JP2003274666A - インバータ装置及びその制御方法 - Google Patents
インバータ装置及びその制御方法Info
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Abstract
アップを防止する。 【解決手段】 DCリンク電圧検出器16は、DCリン
ク電圧の電圧値を検出する。U相電流検出器13はU相
の電流の電流値を検出する。制御部17は、DCリンク
電圧検出器16が検出したDCリンク電圧の電圧値を取
得する。制御部17は、電圧変換部12のトランジスタ
Q1〜Q6等の電圧ドロップ補償を行う。DCリンク電
圧が定格電圧を超えた場合、制御部17は、インバータ
装置の出力容量が一定となるように、インバータ装置の
出力電流を低減させる制御を行う。インバータ装置の出
力容量が最大出力容量を超えないので、トランジスタQ
1〜Q6等には、インバータ装置の出力容量に適したも
のを使用できる。
Description
びその制御方法に関する。
ク電圧を交流電圧に変換する装置であり、特に誘導電動
機の駆動用として利用される。かかるインバータ装置
は、パルス幅制御等を行うことにより、印加されたDC
リンク電圧を交流電圧に変換する。その出力電圧は、印
加されたDCリンク電圧の電圧値、パルス幅制御におけ
るオンデューティ等によって決定される。
定格に応じた出力容量のものが使用される。このインバ
ータ装置の出力容量は、出力電圧と出力電流とによって
決定され、インバータ装置に使用する素子の定格も、こ
の出力容量によって決定される。尚、特に誘導電動機駆
動用としてのVVVF(可変電圧可変周波数出力)イン
バータでは、それ以上の出力容量で動作させることも可
能なものもある。
置の出力電圧が高い場合に、定格値の電流を出力する
と、インバータ装置の出力容量は増えてしまう。インバ
ータ装置の出力容量が大きくなると、インバータ装置に
内蔵された素子には、その出力容量に応じたものを使用
する必要があり、このため、その素子には、定格が1ラ
ンク上のものを使用しなければならなくなる。また、フ
ァンにも放熱効果が大きいものが必要となり、インバー
タ装置が大型化し、コストもアップする。
てなされたもので、大型化、コストアップを防止するこ
とが可能になるようなインバータ装置及びその制御方法
を提供することを目的とする。
め、本発明の第1の観点に係るインバータ装置は、予め
最大出力容量が設定され、制御信号に基づいて前記直流
電圧を交流電圧に変換し、変換した交流電圧を負荷に印
加する電圧変換部と、前記電圧変換部の出力容量が最大
出力容量以下となるように前記電圧変換部の定格電流を
設定し、前記負荷への出力電流が定格電流以下となるよ
うな制御信号を生成し、前記電圧変換部に供給する制御
部と、を備えたものである。
力容量が最大出力容量以下となるので、装置の大型化、
コストアップを防止することが可能になる。
力容量に対応する閾値電圧とを比較し、前記直流電圧が
前記閾値電圧を超えると定格電流を低減する定格電流低
減手段を備えたものであってもよい。
の直流電圧から交流電圧への変換損失に基づいて設定す
るように構成されたものであってもよい。
格電流以下となるように電流指令値を設定し、設定した
電流指令値に基づいて制御信号を生成するものであって
もよい。
設定された最小値になった場合、前記電圧変換部の出力
容量が最大出力容量以下となるように不連続運転用の制
御信号を生成するものであってもよい。
の制御方法は、予め最大出力容量が設定され、前記直流
電圧を交流電圧に変換し、変換した交流電圧を負荷に印
加する電圧変換部を備えたインバータ装置の制御方法で
あって、前記電圧変換部の出力容量が最大出力容量以下
となるように前記電圧変換部の定格電流を設定するステ
ップと、前記負荷への出力電流が定格電流以下となるよ
うな制御信号を生成し、前記電圧変換部に供給するステ
ップと、を備えたものである。
インバータ装置を図面を参照して説明する。本実施の形
態に係るインバータ装置の構成を図1に示す。本実施の
形態に係るインバータ装置は、出力電圧が方形波となる
電圧形インバータであって、直流平滑コンデンサ11
と、電圧変換部12と、U相電流検出器13と、V相電
流検出器14と、回転子位置検出器15と、DCリンク
電圧検出器16と、制御部17と、を備えて構成されて
いる。
の直流電圧を平滑化するためのものである。
1が平滑化したDCリンク電圧を、制御部17から供給
された電圧指令値に基づいて交流電圧に変換するもので
あり、トランジスタQ1〜Q6と、ダイオードD1〜D
