JP2003277271A - 抗癌剤 - Google Patents
抗癌剤Info
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- JP2003277271A JP2003277271A JP2002084666A JP2002084666A JP2003277271A JP 2003277271 A JP2003277271 A JP 2003277271A JP 2002084666 A JP2002084666 A JP 2002084666A JP 2002084666 A JP2002084666 A JP 2002084666A JP 2003277271 A JP2003277271 A JP 2003277271A
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- anthocyanins
- anthocyanin
- blueberry
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ブルーベリーから抽出されるアントシアニジ
ン誘導体を有効成分とする抗癌剤を提供することを課題
とする。 【解決手段】 本発明は有効成分、キャリア及びその他
の成分を含む抗癌剤であって、前記有効成分がアントシ
アニジン誘導体であることを特徴とする抗癌剤であっ
て、前記アントシアニジン誘導体がブルーベリーの果実
から抽出されたものであることを特徴とする抗癌剤を提
供する。
ン誘導体を有効成分とする抗癌剤を提供することを課題
とする。 【解決手段】 本発明は有効成分、キャリア及びその他
の成分を含む抗癌剤であって、前記有効成分がアントシ
アニジン誘導体であることを特徴とする抗癌剤であっ
て、前記アントシアニジン誘導体がブルーベリーの果実
から抽出されたものであることを特徴とする抗癌剤を提
供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アントシアニジン
誘導体を有効成分とする抗癌剤に関する。
誘導体を有効成分とする抗癌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ブルーベリーの果実には、アントシアニ
ジン誘導体であるアントシアニンが含まれている。この
アントシアニンについては、視覚機能改善作用、体内の
活性酸素除去作用、血管強化作用、抗炎症作用、抗潰瘍
作用等の薬理効果を有していることが知られており、欧
米では医薬品として認可されている。しかし、ブルーベ
リーより抽出されるアントシアニンの抗癌作用について
は今まで知られていなかった。
ジン誘導体であるアントシアニンが含まれている。この
アントシアニンについては、視覚機能改善作用、体内の
活性酸素除去作用、血管強化作用、抗炎症作用、抗潰瘍
作用等の薬理効果を有していることが知られており、欧
米では医薬品として認可されている。しかし、ブルーベ
リーより抽出されるアントシアニンの抗癌作用について
は今まで知られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ブルーベリ
ーから抽出されるアントシアニンの人体に及ぼす影響を
研究する過程で知見を得たものであり、ブルーベリーか
ら抽出されるアントシアニンを利用した新規な医薬及び
健康補助食品を提供することを課題とする。
ーから抽出されるアントシアニンの人体に及ぼす影響を
研究する過程で知見を得たものであり、ブルーベリーか
ら抽出されるアントシアニンを利用した新規な医薬及び
健康補助食品を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記した課題
を解決するために、請求項1に記載の発明は、アントシ
アニジン誘導体を有効成分とすることを特徴とする抗癌
剤である。
を解決するために、請求項1に記載の発明は、アントシ
アニジン誘導体を有効成分とすることを特徴とする抗癌
剤である。
【0005】本発明者らは、発癌プロモーターTPAに
よる細胞癌化実験を行ったところ、アントシアニジン誘
導体、特に、ブルーベリーの果実から抽出したアントシ
アニジン配糖体であるアントシアニンを含有した培地に
おいては、細胞癌化が抑制されることを見出した。ま
た、癌細胞にアントシアニンを添加したところ、癌細胞
のアポトーシスが誘導されることを見出した。尚、これ
らの実験の詳細については後記する。
