JP2003275112A - 乾燥機能付手洗いユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 手洗いから乾燥まで短時間で簡単に行え、ま
た、インテリア性がよく、狭いスペースに設置できる乾
燥機能付き手洗いユニットを提供する。 【解決手段】 手洗いとその後の手の乾燥を可能とする
手洗い・乾燥部を有する乾燥機能付手洗いユニット１で
あって、該手洗い・乾燥部を、手洗いボウル３３と、そ
の上方に設ける吐水装置３４と乾燥装置３１と、吐水装
置３４近傍に手検知センサー３２を設け、手が検知され
ると吐水装置３４から吐水し、設定時間後に止水して、
乾燥装置３１より一定時間送風するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、乾燥機能付手洗い
ユニットに関し、より詳しくは、トイレ等狭いスペース
に設置できる乾燥機能付手洗いユニットに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、手洗い器で手を洗った後、手
洗い器近傍の壁に取り付けられている乾燥装置で、濡れ
た手を乾燥させることが行われている。該乾燥装置は、
吹出口に手を近づけるとセンサーがそれを検知して、送
風機を作動させ、エアーを自動的に吹き出し、手に付い
た水分を吹き飛ばしたり、温風で乾燥させたりして、手
を乾燥させていた。また、吐水口と乾燥装置を横並びに
配置し、それぞれ独立したセンサーで検知して、吐水・
送風作動するものも公知となっている。図８、図９に示
すように、手洗い器１０１は、下部に排水口を有した洗
面ボウル１０２を備え、該洗面ボウル１０２上方に、吐
水口１０３と乾燥装置１０４を横並びに配置する。吐水
口１０３、乾燥装置１０４近傍には、それぞれセンサー
が設置され、それぞれのセンサーにより手が差し出され
たのを検知すると、吐水・送風作動を行っている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の手洗い
器において、手洗いの後、手が濡れた状態で乾燥装置ま
で移動して手の乾燥を行うため、手についている水がこ
ぼれ落ちて床を濡らすという問題があった。また、乾燥
装置には、排水機能はなく、乾燥装置により手から吹き
飛ばした水分は、周囲に飛び散っていた。図８、図９に
示す乾燥装置付き手洗い器の場合は、手洗い器用、乾燥
装置用のセンサーが独立しているので、手洗いと乾燥と
では、手を差し出す場所を変える必要があり、２アクシ
ョンとなり時間がかかっていた。また、吐水口と乾燥装
置を横並びに設置しているので、手洗い器の幅が大きく
なるという問題もあった。更に、住宅用トイレやマンシ
ョン用トイレ等の狭い空間においては、手洗い器、乾燥
装置、トイレ備品・掃除道具の収納部材等を、単独で設
置すると、納まりが悪いだけでなく、トイレ内での動作
の妨げになり、また、インテリア性も損ねていた。そこ
で、本発明では、手洗いから乾燥まで短時間で簡単に行
え、また、インテリア性がよく、狭いスペースに設置で
きるコンパクトな乾燥機能付き手洗いユニットを提供す
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。

【０００５】即ち、請求項１においては、手洗いとその
後の手の乾燥を可能とする手洗い乾燥部を有する乾燥機
能付手洗いユニットであって、該手洗い乾燥部を、手洗
いボウルと、その上方に設ける吐水装置と乾燥装置と、
吐水装置近傍に手検知センサーを設け、手が検知される
と吐水装置から吐水し、設定時間後に止水して、乾燥装
置より一定時間送風するように構成するものである。

【０００６】請求項２においては、前記乾燥機能付手洗
いユニットを、壁内部に埋め込み状態で設置し、前記手
洗い乾燥部上方に収納部を、下方に収納・点検部を設
け、収納部と手洗い乾燥部と収納・点検部とを一体的に
構成して一つのユニットとしたものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。図１は本発明の実施例に係る乾燥機能付き手洗い
ユニットの全体的な構成を示す図、図２は乾燥機能付き
手洗いユニット正面図、図３は同じく側面図、図４は同
じく平面図、図５は手洗い・乾燥部の一部正面図、図６
は同じく斜視図、図７はフローチャート、図８は従来の
手洗い器を示す斜視図、図９は同じく平面図である。

