JP2003280197A - 感光性ポリアミドイミド樹脂組成物、パターン製造法及び電子部品 - Google Patents

感光性ポリアミドイミド樹脂組成物、パターン製造法及び電子部品

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JP2003280197A JP2002085769A JP2002085769A JP2003280197A JP 2003280197 A JP2003280197 A JP 2003280197A JP 2002085769 A JP2002085769 A JP 2002085769A JP 2002085769 A JP2002085769 A JP 2002085769A JP 2003280197 A JP2003280197 A JP 2003280197A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温処理ができないような電子部品や耐アル
カリ性を必要とする電子部品の保護膜、絶縁膜の材料と
して好適な感光性ポリアミドイミド樹脂組成物、これを
用いたパターン製造法及び電子部品を提供する。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (式中、X及びYは芳香環を有する3価の有機基を表
し、R1は感光性基を有する1価の有機基を表す)で表
される繰り返し単位を有するポリアミドイミド樹脂及び
光重合性不飽和結合を有するシランカップリング剤を含
有してなる感光性ポリアミドイミド樹脂組成物、この感
光性ポリアミドイミド樹脂組成物を用いて感光層を基板
上に形成し、マスクを通して露光及び現像するパターン
形成工程を含むパターン製造法、及び、この感光性ポリ
アミドイミド樹脂組成物を用いて形成される層を有して
なる電子部品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐アルカリ性に優
れる感光性ポリアミドイミド樹脂組成物、これを用いた
パターン製造法及び電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品に用いられる保護膜や絶
縁膜としてポリアミドやポリイミドが用いられている。
しかし、これらの膜にパターンを形成する工程は、膜表
面へのレジスト材の造膜、所定箇所の露光、現像、エッ
チング等による不要箇所の除去、レジスト材の剥離、基
板表面の洗浄作業などからなり煩雑である。そのため
に、露光、現像によりパターンを形成したレジストを保
護膜や絶縁膜としてそのまま使用できる感光材料の開発
が望まれている。
【0003】半導体装置に用いられる保護膜、絶縁膜と
しては感光性ポリイミドが開発され、広く使用されてい
る。しかしながら、多くの感光性ポリイミドはパターン
形成後に300℃くらいの温度でイミド化を行う必要が
あり、高温処理が行えないような電子部品には適用でき
なかった。また、耐アルカリ性を必要とする特殊な電子
部品の保護膜、絶縁膜としては、感光性ポリイミドの耐
アルカリ性では不十分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高温処理が
できないような電子部品や耐アルカリ性を必要とする電
子部品の保護膜、絶縁膜の材料として好適な感光性ポリ
アミドイミド樹脂組成物、これを用いたパターン製造法
及び電子部品を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の感光性
ポリアミドイミド樹脂組成物、これを用いたパターン製
造法及び電子部品に関する。 (1) 一般式(I)
【化4】 (式中、X及びYは芳香環を有する3価の有機基を表
し、R1は感光性基を有する1価の有機基を表す)で表
される繰り返し単位を有するポリアミドイミド樹脂及び
光重合性不飽和結合を有するシランカップリング剤を含
有してなる感光性ポリアミドイミド樹脂組成物。
【0006】(2) ポリアミドイミド樹脂が、一般式
(I)で表される繰り返し単位及び一般式(II)
【化5】 (式中、Yは芳香環を有する3価の有機基を表し、Zは
芳香環を有する2価の有機基を表す)で表される繰り返
し単位を有するものである前記(1)記載の感光性ポリ
アミドイミド樹脂組成物。 (3) 一般式(I)で示される繰り返し単位/一般式
(II)で示される繰り返し単位が20/80〜90/
10(モル比)の比率である前記(2)記載の感光性ポ
リアミドイミド樹脂組成物。
【0007】(4) ポリアミドイミド樹脂の重量平均
分子量が、8,000〜200,000である前記
(1)、(2)又は(3)記載の感光性ポリアミドイミ
ド樹脂組成物。 (5) ポリアミドイミド樹脂100重量部に対して光
重合性不飽和結合を有するシランカップリング剤が1〜
20重量部である前記(1)、(2)、(3)又は
(4)記載の感光性ポリアミドイミド樹脂組成物。
【0008】(6) ポリアミドイミド樹脂が、芳香族
トリカルボン酸無水物又はその反応性誘導体を含む酸成
分と一般式(I−a)
【化6】 (式中、Xは芳香環を有する3価の有機基を表し、R1
は感光性基を有する1価の有機基を表す)で表される芳
香族ジアミン及びその他の芳香族ジアミンからなる塩基
成分を反応させて得られるポリアミドイミド樹脂である
前記(1)〜(5)のいずれかに記載の感光性ポリアミ
ドイミド樹脂組成物。
【0009】(7) 更に、光重合性不飽和結合を分子
内に2個以上有するモノマーを含有する(1)〜(6)
のいずれかに記載の感光性ポリアミドイミド樹脂組成
物。 (8) ポリアミドイミド樹脂100重量部に対して光
重合性不飽和結合を分子内に2個以上有するモノマーが
1〜500重量部である前記(7)記載の感光性ポリア
ミドイミド樹脂組成物。 (9) 更に、光重合開始剤を含有する(1)〜(8)
のいずれかに記載の感光性ポリアミドイミド樹脂組成
物。 (10) ポリアミドイミド樹脂100重量部に対して
光重合開始剤が1〜80重量部である(9)記載の感光
性ポリアミドイミド樹脂組成物。 (11) 前記(1)〜(10)のいずれかに記載の感
光性ポリアミドイミド樹脂組成物を用いて感光層を基板
上に形成し、マスクを通して露光及び現像するパターン
形成工程を含むパターン製造法。 (12) 前記(1)〜(10)のいずれかに記載の感
光性ポリアミドイミド樹脂組成物を用いて形成される層
を有してなる電子部品。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いるポリアミドイミド
樹脂は、前記一般式(I)で表される繰り返し単位を有
する化合物である。この繰り返し単位と共に前記一般式
(II)で表される繰り返し単位を有するものであるこ
とが好ましい。この場合、一般式(I)/一般式(I
I)が20/80〜90/10(モル比)の比率である
ことが好ましく、30/70〜85/15(モル比)で
あることがより好ましい。一般式(I)/一般式(I
I)の比率が20/80よりも小さい場合、樹脂中の感
光性基の割合が減少するために、感度が低下し、感光特
性が劣る傾向があり、90/10よりも大きい場合、ゲ
ル化し易くなるために、ポリアミドイミド樹脂の合成が
困難になる傾向がある。
【0011】上記一般式(I)におけるXは芳香環を含
む3価の有機基であり、一般にトリカルボン酸又はその
誘導体と反応してアミドイミドを形成し得る芳香族ジア
ミン残基である。芳香環としては、ベンゼン環、ナフタ
レン環等が挙げられ、Xに含まれる炭素の総数は6〜4
0であることが好ましい。また、3つの結合部位は、い
ずれも芳香環上に存在することが好ましい。具体的に
は、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、それ
らの芳香環の2〜6個が単結合、酸素原子、硫黄原子、
スルホニル基、スルフィニル基、メチレン基、2,2−
プロピレン基、カルボニル基、ジメチルシリル基、シロ
キサン構造等を介して結合している基、これらの環上に
炭素数1〜4のアルキル基が置換基として存在する基な
どが挙げられる。
【0012】上記一般式(I)におけるRは感光性基
を有する1価の有機基であり、感光性基として、光によ
り重合可能な炭素−炭素二重結合を有する基が挙げら
れ、例えば、アリルオキシ基、アクリロイルオキシアル
コキシ基、メタクリロイルオキシアルコキシ基、マレイ
ミジルアルコキシ基、アクリロイルオキシアルキルアミ
ノ基、メタクリロイルオキシアルキルアミノ基、マレイ
ミジルアルキルアミノ基、アリル基、アクリロイルオキ
シアルキル基、メタクリロイルオキシアルキル基、エチ
ニル基などが挙げられる。好ましいものとしては、一般
式(III)〜(VI)
【0013】
【化7】 (式中、R2は2価の有機基を表し、R3、R4、R5、R
