚さ10μm〜100μm)/赤外線レーザー光(37)にて部分的に非晶化した無機蒸着層付きポリエチレンテレフタレートフィルム層(38)(厚さ9μm〜25μm)である。
この構成例においては、積層体のパウチ外側になる面はポリエチレン(31)であって、口栓との溶着性が阻害されたり低下することはない。また、積層体のパウチ内側になる面は、赤外線レーザー光(37)の照射によって部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層(36)の非晶化部分はヒートシール性を具備するから、口栓とのヒートシール、パウチ本体のヒートシール部分の溶着性を阻害することもない。したがって低吸着性の、口栓付きパウチを実現することができる。
また、積層体中にポリアミド層(32)を設けているために、耐突き刺し性や耐衝撃性などの機械強度にも優れた、口栓付きパウチを実現することが可能である。
加えて無機化合物蒸着層付きポリエチレンテレフタレートフィルム層(38)は、赤外線レーザ光(37)の照射面の反対側に無機化合物層(41)を有する。
この無機化合物蒸着層付きポリエチレンテレフタレート層(38)は、ポリエチレンテレフタレートフィルム層が低吸着性を有することに加えて、無機化合物蒸着層(41)がガスバリア性に優れるために、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出をより高レベルで防止することのできる、口栓付きパウチを提供することが可能である。
<構成例4>
図6は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例4を説明するための部分断面模式図である。
層構成はパウチ外側になる面から、
ポリエチレン層(31)(厚さ10μm〜100μm)/延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム層(39)(厚さ10μm〜30μm)/ポリエチレン層(33)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(34)/ポリエチレン層(35)(厚さ10μm〜100μm)/赤外線レーザー光(37)にて部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層(36)(厚さ9μm〜25μm)である。
この構成例においては、積層体のパウチ外側になる面、すなわちシーラント層はポリエチレンであって、口栓との溶着性が阻害されたり低下することはない。また、積層体のパウチ内側になる面は、赤外線レーザー光(37)の照射によって部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層(36)であって、低吸着性の、口栓付きパウチを提供することが可能である。
加えて赤外線レーザー光(37)の照射部分はヒートシール性を具備するから、口栓とのヒートシール、パウチ本体のヒートシール部分の溶着性を阻害することもない。また、積層体中に延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム層(39)を設けているために、熱安定性、耐候性、耐衝撃性などの機械強度にも優れて、延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム層(39)の特性を生かした、低吸着性の、口栓付きパウチを実現することが可能である。
<構成例5>
図7は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例5を説明するための部分断面模式図である。
層構成はパウチ外側になる面から、
ポリエチレン層(31)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(34)/ポリエチレン層(33)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(34)/ポリエチレン層(35)(厚さ10μm〜100μm)/赤外線レーザー光(37)にて部分的に非晶化した無機化合物蒸着層付きポリエチレンテレフタレートフィルム層(38)(厚さ9μm〜25μm)である。
この構成例においては、積層体のパウチ外側になる面、すなわちシーラント層はポリエチレンであって、口栓との溶着性が阻害されたり低下することはない。また、積層体のパウチ内側になる面は、赤外線レーザー光(37)の照射によって部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層であって低吸着性の、口栓付きパウチを実現することができる。
加えて赤外線レーザー光(37)の照射部分はヒートシール性を具備するから、口栓とのヒートシール、パウチ本体のヒートシール部分の溶着性を阻害することもない。また、積層体中に空気層(34)を2層設けているために、耐衝撃性に優れる低吸着性の、口栓付きパウチを実現することができる。
また、無機化合物蒸着層付きポリエチレンテレフタレートフィルム層(38)は、ポリエチレンテレフタレート層に加えて、無機化合物層(41)がガスバリア性に優れるため
に、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出をより高レベルで防止することのできる、口栓付きパウチを提供することが可能である。
<構成例6>
図8は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例6を説明するための部分断面模式図である。
層構成はパウチ外側になる面から、