【０００８】本発明の乾燥機能付手洗いユニットは、壁
面内部に埋め込み状態に設置できるようにしたものであ
る。本実施例では、図１に示すように、乾燥機能付手洗
いユニット１は、トイレ内部に設置され、壁面１０内部
に埋め込み固定されている。なお、本実施例では、乾燥
機能付手洗いユニットを、トイレ内部に設置している
が、設置場所は限定されるものではなく、また、完全に
埋め込まれることなく多少突出してもかまわない。

【０００９】図２乃至図４に示すように、乾燥機能付手
洗いユニット１は、上部に配設される収納部であるトイ
レ備品ストック部２と、中央部に配設される手洗い・乾
燥部３と、下部に配設される掃除用具収納・点検部４と
で構成されており、３部で一つのユニットとしている。
但し、手洗い・乾燥部３が手洗いに適した高さに配設さ
れるものであれば、その上下に位置するトイレ備品スト
ック部２と掃除用具収納・点検部４は使用目的を限定す
るものではなく、扉を設けずに開放した棚を設けること
もできる。また、掃除用具収納・点検部４は内部に配置
される配管や配線等を点検できるように扉部分を開閉で
きるものであれば良い。

【００１０】乾燥機能付手洗いユニット１は、図３に示
すように、前部周囲に設けられる突出縁部１ａとその中
央後部に設けられる埋入部１ｂとで構成され、埋入部１
ｂを壁面内部に埋め込み状態で取り付けている。このよ
うに、ユニット１の後部を壁に埋設することで、トイレ
内部の空間において、ユニット１の突出部分が少なくな
り、狭い空間においてもの、動作の妨げにならず、空間
を有効に使うことができ、突出縁部１ａにより境界部分
を覆って見栄えを向上している。

【００１１】次に、トイレ備品ストック部２、および、
掃除用具収納・点検部４について説明する。前記トイレ
備品ストック部２は、前面部に開閉自在な開閉扉２１が
設けられ、内部に、トイレ備品等を収納する収納部２２
が形成されている。本実施例において、前記開閉扉２１
は、一側に、取っ手２１ｂを突設し、他側は、ヒンジ２
１ａ・２１ａが設けられており、該ヒンジ２１ａ・２１
ａにより、開閉扉２１を収納部２２に回動可能に支持し
ている。そして、開閉扉２１の回動で、扉２１を開け閉
めし、収納部２２を使用している。

【００１２】また、掃除用具収納・点検部４も、同様
に、前面部に設けられた開閉扉４１に取っ手４１ｂと、
ヒンジ４１ａ・４１ａとを設け、該取っ手４１ｂで開閉
扉４１を開け閉めし、内部の収納部４２を使用できる構
成としている。このように、手洗い・乾燥部３の上下の
スペースに、トイレ備品ストック部２および掃除用具収
納・点検部４を設けることで、トイレ備品や掃除用具を
収納する収納部材を別に設置する必要がなくなり、トイ
レ内部の凹凸を減らし、納まりを良くすることができ
る。また、トイレ内部の凹凸が減るので、インテリア性
も向上する。

【００１３】次に、手洗い・乾燥部３について説明す
る。手洗い・乾燥部３は、吐水手段である吐水装置３
４、送風手段である乾燥装置３１、手洗いボウル３３、
センサー３２等で構成されている。図６に示すように、
吐水装置３４と乾燥装置３１の下方に手洗いボウル３３
が配設され、該手洗いボウル３３底部に排出口３３ａが
設けられており、排出口３３ａを通じて、手洗い後の水
を外部に排出している。手洗い・乾燥部３の内部側壁ま
たは内部天井面には、センサー３２が取り付けられ、該
センサー３２は、手洗い・乾燥部３上部に配設されてい
る制御装置３５（図５）と電気的に接続しており、手洗
い・乾燥部３内部に手が差し出されたことが検知される
と、制御装置３５に検出信号を送るものである。なお、
センサーの位置は、手洗い・乾燥部内部に手が差し出さ
れたことが検知できる位置であれば、限定されるもので
はない。

