JP2003284737A - 使い捨ておむつ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 密着性を向上でき、漏れを防止できるととも
に、製造コストを抑制できる使い捨ておむつを提供す
る。 【解決手段】 背側腰回り部13と腹側腰回り部15とに腰
回り用弾性体23を配設するため腰回りの密着性を向上で
きる。背側腰回り部13に脚回り用弾性体24を設ける。第
１の脚回り用弾性体25を第２の脚回り用弾性体26と股下
回り部14で交差させる。脚回り用弾性体24で脚回りの密
着性を向上する。第１の脚回り用弾性体25と第２の脚回
り用弾性体26とで吸収体５を装着者に密着させる。脚回
り部16からの漏れを防止できる。第３の脚回り用弾性体
27を第１の脚回り用弾性体25と第２の脚回り用弾性体26
との一部に沿って設ける。第３の脚回り用弾性体27を吸
収体５と交差させる。第３の脚回り用弾性体27のみで密
着性を向上でき製造コストを抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、大人用あるいは失
禁用などの使い捨ておむつに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の使い捨ておむつとして
は、たとえば使い捨ての紙おむつが知られており、この
紙おむつは、透液性表面シート、不透液性裏面シートお
よびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの
間に配設された吸収体とを有し、背側腰回り部、幅方向
の両側縁に脚回り部を形成した股下回り部および腹側腰
回り部が長手方向に順次一体的に形成されている。

【０００３】また、この紙おむつは、前記背側腰回り部
および前記腹側腰回り部の幅方向の両側部が接合され、
１つの腰回り開口部および一対の脚回り開口部が形成さ
れてパンツ形状に形成される。さらに、背側腰回り部お
よび腹側腰回り部には腰回り用弾性体が配設され、この
腰回り用弾性体により腰回り開口部周辺が略全周にわた
って伸縮する。そして、両側の脚回り部には、たとえば
略Ｕ字状の脚回り用弾性体が長手方向に互いに対向して
配設され、これら脚回り用弾性体により、脚回り開口部
周辺が略全周にわたって伸縮する。

【０００４】しかしながら、この紙おむつでは、吸収体
部分の装着者への密着性がよくないため、装着者の尿道
口とこの紙おむつとの間に隙間ができ、漏れが生じるお
それがある。また、この漏れを防止するために腰回り用
弾性体および脚回り用弾性体の強度を強くすると、装着
者の身体を圧迫するおそれがある。

【０００５】さらに、密着性の向上のために、多数の脚
回り用弾性体を吸収体が位置する部分にまで配設する
と、製造コストの抑制が容易でない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、使い
捨ての紙おむつでは、密着性を向上しつつ、漏れを防止
するとともに製造コストを抑制することが容易でないと
いう問題点を有している。

【０００７】本発明はこのような点に鑑みなされたもの
で、密着性をより向上でき、漏れをより防止できるとと
もに、製造コストをより抑制できる使い捨ておむつを提
供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の使い捨て
おむつは、透液性表面シート、不透液性裏面シートおよ
びこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間
に配設された吸収体と、前記不透液性裏面シートの外面
側に結合された外層シートとを有し、背側腰回り部、両
側に脚回り部を形成した股下回り部、および腹側腰回り
部が長手方向に順次一体的に形成され、かつ前記背側腰
回り部の幅方向の両側部と前記腹側腰回り部の幅方向の
両側部とが接合されて腰回り開口部および一対の脚回り
開口部が形成されるおむつ体を備え、前記外層シートは
前記不透液性裏面シート側に面する内側シート片と装着
者の衣服側に面する外側シート片とにて構成され、前記
背側腰回り部および腹側腰回り部における前記内側シー
ト片および外側シート片の間には、前記おむつ体の幅方
向に伸縮する腰回り用弾性体が配設され、前記背側腰回
り部および腹側腰回り部の少なくともいずれか一方にお
ける前記内側シート片および外側シート片の間には、前
記おむつ体の側縁部近傍から両側の脚回り部の縁部の略
半分の領域に沿って設けられ股下回り部と交差した脚回
り用弾性体が配設され、この脚回り用弾性体は、第１の
脚回り用弾性体、第２の脚回り用弾性体、および第３の
脚回り用弾性体にて構成され、前記第１の脚回り用弾性
体は、前記第２の脚回り用弾性体と股下回り部にて交差
するとともに、前記おむつ体の一方の側部で前記第２の
脚回り用弾性体に対して外側、他方の側部で前記第２の
脚回り用弾性体に対して内側にそれぞれ位置し、前記第
３の脚回り用弾性体は、前記第１の脚回り用弾性体およ
び第２の脚回り用弾性体の少なくとも一部に沿って位置
し、かつ前記第１の脚回り用弾性体および第２の脚回り
用弾性体の交差部と前記腰回り用弾性体との間で前記吸
収体と交差したものである。

【０００９】そして、外層シートを不透液性裏面シート
側に面する内側シート片と装着者の衣服側に面する外側
シート片とにて構成し、背側腰回り部および腹側腰回り
部における内側シート片および外側シート片の間に、お
むつ体の幅方向に伸縮する腰回り用弾性体を配設するこ
とにより、腰回り開口部の略全周にわたって腰回り用弾
性体が配設されるため、腰回りの密着性がより向上す
る。

【００１０】また、背側腰回り部および腹側腰回り部の
少なくともいずれか一方における内側シート片および外
側シート片の間に、おむつ体の側縁部近傍から両側の脚
回り部の縁部の略半分の領域に沿って設けられ股下回り
部と交差した脚回り用弾性体を配設し、第１の脚回り用
弾性体が、第２の脚回り用弾性体と股下回り部にて交差
し、おむつ体の一方の側部で第２の脚回り用弾性体に対
して外側、他方の側部で第２の脚回り用弾性体に対して
内側にそれぞれ位置することにより、脚回り用弾性体に
て脚回りの密着性を向上させつつ吸収体を第１の脚回り
用弾性体および第２の脚回り用弾性体の交差部近傍にて
引っ張り上げて装着者の股下近傍に密着させるため、脚
回り部などからの漏れがより防止される。

