JP2003269444A - 動圧軸受装置およびその製造方法 - Google Patents
動圧軸受装置およびその製造方法Info
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Abstract
スリーブ8を配置し、その状態で軸受スリーブ8に軸方
向の加圧力を付与する。これにより、軸受スリーブ8の
外周面8dをハウジング7の内周面7dに締め代をもっ
て押し付け、軸受スリーブ8をハウジング7内周に固定
する。同時に、軸受スリーブ8の内周面を型22a,2
2bに押し付けてラジアル軸受面を成形する。
Description
する。この軸受装置は、情報機器のモータ類、例えばH
DD・FDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM・D
VD−ROM等の光ディスク装置、MD・MO等の光磁
気ディスク装置などのスピンドルモータ、レーザビーム
プリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、あるい
は電気機器、例えば軸流ファンなどの小型モータ用とし
て好適である。
高速化、低コスト化、低騒音化などが求められている.
これらの要求性能を決定づける構成要素の一つに当該モ
ータのスピンドルを支持する軸受があり、近年ではこの
種の軸受として、上記要求性能に優れた特性を有する動
圧軸受の使用が検討され、あるいは実際に使用されてい
る。
ドルモータに組み込まれる動圧軸受装置としては、ハウ
ジングの内周に軸受スリーブを固定すると共に、軸受ス
リーブの内周に軸部材を配置した構造が知られている。
この動圧軸受装置では、軸部材の回転により、軸受スリ
ーブの内周と軸部材の外周との間のラジアル軸受隙間に
流体動圧を発生させて、軸部材を非接触状態で支持す
る。ラジアル軸受隙間に流体動圧を発生させるための溝
(動圧溝)は、軸部材の外周、もしくは軸受スリーブの
内周の何れか一方に形成されている。
において、軸受スリーブの内周に動圧溝を形成する場
合、この動圧溝は、軸受スリーブの内周に、動圧溝形状
に対応した溝型を配置した状態で軸受スリーブを加圧
し、この加圧力で軸受スリーブの内周面を成形型に押し
付けることによって形成することができる。このように
して動圧溝を形成した軸受スリーブは、ハウジングの内
周に接着や圧入等の手段で固定され、さらに軸受スリー
ブの内周に軸部材を挿入することで製品化される。
リーブを成形する工程、軸受スリーブに動圧溝を形成す
る工程、軸受スリーブをハウジング内周に固定する工程
など多くの工程を経て製造されている。動圧軸受装置の
低コスト化を図るため、従来から上記各工程ごとにそれ
ぞれコスト削減への努力がなされているが、現状ではさ
らなる低コスト化を図ることは難しくなっている。
材をラジアル方向だけでなくスラスト方向でも非接触支
持するため、軸受スリーブの端面に複数の動圧溝を有す
るスラスト軸受面を形成する場合がある。この場合、ス
ラスト軸受面の動圧溝成形が終了した軸受スリーブを別
工程(例えば軸受スリーブのハウジング内周への固定工
程)に移送する必要があるが、この移送中などに精密に
加工されたスラスト軸受面が傷付くおそれがある。この
ような傷付きを防止するため、従来では特殊な機構や装
置を用い、細心の取り扱いで軸受スリーブを移送する必
要があり、コストが嵩む一因となっている。
着して固定する場合は、接着剤の乾燥工程が必要とな
り、この点も低コスト化を阻む要因となっている。
消し、動圧軸受装置のさらなる低コスト化を図ることを
目的とする。
本発明にかかる動圧軸受装置は、軸部材と、軸部材の外
周とラジアル軸受隙間を介して対向するラジアル軸受面
を備え、ラジアル軸受面に動圧溝が設けられた軸受スリ
ーブと、内周に軸受スリーブが固定されたハウジングと
を有し、軸と軸受スリーブの相対回転で少なくともラジ
アル軸受隙間に流体動圧を発生させて軸部材と軸受スリ
ーブとを非接触に保持するものにおいて、軸受スリーブ
の外周面が、ハウジング内で軸受スリーブに付与した軸
方向の加圧力により締め代をもってハウジングの内周面
に押し付けられ、ラジアル軸受面が、上記加圧力により
軸受スリーブの内周面を型(図5の符号22a,22
b)に押し付けて成形されているものである。
態で軸受スリーブに軸方向の加圧力を付与し、スリーブ