【００１４】図５、図６に示すように、前記手洗いボウ
ル３３上方には、乾燥装置３１、吐水装置３４等が配設
されている。前記吐水装置３４は、吐水管３６が後面左
右中央より前方または天井面左右中央より下方に向かっ
て突出されて、該吐水管３６の先端に吐水口３６ａを設
けて、該吐水口３６ａより手洗いボウル３３の中央に向
かって水道水を吐水できるように配設している。また、
吐水管３６の基部には電磁バルブ３７が連通されて、吐
水管３６の流路を開閉できるようにしており、該電磁バ
ルブ３７のソレノイドは、電気的に前記制御装置３５に
接続されている。そして、該制御装置３５からの制御信
号によりソレノイドを作動させて電磁バルブ３７の開閉
を行っている。また、電磁バルブ３７の上流または下流
側の流路内に、発電機３８を設けることもできる。この
発電機３８は、流路内に図示しない羽根車が配設され
て、流路内を流れる流水により羽根車が回転して発電す
るように構成したものである。該発電機３８は、図示し
ないバッテリーと接続され、該バッテリーにより電力を
充電して前記制御装置３５と接続して、発電機３８で発
電された電力をバッテリーを介して、制御装置３５制御
用の電力、及び前記電磁バルブ３７駆動用の電力、及び
センサー３２作動用の電力として利用できるように構成
されている。

【００１５】前記乾燥装置３１は、モーター３１ｄ、フ
ァン３１ｃ、吹出ダクト３１ｂ・３１ｂ、ヒーター、電
源コード等から構成され、モーター３１ｄの出力軸にフ
ァン３１ｃを固定し、該ファン３１ｃのファンケース出
口に吹出ダクト３１ｂ・３１ｂを連通している。該吹出
ダクト３１ｂ・３１ｂの吹出口３１ａは、側壁側が長
く、中央側を短い形状として、吐水口３６ａの両側上方
より吐水口３６ａ下方に向けてファン３１ｃからのエア
ー（熱風）を吐水口３６ａ下方に差し出した手に向かっ
て吹き出すように配設している。そして、ファンケース
の出口または吹出ダクト３１ｂ・３１ｂ内にヒーターを
内装しており、モーター３１ｄの駆動と同時にヒーター
を加熱させて、ファン３１ｃで発生させた圧風を吹出ダ
クト３１ｂ・３１ｂを介して、吹出口３１ａ・３１ａか
ら吹き出すようにしている。また、前記モーター３１ｄ
は、前記制御装置３５と電気的に接続されており、制御
装置３５により、モーター３１ｄの駆動・停止するよう
に制御している。

【００１６】このような構成において、前記制御装置３
５による手洗いおよび乾燥動作を、図７に示すフローチ
ャートを参照して説明する。手を手洗いボウル３３上方
に位置させると、センサー３２が手の存在を検出（５
１）して検出信号を制御装置３５に出力する。制御装置
３５は、タイマーを作動させ（内部でカウント開始す
る）、同時に電磁バルブ３７に作動信号を出力して、電
磁バルブ３７を開き（５２）、水道水が吐水管３６へ供
給される（５３）。センサー３２により手が検知されて
いる場合（５７）は、つまり、手洗い・乾燥部３から手
が抜き出されていなければ、手を洗っている状態であり
設定時間Ｔ１が経過するまで吐水し（５４）、手を検知
しないと手洗いをやめたことになり、タイマーをリセッ
トする（５８）。設定時間Ｔ１を経過すると、または、
手を検知しなくなると、制御装置３５は、電磁バルブ３
７に停止信号を出力して、電磁バルブ３７を閉じ、吐水
管３６への水を止める（５５）。このようにして、吐水
管３６から所定時間吐水される構造となっている。ま
た、センサー３２により手が検知されない場合（５８）
は、つまり、手洗い・乾燥部３から手が抜き出され場合
は、電磁バルブ３７を閉じ（５５）、吐水管３６への水
を止め、乾燥装置３１のモーター３１ｄを駆動せずに、
終了する。

【００１７】設定時間吐水され、電磁バルブ３７を閉じ
止水して（５５）更に手を検知していると（５６）と、
制御装置３５は、乾燥装置３１のモーター３１ｄに作動
信号を出力して、モーター３１ｄを駆動させ同時にヒー
ターも加熱し（６１）、ファン３１ｃにより熱風を送風
する。送風されたエアーは、吹出ホース３１ｂ・３１ｂ
を介して、吹出口３１ａ・３１ａから中央下方に向けて
高速で吹き出され、手の表面に付着している水滴をボウ
ル側に吹き飛ばす。本実施例では、温風を供給するよう
にしているが、高速噴流のみとすることもできる。そし
て、吐水の場合と同様に、設定時間Ｔ２経過するまで送
風され、設定時間Ｔ２が経過すると、モーター３１ｄ及
びヒーターを停止させ（６３）、エアーの吹き出しを停
止する。また、乾燥途中で手を検知しなくなると、モー
ター３１ｄ及びヒーターを停止して乾燥を中止する。

