JP2001252303A

JP2001252303A - 吸収性物品

Info

Publication number: JP2001252303A
Application number: JP2000066938A
Authority: JP
Inventors: Kenji Ando; 賢治安藤; Megumi Kondo; めぐみ近藤; Jun Sasaki; 純佐々木; Atsushi Murai; 淳村井; Toru Hayase; 徹早瀬
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 2000-03-10
Filing date: 2000-03-10
Publication date: 2001-09-18
Anticipated expiration: 2020-03-10
Also published as: JP4215370B2

Abstract

(57)【要約】【課題】ウエスト開口部からの便や尿のモレを効果的
に防止することができるモレ防止効果に優れた吸収性物
品を提供する。【解決手段】液透過性の表面シート、液不透過性の防
漏シート及び液保持性の吸収体を具備し、腹側部Ａ及び
背側部Ｂそれぞれの両側縁部同士が接合されて、ウエス
ト開口部５及び一対のレッグ開口部６が形成されている
パンツ型の吸収性物品１において、前記腹側部Ａ及び／
又は前記背側部Ｂにおける着用者の胴回りに位置する胴
回り部Ｅに、立体ガード７が形成されており、該立体ガ
ード７は、複数本の立体ガード弾性部材７１，７１・が
配されて、胴回り方向に伸縮可能になされている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、モレ防止性に優れ
た使い捨ておむつ等のパンツ型の吸収性物品に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
使い捨ておむつは、液透過性の表面シート、液不透過性
の防漏シート、及び液保持性の吸収体を具備し、着用時
に着用者の腹側に位置する腹側部と、背側部に位置する
背側部と、その間に位置する股下部とに分かれている。
近年、腹側部の側縁部と背側部の側縁部とを互いに接合
固定して左右一対のレッグ開口部及び一つのウエスト開
口部を形成した、いわゆるパンツ型の使い捨ておむつが
提案されており（特開昭６１−２０７６０５号）、はい
はいや歩行等動きが活発になった子供用や、幼児のおむ
つ離れを促進するためのトイレットトレーニング用、失
禁者や歩行可能な成人用等の種々な用途に用いられてい
る。

【０００３】斯かるパンツ型の使い捨ておむつにおける
ウエスト開口部からの便や尿のモレを防止するために、
本出願人は着用者の胴回りに位置する胴回り部に立体ガ
ードを形成したパンツ型おむつを提案している（特開平
１−３５４９４８号公報）。

【０００４】このおむつにおける立体ガードでは、立体
ガードとおむつ本体の間にポケットが形成され排泄物を
捕捉できるものの、着用者の運動・体位や着用している
衣類等の圧力により、ポケットが場合によっては潰れや
すいという難点があった。

【０００５】従って、本発明の目的は、潰れにくいポケ
ットが形成され、ウエスト開口部からの便や尿のモレを
効果的に防止することができる、モレ防止性に優れた使
い捨ておむつ等のパンツ型の吸収性物品を提供すること
にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、液透過性の表
面シート、液不透過性の防漏シート、及び液保持性の吸
収体を具備し、腹側部及び背側部それぞれの両側縁部同
士が接合されて、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口
部が形成されているパンツ型の吸収性物品において、前
記腹側部及び／又は前記背側部における着用者の胴回り
に位置する胴回り部に、立体ガードが形成されており、
該立体ガードは、複数本の立体ガード弾性部材が配され
て、胴回り方向に伸縮可能になされている吸収性物品を
提供することにより、前記目的を達成したものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の吸収性物品の好ま
しい一実施形態について詳細に説明する。第１の実施形
態の吸収性物品としての使い捨ておむつ（以下、単にお
むつともいう）１は、図１及び２に示すように、液透過
性の表面シート２、液不透過性の防漏シート３及び液保
持性の吸収体４を具備する実質的に縦長の吸収性本体１
０と、該吸収性本体１０が接合固定された外層材１１と
からなる、パンツ型の吸収性物品である。

