JP2003277169A - セラミックス - Google Patents

セラミックス

Info

Publication number
JP2003277169A
JP2003277169A JP2002085364A JP2002085364A JP2003277169A JP 2003277169 A JP2003277169 A JP 2003277169A JP 2002085364 A JP2002085364 A JP 2002085364A JP 2002085364 A JP2002085364 A JP 2002085364A JP 2003277169 A JP2003277169 A JP 2003277169A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base material
sprayed layer
layer
ceramic
ceramics
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002085364A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Kono
晃治 河野
Naohisa Wakijima
直久 和気島
Akifumi Miyanaga
晶史 宮永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu Refractories Co Ltd
Original Assignee
Kyushu Refractories Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyushu Refractories Co Ltd filed Critical Kyushu Refractories Co Ltd
Priority to JP2002085364A priority Critical patent/JP2003277169A/ja
Publication of JP2003277169A publication Critical patent/JP2003277169A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁器質基材の表面に溶射層を有するセラミッ
クスにおいて、基材の強度を低下させることなく基材に
対する溶射層の接着性が極めて優れているセラミックス
を提供することを目的とする。 【解決手段】 磁器質の基材の表面に溶射層を有するセ
ラミックスにおいて、基材表面に溶射層の接着性を向上
させるための粗粒子層を有することを特徴とするセラミ
ックスである。基材表面は粗粒子層の存在により、鋭い
凹凸を有しているため、ブラスト処理を行わなくても溶
射層の強固な接着性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、磁器質の基材表面
に溶射層を有するセラミックスに関するものであり、基
材に対する溶射層の接着性が極めてすぐれているセラミ
ックスを提供するものである。 【0002】 【従来の技術】磁器質の基材の表面に溶射層を有するセ
ラミックスは、電子部品焼成用の道具材等に使用されて
いる。磁器質基材の表面に溶射層を形成する場合、接着
性を確保する目的で基材表面をブラスト処理すること場
合がある。ブラスト処理により凹凸状となった表面に溶
射を行うとアンカー効果により溶射層の接着性が向上す
るためである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】磁器質基材にブラスト
処理を行う場合、より大きい効果を得ようとすれば、ブ
ラストの圧力を高くして粗面化の度合いを大きくする必
要があるが、高圧のブラスト処理によって基材が破損し
たり、欠陥導入による基材の強度劣化を生じる危険性が
ある。また、ブラストが均一に行われず、溶射層の接着
性が安定しないという問題もあった。さらに、基材の形
状が板状、棒状と多岐にわたる場合には、形状別にブラ
スト用の治具を用意する必要があり作業の煩雑さやコス
ト高を招く問題もあった。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するために鋭意検討を重ね、磁器質基材にブラスト
処理を行わずに、簡便な方法で基材表面に粗粒子層を形
成した後、溶射層を形成したセラミックスを開発するこ
とに成功した。即ち、本発明は磁器質の基材表面に溶射
層を有するセラミックスにおいて、基材表面に溶射層の
接着性を向上させる粗粒子層を有することを特徴とする
セラミックスである。 【0005】本発明は基材の形状に制約されない。基材
形状が平板状だけでなく、棒状あるいは管状であっても
適用可能である。 【0006】本発明のセラミックスにおいて、基材およ
び溶射層の接着性を向上させる粗粒子層の材質は特に限
定されるものではなく、溶射層の材質にとって相性の良
い材質を選定すればよい。即ち、溶射層と同材質、反応
しない材質が好ましく、反応して溶射層材質に影響を及
ぼすような材質は避けるべきである。 【0007】本発明のセラミックスにおいて、表面の溶
射層はセラミックスの用途によりその材質を選定する。
通常の溶射に使用されるセラミック粉末が使用できる
が、例えば、アルミナ、ムライト、ジルコニア、スピネ
ルその他の酸化物等が使用できる。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明において、磁器質の基材は
一般的なセラミックスと同様に既知の方法で成形する。
成形方法としては押出成形、鋳込成形、射出成形、加圧
成形などの方法があげられる。所望の材質の原料と結合
剤とを混練し、基材の形状に適した成形方法により成形
する。混練物の性状は成形方法により好適な粘性に調整
する。 【0009】基材材質はセラミックスの使用用途によっ
て適宜選択すればよい。例えば電子部品焼成用の道具材
に使用する場合は耐熱衝撃性に優れる材質としてアルミ
ナ質、ムライト質、炭化ケイ素質、窒化ケイ素質等が挙
げられる。 【0010】本発明のセラミックスは基材の表面に溶射
層の接着性を向上させるための粗粒子層を有する事が特
徴である。粗粒子層を形成する方法は特に限定されるも
のではない。例えば、成形体の表面に適当な糊材を被覆
した後、粗粒子をまぶすことにより粗粒子層を形成でき
る。この場合、成形体は乾燥前でもよいし乾燥後でも可
能である。前記糊材は基材性状を損なわないものであれ
ば特に限定されるものではなく、その形態も液状、ペー
スト状等のものが使用できる。成形体表面に均一に粗粒
子をまぶすためには液状の糊材が好ましく、アルコール
等の有機物、水等が扱いやすく特に好ましい。乾燥前の
成形体表面が適当に濡れており、粗粒子が成形体に付着
しやすい状態であれば糊材を使用せずに粗粒子をまぶし
てもよい。 【0011】成形体表面にまぶす粗粒子の材質は特に限