6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4
のアルキル基、フェニル基、ビニル基又はプロペニル基
を表す)で表される1価の有機基が挙げられる。R2
表される2価の有機基としては、メチレン基、エチレン
基、プロピレン基等の炭素数1〜4のアルキレン基が好
ましい。
【0014】上記一般式(III)又は一般式(IV)
で表される1価の有機基のうち、特に、R2が炭素数1
〜4のアルキレン基であり、R3が水素原子又はメチル
基であり、R4及びR5が水素原子である有機基は、感度
が高く、本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組成物に
好適である。また、上記一般式(V)又は一般式(V
I)で表される1価の有機基のうち、特に、R2が炭素
数1〜4のアルキレン基であり、R6及びR7が水素原子
である有機基は、感度が高く、本発明の感光性ポリアミ
ドイミド樹脂組成物に好適である。
【0015】本発明において、上記一般式(I)及び一
般式(II)におけるYは芳香環を有する3価の有機基
であり、芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環等
が挙げられ、Yに含まれる炭素の総数は6〜40である
ことが好ましい(但し、Yは一般式(I)で示されるX
−CO−R1を除くものである)。また、3つの結合部
位は、いずれも芳香環上に存在することが好ましい。具
体的には、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン
環、それらの芳香環の2〜6個が単結合、酸素原子、硫
黄原子、スルホニル基、スルフィニル基、メチレン基、
2,2−プロピレン基、カルボニル基、ジメチルシリル
基、シロキサン構造等を介して結合している基、これら
の環上に炭素数1〜4のアルキル基が置換基として存在
する基などが挙げられる。
【0016】一般式(II)におけるZは芳香環を有す
る2価の有機基であり、芳香環としては、ベンゼン環、
ナフタレン環等が挙げられ、Zに含まれる炭素の総数は
6〜40であることが好ましい。また、2つの結合部位
は、いずれも芳香環上に存在することが好ましい。具体
的には、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、
それらの芳香環の2〜6個が単結合、酸素原子、硫黄原
子、スルホニル基、スルフィニル基、メチレン基、2,
2−プロピレン基、カルボニル基、ジメチルシリル基、
シロキサン構造、アミド結合(−NHCO−)等を介し
て結合している基、これらの環上に炭素数1〜4のアル
キル基が置換基として存在する基などが挙げられる。
【0017】本発明において、上記一般式(I)及び
(II)で表される繰り返し単位を有するポリアミドイ
ミド樹脂の合成方法は、例えば、芳香族トリカルボン酸
無水物又はその反応性誘導体を含む酸成分と前記一般式
(I−a)で表される芳香族ジアミン及び必要に応じて
用いられるその他の芳香族ジアミンからなる塩基成分を
反応させて得られる。一般式(I−a)で表されるジア
ミンの割合は全塩基成分に対して20〜90モル%であ
ることが好ましく、30〜85モル%であることがより
好ましい。一般式(I−a)で表されるジアミンの割合
が20モル%よりも低い場合、樹脂中の感光性基の割合
が減少するために、感度が低下し、感光特性が劣る傾向
があり、90モル%よりも高い場合、ゲル化し易くなる
ために、ポリアミドイミド樹脂の合成が困難になる傾向
がある。
【0018】上記一般式(I−a)で表されるジアミン
としては、例えば、
【化8】 等が挙げられ、好適に用いられる。また、これらを2種
以上併用してもよい。
【0019】上記一般式(I−a)で表されるジアミン
以外に塩基成分として用いられるその他の芳香族ジアミ
ンとしては一般式(VII)
【化9】 (式中、Zは前記した2価の有機基を表す)で表される
ジアミンを用いることができる。
【0020】一般式(VII)で表される芳香族ジアミ
ンとしては、例えば、フェニレンジアミン、トルイレン
ジアミン、キシリレンジアミン、ナフタレンジアミン、
4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジア
ミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニ
ルエーテル、4,4′−ジアミノベンズアニリド、4,
4′−ジアミノベンゾフェノン、3,3′−ジアミノジ
フェニルスルホン、3,3′,5,5′−テトラメチル
−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′,
5,5′−テトライソプロピル−4,4′−ジアミノジ
フェニルメタン、1,4−ビス(4−アミノクミル)ベ
ンゼン、1,3−ビス(4−アミノクミル)ベンゼン、
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−
ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、
2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]ビフェニル等が挙げられ、これ
らは2種以上を併用してもよい。
【0021】上記ポリアミドイミド樹脂の合成に用いる
酸成分には、芳香族トリカルボン酸無水物又はその反応
性誘導体が含まれる。芳香族トリカルボン酸無水物とし
ては一般式(VIII)
【化10】 (式中、Yは前記した3価の有機基を表す)で表され
る、アミノ基と反応しイミド基を生成し得る酸無水物基
を有する3価のカルボン酸無水物を用いることができ
る。耐熱性、経済性を考慮すると、トリメリット酸無水
物が好適に用いられる。なお、反応性誘導体とは、無水
トリメリット酸クロリド等の、前記芳香族トリカルボン
酸無水物のハライド、エステル等を意味する。上記酸成
分には上記芳香族トリカルボン酸無水物の他に、芳香族
ジカルボン酸、芳香族テトラカルボン酸二無水物が含ま
れてもよい。
【0022】上記芳香族ジカルボン酸としては、例え
ば、テレフタル酸、イソフタル酸、ビス(4−カルボキ
シフェニル)エーテル、ビス(4−カルボキシフェニ
ル)スルホン、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、
1,5−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、これら
は2種以上を併用してもよい。これらのジカルボン酸
は、エステル、ハライド等の反応性誘導体を使用するこ
ともできる。上記芳香族テトラカルボン酸二無水物とし
ては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3′,
4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、
3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物、2,2−ビスフタル酸ヘキサフルオロイソプロピ
リデン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二無水物、4,4′−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、
2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル]プロパン二無水物、エチレングリコール
ビストリメリテート二無水物、デカメチレングリコール
ビストリメリテート二無水物、ビスフェノールAビスト
リメリテート二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−
ジカルボキシフェニルベンゾイルオキシ)フェニル]ヘ
キサフルオロプロパン二無水物、4,4′−[1,4−
フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェニ
ルビストリメリテート二無水物等が使用でき、2種以上
を併用してもよい。これらのテトラカルボン酸二無水物
は、遊離酸(テトラカルボン酸)、エステル、ハライド
等の誘導体を使用することもできる。
【0023】上記ポリアミドイミド樹脂は、その製造方
法に特に制限はなく、通常行われている方法、例えば、
上記酸成分と塩基成分を極性溶媒中80℃以下で反応さ
せ、生成したアミド酸を脱水閉環することによりポリア
ミドイミド樹脂を得ることができる。脱水閉環は、12
0〜250℃で熱処理する方法(熱イミド化)や脱水剤
を用いて行う方法(化学イミド化)で行うことができ
る。120〜250℃で熱処理する方法の場合、脱水反
