JP2003267908A - β−ジケトン化合物、その金属錯体および金属化合物の製造方法 - Google Patents

β−ジケトン化合物、その金属錯体および金属化合物の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ピバリン酸アルキルエステルと
ピナコロンを原料として2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオンを製造するに際し、アルカリ
金属アルコキシドを触媒として使用できる、工業的に有
利な2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタン
ジオンの製造方法を提供することを課題とする。また、
それを用いた2,2,6,6−テトラメチル−3,5−
ヘプタンジオン金属錯体の製造方法、該金属錯体を用い
た金属酸化物の製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 ピバリン酸アルキルエステルとピナコロ
ンとをピバリン酸アルキルエステルを溶媒としその他の
溶媒を使用しないで反応させるか、または、アミド系ま
たは尿素系の溶媒中で反応させることにより、取り扱い
の容易なアルカリ金属アルコキシド触媒を用いて、2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンを
合成することができ、上記課題を解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばMOCVD
(有機金属化学気相成長法)原料などの揮発性有機金属
錯体の配位子として有用な、β−ジケトン化合物、特に
2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
ンの製造方法に関する。
【0002】さらに、その2,2,6,6−テトラメチ
ル−3,5−ヘプタンジオンを使用した、2,2,6,
6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体の
製造方法および該金属錯体を使用した金属または金属化
合物の製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】無機あるいは金属薄膜製造プロセスとし
てMOCVDは現在広く応用されている。MOCVD原
料としては金属アルコキシドやβ−ジケトン錯体等が開
発されている。その中で2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオンは比較的多種の金属と揮発性
錯体をつくる事が知られているが、高価なため工業的に
はあまり普及していない。
【0004】2,2,6,6−テトラメチル−3,5−
ヘプタンジオンの製造方法としては、クライゼン縮合に
よる方法が良く知られている。例えばJ.Am.Che
m.Soc.,66,1220(1944)ではピバリ
ン酸エチルエステルとピナコロン(3,3−ジメチル−
2−ブタノン、tert−ブチルメチルケトン)をナト
リウムアミド触媒を用いて反応させ2,2,6,6−テ
トラメチル−3,5−ヘプタンジオンを収率28%で合
成している。
【0005】またJ.Org.Chem.,27,10
36(1962)では水素化ナトリウム触媒でピバリン
酸メチルエステルとピナコロンを反応させて2,2,
6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンを収率
60〜70%で合成している。
【0006】その他クライゼン縮合反応を用いた2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン合
成法の報告例があるが、何れも触媒として金属ナトリウ
ムと同様に取り扱いの困難な水素化ナトリウムやナトリ
ウムアミドを用いており安全上問題があり、またそれに
付随した安全対策が必要であり、工業的に用い難い。
【0007】その他マロン酸クロリドとt−BuMgC
l(t−Buはtert−ブチル基)とのグリニャール
反応による合成法や、t−BuCu(Li)SPhとの
反応による合成法なども報告されているが、−70℃程
度の極低温が必要で、且つ取り扱いも非常に難しいなど
工業的実施には問題がある。
【0008】このように2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオンを製造する操作が簡便で安価
な工業的に有利な方法はこれまで知られておらず、更な
る改善が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、式(3) CR123COCHR8COCR567 (3) (但し、R1〜R3およびR5〜R7は、それぞれ独立に炭
素数1〜3のアルキル基を示し、R8は、水素または炭
素数1〜4のアルキル基を示す。)で表されるβ−ジケ
トン化合物を得ることのできる工業的に有利な製造方法
を提供することを課題の一つとする。
【0010】特に、2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオンを簡便かつ安価に得ることが出
来る、工業的に有利な製造方法を提供することを課題の
一つとする。
【0011】より具体的には、本発明は、式(1) CR123COOR4 (1) (但し、R1〜R3は、それぞれ独立に炭素数1〜3のア
ルキル基を示し、R4は、アルキル基を示す。)で表さ
れるエステル化合物と式(2) CR567COCH28 (2) (但し、R5〜R7は、それぞれ独立に炭素数1〜3のア
ルキル基を示し、R8は、水素または炭素数1〜4のア
ルキル基を示す。)で表されるケトン化合物とを反応す
ることにより、式(3)で表されるβ−ジケトン化合物
を製造するに際し、アルカリ金属アルコキシド触媒を使
用可能な方法を提供することを課題の一つとする。
【0012】すなわち、ピバリン酸アルキルエステルと
ピナコロンを原料として2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオンを製造するに際し、アルカリ
金属アルコキシドを触媒として使用できる方法を提供す
ることを課題の一つとする。
【0013】また、上記のように製造した2,2,6,
6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンと金属塩と
を反応させ、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−
ヘプタンジオン金属錯体を製造する方法と提供すること
を課題の一つとする。
【0014】また、上記で製造した2,2,6,6−テ
トラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体を用いた
金属または金属化合物の製造方法を提供することを課題
の一つとする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の従
