JP2008184352A - セラミック接合体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミック接合体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】窒化ケイ素を主成分とし、接合部を有するセラミック接合体であって、向かい合う接合面が共に嵌め合いとなる形状を有しており、かつ前記接合面間の空隙が反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料により充填され、それらが強固に結合されていることを特徴とするセラミック接合体、及びその製造方法。
【効果】各工程中における接合面間の距離を維持したまま、成形体及び充填部を窒化、焼結・緻密化、そして結合を同時に行うことにより、安定した接合部を有するセラミック接合体を作製できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、セラミックス接合体及びその製造方法に関するものであり、更に詳しくは、窒化ケイ素を主成分とし、接合部を有するユニット構造体の接合面において、向かい合う接合面が互いに嵌め合い形状を有し、かつ該接合面間の空隙が反応焼結を含む工程を経て合成させた窒化ケイ素基材料により充填され、それらが強固に結合されていることで特徴付けられるセラミックス接合体及びその製造方法に関するものである。本発明は、例えば、液晶パネルや半導体製造に使用されるXYステージ等に適用が可能な高い剛性、軽量、大型かつ高精度のセラミック接合体を提供するものである。
従来、セラミックス接合体の製造方法として、幾つかの方法が提案されている。例えば、被接合Si質セラミックス間にSi粉末を介在させ、窒化雰囲気中で加熱することにより、金属ボルトや接着剤を使わず、また、形状的制約や熱膨張係数の差の問題を伴わず、高い接合強度を得る方法として、接合しようとするSi質セラミックスの間にSi粉末を介在させ、窒化雰囲気中で1200〜1500℃に加熱することにより、前記Siを窒化しつつ前記セラミックス同士を焼結させる方法が提案されている(特許文献1)。
また、微粉のケイ素と非酸化物原料から成る成形素地を仮焼し、接合面を研磨し、仮焼体同志をケイ素微粉末と樹脂を含む接合剤を介して圧着し、窒素雰囲気で加熱、窒化することにより、高強度で接合する方法として、44μ以下の粒径のケイ素と非酸化物セラミツク原料(例、窒化ケイ素)から成る成形素地を非酸化性雰囲気で600〜1500℃の温度域で熱処理し、60〜100重量%の未反応ケイ素を含む仮焼体を製造し、次いで、接合面を研磨して未反応ケイ素を表面部に露出させ、2個の仮焼体の接合面同志を、44μ以下の粒径のケイ素粉末と高温で分解して水素及び炭化水素を放出する樹脂とを含む接合剤を介して圧着し、続いて窒素雰囲気中で1200〜1500℃の熱処理を行い、ケイ素同志を焼結し、かつ窒化することにより、連続組織をもつ目的のセラミツク接合体を得る方法が提案されている(特許文献2)。
反応焼結を利用して、窒化ケイ素の接合を行う例は、公知である。しかし、粉末を介在させる方法や、単に樹脂を結合材として、接着、焼成により接合する方法では、充填部の密度が低いことや、熱処理過程で接合面間距離が変化するなどの理由により、安定した強度が得られない。また、仮焼体を作製し、接合する方法では、二回焼成(炉出し入れ)することにより、生産性が悪く、コスト高となる。一方、成形体同士の間にペーストを充填する方法が考えられるが、成形体がもろいために、作業中に破損が生じ易く、歩留まりが低下するといった問題がある。
特開昭58−79880号公報 特開昭60−171274号公報
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、大型部材に好適に適用できて、高精度、高密度で、高い生産性で安定な接合部を得ることができる新しいセラミックス接合体の作製技術を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、セラミックス接合体の向かい合う接合面を互いに嵌め合い構造とし、かつ接合面間の空隙に反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料を充填し、それらを強固に結合させることにより所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、大型部材に適用できる、高精度、高密度で安定な接合部を有するセラミックス接合体及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)窒化ケイ素を主成分とし、接合部を有するセラミック接合体であって、向かい合う接合面が共に嵌め合いとなる形状を有しており、かつ前記接合面間の空隙が反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料により充填され、それらが強固に結合されていることを特徴とするセラミック接合体。