【０００８】本実施形態の使い捨ておむつ1 は、着用者
の腹側に配される腹側部Ａと背側に配される背側部Ｂと
その間に位置する股下部Ｃとを有し、該腹側部Ａの両側
縁Ａ１，Ａ２と背側部Ｂの両側縁Ｂ１，Ｂ２とが互いに
接合されて、ウエスト開口部５及び一対のレッグ開口部
６が形成されている。着用者のウエスト回りに位置する
ウエスト部Ｄには、複数のウエスト部弾性部材５１が周
方向に向けて配されて、ウエストギャザーが形成され、
胴回りに位置する胴回り部Ｅには、複数の胴回り部弾性
部材５２が周方向に向けて配されて、胴回りギャザーが
形成されている。ここで、ウエスト部Ｄは、通常、ウエ
スト開口縁部５３から１０ｍｍ幅の範囲内の帯状領域を
意味し、胴回り部Ｅは、該ウエスト部Ｄよりもおむつ１
の長手方向の中央線Ｃ１寄りに位置する部分を意味す
る。

【０００９】表面シート２、防漏シート３及び吸収体４
は、それぞれ、長方形状であり、一体化されて縦長の吸
収性本体１０を形成している。吸収性本体１０は、図２
に示す如く、その長手方向を外層材１１の長手方向に一
致させて、外層材１１の中央部に接合固定されている。
おむつ１の長手方向及び外層材１１の長手方向とは、そ
れぞれ、おむつを図２（ａ）に示すように平面状に展開
させた状態における腹側部Ａと背側部Ｂとを結ぶ方向を
意味する。

【００１０】外層材１１は、少なくとも二枚の不織布、
即ち外層不織布１２と該外層不織布１２の内面側に配さ
れた内層不織布１３とを有している。外層材１１は、お
むつの外形を形成しており、外層材１１を構成する外層
不織布１２はおむつ１の外面をなし、内層不織布１３は
外層不織布１２の内面側に、ホットメルト粘着剤等の接
着剤によって接合されている。外層材１１には、その一
対のレッグ開口部形成部それぞれに、該レッグ開口部形
成部の縁部に沿って湾曲させてレッグ部弾性部材６１が
配されている。ウエスト部弾性部材５１及びレッグ部弾
性部材６１は、それぞれ、外層不織布１２と内層不織布
１３とにより狭持固定されている。

【００１１】而して、本実施形態のおむつ１における腹
側部Ａ及び背側部Ｂそれぞれの着用者の胴回りに位置す
る胴回り部Ｅ，Ｅには、それぞれ立体ガードが形成され
ており、各立体ガード７，７には、複数本の立体ガード
弾性部材７１が配され、各立体ガード７，７が胴回り方
向に伸縮可能になされている。各立体ガード７は、複数
本の立体ガード弾性部材７１を備えた立体ガード形成用
のシート材７２が、おむつ１のウエスト開口縁部５３側
から股下部Ｃ方向に向けて配されて形成されている。

【００１２】立体ガード形成用のシート材７２は、おむ
つの内面側に折り返した外層材１１を形成する一枚又は
二枚以上のシートであっても良く、本実施形態のおむつ
１の背側部Ｂにおいては、図３に示すように、外層不織
布１２をウエスト開口縁部５３においておむつの内面側
に折り返し、その折り返し部１５が立体ガード７形成用
のシート材として用いられている。立体ガード７は、外
層材１１を形成するシート材とは別体のシート材により
形成されていても良く、本実施形態のおむつ１の腹側部
Ａにおいては、図４に示すように、外層不織布１２とは
異なるシート７２ｂにより立体ガード７が形成されてい
る。立体ガード７を、外層材１１形成用のシート材とは
別体の材料を用いて形成すると、外層材１１が具備する
機能とは異なる機能、例えば吸汗機能を備えた立体ガー
ド等を容易に形成することができるので好ましい。

【００１３】複数本の立体ガード弾性部材７１は、立体
ガード７に１０ｍｍ以上の幅（Ｗ１，図３，４参照）に
亘って配されていることが好ましい。本実施形態におけ
る各立体ガード７には、複数本の立体ガード弾性部材７
１，７１・が、おむつ１の長手方向の幅の全幅に亘るよ
うに配されており、各立体ガードは、おむつ１の長手方
向の全幅に亘って、胴回り方向（胴回りの周方向）に伸
縮性を有している。

