JP2003278491A - 継手具 - Google Patents

継手具

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JP2003278491A
JP2003278491A JP2002082043A JP2002082043A JP2003278491A JP 2003278491 A JP2003278491 A JP 2003278491A JP 2002082043 A JP2002082043 A JP 2002082043A JP 2002082043 A JP2002082043 A JP 2002082043A JP 2003278491 A JP2003278491 A JP 2003278491A
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Ishikawajima Construction Materials Co Ltd
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Ishikawajima Kenzai Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度化を図り耐久性を高めることができる
とともに、引き抜き強度を高めることのできる継手具を
提供する。 【解決手段】 コンクリートセグメントC内の接合端面
Cfの近傍位置に埋設され、隣接されたコンクリートセ
グメント同士を接合させる継手具1の構成を、ボルトv
を挿通させてボルトvの先端側を接合端面Cfから突出
させるボルト挿通孔2が形成されているとともに、ボル
ト挿通孔2の近傍位置を補強する線状の補強部材3a,
3bが埋設されているようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばシールドト
ンネル覆工用のコンクリートセグメント等の構造物に埋
設される、継手具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンクリート等からなる構造
物において、その内部に高強度モルタル等から構成され
た継手具を埋設し、この継手具のボルト挿通孔にボルト
を挿通して、隣接する他の構造物とボルト締結すること
により、構造物同士を接合させることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】こうした継手具におい
ては、ボルトに高い引張力等が作用するため、ボルト挿
通孔の近傍位置にはひび割れや破損が発生し易く、その
結果として、継手具の耐久性の低下、引き抜き強度の低
下を招くおそれがあった。また、ボルト締結のために
は、構造物の接合端面近傍位置に、ボルトを挿通・回転
させるためのスペースであるボルトボックスを形成しな
ければならないが、こうしたボルトボックスは凹部であ
って強度的に弱い部分であり、構造物の強度を高めるに
はネックとなっていた。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、高強度化を図り耐久性を高めることができるととも
に、引き抜き強度を高めることのできる継手具を提供す
ることを目的とする。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、コンクリート構造物の継手具を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、構造物内の接合端面近傍位置に埋設され、隣接され
た構造物同士を接合させる継手具であって、ボルトを挿
通させて該ボルトの先端側を前記接合端面から突出させ
るボルト挿通孔が形成されているとともに、少なくとも
該ボルト挿通孔の近傍位置を補強する線状の補強部材が
埋設されていることを特徴とする。
【0007】このように、ボルト挿通孔の近傍位置を補
強する線状の補強部材が埋設されているので、ボルトに
高い引張力等が作用するために高強度が要求されるボル
ト挿通孔を、的確に補強することができ、継手具の引き
抜き強度を高めることができる。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の継手具であって、前記補強部材は、炭素繊維、アラミ
ド繊維等の強化繊維により構成されていることを特徴と
する。
【0009】このように、補強部材として強化繊維を用
いることとすれば、継手具の軽量化及び更なる高強度化
を図ることができる。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の継手具であって、前記継手具は、頭部
と、該頭部の両側部から各々後方側へと延在する一対の
胴部と、これら一対の胴部の後方側同士を連結するテー
ル部とから構成された、中央部に貫通孔を有する平面視
略ロの字形状をなし、前記ボルト挿通孔は、前記頭部内
