JP2003274578A - 回転電機の固定子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マグネットの損傷がなく、マグネットのマグ
ネットホルダおよびヨークへの圧入作業が容易かつ迅速
な回転電機の固定子を得る。 【解決手段】 回転電機の固定子は、マグネットに圧入
力を加える第１支持表面は圧入力を分散させる形状、即
ちマグネットの端面のほぼ全面に当接する平面あるいは
複数の分散した突起表面を持ち、第２支持表面はマグネ
ットとマグネットホルダとの間の摩擦力を小さくするよ
うに、マグネットの端面の一部にのみ接触する突起を持
っている。第１支持表面の突起は、環状突起と径方向突
起とでもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は回転電機の固定子
に関し、特にヨーク内に圧入されたマグネットアセンブ
リを備えた回転電機の固定子に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の永久磁石形回転電機は例えば図７
に示す如く構成されていて、回転電機の固定子は、内周
面を持ち、軟磁性の軟鋼からなるほぼ中空円筒形のヨー
ク１と、ヨーク１の内周面２に沿って圧入されて、ヨー
ク１内に固定されたマグネットアセンブリ３とを備えて
いる。マグネットアセンブリ３は、周方向に所定の間隔
を置いて設けられて磁極を形成するほぼ矩形セグメント
状の複数のマグネット４と、マグネット４をヨーク１内
で磁極を形成するように保持する円筒形枠組体であるマ
グネットホルダ５とを備えている。固定子の一端即ちヨ
ーク１の開口には軸受６を持つリヤキャップ７が設けら
れていて、ヨーク１の閉端の軸受８と共に回転子９を回
転可能に支持している。

【０００３】図８には回転電機の固定子を分解斜視図で
示してある。回転電機の固定子は、ヨーク１と、その中
に圧入されるマグネットアセンブリ３とを備え、マグネ
ットアセンブリ３は、マグネット４と、マグネット４を
内周側から覆うカバー１０と、カバー１０とマグネット
４とを所定の関係に保持するマグネットホルダ５とを備
えている。マグネット４は、それぞれ第１および第２端
面１１および１２と、２つの側面１３とを持つほぼ矩形
のセグメント状（断面扇形）のマグネットである。カバ
ー１０はマグネット４の内周面と両側面１３とを覆い、
さらにマグネット４の外周面に沿って外側に延びるフラ
ンジを形成するように折り曲げられた板部材である。

【０００４】マグネットホルダ５は、マグネット４の第
１端面１１に当接してこれを支持する第１支持表面１４
を持つ第１リング部１５と、マグネット４の第２端面１
２に当接してこれを支持する第２支持表面１６を持つ第
２リング部１７と、両リング部１５および１７を互いに
連結する連結部１８とを備えていて、全体としてマグネ
ット４をヨーク１内で磁極を構成するように保持する電
気絶縁性の合成樹脂等の円筒形枠組体である。第２リン
グ部１７の図で上部外周部は、ヨーク１への圧入の容易
のためとヨーク１の閉端部の湾曲部との一致のために面
取りをされている。

【０００５】マグネットホルダ５にカバー１０付のマグ
ネット４を組み込むに当たって、摩擦を低減して作業を
容易にするために、また互いの間の多少の寸法誤差を吸
収するために、マグネットホルダ５の第１リング部１５
および連結部１８にはマグネット４に部分的に当接する
突起１９および２０がそれぞれ設けられている。従っ
て、マグネット４の第１端面１１に当接してこれを支持
する第１支持表面１４は、第１リング部１５に設けた突
起１９の表面であり、第２支持表面１６は第２リング部
１７自体の表面である。図示の例では、図９および図１
０に示すように第１支持表面１４を提供する突起１９は
マグネット４の幅（即ち端面の長さ）の中央の一部の領
域に設けられていて、その部分だけで当接しており、突
起１９の端部２１の両側の領域には第１リング部１５と
マグネット４との間に僅かな間隙Ｇ１が形成されてい
て、この領域の幅はＬ１である。