外周をハウジング内周に締め代をもって押し付けること
により、軸受スリーブがハウジング内周に固定される。
この加圧力で軸受スリーブの内周面を型22a,22b
に押し付けてラジアル軸受面を成形することにより、軸
受スリーブのハウジングへの固定と動圧溝成形とを同時
に行うことが可能となり、これらを別個の工程で行って
いた従来に比べて工程の簡略化、省略化が可能となる。
また、動圧溝成形後の軸受スリーブは、ハウジング内に
保持され、ハウジングによって保護された状態で移送さ
れるので、動圧溝を形成した軸受面が移送中に傷付く事
態を防止することができる。
を上記加圧力により型(図5の符号27)に押し付けて
成形した、動圧溝を有するスラスト軸受面を有するもの
とすることにより、特に傷付き易いスラスト軸受面がハ
ウジングによって保護され、軸受スリーブの取り扱いが
より容易なものとなる。
周に動圧溝を有するラジアル軸受面が設けられた軸受ス
リーブを固定し、少なくとも支持すべき軸部材の外周と
軸受スリーブのラジアル軸受面との間のラジアル軸受隙
間に動圧溝により流体動圧を発生させて軸部材と軸受ス
リーブとを非接触に保持する動圧軸受装置を製造するに
際しては、ハウジング内に軸受スリーブを配置し、その
状態で軸受スリーブに軸方向の加圧力を付与することに
より、軸受スリーブの外周面をハウジングの内周面に締
め代をもって押し付け、かつ上記加圧力により軸受スリ
ーブの内周面を型(符号22a,22b)に押し付けて
ラジアル軸受面を成形する。
面を上記加圧力により型(符号27)に押し付けること
によって複数の動圧溝を有するスラスト軸受面を成形す
ることができる。
図5に基づいて説明する。
置1を組み込んだ情報機器用スピンドルモータの一構成
例を示している。このスピンドルモータは、HDD等の
ディスク駆動装置に用いられるもので、軸部材2を回転
自在に非接触支持する動圧軸受装置1と、軸部材2に装
着されたディスクハブ3と、半径方向のギャップを介し
て対向させたモータステータ4およびモータロータ5と
を備えている。ステータ4はケーシング6の外周に取付
けられ、ロータ5はディスクハブ3の内周に取付けられ
る。動圧軸受装置1のハウジング7は、ケーシング6の
内周に装着される。ディスクハブ3には、磁気ディスク
等のディスクDが一又は複数枚保持される。ステータ4
に通電すると、ステータ4とロータ5との間の励磁力で
ロータ5が回転し、それによってディスクハブ3および
軸部材2が一体となって回転する。
圧軸受装置1は、一端に開口部7a、他端に底部7cを
有する有底円筒状のハウジング7と、ハウジング7の内
周面に固定された円筒状の軸受スリーブ8と、軸部材2
と、ハウジング7の開口部7aに固定されたシール部材
10とを主要な部材として構成される。後述するよう
に、軸受スリーブ8の内周面8aと軸部材2の軸部2a
の外周面との間に第1ラジアル軸受部R1と第2動圧軸
受部R2とが軸方向に離隔して設けられる。また、軸受
スリーブ8の下側端面8cと軸部材2のフランジ部2b
の上側端面2b1との間に第1スラスト軸受部S1が設
けられ、ハウジング7の底部7cの内底面7c1とフラ
ンジ部2bの下側端面2b2との間に第2スラスト軸受
部S2が設けられる。尚、説明の便宜上、ハウジング7
の開口部7aの側を上方向、ハウジング7の底部7cの
側を下方向とする。
金属材で形成され、円筒状の側部7bと円板状の底部7
cとを別体構造として備えている。底部7cの内底面7
c1の、スラスト軸受面(第2スラスト軸受部S2の軸
受面)となる領域には、スパイラル形状等の動圧溝(図
示省略)が形成されている。ハウジング7の側部7bの
内周面7dの他端には、他所よりも大径に形成した大径
部7eが形成され、この大径部7eに底部7cとなる蓋
状部材が例えば加締め、接着等の手段で固定されてい
る。
S420J2)等の金属材で形成され、軸部2aと、軸
部2aの下端に一体又は別体に設けられたフランジ部2
bとを備えている。
質体、特に銅を主成分とする燒結金属の多孔質体で形成
され、内部の気孔(組織気孔)と、その気孔が表面に開
口して形成される表面開孔を備えている。また、軸受ス
リーブ8の内周面8aには、ラジアル軸受面(第1ラジ
アル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2のラジアル軸