を前記貫通孔から前端部まで貫通するように形成され、
前記貫通孔は、前記継手具が前記構造物内に埋設された
際に、前記ボルトを締結するためのボルトボックスとし
て機能することを特徴とする。
【0011】このように、継手具を平面視略ロの字形状
として、中央部の貫通孔をボルトボックスとして機能さ
せるようにしているので、構造物の中で強度の弱い部分
であるボルトボックスを継手具と一体化して、構造物の
強度を高めることができる。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の継手具であって、前記補強部材を、前記貫通孔を囲ん
で平面視略ロの字状をなすように、前記頭部、前記胴部
及び前記テール部の各々に埋設したことを特徴とする。
【0013】このように、貫通孔を囲んで平面視略ロの
字状をなすようにして補強部材を埋設しているので、ボ
ルトボックスの周囲を補強部材で的確に補強することが
でき、構造物を更に高強度とすることができる。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
何れかに記載の継手具であって、少なくともセメント、
ポゾラン質微粉末、骨材、水、及び減水剤が含有された
配合物を硬化させたコンクリートにより構成されている
ことを特徴とする。また、請求項6に記載の発明は、請
求項5に記載の継手具であって、前記配合物中に、金属
繊維及び/又は有機繊維が含有されていることを特徴と
する。
【0015】このようなコンクリートを用いるようにす
れば、打設前のコンクリートの流動性、分離抵抗性を高
めることができるとともに、打設後のコンクリートの強
度を極めて高いものとすることができる。また、配合物
中に、金属繊維及び/又は有機繊維を含有させるように
すれば、強度に優れた繊維によりコンクリートを補強で
きるので、コンクリートの強度を更に高めることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る継手具の実施
の形態について、図1乃至図3を用いて説明する。先ず
図1に示すように、この継手具1は、頭部1aと胴部1
b,1bとテール部1cとの3つの部位からなってお
り、中央部には上下方向に貫通するボルトボックス用孔
(貫通孔)1hを有する、平面視略ロの字形状をなして
いる。この継手具1は、高強度モルタルを主たる構成材
料として構成されている。
【0017】頭部1aの中央部には、ボルトボックス用
孔1hから前端部1sまでを前後方向に貫通する、ボル
ト挿通孔2が形成されている。このボルト挿通孔2に
は、後述するように、ボルトvが挿通される。この頭部
1aの前端部1s側には、上下左右の各面からボルト挿
通孔2の前端部1sに向けて各々傾斜するテーパー面1
tが形成されており、継手具1の前端部1s側がテーパ
ー形状となっている。このため、構造物中により強固に
埋設されるようになっている。
【0018】胴部1b,1bは、一対をなしており、頭
部1aの両側端部から各々後方側へと延在している。テ
ール部1cは、一対の胴部1b,1bの後方側同士を連
結するものであって、その外周側には、外方に向けてフ
ランジ状に突出するフランジ部1fが形成されている。
継手具1が構造物内に埋設された際、このフランジ部1
fが構造物内に突出することで、大きな引き抜き強度を
得ることができる。なお、このフランジ部1fの先端側
は、断面視略半円形状をなしているとともに、継手具1
の各々の角部は、面取りされて曲面形状をなしている。
そのため、構造物内において特定箇所への応力集中が発
生し難い形状となっている。
【0019】頭部1a、一対をなす胴部1b,1b及び
テール部1cが、このように略ロの字形状に配置されて
いるので、継手具1の中央部には、ボルトボックス用孔
1hが形成されている。このボルトボックス用孔1h
は、後述するように、構造物としてのコンクリートセグ
メントに埋設された際に、ボルトボックスとして機能す
る。
【0020】この継手具1内には、線状の補強部材が埋
設されている。すなわち図2に示すように、頭部1a内
には補強部材3a,3bが、一対の胴部1b,1b内に
は補強部材4が、テール部1c内には補強部材5a,5
bが、各々埋設されている。
【0021】これら補強部材3a,3b,4,5a,5
bの各々は、炭素繊維やアラミド繊維等の強化繊維によ
り構成されている。なお、鋼線や鉄線等の金属線を用い
ても差し支えないが、継手具1の軽量化及び高強度化を
図るという観点からは、炭素繊維やアラミド繊維等の強
化繊維を用いることが好ましい。
【0022】補強部材3a,3bは、各々無端環状とさ
れており、ボルト挿通孔2を囲うようにして頭部1a内
に埋設されている。補強部材3aは、ボルト挿通孔2の
前端部1s側を囲うようにして、補強部材3bは、ボル
ト挿通孔2の後方側、つまりボルトボックス用孔1h側
を囲うようにして、各々埋設されている。すなわち、こ