よる細胞癌化実験を行ったところ、アントシアニジン誘
導体、特に、ブルーベリーの果実から抽出したアントシ
アニジン配糖体であるアントシアニンを含有した培地に
おいては、細胞癌化が抑制されることを見出した。ま
た、癌細胞にアントシアニンを添加したところ、癌細胞
のアポトーシスが誘導されることを見出した。尚、これ
らの実験の詳細については後記する。
【0006】
【発明の実施の形態】[ブルーベリーについて]ブルー
ベリーは、ツツジ科スノキ属の植物であり、V.she
i、V.australe、V.corymbosu
m、V.myrtillus、V.angustifo
liumが知られている。この中でも、V.myrti
llusは、果実中に後記のアントシアニンを多量に含
んでおり、本実施の形態においてもV.myrtill
usの果実を用いて各種調査を行っている。
ベリーは、ツツジ科スノキ属の植物であり、V.she
i、V.australe、V.corymbosu
m、V.myrtillus、V.angustifo
liumが知られている。この中でも、V.myrti
llusは、果実中に後記のアントシアニンを多量に含
んでおり、本実施の形態においてもV.myrtill
usの果実を用いて各種調査を行っている。
【0007】[アントシアニンについて]ブルーベリー
の果実中に含まれるアントシアニン(アントシアニジン
誘導体)は、下記一般式で表されるアントシアニジン骨
格を有する。
の果実中に含まれるアントシアニン(アントシアニジン
誘導体)は、下記一般式で表されるアントシアニジン骨
格を有する。
【0008】
【化1】
【0009】(式中Glycは、アラビノース、グルコ
ース、ガラクトースの何れか一種を示す。また式中R
1、R2、R3は表1に示すような組合せを有する。)
ース、ガラクトースの何れか一種を示す。また式中R
1、R2、R3は表1に示すような組合せを有する。)
【0010】
【表1】
【0011】V.myrtillusの果実に含まれる
アントシアニンは、表1に示したようにR1〜R3の置
換基が異なる5種類のアントシアニジンに3種類の糖
(アラビノース、グルコース、ガラクトース)が結合し
た合計15種類が存在する。尚、以下これらの15種類
のアントシアニンを総称して「アントシアニン」と言う
こととする。
アントシアニンは、表1に示したようにR1〜R3の置
換基が異なる5種類のアントシアニジンに3種類の糖
(アラビノース、グルコース、ガラクトース)が結合し
た合計15種類が存在する。尚、以下これらの15種類
のアントシアニンを総称して「アントシアニン」と言う
こととする。
【0012】[アントシアニンの抽出法]ブルーベリー
からのアントシアニンの抽出は、公知の方法で行うこと
ができる。例えば、ブルーベリーの果実をすり潰すこと
で得られたブルーベリージュースをSep−Pac P
lus C18Cartridgeカラム(Water
s社製)に吸着させ、滅菌水で洗浄後、1%HCl−メ
タノール溶液で溶出させることで、純度90%のアント
シアニンを抽出した。
からのアントシアニンの抽出は、公知の方法で行うこと
ができる。例えば、ブルーベリーの果実をすり潰すこと
で得られたブルーベリージュースをSep−Pac P
lus C18Cartridgeカラム(Water
s社製)に吸着させ、滅菌水で洗浄後、1%HCl−メ
タノール溶液で溶出させることで、純度90%のアント
シアニンを抽出した。
【0013】このようにして得られた抽出液のHPLC
(高速液体クロマトグラフィー)によるクロマトグラム
を標準品のアントシアニンのクロマトグラムと比較した
ところ、抽出液には、前記した15種類のアントシアニ
ンが含まれていることが確認された。
(高速液体クロマトグラフィー)によるクロマトグラム
を標準品のアントシアニンのクロマトグラムと比較した
ところ、抽出液には、前記した15種類のアントシアニ
ンが含まれていることが確認された。
【0014】尚、アントシアニンを得るための原料は、
ブルーベリーの果実をすり潰したブルーベリージュース
に限定されず、市販されているブルーベリー粉末や濃縮
液を用いても構わない。
ブルーベリーの果実をすり潰したブルーベリージュース
に限定されず、市販されているブルーベリー粉末や濃縮
液を用いても構わない。
【0015】[使用法]このようにして得られたアント
シアニンは、薬理的に認容された液体キャリア又は粉末
キャリアと混合して種々の形態で用いることが可能であ