(2)上記接合面間に充填された反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料の気孔率が、多くとも40%である、前記(1)記載のセラミック接合体。
(3)上記接合面間に充填された反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料が、酸素及びFe,Ce,Al,Mg,Yの少なくとも1種を含むものである、前記(1)又は(2)記載のセラミック接合体。
(4)ケイ素を含むセラミック成形体の嵌め合い部に、同じくケイ素を含むスラリー乃至ペーストの接合材を充填する工程と、成形体を嵌め合あわせ、その状態で、脱脂し、窒素を含む雰囲気中で焼成し、嵌め合い部を嵌め合い構造と焼成前の接合材自体の付着力により固定することにより、成形体及び充填部を窒化、焼結・緻密化、そして結合を同時に行うことを特徴とするセラミック接合体の製造方法。
(5)上記ケイ素を含むペーストが、固形分濃度は少なくとも45%であり、付着性を有し、固化、接着する性質をもつ分散媒に分散させたものである、前記(4)記載のセラミック接合体の製造方法。
(6)上記付着性を有する分散媒が、PVA(ポリビニールアルコール)の高濃度水溶液である、前記(4)又は(5)記載のセラミック接合体の製造方法。
(7)上記成形体の表面に50万〜250万の高分子量である特殊変性ポリエステルの共重合体である有機物をあらかじめ塗布、又は吹きつけ、表面に該有機物のフィルムを形成し、生強度を向上させる、前記(4)記載のセラミック接合体の製造方法。
(8)前記(1)から(3)のいずれかに記載のセラミック接合体のユニット構造体を複数接合させて大型化したことを特徴とするセラミック大型部材。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、窒化ケイ素を主成分とし、接合部を有するセラミック接合体であって、向かい合う接合面が共に嵌め合いとなる形状を有しており、かつ前記接合面間の空隙が反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料により充填され、それらが強固に結合されていることを特徴とするものである。
本発明では、上記接合面間に充填された反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料の気孔率が、40%以下であること、上記接合面間に充填された反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料が、酸素及びFe,Ce,Al,Mg,Yの少なくとも1種を含むものであること、を好ましい実施の態様としている。
また、本発明は、上記セラミック接合体を製造する方法であって、ケイ素を含むセラミック成形体の嵌め合い部に、同じくケイ素を含むスラリー乃至ペーストの接合材を充填する工程と、成形体を嵌め合あわせ、その状態で、脱脂し、窒素を含む雰囲気中で焼成し、嵌め合い部を嵌め合い構造と焼成前の接合材自体の付着力により固定することにより、成形体及び充填部を窒化、焼結・緻密化、そして結合を同時に行うことを特徴とするものである。
本発明では、上記ケイ素を含むペーストが、固形分濃度は45%以上であり、付着性を有し、固化、接着する性質をもつ分散媒に分散させたものであること、上記付着性を有する分散媒が、PVA(ポリビニールアルコール)等の高濃度水溶液であること、上記成形体の表面に50万〜250万の高分子量である特殊変性ポリエステルの共重合体である有機物をあらかじめ塗布、又は吹きつけ、表面に該有機物のフィルムを形成し、生強度を向上させること、を好ましい実施の態様としている。上記有機物としては、塗布、又は吹きつけ後、成形体内に浸透し、室温で固化するものであれば同様に使用することができる。
