JP2003278868A - トルク検出機能付き摩擦ローラ式変速機 - Google Patents

トルク検出機能付き摩擦ローラ式変速機

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JP2003278868A
JP2003278868A JP2002078539A JP2002078539A JP2003278868A JP 2003278868 A JP2003278868 A JP 2003278868A JP 2002078539 A JP2002078539 A JP 2002078539A JP 2002078539 A JP2002078539 A JP 2002078539A JP 2003278868 A JP2003278868 A JP 2003278868A
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outer ring
shaft
torque
movable roller
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JP2002078539A
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Hiroyuki Ito
裕之 伊藤
Atsushi Oshima
淳 大島
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷検出装置を有する省スペース、低価格な
くさびローラ式変速機を提供すること。 【解決手段】 ハウジング1に低速側シャフト3を回
転自在に支持し、前記低速側シャフト3の一端部に外輪
5を設ける一方、前記低速側シャフト3及び前記外輪5
に対して偏心して、高速側シャフト6を回転自在に支持
し、前記外輪5と前記高速側シャフト6の間に、少なく
とも1個のガイドローラ7、8と、トルク伝達時に移動
する少なくとも1個の可動ローラ9とを有し、前記可動
ローラ9の支持軸10の移動量を検出する位置検出手段
Bを有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、くさび作用を利用
した摩擦ローラ式変速機に関し、特にトルク検出機能を
有する摩擦ローラ式変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】トラクションドライブ式変速機は、静か
で滑らかであることから産業上の各種用途に開発され、
さらに近年は自動車や自転車といったパーソナルユース
に応用する試みがなされ、次世代の動力伝達方式として
注目されている。
【0003】トラクションドライブ式変速機とは、歯車
伝動とは異なり、滑らかな表面をもつ少なくとも2個の
回転体を強く押し付け、これらの間に潤滑油膜(例えば
EHL油膜)を介在させて、動力を伝達する機構であ
り、その基礎式は、Ft=μ・Fcという簡単な摩擦の
式で表される(Ft:トラクション力)。ここで、Fc
は、押し付け力と呼び、この発生に様々な方法が開発さ
れている。
【0004】このトラクションドライブ式変速機の一つ
として、くさび作用を利用した摩擦ローラ式変速機(以
後本明細書中では、くさびローラ式変速機と記す)があ
る。
【0005】ここで、くさびローラ式変速機とは、駆動
装置(電動モータ、エンジン等)で駆動される回転駆動
軸(高速側シャフト)の先端部の周囲に、該回転駆動軸
に対し偏心した状態で、負荷側回転軸(低速側シャフ
ト)と共に回転自在に設けられた外輪と、該回転駆動軸
の外周面である駆動側円筒面と前記外輪の内周面である
被駆動側円筒面との間に存在して、径方向に関する幅が
円周方向に関して不同である環状空間内に配置される、
それぞれの外周面を動力伝達用円筒面とした、少なくと
も1個のガイドローラおよび少なくとも1個の可動ロー
ラとを備えた変速機のことを言う。又、可動ローラと
は、くさび作用により押付け力を発生するローラであ
り、半径方向、円周方向に動くローラのことを言う。
【0006】くさびローラ式変速機は、低速側シャフト
(外輪側)と、高速側シャフトとを備え、低速側シャフ
ト(外輪側)が出力側である場合には、減速機として作