受面)となる上下2つの領域が軸方向に離隔して設けら
れている。
1のラジアル軸受面となる領域はヘリングボーン形状の
複数の動圧溝8a1,8a2を備える。この実施形態に
おいて、図面上方側の動圧溝8a1の軸方向長さは、こ
れと反対方向に傾斜した図面下方側の動圧溝8a2より
も大きく、軸方向非対称形状になっている。第2ラジア
ル軸受部R2のラジアル軸受面となる領域も、同様に、
ヘリングボーン形状の複数の動圧溝8a3,8a4を備
え、軸方向の一方に傾斜した複数の動圧溝8a3と、軸
方向の他方に傾斜した複数の動圧溝8a4とが軸方向に
離隔して形成されている。但し、第1ラジアル軸受部R
1と異なり、両動圧溝8a3,8a4の軸方向長さは等
しく、軸方向対称形状になっている。また、第1ラジア
ル軸受部R1の軸方向長さの全長は、第2ラジアル軸受
部R2の軸方向長さの全長よりも大きい。
ち、下側端面8cの、スラスト軸受面(第1スラスト軸
受部のスラスト軸受面)となる領域には、図3(b)に
示すように、スパイラル形状の複数の動圧溝8c1が形
成されている。
のもので、ハウジング7の開口部7aの内周面に圧入、
接着等の手段で固定される。この実施形態において、シ
ール部材10の内周面は円筒状に形成され、シール部材
10の下側端面10bは軸受スリーブ8の上側端面8b
と当接している。
周面8aに挿入され、フランジ部2bは軸受スリーブ8
の下側端面8cとハウジング7の内底面7c1との間の
空間部に収容される。軸受スリーブ8の内周面8aのラ
ジアル軸受面となる領域(上下2箇所の領域)は、それ
ぞれ、軸部2aの外周面とラジアル軸受隙間を介して対
向する。また、軸受スリーブ8の下側端面8cのスラス
ト軸受面となる領域はフランジ部2bの上側端面とスラ
スト軸受隙間を介して対向し、ハウジング7の内底面7
c1のスラスト軸受面となる領域はフランジ部2bの下
側端面とスラスト軸受隙間を介して対向する。ラジアル
軸受部R1、R2間の領域では、軸部2aの外周面2a
1と軸受スリーブ8の内周面8aとの間にラジアル軸受
隙間よりも大きな隙間が設けられる。
aの外周面にはテーパ面が形成されており、このテーパ
面と軸部2aの外周面との間には、ハウジング7の外部
方向(同図で上方向)に向かって漸次拡大するテーパ形
状のシール空間Sが形成される。シール部材10で密封
されたハウジング7の内部空間は、軸受スリーブ8の内
部気孔を含め、潤滑油(潤滑油)で充満され、その潤滑
油の油面はシール空間S内にある。
例えば軸部材2の回転時には、上記ラジアル軸受隙間に
潤滑油の動圧が発生し、軸部材2の軸部2aが上記ラジ
アル軸受隙間内に形成される潤滑油の油膜によってラジ
アル方向に回転自在に非接触支持される。これにより、
軸部材2をラジアル方向に回転自在に非接触支持する第
1ラジアル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2とが構
成される。同時に、上記スラスト軸受隙間に潤滑油の動
圧が発生し、軸部材2のフランジ部2bが上記スラスト
軸受隙間内に形成される潤滑油の油膜によって両スラス
ト方向に回転自在に非接触支持される。これにより、軸
部材2をスラスト方向に回転自在に非接触支持する第1
スラスト軸受部S1と第2スラスト軸受部S2とが構成
される。
することができる。
リーブ8として円筒状の焼結金属を成形する。この焼結
金属8(軸受スリーブ)を図4に示すようにハウジング
7内に圧入等の手段で収容する。この場合、軸受スリー
ブ8の外周面とハウジング7の内周面7dとの間の嵌め
合いは、ハウジング7内に挿入した軸受スリーブ8が自
然に抜け落ちない程度とすれば足りる。
および軸受スリーブ8からなるアッセンブリ12をサイ
ジング装置に移送する。この装置は、軸受スリーブ8の
サイジングと同時に軸受スリーブ8への動圧溝成形と軸
受スリーブ8のハウジング7への固定とを行うもので、
軸受スリーブ8の内周に挿入された成形型としてのコア
ロッド21と、ハウジング7の外周に配置されたダイ2
3と、軸受スリーブを軸方向に加圧する一対のパンチ2
5,26とを備える。コアロッド21は、軸受スリーブ
8の内周において均一な外径を有し、その外周面には、
第1および第2ラジアル軸受部R1,R2の各ラジアル
軸受面を成形するための凹凸形状の溝型22a,22b