【００１４】立体ガード弾性部材７１としては、図３又
は４に示す如く、立体ガードの自由端７３に、その自由
端縁に沿って端部弾性部材７１ａを配すると共に、該端
部弾性部材７１ａと平行に弾性部材間に所定の間隔を設
けて他の弾性部材７１ｂを配することが好ましい。立体
ガード弾性部材７１の立体ガード形成用のシート材７２
への固定方法としては、ホットメルト型接着剤や、熱に
よるシール等を用いることができ、特に図３及び図４に
それぞれ示す如く、立体ガード形成用のシート材７２を
自由端７３において吸収性本体１０側に折り返すことに
よりシート折り返し部を形成し、該シート折り返し部の
層間に、立体ガード弾性部材７１を挟持させるようにし
て固定することが好ましい。このようなシート折り返し
部を形成することで、モレ防止効果をより向上させるこ
とができる。

【００１５】複数本の立体ガード弾性部材７１は、立体
ガードの自由端が最も伸縮自在であるように、それらの
レイアウトや伸張率を設定することが好ましい。このよ
うな観点から、立体ガード弾性部材の配列ピッチが自
由端に近づくに従って総じて密になるように配するこ
と、自由端に配される端部弾性部材の伸長応力を、他
の弾性部材よりも大きくすること、自由端近辺の弾性
部材のモジュラスを高くすること、例えば断面積を大き
くしたりすること、などが効果的である。

【００１６】立体ガード７は、図２（ａ）に示すよう
に、左右両側の側部固定端７Ａ，７Ａが、それぞれ、吸
収体４の左右両側縁端４ａ，４ａの近傍に位置してい
る。側部固定端７Ａ，７Ａとは、立体ガード７におけ
る、おむつ１の長手方向の左右両側の固定端を意味し、
両側部固定端７Ａ，７Ａを、吸収体４の左右両側縁端の
近傍に位置させることにより、立体ガード４と表面シー
ト２との間に形成される便や尿の保持用ポケットＰを、
特に潰れ難く大容積のものとすることができる。

【００１７】使い捨ておむつ１を図２（ａ）に示すよう
に展開した状態において、各立体ガード７における左右
両側の側部固定端７Ａ，７Ａと、腹側部Ａ又は背側部Ｂ
の左右の両側縁端との間の距離Ｗ２は、着用者が幼児か
成人かの別等により適宜に決定することができるが、例
えば、おむつ幅方向の全幅Ｗ３の８５％以下、特に５０
〜７０％とすることが好ましい。

【００１８】各立体ガード７は、幼児用おむつの場合、
該立体ガード７により排泄ポイントが覆われるのを防止
すると共に、保持用ポケットＰ内の容積を充分なものと
する観点、及び経済性等の観点から、おむつの長手方向
に一致する方向の長さが２０〜１５０ｍｍであることが
好ましい。尚、側部固定端７Ａは、吸収体３の左右側縁
端４ａよりもおむつ１の幅方向内方側に５ｃｍの位置か
らおむつ１の幅方向外方側に５ｃｍの位置までの範囲内
に位置していることが好ましい。

【００１９】また、立体ガード７におけるウエスト開口
縁部５３寄りの端部固定端７Ｂは、吸収性本体１０のエ
ンドフラップの上面に設けても良く（図３，４参照）、
また、吸収体４上や外層材１１の上面に設けても良い。
パンツ型おむつが、吸収性本体１０と外層材１１との組
合せからなる場合には、立体ガード形成用のシート材７
２における端部固定端７Ｂよりもウエスト開口縁部５３
側の部分により、吸収性本体１０の長手方向の端部が覆
われていることが好ましい。