【０００６】このようなマグネット４とカバー１０とを
マグネットホルダ５に押し込んで図７に示すようなマグ
ネットアセンブリ３を組立て、図１０に示す矢印Ｐで示
すように第１リング部１５を図で下から上向きに押圧し
てマグネットアセンブリ３をヨーク１内に圧入すること
により、図７に示すような回転電機の固定子が完成す
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】従来の回転電機の固定
子のヨーク１への圧入作業に於いて加える圧入力Ｐは、
図１０に示す通りマグネットホルダ５の第１リング部１
５に掛けられる。従ってマグネットアセンブリ３をヨー
ク１内に圧入するときに、圧入力Ｐは第１リング部１５
の突起１９の第１支持表面１４だけからマグネット４の
第１端面１１に伝えられる。一方、マグネット４にはヨ
ーク１との間の摩擦力Ｆ１およびＦ２が圧入力Ｐと反対
方向に作用する。このため、第１支持表面１４の外側の
支持されていない間隙Ｇ１の部分には合力として摩擦力
Ｆ２に対応する力だけが作用し、第１支持表面１４の端
部２１に大きな剪断力が作用する。この剪断力は間隙Ｇ
１の長さＬ１に比例したモーメントとなって、圧入が進
行するにつれて大きくなり、また、圧入力Ｐのバラツキ
も大きくなり、ついにはマグネット４に割れ３３や欠落
が発生する。このようにして端部２１に作用する力は、
支持されてない領域（間隙Ｇ１）の幅Ｌ１が大きい程大
きい。

【０００８】このような支持されていない領域部分（間
隙Ｇ１）を無くすために、第１リング部１５の第１支持
表面１４を平坦面にして全面でマグネット４の第１端面
１１に当接するようにしてこの問題を解消することもで
きるが、マグネット４とマグネットホルダ５との間の摩
擦力が過大になって、マグネット４をマグネットホルダ
５に挿入する作業が著しく困難になって実用的でない。
また、図１１に示す如く、第１リング部１５のマグネッ
ト４に面する表面を平坦面としてマグネット４から離間
させ、間に第１端面１１とほぼ同じ長さの間隙Ｇ２形成
することにより、リングの片側（第２リング部１７）だ
けでマグネット４をマグネットホルダ５に支持すること
も提案されている。しかしながら、マグネット４がマグ
ネットホルダ５から脱落しやすいので、圧入直前まで何
らかの手段によってマグネット４を保持する必要があ
り、また圧入後もマグネット４の保持が必ずしも強固で
はないために、回転電機の騒音や振動の悪化の原因とな
る可能性があり、望ましくない。

【０００９】従って、この発明の課題は上述のような従
来の回転電機の固定子の問題点を解消することであり、
また簡単な構成によりマグネットのマグネットホルダへ
の挿入が容易であり、同時にマグネットアセンブリのヨ
ークへの圧入時のマグネットの損傷を防ぐことができる
回転電機の固定子を提供することである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この発明によれば、上述
の課題を解決するための手段は次の通りである。 （１）本発明の回転電機の固定子は、内周面を持つ中空
円筒形のヨークと、上記ヨークの内周面に沿って圧入さ
れて上記ヨーク内に設けられたマグネットアセンブリと
を備え、上記マグネットアセンブリは、周方向に所定の
間隔を置いて設けられて、それぞれ第１および第２端面
と、側面とを持ち、磁極を構成する複数のほぼ矩形セグ
メント状のマグネットと、上記マグネットを上記ヨーク
内で磁極を構成するように保持する円筒形枠組体である
マグネットホルダとを備え、上記マグネットホルダは、
上記マグネットの第１端面を支持し、上記ヨークへの圧
入時に、上記ヨークと上記マグネットとの間の摩擦力に
抗して、上記マグネットアセンブリを上記ヨーク内に圧
入するための圧入力を上記マグネットに作用させる第１
支持表面を持つ第１リング部と、上記マグネットの第２
端面を支持する第２支持表面を持つ第２リング部と、上
記両リング部を互いに連結する連結部とを備えた回転電
機の固定子に於いて、上記第１支持表面は、上記圧入力
と上記摩擦力との作用による上記マグネットの破損を防
止するように、上記圧入力を分散して上記マグネットに
作用させる形状を持ち、上記第１支持表面および上記第
２支持表面の少なくともいずれか一方は、上記マグネッ
トと上記マグネットホルダとの間の摩擦力を上記マグネ
ットホルダへの上記マグネットの挿入を妨げない程度に
するように、上記マグネットの上記端面の一部にのみ接
触していることを特徴とするものである。

【００１１】（２）上記第１支持表面は上記マグネット
の上記端面のほぼ全面に当接する平面であり、上記第２
支持表面は上記第２リング部から部分的に突出した突起
の表面であってもよい。

【００１２】（３）上記第１支持表面は上記マグネット
の上記端面の互いに離間した複数の領域に当接する複数
の突起の表面であってもよい。

【００１３】（４）上記第１支持表面は上記マグネット
の上記端面の径方向内側の領域だけに当接する環状突起
の表面と、上記環状突起からほぼ径方向外側に延びて上
記マグネットの上記端面の径方向外側の領域に部分的に
当接する突起の表面とを備えたものでもよい。