り、例えば、錠剤、散剤、液剤、カプセル剤、注射剤、
軟膏、健康補助食品等として使用される。
シアニンは、薬理的に認容された液体キャリア又は粉末
キャリアと混合して種々の形態で用いることが可能であ
り、例えば、錠剤、散剤、液剤、カプセル剤、注射剤、
軟膏、健康補助食品等として使用される。
【0016】錠剤の形態で用いる場合には、薬学的に認
容された種々のキャリアを用いることができ、乳糖、ブ
ドウ糖等の賦形剤、水、エタノール等の結合剤、カンテ
ン末、乾燥デンプン等の崩壊剤、ステアリン、カカオバ
ター等の崩壊抑制剤、カオリン、ベントナイト等の吸着
剤、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリ
ン、デンプン等の保湿剤、ホウ酸末、ポリエチレングリ
コール等の滑択剤等を例示できる。
容された種々のキャリアを用いることができ、乳糖、ブ
ドウ糖等の賦形剤、水、エタノール等の結合剤、カンテ
ン末、乾燥デンプン等の崩壊剤、ステアリン、カカオバ
ター等の崩壊抑制剤、カオリン、ベントナイト等の吸着
剤、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリ
ン、デンプン等の保湿剤、ホウ酸末、ポリエチレングリ
コール等の滑択剤等を例示できる。
【0017】また、注射剤として用いる場合にはアント
シアニン溶液は殺菌され且つ血液と等張であることが好
ましく、アントシアニン溶液を希釈する希釈剤として
は、薬学的に許容された水、エチルアルコール、プロピ
レングリコール等を用いることができる。また、血液と
の等張性を確保するために、食塩、ブドウ糖、グリセリ
ン等を適宜混合しても構わない。
シアニン溶液は殺菌され且つ血液と等張であることが好
ましく、アントシアニン溶液を希釈する希釈剤として
は、薬学的に許容された水、エチルアルコール、プロピ
レングリコール等を用いることができる。また、血液と
の等張性を確保するために、食塩、ブドウ糖、グリセリ
ン等を適宜混合しても構わない。
【0018】さらに、健康補助食品とする場合には、散
剤、錠剤、液剤等種々の形態で用いることができる。ま
た、着色剤、保存剤、香料、甘味剤等、この分野におい
て従来公知の添加剤を加えることが可能である。
剤、錠剤、液剤等種々の形態で用いることができる。ま
た、着色剤、保存剤、香料、甘味剤等、この分野におい
て従来公知の添加剤を加えることが可能である。
【0019】さらにまた、何れの形態で用いる場合で
も、カロチノイドの一種であるルテインを添加すること
可能であり、ルテインを添加することで、体内の活性酸
素が消去され、抗癌作用だけではなく生活習慣病の予防
にも効果を発揮する。また、本実施の形態では、ブルー
ベリーからアントシアニンを抽出したが、アントシアニ
ンは紫芋、ブドウ、赤キャベツ、茄子等から抽出しても
よい。
も、カロチノイドの一種であるルテインを添加すること
可能であり、ルテインを添加することで、体内の活性酸
素が消去され、抗癌作用だけではなく生活習慣病の予防
にも効果を発揮する。また、本実施の形態では、ブルー
ベリーからアントシアニンを抽出したが、アントシアニ
ンは紫芋、ブドウ、赤キャベツ、茄子等から抽出しても
よい。
【0020】
【実施例】[アントシアニン溶液の調整]ブルーベリー
(V.myrtillus)の果実をすり潰し、得られ
たブルーベリージュースをSep−Pac Plus
C18Cartridgeカラム(Waters社製)
に吸着させ、滅菌水で洗浄後、1%HCl−メタノール
溶液で溶出させることで、ブルーベリー中のアントシア
ニンを抽出した。このようにして得られた抽出液を温度
37℃においてエバポレータにより濃縮後、pHを7.
0に調整し、DMSO(ジメチルスルフォキシド)に溶
解してアントシアニン溶液を得た。尚、アントシアニン
を大量に得たい場合には、カラムとしてSEPHADE
XLH−20(Amersham pharmacia
Biotech AB社製:Cat17−0090−
01)を用いることが望ましい。
(V.myrtillus)の果実をすり潰し、得られ
たブルーベリージュースをSep−Pac Plus
C18Cartridgeカラム(Waters社製)
に吸着させ、滅菌水で洗浄後、1%HCl−メタノール
溶液で溶出させることで、ブルーベリー中のアントシア
ニンを抽出した。このようにして得られた抽出液を温度
37℃においてエバポレータにより濃縮後、pHを7.