これらについて更に具体的に説明すると、成形体は高い圧力(例えば、1トン/cm)を付与して高密度化できるのに対して、接合部に介在させるペーストは、高圧を利用せず、高密度化でき、更に被接合部に行き渡るよう、流動性が高いこと、更にハンドリング時に成形体同士のずれがないよう、結合させておくことが必要である。PVAの高濃度水溶液を分散媒として使用し、ケイ素粉末を混ぜ込むと比較的流動性に優れ、結合力の高いペーストを得ることができる。また、乾燥時に水分が蒸発し、それに伴い実質的な充填密度を高めることができる。一方、本発明では、組み合せる成形体同士のクリアランスもできるだけ小さいことが必要となるが、成形体自身、強度はほとんど無いに等しく、結合時に欠け、破損を生じやすい。こうした問題は、成形体の表面に浸透しやすく、常温で固化する有機物を塗布することで解決できる。更に、本発明は、セラミック大型部材であって、上記セラミック接合体のユニット構造体を複数接合させて大型化したことを特徴とするものである。
更に、本発明のセラミック接合体の製造方法について説明すると、本発明では、ケイ素を含むセラミック成形体の嵌め合い部に、同じくケイ素を含むスラリー、又はペーストの接合材を充填し、成形体を嵌め合あわせ、その状態で、脱脂し、窒素を含む雰囲気中で焼成し、嵌め合い構造と焼成前の接合材自体の付着力により固定する。これにより、各工程中における接合面間の距離を維持したまま、成形体及び充填部を窒化、焼結・緻密化、そして結合を同時に行うことができる。接合面が共に嵌め合いとなる形状を作製するには、原料粉末を、所定量のPVA等の有機バインダー、水とともに配合し、ボールミルにより混合後、スプレードライヤーを使って造粒し、CIPにより成形体を得る。この段階で、生加工等により形成することができる。その場合、嵌め合いの形状及び構造は特に制限されるものではないが、好適には、テーパをつけた、櫛歯あるいは鋸歯状が例示される。
上記ペーストとしては、固形分濃度が45%以上であり、付着性を有し、かつ適度に揮発し、徐々に固化、接着する性質をもつ、例えば、PVA(ポリビニールアルコール)、でんぷん糊の高濃度水溶液等の分散媒に分散させたものが好適なものとして例示される。
上記製造方法において、成形体の表面に有機物をあらかじめ塗布、吹きつけ、表面に有機物のフィルムを形成し、生強度を向上させることが好ましい。この場合、有機物として、50万から250万の高い分子量をもつ、特殊変性ポリエステルの共重合体が例示される。窒化ケイ素基材料の気孔率が40%を上回ると、焼結後、多くの気孔が残り、強度低下を生じるため好ましくない。接合面間に充填された反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料は、酸素及びFe,Ce,Al,Mg,Yの少なくとも1種を含むものであることが好ましい。充填部の窒化、焼結・緻密化、そして結合を同時に行う方法及び条件としては、ペーストを介在させて、室温で乾燥した後、600〜700℃で加熱し、脱脂後、1400〜1450℃の窒素雰囲気中で焼成する条件があげられる。本発明において、大型部材を得る方法としては、上記セラミックス接合体を構成するユニット構造体を所定の数量、組み上げ、前記方法及び条件で成形、焼成することがあげられる。
従来法では、反応焼結を利用して、窒化ケイ素の接合を行う手法を利用して、粉末を介在させる方法や、単に樹脂を結合材として、接着、焼成により接合する方法が採られているが、これらの方法では、充填部の密度が低いことや、熱処理過程で接合面間距離が変化するなどの理由により、安定した強度が得られない。また、仮焼体を作製し、接合する方法では、二回焼成(炉出し入れ)することにより、生産性が悪く、コスト高となる。一方、成形体同士の間にペーストを充填する方法が考えられるが、成形体がもろいために、作業中に破損が生じ易く、歩留まりが低下するといった問題がある。
これに対し、本発明では、セラミック接合体において、該セラミック接合体の向かい合う接合面を共に嵌め合い構造とし、かつ接合面間の空隙を反応焼結を含む工程を経て合された窒化ケイ素基材を充填することで、上記従来技術の問題を確実に解決し、特に、大型セラミック部材に適用可能なセラミック接合体及びその製造方法を提供することを可能としている。
本発明により、向かい合う接合面間の元の空隙が反応焼結窒化ケイ素で充填されており、反応焼結を含む工程を経て、充填部の固形分体積率が約45%以上に高密度化されて、被接合体との界面に欠陥がなく、ユニット部分と同程度の強度で強固に結合されている接合部を有するセラミック接合体を作製し、提供すること、及びこれらのユニット構造体を更に大型化したセラミック大型部材を作製し、提供することが可能である。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)本発明により、高精度、高密度で安定な接合部を有するセラミック接合体を作製し、提供することができる。