6と、を備えている。尚、このトランジスタQ1〜Q6
には、IGBT(Injection Enhanced Gate Transisto
r)等が用いられる。
ら供給されたパルス信号に基づいてスイッチングするス
イッチング素子であり、トランジスタQ1、Q3,Q5
のコレクタは、直流平滑コンデンサ11の正極に接続さ
れている。トランジスタQ2,Q4,Q6のコレクタ
は、それぞれトランジスタQ1,Q3,Q5のエミッタ
に接続され、エミッタは、それぞれ、直流平滑コンデン
サ11の負極に接続される。
タQ2のコレクタとの接続点には、誘導電動機19のU
相巻線が接続され、トランジスタQ3のエミッタとトラ
ンジスタQ4のコレクタとの接続点には、V相巻線が接
続され、トランジスタQ5のエミッタとトランジスタQ
6のコレクタとの接続点には、W相巻線が接続される。
1〜Q6のターンオフした場合に出力電流を転流させる
ためのダイオードである。ダイオードD1〜D6のカソ
ードは、ぞれぞれ、トランジスタQ1〜Q6のコレクタ
に接続され、アノードは、それぞれ、トランジスタQ1
〜Q6のエミッタに接続されている。電圧変換部12
は、変換した交流電圧を3相の誘導電動機(図中、「I
M」と記す。)19に印加する。
は、それぞれ誘導電動機19のU相、W相の一次巻線
(固定子巻線)に供給される電流の電流値Iu、Iwをそ
れぞれ検出する。
の固定子の巻線軸(例えば、U相の巻線軸を基準軸とす
る。)に対する回転子軸の回転角を検出する。
ンデンサ11が平滑化した直流電圧の電圧値Vdcを検出
するものである。
電流検出器14から、それぞれ電流値Iu,Ivを取得
し、取得した電流値Iu,Ivに基づいて電圧変換部12
を制御する。尚、本実施の形態では、制御方法としてベ
クトル制御を用いるものとする。
三相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を演算する。VVVF
インバータの場合、制御部17は、電圧指令値Vu*,Vv
*,Vw*に基づいて周波数を設定し、この周波数に基づく
パルス信号を生成する。そして、制御部17は、このパ
ルス信号を電圧変換部12に出力する。
力電力が最大出力容量(最大出力電力)を超えないよう
な制御を行う。前述のように、インバータ装置の出力容
量は、出力電圧と出力電流とに基づいて求められる。出
力電圧の検出は困難であるため、制御部17は、DCリ
ンク電圧の電圧値Vdcに基づいて、インバータ装置の出
力電力が最大出力容量(最大出力電力)を超えないよう
に、連続運転が可能な範囲において出力容量が一定とな
るような制御を行う。
圧Vdcの電圧値に閾値Vdc1,Vdc2が設定される。閾値
Vdc1は、インバータ装置の最大出力容量に対応する閾
値であって、容量一定制御に切り換えるための閾値であ
り、閾値Vdc2は、連続運転が可能な範囲を示す閾値で
ある。制御部17は、メモリを備え、このメモリに閾値
Vdc1、Vdc2を予め記憶する。
動作を説明する。直流平滑コンデンサ11は、直流電源
18の直流電圧を平滑化する。電圧変換部12のトラン
ジスタQ1〜Q6には、直流平滑コンデンサ11によっ
て平滑化されたDCリンク電圧が印加される。DCリン
ク電圧検出器16は、このDCリンク電圧の電圧値Vdc
を検出する。
ことによって、交流電圧が生成され、誘導電動機19の
U,V,W相の各巻線に電流が流れる。U相電流検出器
13、V相電流検出器14は、それぞれ、誘導電動機1
9のU,V相の各巻線に流れる電流の電流値Iu,Ivを
検出する。
電流値Iu,Ivを、それぞれ、U相電流検出器13、V
相電流検出器14から取得し、回転子位置を回転子位置
検出器15から取得する。尚、W相の電流の電流値Iw
は、三相平衡という条件に基づいて電流値Iuと電流値
Ivとから算出される。
子軸を観測座標とする静止座標系の電流値Iu,Iv,I
wの座標変換を行い、回転子軸を観測座標とする回転座
標系の励磁電流値Idとトルク電流値Iqとを求める。
電流の電流指令値Iq*とが設定されると、制御部17
は、励磁電流の電流指令値Id*と励磁電流値Idとの偏
差edと、トルク電流の電流指令値Iq*とトルク電流値
Iqとの偏差eqと、を求める。
求めた偏差ed、eqのPI(比例積分)演算等を行い、
それぞれ偏差ed、eqが零となるような電圧指令値Vd
*、Vq*を求める。
いて、電圧指令値Vd*、Vq*の静止座標系への座標変換
を行い、三相電圧指令値Vu*,Vv*,Vwu*を求める。P
WM(Pulse Width Modulation)制御を行う場合、制御