【００１１】さらに、第３の脚回り用弾性体が、第１の
脚回り用弾性体および第２の脚回り用弾性体の少なくと
も一部に沿って位置し、かつ第１の脚回り用弾性体およ
び第２の脚回り用弾性体の交差部と腰回り用弾性体との
間で吸収体と交差することにより、この第３の脚回り用
弾性体にて脚回りの密着性がさらに向上するとともに吸
収体が装着者の股下近傍に押し当てられて密着される。
また、この第３の脚回り用弾性体のみで脚回りおよび吸
収体の密着性が向上するため、製造コストがより抑制さ
れる。

【００１２】請求項２記載の使い捨ておむつは、請求項
１記載の使い捨ておむつにおいて、背側腰回り部および
腹側腰回り部は、それぞれ幅方向の両側部が係脱自在に
接合されるものである。

【００１３】そして、背側腰回り部および腹側腰回り部
の幅方向の両側を係脱自在に接合することにより、使用
者への装着および使用者からの取り外しがより容易にな
るとともに、腰回り用弾性体の両端部が、それぞれ背側
腰回り部および腹側腰回り部の幅方向の両側の近傍に位
置するため、これら背側腰回り部および腹側腰回り部の
幅方向の両側が腰回り用弾性体にて伸縮するので、使用
者の腰回りおよび脚回りへの密着性がより向上する。

【００１４】請求項３記載の使い捨ておむつは、請求項
１または２記載の使い捨ておむつにおいて、脚回り用弾
性体は、背側腰回り部および腹側腰回り部に設けられ、
おむつ体の長手方向に互いに対向して配設されたもので
ある。

【００１５】そして、脚回り用弾性体を、おむつ体の長
手方向に互いに対向して配設することにより、脚回り開
口部の略全周にわたってこの脚回り用弾性体が配設され
るため、脚回りの密着性がより向上する。また、吸収体
が装着者の腹側および背側の両方でこの装着者の股下近
傍に押し当てられて密着するため、密着性がより向上し
漏れがより防止される。

【００１６】請求項４記載の使い捨ておむつは、請求項
１ないし３いずれか一記載の使い捨ておむつにおいて、
第１の脚回り用弾性体および第２の脚回り用弾性体は、
それぞれ他方の端縁部よりも外側に位置した端縁部が脚
回り部の近傍に位置し、それぞれ他方の端縁部よりも内
側に位置した端縁部が、腰回り用弾性体が設けられた背
側腰回り部および腹側腰回り部のいずれか一方の側部に
位置したものである。

【００１７】そして、第１の脚回り用弾性体および第２
の脚回り用弾性体を、それぞれ他方の端縁部よりも外側
に位置した端縁部を脚回り部の近傍に位置させ、それぞ
れ他方の端縁部よりも内側に位置した端縁部を、腰回り
用弾性体が設けられた背側腰回り部および腹側腰回り部
のいずれか一方の側部に位置させることにより、脚回り
用弾性体および腰回り用弾性体が一体的に、かつ装着者
の身体に合わせて伸縮するため、装着感がより向上する
とともに、様々な体型の装着者に対応可能となる。

【００１８】また、腰回り用弾性体が設けられた背側腰
回り部および腹側腰回り部のいずれか一方の側部に位置
した第１の脚回り用弾性体および第２の脚回り用弾性体
にて、股下回り部を引っ張り上げて密着させることによ
り、密着性が向上する。

【００１９】請求項５記載の使い捨ておむつは、請求項
１ないし４いずれか一記載の使い捨ておむつにおいて、
第３の脚回り用弾性体は、両側の脚回り部における第１
の脚回り用弾性体および第２の脚回り用弾性体の一部に
沿った部分が、これら第１の脚回り用弾性体および第２
の脚回り用弾性体の間に位置したものである。

【００２０】そして、第３の脚回り用弾性体の両側の脚
回り部における第１の脚回り用弾性体および第２の脚回
り用弾性体の一部に沿った部分が、これら第１の脚回り
用弾性体および第２の脚回り用弾性体の間に位置するこ
とにより、脚回りの密着性がより向上するとともに、お
むつ体の股下回り部近傍の幅方向の伸縮がより大きくな
るため、股下近傍の密着性が向上する。

【００２１】請求項６記載の使い捨ておむつは、請求項
１ないし４いずれか一記載の使い捨ておむつにおいて、
第３の脚回り用弾性体は、両側の脚回り部における第１
の脚回り用弾性体および第２の脚回り用弾性体の一部に
沿った部分が、これら第１の脚回り用弾性体および第２
の脚回り用弾性体よりも外側に位置したものである。

【００２２】そして、第３の脚回り用弾性体の両側の脚
回り部における第１の脚回り用弾性体および第２の脚回
り用弾性体の一部に沿った部分が、これら第１の脚回り
用弾性体および第２の脚回り用弾性体よりも外側に位置
することにより、脚回りの密着性がより向上するととも
に、おむつ体の股下回り部近傍の幅方向の伸縮がさらに
大きくなるため、股下近傍の密着性がより向上する。

【００２３】請求項７記載の使い捨ておむつは、請求項
１ないし６いずれか一記載の使い捨ておむつにおいて、
第３の脚回り用弾性体は、股下回り部と交差する部分が
おむつ体の長手方向におけるこの第３の脚回り用弾性体
の端縁部側へと突出したものである。

