JP2003273603A - 積層ストリップラインフィルタ - Google Patents
積層ストリップラインフィルタInfo
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Abstract
計の自由度が大きく小型化が容易な積層ストリップライ
ンフィルタを提供する。 【解決手段】 略L字状の第1・第2の片端開放共振電
極32・34および第1・第2の片端短絡共振電極33・35
が、第2の誘電体層21を挟んで長さ方向に重なる第1・
第2の結合部36・37を形成するように配され、中心周波
数に対する、第1・第2の結合部36・37の電気長θ1・
θ2と、第1の片端開放共振電極32の第1の結合部36を
除く部分の電気長θ3と、第2の片端開放共振電極34の
第1の結合部36を除く部分の電気長θ4と、第1の片端
短絡共振電極33の第2の結合部37を除く部分の電気長θ
5と、第2の片端短絡共振電極35の第2の結合部37を除
く部分の電気長θ6とが、θ3>θ1>θ4,θ5<θ
2<θ6およびθ3−θ1≒θ1−θ4≒θ6−θ2≒
θ2−θ5<10°の関係を満たす積層ストリップライン
フィルタである。
Description
無線LAN等の無線通信機器その他の各種通信機器等に
おいて使用される積層ストリップラインフィルタに関す
るものである。
に使用されるフィルタは、移動体通信機器等の薄型化・
小型化の要求に伴い、誘電体同軸型共振器を用いたフィ
ルタから分布定数回路を共振器に用いた積層ストリップ
ラインフィルタへと進展してきている。
ィルタとして、特開平9−331201号公報には、図6に透
視斜視図および図7に透視平面図で示す構成のものが提
案されている。
体層、2は第1の誘電体層1の上に積層された第2の誘
電体層、3は第2の誘電体層2の上に積層された第3の
誘電体層、10は第1の誘電体層1の下面に配された第1
の接地電極、11は第3の誘電体層3の上面に配された第
2の接地電極、12および13は第1の誘電体層1および第
2の誘電体層2の間に配された第1の片端開放矩形状共
振電極および第1の片端短絡矩形状共振電極、14および
15は第2の誘電体層2および第3の誘電体層3の間に配
された第2の片端開放矩形状共振電極および第2の片端
短絡矩形状共振電極である。
12・14は、それぞれ略同一の形状を有し、積層方向から
見て平行に、かつ第1の片端開放矩形状共振電極12の一
部と第2の片端開放矩形状共振電極14の一部とが第2の
誘電体層2を挟んで略同一の幅を有して重なる第1の結
合部16を形成するように対向して配されている。
振電極13・15は、それぞれ略同一の形状を有し、積層方
向から見て平行に、かつ第1の片端短絡矩形状共振電極
13の一部と第2の片端短絡矩形状共振電極15の一部とが
第2の誘電体層2を挟んで略同一の幅を有して重なる第
2の結合部17を形成するように対向して配されている。
の開放端18と反対側の端部と、第1の片端短絡矩形状共
振電極13の短絡端19と反対側の端部とが電気的に接続さ
れ、第2の片端開放矩形状共振電極14の開放端18と反対
側の端部と、第2の片端短絡矩形状共振電極15の短絡端
19と反対側の端部とが電気的に接続される構成となって
いる。なお、図6においては第1および第2の結合部16
・17の図示は省略し、図7においては第1および第2の
接地電極10・11の図示は省略している。
共振電極12・14の幅W1、第1および第2の片端短絡矩
形状共振電極13・15の幅W2、第1の結合部16の幅W
3、ならびに第2の結合部17の幅W4を調整することに
よって、第1および第2の片端開放矩形状共振電極12・
14間ならびに第1および第2の片端短絡矩形状共振電極
13・15間で形成される結合として容量性結合が支配的と
なる場合は、通過帯域に対して低域側に減衰極を1個有
するフィルタ特性を、またこれに対して誘導性結合が支
配的となる場合は、通過帯域に対して高域側に減衰極を
1個有するフィルタ特性を実現していた。
うな従来の積層ストリップラインフィルタにおいては、
第1および第2の結合部16・17の中心周波数に対する電
気長θ11・θ12と、第1の片端開放矩形状共振電極12に