用する一方、低速側シャフト(外輪側)が入力側である
場合には、増速機として作用するようになっている。
【0007】また、くさびローラ式変速機は、正転時に
は、トルクを伝達する一方、逆転時には、空転してトル
クを伝達しないワンウェイクラッチ機能を有している形
式のものもあれば、正逆両方向の回転時にトルクを伝達
することができる形式のものもある。
【0008】従来、くさびローラ式変速装置を用いた駆
動装置(例えば、電動式自動車等)では、駆動装置から
の駆動力の制御は、駆動装置の回転数をモニターした
り、電動モータの電流をモニターしたりして駆動装置に
加わっている負荷を予測することによって、またねじり
トルクを検出する部材をねじりトルクが加わるところに
設置しモニターすることによって、駆動装置の駆動条件
を制御していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような
回転数や電流をモニターしても、負荷側の負荷状態を直
接モニターしていないため予測の誤差が発生し、負荷に
応じて精度良く駆動装置の駆動条件を制御できなかっ
た。
【0010】また、ねじりトルク検出装置を、例えば、
変速機と別の部位等に設置する場合、設置が大掛かりと
なりスペースの問題や大幅なコストアップの問題があっ
た。
【0011】本発明は、上述したような事情に鑑みてな
されたものであって、トルク検出装置を有する省スペー
ス、低価格なくさびローラ式変速機を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の請求項1に係るトルク検出機能付き摩擦ロ
ーラ式変速機は、外周面を第1の円筒面とし、ハウジン
グ内で回転する中心ローラと、内周面を第2の円筒面と
してこの中心ローラの周囲で前記ハウジングの内部に、
前記中心ローラおよび前記ハウジングに対する相対回転
を自在に設けられた外輪と、該外輪と同心で一端部を該
外輪に結合した回転軸と、前記第1の円筒面と前記第2
の円筒面との間の環状空間内に、前記ローラと平行に配
置された複数本の支持軸と、該支持軸により回転自在に
支持され、それぞれの外周面を第3の円筒面とした複数
個の中間ローラとを備え、前記中心ローラの中心と前記
回転軸および前記外輪の中心とを偏芯させることによ
り、前記環状空間の幅寸法を円周方向に関して不同に
し、前記複数個の中間ローラのうち少なくとも1個の中
間ローラを、少なくとも前記環状空間の円周方向に関す
る変位自在に支持して可動ローラとすると共に、残りの
中間ローラをガイドローラとして、前記中心ローラおよ
び前記外輪が所定方向に前記中心ローラと、前記回転軸
との間の変速比に見合う速度比で回転する場合、前記可
動ローラとなる中間ローラを、前記環状空間の幅の狭い
部分に移動させるくさび作用を利用した摩擦ローラ変速
機において、前記可動ローラの移動量を検出する位置検
出手段を有することを特徴とする。
【0013】また、本発明のトルク検出機能付き摩擦ロ
ーラ式変速機では、前記位置検出手段からの信号によ
り、前記高速側シャフトまたは前記低速側シャフトに結
合された駆動装置を制御することが望ましい。
【0014】また、本発明のトルク検出機能付き摩擦ロ
ーラ式変速機では、前記位置検出手段は、接触式または
非接触式のポテンシオから成ることが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
トルク検出機能付き摩擦ローラ式変速機(以後、くさび
ローラ式変速機と記す)を図面を参照しつつ説明する。
【0016】(第1実施の形態)図1は、本発明の第1
実施の形態に係るくさびローラ式変速機の断面図であ
る。図2は図1のZ−Z線に沿った要部拡大断面図であ
る。図3は図2のY−Yに沿った要部拡大断面図であ
る。図4はくさびローラ式変速機の作用を説明する図で
ある。図5は可動ローラの移動量と入力トルクの関係を
測定した一例を示した図であり、図6(a)はトルクの有
無における可動ローラの状態を説明する図を示し、図6
(b)は可動ローラの支持軸部の拡大説明図である。図
7は本発明の実施の形態に係るトルク検出機能付きくさ
びローラ式変速機を用いた駆動システムの例を模式的に
示す図である。
【0017】図1〜図7において、くさびローラ式変速