れら補強部材3a,3bによって、ボルト挿通孔2の近
傍位置は極めて強固に補強されている。
【0023】補強部材5a,5bも、各々無端環状とさ
れており、テール部1内に埋設されている。補強部材5
aは、テール部1c内の前方側、つまりボルトボックス
用孔1h側に埋設されており、また補強部材5bは、テ
ール部1cの後方側のフランジ部1fの近傍位置に埋設
されている。なお、補強部材5bは、フランジ部1fを
的確に補強できるように、補強部材5aよりも大きな環
状となっている。
【0024】そして、これら補強部材3a,3bの両側
部側と補強部材5a,5bの両側部側とを前後方向に互
いに連結するような配置とされた、補強部材4,4が、
胴部1b,1b内に各々埋設されている。すなわち、補
強部材3a,3b,4,5a,5bは、ボルトボックス
用孔1hを囲んで平面視略ロの字状をなすようにして、
頭部1a、胴部1b,1b及びテール部1cの各々に埋
設されている。このため、ボルトボックス用孔1hの近
傍位置は、これら補強部材によって極めて強固に補強さ
れている。
【0025】こうした継手具1が、構造物内に埋設され
ている状態を、図3に示す。ここでは構造物として、ト
ンネル覆工用に用いられるコンクリートセグメントCを
例にとって説明する。継手具1は、コンクリートセグメ
ントCの接合端面Cfの近傍位置に、前端部1sと接合
端面Cfとを略面一として埋設されている。そしてコン
クリートセグメントCには、ボルトボックスHが、ボル
トボックス用孔1hと連通するように形成されている。
すなわち、ボルトボックス用孔1hは、ボルト挿通孔2
にボルトvを挿通して回転させるためのスペースであ
る、ボルトボックスとしての機能を有している。
【0026】このコンクリートセグメントCと、他のコ
ンクリートセグメントとを接合する際には、ボルトボッ
クスHからボルト挿通孔2にボルトvを挿通して、先端
側を接合端面Cfから突出させる。そして、このボルト
vを回転させ、隣接するコンクリートセグメントの接合
端面側とボルト締結することにより、コンクリートセグ
メント同士は接合される。
【0027】こうした継手具1においては、ボルト挿通
孔2の近傍位置を補強する線状の補強部材3a,3bを
埋設するようにしている。このため、ボルトvに高い引
張力等が作用するために高強度が要求されるボルト挿通
孔2を、的確に補強することができ、継手具1の引き抜
き強度を高めることができる。
【0028】また、補強部材を、炭素繊維、アラミド繊
維等の強化繊維により構成しているので、継手具の軽量
化及び更なる高強度化を図ることができるとともに、金
属のように錆や腐食が発生することもなく、継手具1の
耐久性をより高めることができる。
【0029】更に、継手具1を、中央部にボルトボック
ス用孔1hを有する平面視略ロの字形状とし、継手具1
がコンクリートセグメントC内に埋設された際に、この
ボルトボックス用孔1hが、ボルトvを締結するための
ボルトボックスHとして機能するようにしている。この
ため、コンクリートセグメントCの中で強度の弱い部分
であるボルトボックスHを継手具1と一体化して、コン
クリートセグメントCの高強度化を図って、高い耐久性
を得ることができる。
【0030】更に、補強部材3a,3b,4,5a,5
bを、ボルトボックス用孔1hを囲んで平面視略ロの字
状をなすように、頭部1a、胴部1b,1b及びテール
部1cの各々に埋設するようにしている。このため、ボ
ルトボックスHの周囲をこれら補強部材で的確に補強す
ることができ、コンクリートセグメントCの更なる高強
度化を図って、更に高い耐久性を得ることができる。
【0031】なお、これら継手具1の主たる構成材料と
して、高強度モルタルを用いることとしているが、高強
度モルタルに替えて、以下に示すような高強度のコンク
リートを用いるようにしてもよい。このコンクリート
は、少なくともセメント、ポゾラン質微粉末、粒径2m
m以下の骨材、水、及び減水剤が含有された配合物を硬
化させたコンクリートにより構成されている。
【0032】セメントとしては、各種ポルトランドセメ
ントや高炉セメント、フライアッシュセメント等の混合
セメントが、特に好適である。しかし、他のセメントを
用いても良く、その種類は特に限定されるものではな
い。なお、コンクリートの早期強度を向上しようとする
場合は、早強ポルトランドセメントを使用することが好
ましく、またコンクリートの流動性を向上しようとする
場合は、中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトラン
ドセメントを使用することが好ましい。
【0033】ポゾラン質微粉末の例としては、シリカフ
ューム、シリカダスト、フライアッシュ、スラグ、火山
灰、シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。シリカフ
ュームやシリカダストは、一般的にその平均粒径は1.