来の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、ピバリン酸
アルキルエステルとピナコロンとをピバリン酸アルキル
エステルを溶媒として使用し、反応当初にそれ以外の溶
媒を使用しないで反応させるかまたはアミド系または尿
素系の溶媒中で反応させることにより、取り扱いの容易
なアルカリ金属アルコキシド触媒を用いて、2,2,
6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンを合成
できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】また、その様にして製造した2,2,6,
6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンは、金属塩
と反応させることにより、容易に2,2,6,6−テト
ラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体とすること
ができる。
【0017】すなわち、本発明は例えば下記の事項から
なる。
【0018】[1] 式(1) CR123COOR4 (1) (但し、R1〜R3は、それぞれ独立に炭素数1〜3のア
ルキル基を示し、R4は、アルキル基を示す。)で表さ
れるエステル化合物と式(2) CR567COCH28 (2) (但し、R5〜R7は、それぞれ独立に炭素数1〜3のア
ルキル基を示し、R8は、水素または炭素数1〜4のア
ルキル基を示す。)で表されるケトン化合物とをアルカ
リ金属アルコキシド触媒の存在下に反応させる工程1を
含むことを特徴とする式(3) CR123COCHR8COCR567 (3) (但し、R1〜R3およびR5〜R8は、上記と同じ意味を
示す。)で表されるβ−ジケトン化合物の製造方法。
【0019】[2] 式(1) CR123COOR4 (1) (但し、R1〜R3は、それぞれ独立に炭素数1〜3のア
ルキル基を示し、R4は、アルキル基を示す。)で表さ
れるエステル化合物、アミド系溶媒および尿素系溶媒か
ら選ばれる少なくとも1種以上の化合物を溶媒として使
用することを特徴とする[1]に記載のβ−ジケトン化
合物の製造方法。
【0020】[3] 式(1)で表される化合物がR1
〜R3がメチル基であるピバリン酸アルキルエステルで
あり、式(2)で表される化合物がR5〜R7がメチル基
およびR8が水素であるピナコロンであり、式(3)で
表される化合物がR1〜R7がメチル基およびR8が水素
である2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタ
ンジオンであることを特徴とする[1]に記載の2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンの
製造方法。
【0021】[4] ピバリン酸アルキルエステルを溶
媒として使用し、それ以外の溶媒を使用しないで反応さ
せることを特徴とする[3]に記載の2,2,6,6−
テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンの製造方法。
【0022】[5] 溶媒としてアミド系溶媒または尿
素系溶媒を使用することを特徴とするである[3]に記
載の2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタン
ジオンの製造方法。
【0023】[6] 溶媒がN,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロ
リドンおよび1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
から選ばれる溶媒の1種または2種以上であることを特
徴とする[5]に記載の2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオンの製造方法。
【0024】[7] 溶媒がN,N−ジメチルホルムア
ミドおよび/または1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノンであることを特徴とする[6]に記載の2,2,
6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンの製造
方法。
【0025】[8] 溶媒使用量がピナコロンの3質量
倍〜30質量倍であることを特徴とする[4]〜[7]
のいずれかに記載の2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオンの製造方法。
【0026】[9] アルカリ金属アルコキシド触媒の
アルカリ金属がナトリウムまたはカリウムであることを
特徴とする[3]〜[8]のいずれかに記載の2,2,
6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンの製造
方法。
【0027】[10] アルカリ金属アルコキシド触媒
のアルコール部分が3級のアルコールであることを特徴
とする[9]に記載の2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオンの製造方法。
【0028】[11] アルカリ金属アルコキシド触媒
の使用量がピナコロンに対して、1〜10倍モルである
ことを特徴とする[3]〜[10]のいずれかに記載の
2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
ンの製造方法。
【0029】[12] [3]〜[11]に記載のいず
れかに記載のピバリン酸アルキルエステルとピナコロン
とをアルカリ金属アルコキシド触媒の存在下反応させ
2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
ンを合成する工程1と2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオンの反応液に酸を加えて中和し、
水を添加して2層分離させて2,2,6,6−テトラメ
チル−3,5−ヘプタンジオンを油層として分離するこ
とにより単離する工程2を含むことを特徴とする2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンの
製造方法。
【0030】[13] 酸が硫酸、塩酸および硝酸から
選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする
[12]に記載の2,2,6,6−テトラメチル−3,
5−ヘプタンジオンの製造方法
【0031】[14] [12]または[13]に記載
の製造方法で得られた2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオンを含む油層から、油層に含まれ
るピバリン酸アルキルエステル、ピナコロン、溶媒を蒸
留により分離回収し、反応に再利用する2,2,6,6