【００２０】本実施形態のおむつ１においては、立体ガ
ード形成用のシート材７２における左右の側部固定端７
Ａ，７Ａよりも左右外方に位置する部分及び端部固定端
７Ｂよりもウエスト開口縁部５３側の外方に位置する部
分は、それぞれ、その全域に亘って吸収性本体１０又は
外層材１１上に固定されている。尚、シート材７２にの
固定された部分は、その全域に亘って部分的に接着され
ていることが好ましいが、その一部分のみが固定されて
いても良いし、固定されていなくても良い。

【００２１】立体ガード形成用のシート材７２を吸収性
本体１０や外層材１１上に固定する手段としては、ホッ
トメルト型接着剤やヒートシール、超音波シール等を用
いることができる。尚、本実施形態のおむつ１において
は、腹側部Ａにおける立体ガードの自由端の方が、背側
部Ｂにおける立体ガードの自由端よりも、おむつ長手方
向中央線Ｃ１寄りに位置している。

【００２２】また、立体ガード７に配される複数本の立
体ガード弾性部材７１は、立体ガード７における左右の
側部固定端間に亘るように配されていることが好まし
く、更に、複数本の立体ガード弾性部材７１の内の全部
又は一部が、腹側部Ａ及び背側部Ｂの両側縁部同士が接
合されて形成された左右のサイド接合部８，８間に亘る
ように配されていることが好ましい。複数本の立体ガー
ド弾性部材を、立体ガード７における左右の側部固定端
間に亘るように配することで、有効な保持用ポケットを
効果的に形成することができ、複数本の立体ガード弾性
部材７１の内の全部又は一部を、左右のサイド接合部間
に亘るように配することで、立体ガード７を着用者の肌
に特に良好に密着させることができる。

【００２３】本発明においては、図３及び４に示すよう
に、腹側部Ａ及び／又は背側部Ｂにおける吸収体４より
もおむつ１の外面Ｎ側に、複数本の胴回り部弾性部材５
２がそれぞれ胴回り方向に沿って伸長状態で配設されて
いることが好ましい。本実施形態の使い捨ておむつにお
いては、腹側部Ａ及び背側部Ｂそれぞれにおける外層材
１１の外層不織布１２と内層不織布１３との間に、複数
本の胴回り部弾性部材５２，５２がそれぞれ伸長状態で
挟持固定されている。複数本の立体ガード弾性部材７１
を備えた立体ガード７を配設することで、着用中に身体
からおむつが浮き気味になるが、このような胴回り部弾
性部材５２を配設することにより、そうした見た目の悪
さを解決し、着用中の外観を向上させることができる。

【００２４】但し、胴回り部弾性部材５２を配設した場
合には、立体ガード７の内面に形成されるポケットＰが
潰れ易くなることに注意を要する。ポケットＰが潰れて
しまうようでは、本発明の漏れ防止効果を有効に発揮さ
せることができなくなる。そのため、立体ガード７トと
該立体ガードの外側に位置する部材（表面シート等）と
の間には、本発明の吸収性物品の着用時に、隙間が形成
されていることが肝要である。そのための方法として
は、厳密に言えば、吸収性物品を構成する材料の剛性や
硬さなどの物性、使用する接着剤の使用箇所や量と深く
関係があるが、最も重要な設計要素は部位Ｆに配設され
る弾性部材の物性と伸縮応力と伸張率である。吸収性物
品に組み立てたあとで、部位Ｆに配設される胴回り部弾
性部材は、外層材に接着固定されて吸収体の外側に配置
されているため、伸張状態で配設しても、吸収性物品の
構成部材の影響を受けるため収縮が阻害される。一方、
立体ガード７に配設される弾性部材は、立体ガードを構
成するシート材と接着剤の影響しか受けないため、収縮
を阻害されにくい。そのため、立体ガードと吸収体（表
面シート）との間には隙間が形成され、ポケットとして
作用する。このように、構成する部材の影響を考慮し
て、立体ガードと、該立体ガードの外側に位置する部材
（表面シート等）との間に隙間が形成されるように弾性
部材の設計をすることが好ましい。