応で生じる水を系外に除去しながら行うことが好まし
い。この際、ベンゼン、トルエン、キシレン等を用いて
水を共沸除去してもよい。
【0024】脱水剤を用いて脱水閉環を行う方法は、脱
水剤として無水酢酸、無水プロピオン酸、無水安息香酸
等の酸無水物、ジシクロヘキシルカルボジイミド等のカ
ルボジイミド化合物等を用いるのが好ましい。このと
き、必要に応じてピリジン、イソキノリン、トリメチル
アミン、アミノピリジン、イミダゾール等の脱水触媒を
用いてもよい。脱水剤又は脱水触媒は、酸無水物基を有
する3価のカルボン酸1モルに対し、それぞれ1〜8モ
ルの範囲で用いることが好ましい。
【0025】塩基成分は、酸成分100モル%に対し
て、総量で80〜120モル%使用するのが好ましく、
95〜105モル%使用するのがより好ましい。塩基成
分の総量が80モル%より低い場合や120モル%より
高い場合、得られる樹脂の分子量は低く、耐アルカリ性
や耐薬品性に劣る傾向にある。
【0026】また、ポリアミドイミド樹脂の合成時に、
感光性基の暗反応を防ぐためにラジカル重合禁止剤又は
ラジカル重合抑制剤を添加することができる。ラジカル
重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤としては、例えば、
p−メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベンゾキノ
ン、ベンゾキノン、2,2′−メチレンビス(4−エチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、6−t−ブチル−
2,3−キシレノール、ピロガロール、フェノチアジ
ン、レゾルシノール、o−ジニトロベンゼン、p−ジニ
トロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、フェナントラキ
ン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−フェニル
−2−ナフチルアミン、クペロン、タンニン酸、p−ベ
ンジルアミノフェノール、ビタミンE、ニトロソアミン
類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2
種以上を併用してもよい。
【0027】上記ラジカル重合禁止剤又はラジカル重合
抑制剤の使用量は、一般式(I−a)で表されるジアミ
ンの総量100モル%に対して0.01〜20モル%で
あることが好ましく、0.05〜10モル%であること
がより好ましい。0.01モル%より少ないと反応溶液
がゲル化し、20モル%より多いと感度が低下する傾向
にある。
【0028】ポリアミドイミド樹脂を合成する有機溶媒
としては、生成するポリアミドイミド樹脂が完全に溶解
する極性溶媒が好ましく、例えば、N−メチル−2−ピ
ロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチ
ロラクトン、スルホラン等が挙げられる。これらの極性
溶媒以外に、ケトン類、エステル類、エーテル類、脂肪
族化合物類、芳香族化合物類、及びそれらのハロゲン化
物などを使用することもでき、例えば、アセトン、ジエ
チルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジ
エチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタ
ン、クロロベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、
トルエン、キシレン等が挙げられる。これらの有機溶媒
は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよ
い。以上のようにして合成したポリアミドイミド樹脂
は、反応溶液のまま用いてもよいし、貧溶媒に反応溶液
を投入し、樹脂を析出させ、精製して用いてもよい。本
発明で使用されるポリアミドイミド樹脂は、重量平均分
子量が、8,000〜200,000であることが好ま
しい。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン換算で
算出することができる。
【0029】本発明において、光重合性不飽和結合を有
するシランカップリング剤は樹脂組成物の耐アルカリ性
を向上させるために使用する。その配合量は、ポリアミ
ドイミド樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部
が好ましく。1〜15重量部がより好ましい。0.1重
量部より少ないと、基材に対する密着性、架橋密度が低
下し、耐アルカリ性、耐薬品性が劣る傾向にある。20
重量部より多いと、暗反応によりゲル化が生じやすくな
り、保存安定性が劣る傾向にある。
【0030】上記光重合性不飽和結合を有するシランカ
ップリング剤としては、例えば、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキ
シシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラ
ン、ビニルトリクロロシラン、ビニルシリルトリイソシ
アネート、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルジメト
キシメチルシラン、3−メタクリロイルオキシプロピル
トリメトキシシラン、トリス(メタクリロイルオキシエ
トキシ)メチルシランなどが挙げられる。これらの光重
合性不飽和結合を有するシランカップリング剤は単独で
用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0031】また、本発明の感光性ポリアミドイミド樹
脂組成物には、密着性を高めるために、上記光重合性不
飽和結合を有するシランカップリング剤以外のカップリ
ング剤を添加することができる。その配合量は、ポリア
ミドイミド樹脂100重量部に対して0.1〜15重量
部が好ましく、0.3〜10重量部がより好ましい。カ
ップリング剤としてはシランカップリング剤が好まし
く、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプ
ロピルトリエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0032】本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組成
物には、感光特性を高めるために、光重合性不飽和結合
を分子内に2個以上有するモノマーを添加することがで
きる。その配合量は、ポリアミドイミド樹脂100重量
部に対して1〜500重量部が好ましく、3〜300重
量部がより好ましい。1重量部より少ないと、感光性基
の密度が低くなるために感度が低下する傾向にあり、5
00重量部より多いと、感光性基の密度が高くなりすぎ
るために、暗反応によりゲル化が生じやすくなったり、
耐アルカリ性、耐薬品性が劣る傾向にある。
【0033】上記光重合性不飽和結合を分子内に2個以
上有するモノマーとしては、特に制限はなく、例えば、
ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレング
リコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ
アクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレー
ト、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラ
エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロール
プロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,
4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメ
タクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、
ジビニルベンゼン、1,3−アクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロパン、1,3−メタクリロイルオキシ−
2−ヒドロキシプロパン、メチレンビスアクリルアミ
ド、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、ポリエチレングリコールのジア
クリレート、ポリエチレングリコールのジメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールのジアクリレート、ポリ