−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンの製造方法。
【0032】[15] [3]〜[14]のいずれかに
記載の2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタ
ンジオンを製造する工程1並びに/若しくは工程2およ
び2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジ
オンと金属塩を反応させる工程3を含むことを特徴とす
る2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジ
オン金属錯体の製造方法。
【0033】[16] 金属塩が、金属のハロゲン化
物、硝酸塩、硫酸塩およびリン酸塩からなる群の1種ま
たは2種以上であることを特徴とする[15]に記載の
2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
ン金属錯体の製造方法。
【0034】[17] 金属塩が、金属の塩化物および
/または硝酸塩であることを特徴とする[16]に記載
の2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジ
オン金属錯体の製造方法。
【0035】[18] 金属塩の金属が、遷移金属およ
び/またはアルカリ土類金属の1種または2種以上であ
ることを特徴とする[15]〜[17]のいずれかに記
載の2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタン
ジオン金属錯体の製造方法。
【0036】[19] 金属が、アルカリ土類金属、希
土類金属、Ti、Zr、HfおよびCuからなる群より
選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする
[18]に記載の2,2,6,6−テトラメチル−3,
5−ヘプタンジオン金属錯体の製造方法。
【0037】[20] 2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオンと金属塩との反応において、
溶媒として親水性溶媒を使用することを特徴とする[1
5]〜[19]のいずれかに記載の2,2,6,6−テ
トラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体の製造方
法。
【0038】[21] 親水性溶媒が炭素として1〜4
個を含むアルコール類であることを特徴とする[20]
に記載の2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプ
タンジオン金属錯体の製造方法。
【0039】[22] アルコール類がメタノールであ
ることを特徴とする[21]に記載の2,2,6,6−
テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体の製造
方法。
【0040】[23] 反応終了後、水を添加して、
2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
ン金属錯体を析出させて、単離することを特徴とする
[15]〜[22]のいずれかに記載の2,2,6,6
−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体の製
造方法。
【0041】[24] 2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオン金属錯体が、金属1原子に対
し、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタン
ジオンが2〜4分子配位している金属錯体であることを
特徴とする[15]〜[23]のいずれかに記載の2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン金
属錯体の製造方法。
【0042】[25] [15]〜[24]に記載の工
程3により得られた2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオン金属錯体を原料として、金属ま
たは金属化合物を製造することを特徴とする金属または
金属化合物の製造方法。
【0043】[26] 2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオン金属錯体を蒸気化して使用す
ることを特徴とする[25]に記載の金属または金属化
合物の製造方法。
【0044】[27] 化学気相成長法を用いることを
特徴とする[26]に記載の金属または金属化合物の製
造方法。
【0045】[28] 金属または金属化合物が金属酸
化物であることを特徴とする[25]〜[27]のいず
れかに記載の金属酸化物の製造方法。
【0046】[29] 金属酸化物が金属酸化物被膜で
あることを特徴とする[28]に記載の金属酸化物被膜
の製造方法。
【0047】
【発明の実施の形態】以下本発明の詳細について説明す
る。本発明は、式(1) CR123COOR4 (1) (但し、R1〜R3は、それぞれ独立に炭素数1〜3のア
ルキル基を示し、R4は、アルキル基を示す。)で表さ
れるエステル化合物と式(2) CR567COCH28 (2) (但し、R5〜R7は、それぞれ独立に炭素数1〜3のア
ルキル基を示し、R8は、水素または炭素数1〜4のア
ルキル基を示す。)で表されるケトン化合物とをアルカ
リ金属アルコキシド触媒の存在下に反応させ、式(3) CR123COCHR8COCR567 (3) (但し、R1〜R3およびR5〜R8は、上記と同じ意味を
示す。)で表されるβ−ジケトン化合物を製造すること
が特徴の一つである。
【0048】以下、β−ジケトン化合物として、特に有
用な2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタン
ジオンを例として説明する。
【0049】本発明の方法はピバリン酸アルキルエステ
ル及びピナコロンから有機溶媒中でアルカリ金属アルコ
キシド触媒を用いて、2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオンを製造する方法に関するもので
ある。本発明で用いられるピバリン酸アルキルエステル
は、式(1)のR1〜R3がメチル基である構造である
が、エステルのアルコール部分であるR4はアルキル基
であれば特に制限はない。通常炭素数1個〜6個のアル
キル基であるのが好ましい。例えば、ピバリン酸メチ
ル、ピバリン酸エチル、ピバリン酸イソプロピル、ピバ
リン酸ブチル等を例示することができる。
【0050】R4にフェニル基を用いた場合、エステル
の反応性自体は向上するものの、脱離するフェノールの
酸性が強い為、触媒と反応してアルカリ性の弱いアルカ
リ金属フェノキシドを生成し、反応を著しく阻害する。
【0051】出発原料であるピナコロンは、特に制約は
なく市販のものを用いることが出来る。