部17は、求めた各電圧指令値Vu*,Vv*,Vwu*に基づ
いてパルス信号を生成し、このパルス信号を電圧変換部
12のトランジスタQ1〜Q6のベースに出力する。
ら供給されたパルス信号に基づいてオン、オフする。ト
ランジスタQ1、Q6がオン、トランジスタQ2〜Q5
がオフすると、直流平滑コンデンサ11の正極からトラ
ンジスタQ1、誘導電動機19のU相巻線、W相巻線、
トランジスタQ6を経由して直流平滑コンデンサ11の
負極へと電流が流れる。
ランジスタQ1,Q2,Q4,Q5がオフすると、直流
平滑コンデンサ11の正極からトランジスタQ3、誘導
電動機19のV相巻線、W相巻線、トランジスタQ6を
経由して直流平滑コンデンサ11の負極へと電流が流れ
る。このようにして交流電圧が生成され、誘導電動機1
9のU,V,W相の各巻線には、交流電流が流れる。
力容量が最大出力容量を超えないように、DCリンク電
圧検出器16が検出したDCリンク電圧Vdcの電圧値に
基づいて定格電流Irの電流値を設定する。ここで、定
格電流とは、インバータ装置の出力電流の設計上の限度
をいう。
ートに示す。制御部17は、メモリから閾値Vdc1とVd
c2とを取り出す(ステップS11)。制御部17は、U
相電流検出器13から取得した電流値Iuに基づいて、
メモリから取り出した閾値Vdc1とVdc2との電圧ドロッ
プ補償を行う(ステップS12)。この電圧ドロップ補
償は、IGBT等のスイッチング素子によるドロップ電
圧を補償するためのものである。制御部17は、まず、
ドロップ電圧Vdropを、以下の式(1)に基づいて演算
する。
素子の損失に起因する装置電圧降下係数であり、図3に
示すような、スイッチング素子の電流と電圧との関係か
ら求められる。Ioutは、電圧変換部12から出力され
る出力電流の値であり、U相電流検出器13、V相電流
検出器14が検出した電流値に基づいて求められる。b
はバイアスである。
Vdropに基づいて閾値Vdc1,Vdc2の電圧ドロップ補償
を行い、次の式(2)、(3)に基づいて、それぞれ、
閾値Vdc11,Vdc12を求める。
器16からDCリンク電圧Vdcの電圧値を取得する(ス
テップS13)。制御部17は、電圧ドロップ補償を行
った閾値Vdc11,Vdc12と、DCリンク電圧検出器16
から取得した電圧値Vdcと、を比較する(ステップS1
4)。
超えているか否かを判定する(ステップS15)。
ば(Vdc≦Vdc11)、誘導電動機19に定格電流が流れ
てもインバータ装置の最大出力容量を超えることはな
い。従って、制御部17は、電圧値Vdcが閾値Vdc11を
超えていないと判定した場合(ステップS15において
No)、定格電流Irを一定値Irefに設定する(ステッ
プS16)。
定した場合(ステップS15においてYes)、制御部
17は、電圧値Vdcが閾値Vdc12以下であるか否かを判
定する(ステップS17)。
11<Vdc≦Vdc12)、インバータ装置の連続運転は可能
ではあっても、インバータ装置に、電流値Irefの電流
が流れると最大出力容量を超えてしまう。従って、制御
部17は、電圧値Vdcが閾値Vdc12以下であると判定し
た場合(ステップS17においてYes)、電圧値Vdc
に基づいて、インバータ装置の出力容量が一定値となる
ように、定格電流Irを、電流値Irefから低減する(ス
テップS18)。
7は、まず、電流値Irefから低減する電流値Iaを次の
式(4)に基づいて求める。
は出力容量に応じて設定される容量係数を示す(0≦k
≦1)。尚、3相の場合、各相の電力に、3の平方根を
乗算した値が最大出力容量Poutとなる。
づいて出力容量が一定となるような定格電流Irを求め
る。
る場合(Vdc12<Vdc)、定格電流Irの電流値を低減
させたとしてもインバータ装置の連続運転を行うとイン
バータ装置の出力電力は、最大出力容量を超えてしま
う。従って、制御部17は、電圧値Vdcが閾値Vdc12を
超えていると判定した場合(ステップS17においてN
o)、定格電流Irを不連続運転用の一定値Idecに設定
する。(ステップS19)。
ステップS16,18,19において設定した定格電流
Irを超えないように、励磁電流の電流指令値Id*とト
ルク電流の電流指令値Iq*とを設定する。制御部17
は、このような制御を行うことにより、インバータ装置
は、図4に示すような特性を有することになる。
す。)、定格電流Irは電流値Irefに設定される。誘導
電動機19に電流値Irefの電流が流れてもインバータ
装置の出力容量は、最大出力容量を超えることはない。