【００１４】（５）上記径方向突起が複数個あるもので
もよい。

【００１５】

【発明の実施の形態】図１には本発明の回転電機の固定
子を用いた永久磁石形回転電機を示し、図２乃至図５に
は本発明の回転電機の固定子の発明の実施の形態を示す
が、全体として図６乃至図１０に示すものと同様の構造
を持っているので、同じあるいは対応する部分には図で
同じ符号を付けて示し、詳しい説明は繰り返さず、相違
する点だけを説明する。

【００１６】実施の形態１．図２および３に示す本発明
の回転電機の固定子は、図１に示す永久磁石形回転電機
に用いられるものであり、その構造の詳細は図２の分解
斜視図に示されている。図２に於いて、本発明の回転電
機の固定子が図６乃至図１０に示すものと相違している
点は、マグネットホルダ５の第１リング部２５は突起を
持たずに表面が平坦であり、マグネットホルダ５の第２
リング部２６には、摩擦を低減して作業を容易にするた
め、また互いの間の多少の寸法誤差を吸収するための突
起２７が設けられていて、マグネット４の第２端面１２
に部分的に当接するようにしてあることである。

【００１７】従って、第１リング部２５自体の平坦な表
面が、マグネット４の第１端面１１に当接してこれを支
持し、ヨーク１への圧入時に、ヨーク１とマグネット４
との間の摩擦力に抗して、マグネットアセンブリ５をヨ
ーク１内に圧入するための圧入力をマグネット４に作用
させる第１支持表面２８である。この第１支持表面２８
の形状は、平坦で広い面でマグネット４に当接している
ため圧入力Ｐが分散され、またマグネット４の支持され
てない領域（空隙）の幅が殆ど無いので、先に説明した
ような圧入力Ｐと摩擦力Ｆとの作用によるマグネット４
の破損が防止され、圧入力Ｐを分散してマグネット４に
作用させる形状である。

【００１８】また、第２リング部２６に設けた突起２７
の表面が、マグネット４の第２端面１２を支持する第２
支持表面２９である。この第２支持表面２９は、マグネ
ット４とマグネットホルダ５との間の摩擦力をマグネッ
トホルダ５へのマグネット４の挿入を妨げない程度にす
るように、マグネット４の端面の一部にのみ接触してい
る。図示の例では、第２支持表面２９を提供する突起２
７はマグネット４の幅（即ち端面の長さ）の中央の一部
の領域に設けられていて、その部分だけでマグネット４
に当接しており、突起２７の両側の領域では第２リング
部２６とマグネット４との間に僅かな間隙Ｇが形成され
ている。このような突起２７を複数個間隔を置いて設け
ることもできる。

【００１９】回転電機の固定子のヨーク１への圧入作業
に於いて加える圧入力Ｐは、図３に示すとおり第１リン
グ部２５自体の平坦面である第１支持表面２８の全体か
らマグネット４の第１端面１１に伝えられる。従って、
圧入力Ｐは、広い面に分散してほぼ均一に作用し、しか
もマグネット４とヨーク１との間の摩擦力Ｆ３およびＦ
４も第１支持表面２８によって支持される。このため、
マグネット４に過大なモーメントが作用してマグネット
４に損傷を与えるようなことがない。従って、簡単な構
造によりマグネット４のマグネットホルダ５への圧入作
業が容易で、マグネットアセンブリ３のヨーク１への圧
入作業を、マグネット４の損傷について特別の注意を払
う必要無しに、迅速に実行することができる。

【００２０】実施の形態２．図４に示す回転電機の固定
子に於いては、図７乃至図１０に示す回転電機の固定子
と同様に、第１リング部３１がマグネット４に当接する
突起３２を持っている。しかしながら、この第１リング
部３１の突起３２は、マグネット４の第１端面１１の互
いに離間した複数の領域に当接するように複数個あり、
従って突起３２の表面である第１支持表面３３も複数個
ある。複数個の突起３２は、図示の例では３個であり、
マグネット４の第１端面１１の長さ方向にほぼ均等に分
布していて、それぞれの間には小さな間隙Ｇ２が形成さ
れている。間隙Ｇ２の幅（周方向長さ）Ｌ２は図１０に
示す幅Ｌ１と比較して極めて小さく、従ってマグネット
４の、間隙Ｇ２に対応し、第１リング部３１によって支
持されていない部分に作用するモーメントＦは小さくな
り、マグネット４に割れや欠落が発生することがない。
第２リング部３４は図９に示すものと同様に突起が無く
平坦な第２支持表面３５を持っているが、図３に示す突
起２７と同様のあるいは適当に変形した突起を設けても
よい。この実施の形態に於いては、第１支持表面３３お
よび第２支持表面３５が両者とも広い範囲に亘って分布
されているので、より安定した支持が得られる。