プロピレングリコールのジメタクリレート、トリス(メ
タクリロキシエチル)イソシアヌレート、一般式(I
X)
【化11】 (式中、R8はエチレン基又はプロピレン基を表し、R9
はメチル基又は水素原子を表し、m及びnはそれぞれ独
立に、1〜20の整数を表す)で表されるビスフェノー
ルAのアルキレンオキシド付加物のジアクリレート及び
ジメタクリレート、一般式(X)
【化12】 (式中、R10はメチル基又は水素原子を表し、a及びb
はそれぞれ独立に、1〜10の整数を表す)で表される
ビスフェノールAのエピクロルヒドリン変性物のジアク
リレート及びジメタクリレート、ビスフェノールAジメ
タクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、一般
式(XI)
【化13】 (式中、R11はエチレン基又はプロピレン基を表し、R
12はメチル基又は水素原子を表し、m及びnはそれぞれ
独立に、1〜20の整数を表す)で表されるリン酸のア
ルキレンオキシド付加物のジアクリレート及びジメタク
リレート、一般式(XII)
【化14】 (式中、R13はメチル基又は水素原子を表し、a及びb
はそれぞれ独立に、1〜10の整数を表す)で示される
フタル酸のエピクロルヒドリン変性物のジアクリレート
及びジメタクリレート、一般式(XIII)
【化15】 (式中、R14はメチル基又は水素原子を表し、m及びn
はそれぞれ独立に、1〜20の整数を表す)で表される
1,6−ヘキサンジオールのエピクロルヒドリン変性物
のジアクリレート及びジメタクリレート、一般式(XI
V)
【化16】 (式中、R15はエチレン基又はプロピレン基を表し、R
16はメチル基又は水素原子を表し、3個のmはそれぞれ
独立に、1〜20の整数を表す)で表されるリン酸のア
ルキレンオキシド付加物のトリアクリレート及びトリメ
タクリレート、一般式(XV)
【化17】 (式中、R17はエチレン基又はプロピレン基を表し、R
18はメチル基又は水素原子を表し、l、m及びnはそれ
ぞれ独立に、1〜20の整数を表す)で表されるトリメ
チロールプロパンのアルキレンオキシド付加物のトリア
クリレート及びトリメタクリレート、一般式(XVI)
【化18】 (式中、R19は炭素数1〜5のアルキレン基を表し、R
20はメチル基又は水素原子を表す)で表されるホスファ
ゼン骨格を有するヘキサアクリレート及びヘキサメタク
リレート、一般式(XVII)
【化19】 (式中、R21はエチレン基又はプロピレン基を表し、R
22及びR23は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜
4のアルキル基、フェニル基、ビニル基又はプロペニル
基を表し、m及びnはそれぞれ独立に、1〜20の整数
を表す)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキ
シド付加物のビスマレイミド、一般式(XVIII)
【化20】 (式中、R24及びR25は、それぞれ独立に、水素原子、
炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ビニル基又は
プロペニル基を表し、a及びbはそれぞれ独立に、1〜
10の整数を表す)で表されるビスフェノールAのエピ
クロルヒドリン変性物のビスマレイミド、一般式(XI
X)
【化21】 (式中、R26及びR27は、それぞれ独立に、水素原子、
炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ビニル基又は
プロペニル基を表し、cは2〜20の整数を表す)で表
されるアルカンジオールのビスマレイミド、一般式(X
X)
【化22】 (式中、R28及びR29は、それぞれ独立に、水素原子、
炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、ビニル基又は
プロペニル基を表し、m及びnはそれぞれ独立に、1〜
20の整数を表す)で表される1,6−ヘキサンジオー
ルのエピクロルヒドリン変性物のビスマレイミド、2,
2−ビス(p−マレイミジルフェノキシフェニル)プロ
パン等が挙げられる。これらのモノマーは、単独で用い
てもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0034】本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組成
物には一般に光重合開始剤が含まれる。光重合開始剤の
配合量は、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し
て、1〜80重量部であることが好ましく、3〜70重
量部であることがより好ましく、3〜50重量部である
ことがさらに好ましい。1重量部より少ないと、感度が
低下するためにパターンの形成が困難になり、80重量
部より多いと、密着性が低下する傾向にある。
【0035】上記光重合開始剤としては、特に制限はな
く、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル
−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−
4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,
2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベ
ンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフ
ェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メ
チル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モル
ホリノ−1−プロパノン、t−ブチルアントラキノン、
1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラ
キノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−
エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,1
0−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノ
ン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルア
ントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−
ジフェニルイミダゾール二量体などが挙げられる。これ
らの光重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を
併用してもよい。
【0036】本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組成
物には一般に溶剤が含まれる。この溶剤としては、特に
制限はなく、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、
シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン化合
物、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソル
ブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、3−メチ
ル−3−メトキシブチルアセテート、エチレングリコー
ルモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキ
シルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロ
ピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコー
ルエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールプ
ロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールイソ
プロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブ
チルエーテルアセテート、ジエチレングリコール−t−
ブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールジ
メチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテ
ルアセテート、トリエチレングリコールエチルエーテル
アセテート、トリエチレングリコールプロピルエーテル
アセテート、トリエチレングリコールイソプロピルエー
テルアセテート、トリエチレングリコールブチルエーテ
ルアセテート、トリエチレングリコール−t−ブチルエ
ーテルアセテート等のアルキレングリコールエーテル化
合物、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、
ブチルアルコール等のアルコール化合物、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン等の脂肪族化合物、クロロホルム、ジ
クロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼ
ン等の脂肪族化合物・芳香族化合物のハロゲン化物、酢
酸エチル、酢酸ブチル等のエステル化合物、エチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル化
合物、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合
物、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン
等のアミド化合物、γ−ブチロラクトン、N−メチル−
2−ピロリドン、スルホラン、ジメチルスルホキシド等
の非プロトン性極性溶剤等の有機溶剤が挙げられる。こ
れらの有機溶剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を
併用してもよい。有機溶剤の配合量は、特に制限はな
く、通常、ポリアミドイミド樹脂100重量部に対して
50〜5000重量部とすることが好ましい。
【0037】本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組成
物には、保存安定性を高めるために、ラジカル重合禁止
剤又はラジカル重合抑制剤を添加することができる。ラ
ジカル重合禁止剤又はラジカル重合抑制剤としては、例
えば、p−メトキシフェノール、ジフェニル−p−ベン
ゾキノン、ベンゾキノン、2,2′−メチレンビス(4
−エチル−6−t−ブチルフェノール)、6−t−ブチ
ル−2,3−キシレノール、ピロガロール、フェノチア
ジン、レゾルシノール、o−ジニトロベンゼン、p−ジ
ニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、フェナントラ
キノン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−フェ
ニル−2−ナフチルアミン、クペロン、タンニン酸、p
−ベンジルアミノフェノール、ビタミンE、ニトロソア
ミン類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0038】上記ラジカル重合禁止剤又はラジカル重合
抑制剤の使用量は、ポリアミドイミド樹脂、光重合性不
飽和結合を有するシランカップリング剤及び光重合性不
飽和結合を分子内に2個以上有するモノマーの総量10
0重量部に対して0.01〜30重量部であることが好
ましく、0.05〜10重量部であることがより好まし
い。0.01重量部より少ないと感光性ポリアミドイミ
ド樹脂組成物の安定性が低下し、30重量部より多いと
感度が低下する傾向にある。
【0039】本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組成
物を、浸漬法、スプレー法、スクリーン印刷法、スピン
コート法等の方法によりシリコンウエハ、金属基板、セ
ラミック基板等の基材上に塗布し、溶剤を加熱除去する
ことにより本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組成物
の不揮発成分からなる塗膜を形成できる。溶剤を除去す
るための加熱は、60〜150℃で行なうことが好まし
い。この塗膜の膜厚は、特に制限するものではないが、
現像性等の点から、1〜50μmであることが好まし
く、2〜40μmであることがより好ましく、2〜30
μmであることが特に好ましい。本発明のパターンの製
造法は、この塗膜上に、所望のパターンが描かれたマス
クを通して活性光線又は化学線を照射するなどしてパタ
ーン状に露光した後、未露光部分を適当な現像液で現像
して除去することにより、所望のパターンを有する塗膜
が得られる。露光時の光量は、100〜3000mJ/
cm が好適である。光源としては、特に制限はなく、
例えばカーボンアーク灯、キセノン灯、低圧水銀灯、高
圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を用
いることができる。
【0040】現像液としては、例えば、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−
メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジメチルスルホキシド等の良溶
媒、前記良溶媒と低級アルコール、ケトン、水、脂肪族
化合物、芳香族化合物、ブチルセロソルブアセテート等
のアルキレングリコールエーテル化合物等の貧溶媒の混
合溶液が挙げられる。現像後に、必要に応じて水又は貧
溶媒でリンスを行い、180℃前後で乾燥することによ
り、所望のパターンを有する本発明の感光性ポリアミド
イミド樹脂組成物から形成される塗膜が得られる。
【0041】このようにして得られる本発明の感光性ポ
リアミドイミド樹脂組成物から形成される塗膜は、半導
体装置や多層配線板等の電子部品に使用することができ
る。具体的には、半導体素子、リードフレーム、基板等
の半導体装置にコーティングされるジャンクションコー
ト膜、バッファーコート膜、アルファ線遮蔽膜などの表
面保護膜や層間絶縁膜や、多層配線基板の層間絶縁膜の
形成等に用いられる。本発明の電子部品は、所望のパタ
ーンを有する本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組成
物からなる塗膜を前記表面保護膜や層間絶縁膜として有
するが、それ以外は、特に制限はなく、様々な構造をと
ることができる。
【0042】本発明の電子部品の一例である半導体装置
の製造工程の一例を以下に説明する。図1は多層配線構
造の半導体装置の製造工程図である。回路素子を有する
Si基板等の半導体基板1は、回路素子の所定部分を除い
てシリコン酸化膜等の保護膜2で被覆され、露出した回
路素子上に第1導体層3が形成されている。この半導体
基板上に、スピンコート法等でポリイミド樹脂等の層間
絶縁膜層4を形成する(工程(a))。
【0043】次に環化ゴム系やフェノールノボラック系
等の感光性樹脂層5を、前記層間絶縁膜層4上にスピン
コート法で形成し、公知の写真食刻技術によって所定部
分の層間絶縁膜層4が露出するように窓6Aを設ける
(工程(b))。前記窓6Aに露出した層間絶縁膜層4
を、酸素、四フッ化炭素等のガスを用いるドライエッチ
ング手段によって選択的にエッチングし、窓6Bをあけ
る。次いで窓6Bから露出した第1導体層3を腐食する
ことなく、感光性樹脂層5のみを腐食するようなエッチ
ング溶液を用いて、感光性樹脂層5を完全に除去する。
(工程(c))。
【0044】さらに公知の写真食刻技術を用いて、第2
導体層7を形成し、第1導体層3との電気的接続を完全
に行なう(工程(d))。3層以上の多層配線構造を形
成する場合は、上記の工程を繰り返して行ない、各層を
形成することができる。
【0045】次に、表面保護膜層8を形成する。この図
の例では、この表面保護膜層8を本発明の感光性ポリア
ミドイミド樹脂組成物を用いて形成する。まず、感光性
ポリアミドイミド樹脂組成物をスピンコート法にて塗布
乾燥し、所定部分に窓6Cを形成するパターンを描いた
マスク上から光を照射した後、現像液にて未露光部分を
除去して現像してパターンを形成する(工程(e))。
なお、上記例において、層間絶縁膜層を本発明の感光性
ポリアミドイミド樹脂組成物を用いて形成することもで
きる。
【0046】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳しく説明
する。 実施例1 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管及び冷却管を備えた1
000ml四つ口フラスコに、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下BAP
Pと略記する)を53.6g、3,5−ジアミノ安息香
酸 2−メタクリロイルオキシエチルエステルを34.