【００２４】そして、第３の脚回り用弾性体の股下回り
部と交差する部分をおむつ体の長手方向におけるこの第
３の脚回り用弾性体の端縁部側へと突出させることによ
り、この第３の脚回り用弾性体がより広い面積にわたっ
て吸収体に作用するため、第３の脚回り用弾性体にて、
吸収体をより効率よくかつ確実に引っ張り上げできるの
で、装着者の股下近傍の密着性がより向上する。

【００２５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の使い捨ておむつの
第１の実施の形態の構成を図１を参照して説明する。

【００２６】図１において、１は使い捨ておむつとして
の紙おむつであり、この紙おむつ１は、おむつ体２を備
えている。このおむつ体２は、図１に示す展開状態か
ら、たとえば病人、失禁者などの装着者の背部側から腹
部側に身体に沿って装着するものである。そして、この
おむつ体２は、透液性を有する透液性表面シート３、不
透液性を有する不透液性裏面シート４、これら透液性表
面シート３と不透液性裏面シート４との間に配設された
液吸収性を有する吸収体５、および不透液性裏面シート
４の外面側に結合された外層シート６にて層状に形成さ
れている。

【００２７】また、透液性表面シート３と不透液性裏面
シート４とは、周縁部がたとえば接着剤などで接合され
て吸収体５が封着されている。

【００２８】ここで、透液性表面シート３は、たとえば
織布、不織布、多孔性フィルム、あるいは合成繊維など
の、透液性および通気性を有しかつ肌着に近い感触のシ
ート材で形成され、尿などの排泄液を吸収体５へ透過す
るとともに、身体に直接接触しても不快感を与えないよ
うになっている。

【００２９】また、不透液性裏面シート４は、たとえば
ポリエチレン（polyethylene）樹脂などの合成樹脂な
ど、不透液性および通気性を有したシート材にて形成さ
れ、尿などの排泄液にてたとえば下着などの他の衣類、
あるいはシーツなどの汚れを防止している。

【００３０】さらに、吸収体５は、たとえばパルプを主
とする材料であって一部に高分子吸収体などの物質を含
んだ材料にてシート状に形成され、尿などの排泄液を充
分に吸収する。

【００３１】そして、これら透液性表面シート３、不透
液性裏面シート４および吸収体５は、おむつ体２の長手
方向に略沿って長手方向を有した略矩形状に形成されて
いる。

【００３２】また、この透液性表面シート３と不透液性
裏面シート４との幅方向の両側の長手方向に沿った接合
部分には、透液性表面シート３の両側縁にて図示しない
長細状のギャザシート片が形成され、このギャザシート
片における相対する内側縁は、自由端となっている。そ
して、このギャザシート片の相対する内側縁近傍には、
このギャザシート片の長手方向に略沿って、たとえば紐
状ゴムなどの図示しないギャザシート形成弾性体が伸張
した状態で固着されている。このため、ギャザシート片
は、おむつ体２の装着前の展開状態では、ギャザシート
形成弾性体が伸張して表面に沿った状態となり、おむつ
体２の装着状態では、ギャザシート形成弾性体の収縮に
より透液性表面シート３から立ち上がる壁状となる立体
ギャザが形成される。

【００３３】そして、外層シート６は、透液性表面シー
ト３、不透液性裏面シート４および吸収体５よりも大き
く形成され、通気性および不透液性を有する内側シート
片11と外側シート片12が、厚さ方向に重ね合わせて一体
的に接合して形成され、不透液性裏面シート４の外側面
が内側シート片11に、たとえば接着剤などにて接合され
ている。

【００３４】また、この外層シート６は、展開状態で背
側腰回り部13、股下回り部14および腹側腰回り部15がお
むつ体２の長手方向に順次一体的に形成されるととも
に、長手方向に略沿った中心線にて線対称な略矩形状に
形成されて、この股下回り部14の幅方向の両側縁には、
略凹弧状に切り欠き形成された脚回り部16が形成されて
いる。

【００３５】さらに、透液性表面シート３、不透液性裏
面シート４および吸収体５は、おむつ体２の外層シート
６の長手方向に略沿った状態で、背側腰回り部13、股下
回り部14および腹側腰回り部15の略中央にわたって配設
されている。

【００３６】また、おむつ体２の外層シート６の背側腰
回り部13は、展開状態におけるおむつ体２の長手方向の
一端側に形成されている。この背側腰回り部13における
おむつ体２の幅方向の両端には、たとえば細長状の両面
粘着テープなどをこのおむつ体２の長手方向に略沿って
貼り付けた背側接合部17が設けられている。

【００３７】さらに、おむつ体２の股下回り部14は、展
開状態における長手方向の中間部に、背側腰回り部13か
ら腹側腰回り部15にわたっておむつ体２の長手方向側に
連続して一体に形成され、この展開状態からおむつ体２
が適宜折り曲げられて、装着者の股下に位置する部分と
なっている。

【００３８】そして、おむつ体２の腹側腰回り部15は、
展開状態におけるおむつ体２の長手方向の股下回り部14
の背側腰回り部13と反対側の他端側に連続して一体に形
成され、背側腰回り部13と同様に、おむつ体２の幅方向
に略沿った長手方向を有した略矩形状に形成されてい
る。この腹側腰回り部15におけるおむつ体２の幅方向の
両端には、背側腰回り部13の背側接合部17に対応した位
置に、腹側接合部18が設けられている。また、股下回り
部14の両側縁に略凹弧状に形成された脚回り部16は、背
側腰回り部13および腹側腰回り部15の幅寸法よりも幅寸
法が狭く形成されている。