【0052】本発明の反応は使用する溶媒により反応性
が著しく異なるが、反応当初には特別溶媒を使用せず、
ピバリン酸アルキルエステルを大量に使用し、溶媒とす
ることができる。
【0053】ピバリン酸アルキルエステル以外の溶媒を
使用する場合には、アミド系溶媒または尿素系溶媒を用
いると反応が促進される。アミド系溶媒としては、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N
−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2
−ピロリドン(NMP)があげられ、尿素系溶媒として
は、例えば、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
(DMI)があげられる。特に、カルボニル基に対し、
α−水素の無いDMFやDMIが溶媒との副反応が抑制
できる為好ましい。これらの溶媒は単独でも2種以上混
合しても使用可能であり、さらに、反応に悪影響が無い
限り他の溶媒を併用することは可能であるが(例えば、
触媒のアルカリ金属アルコキシドと作用、反応するよう
な溶媒は使用できない。)、アミド系または尿素系以外
の溶媒のみを用いると反応性は著しく低下する。使用す
る溶媒は水を含有していると反応を阻害する為、脱水し
て使用することが望ましい。
【0054】本発明のピバリン酸アルキルエステルを溶
媒として使用する場合の使用量、アミド系または尿素系
溶媒の使用量としては、下限値は反応系の撹拌が可能で
ある限り制限されない。また、上限値は特に制限はない
が、反応系が希薄すぎると生産性、反応性が低下するの
で好ましくはない。すなわち、溶媒の使用量は、ピナコ
ロンに対して、0〜50質量倍使用するのが好ましい。
より好ましくは1〜40質量倍であり、殊更好ましく
は、3〜30質量倍である。
【0055】反応に使用するピバリン酸アルキルエステ
ルの量はピナコロンに対し、0.5〜10倍モル、好ま
しくは1〜5倍モル、更に好ましくは1.1〜3倍モル
が使用される。ピバリン酸アルキルエステルに対しピナ
コロンの量が多すぎると、ピナコロンの自己縮合による
影響が大きくなり収率が低下する為好ましくない。逆に
多すぎる場合は未反応のピバリン酸アルキルエステルを
多量に回収しなくてはならない。しかし、ピバリン酸ア
ルキルエステルを溶媒として使用した場合には、原料と
してのピバリン酸アルキルエステルと溶媒のピバリン酸
アルキルエステルは反応系内では区別される訳ではない
ので、ピバリン酸アルキルエステルはピナコロンに対
し、10〜30質量倍使用されることになる。
【0056】ピバリン酸アルキルエステルおよびピナコ
ロンの添加方法は特に制限は無く、反応開始前に一括で
仕込むことや、先にピナコロンを仕込んでピバリン酸ア
ルキルエステルを徐々に添加する、或いはピバリン酸ア
ルキルエステルとピナコロンを同時に添加することも可
能であるが、好ましくはピナコロンの自己縮合を防止す
る為に、ピバリン酸アルキルエステルがピナコロンより
も反応液中で過剰になるように、先にピバリン酸アルキ
ルエステルを仕込み、ピナコロンを徐々に添加すること
が望ましい。ピバリン酸アルキルエステルやピナコロン
の添加は、そのまま添加してもよいし、使用する溶媒に
溶解して添加してもよい。
【0057】反応温度は0℃〜150℃の範囲内、好ま
しくは20℃〜100℃の範囲内であることがよい。反
応温度が低い場合は、反応性が悪くなり反応時間が長く
なり生産性が低下する。反応温度が高い場合は、アルカ
リによる溶媒の分解や副反応の促進などの影響により収
率が低下する。
【0058】反応に使用されるアルカリ金属アルコキシ
ド触媒は、どの様な化合物でも使用可能であるが、好ま
しいアルカリ金属はナトリウムまたはカリウムであり、
更に好ましくはカリウムが使用される。アルコキシドを
形成するアルコールは、炭素数1〜6の枝分かれしてい
てもよいアルキル基を有するモノアルコールが通常用い
られるが、多価アルコール(例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコールがあげられる。)、アルキル
基の炭素鎖の一部が酸素で置換したアルコキシアルコー
ル(例えば、エチレングリコールのモノアルキルエーテ
ルがあげられる。)でも構わない。好ましくは、3級の
アルキル基を有するアルコールがよい。例えばtert
−ブトキシカリウムが例示される。
【0059】これらアルカリ金属アルコキシド触媒は単
独でも二種以上を任意の割合で組み合わせて使用しても
良い。加える塩基の量は、少ない場合は反応性が悪く、
また多すぎる場合はアルカリによる溶媒の分解や副反応
による収率低下を招く。ピナコロン1モルに対して1〜
10モルの範囲内とするのがよい。
【0060】ピバリン酸アルキルエステルとピナコロン
をアルカリ金属アルコキシド触媒のもとにクライゼン縮
合反応することにより2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオンを合成した場合、生成した2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンは
アルキル金属塩として存在する。2,2,6,6−テト
ラメチル−3,5−ヘプタンジオンを単離するには、
2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
ンのアルカリ金属塩を酸で中和してフリー体化する。
【0061】使用する酸は、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸
等の鉱酸、ギ酸、酢酸、などの有機酸、塩化第一鉄、塩
化第二鉄、塩化第一スズ、塩化アルミ等のルイス酸が例
示できる。好ましくは硫酸、塩酸、硝酸が用いられる。
これらの酸成分は単独でも2種以上を任意の割合で組み
合わせて使用しても良い。加える酸の量は生成した反応
に使用したアルカリ金属アルコキシド触媒に対して当量
以上であれば良い。中和時には発熱するので必要に応じ
て冷却する。
【0062】反応により生成した2,2,6,6−テト
ラメチル−3,5−ヘプタンジオンを回収する為に反応
液に水を加えて、反応により生成した2,2,6,6−
テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン、ピバリン酸ア
ルキルエステル、ピナコロン及び溶媒からなる油層と
水、溶媒、及び無機塩からなる水層に2層分離させ、分
離回収する。この際2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオンはかさ高い疎水性基を持つので
殆ど水に溶けない為、抽出助剤が無くても良好な回収率
で得られるが、必要ならば炭化水素やエーテル、芳香族
炭化水素等を加えて抽出してもよい。
【0063】このようにして分離した油層は必要に応じ
て蒸留精製することが可能である。ピバリン酸アルキル
エステル、ピナコロン及び目的物より低沸点の溶媒は、
容易に除去回収し反応に再利用することができる。