機Aとは、不図示の駆動装置(電動モータ、エンジン
等)で駆動される回転駆動軸6(高速側シャフト6)の
先端部の周囲に、該回転駆動軸に対し偏心した状態で、
負荷側回転軸3(低速側シャフト3)と共に回転自在に
設けられた外輪5と、該回転駆動軸6の外周面である駆
動側円筒面と前記外輪5の内周面である被駆動側円筒面
との間に存在して、径方向に関する幅が円周方向に関し
て不同である環状空間内に配置される、それぞれの外周
面を動力伝達用円筒面とした、少なくとも1個のガイド
ローラ7,8および少なくとも1個の可動ローラ9とを
備えた変速機のことを言う。又、可動ローラ9とは、く
さび作用により押付け力を発生するローラであり、半径
方向、円周方向に動くローラのことを言う。
【0018】本実施の形態では、くさびローラ式変速機
Aは、低速側シャフト3(外輪側)を出力側とした減速
機として作用する。但し、本発明は、低速側シャフト3
(外輪側)を入力側とした増速機にも適用できる。
【0019】また、くさびローラ式変速機Aは、正転時
には、トルクを伝達する一方、逆転時には、空転してト
ルクを伝達しないワンウェイクラッチ機能を有してい
る。
【0020】図1において、断面が略三角形状のハウジ
ング1に、仕切板であるハウジング2が固定してある。
ハウジング1には、低速側シャフト3が回転自在に支持
してあり、この低速側シャフト3の内側に、円盤状部材
4が設けてあり、この円盤状部材4の外縁部に、外輪5
が取り付けてある。
【0021】ハウジング2には、中心ローラである高速
側シャフト6が低速側シャフト3及び外輪5に対して偏
心(オフセット)して回転自在に設けてある。
【0022】図2に示すように、外輪5と、高速側シャ
フト6との間には、それぞれが中間ローラである大径の
ガイドローラ7と、小径のガイドローラ8と、トルク伝
達時に移動する可動ローラ9とが介装してある。ここ
で、可動ローラ部は一部切り欠いて示している。
【0023】可動ローラ9をケージとローラからなるニ
ードル軸受a(ガイドローラ部を参照)を介して回転自
在に支持する支持軸10は、図4に示すように、高速側
シャフト6と外輪5との間で環状空間の幅の狭い方向
(以下、「くさび」を生じる方向)に移動できるように
構成してあり、また、この「くさび」を生じる方向にロ
ッド12を圧縮ばね等の弾性体11(図2参照)により
付勢してある。
【0024】これにより、図4に示すように、正転時に
は、可動ローラ9は、高速側シャフト6と外輪5との間
で「くさび」を生じる方向に移動し、押し付け力Fcを
発生する。このFcによりトラクション力が発生し、ト
ルクを伝達することができる。
【0025】一方、逆転時には、可動ローラ9は、「く
さび」を生じる方向とは反対の方向に移動し、押し付け
力Fc=0となり、高速側シャフト6が空転し、トルク
が伝達できなくなる。
【0026】また、図2に示すように、本実施の形態で
は可動ローラ9を回転自在に支持する支持軸10には、
圧縮ばね等の弾性体11によって付勢されたロッド12
が当接する支持軸10の対向位置に、支持軸10にスペ
ーサ23を介して当接された、支持軸の移動量を検出す
るための位置検出ロッド22が支持軸10の移動方向に
沿って設けられている。そして位置検出ロッド22は、
ロッド孔24を通じてハウジング2に設置されたポテン
シオ20に接続されている。ポテンシオ20はハウジン
グ2に不図示のねじ等で固定されている。このようにし
て、可動ローラ9の支持軸10の移動量を検出する検出
手段B(トルク検出機能)が構成されている。
【0027】上述の様に構成する本発明に係るくさびロ
ーラ式変速機により回転軸を回転駆動する場合には、駆
動装置31(図7参照)により、この駆動装置31の回
転駆動軸6(高速側シャフト6)を、図2の時計方向に
回転させる。この回転駆動軸6の回転は、上記各ガイド
ローラ7、8及び可動ローラ9を介して前記外輪5に伝
わり、これら各ローラ7,8,9を図2の反時計方向に
回転させる。さらにこれら各ローラ7,8,9の回転
は、上記外輪5に伝わり、この外輪5を低速側シャフト
3と共に、図2の反時計方向に回転させる。上記回転駆
動軸6と上記ガイドローラ7,8及び可動ローラ9との
間の動力伝達、並びに、これらガイドローラ7,8及び