【００３９】ここで、図１に示す展開状態からおむつ体
２を適宜折り曲げて背側接合部17を腹側接合部18に接合
することにより、背側腰回り部13および腹側腰回り部15
にて腰回り開口部21を、おむつ体２の幅方向の両側の脚
回り部16にて一対の脚回り開口部22を、それぞれ形成し
たパンツ形状に形成される。この結果、背側腰回り部13
および腹側腰回り部15は、それぞれ装着者の腰回りの背
側および腹側に位置する部分となっており、脚回り部16
は、装着者の脚回りに適合される部分となっている。

【００４０】さらに、おむつ体２の背側腰回り部13およ
び腹側腰回り部15には、おむつ体２の幅方向に略沿っ
て、複数本のたとえば紐状ゴムなどの幅方向に伸縮する
腰回り用弾性体23が、たとえば接着剤などにて伸張した
状態で固着されている。この腰回り用弾性体23にて、腰
回り開口部22の略全周にわたって、この腰回り開口部22
の周方向に伸縮する伸縮性が付与されている。

【００４１】また、背側腰回り部13における、おむつ体
２の内側シート片11および外側シート片12の間には、お
むつ体２の側縁部の近傍からこのおむつ体２の両側の脚
回り部16の略半分、すなわち背側腰回り部13側の領域に
それぞれ沿って位置するとともに、股下回り部14と交
差、すなわちこの股下回り部14を横切る脚回り用弾性体
24が配設されている。この脚回り用弾性体24は、第１の
脚回り用弾性体25、第２の脚回り用弾性体26、および第
３の脚回り用弾性体27にて構成されている。

【００４２】ここで、第１の脚回り用弾性体25ないし第
３の脚回り用弾性体27は、たとえば紐状ゴムなどにてそ
れぞれ一方の脚回り部16近傍から股下回り部14を通った
後折り返し方向に彎曲して他方の脚回り部16近傍に位置
した、平面視で略Ｕ字状に形成され、内側シート片11お
よび外側シート片12の間に伸張した状態で固着されてい
る。また、第１の脚回り用弾性体25は、おむつ体２の股
下回り部14の略中心域で第２の脚回り用弾性体26と互い
に交差しており、このおむつ体２の一方の側部では、第
２の脚回り用弾性体26よりも外側に位置し、このおむつ
体２の他方の側部では、第２の脚回り用弾性体26よりも
内側に位置している。この結果、第１の脚回り用弾性体
25および第２の脚回り用弾性体26は、おむつ体２の幅方
向について互いに対称な形状となっている。

【００４３】また、第３の脚回り用弾性体27は、第１の
脚回り用弾性体25および第２の脚回り用弾性体26よりも
内側に位置しており、これら第１の脚回り用弾性体25お
よび第２の脚回り用弾性体26における脚回り部16の近傍
の一部に沿って設けられている。さらに、この第３の脚
回り用弾性体27は、第１の脚回り用弾性体25および第２
の脚回り用弾性体26の交差部と、背側腰回り部13の腰回
り用弾性体23との間で、吸収体５と交差、すなわち吸収
体５を横切っている。

【００４４】これら第１の脚回り用弾性体25ないし第３
の脚回り用弾性体27により、脚回り部16には、長手方向
に沿って実質的に直線状に伸縮する伸縮性が付与される
とともに、おむつ体２の長手方向および幅方向に伸縮性
が付与され、おむつ体２の脚回り部16はギャザ部として
形成される。

【００４５】また、おむつ体２の背側腰回り部13および
腹側腰回り部15の透液性表面シート３の表面には、たと
えば不織布などの透液性および通気性を有する図示しな
いカバーシートが積層されて設けられている。

【００４６】次に、上記第１の実施の形態の作用を説明
する。

【００４７】まず、装着に際しては、図１に示す展開状
態のおむつ体２の背側腰回り部13を、仰向けに臥せてい
る装着者の腰の下側に透液性表面シート３側を装着者の
肌側に臨ませて敷く。この状態で、上面に位置する透液
性表面シート３が装着者の股下に沿うように折り曲げ、
股下回り部14を股下に当てるとともに腹側腰回り部15を
装着者の腹部側に当てる。この後、図示しないギャザシ
ート片による立体ギャザが壁状に突出する状態に起き上
がって先端縁部分が装着者の股下部分に接触する。

【００４８】さらに、背側腰回り部13および腹側腰回り
部15の両側部を腰回りに当て、腹側腰回り部15の両外側
近傍の腹側接合部18に、背側腰回り部13の両側部の背側
接合部17を接合することにより、パンツ形状として装着
者の身体に装着する。

【００４９】このとき、背側腰回り部13および腹側腰回
り部15の接合にて形成された腰回り開口部21の略全周に
わたって配設された腰回り用弾性体23にて、この腰回り
開口部21の略全周にわたって伸縮性が付与されるため、
装着者の腰回りへの密着性が向上する。

【００５０】また、第１の脚回り用弾性体25ないし第３
の脚回り用弾性体27が、それぞれ吸収体５と交差してい
ることにより、これら第１の脚回り用弾性体25ないし第
３の脚回り用弾性体27が伸縮することで、吸収体５がお
むつ体２の幅方向の両側から押圧される。この結果、こ
の吸収体５幅方向の略中心域が引っ張り上げられて装着
者の股下に押し当てられて密着するとともに、排泄液な
どの漏れを防止する。

【００５１】さらに、脚回り開口部22の全周にわたっ
て、脚回り用弾性体24にて伸縮性が付与されているた
め、脚回り部16がギャザ部として装着者の脚回りへ密着
する。