0μm以下であり、粉砕等の処理を行う必要がないの
で、特に好適である。
【0034】このようなポゾラン質微粉末を配合するこ
とにより、そのマイクロフィラー効果及びセメント分散
効果によりコンクリートが緻密化し、圧縮強度が向上す
る。なお、ポゾラン質微粉末の添加量が多くなると、単
位水量が増大するので、ポゾラン質微粉末の添加量は、
セメント100重量部に対して5〜50重量部が好まし
い。
【0035】骨材としては、粒径2mm以下の粒体を用
いることが好ましい。ここで、骨材の粒径とは、85w
t%累積粒径である。なお、粒径2mmよりも大きい骨
材が含まれていてもよいが、骨材の粒径が2mmを超え
ると、コンクリートの強度が低下してしまうおそれがあ
る。つまり、コンクリートの分離抵抗性、或いは硬化後
の強度等を考慮すると、最大粒径が2mm以下の骨材を
用いることが好ましく、最大粒径が1.5mm以下の骨
材を用いることがより好ましい。
【0036】このような骨材としては、川砂、陸砂、海
砂、砕砂、珪砂及びこれらの混合物を使用することがで
きる。骨材の配合量は、コンクリートの作業性や分離抵
抗性、硬化後の強度やクラックに対する抵抗性等を考慮
すると、セメント100重量部に対して50〜250重
量部が好ましく、80〜180重量部がより好ましい。
【0037】減水剤としては、リグニン系、ナフタレン
スルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水
剤、AE減水剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を
使用することができる。それらの中でも、高性能減水剤
又は高性能AE減水剤を使用することが好ましい。減水
剤の添加量は、コンクリートの流動性や分離抵抗性、硬
化後の強度、さらにはコスト等を考慮すると、セメント
100重量部に対して、固形分換算で、0.5〜4.0
重量部が好ましい。
【0038】なお、水/セメント比は、コンクリートの
流動性や分離抵抗性、硬化体の強度や耐久性等を考慮す
ると、10〜30%が好ましく、15〜25%がより好
ましい。
【0039】また、セメント硬化時間の短縮を図るため
には、急硬材を用いることが好ましいが、その種類は特
に限定されない。一般的に急硬材としては、セメント鉱
物系と無機塩系とがあるが、トンネル工法において通常
用いられているのはセメント鉱物系の粉体であり、これ
をスラリー化してベースコンクリートに添加混合する。
こうしたセメント鉱物系の急硬材は、カルシウムアルミ
ネート類、又はカルシウムサルホアルミネート類等を主
成分とし、これにクエン酸類やオキシカルボン酸塩等の
凝結遅延剤を適宜組み合わせて使用することが多い。急
硬材の添加量は、環境温度や使用材料等の施工条件によ
って異なるが、通常の場合、粉体急硬材では、セメント
質量に対して固形分量で10〜05%程度であり、液体
急硬材では8〜15%程度である。
【0040】そして、継手具1の強度や靭性を高める観
点から、配合物に金属繊維及び/又は有機繊維を含ませ
ることが好ましい。金属繊維としては、鋼繊維、アモル
ファス繊維等が挙げられるが、中でも鋼繊維は強度に優
れており、またコストや入手のし易さの点からも好まし
いものである。金属繊維は、径0.01〜1.0mm、
長さ2〜30mmのものが好ましい。径が0.01mm
未満では、繊維自身の強度が不足して張力を受けた際に
切れやすくなるし、逆に径が1.0mmを超えると、同
一配合量での本数が少なくなってコンクリートの曲げ強
度が低下するためである。また、長さが30mmを超え
ると、混練の際ファイバーボールが生じ易くなり、長さ
が2mm未満では、マトリックスとの付着力が低下し曲
げ強度が低下するためである。
【0041】金属繊維の配合量は、凝結後のコンクリー
ト体積の4%未満が好ましく、より好ましくは3.5%
未満である。一般に、金属繊維の含有量が多くなると、
曲げ強度が向上するが、逆に、流動性を確保するために
単位水量も増大するため、流動性及び硬化体の曲げ強度
を考慮すると、上記の含有量が好ましい。
【0042】有機繊維としては、ビニロン繊維、ポリプ
ロピレン繊維、ポリエチレン繊維、アラミド繊維、炭素
繊維等が挙げられる。有機繊維は、径0.005〜1.
