JP2003276189A - 液滴吐出装置およびインクジェット記録ヘッド - Google Patents

液滴吐出装置およびインクジェット記録ヘッド

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JP2003276189A
JP2003276189A JP2002078636A JP2002078636A JP2003276189A JP 2003276189 A JP2003276189 A JP 2003276189A JP 2002078636 A JP2002078636 A JP 2002078636A JP 2002078636 A JP2002078636 A JP 2002078636A JP 2003276189 A JP2003276189 A JP 2003276189A
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Kazuo Sanada
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】液滴吐出後のリフィルを迅速に行うことができ
る、単位時間当たりの吐出回数すなわち周波数特性の良
好な液滴吐出装置、および、これを利用するインクジェ
ット記録ヘッドを提供する。 【解決手段】一方向に配列されたノズルと、ノズルから
液滴を吐出するノズルの個々に対応して形成された吐出
手段と、吐出手段の個々に対応して形成された個別流路
と、吐出手段を挟むようにして個別流路の両端に形成さ
れた、複数の個別流路に共通の共通流路と、一方の共通
流路から他方の共通流路に向かって、個別流路に吐出液
体の流れを形成する液体流形成手段とを有することによ
り、前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット等
に利用される液滴吐出装置の技術分野に属し、詳しく
は、液滴吐出の周波数特性が良好な液滴吐出装置、およ
び、この液滴吐出装置を利用するインクジェット記録ヘ
ッドに関する。
【0002】
【従来の技術】ヒータによる加熱でインクの一部を急速
に気化させ、その膨張力等によってインク液滴をノズル
から吐出させる、サーマルインクジェットが各種のプリ
ンタに利用されている(特開昭48−9622号公報、
同54−51837号公報等参照)。
【0003】インクジェットによる画像記録を行うイン
クジェット記録ヘッドは、一般的に、一方向に配列され
た多数のノズル、個々のノズルに対応して配置されるイ
ンク吐出手段としてのヒータ、各吐出手段(ノズル)に
インクを供給する個別のインク流路、全個別インク流路
にインクを供給する共通インク流路を有して構成され
る。また、共通インク流路には、プリンタ(ヘッドユニ
ット)に装着されるインクタンクから、インクジェット
記録ヘッドが装着されるフレームに形成されるインク供
給路を経て、インクが供給される。
【0004】このようなインクジェット記録ヘッドで
は、単位時間当たりにインクを吐出できる回数が多いこ
と、すなわち、優れた周波数特性を有することが要求さ
れる。この周波数特性を律速する要因の1つとして、リ
フィルの速度、すなわち、液滴を吐出した後に、気泡が
消滅して、ヒータ上がインクで満たされて適正なインク
液滴が吐出できる状態になるまでの時間が上げられる。
【0005】リフィル速度は、ヒータ(ノズル)までの
インク供給路(管路)の形状、インクの表面張力、給液
系の負圧による回復力、給液系の周波数特性(負荷の周
波数特性)によって決定されてしまう。また、リフィル
速度を向上できない要因として、インクが有する表面張
力のため回復力(気泡の形成によってヒータ上から押し
やられたインクが戻ろうとする力)が弱いこと、リフィ
ルによるインクの流れおよび衝突の慣性負荷が大きいこ
と(場合によっては共振点が有る)、リフィルは加減速
過程であること等が挙げられる。
【0006】このような問題点を解決し、リフィル速度
を向上させるために、インク供給路の形状や距離、イン
クタンクの内部圧等、各種の検討が行われている。しか
しながら、近年のインクジェットの高記録密度化に伴
い、インクジェット記録ヘッドもさらに高精細化する傾
向にあり、これらの検討によるリフィル速度の向上に
は、限界がある。