【００５２】そして、おむつ体２の装着者からの取り外
しの際には、背側接合部17を腹側接合部18から分離して
取り外す。

【００５３】上述したように、上記第１の実施の形態に
よれば、背側腰回り部13および腹側腰回り部15における
内側シート片11および外側シート片12の間に、おむつ体
２の幅方向に伸縮する腰回り用弾性体23を配設したこと
により、腰回り開口部21の略全周にわたって腰回り用弾
性体23が配設されるため、装着者の腰回りの密着性をよ
り向上できる。

【００５４】また、背側腰回り部13における内側シート
片11および外側シート片12の間に、おむつ体２の側縁部
近傍から両側の脚回り部16の縁部の略半分の領域に沿っ
て脚回り用弾性体24を配設したことにより、この脚回り
用弾性体24にて装着者の脚回りの密着性を向上するた
め、脚回り部16などからの尿などの排泄液などの漏れを
より防止できる。

【００５５】さらに、第１の脚回り用弾性体25ないし第
３の脚回り用弾性体27を、それぞれ吸収体５の略中心域
と交差させて配設し、この第１の脚回り用弾性体25が、
第２の脚回り用弾性体26と股下回り部14にて交差し、お
むつ体２の一方の側部で第２の脚回り用弾性体26に対し
て外側、他方の側部で第２の脚回り用弾性体26に対して
内側にそれぞれ位置させる。このため、これら第１の脚
回り用弾性体25ないし第３の脚回り用弾性体27が伸縮す
ることで、吸収体５がおむつ体２の幅方向の両側から押
圧される。この結果、装着の際に吸収体５の幅方向の略
中心域を引っ張り上げられて装着者の股下に押し当て
て、より密着できる。

【００５６】そして、第３の脚回り用弾性体27は、第１
の脚回り用弾性体25および第２の脚回り用弾性体26の少
なくとも一部に沿って位置し、かつ第１の脚回り用弾性
体25および第２の脚回り用弾性体26の交差部と腰回り用
弾性体23との間で吸収体５と交差する。この結果、第３
の脚回り用弾性体27にて装着者の脚回りの密着性を向上
できるとともに吸収体５を装着者の股下に押し当ててよ
り密着できる。

【００５７】また、第３の脚回り用弾性体27のみでも装
着者の脚回りおよび吸収体５の密着性をより向上できる
ため、製造コストを抑制できる。

【００５８】さらに、紙おむつ１を取り外す際には、腹
側腰回り部15の幅方向の両側部を引っ張って仰向けに臥
せている装着者の腰の下から引き抜くだけでよいため、
容易にこの紙おむつ１を装着者から着脱でき、作業性を
向上できる。

【００５９】次に、本発明の第２の実施の形態を図２を
参照して説明する。

【００６０】この図２に示す使い捨ておむつは、図１に
示す使い捨ておむつと基本的に同様の構成を有している
が、脚回り用弾性体24が、おむつ体２の腹側腰回り部15
にも配設されている。すなわち、第１の脚回り用弾性体
25ないし第３の脚回り用弾性体27は、たとえば紐状ゴム
などにてそれぞれ一方の脚回り部16近傍から股下回り部
14を通った後折り返し方向に彎曲して他方の脚回り部16
近傍に位置した、平面視で略Ｕ字状に形成され、内側シ
ート片11および外側シート片12の間に伸張した状態で固
着されている。これら第１の脚回り用弾性体25ないし第
３の脚回り用弾性体27は、おむつ体２の長手方向に対し
て互いに対向して配設されており、このおむつ体２の長
手方向について互いに対称となっている。

【００６１】また、第３の脚回り用弾性体27は、両側の
脚回り部16における第１の脚回り用弾性体25および第２
の脚回り用弾性体26の一部に沿った部分である両端縁部
が、これら第１の脚回り用弾性体25および第２の脚回り
用弾性体26の間に位置している。

【００６２】そして、この紙おむつ１を図１に示す実施
の形態と同様に装着者に装着する。

【００６３】このとき、脚回り用弾性体24により、脚回
り開口部22が略全周にわたって伸縮し、装着者の脚回り
により密着する。

【００６４】また、脚回り開口部22が、第３の脚回り用
弾性体27にてより伸縮するため、装着者の脚回りにより
密着するとともに、おむつ体２の股下回り部14近傍が、
幅方向へより伸縮するため、装着者の股下近傍により密
着する。

【００６５】上述したように、上記第２の実施の形態に
よれば、背側腰回り部13および腹側腰回り部15に腰回り
用弾性体23を配設するとともに、脚回り用弾性体24を吸
収体５と交差させて配設するなど第１の実施の形態と同
様の構成を有することにより、第１の実施の形態と同様
の作用効果を奏することができる。

【００６６】また、脚回り用弾性体24を、おむつ体２の
背側腰回り部13および腹側腰回り部15にそれぞれ配設し
たことにより、脚回り開口部22が略全周にわたって伸縮
するため、装着者の脚回りに、より密着できる。

【００６７】さらに、第３の脚回り用弾性体27の両端縁
部を、第１の脚回り用弾性体25および第２の脚回り用弾
性体26の間に位置させたことにより、この第３の脚回り
用弾性体27にて脚回り開口部22に伸縮性がより付与され
るため、装着者の脚回りにより密着できるとともに、お
むつ体２の股下回り部14近傍が幅方向へより伸縮するた
め、おむつ体２の股下回り部14、あるいは吸収体５など
を装着者の股下近傍により密着できる。

【００６８】そして、脚回り用弾性体24を背側腰回り部
13および腹側腰回り部15の両方に設けたことにより、吸
収体５が装着者の腹側および背側の両方でこの装着者の
股下近傍に押し当てられて密着するため、密着性をより
向上でき漏れをより防止できる。