ポリエチレン層(31)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(34)/ポリエチレン層(3)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(34)/ポリエチレン層((35)厚さ10μm〜100μm)/環状ポリエチレン層(40)(厚さ10μm〜30μm)である。
この構成例においては、積層体のパウチ外側になる面、すなわちシーラント層はポリエチレンであって、口栓との溶着性が阻害されたり低下することはない。また、積層体のパウチ内側になる面は、環状ポリエチレン層(40)であって、低吸着性の、口栓付きパウチを実現することができる。
加えて積層体最内面は、環状ポリエチレン層(40)であるために、非吸着性に優れ、ヒートシール性を具備するから、口栓とのヒートシール、パウチ本体のヒートシール部分の溶着性を阻害することもなく、低吸着性の、口栓付きパウチとすることができる。また、積層体中に空気層を2層設けているために、耐衝撃性に優れる、低吸着性の、口栓付きパウチを実現することができる。
<構成例7>
図9は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例7を説明するための部分断面模式図である。
層構成はパウチ外側になる面から、
ポリエチレン層(31)(厚さ10μm〜100μm)/ポリアミド層(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン層(33)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(4)/ポリエチレン層(35)(厚さ10μm〜100μm)/ポリエチレンテレフタレート層(42)(厚さ9μm〜25μm)/環状ポリエチレン層(40)((厚さ10μm〜50μm)である。
この構成例においては、積層体のパウチ外側になる面はポリエチレンであって、口栓との溶着性が阻害されたり低下することはない。また、積層体のパウチ内側になる面は、環状ポリエチレン層(40)であって、低吸着性の、口栓付きパウチを実現することができる。
また、積層体中にポリアミド層(32)を設けているために、耐突き刺し性や耐衝撃性などの機械強度にも優れた、口栓付きパウチを実現することが可能である。
加えて積層体最内面は、環状ポリエチレンであって、非吸着性に優れ、ヒートシール性を具備するから、口栓とのヒートシール、パウチ本体のヒートシール部分の溶着性を阻害することもなく、低吸着性の、口栓付きパウチとすることができる。
また、積層体最内面から見て環状ポリエチレン層の次の層にポリエチレンテレフタレートフィルム層(42)を設けてあるために、構成例6に比べてさらに低吸着性に優れ、機
械的強度にも優れた、低吸着性の、口栓付きパウチを実現することが可能である。
<構成例8>
図10は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例8を説明するための部分断面模式図である。
層構成はパウチ外側になる面から、
ポリエチレン層(31)(厚さ10μm〜100μm)/ポリアミド層(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン層(33)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(34)/ポリエチレン層(35)(厚さ10μm〜100μm)/無機化合物蒸着層付きポリエチレンテレフタレートフィルム層(38)(厚さ9μm〜25μm)/環状ポリエチレン層(40)(厚さ10μm〜50μm)である。
この構成例においては、積層体のパウチ外側になる面はポリエチレンであって、口栓との溶着性が阻害されたり低下することはない。また、積層体のパウチ内側になる面は、環状ポリエチレン層(40)であって、低吸着性の、口栓付きパウチを実現することができる。
また、積層体中にポリアミド層(32)を設けているために、耐突き刺し性や耐衝撃性などの機械強度にも優れた、口栓付きパウチを実現することが可能である。
加えて積層体最内面は、環状ポリエチレンであって、非吸着性に優れ、ヒートシール性を具備するから、口栓とのヒートシール、パウチ本体のヒートシール部分の溶着性を阻害することもなく、低吸着性の、口栓付きパウチとすることができる。
また、積層体最内面から見て環状ポリエチレン層の次の層に、無機化合物蒸着層付きポリエチレンテレフタレートフィルム層(38)を設けてあるために、無機化合物蒸着層(41)は、無機化合物蒸着層(41)がガスバリア性に優れるために、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出をより高レベルで防止することのできる、口栓付きパウチを提供することが可能である。
<構成例9>
図11は、本発明に係る口栓付きパウチの、本体を形成する積層体の構成例9を説明するための部分断面模式図である。
層構成はパウチ外側になる面から、
ポリエチレン層(31)(厚さ10μm〜100μm)/ポリアミド層(32)(厚さ15μm〜25μm)/赤外線レーザー光(37)にて部分的に非晶化した無機化合物蒸着層付きポリエチレンテレフタレートフィルム層(38)(厚さ9μm〜25μm)である。
この構成例においては、積層体のパウチ外側になる面はポリエチレンであって、口栓との溶着性が阻害されたり低下することはない。また、積層体のパウチ内側になる面は、赤外線レーザーの照射によって部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層であって、低吸着性の口栓付きパウチを実現することができる。
また、積層体中にポリアミド層を設けているために、耐突き刺し性や耐衝撃性などの機械強度にも優れた口栓付きパウチを実現することが可能である。
加えて赤外線レーザーの照射によって部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層はヒートシール性を具備するから、口栓の下パーツとのヒートシール、パウチ本体のヒートシール部分の溶着性を阻害することもない。