【0064】前記本発明の方法で製造した2,2,6,
6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンを金属錯体
とする方法は特に制限はなく、例えば、Inorgan
icSynthesis,11(1968)、Inor
ganic Synthesis,31(1997)に
記載の方法を用いて製造することができるが、通常は有
機溶媒中で金属塩と反応させることにより製造できる。
【0065】2,2,6,6−テトラメチル−3,5−
ヘプタンジオン金属錯体の金属としては、β−ジケトン
と金属錯体を形成できる金属であれば、特に制限はない
が、好ましいものは、アルカリ土類金属、希土類金属、
Ti、Zr、HfおよびCuである。アルカリ土類金属
としては、例えば、Sr、Baがあげられ、希土類金属
としては、例えば、Y、La、Pr、Nd、Sm、E
u、Tb、Tm、Tbをあげることができる。
【0066】また、2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオンが配位しやすい数から考えて、
2〜4価のイオンとなっている金属が好ましい。配位数
は金属イオンがn価であれば、通常n個の2,2,6,
6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンが金属1個
に配位する。
【0067】2,2,6,6−テトラメチル−3,5−
ヘプタンジオンとの反応に用いる金属塩は、特に制限は
ないが、無機系のイオンの塩であることが好ましい。例
えば、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、過塩
素酸塩をあげることができる。特に好ましくは、硝酸
塩、塩化物である。これらの塩は、単独でも混合物とし
て用いてもよい。
【0068】使用量の比は、金属塩の金属の価数により
異なるが、金属の価数がnの場合には、2,2,6,6
−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンをn×0.9
〜n×1.5倍モル使用することが好ましい。
【0069】2,2,6,6−テトラメチル−3,5−
ヘプタンジオンと金属塩との反応に用いる溶媒は、有機
溶媒であれば、特に制限はなく用いることができる。好
ましくは金属塩が溶解度を有する溶媒である。従って、
極性溶媒、特に親水性の溶媒が好ましく、特に好ましく
は、炭素を1個から4個有するアルコール系の溶媒であ
る。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、ブタノール、メトキシエタノール、
エトキシエタノールをあげることができる。
【0070】反応温度は、溶媒が融けており、沸点まで
の温度で可能であり、特に室温付近で反応すれば、何ら
問題はない。従って、10℃〜40℃の温度が好ましく
特に好ましくは15℃〜35℃である。
【0071】反応により得られた2,2,6,6−テト
ラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体は、溶媒が
疎水性の場合は濃縮することにより得られるが、通常使
用する親水性の溶媒の場合には、水を添加することによ
り、固体として、析出してくるので、濾過、遠心分離等
により単離することが可能である。金属によっては、水
を特別添加しなくとも析出してくることもある。
【0072】2,2,6,6−テトラメチル−3,5−
ヘプタンジオン金属錯体は、公知の化学気相成長法によ
り金属酸化物とすることができる(例えば、第4版実験
化学講座13、46頁)。例えば、2,2,6,6−テ
トラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体を蒸気と
し、酸素を含むガスと混合し、加熱することにより、金
属酸化物とすることができる。
【0073】
【実施例】以下、実施例を示すが、本発明はこれら実施
例に限定されるものではない。
【0074】以下の実施例における2,2,6,6−テ
トラメチル−3,5−ヘプタンジオンの定量は、ガスク
ロマトグラフィーを用いて行った(分析条件は下記に示
す。)。2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプ
タンジオンは和光純薬株式会社の純度95%以上の試薬
を純度95%の標準品として用いた。
【0075】<ガスクロマトグラフィー条件> 装置:島津製作所株式会社製 GC−14A スプリット法(スプリット比60) カラム:J&W社製 DB−5 0.25mmφ×30
m 膜厚0.25μ キャリアーガス:ヘリウム 注入量:1μL INJ. TEMP.:250℃ DET. TEMP.(FID):280℃ 温度プログラム:50℃→5min.hold→10℃
/min.で250℃まで昇温 定量方法:内部標準法(内部標準物質:ナフタレン)
【0076】<実施例1>DMF1000g、tert
−ブトキシカリウム135gを2L四つ口フラスコに入
れ、メカニカルスターラーで攪拌しながら50℃まで加
熱し、ピバリン酸メチルエステル186gを滴下ロート
で添加した。その後ピナコロン80gとDMF100g
を混合した液を滴下ロートで3時間かけて添加し、更に
5時間過熱攪拌を続けた。ガスクロマトグラフィーによ
り液中2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタ
ンジオンが76.5g生成している事を確認した。(収
率52%(ピナコロンベース))
【0077】<実施例2>実施例1の方法と同様に、溶
媒をDMAcに変えて反応を実施したところ、ガスクロ
マトグラフィーにより液中2,2,6,6−テトラメチ
ル−3,5−ヘプタンジオンが47.1g生成している
事を確認した。(収率32%(ピナコロンベース))
【0078】<実施例3>実施例1の方法と同様に、溶
媒をDMIに変えて反応を実施したところ、ガスクロマ
トグラフィーにより液中2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオンが88.3g生成している事
を確認した。(収率60%(ピナコロンベース))
【0079】<実施例4>実施例1の方法と同様に、溶
媒をNMPに変えて反応を実施したところ、ガスクロマ
トグラフィーにより液中2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオンが58.9g生成している事
を確認した。(収率40%(ピナコロンベース))
【0080】<実施例5>実施例1の方法と同様にte
rt−ブトキシカリウムの量を270gに変えて反応を
実施したところ、ガスクロマトグラフィーにより液中
2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
ンが103.0g生成している事を確認した。(収率7
0%(ピナコロンベース))
【0081】<実施例6>実施例1の方法と同様にte
rt−ブトキシカリウムをナトリウムエトキシド81.