定されるものではないが、成形体の材質と相性の良い材
質を使用することが好ましい。成形体がアルミナまたは
/およびムライト質の場合は粗粒子もアルミナまたは/
およびムライト質とすることが好ましい。また粗粒子の
粒径も特に限定されるものではなく、例えば20〜50
0μmの範囲の粒径のものを使用する。 【0012】成形体表面にまぶした粗粒子は溶射層の接
着性を向上させるアンカー効果を奏するものであり、成
形体表面に均一に過不足無く存在することが望ましい。
成形体表面に糊材を被覆させた後に粗粒子をまぶす場合
は概して粗粒子が過剰に付着しやすい。従って、粗粒子
を付着させた成形体を乾燥させ、その後余分な粗粒子を
取り除くことが望ましい。粗粒子が過剰に存在すると、
この上に形成する溶射層の接着性に悪影響を及ぼし、ま
た溶射層が均一に生成されないため好ましくない。 【0013】過剰な粗粒子を除去した後、成形体を焼成
して基材を得る。焼成された基材は表面に粗粒子層が存
在するため、鋭い凹凸を有しており、ブラスト処理を行
わなくても溶射層の強固な接着が得られる。ブラスト処
理を行わないことにより、基材に欠陥を導入することな
く、また基材強度の低下を招くことなく、溶射層を形成
することが可能である。 【0014】本発明のセラミックスは、成形体表面に粗
粒子層を形成させた上に溶射層を形成して製造される。
溶射は通常のセラミックス溶射が適用できるが、ジルコ
ニアやアルミナを溶射する場合はプラズマ溶射が好まし
い。基材表面に所望の厚さに溶射層を形成させ、本発明
のセラミックスが得られる。 【0015】 【実施例】本発明を実施例により説明する。 実施例1:最大粒径1μmで粒度調整したアルミナ質原
料に結合剤としてメチルセルロースを12wt%添加した
混練物を押出成形機に装入し、直径5mm、長さ250mm
の棒状の成形体を得た。成形体に水を付け、粒径100
μmのアルミナ粗粒をまぶした。粗粒が付着した成形体
を乾燥後、過剰に付着したアルミナ粗粒を除去し、16
00℃で焼成し基材を得た。この基材に通常溶射原料と
して用いられる粒度のジルコニア粒を溶射し棒状の磁器
質セラミックスを得た。この棒状の磁器質セラミックス
を1400℃に加熱し1時間保持後に冷却するという加
熱−冷却サイクルを20回繰り返した後に観察したとこ
ろ、溶射層には何ら異常なく良好な接着性を示してい
た。この棒状のセラミックスにリング状バリスタを多数
通し、バリスタの焼成を行ったところ、バリスタと棒状
セラミックスとの反応は認められず、棒状セラミックス
の溶射層には全く異常なく、繰り返し焼成処理に使用で
きる状態であった。また、焼成したリング状バリスタは
所望の特性を有するものが得られた。 【0016】実施例2 : 最大粒径1μmで粒度調整
したアルミナ−ムライト質原料に結合剤としてメチルセ
ルロースを15wt%添加した混練物を用い鋳込み成形に
より、150mm角で厚さ2mmの板状の成形体を得た。成
形体に水を付け、粒径100μmのアルミナ粗粒をまぶ
した。粗粒が付着した成形体を乾燥後、過剰に付着した
アルミナ粗粒を除去し、1600℃で焼成し基材を得
た。この基材に通常の溶射原料として用いる粒度のアル
ミナ粒を溶射し板状の磁器質セラミックスを得た。この
板状のセラミックスにチタン酸バリウムを主成分とし、
微量の低融点成分を含む誘電体の焼成を行ったところ、
誘電体と板状セラミックスとの反応は認められず、また
板状セラミックスの溶射層には全く異常なく、繰り返し
焼成処理に使用できる状態であった。また、焼成した誘
電体は所望の特性を有するものが得られた。 【0017】実施例3 : 最大粒径1μmで粒度調整
したムライト質粉末に対し、水30wt%、アクリル系オ
リゴマー0.7wt%の割合の混合物をボールミルで24
時間混合して調整したスリップを鋳込み型に鋳込み、1
50mm角で厚さ2mmの板状の成形体を得た。この成形体
に水を付け、粒径100μmのアルミナ粗粒をまぶし
た。粗粒が付着した成形体を乾燥後、過剰に付着したア
ルミナ粗粒を除去し、1700℃で焼成し基材を得た。
この基材に通常の溶射原料として用いる粒度のジルコニ
ア粒を溶射し板状の磁器質セラミックスを得た。この板
状のセラミックスにチタン酸バリウムを主成分とし、微
量の低融点成分を含む誘電体の焼成を行ったところ、誘
電体と板状セラミックスとの反応は認められず、また板
状セラミックスの溶射層には全く異常なく、繰り返し焼
成処理に使用できる状態であった。また、焼成した誘電
体は所望の特性を有するものが得られた。 【0018】比較例1:実施例1と同様の棒状の成形体
を焼成後、ブラスト処理をした基材に通常の溶射原料と
して用いる粒度のジルコニア粒を溶射し棒状の磁器質セ
ラミックスを得た。この棒状の磁器質セラミックスを1
400℃に加熱し1時間保持後に冷却するという加熱−
冷却サイクルを繰り返し行ったところ、3回後に溶射層
の剥離が認められた。この棒状のセラミックスにリング
状バリスタを多数通し、バリスタの焼成を行ったとこ
ろ、棒状のセラミックスが大きく変形し、繰り返しての
使用は不可能な状態であった。また、一部溶射層の剥離
が認められた。変形した棒状セラミックスの内部組織を
調査したところ、ブラストに起因すると目される欠陥が
多数認められ、組織強度も低いものであり、この欠陥が
変形を招いたと推察された。 【0019】 【発明の効果】本発明のセラミックスによれば、基材の
強度を低下させることなく、溶射層の接着性が大幅に向
上しているため、例えば電子部品焼成用道具材として使
用した場合、変形や溶射層の剥離を生じることなく、繰
り返し使用可能であり、電子部品の生産性向上、生産コ
ストの引き下げに大きく寄与できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 磁器質の基材の表面に溶射層を有するセ
    ラミックスにおいて、基材表面に溶射層の接着性を向上
    させるための粗粒子層を有することを特徴とするセラミ
    ックス。
JP2002085364A 2002-03-26 2002-03-26 セラミックス Pending JP2003277169A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002085364A JP2003277169A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 セラミックス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002085364A JP2003277169A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 セラミックス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003277169A true JP2003277169A (ja) 2003-10-02