おける第1の結合部16を除く部分の中心周波数に対する
電気長θ13と、第2の片端開放矩形状共振電極14におけ
る第1の結合部16を除く部分の中心周波数に対する電気
長θ14と、第1の片端短絡矩形状共振電極13における第
2の結合部17を除く部分の中心周波数に対する電気長θ
15と、第2の片端短絡矩形状共振電極15における第2の
結合部17を除く部分の中心周波数に対する電気長θ16と
(各電気長をそれぞれ図7中に一点鎖線で示す)が、θ
11=θ13=θ14,θ12=θ15=θ16の条件を満たさなけ
れば、所望のフィルタ特性が得られないという制限があ
った。
ィルタにおいては、積層ストリップラインフィルタの小
型化を図るべく第1および第2の片端開放矩形状共振電
極12・14ならびに第1および第2の片端短絡矩形状共振
電極13・15の形状を矩形状から不用意に変化させると、
θ11=θ13=θ14,θ12=θ15=θ16の条件が崩れてし
まい、フィルタ特性が大きく変化してしまうために所望
のフィルタ特性が得られなくなってしまうという問題点
があり、この結果、積層ストリップラインフィルタの小
型化を実現することが困難であるという問題点があっ
た。
のであり、その目的は、安定したフィルタ特性が得られ
るとともに、設計の自由度が大きく小型化が容易な積層
ストリップラインフィルタを提供することにある。
ラインフィルタは、第1の誘電体層と、この第1の誘電
体層の上に積層された第2の誘電体層と、この第2の誘
電体層の上に積層された第3の誘電体層と、前記第1の
誘電体層の下面に配された第1の接地電極と、前記第3
の誘電体層の上面に配された第2の接地電極と、前記第
1および第2の誘電体層の間に配された第1の片端開放
共振電極および第1の片端短絡共振電極と、前記第2お
よび第3の誘電体層の間に配された第2の片端開放共振
電極および第2の片端短絡共振電極とから成り、前記第
1および第2の片端開放共振電極は、それぞれ略同一の
幅を有する略L字形の形状を有し、積層方向から見て長
さ方向に略同一の幅で重なる第1の結合部を形成するよ
うに対向して配され、前記第1および第2の片端短絡共
振電極は、それぞれ、略同一の幅を有する略L字形の形
状を有し、積層方向から見て長さ方向に略同一の幅で重
なる第2の結合部を形成するように対向して配され、前
記第1および第2の片端短絡共振電極は、それぞれ短絡
端が接地接続導体を介して前記第1または第2の接地電
極と電気的に接続され、前記第1の片端開放共振電極の
開放端と反対側の端部と、前記第1の片端短絡共振電極
の短絡端と反対側の端部とが電気的に接続され、前記第
2の片端開放共振電極の開放端と反対側の端部と、前記
第2の片端短絡共振電極の短絡端と反対側の端部とが電
気的に接続されており、前記第1および第2の結合部の
中心周波数に対する電気長θ1およびθ2と、前記第1
の片端開放共振電極における前記第1の結合部を除く部
分の中心周波数に対する電気長θ3と、前記第2の片端
開放共振電極における前記第1の結合部を除く部分の中
心周波数に対する電気長θ4と、前記第1の片端短絡共
振電極における前記第2の結合部を除く部分の中心周波
数に対する電気長θ5と、前記第2の片端短絡共振電極
における前記第2の結合部を除く部分の中心周波数に対
する電気長θ6とが、θ3>θ1>θ4,θ5<θ2<
θ6およびθ3−θ1≒θ1−θ4≒θ6−θ2≒θ2
−θ5<10°の関係を満たすことを特徴とするものであ
る。
よれば、第1および第2の結合部の中心周波数に対する
電気長θ1・θ2と、第1の片端開放共振電極における
第1の結合部を除く部分の中心周波数に対する電気長θ
3と、第2の片端開放共振電極における第1の結合部を
除く部分の中心周波数に対する電気長θ4と、第1の片
端短絡共振電極における第2の結合部を除く部分の中心
周波数に対する電気長θ5と、第2の片端短絡共振電極
における第2の結合部を除く部分の中心周波数に対する
電気長θ6とが、θ3>θ1>θ4,θ5<θ2<θ6
およびθ3−θ1≒θ1−θ4≒θ6−θ2≒θ2−θ
5<10°の関係を満たすように配されていることから、
電気長θ3,電気長θ1および電気長θ4の変化によっ