0に調整し、DMSO(ジメチルスルフォキシド)に溶
解してアントシアニン溶液を得た。尚、アントシアニン
を大量に得たい場合には、カラムとしてSEPHADE
XLH−20(Amersham pharmacia
Biotech AB社製:Cat17−0090−
01)を用いることが望ましい。
【0021】[細胞癌化抑制実験]アントシアニンによ
る細胞癌化抑制実験を、薬品や食品の細胞癌化抑制能力
を感度良く検出でき、客観的な評価が可能であるコロニ
ーアッセイ法を用いて行った。コロニーアッセイ法と
は、癌細胞は寒天培地中で増殖してコロニーを形成する
が、正常細胞は寒天培地中では増殖しないことを利用し
て、発癌プロモーターを加えた寒天培地にて正常細胞を
所定期間培養し、正常細胞から癌細胞への転換率を培地
中のコロニー数より評価するものである。
る細胞癌化抑制実験を、薬品や食品の細胞癌化抑制能力
を感度良く検出でき、客観的な評価が可能であるコロニ
ーアッセイ法を用いて行った。コロニーアッセイ法と
は、癌細胞は寒天培地中で増殖してコロニーを形成する
が、正常細胞は寒天培地中では増殖しないことを利用し
て、発癌プロモーターを加えた寒天培地にて正常細胞を
所定期間培養し、正常細胞から癌細胞への転換率を培地
中のコロニー数より評価するものである。
【0022】発癌プロモーターTPAを20ng/m
l、及び、前記したアントシアニン溶液を適当量培地に
添加し、アントシアニンを0、1、5、10、20μg
/mlそれぞれ含む寒天培地を作成した。これらの培地
上にマウス新生児皮膚細胞JB6を10個ずつ散布し、
37℃、CO2濃度5%の環境下で2週間に渡り培養を
行った。
l、及び、前記したアントシアニン溶液を適当量培地に
添加し、アントシアニンを0、1、5、10、20μg
/mlそれぞれ含む寒天培地を作成した。これらの培地
上にマウス新生児皮膚細胞JB6を10個ずつ散布し、
37℃、CO2濃度5%の環境下で2週間に渡り培養を
行った。
【0023】尚、この環境下(発癌プロモーターTPA
濃度、培養温度、CO2濃度)におけるマウス新生児皮
膚細胞JB6の2週間後における細胞癌化率は約10%
であることが知られている。また、本実施の形態では、
発癌プロモーターは、TPAを使用したが、TNF−ア
ルファでもよい。
濃度、培養温度、CO2濃度)におけるマウス新生児皮
膚細胞JB6の2週間後における細胞癌化率は約10%
であることが知られている。また、本実施の形態では、
発癌プロモーターは、TPAを使用したが、TNF−ア
ルファでもよい。
【0024】2週間の培養後、得られたコロニーを染色
液にて染色し、光学顕微鏡でその数を計測した。その結
果を表2及び図1に示す。尚、細胞癌化発生率及び細胞
癌化抑制率は次の式で求めた。 細胞癌化発生率(%)=(実験区のコロニー数/コントロールのコロニー数) ×100・・・(1) 細胞癌化抑制率(%)=100−細胞癌化発生率(%)・・・(2)
液にて染色し、光学顕微鏡でその数を計測した。その結
果を表2及び図1に示す。尚、細胞癌化発生率及び細胞
癌化抑制率は次の式で求めた。 細胞癌化発生率(%)=(実験区のコロニー数/コントロールのコロニー数) ×100・・・(1) 細胞癌化抑制率(%)=100−細胞癌化発生率(%)・・・(2)
【0025】
【表2】
【0026】表2及び図1より、アントシアニンは、濃
度依存的にマウス新生児皮膚細胞JB6の細胞癌化を抑
制することが明らかである。
度依存的にマウス新生児皮膚細胞JB6の細胞癌化を抑
制することが明らかである。
【0027】また、アントシアニンを抽出する前のブル
ーベリージュース、及び、市販のブルーベリー粉末を用
いて同様の実験を行ったが、同様に、ブルーベリーエキ
スの濃度に依存して細胞癌化が抑制される。
ーベリージュース、及び、市販のブルーベリー粉末を用
いて同様の実験を行ったが、同様に、ブルーベリーエキ
スの濃度に依存して細胞癌化が抑制される。
【0028】[癌細胞アポトーシス誘導実験]アントシ
アニンが癌細胞に及ぼすアポトーシス誘導効果を断片化
したDNA量により評価した。
アニンが癌細胞に及ぼすアポトーシス誘導効果を断片化
したDNA量により評価した。
【0029】ヒト急性前骨髄性白血病細胞HL−60を
10%の牛胎児血清を含むRPMI1640培地を用い
て培養した。このようにして得られたHL−60細胞
を、アントシアニンを0(0.1%DMSO)、50、
100、150μg/mlそれぞれ含むように調整した
前記アントシアニン溶液で6時間処理した。
10%の牛胎児血清を含むRPMI1640培地を用い
て培養した。このようにして得られたHL−60細胞
を、アントシアニンを0(0.1%DMSO)、50、
100、150μg/mlそれぞれ含むように調整した
前記アントシアニン溶液で6時間処理した。
【0030】処理後、細胞を遠心分離法により回収し、
細胞溶解緩衝液により細胞膜を取り除き、RNA分解酵
素によりRNAを分解し、タンパク質分解酵素によりタ
ンパク質を除去し、得られたDNA断片を2%アガロー
スゲル電気泳動法により分離し、染色後、UVトランス
レータにより検出し、DNAの断片化率を評価した。そ
の結果を、表3及び図2に示す。
細胞溶解緩衝液により細胞膜を取り除き、RNA分解酵
素によりRNAを分解し、タンパク質分解酵素によりタ