【0007】一方で、リフィル速度を向上させるための
機構も各種検討されている。例えば、特開平8−132
613号公報には、全てのノズルに共通するインク液室
の一面をダイアフラムで形成し、このダイアフラムを圧
電素子で押圧することにより、リフィル速度を向上する
インクジェット記録ヘッドが開示されている。しかしな
がら、このような圧電素子等を用いる方法では、コスト
が高くなると共に、吐出が高周波数化するにしたがっ
て、制御が困難になってしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来技術の問題点を解決することにあり、圧電素子等の
アクチュエータを用いることなく、液滴吐出後のリフィ
ルを迅速に行うことができ、単位時間当たりの吐出回数
すなわち周波数特性の良好なインクジェット記録ヘッド
等を実現できる液滴吐出装置、および、この液滴吐出装
置を利用するインクジェット記録ヘッドを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の液滴吐出装置は、一方向に配列されたノズ
ルと、前記ノズルから液滴を吐出する、前記ノズルの個
々に対応して形成された吐出手段と、前記吐出手段の個
々に対応して形成された個別流路と、前記吐出手段を挟
むようにして個別流路の両端に形成された、複数の個別
流路に共通の共通流路と、一方の共通流路から他方の共
通流路に向かって、前記個別流路に吐出液体の流れを形
成する液体流形成手段とを有することを特徴とする液滴
吐出装置を提供する。
【0010】このような本発明の液滴吐出装置におい
て、個別流路における吐出液体の流れが0.8m/s以
上であるのが好ましく、また、上流側の共通流路におけ
る吐出液体の圧力が大気圧近傍であるのが好ましく、さ
らに、吐出手段から下流側の共通流路までの距離が、上
流側の共通流路から吐出手段までの距離の3倍以上であ
るのが好ましい。
【0011】さらに、本発明のインクジェット記録ヘッ
ドは、前記本発明の液滴吐出装置によって、インク液滴
を吐出する事を特徴とするインクジェット記録ヘッドを
提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液滴吐出装置、お
よび、この液滴吐出装置を用いる本発明のインクジェッ
ト記録ヘッドについて、添付の図面に示される好適実施
例を基に詳細に説明する。
【0013】図1に、本発明の液滴吐出装置を利用する
本発明のインクジェット記録ヘッドの一例の概念図を示
す。なお、図1において、(A)は、インクジェット記
録ヘッドをインクの吐出方向から見た図(平面図)、
(B)は、図1(A)のb−b線断面図である。
【0014】図示例のインクジェット記録ヘッド10
(以下、記録ヘッド10とする)は、ヒータによってイ
ンクの一部を急速に加熱/気化して気泡を生成させ、そ
の膨張力等によってノズルからインク(インク液滴)を
吐出する、いわゆるサーマルインクジェットの記録ヘッ
ドであって、例えば、半導体装置の製造技術を利用し
て、シリコン基板等に形成される。このような記録ヘッ
ド10は、基本的に、基板12と、基板12上に形成さ
れる隔壁14と、隔壁14の上に積層されるオリフィス
プレート20とを有して構成される。インクを吐出する
ノズル22は、一方向に配列されて、オリフィスプレー
ト20に穿孔される。さらに、基板12上には、ノズル
22の配列を挟んで対向するように、全ノズル22に共
通するインク流路である第1共通流路16および第2共
通流路18が設定される。なお、図1(A)において
は、記録ヘッド10の構成を明瞭にするために、オリフ
ィスプレート20は省略し、ノズル22のみを点線で示
す。
【0015】基板12には、ノズル22に対応して、イ
ンク吐出手段であるヒータ24が形成される。さらに、
図示は省略するが、基板には、ヒータ24を駆動するL
SIや絶縁層等、公知のサーマルタイプのインクジェッ
ト記録ヘッドが有する各種の部材が形成されている。ヒ
ータ24やLSI等は、サーマルタイプのインクジェッ
ト記録ヘッドで用いられている、公知のものでよい。
【0016】基板12上には、個々のノズル22に対応
する個別流路26を形成するための隔壁14が形成され
る。前述のように、記録ヘッド10では、全ノズル22
(すなわち、全個別流路26)に共通の第1共通流路1