【００２５】本実施形態のおむつ１における各胴回り部
弾性部材５２は、何れも着用者の胴回りに位置する胴回
り部Ｅの全周に亘って伸縮可能な状態で配設されている
が、吸収体４と重なる部位においてのみ弾性伸縮性を発
現するように配設しても良い。また、胴回り部弾性部材
５２は、吸収体４と重なる部位を除く部分にのみ配設し
ても良いし、吸収体４と重なる部位を除く部分において
のみ弾性伸縮性を発現するように配設しても良い。

【００２６】また、おむつ１における胴回り部弾性部材
５２は、吸収体４が配された部分を横切るように配置さ
れているが、吸収体４の長手方向の長さを短くしたり、
吸収体４を腹側部Ａ側又は背側部Ｂ側に偏倚させて配設
することで、吸収体４を横切らないように胴回り部弾性
部材５２を配設しても良い。また、胴回り部弾性部材５
２を、湾曲させて配設することも有効である。

【００２７】また、吸収性本体１０の長手方向の左右両
側には、自由部分を有する側方カフス８，８が形成され
ており、各側方カフス８の自由端の近傍に伸縮可能に弾
性部材８１を配置したものが好ましい。特に、液抵抗性
ないし液不透過性で且つ通気性の素材で形成されて立体
カフスが形成されていることが好ましい。

【００２８】また、立体ガード７を形成するシート材７
２には、カブレ防止成分を付着又は含浸させておくこと
が好ましい。カブレ防止成分を付着又は含浸させること
で、立体ガードが広い領域で肌に接触しても、おむつか
ぶれを効果的に抑制することができる。カブレ防止成分
としては、おむつかぶれを抑制し得るものであれば良
く、例えば抗炎症効果剤やバリア剤、抗菌剤等を挙げる
ことができる。

【００２９】以下に、本実施形態のおむつ１の構成部材
の形成材料について説明する。外層材１１を構成するシ
ート材１２，１３及び立体ガード形成用のシート材７２
は、それぞれ、好ましくは液抵抗性、液不透過性で透湿
性、通気性を有し、肌着に近い感触の高可撓性シート材
であり、具体的には、織布、不織布、フィルム、透湿フ
ィルム、開孔フィルムや、これらの複合材を用いること
ができる。

【００３０】本発明における立体ガードは、広い面積で
着用者の肌に密着するため、肌触りが良く、低刺激性
で、高通気性の材料でムレにくく形成されていることが
好ましく、立体ガード形成用のシート材に不織布を用い
る場合には、低刺激性とするために、構成繊維の繊度
を、５０デニール以下、特に１０デニール以下とするこ
とが好ましい。また、立体ガード弾性部材７１の形成素
材としては、天然ゴム、スパンデックス、発泡体、フィ
ルムタイプのゴム等を用いることができ、その形態とし
ては断面形状が、矩形、正方形、円形、多角形状の糸状
のものやテープ状のものが好ましい。また、熱によって
可塑化する性質の弾性部材も好適に用いられる。また、
側方カフス形成材及び側方カフスに配される弾性部材８
１としては、それぞれ、立体ガード７におけるのと同様
のものを用いることができる。

【００３１】その他の構成部材、例えば表面シート
２、防漏シート３、吸収体４、ウエスト部弾性部材５
１、レッグ部弾性部材６１等としては、それぞれ通常使
い捨ておむつに用いられるものを特に制限なく用いるこ
とができる。

【００３２】本実施形態の使い捨ておむつは、通常のパ
ンツ型の使い捨ておむつと同様にして使用することがで
きる。そして、本実施形態の使い捨ておむつによれば、
下記の〜の作用及び上記構成により奏されるこれら
以外の作用の何れか一以上の作用が奏されることによ
り、ウエスト開口部からの便や尿のモレが効果的に阻止
され、優れたモレ防止効果が得られる。複数本の立体ガード弾性部材が配された立体ガードに
より、吸収性本体がおむつ１の外面側に凸状に湾曲し、
立体ガードと表面シートとの間に、大きな便や尿の保持
用ポケットが形成される。立体ガードに、複数本の立体ガード弾性部材が配され
ているため、形成された便や尿の保持用ポケットが、着
用中においても塞がり難い。立体ガードが着用者の肌に広い面積でぴったりとフィ
ットし、優れたモレ抵抗シールが形成される。立体ガードにおける各立体ガード弾性部材が配された
部分が多段の障壁を形成しているので、便や尿が立体ガ
ードの自由端を乗り越えても、ウエスト開口部からのモ
レに繋がり難い。