【００２１】実施の形態３．図５に示す回転電機の固定
子に於いては、第１リング部４１は第１リング部４１の
内側の一部の領域にだけ連続的に設けられた環状突起４
２と、残りの外側の領域内で環状突起４２から連続して
ほぼ径方向外側に延びた径方向突起４３とが設けられて
いて、これら環状突起４２と径方向突起４３との頂面に
第１支持表面４４が形成されている。換言すれば、第１
支持表面４４は、マグネット４の第１端面１１の径方向
内側の領域だけに当接する環状突起４２の表面と、環状
突起４２からほぼ径方向外側に延びてマグネットの第１
端面１１の径方向外側の領域で部分的に当接する径方向
突起４３の表面とにより形成されている。この回転電機
の固定子によれば、環状突起４２がマグネット４の第１
端面１１の径方向内側の部分を連続的に支持しているの
で、第１リング部４１と第１支持表面４４との間に間隙
が無くなり、万一のマグネット４の欠落片等の異物が回
転子側に入り込むことがない。径方向突起４３はマグネ
ット４の支持を安定させる作用をする。

【００２２】実施の形態４．図６に示す回転電機の固定
子においては、図５に示す径方向突起４３に相当する径
方向突起４５がほぼ均等な間隔を置いて複数個設けられ
ている。図示の例では径方向突起４５は１つのマグネッ
ト４に対して３つである。この構成によれば、マグネッ
ト４の支持がより安定する。

【００２３】

【発明の効果】以上の如く本発明の回転電機の固定子に
よる効果は次の通りである。 （１）回転電機の固定子は、内周面を持つ中空円筒形の
ヨークと、上記ヨークの内周面に沿って圧入されて上記
ヨーク内に設けられたマグネットアセンブリとを備えた
回転電機の固定子であって、上記マグネットアセンブリ
は、周方向に所定の間隔を置いて設けられて、それぞれ
第１端面、第２端面および側面を持ち、磁極を構成する
複数のほぼ矩形セグメント状のマグネットと、上記マグ
ネットを上記ヨーク内で磁極を構成するように保持する
円筒形枠組体であるマグネットホルダとを備え、上記マ
グネットホルダは、上記マグネットの第１端面を支持
し、上記ヨークへの圧入時に、上記ヨークと上記マグネ
ットとの間の摩擦力に抗して、上記マグネットアセンブ
リを上記ヨーク内に圧入するための圧入力を上記マグネ
ットに作用させる第１支持表面を持つ第１リング部と、
上記マグネットの第２端面を支持する第２支持表面を持
つ第２リング部と、上記両リング部を互いに連結する連
結部とを備えた回転電機の固定子に於いて、上記第１支
持表面は、上記圧入力と上記摩擦力との作用による上記
マグネットの破損を防止するように、上記圧入力を分散
して上記マグネットに作用させる形状を持ち、上記第１
支持表面および上記第２支持表面の少なくともいずれか
一方は、上記マグネットと上記マグネットホルダとの間
の摩擦力を上記マグネットホルダへの上記マグネットの
挿入を妨げない程度にするように、上記マグネットの上
記端面の一部にのみ接触していることを特徴とするもの
である。従って、マグネットに過大な摩擦力が作用しな
いため、マグネットのマグネットホルダへの圧入作業が
容易となる。

【００２４】（２）また上記第１支持表面は、上記マグ
ネットの上記端面のほぼ全面に当接する平面であり、上
記第２支持表面は上記第２リング部から部分的に突出し
た突起の表面であるので、マグネットに過大なモーメン
トが作用して損傷させることがなく、マグネットのマグ
ネットホルダへの圧入作業を容易に迅速に実行すること
ができる。

【００２５】（３）また上記第１支持表面は、上記マグ
ネットの上記端面の互いに離間した複数の領域に当接す
る複数の突起の表面であってもよいので、マグネットに
過大なモーメントが作用して損傷させることがなく、マ
グネットのマグネットホルダへの圧入作業を容易に迅速
に実行でき、より安定した支持が得られる。

【００２６】（４）更に、上記第１支持表面は、上記マ
グネットの上記端面の径方向内側の領域だけに当接する
環状突起の表面と、上記環状突起からほぼ径方向外側に
延びて上記マグネットの上記端面の径方向外側の領域に
部分的に当接する突起の表面とを備えたものでよいの
で、第１リング部とマグネットとの間に間隙が生ずるこ
とがなく、マグネットの欠落片等の異物が回転子側に入
り込むことがなく、またマグネットの支持を安定させる
ことができる。