て生じるフィルタ特性の変動を、電気長θ5,電気長θ
2および電気長θ6の変化によって吸収することができ
るので、第1および第2の片端開放共振電極ならびに第
1および第2の片端短絡共振電極を略L字形の形状に折
り曲げることによって生じるフィルタ特性の変動を実用
上問題ないレベルに抑えることができ、この結果、所望
のフィルタ特性が安定して得られるとともに、その特性
を確保しつつ設計の自由度が大きい、小型化が容易な積
層ストリップラインフィルタを提供することができる。
ルタは、上記構成において、前記接地接続導体が前記誘
電体層の内部に形成された貫通導体および/または側面
に形成された端子電極であることを特徴とするものであ
る。
/または端子電極であるものとすることにより、積層さ
れた複数の誘電体層の間に形成する積層ストリップライ
ンフィルタの設計自由度が向上し、小型で高性能な積層
ストリップラインフィルタを提供することができる。
インフィルタを図面を参照しつつ説明する。
ルタの実施の形態の一例を示す透視斜視図であり、図2
は図1を積層方向から見た透視平面図である。図1およ
び図2において、21は第1の誘電体層、22は第1の誘電
体層21の上に積層された第2の誘電体層、23は第2の誘
電体層22の上に積層された第3の誘電体層、30は第1の
誘電体層21の下面に配された第1の接地電極、31は第3
の誘電体層23の上面に配された第2の接地電極、32およ
び33はそれぞれ第1および第2の誘電体層21・22の間に
配された第1の片端開放共振電極および第1の片端短絡
共振電極、34および35はそれぞれ第2および第3の誘電
体層22・23の間に配された第2の片端開放共振電極およ
び第2の片端短絡共振電極、36は積層方向から見た場合
の対向して配された第1および第2の片端開放共振電極
32・34が長さ方向に略同一の幅で互いに重なることによ
り形成される第1の結合部、37は積層方向から見た場合
の対向して配された第1および第2の片端短絡共振電極
33・35が長さ方向に略同一の幅で互いに重なることによ
り形成される第2の結合部、38は第1および第2の片端
開放共振電極32・34の開放端、39は第1および第2の片
端短絡共振電極33・35の短絡端である。なお、図1にお
いては第1および第2の結合部36・37の図示は省略し、
図2においては第1および第2の接地電極30・31の図示
は省略している。
1および第2の片端開放共振電極32・34は、それぞれ略
同一の幅を有する矩形状共振電極が直角に折り曲げられ
た形の、略L字状の形状を有するとともに、積層方向か
ら見て長さ方向に略同一の幅で重なる第1の結合部36を
形成するように上下で対向して配されている。また、第
1および第2の片端短絡共振電極33・35は、それぞれ短
絡端39が接地接続導体(図示せず)を介して第1または
第2の接地電極30・31と電気的に接続されており、これ
ら第1および第2の片端短絡共振電極33・35は、それぞ
れ略同一の幅を有する矩形状共振電極が直角に折り曲げ
られた形の、略L字状の形状を有するとともに、積層方
向から見て長さ方向に略同一の幅で重なる第2の結合部
37を形成するように上下で対向して配されている。
端38と反対側の端部と、第1の片端短絡共振電極33の短
絡端39と反対側の端部とが電気的に接続され、第2の片
端開放共振電極34の開放端38と反対側の端部と、第2の
片端短絡共振電極35の短絡端39と反対側の端部とが電気
的に接続されている。通常は、フィルタの損失を低減さ
せるとともに、小型なフィルタを形成するという観点か
ら、この例のように、それぞれの端部同士は直接に接続
される。
ィルタにおいては、第1および第2の結合部36・37の中
心周波数に対する電気長θ1・θ2と、第1の片端開放
共振電極32における第1の結合部36を除く部分の中心周
波数に対する電気長θ3と、第2の片端開放共振電極34
における第1の結合部36を除く部分の中心周波数に対す
る電気長θ4と、第1の片端短絡共振電極33における第
2の結合部37を除く部分の中心周波数に対する電気長θ
5と、第2の片端短絡共振電極35における第2の結合部
37を除く部分の中心周波数に対する電気長θ6とが、θ
3>θ1>θ4,θ5<θ2<θ6およびθ3−θ1≒