ンパク質を除去し、得られたDNA断片を2%アガロー
スゲル電気泳動法により分離し、染色後、UVトランス
レータにより検出し、DNAの断片化率を評価した。そ
の結果を、表3及び図2に示す。
【0031】
【表3】
【0032】表3及び図2に示すように、ブルーベリー
由来のアントシアニンの濃度が高くなるほど、アポトー
シスの指標となるDNA断片化率が増加しており、アン
トシアニンは、ヒト急性前骨髄性白血病細胞HL−60
のアポトーシスを濃度依存的に誘導することが明らかで
ある。
由来のアントシアニンの濃度が高くなるほど、アポトー
シスの指標となるDNA断片化率が増加しており、アン
トシアニンは、ヒト急性前骨髄性白血病細胞HL−60
のアポトーシスを濃度依存的に誘導することが明らかで
ある。
【0033】
【発明の効果】本発明は次のような顕著な効果を奏す
る。本発明の抗癌剤の有効成分であるブルーベリーより
抽出されるアントシアニジン誘導体(アントシアニン)
は、前記したように、細胞の癌化を防止する(抗癌作
用)と共に、癌細胞のアポトーシスを誘導する効果があ
る。
る。本発明の抗癌剤の有効成分であるブルーベリーより
抽出されるアントシアニジン誘導体(アントシアニン)
は、前記したように、細胞の癌化を防止する(抗癌作
用)と共に、癌細胞のアポトーシスを誘導する効果があ
る。
【図1】アントシアニンのマウス皮膚細胞癌化抑制効果
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図2】アントシアニンによるヒト急性前骨髄性白血病
細胞のDNA断片化率を示す電気泳動の結果である。
細胞のDNA断片化率を示す電気泳動の結果である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 35/78 A61K 35/78 C
A61P 35/00 A61P 35/00
// C07H 17/065 C07H 17/065
Fターム(参考) 4B018 MD08 MD52 ME08
4C057 CC01 DD01 KK07
4C076 AA11 AA30 BB01 CC27 FF02
4C086 AA01 AA02 BA08 MA01 MA04
MA16 MA43 NA14 ZB26
4C088 AB44 AC04 BA10 CA06 MA52
NA14 ZB26
Claims (4)
- 【請求項1】 アントシアニジン誘導体を有効成分とす
ることを特徴とする抗癌剤。 - 【請求項2】 前記アントシアニジン誘導体がブルーベ
リーの果実から抽出されたものであることを特徴とする
請求項1に記載の抗癌剤。 - 【請求項3】 薬理的に認容された液体キャリア又は粉
末キャリアを含むことを特徴とする請求項1又は請求項
2に記載の抗癌剤。 - 【請求項4】 請求項1から請求項3に記載の抗癌剤を
含む健康補助食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002084666A JP2003277271A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 抗癌剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002084666A JP2003277271A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 抗癌剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003277271A true JP2003277271A (ja) | 2003-10-02 |
Family
ID=29231899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002084666A Pending JP2003277271A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 抗癌剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003277271A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005042555A1 (ja) * | 2003-10-30 | 2005-05-12 | Meiji Seika Kaisha, Ltd. | チロシナーゼ活性阻害剤及び顔面血流改善剤 |
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WO2009147702A1 (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-10 | トーシン株式会社 | 脳保護作用剤 |
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-
2002
- 2002-03-26 JP JP2002084666A patent/JP2003277271A/ja active Pending
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