【００３３】尚、本発明は、上記実施形態に制限され
ず、適宜変更可能である。例えば、背側部Ａ及び腹側部
Ｂの何れか一方にのみ上記構成の立体ガードを形成して
も良い。また、立体ガード及び立体ガードに関連して説
明した各説明は、背側部Ａ又は腹側部Ｂの何れか一方に
のみ立体ガードを形成する場合には、そのそれぞれに適
用され、背側部Ａ及び腹側部Ｂの両方に立体ガードを設
ける場合であって、特に両立体ガードに限定していない
場合には、各立体ガードに各別に適用される。また、背
側部Ａ及び腹側部Ｂの何れか一方が具備する要件は、各
要件毎に他方に適宜適用することができる。

【００３４】

【発明の効果】本発明の吸収性物品は、ウエスト開口部
からの便や尿のモレを効果的に防止することができ、モ
レ防止効果に優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の吸収性物品としての使い捨て
おむつの一実施形態を一部破断して示す斜視図である。

【図２】図２（ａ）は、図１の使い捨ておむつの展開図
であり、図２（ｂ）は、図２（ａ）のＸ−Ｘ線概略断面
図である。

【図３】図３は、本発明の一実施形態である使い捨てお
むつにおける、ウエスト開口縁部から胴回り部中央にか
けてを模式的に示す縦断面図である。

【図４】図４は、本発明の他の実施形態である使い捨て
おむつにおける、ウエスト開口縁部から胴回り部中央に
かけてを模式的に示す縦断面図である。

【符号の説明】

１吸収性物品１０吸収性本体２表面シート３防漏シート４吸収体５ウエスト開口部５１ウエスト部弾性部材５２胴回り部弾性部材５３ウエスト開口縁部６レッグ開口部６１レッグ部弾性部材７立体ガード７１立体ガード弾性部材７Ａ側部固定端７Ｂ端部固定端１１外層材１２外層不織布１３内層不織布Ａ腹側部Ｂ背側部Ｃ股下部Ｄウエスト部Ｅ胴回り部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者佐々木純栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内 (72)発明者村井淳栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内 (72)発明者早瀬徹栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会社研究所内Ｆターム(参考） 3B029 BD09 BD10 BD14 4C098 AA09 CC05 CC10 CC12 CC27 CE05 CE09 DD10 DD22

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面シート、液不透過性の防
漏シート、及び液保持性の吸収体を具備し、腹側部及び
背側部それぞれの両側縁部同士が接合されて、ウエスト
開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ
型の吸収性物品において、前記腹側部及び／又は前記背側部における着用者の胴回
りに位置する胴回り部に、立体ガードが形成されてお
り、該立体ガードは、複数本の立体ガード弾性部材が配
されて、胴回り方向に伸縮可能になされている吸収性物
品。
【請求項２】前記立体ガードは、その左右両側の側部
固定端が、それぞれ、前記吸収体の左右両側縁端の近傍
に位置している請求項１記載の吸収性物品。
【請求項３】複数本の前記立体ガード弾性部材の内の
全部又は一部は、前記腹側部及び前記背側部の両側縁部
同士が接合されて形成された左右のサイド接合部間に亘
るように配されている請求項１又は２記載の吸収性物
品。
【請求項４】前記記腹側部及び／又は前記背側部にお
ける前記吸収体よりも前記吸収性物品の外面側に、複数
本の胴回り部弾性部材がそれぞれ胴回り方向に沿って伸
長状態で配されている請求項１〜３記載の吸収性物品。
【請求項５】前記立体ガードと、該立体ガードの外側
に位置する部材との間に隙間が形成されている請求項４
記載の吸収性物品。