6および第2共通流路18が、ノズル22の配列を挟ん
で対向するように設定される。隔壁14は、第1共通流
路16から第2共通流路18に向かうように延在して、
各ノズル22を分離するようにノズル22間に配置され
る板状の形状を有するもので、個々のノズル22(ヒー
タ24)にインクを供給するための個別流路26を形成
する。すなわち、図示例においては、隔壁14が形成さ
れた領域(図1(B)に矢印L0およびL1で示す領
域)が個別流路26であり、その外方が第1共通流路1
6および第2共通流路18となる。
【0017】後述するが、図示例においては、作動時
に、個別流路26には第1共通流路16から第2共通流
路18に向かうインクの流れ(以下、インク流とする)
が形成される。それに対応して、図示は省略するが、第
1共通流路16には、インクを流入する流入口が形成さ
れ、第2共通流路18には、インクを排出する排出口が
形成される。
【0018】一方向に配列してノズル22を穿孔された
オリフィスプレート20は、この隔壁14に載置される
ようにして、基板12と所定の間隙を有して基板12の
上に配置される。すなわち、図示例の記録ヘッド10に
おいては、隔壁14は、インクの吐出位置において、基
板12とオリフィスプレート20との間隙を適正に保
つ、スペーサの作用も有している。
【0019】記録ヘッド10は、基本的に、上記構成を
有するものであるが、本発明にかかる記録ヘッド10に
おいては、作動時(例えば、インク吐出時、および、画
像データの供給に応じて吐出が可能である状態の時)に
は、全個別流路26に、第1共通流路16から第2共通
流路18に向かうインク流を形成する。本発明の記録ヘ
ッド10においては、個別流路26にインク流を形成す
ることにより、圧電素子等のアクチュエータを使用する
ことなく、リフィル速度を向上して、周波数特性の良好
な(インクジェット)記録ヘッド10を実現している。
【0020】ここで、個別流路26にインク流を形成す
る記録ヘッド10において、ノズル22からのインク漏
れ、および、ノズル22からの気泡混入を防止するため
には、共通流路や吐出位置等の各位置の圧力を適正に保
つ必要がある。具体的には、図1(B)に示されるよう
に、大気圧をPa、記録ヘッド10のノズル耐圧(気泡
が混入しない内外圧差の限界)をP3、記録ヘッド10
の吐出位置における圧力をP2とすると、前記ノズル2
2からのインク漏れや空気流入を防止するためには、下
記式を満たす必要がある。 Pa>P2>P3 また、上流側の第1共通流路16内の圧力(すなわち、
個別流路26の入口の圧力)をP1、下流側の第2共通
流路18内の圧力(同出口の圧力)をP0、第1共通流
路16から吐出位置(ノズル22の中心線)までの距離
をL1、同吐出位置から第2共通流路18までの距離を
L0とすると、前記圧力P2は、下記式で示される。 P2=P0+(P1−P0)×L0/(L0+L1)
【0021】一般的なサーマルヘッドに対応して、吐出
体積を4pL(リットル)、吐出周波数を30kHzと
すると、インクの吐出量は、 4pL×30kHz=1.2×10-10 3 /s となる。これを一般的なサーマルヘッドの個別流路に対
応する断面半径が10μmの管に通すとして、流速は、 [1.2×10-10 3 /s]/[(10μm)2 ×
π]=0.38m/s となる。すなわち、インクを最大限に吐出させるとし
て、半径10μmの管路に対して、これだけのインク供
給能力すなわちインク流を形成できればよい。
【0022】すなわち、本発明の記録ヘッド10におい
ては、このようなインク流を確保できる圧力差を、P1
とP0との間に生じさせればよい。ここで、インクジェ
ットのような細管中の粘性流体の運動については、エネ
ルギーロスが大きいためにベルヌーイの法則が成り立た
ない。そのため、エネルギー保存の法則が成り立つとし
て、ポワズイユの法則で考えるのが好ましい。ノズル2
2の存在を無視し、かつ、インク粘度ηを3cP=3m
Pa*s、管路長Lを200μmとすると、前述のよう
に、流速vが0.38m/s、流路半径rが10μmで
あるので、P1からP0に前記流量のインクを流すため
に必要な圧力差ΔPは、ポワズイユの法則より、 ΔP=(8vηL)/r2 =18kPa
【0023】記録ヘッド10においては、 P0=P1−(8vη(L1+L0))/r2 であるので、1気圧を約105 Paとして、P1を大気