可動ローラ9と上記外輪5との間の動力伝達は、何れも
摩擦伝達により行なわれる為、動力伝達時に発生する騒
音並びに振動は低い。
【0028】又、上記可動ローラ9は、上記回転駆動軸
6から上記外輪5に伝達するトルクの大きさに応じた力
で、図4に示す「くさび」を生じる方向に食い込む傾向
となる。これに伴い、可動ローラ9の支持軸10は「く
さび」を生じる方向に移動する。このとき、支持軸10
に当接して設けられたスペーサ23を介して位置検出ロ
ッド22が移動し、その移動量がポテンシオ20によっ
て検出される。
【0029】図5は、駆動装置31からの入力トルクと
可動ローラ9の支持軸10の移動量の関係を測定した一
例である。この測定結果から、入力トルクと可動ローラ
9の支持軸10の移動量は、ヒステリシスも少なくほぼ
直線関係にあることが分かる。
【0030】図6を参照して、入力トルクと可動ローラ
9の支持軸10の移動量の関係について説明する。図6
(a)は図2に示したくさびローラ式変速機Aのトルクの
有無における可動ローラ9の状態を説明する図を示し、
図6(b)は可動ローラ9の支持軸部の拡大説明図であ
る。ここでトルクが加わっていない(無負荷)ときの可
動ローラ9の状態を破線で、トルクが加わった(負荷)
ときの可動ローラ9’状態を実線で示している。
【0031】図6(a)に示すように、無負荷状態では、
可動ローラ9、ガイドローラ7および外輪5は弾性変形
せずに高速側シャフト6にそれぞれが接触した状態とな
っている。一方、トルクの加わる負荷状態では、高速側
シャフト6に接触して回転されるにつれて、ガイドロー
ラ7および外輪5が弾性変形すると共に、可動ローラ9
も弾性変形しながら「くさび」が生じる方向に食い込ん
でいき、高速側シャフト6からの駆動力を外輪5に伝達
する(このときの、可動ローラの状態を9’、支持軸の
状態を10’と記す)。ただし、外輪5の弾性変形量は
大きく、ガイドローラ7、可動ローラ9および高速側シ
ャフト6の弾性変形量は小さい。
【0032】図6(b)に示すように、可動ローラ9が
9’状態になるまでの支持軸10の中心の軌跡は、ほぼ
高速側シャフト6の軸中心を中心とする円弧Sと成る。
このとき無負荷状態の支持軸10の位置から負荷状態の
支持軸10’までの移動量はmで示される。この移動量
mは円弧Sをポテンシオ20に接続された位置検出ロッ
ド22の軸Lに投影した長さである。このように、支持
軸10の移動量は円弧Sであるが、支持軸10の移動量
が僅かであるため、円弧Sはほぼ直線と見なすことがで
きる。図5に示した移動量の測定結果は、上述の関係を
反映してほぼ直線となっている。従って、本実施形態で
は、可動ローラ9の支持軸10の移動量は、ほぼ直線と
見なしても、精度上の問題はない。
【0033】そして、支持軸10の移動量mは、外輪5
と可動ローラ9の弾性変形量に比例し、弾性変形量は押
付け力に比例する。さらに、押付け力はトルクに比例し
ているので、結果として支持軸10の移動量はトルクに
比例することとなる。図5の測定結果は、上述の関係を
示している。
【0034】図5の測定結果から、入力トルクが大きく
なるにつれて、可動ローラ9は「くさび」を生じる方向
に食い込む量が増加し、入力トルクの減少と共に食い込
む量が減少する。したがって、可動ローラ9の支持軸1
0の移動量が、このくさびローラ式変速機Aに加わるト
ルク、すなわち負荷32側のねじりトルクを示してい
る。
【0035】そこで、図7に示すような駆動システムに
おいて、この移動量を制御装置30を介して駆動装置3
1(例えば、電動モータ、エンジン等)にフィードバッ
ク33することによって、負荷32に加わるトルクに応
じた駆動装置31の回転数や駆動電流を最適な値に制御
することができる。その結果、負荷32に対して最適な
運転状況や効率の良い運転状態を確保することが可能と
なる。
【0036】本第1実施の形態の場合には、くさびロー
ラ式変速機Aは、ワンウェイクラッチ機能を備えてお
り、上記外輪5の回転速度が上記回転駆動軸6の回転速
度に見合う速度、即ち、この回転駆動軸6の回転速度を
くさびローラ式変速機Aの減速比で割った速度よりも速
くなった場合には、このくさびローラ式変速機Aの動力
伝達が無くなる。 (第2実施の形態)図8は、本発明の第2実施の形態に