5g、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−
ブチルフェノール)を5.2g、N−メチル−2−ピロ
リドン(以下NMPと略記する)を572.2g加え、
窒素雰囲気下、攪拌しながら0℃まで冷却した後、無水
トリメリット酸クロリドを55.0g加え、室温で1時
間攪拌して反応させた。反応溶液にトリエチルアミンを
31.7g加えて室温で1時間撹拌した後、無水酢酸を
133.3g、ピリジンを41.3g加え、80℃で1
2時間撹拌して反応させた。反応溶液を水に注ぎ、これ
をミキサーで粉砕し、水洗した後、乾燥して、ポリアミ
ドイミド樹脂の粉末を得た。得られたポリアミドイミド
樹脂粉末をゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(以下、GPCと略す;溶離液は0.05mol/Lリ
ン酸NMP溶液、液速度は1ml/分、検出はUV検出
器(250nm))を用いて測定したところ、重量平均
分子量は標準ポリスチレン換算で120,000であっ
た。
【0047】このポリアミドイミド樹脂粉末2.179
gに、光重合性不飽和結合を有するシランカップリング
剤として、ビニルトリメトキシシラン(東レ・ダウコー
ニング・シリコーン株式会社製、商品名:SZ630
0;以下SZ6300と略す)を0.218g、光重合
性不飽和結合を分子内に2個以上有するモノマーとし
て、トリメチロールプロパントリメタクリレート(新中
村化学工業株式会社製、商品名:NKエステルTMP
T;以下TMPTと略す)を2.688g、光重合開始
剤として、ベンゾフェノンを1.016g、N,N′−
テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノンを
0.335g、有機溶剤としてジエチレングリコールジ
メチルエーテル(以下、DMDGと略す)を12.53
g、NMPを12.53g加えて混合し、本発明の感光
性ポリアミドイミド樹脂組成物を得た。
【0048】この感光性ポリアミドイミド樹脂組成物を
5インチシリコンウエハ(表面:Si)上にスピンコー
ト法により塗布し、90℃で3分間加熱乾燥して膜厚
3.8μmの塗膜を形成した。得られた塗膜に、ネガマ
スクを通して超高圧水銀灯により画像状に1000mJ
/cm2の露光を行い、次いで、トリエチレングリコー
ルジメチルエーテル/ブチルセロソルブアセテート(6
0/40)(重量比)により現像を行った。塗膜をイソ
プロピルアルコールで洗浄した後、180℃の乾燥機で
1時間乾燥して、本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂
組成物を用いて得られるパターンを有する膜厚が3.0
μmの塗膜を得た。
【0049】実施例2 実施例1で得られたポリアミドイミド樹脂粉末2.17
9gに、光重合性不飽和結合を有するシランカップリン
グ剤として、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメ
トキシシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式
会社製SZ6030)を0.218g、光重合性不飽和
結合を分子内に2個以上有するモノマーとして、TMP
Tを2.688g、光重合開始剤として、ベンゾフェノ
ンを1.016g、N,N′−テトラエチル−4,4′
−ジアミノベンゾフェノンを0.335g、有機溶剤と
して、DMDGを12.53g、NMPを12.53g
加えて混合し、本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組
成物を得た。この感光性ポリアミドイミド樹脂組成物を
実施例1で用いた感光性ポリアミドイミド樹脂組成物の
代わりに用いて、実施例1と同様の操作により、本発明
の感光性ポリアミドイミド樹脂組成物を用いて得られる
パターンを有する膜厚が2.6μmの塗膜を得た。
【0050】実施例3 実施例1で得られたポリアミドイミド樹脂粉末2.17
9gに、光重合性不飽和結合を有するシランカップリン
グ剤として、SZ6300を0.218g、光重合性不
飽和結合を分子内に2個以上有するモノマーとして、T
MPTを0.623g、光重合開始剤として、ベンゾフ
ェノンを0.234g、N,N′−テトラエチル−4,
4′−ジアミノベンゾフェノンを0.077g、有機溶
剤として、DMDGを6.22g、NMPを6.22g
加えて混合し、本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組
成物を得た。この感光性ポリアミドイミド樹脂組成物を
実施例1で用いた感光性ポリアミドイミド樹脂組成物の
代わりに用いて、実施例1と同様の操作により、本発明
の感光性ポリアミドイミド樹脂組成物を用いて得られる
パターンを有する膜厚が2.6μmの塗膜を得た。
【0051】実施例4 実施例1で得られたポリアミドイミド樹脂粉末2.17
9gに、光重合性不飽和結合を有するシランカップリン
グ剤として、SZ6300を0.218g、光重合性不
飽和結合を分子内に2個以上有するモノマーとして、T
MPTを0.129g、光重合開始剤として、ベンゾフ
ェノンを0.193g、N,N′−テトラエチル−4,
4′−ジアミノベンゾフェノンを0.064g、有機溶
剤として、DMDGを6.73g、NMP6.73gを
加えて混合し、本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組
成物を得た。この感光性ポリアミドイミド樹脂組成物を
実施例1で用いた感光性ポリアミドイミド樹脂組成物の
代わりに用いて、実施例1と同様の操作により、本発明
の感光性ポリアミドイミド樹脂組成物を用いて得られる
パターンを有する膜厚が3.0μmの塗膜を得た。
【0052】実施例5 BAPPを23.4g、3,5−ジアミノ安息香酸 2
−メタクリロイルオキシエチルエステルを60.2g、
2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチル
フェノール)を9.1g、NMPを574.3g、無水
トリメリット酸クロリドを60.0g、トリエチルアミ
ンを34.6g、無水酢酸を145.4g、ピリジンを
45.0g用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、
ポリアミドイミド樹脂の粉末を得た。得られたポリアミ
ドイミド樹脂粉末をGPC(溶離液は0.05mol/
Lリン酸NMP溶液、液速度は1ml/分、検出はUV
検出器(250nm))を用いて測定したところ、重量
平均分子量は標準ポリスチレン換算で100,000で
あった。得られたポリアミドイミド樹脂を実施例1で得
られたポリアミドイミド樹脂の代わりに用いた以外は実