θ1−θ4≒θ6−θ2≒θ2−θ5<10°の関係を満
たすように配されている。
よれば、このような構成としたことにより、電気長θ
3,電気長θ1および電気長θ4の変化によって生じる
フィルタ特性の変動を、電気長θ5,電気長θ2および
電気長θ6の変化によって吸収することができるので、
第1および第2の片端開放共振電極ならびに第1および
第2の片端短絡共振電極を略L字形の形状に折り曲げる
ことによって生じるフィルタ特性の変動を実用上問題な
いレベルに抑えることができ、この結果、所望のフィル
タ特性が安定して得られるとともに、その特性を確保し
つつ設計の自由度が大きい、小型化が容易な積層ストリ
ップラインフィルタを提供することができる。
リップラインフィルタは、接地接続導体として第1およ
び第3の誘電体層21・23ならびに必要に応じて第2の誘
電体層22の内部に形成された貫通導体および/または側
面に形成された端子電極を用いて構成することにより、
積層された複数の誘電体層の内部に形成する積層ストリ
ップラインフィルタの設計自由度が向上し、小型で高性
能な積層ストリップラインフィルタを提供することがで
きる。
形成するに当たり、第1〜第3の誘電体層21〜23、第1
および第2の接地電極30・31、第1および第2の片端開
放共振電極32・34、第1および第2の片端短絡共振電極
33・35、接地接続導体は、それぞれ周知の高周波用配線
基板に使用される種々の材料・形態のものを使用するこ
とができる。
用いる第1〜第3の誘電体層21〜23としては、例えばア
ルミナセラミックス・ムライトセラミックス等のセラミ
ックス材料やガラスセラミックス等の無機系材料、ある
いは四ふっ化エチレン樹脂(ポリテトラフルオロエチレ
ン;PTFE)・四ふっ化エチレン−エチレン共重合樹
脂(テトラフルオロエチレン−エチレン共重合樹脂;E
TFE)・四ふっ化エチレン−パーフルオロアルコキシ
エチレン共重合樹脂(テトラフルオロエチレン−パーフ
ルテロアルキルビニルエーテル共重合樹脂;PFA)等
のフッ素樹脂やガラスエポキシ樹脂・ポリイミド等の樹
脂系材料等が用いられる。これらの材料による第1〜第
3の誘電体層21〜23の形状や寸法(厚みや幅・長さ)
は、使用される周波数や用途等に応じて設定される。
おける第1および第2の接地電極30・31、第1および第
2の片端開放共振電極32・34、第1および第2の片端短
絡共振電極33・35、接地接続導体は、高周波信号伝送用
の金属材料の導体層、例えばCu層・Mo−Mnのメタ
ライズ層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被着さ
せたもの・Wのメタライズ層上にNiメッキ層およびA
uメッキ層を被着させたもの・Cr−Cu合金層・Cr
−Cu合金層上にNiメッキ層およびAuメッキ層を被
着させたもの・Ta2N層上にNi−Cr合金層および
Auメッキ層を被着させたもの・Ti層上にPt層およ
びAuメッキ層を被着させたもの、またはNi−Cr合
金層上にPt層およびAuメッキ層を被着させたもの等
を用いて、厚膜印刷法あるいは各種の薄膜形成方法やメ
ッキ法等により形成される。その厚みや幅も、伝送され
る高周波信号の周波数や用途等に応じて設定される。
用いる第1〜第3の誘電体層21〜23の作製にあたって
は、例えば誘電体層がガラスセラミックスから成る場合
であれば、まず誘電体層となるガラスセラミックスのグ
リーンシートを準備し、必要に応じてこれに所定の打ち
抜き加工を施して貫通導体となる貫通孔を形成した後、
スクリーン印刷法によりCu等の導体ペーストを貫通孔
に充填するとともに、所定の共振電極および接地電極や
端子電極の導体層のパターンを印刷塗布する。次に、85
0〜1000℃で焼成を行ない、最後に各導体層上にNiメ
ッキおよびAuメッキを施す。
明の積層ストリップラインフィルタならびに図6および
図7に示す従来の積層ストリップラインフィルタについ
て、容量性結合が支配的な場合に得られるフィルタ特性
を示したものである。
z)を、縦軸は挿入損失(単位:dB)を、f0は中心
周波数を、BWは通過帯域を、frは減衰極を表す。図
