JP2006282611A - シリルエーテル基を有するβ−ジケトン化合物の製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、簡便な方法にて、シリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物を得る、工業的に好適なシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の製法を提供することにある。
【解決手段】 本発明の課題は、アルカリ金属アルコキシドの存在下、ケトン化合物とカルボン酸エステルとを反応させることを特徴とする、シリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の製法によって解決される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、医薬・農薬等の合成中間体や原料として、又、金属錯体形成のための配位子として有用なシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の製法に関する。
従来、シリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の製法としては、例えば、n-ブチルリチウムとジイソプロピルアミンから合成したリチウムジイソプロピルアミドの存在下、3-メチル-3-トリメチルシリルオキシブタン-2-オンとプロペナールとを反応させて、3-ヒドロキシ-6-メチル-6-トリメチルシリルオキシ-1-ヘプテン-5-オンを生成させた後、これを酸化クロム/ピリジンで酸化して6-メチル-6-トリメチルシリルオキシ-1-ヘプテン-3,5-ジオンを製造する方法(例えば、非特許文献1参照)やナトリウムアミドの存在下、ピナコリンと2-トリメチルシリルオキシ-2-メチルプロピオン酸メチルとを反応させて、2,2,6-トリメチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオンを製造する方法(例えば、特許文献1参照)が開示されている。しかしながら、これらの方法では、危険性の高いn-ブチルリチウムやナトリウムアミド、毒性の高い酸化クロムを用いなければならず、シリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の工業的な製法としては問題があった。
J.Am.Chem.Soc.,103,1501(1981) 特開2003-292495号公報
本発明の課題は、即ち、上記問題点を解決し、簡便な方法にて、シリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物を得る、工業的に好適なシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の製法を提供することにある。
本発明の課題は、アルカリ金属アルコキシドの存在下、一般式(1)
Figure 2006282611
(式中、Rは、一般式(1−1)
Figure 2006282611
(式中、Rは、炭素原子数1〜5の直鎖又は分枝状のアルキレン基、R、R及びRは、炭素原子数1〜5の直鎖又は分枝状のアルキル基を示す。)
で示されるシリルエーテル基、炭素原子数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基を示す。)
で示されるケトン化合物と、一般式(2)
Figure 2006282611
(式中、Rは、Rと同義であり、Rは、炭素原子数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基を示す。なお、R及びRのうち、少なくともいずれか一方が、一般式(1−1)で示されるシリルエーテル基でなければならない。)
で示されるカルボン酸エステルとを反応させることを特徴とする、一般式(3)
Figure 2006282611
(式中、Xは、一般式(1−1)で示されるシリルエーテル基、Yは、一般式(1−1)で示されるシリルエーテル基又は炭素原子数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、Zは、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。なお、X及びYのうち、少なくともいずれか一方が、一般式(1−1)で示されるシリルエーテル基でなければならない。)
で示されるシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の製法によって解決される。
本発明により、簡便な方法にて、シリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物を得る、工業的に好適なシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の製法を提供することが出来る。
本発明の反応において使用するケトン化合物は、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、Rは、一般式(1−1)(Rは、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ジメチルメチレン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、ペンタメチレン基等の炭素原子数1〜5の直鎖又は分枝状のアルキレン基、R、R及びRは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基等の炭素原子数1〜5の直鎖又は分枝状のアルキル基を示す。)で示されるシリルエーテル基;メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の炭素原子数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基を示す。
前記ケトン化合物の使用量は、カルボン酸エステル1モルに対して、好ましくは0.1〜50モル、更に好ましくは0.5〜10モルである。
本発明の反応において使用するカルボン酸エステルは、前記の一般式(2)で示される。その一般式(2)において、Rは、Rと同義であり、Rは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の炭素原子数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基を示す。
なお、R及びRのうち、少なくともいずれか一方が、一般式(1−1)で示されるシリルエーテル基でなければならない。
本発明の反応において使用するアルカリ金属アルコキシドとしては、例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムイソプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、ナトリウムn-ブトキシド、カリウムn-ブトキシド、ナトリウムt-ブトキシド、カリウムt-ブトキシド等が挙げられるが、好ましくはナトリウムt-ブトキシド、カリウムt-ブトキシドが使用される。なお、これらのアルカリ金属アルコキシドは、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記アルカリ金属アルコキシドの使用量は、ケトン化合物1モルに対して、好ましくは0.1〜10モル、更に好ましくは0.5〜5モルである。