【００６９】なお、上記第２の実施の形態において、図
３に示すように、第３の脚回り用弾性体27を、第１の脚
回り用弾性体25および第２の脚回り用弾性体26よりも外
側に位置させて配設してもよい。この場合には、上記図
２に示す実施の形態よりもさらにおむつ体２の股下回り
部14近傍の幅方向の伸縮が大きくなり、おむつ体２の股
下回り部14、あるいは吸収体５などを装着者の股下近傍
により密着できる。

【００７０】また、脚回り用弾性体24をおむつ体２の長
手方向に対向して背側腰回り部13および腹側腰回り部15
にそれぞれ配設していれば、図１に示す実施の形態と同
様に第１の脚回り用弾性体25および第２の脚回り用弾性
体26よりも内側に位置させて配設しても、股下回り部14
の装着者への密着性を向上できる。

【００７１】次に、本発明の第３の実施の形態を図４を
参照して説明する。

【００７２】この図４に示す実施の形態は、図１に示す
実施の形態と基本的の同様の構成を有しているが、第１
の脚回り用弾性体25および第２の脚回り用弾性体26は、
それぞれ他方の端縁部よりも外側の端縁部が脚回り部16
の近傍に位置し、それぞれ他方の端縁部よりも内側の端
縁部が、腰回り用弾性体23が設けられた背側腰回り部13
の側部に位置している。

【００７３】そして、この紙おむつ１を図１に示す実施
の形態と同様に装着者に装着する。

【００７４】このとき、第１の脚回り用弾性体25および
第２の脚回り用弾性体26により、腰回り用弾性体23およ
び脚回り用弾性体24が一体的に、かつ装着者の身体に合
わせて伸縮し、この装着者に密着する。

【００７５】また、おむつ体２の股下回り部14近傍が脚
回り用弾性体24にて引っ張り上げられ、装着者に密着す
る。

【００７６】上述したように、上記第３の実施の形態に
よれば、背側腰回り部13および腹側腰回り部15に腰回り
用弾性体23を配設するとともに、脚回り用弾性体24を吸
収体５と交差させて配設するなど第１の実施の形態と同
様の構成を有することにより、この第１の実施の形態と
同様の作用効果を奏することができる。

【００７７】また、第１の脚回り用弾性体25および第２
の脚回り用弾性体26を、それぞれ他方の端縁部よりも外
側の端縁部が脚回り部16の近傍に位置させ、それぞれ他
方の端縁部よりも内側の端縁部が、腰回り用弾性体23が
設けられた背側腰回り部13の側部に位置させたことによ
り、腰回り用弾性体23および脚回り用弾性体24が一体的
に、かつ装着者の身体に合わせて伸縮するため、おむつ
体２の股下回り部14近傍をこの装着者に、より密着でき
装着感をより向上できるとともに、様々な体型の装着者
に対応可能となる。同時に、背側腰回り部13の側部に位
置した第１の脚回り用弾性体25および第２の脚回り用弾
性体26にて、股下回り部14、特に吸収体５を引っ張り上
げて装着者に密着させるため、装着者の股下近傍の密着
性をより向上できる。

【００７８】次に、本発明の第４の実施の形態を図５を
参照して説明する。

【００７９】この図５に示す実施の形態は、図１に示す
実施の形態と基本的に同様の構成を有しているが、第３
の脚回り用弾性体27は、股下回り部14と交差する部分、
特にこの股下回り部14における吸収体５と交差する部分
が、おむつ体２の長手方向におけるこの第３の脚回り用
弾性体27の端縁部側、すなわち背側腰回り部13側に突出
した、平面視略Ｗ字状に形成されている。

【００８０】そして、この紙おむつ１を図１に示す実施
の形態と同様に装着者に装着する。

【００８１】このとき、第３の脚回り用弾性体27が吸収
体５に対してより効率よく作用し、この吸収体５が引っ
張り上げられて装着者の股下近傍に密着する。

【００８２】上述したように、上記第４の実施の形態に
よれば、背側腰回り部13および腹側腰回り部15に腰回り
用弾性体23を配設するとともに、脚回り用弾性体24を吸
収体５と交差させて配設するなど第１の実施の形態と同
様の構成を有することにより、この第１の実施の形態と
同様の作用効果を奏することができる。

【００８３】また、第３の脚回り用弾性体27の、股下回
り部14における吸収体５と交差する部分を、背側腰回り
部13側に突出させたことにより、この第３の脚回り用弾
性体27がより広い面積にわたって股下回り部14および吸
収体５に作用する。この結果、この第３の脚回り用弾性
体27にて、股下回り部14および吸収体５をより効率よ
く、かつ確実に引っ張り上げできるため、装着者の股下
近傍の密着性をより向上できる。

【００８４】なお、上記第１の実施の形態、第３の実施
の形態、および第４の実施の形態において、脚回り用弾
性体24は、腹側腰回り部15側にのみ設けてもよく、背側
腰回り部13および腹側腰回り部15の両方に設けてもよ
い。

【００８５】また、上記各実施の形態において、第１の
脚回り用弾性体25ないし第３の脚回り用弾性体27は、そ
れぞれ多数配設してもよく、面状に形成したゴムなどで
もよい。

【００８６】さらに、第１の脚回り用弾性体25ないし第
３の脚回り用弾性体27は、紐状ゴムに限らず、幅広の帯
状ゴムなどでもよい。

【００８７】そして、吸収体５は、略矩形状に形成した
が、背側腰回り部13および腹側腰回り部15に位置する両
端部が幅広で長手方向の両側部が股下回り部14の両側縁
に沿った状態にもできる。

【００８８】また、おむつ体１は、背側接合部17および
腹側接合部18を接合することにより、背側腰回り部13お
よび腹側腰回り部15にて腰回り開口部21を形成し、脚回
り部16にて左右一対の脚回り開口部22を形成したパンツ
形状に、予め形成されていてもよい。