3に示すフィルタ特性は、通過帯域BWの低域側に減衰
極frを1個形成するという特徴を有する。図1および
図2に示す構成の本発明の積層ストリップラインフィル
タならびに図6および図7に示す従来の積層ストリップ
ラインフィルタは、ともに図3に示すフィルタ特性を実
現することができるものである。
ストリップラインフィルタ(θ11=θ13=θ14,θ12=
θ15=θ16)について、通過帯域BW内のVSWR(電
圧定在波比)特性を示したものである。図4において、
横軸は周波数(単位:GHz)を、縦軸は通過帯域BW
内のVSWRを表す。
対して要求される通過帯域BW内の最大VSWRの値は
1.5程度であり、図4に示す通過帯域BW内のVSWR
特性は、この要求を満足している。
の本発明の積層ストリップラインフィルタにおいて、θ
3>θ1>θ4,θ5<θ2<θ6の条件下で、Δθ=
θ3−θ1=θ1−θ4=θ6−θ2=θ2−θ5とし
てΔθを変化させた場合のシミュレーションを実施した
結果について、Δθの変化量に対する通過帯域内最大V
SWRの変化量の例を示した線図である。
において、第1の結合部36の特性インピーダンスZ1
と、第2の結合部37の特性インピーダンスZ2と、第1
の片端開放共振電極32における第1の結合部36を除く部
分、または第2の片端開放共振電極34における第1の結
合部36を除く部分の特性インピーダンスZ3と、第1の
片端短絡共振電極33における第2の結合部37を除く部
分、または第2の片端短絡共振電極35における第2の結
合部37を除く部分の特性インピーダンスZ4を、Z1=
22.752Ω,Z2=46.758Ω,Z3=8.137Ω,Z4=9.4
92Ωに設定し、θ1=θ2=90°としてθ3>θ1>θ
4,θ5<θ2<θ6の条件下でΔθを変化させた場合
の検討を実施したものである。
を、縦軸は通過帯域内最大VSWRを表している。
対して要求される通過帯域内最大VSWRの値は1.5程
度である。しかしながら、図6および図7に示す従来の
積層ストリップラインフィルタ(θ11=θ13=θ14,θ
12=θ15=θ16)においては、図4に示すように通過帯
域BW内の最大VSWRの値として1.5以下であったも
のが、θ11=θ13=θ14,θ12=θ15=θ16の条件が崩
れると、θ11〜θ16の変動が約1°程度で通過帯域内最
大VSWRは1.5を超えていた。
ように、本発明の積層ストリップラインフィルタによれ
ば、通過帯域内最大VSWRの値として1.5を指標とし
た場合、Δθの変動を約10°まで許容することができ、
この範囲内であれば、第1および第2の片端開放共振電
極32.34ならびに第1および第2の片端短絡共振電極33
・35を略L字状の形状とすることによって生じるフィル
タ特性の変動を実用上問題ないレベルに抑えることがで
きることが確認できた。この結果、本発明のストリップ
ラインフィルタによれば、所望のフィルタ特性を確保し
つつ、設計の自由度が大きい、小型化が容易な積層スト
リップラインフィルタを提供することができる。
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で種々の変更・改良を加えることは何ら差し支えない。
ィルタを構成する第1および第2の片端開放共振電極32
・34ならびに第1および第2の片端短絡共振電極33・35
は直角に折り曲げた形状に限定されるものではなく、そ
れぞれ角部を円弧状として曲げた形状等で形成してもよ
い。
によれば、第1および第2の結合部の中心周波数に対す
る電気長θ1・θ2と、第1の片端開放共振電極におけ
る第1の結合部を除く部分の中心周波数に対する電気長
θ3と、第2の片端開放共振電極における第1の結合部
を除く部分の中心周波数に対する電気長θ4と、第1の
片端短絡共振電極における第2の結合部を除く部分の中
心周波数に対する電気長θ5と、第2の片端短絡共振電
極における第2の結合部を除く部分の中心周波数に対す
る電気長θ6とが、θ3>θ1>θ4,θ5<θ2<θ
6およびθ3−θ1≒θ1−θ4≒θ6−θ2≒θ2−
θ5<10°の関係を満たすように配されていることか
ら、電気長θ3,電気長θ1および電気長θ4の変化に
よって生じるフィルタ特性の変動を、電気長θ5,電気