(2)従来の反応焼結を利用して、窒化ケイ素の接合を行う方法と比べて、充填部の密度を高め、熱処理過程で接合面距離を変化させることなく、安定した強度を有するセラミック接合体を作製することができる。
(3)本発明のセラミック接合体及びその製造方法を利用することにより、大型セラミック部材を高生産性で作製し、提供することが実現可能となる。
(4)本発明により、小さな成形設備で大きな製品を作製することができる。
(5)大型部品の場合、欠陥が生じやすく、かつその発生箇所を制御、特定が困難であるが、本発明では、欠陥の発生位置が、ほぼ接合部に特定できるため、欠陥を検出しやすく、結果として信頼性を高めることができる。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されることはない。
平均粒径が1.5μmのケイ素粉末、同20μmの炭化ケイ素粉末を、重量比で60:40となるように秤量した。粉末総重量に対して140wt%の水を配合し、ボールミルにより混合した。これにアクリル系バインダーを添加し、更に、30分間混合した。該混合物にスプレードライヤー処理を施し、造粒粉末を得た。CIP成形(1トン/cm)と生加工により、図1に示す構造のユニット構造体を得た。このとき、リブの厚さは2mm程度と薄肉化した。
次に、高濃度のPVA溶液(フエキ製、オーグルーGF5)と平均粒径1.5μmのケイ素粉末を重量比で1:1.4となるように秤量し、乳鉢で十分混練し、ペースト状にした。得られたペーストを、前記ユニット構造体(4個)の嵌め合い部に塗布し、乾燥後、600℃まで大気中で加熱して脱脂した。9気圧の窒素雰囲気中で最高1400℃まで加熱して、接合、焼結、窒化を同時に行った。得られた試料の外観を、図2に示す。
実施例1で得られた接合体の接合部分をSEM(走査型電子顕微鏡)で観察した。その結果を図3に示す。もともとの隙間は、反応焼結窒化ケイ素で充填されており、被接合体との界面に欠陥はなく、強固に結合されている様子が確認された。
比較例1
スラリーあるいはペーストを接合材として、嵌め合い面に塗布し、実施例1と同様の工程を経て得られた接合部の状態を図4に示す。低密度(充填)スラリーを使用した場合(同図右)には、固形分体積率は25%であり、充填部密度が低下し、空隙が生じやすいことが分かった。一方、本発明(高密度(充填)スラリーを使用した場合)で得た接合体の場合(同図左)、固形分体積率は約45%であり、高密度化されており、強固に結合されている様子が分かる。
実施例1では、安定した接合面が得られるが、成形体を嵌合させる場合、成形体の生強度が低いため、チッピング、欠け等が生じやすい。そこで、成形体表面に、高分子スプレー(日本ファインケミカル製、FC136)を塗布した。その結果、成形体表面に、フィルムが形成され、また、滑りもよくなるため、安定した接合体を得ることができた。実施例3で得られた部材について、接合面を含むようにして得られた焼結体から曲げ試験片を切り出し、4点曲げ強度の測定を行ったところ、平均で282MPa、ワイブル係数は10.5と、ユニット部分と同等の値を得た。
実施例1の接合材成分を、ケイ素80、スピネル10、セリア0.5、酸化鉄0.5とした成分を使って、同様の試験を行った。ケイ素のみでなるペーストを使用した場合に比べて、焼成過程でガラスが生成するため、より強固な結合を得ることができた。また、スピネルに変えてムライトを使用しても、同様の効果が得られることが分かった。
なお、以上の実施例において、ユニットは生加工で作製しているが、成形法は何でも良く、押し出し成形、鋳込み成形、射出、ゲルキャスト成形等で嵌め合い構造を有することであれば種々成形体を作製しても良い。
また、一般に、成形体の状態で嵌合させ、同時焼結することが経済的にも有利な場合が多いが、仮焼後あるいは本焼成後において、高密度でなるペーストを介在させ、嵌合させ再度焼結しても、接合体を得ることができる
大型品を一体品から作製する場合、リブを薄肉化すると、搬送、ハンドリング時に生じる変形でリブが破損する。これに対して、小ユニットを組み上げる本手法では、精密な薄肉リブの形成が可能で、かつユニット自体が軽量で、ハンドリングも容易なため、薄肉化した部分が破損することはない。