【００２７】（５）また上記径方向突起が複数個あって
もよいので、マグネットの支持がより安定する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の回転電機の固定子を用いた永久磁石
形回転電機を示す部分断面図である。

【図２】 本発明の回転電機の固定子の一実施形態を示
す分解斜視図である。

【図３】 図２の回転電機の固定子のマグネットとマグ
ネットホルダとの関係を示す部分展開図である。

【図４】 本発明の回転電機の固定子の別の実施の形態
のマグネットとマグネットホルダとの関係を示す部分展
開図である。

【図５】 本発明の回転電機の固定子の更に別の実施形
態を示す分解斜視図である。

【図６】 本発明の回転電機の固定子のなお別の実施形
態を示す部分斜視図である。

【図７】 従来の回転電機の固定子を用いた永久磁石形
回転電機を示す部分断面図である。

【図８】 図７の回転電機の固定子を示す分解斜視図で
ある。

【図９】 図７の回転電機の固定子のマグネットとマグ
ネットホルダとの関係を示す部分展開図である。

【図１０】 図９の回転電機の固定子に作用する力の関
係を示す部分展開図である。

【図１１】 従来の回転電機の固定子の別の提案による
マグネットとマグネットホルダとの関係を示す部分展開
図である。

【符号の説明】

１ ヨーク、２ 内周面、３ マグネットアセンブリ、
４ マグネットと、５マグネットホルダ、１１ 第１端
面、１２ 第２端面、１３ 側面、１８ 連結部、２５
第１リング部、２６ 第２リング部、２７ 突起、２
８ 第１支持表面、２９ 第２支持表面、４２ 環状突
起、４３ 径方向突起。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 5H622 CA02 CA05 CA13 CB04 PP03 PP05 PP11 PP17 PP18 5H623 BB07 GG13 GG16 GG23 LL03 LL08 LL19

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内周面を持つ中空円筒形のヨークと、上
   記ヨークの内周面に沿って圧入されて上記ヨーク内に設
   けられたマグネットアセンブリとを備えた回転電機の固
   定子であって、 上記マグネットアセンブリは、 周方向に所定の間隔を置いて設けられて、それぞれ第１
   端面、第２端面および側面を持ち、磁極を構成する複数
   のほぼ矩形セグメント状のマグネットと、 上記マグネットを上記ヨーク内で磁極を構成するように
   保持する円筒形枠組体であるマグネットホルダとを備
   え、 上記マグネットホルダは、上記マグネットの第１端面を
   支持し、上記ヨークへの圧入時に、上記ヨークと上記マ
   グネットとの間の摩擦力に抗して、上記マグネットアセ
   ンブリを上記ヨーク内に圧入するための圧入力を上記マ
   グネットに作用させる第１支持表面を持つ第１リング部
   と、上記マグネットの第２端面を支持する第２支持表面
   を持つ第２リング部と、上記両リング部を互いに連結す
   る連結部とを備えた回転電機の固定子に於いて、 上記第１支持表面は、上記圧入力と上記摩擦力との作用
   による上記マグネットの破損を防止するように、上記圧
   入力を分散して上記マグネットに作用させる形状を持
   ち、 上記第１支持表面および上記第２支持表面の少なくとも
   いずれか一方は、上記マグネットと上記マグネットホル
   ダとの間の摩擦力を上記マグネットホルダへの上記マグ
   ネットの挿入を妨げない程度にするように、上記マグネ
   ットの上記端面の一部にのみ接触していることを特徴と
   する回転電機の固定子。
2. 【請求項２】 上記第１支持表面は上記マグネットの上
   記端面のほぼ全面に当接する平面であり、上記第２支持
   表面は上記第２リング部から部分的に突出した突起の表
   面であることを特徴とする請求項１記載の回転電機の固
   定子。
3. 【請求項３】 上記第１支持表面は上記マグネットの上
   記端面の互いに離間した複数の領域に当接する複数の突
   起の表面であることを特徴とする請求項１記載の回転電
   機の固定子。
4. 【請求項４】 上記第１支持表面は上記マグネットの上
   記端面の径方向内側の領域だけに当接する環状突起の表
   面と、上記環状突起からほぼ径方向外側に延びて上記マ
   グネットの上記端面の径方向外側の領域に部分的に当接
   する突起の表面とを備えたことを特徴とする請求項１記
   載の回転電機の固定子。
5. 【請求項５】 上記径方向突起が複数個あることを特徴
   とする請求項４記載の回転電機の固定子。