長θ2および電気長θ6の変化によって吸収することが
できるので、第1および第2の片端開放共振電極ならび
に第1および第2の片端短絡共振電極を略L字形の形状
に折り曲げることによって生じるフィルタ特性の変動を
実用上問題ないレベルに抑えることができ、この結果、
所望のフィルタ特性が安定して得られるとともに、その
特性を確保しつつ設計の自由度が大きい、小型化が容易
な積層ストリップラインフィルタを提供することができ
る。
ルタは、接地接続導体が誘電体層の内部に形成された貫
通導体および/または側面に形成された端子電極である
ものとしたときには、積層された複数の誘電体層の間に
形成する積層ストリップラインフィルタの設計自由度が
向上し、小型で高性能な積層ストリップラインフィルタ
を提供することができる。
フィルタ特性が得られるとともに、設計の自由度が大き
く小型化が容易な積層ストリップラインフィルタを提供
することができた。
の形態を示す透視斜視図である。
の形態を示す透視平面図である。
従来の積層ストリップラインフィルタにおける挿入損失
を示す線図である。
従来の積層ストリップラインフィルタにおける通過帯域
内のVSWRを示す線図である。
るΔθの変化量に対する、通過帯域内最大VSWRを示
す線図である。
す透視斜視図である。
す透視平面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 第1の誘電体層と、該第1の誘電体層の
上に積層された第2の誘電体層と、該第2の誘電体層の
上に積層された第3の誘電体層と、前記第1の誘電体層
の下面に配された第1の接地電極と、前記第3の誘電体
層の上面に配された第2の接地電極と、前記第1および
第2の誘電体層の間に配された第1の片端開放共振電極
および第1の片端短絡共振電極と、前記第2および第3
の誘電体層の間に配された第2の片端開放共振電極およ
び第2の片端短絡共振電極とから成り、前記第1および
第2の片端開放共振電極は、それぞれ略同一の幅を有す
る略L字形の形状を有するとともに積層方向から見て長
さ方向に略同一の幅で重なる第1の結合部を形成するよ
うに対向して配され、前記第1および第2の片端短絡共
振電極は、それぞれ略同一の幅を有する略L字形の形状
を有するとともに積層方向から見て長さ方向に略同一の
幅で重なる第2の結合部を形成するように対向して配さ
れ、前記第1および第2の片端短絡共振電極は、それぞ
れ短絡端が接地接続導体を介して前記第1または第2の
接地電極と電気的に接続され、前記第1の片端開放共振
電極の開放端と反対側の端部と、前記第1の片端短絡共
振電極の短絡端と反対側の端部とが電気的に接続され、
前記第2の片端開放共振電極の開放端と反対側の端部
と、前記第2の片端短絡共振電極の短絡端と反対側の端
部とが電気的に接続されており、前記第1および第2の
結合部の中心周波数に対する電気長θ1およびθ2と、
前記第1の片端開放共振電極における前記第1の結合部
を除く部分の中心周波数に対する電気長θ3と、前記第
2の片端開放共振電極における前記第1の結合部を除く
部分の中心周波数に対する電気長θ4と、前記第1の片
端短絡共振電極における前記第2の結合部を除く部分の
中心周波数に対する電気長θ5と、前記第2の片端短絡
共振電極における前記第2の結合部を除く部分の中心周
波数に対する電気長θ6とが、θ3>θ1>θ4,θ5
<θ2<θ6およびθ3−θ1≒θ1−θ4≒θ6−θ
2≒θ2−θ5<10°の関係を満たすことを特徴とす
る積層ストリップラインフィルタ。 - 【請求項2】 前記接地接続導体が前記誘電体層の内部
に形成された貫通導体および/または側面に形成された
端子電極であることを特徴とする請求項1記載の積層ス
トリップラインフィルタ。
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- 2002-03-13 JP JP2002068987A patent/JP3808386B2/ja not_active Expired - Fee Related
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