係るくさびローラ式変速機の要部拡大断面図である。図
9は、図8のX−Xに沿った要部拡大断面図であり、図
10は、図8のY−Yに沿った要部拡大断面図である。
【0037】第2実施の形態と第1実施の形態との差異
は、第1実施の形態がワンウェイクラッチ機能を有して
いるのに対して、第2実施の形態では、正逆両方向の回
転時にトルクを伝達できることにある。第1の実施の形
態と同等の構成には同一の符号を付し説明を省略する。
【0038】図8に示すように、外輪5と、高速側シャ
フト6との間には、中間ローラである大径のガイドロー
ラ7と、中間ローラであるトルク伝達時に移動する可動
ローラ9a、9bとが介装してある。ここで、可動ロー
ラ部は一部切り欠いて示している。
【0039】可動ローラ9a、9bをケージとローラか
らなるニードル軸受a(ガイドローラ部を参照)を介し
て回転自在に支持する支持軸10a、10bは、図4に
示すように、高速側シャフト6と外輪5との間で「くさ
び」を生じる方向に移動できるように構成してあり、ま
た、この「くさび」を生じる方向にロッド12a、12
bを圧縮ばね等の弾性体11a、11b(図7参照)に
より付勢してある。
【0040】また、支持軸10a、10bは支持軸フォ
ルダー10ac、10bcに設けられた支持軸ストッパ
ー部10ad、10bdとハウジング2に設けられた支
持軸ストッパー部2ad、2bdとにより、可動ローラ
9a,9bが「くさび」を生じる方向と反対方向に移動
するときの移動量を制限し、可動ローラ9a、9bを高
速側シャフト6と外輪5の間の回転を伝達する位置で移
動を止める役目をしている。この結果、可動ローラ9
a,9bは第1の実施形態におけるガイドローラ8とし
ての働きをすることができる。
【0041】これにより、正回転時(高速側シャフト6
の反時計方向回転時)には、可動ローラ9aは、高速側
シャフト6と外輪5との間で「くさび」を生じる方向に
移動し、押し付け力Fcを発生する。このFcによりト
ラクション力が発生し、トルクを伝達することができ
る。このとき、可動ローラ9bは高速側シャフト6と外
輪5との間で「くさび」を生じる方向と反対方向に移動
するが、支持軸ストッパー部10bdと2bdで移動を
制限され、高速側シャフト6と外輪5との間でガイドロ
ーラとして働き回転を伝達する。
【0042】一方、逆転時(高速側シャフト6の時計方
向回転時)には、可動ローラ9bは、高速側シャフト6
と外輪5との間で「くさび」を生じる方向に移動し、押
し付け力Fcを発生する。このFcによりトラクション
力が発生し、トルクを伝達することができる。このと
き、可動ローラ9aは高速側シャフト6と外輪5との間
で「くさび」を生じる方向と反対方向に移動するが、支
持軸ストッパー部10adと2adで移動を制限され、
高速側シャフト6と外輪5との間でガイドローラとして
働き回転を伝達する。
【0043】このように、本実施の形態では、正逆両方
向の回転に対して、トルクを伝達することが可能とな
る。
【0044】なお、正逆回転方向は任意であり、正回転
時に稼動ローラ9bが、逆回転時に可動ローラ9aがそ
れぞれ動作するようにしても良い。
【0045】また、図8に示すように、本実施の形態で
は可動ローラ9a、9bを回転自在に支持する支持軸1
0a、10bには、圧縮ばね等の弾性体11a、11b
によって付勢されたロッド12a、12bが当接する支
持軸10a、10bの対向位置に、支持軸10a、10
bにスペーサ23a、23bを介して当接された、支持
軸10a、10bの移動量を検出するための位置検出ロ
ッド22a、22bが支持軸10a、10bの移動方向
に沿ってそれぞれ設けられている。そして位置検出ロッ
ド22a、22bは、ロッド孔24a、24bを通じて
ハウジング2に設置されたポテンシオ20a、20bに
それぞれ接続されている。ポテンシオ20a、20bは
ハウジング2に不図示のねじ等でそれぞれ固定されてい
る。このようにして、可動ローラ9aの支持軸10aの
移動量を検出する検出手段Ba(トルク検出機能)が、
また可動ローラ9bの支持軸10bの移動量を検出する
検出手段Bb(トルク検出機能)が構成されている。
【0046】なお、位置検出動作は第1実施の形態と同