【００８９】さらに、背側接合部17および腹側接合部18
は、図６に示すように、それぞれ背側腰回り部13および
腹側腰回り部15の幅方向の両側に、それぞれたとえば面
ファスナなどにて形成し、係脱自在に接合してもよい。
この場合には、おむつ体１の使用者への装着および使用
者からの取り外しをより容易にできるとともに、腰回り
用弾性体23の両端部が、それぞれ背側接合部17および腹
側接合部18の近傍に位置するため、これら背側接合部17
および腹側接合部18が腰回り用弾性体23にて伸縮するの
で、使用者の腰回りおよび脚回りへの密着性をより向上
できる。

【００９０】また、背側接合部17および腹側接合部18
は、たとえば接着剤などで接着して接合してもよい。

【００９１】

【発明の効果】請求項１記載の使い捨ておむつによれ
ば、外層シートを不透液性裏面シート側に面する内側シ
ート片と装着者の衣服側に面する外側シート片とにて構
成し、背側腰回り部および腹側腰回り部における内側シ
ート片および外側シート片の間に、おむつ体の幅方向に
伸縮する腰回り用弾性体を配設することにより、腰回り
開口部の略全周にわたって腰回り用弾性体が配設される
ため、腰回りの密着性をより向上できる。

【００９２】また、背側腰回り部および腹側腰回り部の
少なくともいずれか一方における内側シート片および外
側シート片の間に、おむつ体の側縁部近傍から両側の脚
回り部の縁部の略半分の領域に沿って設けられ股下回り
部と交差した脚回り用弾性体を配設し、第１の脚回り用
弾性体が、第２の脚回り用弾性体と股下回り部にて交差
し、おむつ体の一方の側部で第２の脚回り用弾性体に対
して外側、他方の側部で第２の脚回り用弾性体に対して
内側にそれぞれ位置することにより、脚回り用弾性体に
て脚回りの密着性を向上させつつ吸収体を第１の脚回り
用弾性体および第２の脚回り用弾性体の交差部近傍にて
引っ張り上げて装着者の股下近傍に密着させるため、脚
回り部などからの漏れをより防止できる。

【００９３】さらに、第３の脚回り用弾性体が、第１の
脚回り用弾性体および第２の脚回り用弾性体の少なくと
も一部に沿って位置し、かつ第１の脚回り用弾性体およ
び第２の脚回り用弾性体の交差部と腰回り用弾性体との
間で吸収体と交差することにより、この第３の脚回り用
弾性体にて脚回りの密着性をさらに向上できるとともに
吸収体を装着者の股下近傍に押し当てて密着できる。ま
た、この第３の脚回り用弾性体のみで脚回りおよび吸収
体の密着性を向上できるため、製造コストをより抑制で
きる。

【００９４】請求項２記載の使い捨ておむつによれば、
背側腰回り部および腹側腰回り部の幅方向の両側を係脱
自在に接合することにより、使用者への装着および使用
者からの取り外しをより容易にできるとともに、腰回り
用弾性体の両端部が、それぞれ背側腰回り部および腹側
腰回り部の幅方向の両側の近傍に位置するため、これら
背側腰回り部および腹側腰回り部の幅方向の両側が腰回
り用弾性体にて伸縮するので、使用者の腰回りおよび脚
回りへの密着性をより向上できる。

【００９５】請求項３記載の使い捨ておむつによれば、
脚回り用弾性体を、おむつ体の長手方向に互いに対向し
て配設することにより、脚回り開口部の略全周にわたっ
てこの脚回り用弾性体が配設されるため、脚回りの密着
性をより向上できる。また、吸収体が装着者の腹側およ
び背側の両方でこの装着者の股下近傍に押し当てられて
密着するため、密着性がより向上し漏れがより防止でき
る。

【００９６】請求項４記載の使い捨ておむつによれば、
第１の脚回り用弾性体および第２の脚回り用弾性体を、
それぞれ他方の端縁部よりも外側に位置した端縁部を脚
回り部の近傍に位置させ、それぞれ他方の端縁部よりも
内側に位置した端縁部を、腰回り用弾性体が設けられた
背側腰回り部および腹側腰回り部のいずれか一方の側部
に位置させることにより、脚回り用弾性体および腰回り
用弾性体が一体的に、かつ装着者の身体に合わせて伸縮
するため、装着感をより向上できるとともに、様々な体
型の装着者に対応できる。

【００９７】また、腰回り用弾性体が設けられた背側腰
回り部および腹側腰回り部のいずれか一方の側部に位置
した第１の脚回り用弾性体および第２の脚回り用弾性体
にて、股下回り部を引っ張り上げて密着させることによ
り、密着性を向上できる。

【００９８】請求項５記載の使い捨ておむつによれば、
第３の脚回り用弾性体の両側の脚回り部における第１の
脚回り用弾性体および第２の脚回り用弾性体の一部に沿
った部分が、これら第１の脚回り用弾性体および第２の
脚回り用弾性体の間に位置することにより、脚回りの密
着性をより向上できるとともに、おむつ体の股下回り部
近傍の幅方向の伸縮がより大きくなるため、股下近傍の
密着性を向上できる。

【００９９】請求項６記載の使い捨ておむつによれば、
第３の脚回り用弾性体の両側の脚回り部における第１の
脚回り用弾性体および第２の脚回り用弾性体の一部に沿
った部分が、これら第１の脚回り用弾性体および第２の
脚回り用弾性体よりも外側に位置することにより、脚回
りの密着性をより向上できるとともに、おむつ体の股下
回り部近傍の幅方向の伸縮がさらに大きくなるため、股
下近傍の密着性をより向上できる。