0mm、長さ2〜30mmのものが好ましい。有機繊維
の含有量は、凝結後のコンクリート体積の10%未満が
好ましく、7%未満がより好ましい。なお、金属繊維と
有機繊維の双方を用いるようにしてもよい。
【0043】また、継手具1の充填密度を高める観点か
ら、平均粒径3〜20μm、より好ましくは平均粒径4
〜10μmの無機粉末を含ませることが好ましい。無機
粉末としては、石英粉末、石灰石粉末、酸化アルミニウ
ム(Al23)等の酸化物粉末、炭化珪素(SiC)等
の炭化物粉末等、窒化珪素(SiN)等の窒化物粉末等
が挙げられるが、中でも、石英粉末は、コストや硬化体
の品質安定性の点から好ましい。石英粉末としては、石
英や非晶質石英、オパール質やクリストバライト質のシ
リカ含有粉末等が挙げられる。無機粉末の配合量は、コ
ンクリートの流動性、硬化体の強度等から、セメント1
00重量部に対して50重量部以下が好ましく、20〜
35重量部がより好ましい。
【0044】更に、硬化体の靱性を高める観点から、平
均粒度が1mm以下の繊維状粒子又は薄片状粒子を含ま
せることが好ましい。ここで、粒子の粒度とは、その最
大寸法の大きさ(特に、繊維状粒子ではその長さ)であ
る。繊維状粒子としては、ウォラストナイト、ボーキサ
イト、ムライト等が、薄片状粒子としては、マイカフレ
ーク、タルクフレーク、バーミキュライトフレーク、ア
ルミナフレーク等が挙げられる。繊維状粒子又は薄片状
粒子の配合量は、コンクリートの流動性、硬化体の強度
や靱性等から、セメント100重量部に対して35重量
部以下が好ましく、10〜25重量部がより好ましい。
なお、繊維状粒子においては、硬化体の靱性を高める観
点から、長さ/直径の比で表される針状度が3以上のも
のを用いるのが好ましい。
【0045】このように、コンクリートとして、少なく
ともセメント、ポゾラン質微粉末、骨材、水、及び減水
剤が含有された配合物を硬化させたコンクリートを用い
るようにすれば、打設前のコンクリートの流動性、分離
抵抗性を高めることができるとともに、打設後のコンク
リートの強度を極めて高いものとすることができる。そ
のため、継手具1を高強度として、その耐久性を極めて
高いものとすることができる。
【0046】また、配合物中に、金属繊維及び/又は有
機繊維を含有させるようにすれば、強度に優れた繊維に
よりコンクリートを補強できるので、コンクリートの強
度を更に高めることができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る継手
具によれば、上記の如き構成を採用しているので、高強
度化を図り耐久性を高めることができるとともに、引き
抜き強度を高めることのできる継手具を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る継手具の一実施形態を示す斜
視図である。
【図2】 図1の継手具に埋設された補強部材を示す
図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)
は平面図である。
【図3】 図1の継手具が埋設されたコンクリート構
造物を示す図であって、(a)は平面視した断面図、
(b)は側断面図である。
【符号の説明】
1 継手具 1a 頭部 1b 胴部 1c テール部 1h ボルトボックス用孔(貫通孔) 1s 先端部 2 ボルト挿通孔 3a,3b,4,5a,5b 補強部材 C コンクリートセグメント(構造物) Cf 接合端面 H ボルトボックス

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物内の接合端面近傍位置に埋設さ
    れ、隣接された構造物同士を接合させる継手具であっ
    て、 ボルトを挿通させて該ボルトの先端側を前記接合端面か
    ら突出させるボルト挿通孔が形成されているとともに、
    少なくとも該ボルト挿通孔の近傍位置を補強する線状の
    補強部材が埋設されていることを特徴とする継手具。
  2. 【請求項2】 前記補強部材は、炭素繊維、アラミド
    繊維等の強化繊維により構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の継手具。
  3. 【請求項3】 前記継手具は、頭部と、該頭部の両側
    部から各々後方側へと延在する一対の胴部と、これら一
    対の胴部の後方側同士を連結するテール部とから構成さ
    れた、中央部に貫通孔を有する平面視略ロの字形状をな
    し、前記ボルト挿通孔は、前記頭部内を前記貫通孔から
    前端部まで貫通するように形成され、前記貫通孔は、前
    記継手具が前記構造物内に埋設された際に、前記ボルト
    を締結するためのボルトボックスとして機能することを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の継手具。
  4. 【請求項4】 前記補強部材を、前記貫通孔を囲んで
    平面視略ロの字状をなすように、前記頭部、前記胴部及
    び前記テール部の各々に埋設したことを特徴とする請求
    項3に記載の継手具。
  5. 【請求項5】 少なくともセメント、ポゾラン質微粉
    末、骨材、水、及び減水剤が含有された配合物を硬化さ
    せたコンクリートにより構成されていることを特徴とす
    る請求項1〜4の何れかに記載の継手具。
  6. 【請求項6】 前記配合物中に、金属繊維及び/又は
    有機繊維が含有されていることを特徴とする請求項5に
    記載の継手具。
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