施例3と同様の操作を行い、本発明の感光性ポリアミド
イミド樹脂組成物を得た。この感光性ポリアミドイミド
樹脂組成物をを実施例1で用いた感光性ポリアミドイミ
ド樹脂組成物の代わりに用いて、実施例1と同様の操作
により、本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組成物を
用いて得られるパターンを有する膜厚が2.0μmの塗
膜を得た。
【0053】実施例6 BAPPを75.0g、3,5−ジアミノ安息香酸 2
−メタクリロイルオキシエチルエステルを20.7g、
2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチル
フェノール)を3.1g、NMPを602.7g、無水
トリメリット酸クロリドを55.0g、トリエチルアミ
ンを31.7g、無水酢酸を133.3g、ピリジンを
41.3g用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、
ポリアミドイミド樹脂の粉末を得た。得られたポリアミ
ドイミド樹脂粉末をGPC(溶離液は0.05mol/
Lリン酸NMP溶液、液速度は1ml/分、検出はUV
検出器(250nm))を用いて測定したところ、重量
平均分子量は標準ポリスチレン換算で113,000で
あった。得られたポリアミドイミド樹脂を実施例1で得
られたポリアミドイミド樹脂の代わりに用いた以外は実
施例3と同様の操作を行い、本発明の感光性ポリアミド
イミド樹脂組成物を作製した。この感光性ポリアミドイ
ミド樹脂組成物を実施例1で用いた感光性ポリアミドイ
ミド樹脂組成物の代わりに用いて、実施例1と同様の操
作により、本発明の感光性ポリアミドイミド樹脂組成物
を用いて形成されるパターンを有する膜厚が2.5μm
の塗膜を得た。
【0054】比較例1 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管及び冷却管を備えた1
000ml四つ口フラスコに、BAPPを77.9g、
NMPを471.6g加え、窒素雰囲気下、攪拌しなが
ら0℃まで冷却した後、無水トリメリット酸クロリドを
40.0g加え、室温で1時間攪拌して反応させた。反
応溶液にトリエチルアミンを23.0g加えて室温で1
時間撹拌した後、無水酢酸を96.9g、ピリジンを3
0.0g加え、80℃で12時間撹拌して反応させた。
得られた反応溶液を水に注ぎ、これをミキサーで粉砕
し、水洗した後、乾燥してポリアミドイミド樹脂の粉末
を得た。得られたポリアミドイミド樹脂粉末をGPC
(溶離液は0.05mol/Lリン酸NMP溶液、液速
度は1ml/分、検出はUV検出器(250nm))を
用いて測定したところ、重量平均分子量は標準ポリスチ
レン換算で125,000であった。得られたポリアミ
ドイミド樹脂を実施例1のポリアミドイミド樹脂の代わ
りに用いた以外は実施例1と同様の操作を行い、感光性
ポリアミドイミド樹脂組成物を作製した。この感光性ポ
リアミドイミド樹脂組成物を実施例1で用いた感光性ポ
リアミドイミド樹脂組成物の代わりに用いて、実施例1
と同様の操作により、塗膜を形成し、露光、現像を行っ
たが、パターンを有する塗膜が得られなかった。
【0055】比較例2 実施例1で得られたポリアミドイミド樹脂粉末2.17
9gに、光重合性不飽和結合を分子内に2個以上有する
モノマーとして、TMPTを2.688g、光重合開始
剤として、ベンゾフェノンを1.016g、N,N′−
テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノンを
0.335g、有機溶剤として、DMDGを12.53
g、NMPを12.53g加えて混合し、感光性ポリア
ミドイミド樹脂組成物を得た。この感光性ポリアミドイ
ミド樹脂組成物を実施例1で用いた感光性ポリアミドイ
ミド樹脂組成物の代わりに用いて、実施例1と同様の操
作により、パターンを有する膜厚が2.5μmの塗膜を
得た。
【0056】比較例3 実施例1で得られたポリアミドイミド樹脂粉末2.17
9gに、シランカップリング剤として、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング
・シリコーン株式会社製SH6040)を0.218
g、光重合性不飽和結合を分子内に2個以上有するモノ
マーとして、TMPTを2.688g、光重合開始剤と
して、ベンゾフェノンを1.016g、N,N′−テト
ラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノンを0.3
35g、有機溶剤として、DMDGを12.53g、N
MPを12.53g加えて混合し、感光性ポリアミドイ
ミド樹脂組成物を得た。この感光性ポリアミドイミド樹
脂組成物を実施例1で用いた感光性ポリアミドイミド樹
脂組成物の代わりに用いて、実施例1と同様の操作によ
り、パターンを有する膜厚が3.0μmの塗膜を得た。
【0057】表1に実施例1〜6及び比較例1〜3で作
製した樹脂組成物の配合量、ポリアミドイミド樹脂の重
量平均分子量をまとめた。表中、モノマーとは光重合性
不飽和結合を分子中に2個以上有するモノマーを示し、
光重合性カップリング剤とは光重合性不飽和結合を有す
るシランカップリング剤を示す。また、配合量はポリア
ミドイミド樹脂の総量100重量部に対する配合量を示
す。
【0058】
【表1】 表2に実施例1〜6及び比較例1〜3で作製した塗膜の
評価結果をまとめた。塗膜の評価方法は、以下のとおり
である。 解像度: パターン化した塗膜を顕微鏡で観察し、ライ
ン&スペースのパターン幅が同じである最小値を解像度
とした。 耐アルカリ性: パターン化した塗膜を形成したウェハ
に0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液中での121
℃、0.2MPa(2atm)、10時間のプレッシャ
ークッカーテスト(PCT)を行った後、塗膜の表面状
態を観察した。 耐酸性: パターン化した塗膜を形成したウェハを60
℃の0.1規定塩酸水溶液中に浸漬し、更に2時間超音
波振動(周波数:42kHz)を与えた後、塗膜の表面
状態を観察した。 耐有機溶剤性: パターン化した塗膜を形成したウェハ
を60℃のNMP中に1時間浸漬し、更に2時間超音波
振動(周波数:42kHz)を与えた後、塗膜の表面状
態を観察した。 5%重量減温度: 示差熱天秤を用いて空気中、昇温速
度10℃/分で測定した。
【0059】
【表2】
【0060】実施例1〜6では、本発明で規定した感光
性ポリアミドイミド樹脂組成物を用いたために、耐溶剤
性、特に耐アルカリ性に優れるパターンを有する塗膜が
得られた。比較例1では、本発明で用いられる一般式
(I−a)のジアミンを用いずに合成したポリアミドイ
ミド樹脂を用いたために、感光特性が劣り、パターンを