また、無機化合物蒸着層付きポリエチレンテレフタレートフィルム層(38)は、無機化合物蒸着層(41)がガスバリア性に優れるために、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出をより高レベルで防止することのできる、口栓付きパウチを提供することが可能である。
このように本発明によれば、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる口栓付きパウチにおいて、口栓部の一部にポリエチレン樹脂を用いる場合においてもパウチ本体との溶着性の低下、内容物成分の吸着、あるいは内容物へのパウチ由来の成分の溶出を防止することのできる、口栓付きパウチを提供することが可能である。
1・・・積層体A
2・・・積層体B
3・・・積層体
4・・・ヒートシール部
5・・・キャップ
6・・・口栓の上パーツ
7・・・口栓の下パーツ
8・・・矢印
9・・・螺合内螺子
10・・・螺合外螺子
11・・・注ぎ出しガイド部
12・・・空気層
13・・・矢印
14・・・矢印
15・・・フランジ
16・・・嵌合部分
20・・・口栓
30・・・パウチ本体
31・・・ポリエチレン層
32・・・ポリアミド層
33・・・ポリエチレン層
34・・・空気層
35・・・ポリエチレン層
36・・・部分的に非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層
37・・・レーザー光
38・・・無機化合物蒸着付きポリエステルテレフタレートフィルム層
39・・・延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム層
40・・・環状ポリエチレンフィルム層
41・・・無機化合物蒸着層
42・・・ポリエチレンテレフタレートフィルム層
100・・・口栓付きパウチ

Claims (10)

  1. プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる口栓付きパウチにおいて、
    該積層体は、パウチ内側になる面に、低吸着性を有する層が配置されてパウチ本体を形成しており、
    該パウチ本体は、口栓を取り付けるための開口部を残して、パウチ内側とパウチ外側を隔てる構造を有しており、
    該口栓は、キャップ、口栓の上パーツ、および口栓の下パーツを備え、
    該キャップと、口栓の上パーツは、口栓付きパウチを密封可能に嵌合することができ、
    該口栓の上パーツ、および口栓の下パーツは、おのおの中空の円筒形で下端部にフランジを有する形状であって、
    該口栓の下パーツは、口栓の上パーツの円筒形内側、および口栓の上パーツのフランジ下面と重ねることが可能で、
    口栓の上パーツと、口栓の下パーツとを重ねた場合には、口栓の下パーツは、口栓の上パーツの円筒形の内側を覆って、内容物の注ぎ出しガイド部を形成し、
    該口栓は、フランジ部分でパウチ本体の開口部の表裏にヒートシールされて取り付けられており、
    該口栓のパウチ内側になる面には、低吸着性を有する材料が配置されていることを特徴とする口栓付きパウチ。
  2. 前記口栓の下パーツと、口栓の上パーツとは、フランジ部分に対向して設けられた凹部と凸部による嵌合が可能であって、パウチ本体を形成する積層体の開口部の周縁部を、嵌合部に挟み込んで密封して、口栓付きパウチを形成することを特徴とする、請求項1に記載の口栓付きパウチ。
  3. 前記キャップは、ポリプロピレン、もしくはポリエチレンテレフタレート−Gを用いてなることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の口栓付きパウチ。
  4. 前記口栓の上パーツは、ポリオレフィン系樹脂を用いてなることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の口栓付きパウチ。
  5. 前記口栓の下パーツは、ポリプロピレン、もしくはポリエチレンテレフタレート−Gを用いてなることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の口栓付きパウチ。
  6. 前記口栓付きパウチ本体を形成する積層体は、少なくともパウチ内側になる面に、一部を非晶化したポリエチレンテレフタレート層、もしくは環状ポリオレフィン層を有することを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の口栓付きパウチ。
  7. 前記パウチ本体を形成する積層体の最外層には、ポリオレフィン系樹脂を主成分とするシーラント層を有することを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の口栓付きパウチ。
  8. 前記キャップと、口栓の上パーツとの嵌合は、螺子構造によるものであることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の口栓付きパウチ。
  9. 前記積層体は、複数の積層体を空気層を介して重ねて形成されたものであることを特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の口栓付きパウチ。
  10. 前記積層体には、低吸着性を有するプラスチックフィルムに無機化合物層を設けてある
    層が含まれていることを特徴とする、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の口栓付きパウチ。
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