6gに変えて反応を実施したところ、ガスクロマトグラ
フィーにより液中2,2,6,6−テトラメチル−3,
5−ヘプタンジオンが22.1g生成している事を確認
した。(収率15%(ピナコロンベース))
【0082】<実施例7>実施例1の方法と同様にte
rt−ブトキシカリウムをtert−ブトキシナトリウ
ム115.2gに変えて反応を実施したところ、ガスク
ロマトグラフィーにより液中2,2,6,6−テトラメ
チル−3,5−ヘプタンジオンが61.8g生成してい
る事を確認した。(収率42%(ピナコロンベース))
【0083】<実施例8>実施例1の方法と同様に反応
温度を90℃に変えて反応を実施したところ、ガスクロ
マトグラフィーにより液中2,2,6,6−テトラメチ
ル−3,5−ヘプタンジオンが66.2g生成している
事を確認した。(収率45%(ピナコロンベース))
【0084】<実施例9>実施例1の方法と同様の方法
で特別の溶媒を使用しないが、ピバリン酸メチルエステ
ルをDMFと同様の量用いて反応を実施したところ、ガ
スクロマトグラフィーにより液中2,2,6,6−テト
ラメチル−3,5−ヘプタンジオンが44.2g生成し
ている事を確認した。(収率30%(ピナコロンベー
ス))
【0085】<例1>実施例1の方法と同様に溶媒を
1,4−ジオキサンに変えて反応したところ収率は1%
(ピナコロンベース)であった。
【0086】<例2>実施例1の方法と同様に溶媒をア
セトニトリルに変えて反応したところ2,2,6,6−
テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンはほとんど生成
しなかった。
【0087】<例3>実施例1の方法と同様に溶媒をt
ert−ブチルメチルエーテルに変えて反応したところ
収率は2%(ピナコロンベース)であった。
【0088】<例4>実施例1の方法と同様に溶媒をト
ルエンに変えて反応したところ収率は4%(ピナコロン
ベース)であった。
【0089】<例5>実施例1の方法と同様に溶媒をt
ert−ブタノールに変えて反応したところ2,2,
6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンはほと
んど生成しなかった。
【0090】<例6>実施例1の方法と同様に溶媒をジ
メチルスルホキシドに変えて反応したところ収率は10
%(ピナコロンベース)であった。
【0091】<例7>溶媒としてジクロロメタンを使用
した場合にはtert−ブトキシカリウムと混合した段
階で、発熱を起こし、目的の反応は進行しなかった。
【0092】<例8>実施例7の方法と同様に溶媒をキ
シレンに変えて反応したところ2,2,6,6−テトラ
メチル−3,5−ヘプタンジオンはほとんど生成しなか
った。
【0093】<比較例1>実施例1の方法と同様にピバ
リン酸メチルをピバリン酸フェニルに変えて反応したと
ころ、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタ
ンジオンは生成しなかった。
【0094】<実施例10>実施例1の方法で合成した
2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
ンを含む反応液に硫酸74.3gを加え更に水1000
gを加えたところ油層と水層に2層分離し、回収した油
層をGCにより分析したところ2,2,6,6−テトラ
メチル−3,5−ヘプタンジオンの回収率は99.5%
であった。
【0095】<実施例11>96%純度のNaOH4
0.4g(1.01モル)をメタノール1155gに撹
拌しながら溶解し、室温まで冷却した。90%純度の
2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
ン180.3g(0.882モル)を少量ずつ添加し
た。純度85.6%のY(NO33・6H2O(定量に
より純度を求めた。)132g(0.294モル)を1
225gのメタノールに溶解して、30分かけて25〜
28℃で添加した。1時間反応させ、析出した結晶を濾
別し、得られた溶液に水3500gを1時間30分かけ
て滴下した。滴下終了後、1時間撹拌し、得られた結晶
を遠心分離により取り出し、乾燥した。トリス(2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナ
ト)イットリウム166.8g(収率89%)を得た。
【0096】<実施例12>28%純度のナトリウムメ
チラートメタノール溶液48.6g(0.252モル)
をメタノール256gに溶解し、室温まで冷却した。9
4%純度の2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘ
プタンジオン49.3g(0.252モル)を撹拌しな
がら滴下した。純度81.9%のEu(NO33・6H
2O(定量により純度を求めた。)45.8g(0.0
84モル)を367gのメタノールに溶解して、30分
かけて25〜28℃で添加した。1時間反応させ、析出
した結晶を濾別し、得られた溶液に水1000gを1時
間30分かけて滴下した。滴下終了後、1時間撹拌し、
得られた結晶を遠心分離により取り出し、乾燥した。ト
リス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタ
ンジオナト)ユーロピウム55.2g(収率93.6
%)を得た。
【0097】<実施例13>2,2,6,6−テトラメ
チル−3,5−ヘプタンジオンとして94%純度の2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン4
9.3g(0.252モル)を用い、Eu(NO33
6H2Oの代わりに純度82.7%のTb(NO33
6H2O(定量により純度を求めた。)46.0g
(0.084モル)を用いた以外は実施例12と同様の
操作により、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオナト)テルビウム55.2g(収
率93.6%)を得た。
【0098】<実施例14>メタノール177gに撹拌
しながら91%の2,2,6,6−テトラメチル−3,
5−ヘプタンジオン43.7g(0.216モル)を滴
下した液に、99%純度のZrCl412.7g(0.