本発明の反応は、溶媒の存在下又は非存在下において行われる。使用される溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等の尿素類が挙げられるが、好ましくは脂肪族炭化水素類、エーテル類が使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性等により適宜調節するが、カルボン酸エステル1gに対して、好ましくは0〜100g、更に好ましくは1〜50gである。
本発明の反応は、例えば、ケトン化合物、カルボン酸エステル、アルカリ金属アルコキシド及び溶媒を混合し、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは-20〜70℃、更に好ましくは0〜50℃であり、反応圧力は特に制限されない。
なお、本発明の反応の好ましい態様としては、アルカリ金属アルコキシドとケトン化合物を溶媒中で攪拌させた後に、カルボン酸エステルを添加する方法が挙げられる。
本発明の反応によってシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物のアルカリ金属塩が得られるが、これは、例えば、ギ酸、酢酸等の有機酸;塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸によって、遊離のシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物とし、次いで、抽出、濾過、蒸留、再結晶、晶析、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製される。
本発明の反応によって得られるシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物は、前記の一般式(3)で示される。その一般式(3)において、Xは、前記の一般式(1−1)
で示される基(Rは、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、ジメチルメチレン基、テトラメチレン基、エチルエチレン基、ペンタメチレン基等の炭素原子数1〜5の直鎖又は分枝状のアルキレン基、R、R及びRは、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基等の炭素原子数1〜5の直鎖又は分枝状のアルキル基を示す。)、Yは、該一般式(1−1)で示される基、又はメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の炭素原子数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、Zは、水素原子、又はメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、t-ブチル基等の炭素原子数1〜4の直鎖又は分枝状のアルキル基を示す。
本発明の反応によって得られるシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の具体例としては、例えば、式(4)〜式(29)
Figure 2006282611
Figure 2006282611
等が挙げられる。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
参考例1(2-トリメチルシリルオキシイソ酪酸メチルの合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積1Lのフラスコに、アルゴン雰囲気下、2-ヒドロキシイソ酪酸メチル54.0g(457mmol)、トリn-ブチルアミン86.0g(464mmol)及びメチルシクロヘキサン300mlを加えた。次いで、液温を15℃に保ちながら、クロロトリメチルシラン49.5g(456mmol)をゆるやかに滴下した後、攪拌しながら同温度で1時間反応させた。反応終了後、氷冷下、水120mlをゆるやかに添加した。次いで、有機層を分液した後に水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で蒸留(74℃、5.32kPa)し、無色液体として、2-トリメチルシリルオキシイソ酪酸メチル61.0gを得た(単離収率:70%)。
2-トリメチルシリルオキシイソ酪酸メチルの物性値は以下の通りであった。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));0.08(9H,s)、1.40(6H,s)、3.67(3H,s)
MS(m/e);175、131、99、73
実施例1(2-メチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオン(SOED)の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのフラスコに、アルゴン雰囲気下、カリウムt-ブトキシド50.8g(453mmol)及びメチルシクロヘキサン350mlを加えた。次いで、液温を5℃に保ちながら、2-ブタノン40.3g(559mmol)及び参考例1と同様な方法で合成した2-トリメチルシリルオキシイソ酪酸メチル43.0g(226mmol)の混合液をゆるやかに滴下し、攪拌しながら15℃で1時間反応させた。反応終了後、氷冷下、酢酸29g(483mmol)及び水50gを加えた。次いで、有機層を分液した後に水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、濾液を濃縮した後、濃縮物を減圧下で蒸留(118℃、2.66kPa)し、無色液体として、2-メチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオン15.6gを得た(単離収率:30%)。
2-メチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオンの物性値は以下の通りであった。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));0.12(2.61H,s)、0.13(6.39H,s)、1.03(0.87H,t)、1.12(2.13H,t)、1.32(1.74H,s)、1.37(4.26H,s)、2.32(0.58H,q)、2.49(1.42H,q)、3.68(0.58H,s)、5.94(0.71H,s)、15.4(0.71H,s)
IR(neat(cm-1));2980、1607(br)、1460、1377、1359、1253、1197、1114、1045、915、842、755
(なお、1607cm-1のピークは、β-ジケトン特有のピークである。)
MS(m/e);215、131、73、29
実施例2(2-メチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオン(SOED)の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのフラスコに、アルゴン雰囲気下、カリウムt-ブトキシド11.2g(99.8mmol)及びテトラヒドロフラン40mlを加えた。次いで、液温を5℃に保ちながら、2-ブタノン7.20g(99.8mmol)を加えて10分間攪拌させた。その後、参考例1と同様な方法で合成した2-トリメチルシリルオキシイソ酪酸メチル9.70g(51.0mmol)をゆるやかに滴下し、攪拌しながら5℃で1時間反応させた。反応終了後、氷冷下、酢酸8g(133mmol)及び水16gを加えた。次いで、有機層を分液した後に水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、濾液を濃縮した後、濃縮物を減圧下で蒸留(118℃、2.66kPa)し、無色液体として、2-メチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオン4.46gを得た(単離収率:38%)。