記す。)、定格電流Irは、電圧値Vdcに応じ、式
(5)に従って低減され、インバータ装置の出力容量は
最大出力容量を超えないようになる。
す。)、定格電流Irが電流値Idecとなるので、連続運
転を行うことはできず、インバータ装置は不連続で運転
される。
ば、インバータ装置を短時間で運転することができ、不
連続運転であっても、インバータ装置の運転可能な範囲
は、最大電圧値Vovまでである。
ば、制御部17は、DCリンク電圧Vdcに基づいてイン
バータ装置の出力電力が最大出力容量を超えないように
定格電流を設定し、電圧変換部12を制御するようにし
た。
なるような条件であっても、トランジスタQ1〜Q6等
のスイッチング素子には、インバータ装置の出力容量以
下のものを使用して、しかもインバータ装置を保護しつ
つ従来と同じ特性を得ることができる。また、その放熱
器、ファン等もインバータ装置の出力容量以上の大型の
ものを使用せずに済み、装置の大型化、コストアップを
防止することができる。また、装置の熱損失、温度上昇
を低減でき、信頼性を高めることができる。
なので、ハードウェアの変更を伴わずに、このような制
御を実施することができる。
の形態が考えられ、上記実施の形態に限られるものでは
ない。例えば、インバータ装置は、電圧形インバータに
限られるものではなく、出力電流が方形波となる電流形
インバータにも適用できる。
容量が一定となるような制御を行うようにした、しか
し、出力電圧の検出が可能であれば、この出力電圧に基
づいて容量一定制御を行うことができる。また、必ずし
も容量を一定にする必要はなく、最大出力容量を超えな
いように制御すればよい。
〜Q6には、電力容量に応じてトランジスタ、FET
(電界効果トランジスタ)、サイリスタ等を使用するこ
とができる。
なく、2相のものであってもよいし、あるいは3相を超
える多相のものであってもよい。さらに誘導電動機では
なく、動機電動機を用いることもできる。また、誘導電
動機の速度制御は、ベクトル制御に限られるものではな
く、1次周波数制御、電圧/周波数制御等を用いること
もできる。
大型化、コストアップを防止することができる。
成を示すブロック図である。
る。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】予め最大出力容量が設定され、制御信号に
基づいて前記直流電圧を交流電圧に変換し、変換した交
流電圧を負荷に印加する電圧変換部と、 前記電圧変換部の出力容量が最大出力容量以下となるよ
うに前記電圧変換部の定格電流を設定し、前記負荷への
出力電流が定格電流以下となるような制御信号を生成
し、前記電圧変換部に供給する制御部と、を備えた、 ことを特徴とするインバータ装置。 - 【請求項2】前記制御部は、前記直流電圧と前記最大出
力容量に対応する閾値電圧とを比較し、前記直流電圧が
前記閾値電圧を超えると定格電流を低減する定格電流低
減手段を備えた、 ことを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。 - 【請求項3】前記制御部は、前記閾値電圧を電圧変換部
の直流電圧から交流電圧への変換損失に基づいて設定す
るように構成されたものである、 ことを特徴とする請求項2に記載のインバータ装置。 - 【請求項4】前記制御部は、前記負荷への出力電流が定
格電流以下となるように電流指令値を設定し、設定した
電流指令値に基づいて制御信号を生成するものである、 ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載
のインバータ装置。 - 【請求項5】前記制御部は、設定された定格電流が予め
設定された最小値になった場合、前記電圧変換部の出力
容量が最大出力容量以下となるように不連続運転用の制
御信号を生成するものである、 ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載
のインバータ装置。 - 【請求項6】予め最大出力容量が設定され、前記直流電
圧を交流電圧に変換し、変換した交流電圧を負荷に印加
する電圧変換部を備えたインバータ装置の制御方法であ
って、 前記電圧変換部の出力容量が最大出力容量以下となるよ
うに前記電圧変換部の定格電流を設定するステップと、 前記負荷への出力電流が定格電流以下となるような制御
信号を生成し、前記電圧変換部に供給するステップと、
を備えた、 ことを特徴とするインバータ装置の制御方法。
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