054モル)をメタノール218gに溶解し、室温に冷
却した溶液を5分程度で滴下した。1時間、撹拌、反応
させ、水590gを50分かけて添加し、1時間撹拌し
た。20%NaOH溶液でpH6.6に調整し、得られ
て結晶を遠心分離で取得した。乾燥後、テトラキス
(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジ
オナト)ジルコニウム43.9g(収率98.2%)を
得た。
【0099】<実施例15>30%純度のナトリウムメ
チラートメタノール溶液6.6g(0.0366モル)
をメタノール67gに溶解し、室温まで冷却した。91
%純度の2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプ
タンジオン7.41g(0.0366モル)を撹拌しな
がら滴下した。純度99%のBa(NO324.83g
(0.0183モル)を38gの水に溶解して、添加し
た。1時間反応させ、水100gを滴下した。滴下終了
後、1時間撹拌し、得られた結晶を遠心分離により取り
出し、乾燥した。ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオナト)バリウム8.07g(収
率87.6%)を得た。
【0100】<実施例16>Ba(NO32の代わりに
99.5%Sr(NO323.87gを用いた以外は実
施例15と同様の操作を行い、ビス(2,2,6,6−
テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)ストロンチ
ウム7.28g(収率87.7%)を得た。
【0101】<実施例17>30%純度のナトリウムメ
チラートメタノール溶液9.31g(0.0517モ
ル)をメタノール53.2gに溶解し、室温まで冷却し
た。91%純度の2,2,6,6−テトラメチル−3,
5−ヘプタンジオン10.5g(0.0517モル)を
撹拌しながら滴下した。Cu(NO32・6H2O6.
46g(0.0259モル)を添加した。1時間反応さ
せ、析出結晶を濾集した。結晶をジエチルエーテル10
0gに溶解し、水100gで5回洗浄した後、乾固し
た。ビス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘ
プタンジオナト)銅8.74g(収率78.7%)を得
た。
【0102】
【発明の効果】本発明により、取り扱いの容易なアルカ
リ金属アルコキシドを触媒として用いることが可能とな
り、温和な条件で、設備的にも多額の投資の必要なし
に、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタン
ジオンを安価に製造できる。
【0103】製造した2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ヘプタンジオンは金属と配位して錯体を合成可
能であり、MOCVD原料である2,2,6,6−テト
ラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体を安価に提
供可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07F 1/08 C07F 1/08 B 3/00 3/00 E F 5/00 5/00 D G 7/00 7/00 A (72)発明者 谷 隆士 神奈川県川崎市川崎区千鳥町2番3号 昭 和電工株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC44 BA02 BA32 BB17 BB20 BB23 BC34 BC35 BD33 BD35 BD36 BD52 4H039 CA62 CL25 4H048 AA02 AB99 BB17 BB20 BB23 VA56 VA60 VA70 VB10 4H049 VN06 VN07 VP01 VQ21 VQ24 VR42 VS24 VU25 VV05

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) CR123COOR4 (1) (但し、R1〜R3は、それぞれ独立に炭素数1〜3のア
    ルキル基を示し、R4は、アルキル基を示す。)で表さ
    れるエステル化合物と式(2) CR567COCH28 (2) (但し、R5〜R7は、それぞれ独立に炭素数1〜3のア
    ルキル基を示し、R8は、水素または炭素数1〜4のア
    ルキル基を示す。)で表されるケトン化合物とをアルカ
    リ金属アルコキシド触媒の存在下に反応させる工程1を
    含むことを特徴とする式(3) CR123COCHR8COCR567 (3) (但し、R1〜R3およびR5〜R8は、上記と同じ意味を
    示す。)で表されるβ−ジケトン化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 式(1) CR123COOR4 (1) (但し、R1〜R3は、それぞれ独立に炭素数1〜3のア
    ルキル基を示し、R4は、アルキル基を示す。)で表さ
    れるエステル化合物、アミド系溶媒および尿素系溶媒か
    ら選ばれる少なくとも1種以上の化合物を溶媒として使
    用することを特徴とする請求項1に記載のβ−ジケトン
    化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 式(1)で表される化合物がR1〜R3
    メチル基であるピバリン酸アルキルエステルであり、式
    (2)で表される化合物がR5〜R7がメチル基およびR
    8が水素であるピナコロンであり、式(3)で表される
    化合物がR1〜R7がメチル基およびR8が水素である
    2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
    ンであることを特徴とする請求項1に記載の2,2,
    6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 ピバリン酸アルキルエステルを溶媒とし
    て使用し、それ以外の溶媒を使用しないで反応させるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の2,2,6,6−テト
    ラメチル−3,5−ヘプタンジオンの製造方法。
  5. 【請求項5】 溶媒としてアミド系溶媒または尿素系溶
    媒を使用することを特徴とするである請求項3に記載の
    2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
    ンの製造方法。
  6. 【請求項6】 溶媒がN,N−ジメチルホルムアミド、
    N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン
    および1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンから選
    ばれる溶媒の1種または2種以上であることを特徴とす
    る請求項5に記載の2,2,6,6−テトラメチル−
    3,5−ヘプタンジオンの製造方法。
  7. 【請求項7】 溶媒がN,N−ジメチルホルムアミドお
    よび/または1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
    であることを特徴とする請求項6に記載の2,2,6,
    6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 溶媒使用量がピナコロンの3質量倍〜3
    0質量倍であることを特徴とする請求項4〜7のいずれ
    かに記載の2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘ
    プタンジオンの製造方法。
  9. 【請求項9】 アルカリ金属アルコキシド触媒のアルカ