実施例3(2,6-ジメチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオン(SOPD)の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのフラスコに、アルゴン雰囲気下、カリウムt-ブトキシド5.00g(44.6mmol)及びメチルシクロヘキサン30mlを加えた。次いで、液温を10℃に保ちながら、3-メチル-2-ブタノン4.00g(46.4mmol)及び参考例1と同様な方法で合成した2-トリメチルシリルオキシイソ酪酸メチル4.23g(22.2mmol)の混合液をゆるやかに滴下し、攪拌しながら10℃で30分間反応させた。反応終了後、氷冷下、酢酸3g(50mmol)及び水4.5gを加えた。次いで、有機層を分液した後に水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、濾液を濃縮した後、濃縮物を減圧下で蒸留(124℃、2.66kPa)し、無色液体として、2,6-ジメチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオン1.74gを得た(単離収率:32%)。
2,6-ジメチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオンの物性値は以下の通りであった。
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));0.14(9H,s)、1.10(0.96H,d)、1.15(5.04H,d)、1.34(0.96H,s)、1.39(5.04H,s)、2.44〜2.53(0.84H,m)、2.64〜2.69(0.16H,m)、3.77(0.32H,s)、5.97(0.84H,s)、15.5(0.84H,s)
IR(neat(cm-1));2971、2903、2877、1606(br)、1460、1359、1253、1199、1113、1045、926、887、842、809、755
(なお、1606cm-1のピークは、β-ジケトン特有のピークである。)
MS(m/e);229、131、73、43
実施例4(2-メチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオン(SOED)の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのフラスコに、アルゴン雰囲気下、カリウムt-ブトキシド11.2g(99.8mmol)、メチルシクロヘキサン38ml及びテトラヒドロフラン13mlを加えた。次いで、液温を5℃に保ちながら、2-ブタノン7.20g(99.8mmol)及び参考例1と同様な方法で合成した2-トリメチルシリルオキシイソ酪酸メチル9.70g(51.0mmol)の混合液をゆるやかに滴下し、攪拌しながら5℃で1時間反応させた。反応終了後、氷冷下、酢酸7.3g(122mmol)及び水14gを加えた。次いで、有機層を分液した後に水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、濾液を濃縮した後、濃縮物を減圧下で蒸留(118℃、2.66kPa)し、無色液体として、2-メチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオン4.70gを得た(単離収率:40%)。
実施例5(2,6-ジメチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオン(SOPD)の合成)
攪拌装置、温度計及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのフラスコに、アルゴン雰囲気下、カリウムt-ブトキシド11.2g(99.8mmol)、メチルシクロヘキサン38ml及びテトラヒドロフラン13mlを加えた。次いで、液温を5℃に保ちながら、3-メチル-2-ブタノン4.00g(46.4mmol)及び参考例1と同様な方法で合成した2-トリメチルシリルオキシイソ酪酸メチル4.23g(22.2mmol)の混合液をゆるやかに滴下し、攪拌しながら10℃で30分間反応させた。反応終了後、氷冷下、酢酸7.3g(122mmol)及び水14gを加えた。次いで、有機層を分液した後に水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、濾液を濃縮した後、濃縮物を減圧下で蒸留(124℃、2.66kPa)し、無色液体として、2,6-ジメチル-2-トリメチルシリルオキシ-3,5-ヘプタンジオン5.11gを得た(単離収率:41%)。
本発明は、医薬・農薬等の合成中間体や原料として、又、金属錯体形成のための配位子として有用なシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の製法に関する。

Claims (3)

  1. アルカリ金属アルコキシドの存在下、一般式(1)
    Figure 2006282611
    (式中、Rは、一般式(1−1)
    Figure 2006282611
    (式中、Rは、炭素原子数1〜5の直鎖又は分枝状のアルキレン基、R、R及びRは、炭素原子数1〜5の直鎖又は分枝状のアルキル基を示す。)
    で示されるシリルエーテル基、炭素原子数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基を示す。)
    で示されるケトン化合物と、一般式(2)
    Figure 2006282611
    (式中、Rは、Rと同義であり、Rは、炭素原子数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基を示す。なお、R及びRのうち、少なくともいずれか一方が、一般式(1−1)で示されるシリルエーテル基でなければならない。)
    で示されるカルボン酸エステルとを反応させることを特徴とする、一般式(3)
    Figure 2006282611
    (式中、Xは、一般式(1−1)で示されるシリルエーテル基、Yは、一般式(1−1)で示されるシリルエーテル基又は炭素原子数1〜8の直鎖又は分枝状のアルキル基、Zは、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。)
    で示されるシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の製法。
  2. アルカリ金属アルコキシドの存在下、ケトン化合物とカルボン酸エステルとを反応させた後、酸でシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物を遊離させる請求項1記載のシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の製法。
  3. アルカリ金属アルコキシドが、ナトリウムt-ブトキシド及びカリウムt-ブトキシドからなる群より選ばれる少なくともひとつのアルカリ金属アルコキシドである請求項1記載のシリルエーテル基を有するβ-ジケトン化合物の製法。
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