【００１８】このような構成とすることで、手洗い・乾
燥部３内部に手を差し出すと、手洗いとその後の手の乾
燥を、自動で行うことができ、差し出す手の位置を変え
ることなく、手を入れて抜き出すという一連の動作の中
で手洗いから乾燥までを、短時間で行うことができる。
また、手の位置を変えずに自動で手洗い、乾燥をおこな
うので、手洗い・乾燥部の幅をコンパクトにすることが
でき、狭いスペースに設置することもでき、手洗部周辺
も濡らすことがないので、衛生的である。更に、トイレ
備品ストック部２と、手洗い・乾燥部３と、掃除用具収
納・点検部４とを一つのユニットとすることで、トイレ
内の備品類がすっきり収納できてインテリア性が向上
し、また、収納部材を、別に設置する必要がないので、
狭いトイレ空間において、動作の妨げとなる部材を少な
くすることができる。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
以下に示すような効果を奏する。

【００２０】即ち、請求項１に示す如く、手洗いとその
後の手の乾燥を可能とする手洗い乾燥部を有する乾燥機
能付手洗いユニットであって、該手洗い乾燥部を、手洗
いボウルと、その上方に設ける吐水装置と乾燥装置と、
吐水装置近傍に手検知センサーを設け、手が検知される
と吐水装置から吐水し、設定時間後に止水して、乾燥装
置より一定時間送風するように構成するので、手洗い乾
燥部に手を入れて洗浄して乾燥し抜き出すという一連の
動作の中で、手洗いから乾燥までを、短時間で行うこと
ができる。また、手の位置を変えずに自動で手洗い、乾
燥を行うので、手を動かす必要がなく、また、手洗い乾
燥部の幅も広くすることがなくコンパクトにでき、狭い
スペースにも設置することができる。また、吐水装置及
び乾燥装置を手洗いボウルの上方にコンパクトに配置で
きて、全体をコンパクトに構成できる。

【００２１】請求項２に示す如く、前記乾燥機能付手洗
いユニットを、壁内部に埋め込み状態で設置し、前記手
洗い乾燥部上方に収納部を、下方に収納・点検部を設
け、収納部と手洗い乾燥部と収納・点検部とを一体的に
構成して一つのユニットとしたので、手洗い乾燥部の上
方と下方の空間を有効に使い収納することができ、収納
部材を、別に設置する必要がなく、狭い空間において、
動作の妨げとなる部材を減らすことができる。また、乾
燥機能付手洗いユニットを壁内部に埋め込み状態で設置
するので、突出部分が少なくなり、限られた空間を有効
に使うことができ、デザインも統一できて、インテリア
性も向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る乾燥機能付き手洗いユニ
ットの全体的な構成を示す図。

【図２】乾燥機能付き手洗いユニット全体正面図。

【図３】同じく側面図。

【図４】同じく平面図。

【図５】手洗い・乾燥部の一部正面図。

【図６】同じく斜視図。

【図７】フローチャート。

【図８】従来の手洗い器を示す斜視図。

【図９】同じく平面図。

【符号の説明】

１ 乾燥機能付手洗いユニット ３ 手洗い乾燥 ３１ 乾燥装置 ３２ センサー ３３ 手洗いボウル ３４ 吐水装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 手洗いとその後の手の乾燥を可能とする
   手洗い乾燥部を有する乾燥機能付手洗いユニットであっ
   て、該手洗い乾燥部を、手洗いボウルと、その上方に設
   ける吐水装置と乾燥装置と、吐水装置近傍に手検知セン
   サーを設け、手が検知されると吐水装置から吐水し、設
   定時間後に止水して、乾燥装置より一定時間送風するよ
   うに構成することを特徴とする乾燥機能付手洗いユニッ
   ト。
2. 【請求項２】 前記乾燥機能付手洗いユニットを、壁内
   部に埋め込み状態で設置し、前記手洗い乾燥部上方に収
   納部を、下方に収納・点検部を設け、収納部と手洗い乾
   燥部と収納・点検部とを一体的に構成して一つのユニッ
   トとしたことを特徴とする請求項１に記載の乾燥機能付
   手洗いユニット。