原料としては、Si(山石金属#600)、Si(デンカ製,SN9FW)、Y(日本イットリウム製、3N)、Al(昭和電工製、UA5305)を使用し、その配合比をSi、Si4、,Alがこの順番に、56.2、29.4、3.4、11(wt%)とした。各粉末を所定量秤量した後、ポリエチレン製ポットに入れ、窒化ケイ素製ボールを用い、エタノールを溶媒として、ボールミルにより24時間混合した。
スプレードライヤーを用いて造粒粉末を作製し、この粉末を金型に充填し、一軸加圧成形した後、圧力392MPaにて冷間等方加圧処理(CIP)を施した後、生加工して成形体を作製した。図1に示す構造のユニットを得た。このとき、リブの厚さは2mm程度と薄肉化した。
次に、高濃度のPVA溶液(フエキ製 オーグルーGF5)と、上記と同じ成分でなる混合粉末を、重量比で1:1.4となるように秤量し、乳鉢で十分混練し、ペースト状にした。得られたペーストを、前記ユニット構造体(4個)の嵌め合い部に塗布し、乾燥後、600℃まで大気中で加熱して脱脂した。9気圧の窒素雰囲気中で最高1400℃まで加熱して、接合、焼結、窒化を同時に行った。更に、同じく窒素雰囲気中で1800℃まで加熱し、緻密化させた。接合部はユニットとともに緻密化し、良好な接合体を得ることができた。
以上詳述したように、本発明は、セラミック接合体及びその製造方法に係るものであり、本発明により、高精度、高密度で安定な接合部を有するセラミック接合体を作製し、提供することができる。また、本発明により、従来の反応焼結を利用して、窒化ケイ素の接合を行う方法と比べて、充填部の密度を高め、熱処理過程で接合面距離を変化させることなく、安定した強度を有するセラミック接合体を作製することができる。更に、大型部材向けとして高精度、高密度で安定な接合部を有するセラミック構造体を作製し、提供することができる。本発明は、液晶パネルや半導体製造に使用されるXYステージ等に適用が可能な大型かつ高精度のセラミック接合体を提供することを可能とするものとして有用である。
嵌め合いとなる形状を形成したユニット形状(ユニット構造、外観)の一例を示す。 ユニットを接合させたユニット接合体(ユニットを4個接合したアセンブリー)の一例の外観を示す。 ユニット間接合部(接合界面組織)の電子顕微鏡写真(SEM像)を示す。 接合部(接合界面)の外観比較を示す。左は本発明、右は比較例である。

Claims (8)

  1. 窒化ケイ素を主成分とし、接合部を有するセラミック接合体であって、向かい合う接合面が共に嵌め合いとなる形状を有しており、かつ前記接合面間の空隙が反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料により充填され、それらが強固に結合されていることを特徴とするセラミック接合体。
  2. 上記接合面間に充填された反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料の気孔率が、多くとも40%である、請求項1記載のセラミック接合体。
  3. 上記接合面間に充填された反応焼結を含む工程を経て合成された窒化ケイ素基材料が、酸素及びFe,Ce,Al,Mg,Yの少なくとも1種を含むものである、請求項1又は2記載のセラミック接合体。
  4. ケイ素を含むセラミック成形体の嵌め合い部に、同じくケイ素を含むスラリー乃至ペーストの接合材を充填する工程と、成形体を嵌め合あわせ、その状態で、脱脂し、窒素を含む雰囲気中で焼成し、嵌め合い部を嵌め合い構造と焼成前の接合材自体の付着力により固定することにより、成形体及び充填部を窒化、焼結・緻密化、そして結合を同時に行うことを特徴とするセラミック接合体の製造方法。
  5. 上記ケイ素を含むペーストが、固形分濃度は少なくとも45%であり、付着性を有し、固化、接着する性質をもつ分散媒に分散させたものである、請求項4記載のセラミック接合体の製造方法。
  6. 上記付着性を有する分散媒が、PVA(ポリビニールアルコール)の高濃度水溶液である、請求項4又は5記載のセラミック接合体の製造方法。
  7. 上記成形体の表面に50万〜250万の高分子量である特殊変性ポリエステルの共重合体である有機物をあらかじめ塗布、又は吹きつけ、表面に該有機物のフィルムを形成し、生強度を向上させる、請求項4記載のセラミック接合体の製造方法。
  8. 請求項1から3のいずれかに記載のセラミック接合体のユニット構造体を複数接合させて大型化したことを特徴とするセラミック大型部材。
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