Family

ID=29232354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002085364A Pending JP2003277169A (ja) 2002-03-26 2002-03-26 セラミックス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003277169A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9573843B2 (en) 2013-08-05 2017-02-21 Corning Incorporated Polymer edge-covered glass articles and methods for making and using same
KR20170139084A (ko) 2015-04-21 2017-12-18 도카로 가부시키가이샤 기재의 조면화(粗面化)방법, 기재의 표면처리방법, 용사 피막 피복부재의 제조방법 및 용사 피막 피복부재

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9573843B2 (en) 2013-08-05 2017-02-21 Corning Incorporated Polymer edge-covered glass articles and methods for making and using same
KR20170139084A (ko) 2015-04-21 2017-12-18 도카로 가부시키가이샤 기재의 조면화(粗面化)방법, 기재의 표면처리방법, 용사 피막 피복부재의 제조방법 및 용사 피막 피복부재
US11131014B2 (en) 2015-04-21 2021-09-28 Tocalo Co., Ltd. Method for roughening surface of substrate, method for treating surface of substrate, method for producing thermal spray-coated member, and thermal spray-coated member

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006225186A (ja) 焼成セッター及びその製造方法
KR20070005458A (ko) 전자 부품용 소성 지그
JP2003277169A (ja) セラミックス
JP2788061B2 (ja) 焼成用治具及びその製造方法
JP6067394B2 (ja) 焼成治具
JP2592288B2 (ja) 焼結を前提にした粉末成形体の緻密化方法
JP2009227527A (ja) 電子部品焼成用セッター及びその製造方法
JP2008184352A (ja) セラミック接合体及びその製造方法
JP4054098B2 (ja) 焼成治具
JP3429551B2 (ja) セッター
JPH07206556A (ja) 耐火物用コーティング材および施工方法
JP2753334B2 (ja) セラミックス基材の被膜形成方法
JP3055331B2 (ja) セラミック焼成炉用炉材およびその製造方法
JP2002060277A (ja) コーティング層を有するセラミックス焼成用道具材
JP2002068864A (ja) 耐プラズマ性部材およびその製造方法
JP2004292267A (ja) アルミナ焼結体及びその製造方法
JPH05186285A (ja) 熱処理用基板とその製造方法
JP2003306386A (ja) アルミナセラミックスセッター及びその製造方法
JP3906441B2 (ja) 電子部品焼成用道具材
JP3936007B2 (ja) 焼成治具
JPH0761878A (ja) 耐食性被覆を有するセラミック部品
JP2002362986A (ja) 電子セラミックス焼成用道具材の製造方法
JPH05296671A (ja) 焼成用治具
JPH11314984A (ja) 焼成用道具材
JP4092122B2 (ja) 半導体製造装置用部材及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050322

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071220

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080108

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20080729

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02