圧、P0を大気圧の20%負圧とすれば、必要なインク
供給量を確保できる0.38m/s以上のインク流を個
別流路26に形成できる。
【0024】本発明者の検討によれば、全体的な流れの
影響を無視して十分なインク供給量を確保できるように
するためには、上記流速を2倍以上確保するのが好まし
く、従って、P0の負圧を大気圧の40%以上(すなわ
ち、P0を大気圧の60%以下とする)とするのが好ま
しい。以上の点を考慮すると、本発明においては、1つ
の個別流路26に1つのノズル22を有し、かつ、共通
流路16および18と個別流路とを含む一筆書きを描く
ようなインク流路を形成し、かつ、個別流路26でのイ
ンク流速vを0.8m/s上とするのが好ましい。
【0025】前述の式「Pa>P2>P3」において、
Pa>P2は、ノズル22からのインク漏れを発生しな
いための条件である。ここで、 P2=P0+(P1−P0)×L0/(L0+L1) =P0+(Pa−P0)×L0/(L0+L1) である。従って、前述のように、P1を大気圧としP0
の負圧を大気圧の40%(すなわち、P1−P0=大気
圧の40%)とする際には、P1=Paとすれば、Pa
>P2は自動的に達成される。逆に、P0=大気圧とす
るとP2は大気圧以上となる。そのため、P1およびP
0共に中途半端な圧力に制御する必要が生じ、その結
果、式「Pa>P2>P3」の範囲にP2を入れるため
には、P1およびP0の圧力制御が複雑になり、好まし
くない。
【0026】以上の結果より、良好な制御性で前述の式
「Pa>P2>P3」を満たすために、個別流路26の
上流側の共通インク流路16の圧力P1を大気圧近傍と
するのが好ましい。
【0027】また、式「Pa>P2>P3」において、
P2>P3は、ノズル22から空気が逆流しないための
条件である。ここで、液の表面張力をT、ノズルの半径
をaとすると、ノズル耐圧P3は、 P3=2T/a で表すことができる。一般的なインクおよびインクジェ
ット記録ヘッドに則して、T=40mN/m、ノズル半
径a=10μmとすると、上記式より、P3=8kPa
(大気圧の約8%)となる。
【0028】従って、前述のように、P0を大気圧の−
40%程度、P1を大気圧程度として、P2を例えば大
気圧−5%とするためには、例えば、L1=30μm、
L0=210μm程度の、L1:L0=1:7程度に設
定するのが好ましい。以上の点から、L1+L0は、そ
れによって生じる圧損が大気圧の20%、好ましくは倍
の40%を超える長さを有し、かつ、L1による圧損が
大気圧の10%以下であるのが好ましく、これを達成す
るためには、L0の長さをL1の3倍以上とするのが好
ましい。
【0029】なお、本発明の記録ヘッド10において
は、非作動時すなわちインク流速vが0m/sの時に
は、P1およびP0共に、大気圧以下の圧力P4(P4
は、P1とP0とで異なってもよい)に移行する。ある
いは、この際に、P4=P1としてもよい。なお、P4
は、通常のインクジェット記録ヘッドにおける共通流路
の圧力相当の負圧状態でよい。
【0030】以上の説明では、インク粘度ηを3cPと
したが、これ以上の高粘度のインク(高粘度液体)で
は、P0をより負圧にしなければ、必要な流速を得るこ
とができない。一方で、ノズル22から気泡が混入しな
い条件は、変わらない。従って、インクが高粘度になっ
ても、上記条件を満たすことにより、個別流路26にい
てインク流を好適に生成させ、リフィル速度が速い、周
波数特性の良好な記録ヘッド10が実現できる。
【0031】また、本発明においては、個別流路26の
インク流が、インクを吐出させるための気泡の成長に影
響を与える可能性を有する。しかしながら、前述のよう
に、必要なインク供給量を確保できる個別流路26の流
速は約0.4m/s以上であり、記録ヘッド10の処理
能力が10倍高速化しても流速は4m/sである点を考
慮すれば、本発明における個別流路26のインク流速は
0.4m/s〜4m/s程度と考えられる。これに対
し、インクジェット記録ヘッドにおけるインク吐出速度
は、一般的に、10m/s〜30m/s程度であり、本
発明で形成するインク流速に比して、大幅に高速であ
る。従って、インク流とインク吐出との速度のベクトル
を足し合わせると、インクの飛翔方向にtanθ=0.