    リ金属がナトリウムまたはカリウムであることを特徴と
    する請求項3〜8のいずれかに記載の2,2,6,6−
    テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンの製造方法。
  10. 【請求項10】 アルカリ金属アルコキシド触媒のアル
    コール部分が3級のアルコールであることを特徴とする
    請求項9に記載の2,2,6,6−テトラメチル−3,
    5−ヘプタンジオンの製造方法。
  11. 【請求項11】 アルカリ金属アルコキシド触媒の使用
    量がピナコロンに対して、1〜10倍モルであることを
    特徴とする請求項3〜10のいずれかに記載の2,2,
    6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンの製造
    方法。
  12. 【請求項12】 請求項3〜11に記載のいずれかに記
    載のピバリン酸アルキルエステルとピナコロンとをアル
    カリ金属アルコキシド触媒の存在下反応させ2,2,
    6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンを合成
    する工程1と2,2,6,6−テトラメチル−3,5−
    ヘプタンジオンの反応液に酸を加えて中和し、水を添加
    して2層分離させて2,2,6,6−テトラメチル−
    3,5−ヘプタンジオンを油層として分離することによ
    り単離する工程2を含むことを特徴とする2,2,6,
    6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンの製造方
    法。
  13. 【請求項13】 酸が硫酸、塩酸および硝酸から選ばれ
    る1種または2種以上であることを特徴とする請求項1
    2に記載の2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘ
    プタンジオンの製造方法
  14. 【請求項14】 請求項12または13に記載の製造方
    法で得られた2,2,6,6−テトラメチル−3,5−
    ヘプタンジオンを含む油層から、油層に含まれるピバリ
    ン酸アルキルエステル、ピナコロン、溶媒を蒸留により
    分離回収し、反応に再利用する2,2,6,6−テトラ
    メチル−3,5−ヘプタンジオンの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項3〜14のいずれかに記載の
    2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
    ンを製造する工程1並びに/若しくは工程2および2,
    2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオンと
    金属塩を反応させる工程3を含むことを特徴とする2,
    2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン金
    属錯体の製造方法。
  16. 【請求項16】 金属塩が、金属のハロゲン化物、硝酸
    塩、硫酸塩およびリン酸塩からなる群の1種または2種
    以上であることを特徴とする請求項15に記載の2,
    2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン金
    属錯体の製造方法。
  17. 【請求項17】 金属塩が、金属の塩化物および/また
    は硝酸塩であることを特徴とする請求項16に記載の
    2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
    ン金属錯体の製造方法。
  18. 【請求項18】 金属塩の金属が、遷移金属および/ま
    たはアルカリ土類金属の1種または2種以上であること
    を特徴とする請求項15〜17のいずれかに記載の2,
    2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン金
    属錯体の製造方法。
  19. 【請求項19】 金属が、アルカリ土類金属、希土類金
    属、Ti、Zr、HfおよびCuからなる群より選ばれ
    た1種または2種以上であることを特徴とする請求項1
    8に記載の2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘ
    プタンジオン金属錯体の製造方法。
  20. 【請求項20】 2,2,6,6−テトラメチル−3,
    5−ヘプタンジオンと金属塩との反応において、溶媒と
    して親水性溶媒を使用することを特徴とする請求項15
    〜19のいずれかに記載の2,2,6,6−テトラメチ
    ル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体の製造方法。
  21. 【請求項21】 親水性溶媒が炭素として1〜4個を含
    むアルコール類であることを特徴とする請求項20に記
    載の2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタン
    ジオン金属錯体の製造方法。
  22. 【請求項22】 アルコール類がメタノールであること
    を特徴とする請求項21に記載の2,2,6,6−テト
    ラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体の製造方
    法。
  23. 【請求項23】 反応終了後、水を添加して、2,2,
    6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯
    体を析出させて、単離することを特徴とする請求項15
    〜22のいずれかに記載の2,2,6,6−テトラメチ
    ル−3,5−ヘプタンジオン金属錯体の製造方法。
  24. 【請求項24】 2,2,6,6−テトラメチル−3,
    5−ヘプタンジオン金属錯体が、金属1原子に対し、
    2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオ
    ンが2〜4分子配位している金属錯体であることを特徴
    とする請求項15〜23のいずれかに記載の2,2,
    6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン金属錯
    体の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項15〜24に記載の工程3によ
    り得られた2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘ
    プタンジオン金属錯体を原料として、金属または金属化
    合物を製造することを特徴とする金属または金属化合物
    の製造方法。
  26. 【請求項26】 2,2,6,6−テトラメチル−3,
    5−ヘプタンジオン金属錯体を蒸気化して使用すること
    を特徴とする請求項25に記載の金属または金属化合物
    の製造方法。
  27. 【請求項27】 化学気相成長法を用いることを特徴と
    する請求項26に記載の金属または金属化合物の製造方
    法。
  28. 【請求項28】 金属または金属化合物が金属酸化物で
    あることを特徴とする請求項25〜27のいずれかに記
    載の金属酸化物の製造方法。
  29. 【請求項29】 金属酸化物が金属酸化物被膜であるこ
    とを特徴とする請求項28に記載の金属酸化物被膜の製
    造方法。
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