等であるので説明を省略する。
【0047】上述の様に構成する本発明に係るくさびロ
ーラ式変速機により回転軸を回転駆動する場合には、駆
動装置31(図7参照)により、この駆動装置31の回
転駆動軸6(高速側シャフト6)を、図8の反時計方向
に回転させる(図4の正転時に相当)。この回転駆動軸
6の回転は、上記ガイドローラ7、可動ローラ9aおよ
び可動ローラ9b(ガイドローラ9b)を介して前記外
輪5に伝わり、これら各ローラ7,9aおよび9bを図
8の時計方向に回転させる。さらにこれら各ローラ7,
9aおよび9bの回転は、上記外輪5に伝わり、この外
輪5を低速側シャフト3と共に、図7の時計方向に回転
させる。上記回転駆動軸6と上記ガイドローラ7、可動
ローラ9aおよび可動ローラ9b(ガイドローラ9b)
との間の動力伝達、並びに、これらガイドローラ7、可
動ローラ9aおよび可動ローラ9b(ガイドローラ9
b)と上記外輪5との間の動力伝達は、何れも摩擦伝達
により行なわれる為、動力伝達時に発生する騒音並びに
振動は低い。
【0048】又、上記可動ローラ9aは、上記回転駆動
軸6から上記外輪5に伝達するトルクの大きさに応じた
力で、図4に示す「くさび」を生じる方向に食い込む傾
向となる。これに伴い、可動ローラ9aの支持軸10a
は「くさび」を生じる方向に移動する。このとき、支持
軸10aに当接して設けられたスペーサ23aを介して
位置検出ロッド22aが移動し、その移動量がポテンシ
オ20aによって検出される。
【0049】一方、時計方向に回転させた場合、回転駆
動軸6の回転は、上記ガイドローラ7、可動ローラ9a
(ガイドローラ9a)および可動ローラ9bを介して前
記外輪5に伝わり、これら各ローラ7、9aおよび9b
を図8の反時計方向に回転させる。さらにこれら各ロー
ラ7,9aおよび9bの回転は、上記外輪5に伝わり、
この外輪5を低速側シャフト3と共に、図8の反時計方
向に回転させる。上記回転駆動軸6と上記ガイドローラ
7、可動ローラ9a(ガイドローラ9a)および可動ロ
ーラ9bとの間の動力伝達、並びに、これらガイドロー
ラ7、可動ローラ9a(ガイドローラ9a)および可動
ローラ9bと上記外輪5との間の動力伝達は、何れも摩
擦伝達により行なわれる為、動力伝達時に発生する騒音
並びに振動は低い。
【0050】又、上記可動ローラ9bは、上記回転駆動
軸6から上記外輪5に伝達するトルクの大きさに応じた
力で、図4に示したと同様の作用によって「くさび」を
生じる方向に食い込む傾向となる。これに伴い、可動ロ
ーラ9bの支持軸10bは「くさび」を生じる方向に移
動する。このとき、支持軸10bに当接して設けられた
スペーサ23bを介して位置検出ロッド22bが移動
し、その移動量がポテンシオ20bによって検出され
る。
【0051】上述のように、本実施の形態によれば、ポ
テンシオ20a,20bによって、正逆両方向の回転方
向に関する入力トルクと可動ローラ9aの支持軸10a
と可動ローラ9bの支持軸10bの移動量の関係が得ら
れ(図5と同等の特性)、図7に示す駆動システムにお
いて、第1の実施の形態と同様な手段で駆動装置31の
正逆両方向の回転制御が可能となる。詳細は第1実施の
形態と同等であるので説明を省略する。
【0052】なお、上述の説明では、位置検出ロッドは
可動ローラの支持軸に対して、可動ローラを「くさび」
方向に付勢する圧縮ばね等の弾性体を配置した位置と対
向する位置に設けているが、位置検出ロッドの設置場所
はこれに限られず、例えば、ばね側に設けばねと接触し
ないエリアに配置しても良いし。また、可動ローラと位
置検出ロッド間のスペーサは、位置検出ロッドが可動ロ
ーラと当接する部分の形状によってスペーサを取り除く
ことも可能である。
【0053】なおまた、位置検出に使用されるポテンシ
オは、接触型のみならず非接触型のポテンシオであって
も良い。
【0054】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されず、種々変形可能である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トルク検出装置を有する省スペース、低価格なくさびロ