1程度の定常的なズレが生じるにすぎず、インクの吐出
そのものには、何ら問題が生じることはない。
【0032】なお、本発明の記録ヘッド10において
は、インク流によって、生成した気泡が、下流に流れて
しまう可能性がある。このような気泡の移動に対応し
て、ノズル22より下流の個別流路26に対応する位置
において、気泡を排出するためのエア抜きをオリフィス
プレート20に形成してもよく、また、個別流路26や
下流の第2共通流路18に脱泡機能を組み込んでもよ
い。
【0033】このような個別流路26のインク流の形成
手段には、特に限定はなく、前記圧力関係等を満たした
上で、インク流を形成できるものであれば、例えば、共
通流路16および共通流路18を含む閉回路で前記イン
ク流を形成するポンプおよびインク循環経路、上流側の
共通流路16を略気密状態として此処の圧力調整を行う
加圧手段等、各種の構成が利用可能である。好ましい一
例として、図2に示すインク流の形成手段が例示され
る。
【0034】図2に示される例では、第1サブタンク3
0および第2サブタンク32のインクを入れる2つのサ
ブタンクと、第1ポンプ34および第2ポンプ36の2
つのポンプと、圧力測定手段38とを用いて、圧力P1
およびP0を調整(図2では、左が上流の第1共通流路
16のP1、右が下流の第2共通流路18のP0になっ
ている)して、個別流路26に、第1共通流路16から
第2共通流路18に至るインク流を生成する。
【0035】図示例において、第1サブタンク30は、
オーバーフロー管40からのインクのオーバーフローに
よって、液面を記録ヘッド10におけるインク液面(す
なわち、隔壁14の上面)に保つようにされたタンク
で、ライン42によって底部で第1共通流路16と連通
され、かつ、開放管44によって大気開放される。この
第1サブタンク30には、吐出した分のインクを系内に
補充し、かつ、前記オーバーフローによる液面を保つよ
うに、第1ポンプ34によって、インクタンク46のイ
ンクが循環供給される。なお、第1サブタンク30から
オーバーフローされたインクは、オーバーフロー管40
からインクタンク46に戻される。従って、大気開放さ
れている第1サブタンク30の圧力と、第1共通流路1
6の圧力P1とは、ほぼ等しく、かつ、ほぼ大気圧に保
持することができる。
【0036】圧力測定手段38は、第2サブタンク32
内の圧力を水銀柱等で検出する、公知の圧力計である。
一方、第2サブタンク32は、ライン48によって底部
で第2共通流路18と接続されている、気密なタンクで
ある。さらに、第2サブタンク32内のインクは、第2
ポンプ36によって第1サブタンク30に送れるように
なっている。
【0037】図示例において、圧力測定手段38は、主
管38aの下端近傍の分岐管38bによって前記第2サ
ブタンク32から第1サブタンク30へのインク供給ラ
インに接続されている。主管38aは、分岐管38bよ
りも若干上において薄膜faで、また、分岐管38bは
薄膜fbで、共に、閉塞されたような状態となってい
る。主管38a内は真空で、薄膜faよりも上には、P
0の適正圧力に応じた量(例えば、前述の大気圧から−
40%の負圧であれば、456mmHg相当)の水銀が
封入され、薄膜faと薄膜fbの間には水が封入されて
いる。従って、圧力測定手段38の水銀液面の高さで、
圧力P0が適正であるか否かが判定できる。すなわち、
適正圧よりも低い場合には、薄膜fが前記供給ライン側
に引っ張られて液面が所定位置よりも下がり、逆に、高
い場合には、薄膜fが押されて液面が上る。
【0038】この圧力測定手段38による測定結果に応
じて、第2ポンプ36を駆動することによって、サブタ
ンク32内の圧力を所定圧に保つことができ、すなわ
ち、水銀液面を適正位置に保つことにより、第2共通流
路18の圧力P0を所定圧(例えば、前記大気圧から−
40%の負圧)に保つことができる。
【0039】これにより、前述の式「Pa>P2>P
3」を保った状態で、第1共通流路16の圧力P1(大
気圧)と第2共通流路18の圧力P0との間に差圧を設
け、個別流路26において、第1共通流路16から第2
共通流路18に向かう、例えば流速0.8m/sのイン
ク流を形成することができる。
【0040】このような本発明の記録ヘッド10は、例
えば、電源onによって、P1およびP0を前述の負圧
P4にした後、作動可能になった状態で、圧力の調整を
開始して、第1共通流路16から第2共通流路に向かう
インク流を生成して、作動状態とする。この状態で、画