がそれぞれの動圧溝形状に対応して軸方向に離隔形成さ
れている。一対のパンチ25,26のうち、上側のパン
チ25は、コアロッド21と一体に昇降可能で、その端
面には、軸受スリーブ8の下側端面8cに動圧溝8c1
を有するスラスト軸受面を形成するための凹凸形状の溝
型27が動圧溝形状に対応して形成されている。ダイ2
3は、移送された軸受スリーブ8の外径よりも僅かに小
さい均一な内径を有する。
受スリーブ8およびハウジング7からなるアッセンブリ
12は、ハウジング7の開口部7a側を下に向けてサイ
ジング装置に搬入される。軸受スリーブ8の上側端面8
bを下パンチ26で支持し、その状態で、軸受スリーブ
8内周にコアロッド21を挿入し、さらに下側端面8c
を上パンチ25で加圧すると、軸受スリーブ8がダイ2
3内に押し込まれ、一対のパンチ25,26によって軸
方向に加圧される。
肉部に外径側への塑性流動が生じる。ハウジング7の外
周面7fはダイス23の内周面で拘束されているため、
この塑性流動によって軸受スリーブ8の外周面8d全体
がハウジング7の内周面7dに締め代をもって強く押し
付けられる。これにより軸受スリーブ8がハウジング内
に固定され、軸受スリーブ8に十分な抜去力を具備させ
ることが可能となる。この場合、軸受スリーブ8の外周
面8dおよびハウジング7の外周面7fは、段差のない
ストレートな円筒形状に保持される。
リーブ8の内周肉部は内径側へ塑性流動を生じる。この
塑性流動により軸受スリーブの内周面がコアロッド21
の溝型22a,22bに押し付けられ、軸受スリーブ8
の内周面に溝型22a,22bの形状が転写されて、第
1および第2ラジアル軸受部R1,R2の各ラジアル軸
受面が形成される。同時に軸受スリーブ8の下側端面8
cが上パンチ25の溝型27に押し付けられ、第一スラ
スト軸受部S1のスラスト軸受面が形成される。
軸受スリーブ8のスプリングバックにより軸受スリーブ
8のラジアル軸受面とコアロッド21の溝型22a,2
2bとの凹凸係合が外れるので、ラジアル軸受部R1,
R2の動圧溝8a1〜8a4を崩すことなく、コアロッ
ド21を軸受スリーブ8の内周から抜き取ることができ
る。軸受スリーブ8の肉厚が薄すぎたり厚すぎたりした
場合、スプリングバック量が不足してコアロッド2の抜
き取りに支障を来たす懸念がある(この他、軸受スリー
ブ8の肉厚が薄すぎると強度面でも不安が生じる)が、
軸受スリーブ8の外径寸法φDと内径寸法φd(何れも
図3参照)の比D/dを、D/d=1.4〜3.0の範
囲に設定すれば、これらの不具合を解消することができ
る。
の内周面8aのサイジングがなされ、その内径寸法と表
面開孔率(単位面積当たりに占める表面開孔の面積割
合)とが調整される。ラジアル軸受部R1のラジアル軸
受面、およびラジアル軸受部R2のラジアル軸受面の表
面開孔率は、動圧溝8a1〜8a4の領域も含め、例え
ば2〜10%未満、好ましくは2〜5%に設定される。
また、軸受スリーブ8の下側端面8cは、上記サイジン
グ装置に搬入するより以前に、バニシング処理(擦過処
理)等によって内周面との直角度と表面開孔率とが調整
される。下側端面8c(第1スラスト軸受部S1のスラ
スト軸受面)の表面開孔率は、動圧溝8c1の領域も含
め、例えば2〜10%未満、好ましくは2〜5%に設定
される。
8に潤滑油や潤滑グリースを含浸させた上で、軸受スリ
ーブ8の内周に軸部材2を挿入し、次いでハウジング7
の大径部7eに底部7cを固定して封口し、さらにハウ
ジング7の一端開口部にシール部材10を装着すること
により、図2に示す動圧軸受装置1が得られる。
内に軸受スリーブ8を配置した状態で、軸受スリーブ8
の動圧溝成形とハウジング7への固定を同時に行ってい
るので、従来では別に行われていたこれらの工程を一つ
に纏めることができ、加工工数を削減して低コスト化を
図ることができる。また、軸受スリーブ8のハウジング
7への固定後は、ハウジング7の端部がスラスト軸受面
を有する軸受スリーブ8の端面8cよりも軸方向に突出
している。この突出部分により各軸受面(特にスラスト
軸受面)が保護されるため、その後アッセンブリ12を
次工程に移送する際などにも、これら軸受面の傷付きを
回避することができ、このような傷付き防止対策が不要
となって、製造ラインの簡略化、延いては低コスト化を
図ることができる。
ジング7に接着固定する場合に比べると、接着剤の乾燥