【０１００】請求項７記載の使い捨ておむつによれば、
第３の脚回り用弾性体の股下回り部と交差する部分をお
むつ体の長手方向におけるこの第３の脚回り用弾性体の
端縁部側へと突出させることにより、この第３の脚回り
用弾性体がより広い面積にわたって吸収体に作用するた
め、第３の脚回り用弾性体にて、吸収体をより効率よく
かつ確実に引っ張り上げできるので、装着者の股下近傍
の密着性がより向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の使い捨ておむつの第１の実施の形態を
示す正面図である。

【図２】本発明の使い捨ておむつの第２の実施の形態を
示す正面図である。

【図３】同上使い捨ておむつの他の実施の形態を示す正
面図である。

【図４】本発明の使い捨ておむつの第３の実施の形態を
示す正面図である。

【図５】本発明の使い捨ておむつの第４の実施の形態を
示す正面図である。

【図６】本発明の使い捨ておむつの他の例を示す正面図
である。

【符号の説明】

１ 使い捨ておむつとしての紙おむつ ２ おむつ体 ３ 透液性表面シート ４ 不透液性裏面シート ５ 吸収体 ６ 外層シート 11 内側シート片 12 外側シート片 13 背側腰回り部 14 股下回り部 15 腹側腰回り部 16 脚回り部 21 腰回り開口部 22 脚回り開口部 23 腰回り用弾性体 24 脚回り用弾性体 25 第１の脚回り用弾性体 26 第２の脚回り用弾性体 27 第３の脚回り用弾性体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3B029 BD02 BD13 BD14 4C098 AA09 CC08 CC10 CC12 CC14 CE07 CE08 DD01 DD02 DD03 DD06 DD08 DD10 DD12 DD13 DD22 DD23 DD25

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 透液性表面シート、不透液性裏面シート
   およびこれら透液性表面シートと不透液性裏面シートと
   の間に配設された吸収体と、前記不透液性裏面シートの
   外面側に結合された外層シートとを有し、背側腰回り
   部、両側に脚回り部を形成した股下回り部、および腹側
   腰回り部が長手方向に順次一体的に形成され、かつ前記
   背側腰回り部の幅方向の両側部と前記腹側腰回り部の幅
   方向の両側部とが接合されて腰回り開口部および一対の
   脚回り開口部が形成されるおむつ体を備え、 前記外層シートは前記不透液性裏面シート側に面する内
   側シート片と装着者の衣服側に面する外側シート片とに
   て構成され、 前記背側腰回り部および腹側腰回り部における前記内側
   シート片および外側シート片の間には、前記おむつ体の
   幅方向に伸縮する腰回り用弾性体が配設され、 前記背側腰回り部および腹側腰回り部の少なくともいず
   れか一方における前記内側シート片および外側シート片
   の間には、前記おむつ体の側縁部近傍から両側の脚回り
   部の縁部の略半分の領域に沿って設けられ股下回り部と
   交差した脚回り用弾性体が配設され、 この脚回り用弾性体は、第１の脚回り用弾性体、第２の
   脚回り用弾性体、および第３の脚回り用弾性体にて構成
   され、 前記第１の脚回り用弾性体は、前記第２の脚回り用弾性
   体と股下回り部にて交差するとともに、前記おむつ体の
   一方の側部で前記第２の脚回り用弾性体に対して外側、
   他方の側部で前記第２の脚回り用弾性体に対して内側に
   それぞれ位置し、 前記第３の脚回り用弾性体は、前記第１の脚回り用弾性
   体および第２の脚回り用弾性体の少なくとも一部に沿っ
   て位置し、かつ前記第１の脚回り用弾性体および第２の
   脚回り用弾性体の交差部と前記腰回り用弾性体との間で
   前記吸収体と交差したことを特徴とした使い捨ておむ
   つ。
2. 【請求項２】 背側腰回り部および腹側腰回り部は、そ
   れぞれ幅方向の両側部が係脱自在に接合されることを特
   徴とした請求項１記載の使い捨ておむつ。
3. 【請求項３】 脚回り用弾性体は、背側腰回り部および
   腹側腰回り部に設けられ、おむつ体の長手方向に互いに
   対向して配設されたことを特徴とした請求項１または２
   記載の使い捨ておむつ。
4. 【請求項４】 第１の脚回り用弾性体および第２の脚回
   り用弾性体は、それぞれ他方の端縁部よりも外側に位置
   した端縁部が脚回り部の近傍に位置し、それぞれ他方の
   端縁部よりも内側に位置した端縁部が、腰回り用弾性体
   が設けられた背側腰回り部および腹側腰回り部のいずれ
   か一方の側部に位置したことを特徴とした請求項１ない
   し３いずれか一記載の使い捨ておむつ。
5. 【請求項５】 第３の脚回り用弾性体は、両側の脚回り
   部における第１の脚回り用弾性体および第２の脚回り用
   弾性体の一部に沿った部分が、これら第１の脚回り用弾
   性体および第２の脚回り用弾性体の間に位置したことを
   特徴とした請求項１ないし４いずれか一記載の使い捨て
   おむつ。
6. 【請求項６】 第３の脚回り用弾性体は、両側の脚回り
   部における第１の脚回り用弾性体および第２の脚回り用
   弾性体の一部に沿った部分が、これら第１の脚回り用弾
   性体および第２の脚回り用弾性体よりも外側に位置した
   ことを特徴とした請求項１ないし４いずれか一記載の使
   い捨ておむつ。
7. 【請求項７】 第３の脚回り用弾性体は、股下回り部と
   交差する部分がおむつ体の長手方向におけるこの第３の
   脚回り用弾性体の端縁部側へと突出したことを特徴とし
   た請求項１ないし６いずれか一記載の使い捨ておむつ。