像データが供給されたら、以下は通常のインクジェット
記録ヘッドと同様に、ノズル22の配列方向と直交する
方向に、受像紙等の受像媒体と記録ヘッド10とを相対
的に移動しつつ、記録画像に応じてヒータ24を変調駆
動してインクを吐出し、受像媒体に画像を記録する。な
お、前述のように、本発明の記録ヘッド10において
は、前記インク流を有するので、リフィル速度が早く、
すなわち、良好な周波数特性でのインクジェットによる
画像記録が可能である。また、記録ヘッド10において
は、所定時間以上、画像データが供給されなかった場合
には、次の画像記録指示が来るまで、インク流を停止し
て、P1およびP0を所定の圧力P4として待機するよ
うにしてもよい。
【0041】以上、本発明の液滴吐出装置およびインク
ジェット記録ヘッドについて詳細に説明したが、本発明
は、上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいの
は、もちろんである。
【0042】例えば、図示例では、共通流路は、全ての
個別流路に共通のものであったが、本発明はこれに限定
はされず、個別流路(ノズル)を複数のブロックに分
け、各ブロック毎に共通流路およびインク流の形成手段
を設けてもよく、あるいは、インク流の形成手段のみを
全個別流路に共通としてもよく、あるいは、上流側の共
通流路はブロックに分けて下流側は全個別流路に共通
(あるいはその逆)としてもよい。あるいは、共通流路
は全ての個別流路に共通にして、ノズル配列方向に複数
のインク流形成手段を設けてもよい。さらに、以上の例
は、本発明の液滴吐出装置をインクジェット記録ヘッド
に利用した例であるが、本発明はこれに限定はされず、
各種の液滴吐出装置に利用可能であり、インクジェット
記録ヘッド以外にも、微小なパターンで接着剤を塗布す
る装置等にも、好適に利用可能である。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、インクジェット記録ヘッド等において、インク
室を押圧するアクチュエータ等を設けることなく、リフ
ィルの速度を高速にすることができ、従って、周波数特
性の良好なインクジェット記録ヘッド等を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明のインクジェット記録ヘッド
の一例の概略平面図、(B)は、(A)のb−b線断面
図である。
【図2】 本発明のインクジェット記録ヘッドに利用さ
れるインク流の形成方法の一例の概念図である。
【符号の説明】
10 (インクジェット)記録ヘッド 12 基板 14 隔壁 16 第1共通流路 18 第2共通流路 20 オリフィスプレート 22 ノズル 24 ヒータ 26 個別流路 30 第1サブタンク 32 第2サブタンク 34 第1ポンプ 36 第2ポンプ 38 圧力測定手段 40 オーバーフロー管 42,48 ライン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方向に配列されたノズルと、 前記ノズルから液滴を吐出する、前記ノズルの個々に対
    応して形成された吐出手段と、 前記吐出手段の個々に対応して形成された個別流路と、 前記吐出手段を挟むようにして個別流路の両端に形成さ
    れた、複数の個別流路に共通の共通流路と、 一方の共通流路から他方の共通流路に向かって、前記個
    別流路に吐出液体の流れを形成する液体流形成手段とを
    有することを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 【請求項2】個別流路における吐出液体の流れが0.8
    m/s以上である請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 【請求項3】上流側の共通流路における吐出液体の圧力
    が大気圧近傍である請求項1または2に記載の液滴吐出
    装置。
  4. 【請求項4】吐出手段から下流側の共通流路までの距離
    が、上流側の共通流路から吐出手段までの距離の3倍以
    上である請求項1〜3のいずれかに記載の液滴吐出装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の液滴吐出
    装置によって、インク液滴を吐出することを特徴とする
    インクジェット記録ヘッド。
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