工程が不要となるので、生産効率を高めることができ、
さらなる低コスト化が可能となる。
内周に圧入固定する場合、ハウジング内周と軸受スリー
ブ外周との間の締め代(圧入代)は、これが過大である
と軸受スリーブ8の変形によって動圧溝形状が崩れるお
それがあるため、一定の制限が課されていたが、本発明
によれば、動圧溝成形と同時に軸受スリーブの固定を行
うので、このような観点から締め代を制限する必要はな
く、より大きな締め代を設定することができ、軸受スリ
ーブ8の抜去力をさらに高めることが可能である。
成は、全て例示にすぎない。例えば各軸受面に形成した
動圧溝形状は、例示したものに限らず、スパイラル形や
ヘリングボーン形などを必要に応じて選択使用すること
ができる。また、本実施形態では、スラスト軸受部S
1,S2をラジアル軸受部R1,R2と同様に動圧軸受
で構成した場合を説明しているが、スラスト軸受部S
1,S2に動圧溝を有しない軸受(例えば軸部材2を接
触支持するピボット軸受等)を使用する場合でも、同様
に本発明を適用することができる。
受スリーブ8を予めハウジング7内に収容した上で(図
4)、このアッセンブリを型内に押し込むようにしてい
るが(図5)、この他にも例えば図5(a)(b)に示
す段階でかかるアッセンブリ化を行うこともできる。例
えば、コアロッド21の外周に軸受スリーブ8を配置す
ると共に、下パンチ26上にハウジング7を配置し、そ
の状態でハウジング7内にコアロッド21を挿入すれ
ば、アッセンブリ化と軸受スリーブ8の加圧とを連続し
て(あるいは同時に)行うことができる。
成形と軸受スリーブのハウジングへの固定とを同時に行
うことができるので、これを別工程で行っていた従来に
比べて、工数を削減して製造コストの低廉化を図ること
ができ、特に軸受スリーブを接着固定する場合に比べる
と、より顕著なコスト低廉効果を得ることができる。ま
た、ハウジングへの固定後は、軸受スリーブがハウジン
グによって保護されるため、その後の工程における軸受
面(特にスラスト軸受面)の傷付きを回避することがで
き、そのような傷付き対策の省略による製造コストの低
廉化や、製品の信頼性向上を図ることができる。
タの断面図である。
その下側端面の平面図である。
る工程を示す断面図である。
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 軸部材と、軸部材の外周とラジアル軸受
隙間を介して対向するラジアル軸受面を備え、ラジアル
軸受面に動圧溝が設けられた軸受スリーブと、内周に軸
受スリーブが固定されたハウジングとを有し、軸と軸受
スリーブの相対回転で少なくともラジアル軸受隙間に流
体動圧を発生させて軸部材と軸受スリーブとを非接触に
保持する動圧軸受装置において、 軸受スリーブの外周面が、ハウジング内で軸受スリーブ
に付与した軸方向の加圧力により締め代をもってハウジ
ングの内周面に押し付けられ、ラジアル軸受面が、上記
加圧力により軸受スリーブの内周面を型に押し付けて成
形されている動圧軸受装置。 - 【請求項2】 さらに、軸受スリーブが、その一方の端
面を上記加圧力により型に押し付けて成形した、動圧溝
を有するスラスト軸受面を有する請求項1記載の動圧軸
受装置。 - 【請求項3】 ハウジングの内周に、内周に動圧溝を有
するラジアル軸受面が設けられた軸受スリーブを固定
し、少なくとも、支持すべき軸部材の外周と軸受スリー
ブのラジアル軸受面との間のラジアル軸受隙間に流体動
圧を発生させて軸部材と軸受スリーブとを非接触に保持
する動圧軸受装置を製造するに際し、 ハウジング内に軸受スリーブを配置し、その状態で軸受
スリーブに軸方向の加圧力を付与することにより、軸受
スリーブの外周面をハウジングの内周面に締め代をもっ
て押し付け、かつ上記加圧力により軸受スリーブの内周
面を型に押し付けてラジアル軸受面を成形することを特
徴とする動圧軸受装置の製造方法。
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JP2002076256A JP4172944B2 (ja) | 2002-03-19 | 2002-03-19 | 動圧軸受装置およびその製造方法 |
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