有する塗膜が得られなかった。比較例2及び3では、本
発明で規定した光重合性不飽和結合を有するシランカッ
プリング剤を用いなかったために、塗膜の耐アルカリ性
が劣り、PCT後に塗膜が剥離したり表面荒れが生じ
た。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の感光性ポ
リアミドイミド樹脂組成物は、高温処理を必要とせず
に、耐熱性、耐アルカリ性に優れた、パターンを有する
塗膜を形成することができ、高温処理ができないような
電子部品や耐アルカリ性を必要とする電子部品に用いら
れる保護膜や、絶縁膜の材料として好適に使用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多層配線構造の半導体装置の製造工程図であ
る。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 保護膜 3 第1導体層 4 層間絶縁膜層層 5 感光性樹脂層 6A、6B、6C 窓 7 第2導体層 8 表面保護膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 健博 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 Fターム(参考) 2H025 AA08 AA10 AB16 AB17 AC01 AD01 BC14 BC42 BC68 BC69 CA01 CA28 FA03 FA15 4J043 PA01 PA04 PA08 PA15 PC035 PC036 PC075 PC076 PC095 PC096 QB15 QB26 QB32 RA05 RA34 SA06 SA31 SB02 SB03 TA11 TA21 TB01 TB02 UA121 UA122 UA131 UA141 UA261 UB011 UB121 UB151 UB241 UB301 XA13 YA06 YA08 YB02 YB44 ZA16 ZB22 ZB47 ZB50

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、X及びYは芳香環を有する3価の有機基を表
    し、R1は感光性基を有する1価の有機基を表す)で表
    される繰り返し単位を有するポリアミドイミド樹脂及び
    光重合性不飽和結合を有するシランカップリング剤を含
    有してなる感光性ポリアミドイミド樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリアミドイミド樹脂が、一般式(I)
    で表される繰り返し単位及び一般式(II) 【化2】 (式中、Yは芳香環を有する3価の有機基を表し、Zは
    芳香環を有する2価の有機基を表す)で表される繰り返
    し単位を有するものである請求項1記載の感光性ポリア
    ミドイミド樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 一般式(I)で示される繰り返し単位/
    一般式(II)で示される繰り返し単位が20/80〜
    90/10(モル比)の比率である請求項2記載の感光
    性ポリアミドイミド樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ポリアミドイミド樹脂の重量平均分子量
    が、8,000〜200,000である請求項1、2又
    は3記載の感光性ポリアミドイミド樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ポリアミドイミド樹脂100重量部に対
    して光重合性不飽和結合を有するシランカップリング剤
    が1〜20重量部である請求項1、2、3又は4記載の
    感光性ポリアミドイミド樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ポリアミドイミド樹脂が、芳香族トリカ
    ルボン酸無水物又はその反応性誘導体を含む酸成分と一
    般式(I−a) 【化3】 (式中、Xは芳香環を有する3価の有機基を表し、R1
    は感光性基を有する1価の有機基を表す)で表される芳
    香族ジアミン及びその他の芳香族ジアミンからなる塩基
    成分を反応させて得られるポリアミドイミド樹脂である
    請求項1〜5のいずれかに記載の感光性ポリアミドイミ
    ド樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 更に、光重合性不飽和結合を分子内に2
    個以上有するモノマーを含有する請求項1〜6のいずれ
    かに記載の感光性ポリアミドイミド樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 ポリアミドイミド樹脂100重量部に対
    して光重合性不飽和結合を分子内に2個以上有するモノ
    マーが1〜500重量部である請求項7記載の感光性ポ
    リアミドイミド樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 更に、光重合開始剤を含有する請求項1
    〜8のいずれかに記載の感光性ポリアミドイミド樹脂組
    成物。
  10. 【請求項10】 ポリアミドイミド樹脂100重量部に
    対して光重合開始剤が1〜80重量部である請求項9記
    載の感光性ポリアミドイミド樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の感
    光性ポリアミドイミド樹脂組成物を用いて感光層を基板
    上に形成し、マスクを通して露光及び現像するパターン
    形成工程を含むパターン製造法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれかに記載の感
    光性ポリアミドイミド樹脂組成物を用いて形成される層
    を有してなる電子部品。
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JP2013083958A (ja) * 2011-09-26 2013-05-09 Nippon Steel & Sumikin Chemical Co Ltd 感光性樹脂組成物、それを用いた硬化物及び半導体素子
JP2021120703A (ja) * 2020-01-30 2021-08-19 旭化成株式会社 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターン及びその製造方法

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