ーラ式変速機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係るくさびローラ式
変速機の断面図である。
【図2】図1のZ−Z線に沿った要部拡大断面図であ
る。
【図3】図2のY−Y線に沿った要部拡大断面図であ
る。
【図4】くさびローラ式変速機の作用を説明する図であ
る。
【図5】可動ローラの移動量と入力トルクとの関係を測
定した一例を示す図である。
【図6】(a)はトルクの有無における可動ローラの状態
を説明する図を示し、(b)は可動ローラの支持軸部の
拡大説明図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るくさびローラ式変速
機を用いた駆動システムの例を模式的に示す図である。
【図8】本発明の第2実施の形態に係るくさびローラ式
変速機の要部拡大断面図である。
【図9】図7のX−X線に沿った要部拡大断面図であ
る。
【図10】図7のY−Y線に沿った要部拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1,2 ハウジング 3 低速側シャフト 4 円盤状部材 5 外輪 6 高速側シャフト(回転駆動軸) 7,8 ガイドローラ 9、9a、9b 可動ローラ 10、10a、10b 支持軸 11、11a、11b バネ 12、12a、12b ロッド 20、20a、20b ポテンシオ 22、22a、22b 位置検出ロッド 23、23a、23b スペーサ 24、24a、24b ロッド孔 30 制御装置 31 駆動装置 32 負荷 33 フィードバック A くさびローラ式変速機 a ニードル軸受 10ac、10bc 支持軸フォルダー 2ad、2bd、10ad、10bd 支持軸ストッパ
ー部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J051 AA01 BA03 BB08 BC01 BD01 BE04 ED03 ED04 ED11 FA01 FA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面を第1の円筒面とし、ハウジング内
    で回転する中心ローラと、内周面を第2の円筒面として
    この中心ローラの周囲で前記ハウジングの内部に、前記
    中心ローラおよび前記ハウジングに対する相対回転を自
    在に設けられた外輪と、該外輪と同心で一端部を該外輪
    に結合した回転軸と、前記第1の円筒面と前記第2の円
    筒面との間の環状空間内に、前記ローラと平行に配置さ
    れた複数本の支持軸と、該支持軸により回転自在に支持
    され、それぞれの外周面を第3の円筒面とした複数個の
    中間ローラとを備え、前記中心ローラの中心と前記回転
    軸および前記外輪の中心とを偏芯させることにより、前
    記環状空間の幅寸法を円周方向に関して不同にし、前記
    複数個の中間ローラのうち少なくとも1個の中間ローラ
    を、少なくとも前記環状空間の円周方向に関する変位自
    在に支持して可動ローラとすると共に、残りの中間ロー
    ラをガイドローラとして、前記中心ローラおよび前記外
    輪が所定方向に前記中心ローラと、前記回転軸との間の
    変速比に見合う速度比で回転する場合、前記可動ローラ
    となる中間ローラを、前記環状空間の幅の狭い部分に移
    動させるくさび作用を利用した摩擦ローラ変速機におい
    て、 前記可動ローラの移動量を検出する位置検出手段を有す
    ることを特徴とするトルク検出機能付き摩擦ローラ式変
    速機。
  2. 【請求項2】前記位置検出手段からの信号により、前記
    高速側シャフトまたは前記低速側シャフトに結合された
    駆動装置を制御することを特徴とする請求項1に記載の
    トルク検出機能付き摩擦ローラ式変速機。
  3. 【請求項3】前記位置検出手段は、接触式または非接触
    式のポテンシオから成ることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のトルク検出機能付き摩擦ローラ式変速機。
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